テクニカルスラッシュ/デスメタル傑作選



テクニカルメタル…それはなんという素敵な響きだろう。
プログレやメタルが好きで、アートで先鋭的な感性を愛し、極端な異端を好むという、私のようなリスナーには
こうしたバンドたちの音楽は本当に素晴らしく、その変態的なまでの芸術感性が耳に心地よく響くのである。

プログレッシブな知的さとメタルとの融合は、実際にはすでに80年代のうちから行われていて、
METALLICAMEGADETHANNIHILATORなども、知的なセンスを激しいスラッシュメタルの中に取り入れていた。
さらにはVOIVODWATCHTOWERFATES WARNINGといったバンドたちは後のテクニカルメタルバンドたちにも
多大なる影響を与えているし、ドイツではMEKONG DELTACORONERなどが独自のセンスの音楽を作り出していた。

デスメタルを過剰なまでにテクニカル化したバンドは、やはりDEATHATHEISTであろう。
それまでは邪悪さと怒りの象徴としての音楽であったデスメタルに知的な展開力を取り入れるという発想で
彼らはある種芸術的ですらある先鋭的なサウンドを作り上げたのだ。

こうして2000年以降も、上記のバンドを受け継ぐようなテクニカルメタル、テクニカルデスメタルは続々と登場し、
さらなるミクスチャー化、細分化をしながら深化を続けている。
ここでは、それらテクニカルで知的なセンスを巧みに融合させたバンドたちを紹介したい。
激しくも芸術的な異端のメタルバンドたちを、右脳的快感とともにうっとりとしながら楽しむことにしよう。



◆90年代〜テクニカルメタルの黎明

WATCHTOWER「Control and Resistance」
元祖超絶テクニカルメタルバンド、ウォッチタワーの1st。1989年作
とにかく、この変拍子とキメの連続のような楽曲は聴いていてほとほと呆れる。
甲高いヴォーカルとともに、スラッシュというにはヘヴィさには欠ける音なのだが、
鬼才ロン・ジャーゾンベクを中心にした演奏陣のキレは当時としては信じがたいものであったろう。
なんというか、予測のつかない展開と何度聴いても覚えられない曲に、イライラしつつもニヤリとさせられ
じつに脳が活性化されるのである。変態メタル好きならばその元祖として必ず押さえておくべき作品だ。
ロンはこの後、兄のボビーとともにSPASTIC INCを結成する。そちらもまた呆れるほど凄い。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・10 総合・・8
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CORONER 「Punishment for Decadence」
ドイツのテクニカルスラッシュメタルバンド、コロナーの2nd。1989年作
テクニカルかつプログレッシブな知性を感じさせる個性派バンド。
ザクザクとしたクールなリフで聴かせつつ、細かなキメや楽曲の展開力には、
MEGADETHANNIHILATORと同様にセンスある構築力が光っている。
スラッシュ=低能という概念を完全に覆したバンドで、本作がその最高作。
当時はえらく新鮮に新鮮に思えたが、今聴いてもまったく古くさくないのが凄い。
当時のビクター盤は、ミニアルバム「No More Color」とのカップリングだった。
ドラマティック度・・8 知的度・・8 スラッシュ度・・7 総合・・8
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MEKONG DELTA 「Dances Of Death」
ドイツのテクニカルスラッシュメタルバンド、メコン・デルタの3rd。1990年作
鬼才ラルフ・ヒューベルトを中心に、クラシックとスラッシュメタルを融合させるという
無茶なテーマをかかげて結成されたこのバンド。メンバー名を伏せながらも、
STRATOVARIUSの名手ヨルグ・マイケルやLiving Deathのメンバーなどが参加していた。
本作は20分におよぶタイトル曲を含め、これまでのアルバム以上に細密に構築された大傑作。
変則リズムの嵐とクラシックの手法で作られた組曲は圧巻のひと言で、荘厳にして美しい。
スラッシーな激しさを失うことなく、これほどの知性と芸術性を兼ね揃えたバンドはそうはいない。
“はげやまの一夜”のカヴァーも見事。次作「Kaleidoscope」も完成度の高い傑作である。
ドラマティック度・・9 知的度・・9 スラッシュ度・・8 総合・・9
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DEATH 「Individual Thought Patterns」
アメリカのデスメタルバンド、デスの5tn。1993年作
