NBA Final2005 プレビュウ&レビュウ
NBAファイナル2005プレビュウ。
いよいよ明日から。SAとDETによるファイナル始まるということでプレビュウ。プレイオフに入ってからもあいかわらず試合をろくに見てない(放送がそもそもない)のですが。見てないなら見てないなりに想像力を膨らませて。まあ、昨年、一昨年のファイナルで両チームともじっくり見ましたし、その頃とチームの骨格は変わってませんから。
1.ディフェンス合戦。
なんといってもリーグ1位(SA、88.4点)、2位(DET、89.5点)という鉄壁ディフェンスを誇る両チームの対戦ですから。最強守備決定戦の趣きがあります。しかし、NBAにしても、NFLにしても、ここのところチャンピョンシップごとにいつも「最強守備決定戦」とか言ってる気がする。私は捻り合い潰し合いは大好物な人間なのですが、さすがに食傷気味という感もなきにしもあらず。
2.毎試合変わる実況解説。
早くも試合と関係ない見所。今年は、なんとも渋い、ディフェンス上位チーム同士の対戦ということで、派手な空中戦などはとても望めず。ひたすらジリジリとした時間が流れそうで、NHK的には頭が痛い。そこで少しでも盛り上げるべく、いつもならシリーズ全試合固定の実況解説を、毎試合ごとにチェンジしていくという(中原雄、倉石平、塚本清彦)。しかも、ゲストも付いてくるという。島本和彦さんも登場するという(第3戦)。これは大変な壮挙であります。私としても、がぜん、テンションが上がってきます。なお、実況は第1,2戦が坂梨アナで、第3戦は昨日までタイにいた田代アナ。
3.注目のマッチアップは。
実力拮抗のファイナル。スーパースターと呼ばれるような選手はいないかもしれませんが、そんな中で、注目のマッチアップというと。なんでも
リチャード・ハミルトンvsブルース・ボウエンに注目だとか。注目しないとつい見落としてしまう、という意味ではないと思います。リーグ屈指のエースストッパーとして名高いボウエンですが、1対1で勝負するのではなく、障害物競走を挑んでくるハミルトンのチョコマカぶりには手こずること必至。
あとはティム・ダンカンvsベン&ラシードのWウォレスの制空権争い、トニー・パーカーvsチャウンシ・ビラップスの司令塔対決というのもありますが、個人的に一番の注目は、アルゼンチンの至宝・エマニュエル・ジノビリと、手長ザルの子孫・ティション・プリンスのマッチアップ。「強気」といいものか「強引」というべきか、紙一重のプレイ(紙一重で強引)で、チームに勢いをもたらす突撃隊長のジノビリを乗せてしまうと、SA全体が一気に活気づきます。対するプリンスも、昨年のファイナルでは、長い腕を絡みつかせるイヤラシさ一杯の守備で神戸を最後まで封じるなど、空気を淀ませることには定評ある選手。このマッチアップでプリンスが圧勝するようだと、地味な試合がさらに地味になると思われるので、ジノビリの奮起を期待したいところ。まあ、わざわざ期待しなくても奮起してくれる選手だと思いですけど。
4.ラッキーボーイ対ラッキーボーイ殺し。
守備合戦で膠着状態が続いた場合。ベンチからふらっと出てきてポポンとシュートを決めるラッキーボーイが出現すると、一気に均衡が破れたりします。2年前のファイナルで、SAが最後に流れを引き寄せたのも、ベンチから出てきたスティーブ・カーの活躍によるものでした。
となると。SAには、カーは既にいませんが、ふらっと出てくることにかけてはリーグ最高の、ご存知ロバート・オーリーが。なにせ、クライマックスでいかに華麗に「ふらっと出る」かだけを考えて生きていますから。肝心な場面で相手の警戒を薄めるために、試合時間の(というかレギュラシーズンの)大半で寝たフリなども平気でします。既に5つのチャンピョンリングを持つ、最強のクラッチャーがまたもおいしいところを持っていきますか。
対するDETのラッキーボーイ候補となると、カルロス・アローヨあたりになりますか。しかしラリー・ブラウンHCの場合、自分のチームからラッキーボーイ出現を期待するより、相手の「ラッキーボーイ殺し」に専念してきそうな。昨年のファイナル第3戦での、ルーク・ウォルトン惨殺事件は記憶に新しいところ。あれは酷い事件でした。今年もあの惨劇が繰り返されてしまうのでしょうか。それとも老獪なオーリーが生還するのか。これは注目。
さて。予想。ファイナルの組み合わせは大ピンポンだっただけに、最後もビシッと当てたいところですけど。実力伯仲で難しい。応援してるのは、我らがオーリー率いるSAなのですが、DETが2連覇とかして、NFLのNEを超える、史上最も地味な王朝建立ということになりそうな気がしてならないです。4−2でDET。
2005/6/9.