もともとはスラッシーなデスメタルを標榜していたこのバンドだが、
前作「HUMAN」あたりから、知的な展開力を強め、それが本作で見事に花開いた。
変則リズム入りのテクニカルさと矢継ぎ早の展開に、故チャック・シュルディナーの
絶叫ヴォーカルが絡み、恐ろしく濃密に聴かせる。スラッシーな感触とプログレッシブな切り返し、
ときに美しくすらある叙情性などもあって、楽曲は緊張感に満ちていて一筋縄ではいかない。
名手ジーン・ホグランのドラムも素晴らしく、サウンドの説得力を高めている。
後の多くのバンドにも影響を与えたであろう名作だ。次作「Symbolic」も同等の出来。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 変態度・・8 総合・・8.5
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ATHEIST 「ELEMENTS」
アメリカのテクニカルデスメタルバンド、エイシストの3rd。1993年作
1990年代初頭に、複雑かつ変態的なデスメタル作品を3枚出して消えた彼らだが、
15年ほど経た今になっても、その革新的なサウンドにはまったく古くささはない。
変則リズムの上に乗る奇妙なリフと、ときに
ジャズやカントリー風のグルーヴィなアレンジもまじえ
およそデスメタルらしからぬ様々な要素とともに知的に展開してゆく楽曲はとても面白い。
この3作目にいたって、デスメタル的な禍々しさはほとんどなくなり、前作以上に多彩なセンスで
テクニカルな変態的プログレメタルを楽しむことができる。ボーナスに1992年のラジオライブ音源を収録。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 変態度・・9 総合・・8.5
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PestilenceSpheres」
オランダのデスメタルバンド、ペスティレンスの4th。1994年作
激しいスラッシュメタルだった1stから、2ndになるとテスメタル色を増し、
さらに3rdになるといくぶんメロディを含んだ知的なサウンドへと深化、
そして本作ではプログレッシブな要素がさらに強まってきていて、
変則リズムを含んだテクニカルな展開などは、DEATHあたりに近い雰囲気となった。
ヴォーカルのわめき声のDEATHのチャック・シュルディナーになんとなく似ている。
随所にシンセアレンジを効かせつつ、個性的なギターのリフとフレーズにより、
硬質でありながらどこかスペイシーな浮遊感のあるサウンドになっているのが面白い。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 知的デス度・・8 総合・・8
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GORGUTS 「Obscura」
カナダのデスメタルバンド、ゴーガッツの3rd。1998年作
1991年にデビューした当時は、暴虐なデスメタルバンドであったようだが、
本作ではなかなか凄まじいテクニカルでヘンタイ気味のサウンドとなっている。
緩急をつけた非常にせわしない展開に、普通ではない耳障りなギターリフなを盛り込んで、
ブルータルな激しさの中にも、奇妙な知的さとメンバーの確かな技量の高さを覗かせている。
強力なドラムももちろんだが、このバンドの場合ベースの上手さもポイントになっていて、
演奏上の密度がそのまま作品としての不気味な気持ち悪さ=変態感覚につながっている。
ヴォーカルの低音デスヴォイスも含めてオールドなデスメタルのスタイルに、極端さを盛り込んだ怪作。
メロディアス度・・5 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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Theory in PracticeThe Armageddon Theories
スウェーデンのテクニカル・デスメタルバンド、セオリー・イン・プラクティスの2nd。1999年作
Dr/Vo、B/Key、Gという3人編成であるが、素晴らしく濃密なテクニカルデスをやっている。
DEATHを思わせる矢継ぎ早の展開に、さらに激しさを加えた、たたみかけるような展開には圧倒される。
それでいて、メロディアスな叙情性もしっかりと有していて、ときにシンセをまじえながら重厚に聴かせ、
緻密なギターリフと手数の多いドラムが見事に合わさって、ときに荘厳ともいうべき圧巻のサウンドとなる。