"至宝"の価値。
…NBAファイナル第1戦:DETピストンズ69−84SAスパーズ
面白い。ファイナル面白い。プレビュウで散々、地味だ地味だと言ってしまいましたが、いざ見出すと全然面白かったです。まあ、どんな対戦でも(もっといえばどんなスポーツでも)、真剣に集中して観戦すれば面白いもの。ましてや"ファイナル"なわけですし。個人的にも両チームに好きな選手が結構いるので、面白さを見つけるのには苦労しませんでした。これがNJとか出てくるファイナルだと、面白さを見つけるとか以前に、真剣に集中する気にすらならなかったりするわけですが。
今回は採点付き短評で。
#SAスパーズ
トニー・パーカー(7.5):いつものように、平然と密集地帯にドライブインして、ジノビリとともに流れを引き込む。今回のファイナルはディフェンス対決ということですが、裏を返すとオフェンスについては両チームともそんなに工夫がないということ。おかげで、ボール持つとひたすらゴール下に突進しては、ゴール下で待ち構えるマッチョたちに肉弾戦を挑むという力技なオフェンスが(特にSAで)何度となく繰り返されてました。対ビラップスの守備では苦戦気味。
エマニュエル・ジノビリ(9.0):ディフェンスの強いDETを相手に回しながら、2人、3人いるゴール下にガシガシ突進し、体をぶつけながらもバランスを崩されずゴールに捻じ込むという。どれだけ強気なんだというプレイぶりで、勝負を決めました。さすがゴールドメダリスト。ただ、前半には、この強気が裏目に出る危険性もチラッと見えました。どちらに転ぶにせよ、このシリーズの鍵を握る存在になりそう。
ブルース・ボウエン(6.5):NHKの放送ではなにかとボウエンの守備のいやらしさがフィーチャー。解説の人はそんなにボウエン大好きか。ただ、シュートは酷い。DETはもっとボウエンにシュート打たせるように仕向けるべき。
ナジー・モハメド(5.5):前半は早々にあっさりベンチに下げられてましたが、後半に出てきてからは地味に要所でいい働き。
ティム・ダンカン(8.0):前半はラシード・ウォレスにやたらとブロックされてオヤと思いましたが、終わってみればいつも通りの得点(24点)。17リバウンドもさすが。
ロバート・オーリー(8.0):試合前にオーリーそっくりさんショーが開催されて本物も発奮。前半、DETに行きかけた流れを、ベンチからふらっと出てきて、老獪な守備とご存知の3Pであっさり引き戻したのはお見事。あのドライブインしてきた相手に対して、ひょっこりと前に立ちはだかってオフェンスファウルをもらったプレイなど、これぞオーリーの真骨頂という。絶品でした。
ブレント・バリー(2.0):テンパリ気味。ベンチから出てきたと思ったら、ファウルだけしてすぐベンチに帰還。こんな頭悪そうなことをする選手ではないのですが。今日は後半にジノビリが大爆発したので良かったですが、バリーがずっとこの調子だと今後苦しくなります。
グレン・ロビンソン(5.5):いつの間にこんなところにいたのか。ジノビリ、バリーのファウルトラブルによって思いがけず出番が。基本的に守備の良い選手ではないのでポポビッチには信用されてなさそうですが(この日も6分しか出てない)、リバウンドとかブロックとか頑張ってました。
#DETピストンズ
チャウンシ・ビラップス(7.0):わずか69点に抑えられたオフェンスの中で、一人奮闘。昨年、ファイナルMVP獲った時は、それはどうだろうと思いましたが。いや、伊達じゃなかったです。
リチャード・ハミルトン(2.0):ブレーキ。ボウエンに手こずり、攻守に存在感なし。もっとちょこまかしなさい。
ティション・プリンス(2.0):こちらも元気なし。ジノビリを勢いに乗せてしまった罪は重いです(ずっとプリンスがマークしてたわけでもないですが)。
ラシード・ウォレス(4.0):前半はダンカン相手に落ち着いた巧みな守備見せ(6ブロック!)、今年のラシードはやるなと思ったのですが。後半は、昨年に続いてファイナル恒例となりつつある、ファウルトラブルに陥ってベンチでしょんぼりしている姿が。その哀愁漂う佇まいは、直立レッサーパンダの比じゃないカワイサでした。
ベン・ウォレス(3.0):3ブロックショットはさすがですが、7リバウンドは少な過ぎ。ラシードのお株を奪うテクニカルファウルで、流れを決定的にしてしまったのも痛し(あの判定は確かにカワイソウではありましたが)。DETは、昨年の対シャックと同様、ダンカンに対してもダブルチームせず普通にマンマークで立ち向かうようですが、いまいち不徹底な感じ。どうせなら昨年と同じくベンをまずマークにつけて、ファウルが嵩みそうになったらベンチにいるビッグマンを代わる代わるぶつけるというようにした方がいいんじゃなかろうか。
アントニオ・マクダイス(3.0):ここにいたんだ。ロビンソンといい、NBAはちょっと見ないとこのクラスの選手はどこに誰がいるかさっぱり分からん。出来は可もなく不可もなく。ただコートにいて場を繋いでいただけ。
カルロス・アローヨ(2.0):これが頂点を決める戦いだということを、いまいち理解してない様子。
リンジー・ハンター(4.5):この試合ではパーカー&ジノビリのドライブにコテンパンにやられただけに、今後はファウルを辞さないタフな守備が出来るハンターの出番は増えてきそうです。
SA先勝、しかも完勝ということで、私のDET勝ちという予想はかなりあやしくなってきました。とにかくオフェンスをどうにかしないと。ビラップスの他にもう一人出てこないと厳しい。ラシードはベンチでしょんぼりするのに忙しいので、やはりハミルトンがあのタコ入道相手にどうにかしないといけませんか。
2005/6/10.
if necessary
…NBAファイナル第2戦:DETピストンズ76−97SAスパーズ
ファイナル第2戦は、立ち上がりから第1戦の勢いそのままにSAがリードし続け、4QにDETが追い上げるそぶりを見せると即座に突き放す余裕まで見せての大楽勝。守備が自慢のDETが、第1戦ではペネトレイトでインサイドを切り裂かれ、第2戦では3Pシュートで外から撃ち抜かれるという。かなり先行き不安というか、掃除モップの影がチラつく結果に。
まあ、しかし。次から3戦はDETホームなので、まだ分かりません。第6戦くらいまでは行くかもしれません。
#SAスパーズ
トニー・パーカー(5.5):シュートは好調も、守備ではやはり苦戦気味。ファウルトラブルに陥り、28分のみの出場。控えがいまいち頼りないだけに(いざとなればジノビリがPGやるんでしょうけど)、気をつけないといけません。
エマニュエル・ジノビリ(9.0):チームトップの27得点というのはもちろん、シュート成功率75%(8本中6本成功、うち3Pが5本中4本成功)、7アシスト、3スティールという凄い数字がズラリ。第1戦でスターとなっても奢らず、自分にマークが集中すれば周りを活かし、決めるべき時は高い集中力をもって確実に決めるという。男前すぎる。M・V・P!