続く3rdも悪くはないが、音の密度と美しさでは本作を最高作とするべきだろう。北欧テクニカルデスメタルの傑作。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・8 総合・・8.5
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Control DeniedThe Fragile Art of Existence
DEATHの故チャック・シュルディナーによるメタルバンド、コントロール・ディナイドの1999年作
プログレッシブな知的さをただよわせたデスメタルを標榜したDEATHは、
チャックの死とともに終焉を迎えた。本作は彼のもうひとつの遺産といえるバンドで、
デスメタル色のないDEATHというべき、知的なメタルサウンドである。
テクニカルな変則リズムに、スラッシュ的なギターリフとハイトーンヴォーカルを乗せ、
随所にメロディアスな聴き心地もあるという、比較的正統派の質感であるが、
やはりDEATHを思わせるセンスもあり。再発盤のDisc2には1997、1999年のデモ音源を収録。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 知的アレンジ度・・8 総合・・8
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MEGACEInner War
ドイツのテクニカル・スラッシュメタルバンド、メガスの2nd。1999年作
1991年の「Human Errors」、てっきりこの1枚のみで消えたと思っていたら、
8年後にこのアルバムを出していたんですね。まったく気づかなかった。笑
サウンドの方はずいぶん音がパワフルになっていますね。ヘンタイ気味の楽曲はそのままに、
そこに乗るギターリフが力強くなった。そして綺麗声と汚声を使い分ける女性ヴォーカルも
相変わらず少し気持ち悪くていい感じです。今作ではややダーティに歌うパートが増えていて
前作での不気味なヒステリックさよりも、女性メタラー的な強さが感じられるようになってます。
曲によってはメロディアスな部分もありつつ、ヘンテコなProgMetalとしても楽しめるかと。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 女性声インパクト度・・8 総合・・7.5
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◆テクニカルデスの進化形

CRYPTOPSY「Unspoken King」
カナダのテクニカルデスメタルバンド、クリプトプシーの2008年作
ヴォーカルが代わり、新たに女性シンセ奏者も加入した6作目。
怪物的な超絶ドラムを中心にしたブルータルでテクニカルな質感はこれまで通りだが、
そこに歌声を使い分けるヴォーカルとともに、いくぶんモダンな感触を取り入れていて
最近のコア系リスナーにも対応したようなサウンドともなっている。
今までのドライなテクニカル一辺倒のデスメタルから、どことなくミステリアスな
ドラマ性も感じられるようになって、個人的にはこれはこれで気に入った。
なにより、曲としてちゃんと聴けるというのが嬉しい。この脱皮は正解だと思う。
メロディアス度・・5 暴虐度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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MESHUGGAH 「ObZen」
スウェーデンのテクニカル・デスメタルバンド、メシュガーの6th。2008年作
アルバムごとに硬質なギターリフの強度を高め、無機質なメカニカル化を極めてきたこのバンド。
本作のサウンドも、基本はテクニカルなリズムに反復リフのキメによるメシュガー節なのだが、
今回は4、5分台の曲を中心に、意外と曲として聴き安い(以前に比べると)作りになっている。
フレドリック・トーテンダルの8弦ギターの奇妙なリフに加え、うねるようなベースの音も目立っており
硬質一辺倒だった前作よりも、バンドとしてのアンサンブルが前に出てきている印象だ。
ザクザクとした無機質感の中にもリズムのハネとグルーブを打ち出してきたことで、
怪物のような不気味さは減退したが、音楽としてのまとまりの点ではリスナーを増やすかもしれない。
硬質度・・8 テクニカル度・・8 変態度・・8 総合・・8
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MUTANT「THE AEONIC MAJESTY」
スウェーデンのテクニカル・プログレデスメタルバンド、
THEORY IN PRACTICEのメンバーによるプロジェクト、ミュータントの1st。
これはようするにブラックメタル版のセオリー・イン・プラクティスということか?