ブルース・ボウエン(8.0):そのジノビリに活かされた「周り」の人。コーナーでポツンと待ってると、マークマンがジノビリにフラフラと吸い寄せられ、勝手にドフリーになるという状況が再三。おかげで、第1戦では加地のセンタリングのような精度だったシュートが、この日は3Pシュートを8本中4本決めるという活躍ぶり。前の試合のレビュウで「DETはもっとボウエンにシュート打たせるべき」とか書いちゃいましたが、あそこまでドフリーにしろとは言ってません。しかしボウエンにまで決められるとはDETはショック大。
ティム・ダンカン(7.0):この日も、もちろんダブルダブル(18得点、11リバウンド)。ファイナルだというのにあまりにもいつも通り過ぎて、書くことがありません。いつもと違うのは、フリースロウ9本中8本成功とかくらいです。
ナジー・モハメド(5.5):この選手もあいかわらず目立ちません。ファイナルでも堅実ぶりを発揮できるというのは、悪くないことですけど。しかし、すっかりオーリーに食われてる感は否めません。
ロバート・オーリー(8.0):攻守にノリノリ。特に、相手の流れを断ち切る4スティールが光ります。この選手は、守備でも目立とうと一発カットをやたら狙ってくるのを、DETは知らなかったのでしょうか。攻撃時も、一応、PFのくせに3Pラインの外でフラフラしながら、ボール持ったらいきなり3Pシュート打ったり、隙があれば中に切れ込んだりと、さすがのクセ者ぶり。セイフティリードがついた後半は、ほとんど寝てたのもさすが。
ブレント・バリー(2.0):カチカチ。2試合で計35分出場しながら無得点て。どうにも固さが目立ち、SAの中で唯一いまだにファイナルに入っていけてません。この日は父バリーも来ていたのですが、それも裏目でしたか。オーリーのお気楽さを見習ったらどうかと思います。
ベノイ・ウードリック(4.0):パーカーのファウルトラブルとバリーがアレなこともあって結構出番貰ってましたが、攻撃はともかく守備はかなり心許ない。先発級を相手にすると明らかに穴になってます。基本的に、DETがカルロス・アローヨを出してきた時に、パーカーではもったいないからウードリックにでも相手させとくか、という感じの使われ方がベストだと思います。
#DETピストンズ
チャウンシ・ビラップス(5.0):いまいち。威張ってるのは、ウードリックがマークしてる時くらい。ビラップスまで調子落とすとなると、1対1で優位に立てるところが一つもなくなってしまいます。特に3Pシュートを3本しか打ってない(成功ゼロ)というのが、チームの苦悩を表してる気が。もっとバカみたいにポンポン打ったらいいんです。
リチャード・ハミルトン(2.5):ダメ。昨年のファイナルでも序盤はかなりシュート落としてダメダメだった印象ありますが、今年はシュートが入らないというよりそもそもボールが持ててないという感じなので、より重症です。チョコマカ走ってフリーになろうとしても、スピードに乗ろうとするといつも走路上にはボウエンのタコ面が立ちはだかるという恐怖。
ティション・プリンス(2.0):全然ダメ。この日もジノビリに気持ちよくプレイさせてしまいました。もっとピッタリ密着しないと。そしてエルボーくらって鼻血流すくらいじゃないと。
ラシード・ウォレス(3.0):相変わらず前半にちょこちょこっと得点した後は、ベンチでションボリ要員として活躍。まぁ、おめえはそれでいいや。
ベン・ウォレス(3.0):この日も一桁リバウンド。倍は獲らないと勝負になりません。そもそもリバウンドに絡む回数が少ない気がするし、いつもの気迫、威圧感もいまいち感じられません。アフロ復活希望。
アントニオ・マクダイス(6.0):中距離シュートをポンポン決めて、チームトップの得点をマーク。トップといっても15点ですけども。ただ、リングに近くなるにつれ、シュートを落とすというのはPFとしてどうかと思います。
リンジー・ハンター(5.0):やっぱり出番増えました。ただ、なぜかビラップス、ハミルトンと一緒に使われたりしてました。そうすると高さのバランス的にどうなんでしょう。
第3戦以降はDETホームということで、DETがどこまで立て直せますか。元々、タレント的にはSA優位というのに、この2戦は集中力とか執着心の部分でも完全に負けてるんですからどうしようもありません。とにかく激しいディフェンスと、思い切りのいいシュートを。第3戦もSAが勝ってしまうと、完全にシリーズ決まってしまいますので、なんとか頑張っていただきたい。しょうがないので次はDET応援します。
2005/6/14.
雑感。
ちょぼちょぼと。
□NBAファイナル第3、4戦
DETが地元で一気に元気を取り戻して連勝。2勝2敗のタイに。SAは第3戦の開始20秒でジノビリがアウトしたことが響いたか、第1、2戦の勢いもジノビリのオーラも、パッタリと消えてしまいました。DETは、ここまで散々やられたパーカー&ジノビリのペネトレイトに対して、早め早めのヘルプと、それでも切り込まれたら容赦なくエルボースマッシュで吹っ飛ばすという、徹底抗戦ぶりが功を奏してリズムを取り戻しました。マクダイス、ハンターという伏兵の活躍も大きい。
しかし、シリーズは接戦なのに、試合自体はどれも大差で決着している(第4戦にいたっては30点差)というのは、何なのか。試合最後までハラハラということが一度もないので、見てるほうとしてもかなりテンションが下がり気味。何より、これでは"クラッチャー"オーリーの出番がありません。代わりにミリチッチの出番は増えるかもしれませんけど。
唯一、ハラハラしたのが、田代純アナのSo鴨志田氏に対する冷遇っぷり。会話のパスをことごとく北原憲彦氏に回してましたが、何か含むところがあったのでしょうか。何がSoだと。
2005/6/19.
神を見た日。
…NBAファイナル第5戦:SAスパーズ96(OT)95DETピストンズ
ようやく現れました。ロバート・オーリーの姿をした神が。マイケル・ジョーダンの姿をした神に比べると、かなり気まぐれな神ですが、やる時はやります。というか、やる時しかやりません。それにしても、なんであそこでオーリーをフリーにするのか、あんなのどう考えてもオーリーしかないだろうにと、外から見てるといつも思うのですが、それでもなぜかフリーになってしまうのがオーリーの神たるゆえんなのかもしれません。ジノビリの失速、ダンカンのプルプルっぷりからして、場合によってはオーリーMVPの芽すら。ただ、これで次の試合も大活躍するかというと、そうでもなかったりするのがオーリーなのですが。
DETもあと一歩というところまで行ったのですが。残念ながらそこに神はいなかった。しかし最後の場面。ハミルトンという選択はどうでしたか。ラシードは間違いなく当てにならないにしても。あの試合で大当たりだったビラップスなら、たとえ外れてもまだ納得いく。裏を突くなら、延長に入って良いシュート決めてたプリンスというのもありかもしれません。しかしハミルトンは。神の器ではないですどう見ても。
この日は、どちらのチームも、一度も二桁得点差をつけることができないという大接戦。こういう試合が見たかったのです。SAがリーチをかけてホームに戻るという圧倒的優位な状況になりましたが、ここはDETにもうひとふんばりして盛り上げてもらいたいです。そしてふんばったものの、惜しくも寄り切られてもらいたい。もしくはオーリーにうっちゃられてもらいたい。
#SAスパーズ
トニー・パーカー(4.5):シリーズ通して抑えきれてなかったビラップスにこの日は特にボコボコやられ、マーク役をボウエンに譲るという屈辱を味わいました。が、そのおかげで最後の最後、代わりにマークしていたハミルトンを抑える殊勲。あのディフェンスもかなりギリギリでしたけど。
エマニェル・ジノビリ(5.0):ペネトレイトを封じられ、安易なパスミスなどもあり。確変はすっかり終わってしまったようですが、闘志はまだ売り切れてません。
ブルース・ボウエン(6.5):またもハミルトンを20点以下に抑え、途中からマークしたビラップスも手こずりながらも決定的な仕事はさせず。
ティム・ダンカン(4.0):26得点、19リバウンドと、数字だけ見ればMOM級の活躍ですが、印象に残るのは4Q以降の震えっぷりばかり。プルプルとしながら外し続けるフリースロウを構える姿は、雨に濡れる子犬のよう。オーリーへの貢物を忘れないように。
ナジー・モハメド(4.0):すっかりオーリーが出てくるまでのセットアッパーに。
ロバート・オーリー(9.5):4Q以降で18得点という大覚醒、豪快なワンハンドダンク、そして伝家の宝刀3Pシュート。全てをかっさらっていきました。
#DETピストンズ