ブラストビート込みで激走するドラムに、バックにはキーボード、Voはダミ声ブラック。
意外にメロディアス、ドラマティックで曲展開も多く、T.I.P同様に変拍子も使用したりしているが、
音像的にはシンフォニックなブラックなので、非常に聴きやすい。
テクニカル・シンフォニック・ブラック、という意外とありそうでない新鮮な部分を突いている。
シンフォニック度・・7 暴虐度・・7 テクニカル度・・8 総合・・7.5
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MONSTROSITY「Spiritual Apocalypse」
アメリカのデスメタルバンド、モンストロシティーの2007年作
今作ではさらにテクニカル路線が強まり、ブルータルな突進力とともに
ドラマティックなスケール感が加わって、CRYPTOPCYばりの強力なサウンドだ。
荘厳な迫力とともにクールなギターリフと、随所にメロディックな質感も織り込んで
濃密なデスメタルサウンドを形成。NILEあたりが好きな方にも楽しめるだろう。
オールドスタイルのデスメタルを正統進化させたというべき力作デス。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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Martyr 「Feeding the Abscess」
カナダのテクニカル・デスメタルバンド、マーティアーの2007年作
デビューは1991年と古く、本作は3作目らしい。サウンドは、いかにもカナダらしいカッチリとした硬質感と、
複雑な展開力、ヴォーカルは吐き捨て形ながらそう汚くもない。ザクザクとしたギターで変則リズムを刻みながらも、
要所ではプログレッシブな美しさをふっと覗かせるなど、テクニカルなだけでない構成力とセンスも持ち合わせている。
全体的には、CRYPTOPSYMESHUGGAHをずっと聴きやすくした感じといえばいいのか、音のスケール感もあるし、
ほのかに古き良きスラッシーなメタル感覚も感じさせる。同郷のVOIVODのカヴァーをやっているのもなんとなくうなずける。

メロディアス度・・6 暴虐度・・7 テクニカル度・・8 総合・・8
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THE FACELESS「PLANETARY DUALITY」
アメリカのテクニカルデスメタルバンド、フェイスレスの2008年作
激烈なブラストビートでCRYPTOPSYばりに始まったと思いきや、
変則リズムによるキメと、矢継ぎ早の展開に唖然となりつつ、
硬質なリフの合間に聴かせるギターのフレーズにはときおりメロディもある。
咆哮するデスヴォイスの暴虐性とは反対に、知性的な冷徹さも漂わせており、
曲によってはイントロにシンセを使ったり、ミステリアスな雰囲気も感じさせる。
基本的にはドカドカとブルータルで激しいサウンドなのであるが、
曲はどれも短めで、聴き疲れて飽きる前にスパッと終わるのもいっそ潔い。
メロディアス度・・6 暴虐度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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BRAINDRILL「Apocalyptic Feasting」
カナダのテクニカルデスメタルバンド、ブレインドリルの2008年作
これは本当に凄いです。ジャケはおバカ系のSFみたいですが、サウンドはもう…
CRYPTOPSYを超えるくらいの強烈なテクニカルデスメタル。あははー、気が狂ってます。
マシンガンのような凄まじいブラストビートに、テクニカルなギターフレーズが重なり
全編キメとユニゾンの超絶プレイ。これが異常すぎて馬鹿に聴こえる…という。笑
しかしながら、それでいて高速のギタープレイにはメロディらしきフレーズも聴け、
これが騒々しさのわりにちゃんと聴けてしまうという…不思議な整合感なのデス。
メチャクチャなようでいてカッチリしている。驚異の超人的テクニカルデス!腰抜かします。
メロディアス度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・10 総合・・8.5
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Decrepit Birth 「Polarity」
アメリカのデスメタルバンド、デクレピット・バースの3rd。2010年作
1stで聴けた暴虐ブルデス路線から、テクニカル路線へと進化を遂げている。
ドラムとベースが交代しているが、むしろギターのクリーントーンのパートが増えていて
叙情的なフレーズやメロディを随所に聴かせながら、知的に構築してゆくサウンドは