チャウンシ・ビラップス(8.0):キレキレ。やたらとダンカンと1対1をやっては、ぶち抜いてました。4Q最後のところで決めてれば、2年連続MVPが待っていたかもしれないのに。
リチャード・ハミルトン(3.0):シュート確率は悪くないのですが、シュートに行く回数が少ないので点が伸びないというのは、エースとしてはどうなのか。というか、本当にエースなのか。
ティション・プリンス(5.0):あいかわらず影は薄いし、幸も薄い。もうちょっとできる選手だと思うんだけど。
ラシード・ウォレス(3.0):オーリーに完敗。ラシードも高さはあるし3Pも打てるしと、タイプ的にはオーリーに似ている(むしろ能力的には上)のですが、メンタル面で致命的な差が。
ベン・ウォレス(6.0):あれだけブロックにヘルプにブンブン飛んできて、ファウル一つしかしてないのは凄い。
アントニオ・マクダイス(6.0):引き続き好調で、攻守に頼れる働きぶり。もっと出番増えるかと思ったのですが。
リンジー・ハンター(5.5):今日はいつも通りのハンター。シュートは入らないけど、ディフェンス頑張る。
2005/6/22.
タイ・ブレイク
…NBAファイナル第6戦:DETピストンズ95−86SAスパーズ
シリーズ追うごとに緊迫の度を増すファイナルは、当然のように第7戦へ。もちろん第7戦まで行きますとも。実力はどうやら全くの互角。最後の最後、勝負を分けるのは何か誰か。倍率ドン。
ビラップスの3P…3.2倍
ジノビリのドライブ…4.0倍
オーリーの神通力…2.6倍
ダンカンのプルプル…1.8倍
ベンのブロック…5.1倍
ラシードの退場…5.5倍
ハミルトンの鼻骨折再起不能…10.2倍
ジョン・バリー…98倍
ナジー・モハメドのシュート…36倍
1番人気はオーリーを抑えてダンカンのプルプルフリースロウ。
#SAスパーズ
トニー・パーカー(5.0)…ホームに戻ったおかげで、泥棒ヒゲが解消されてこざっぱり。
エマニュエル・ジノビリ(7.0)…強引なドライブが復活。強引なのでTOも目立ちますけど。第7戦に向けて、役者が揃いました。
ブルース・ボウエン(4.0)…アイアンクローでフェイスガードを破壊するなど、エグイ抵抗を見せるもハミルトンの20点超え許す。
ティム・ダンカン(5.0)…あいかわらずダンカンのポストプレイはSAオフェンスで最高のオプションですが、ダンカンの4Qでのフリースロウは最悪のオプションに。勝負どころになればなるほど入らないというのは始末が悪いです。
ナジー・モハメド(5.0)…いつオフェンスリバウンド5つも取ってたんでしょ。
ロバート・オーリー(5.5)…神通力は第5戦でかなり消費してしまったので、まだ溜まってません。もっと切羽詰ってから呼んで下さい。
ブレント・バリー(4.5)…田代アナはジョン・バリー言い過ぎ。それにつられる奥野氏もどう。シリーズ当初に比べるとだいぶ動けるようになって、シュートを積極的に狙う姿勢も見られますが、確率は悪し。ちょっと勝負は任せられない。
#DETピストンズ
チャウンシ・ビラップス(7.0)…9本中5本命中という当たりだしたら止まらない長距離砲でチームを牽引。TOがゼロというのも立派。どうやらDETが優勝した場合、ビラップスの2年連続MVPというのは間違いなさそうですが、何か悪いことの前兆でなければよいのですが。
リチャード・ハミルトン(7.0)…ボウエンの嫌がらせを振り切り、ポンポンとジャンパーを沈め、ようやくエースらしい働きぶり。
ティション・プリンス(6.0)…前半はかなり積極的なオフェンスも見せて存在感出してましたが、徐々に埋没。3Pシュート打つのビビリ過ぎ。打たないと入らない。
ラシード・ウォレス(6.5)…いつも通りファウルトラブルでベンチで長いことションボリしてたのですが、いつもと違って勝負どころでシュート決めてました。
ベン・ウォレス(4.5)…やっぱりアフロじゃないとパワーが2割くらいダウンするらしい。
アントニオ・マクダイス(6.0)…あいかわらず難しそうなシュートはよく決めてます。オーリーがマークしてる場合はもっとマクダイスにボール集めていいように思うんですけど。
リンジー・ハンター(6.0)…手堅い。
2005/6/22.
7番目の鍵。
…NBAファイナル第7戦:DETピストンズ74−81SAスパーズ
3Q終わった時点でもまだ同点という、お前らどれだけ実力拮抗してるんだという激闘になった第7戦。最後に1馬身抜け出したのはSA。3度目の栄冠。パチパチ。
勝敗を分けたのは何だったのか。ダンカンの発作抑え込み成功。ビラップスをブロックしたボウエンのディフェンス。そこから速攻で切り裂いたジノビリのドライブ。DETのアウトサイドの不調。やたらと軽かった審判の笛。いろいろ挙げられると思います。しかし、流れをSAに決定的に引き込んだのは、DETの必死の追い上げを嘲笑うかのようにオフェンスファウルを誘った、オーリーのひょっこり守備だったと思います。つまり、オーリーこそMVPです。
DETも、薄いと思われてたベンチメンバの奮闘もあって、最後まで食い下がり、シリーズを盛り上げてくれました。しかし、力を出し切ったかという点ではSAに比べてどうでしたか。特に、やたらとベンチでションボリしてた人とか。
#SAスパーズ
トニー・パーカー(2.0)・・・一昨年のファイナルではジェイソン・キッドをボコボコにするくらいメンタルはタフな選手なんですが、フィジカルが付いてこなかったのか、シリーズを追うごとにDETの筋肉バカぶりにさすがにウンザリしてきて徐々に調子が下降。この試合ではどん底に。ボウエンとバリーにかなり守備を助けてもらってました。
エマニュエル・ジノビリ(7.5)・・・身体能力とか技術とかでなく、勝利を、栄光をもたらすことが出来るかどうかが一流と超一流の分かれ目だとすると、間違いなく超一流の男っぷり。7試合通じての平均値という点ではダンカンに劣ったかもしれませんけど、SAが勝った4試合を考えると、そのうち2試合(第1,2戦)ではダントツの勝利の立役者っぷりで、第7戦でもMOM級の活躍。ここはやはりジノビリにMVPやって欲しかったです。
ブルース・ボウエン(7.0)・・・勝負どころで、DETでは随一のクラッチャーであるビラップスの長距離砲を封じて、勝利に大きく貢献。オフェンス面でも、シリーズ通して高い命中率だったコーナーからの固定砲台ぶりは見事。その力を存分に出し切ったシリーズでした。MAXの能力が他の選手ほどではないので、出し切ってもそんなに目立ちませんでしたけど。いっそボウエンにMVPやってもよいとも思います。
ティム・ダンカン(8.0)・・・あまりにも第5、6戦(特に第5戦4Q最後)でのブリッ子ぶりの印象が強いので私はMVPには推せませんが、客観的に数字を見ればやはりMVPにふさわしいもの。MVP云々はともかく、最強のキャラクタであったことは間違いありません。第5、6戦で「一見クールなようだけど実は抜けたところもあってカワイイ」というキャラを確立した上に、第7戦でフリースロウ6本中5本成功で更に「でもやる時はやる」という属性を付与しましたから。一見クールなようだけど実は抜けたところもあってカワイイ、でもやる時はやる。ライトノベルの主人公か。でもヒゲは汚い。
ナジー・モハメド(5.0)・・・いくら試合を見ても、この選手には「地味」という言葉以外に何も思いつかないのは、私の語彙が貧困過ぎるのが悪いのでしょうか。
ブレント・バリー(5.5)・・・パーカーが鬱気味なところを、躁状態だったバリーがなんとかカバー。サイズがあるバリーの存在は、DETのアウトサイド封じに結構効いてたのかも。