プログレッシブ・デスといってもよいものだ。一方では低音デスヴォイスの迫力はそのままで、
ブラストでたたみかける部分にはブルデスとしての突進力もしっかり残している。
DEATHOBSCURAなどのリスナーにも勧められる。個人的には好みのバンドになった。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8.5
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Augury「Fragmentary Evidence」
カナダのプログレッシブ・デスメタル、オーガリーの2009年作
随所にメロディックなフレーズを折り込みながら、ブラスト入りで激しくたたみかける
テクニカルなデスメタルサウンド。低音のデスヴォイスも含めて迫力たっぷりで、
ブルデスとしての激烈さと知的な展開力を併せ持った、質の高い作品だ。
カナダにはCRYPTOPCYという先輩がいるが、それをもっとプログレ寄りに、
よりメロディックにしたという雰囲気か。ブルデスでメロデスなプログレデス!
メロディアス度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8.5
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Spawn of Possession 「Incurso」
スウェーデンのデスメタルバンド、スポーン・オブ・ポゼッションの3rd。2012年作
過去2作も濃密なテクニカルデスの力作であったが、本作ではシンセを取り入れたイントロカら
荘厳な雰囲気で、全体的にもプログレッシブ・デスというような感触がついてきた。
ツインギターのクールなリフと変則リズム、ブレイクをまじえたテクニカル性とブルータリティが合わさり、
せわしなくたたみかけるヘンタイ系デスメタルが炸裂する。メロディックなフレーズが増したことで、
緩急のつけ方とアレンジのメリハリが際立ち、個人的にはより楽しめるバンドになった。
Decrepit Birthあたりが好きな方もぜひ。知的変態系テクニカルデスメタルの傑作。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 ヘンタイ度・・8 総合・・8
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ObscuraCosmogenesis」
ドイツのテクニカルデスメタル、オブスキュラの2009年作
これが2作目ということだが、かつてのDEATHを思わせるようなテクニカルかつ
個性的なプログレッシブ・デスメタルである。変則リズムとキメによる技巧美と
ギターによるメロディアスなフレーズも随所に盛り込み、たたみかける激しさ以上に
知性ある構築性を感じさせる。最近でいうとBraindrillなどに通じるヘンタイ気味のセンスと、
案外古き良きテクラーニカルデスの質感が融合していて、ある意味でバランスがよいサウンドだ。
極端でいながらも聴きやすいという意味で、普通のデスメタルが苦手な方にも楽しめる力作である。
メロディアス度・・7 暴虐度・・7 テクニカル度・・8 総合・・8
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Anomalous「Ohmnivalent」
アメリカのテクニカルデス、アノマロスの2011年作
BRAIN DRILLTHE FACELESSに在籍したドラマーを擁するバンドで、
こちらも上記バンドを彷彿とさせるような超絶テクニカル変態デスメタル。
ブラストビートでたたみかける暴虐さとスウィープを含んだテクニカルなギターワークで、
音の隙間を埋めてゆくような濃厚サウンドだ。ヘンタイすぎたBDに比べると
こちらはまだ音に美意識というか、シリアスな格好良さのようなものがあって、
変則リズムの中にも、やりすぎ一歩手前で抑えるような構築センスが感じられる。
ブルータルかつテクニカル、そして荘厳なドラマティックさもかいま見える濃密作。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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Last Chance to ReasonLevel 2」
アメリカのテクニカルメタル、ラスト・チャンス・トゥ・リーズンの2011年作
ヘンタイ系のテクニカルメタルというと、最近ではBraindrillなどを筆頭に、いろいろな出てきているが、
このバンドも変則リズムをたっぷり使った、良い意味で気持ちの悪いサウンドをやっている。
スクリームヴォイスを使いつつも、緩急をまじえた楽曲構成はプログレッシブといってもよく、