ロバート・オーリー(7.0)・・・このシリーズのオーリーは、最大の山場だった第5戦での大爆発を筆頭に、要所要所で攻守に存在感を発揮し続けてました。要所以外(インサイドでのガチンコ守備とか)ではあいかわらずあっさりしてるのですが。このシリーズを後に振り返る時に、ハイライトで映されるのは間違いなく第5戦OTでのオーリーの3Pシュートorダンクの映像。だとすると、やはりオーリーこそMVPか。・・・つまりSAが勝ったのは、MVPでもおかしくないという選手がゴロゴロいたからというわけです。
#DETピストンズ
チャウンシ・ビラップス(3.0)・・・ポポビッチが早めにパーカーに見切りをつけ、サイズのあるバリー、嫌がらせの王様ボウエンをぶつけてきたのが厳しかった様子。そもそもビラップス以外に、遠距離で撃ち合える選手がいなかったのがDETとしては痛かったです。SAが、3Pシュートの試投数、成功数ともにファイナル記録だったということを考えるとなおさら。
リチャード・ハミルトン(3.0)・・・結局、第6戦でのプチ爆発のみで終戦。やはり、シューターなのに3Pシュートが撃てないという不具合は致命的だと思います。メーカー側は不具合ではなく仕様だと主張してるようですが。
ティション・プリンス(2.0)・・・DET最大の誤算はプリンスの不出来だったのでは。攻めては思い切りの悪いシュートセレクトでリズムを崩し、守ってはここというところでジノビリを抑えきれず。なんとも寿司ボンバーなプレイ。
ラシード・ウォレス(3.5)・・・審判のやたらと軽い笛もありましたが、それにしてもこの最終戦でもいつも通りのファウルトラブル。リバウンド1て。いくらベンチでションボリしてる姿がカワイイからといって、それだけで7試合引っ張るのはさすがにどうかと思います。あと、NHKの実況解説でやたらと勝負強い選手かのように言われてて驚きました。私の中では器用だけど勝負弱いというイメージしかないのですけど。というか、シュートレンジが小器用に広いPFというのは全般的にここぞというところで信用ならないです。ガーネットとかウェバーとかジャメイン・オニールとか(オーリーはPFといってもあれはパワーフォワードでなく、プラプラしてるフォワード)。「ラシードが20点以上得点すれば負けない」とかいうジンクスも、再三紹介されておきながら、結局一度も20点超えてないし。
ベン・ウォレス(5.5)・・・ここまでは激しいようで反則の取られない巧みな守備を見せてましたが、西村雄一もびっくりの笛を吹く審判の前ではファウルトラブルに。それでも38分出場と粘ってはいました。序盤、立て続けにダンク決めるなど、ほとんど期待されてない得点面でもわりと頑張ってました。
アントニオ・マクダイス(6.0)・・・この選手も笛に苦しんではいましたが、シュートは7本中5本成功とあいかわらず止まっていませんでした。それだけに最初からもっとボール集めていたら、オーリー殺しも可能だったのではないかと思ってしまうのですが。
リンジー・ハンター(5.0)・・・この選手こそあの笛なら真っ先に退場しそうなのに、なぜかファウルは2つのみ。ディフェンスで存在感を出す選手ですが、ターゲットのパーカーが一人で勝手に消えてしまったので、目立ちようがなかったです。
エルデン・キャンベル、ロナルド・デュプリー・・・残念賞としてチュッパチャップスでもあげてください。
これでNBAもおしまい。今季は最初と最後をちょろっと見ただけでしたけど、ファイナル見てあらためてNBAオモシロイと思いました。来季はちゃんと見よ。
2005/6/27.