スペイシーなシンセのアレンジやノーマル声で聴かせるやわらかなパートなどもあって、
Between The Buried And Meあたりにも通じる知的な構築センスがなかなか見事だ。
曲は3〜5分台が中心なのだが、ひねくれたリズムとスイープを使ったテクニカルなギターフレーズで
緊張感を漂わせながら濃密に聴かせる。ヘンタイメタル好きは要チェックのバンドだろう。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 ヘンタイ度・・8 総合・・8
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GIGANQuasi-Hallucinogenic Sonic Landscapes」
アメリカのテクニカル・デスメタル、ガイガンの2011年作
ギター、ベース、シンセをこなすエリック・ヘルセマンを中心にしたバンドで、
ブルータルな激烈さとカオティックなテクニカル性が同居したサウンド。
ブラストビートを含んだオールドスタイルのデスメタルを基本にしつつ、
サイケ的なギターリフでスペイシーな浮遊感をかもしだしているのが面白い。
GORGUTSCRYPTOPCYなど、ヘンタイ系のテクニカルデスとしても楽しめる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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◆変態系テクニカルメタルの系譜

SPIRAL ARCHITECT「A SCEPTIC'S UNIVERSE」
ノルウェーのテクニカルメタルバンド、スパイラル・アーキテクトの2000年作
かつてWATCHTOWERというバンドが、テクニカルな変拍子型のスラッシュメタルを標榜し、
後続のバンドたちに大いなる影響を与えたが、このバンドはまさに現代版WATCHTOWERともいうべき
凄まじいサウンドで現れた。変則リズム複雑なキメの連続、テクニカルなギターリフの応酬を
ある種のジャズ的な軽やかさでやってのける。そこにかつてのFATES WARNING的な、
浮遊感のあるヴォーカルメロディが加わり、聴いていて脳がかき回されるような気持ち悪さが
変態メタル好きにはたまらない快感となる。ちなみにバンドはこれ1枚出してから休止したようだ。
たしかに、こんなの2枚も作れない(笑)日本盤ボーナスにはそのFATES WARNINGのカヴァーを収録。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・9 総合・・8
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SPASTIC INK「INK COMPATIBLE」
アメリカのテクニカルメタルバンド、スパスティック・インクの2nd。2004年作
メンバーは、WATCH TOWERのギタリスト、ロン・ジャーゾンベクを中心に
その兄のボビー・ジャーゾンベク(RIOT〜HALFORD)、ピート・ペレス(元RIOT)という布陣。
サウンドは矢継ぎ早の展開に、奇妙なブレイクの間を多用した、変則リズムの嵐で
「メタリック変態プログレジャズ」的なアプローチは実に耳に気持ち良く、(←気持ち悪く)
ドラムの素晴らしい技量ともども、聴き込むにつれ気が変になってゆく…(←褒め言葉))
曲として(意外に)作り込まれていて、テクニカルメタルのアルバムとしても完成度は高い。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・10 総合・・8
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Blotted Science「The Machinations of Dementia」
アメリカの超絶テクニカルメタルユニット、ブローテッド・サイエンスの2007年作
鬼才ロン・ジャーゾンベクがCannibal Corpseのアレックス・ウェブスターと共に結成したユニットである
Machinations of Dementiaを発展させたプロジェクトで、Behold the Arctopusのドラマーも含めた
トリオ編成。サウンドはSPASTIC INCをさらにヘヴィにした感じの、変態系弾き倒しテクニカルメタルで、
全編変則リズムと、奇妙なキメの連続という、ある意味その筋のリスナーにはたまらない代物。
WATCHTOWERから続いてきた、ヘンタイメタルの正しい進化系。苦笑悶絶と脳内快感に浸るべし。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・9 ヘンタイ度・・10 総合・・8.5
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CANVAS SOLARIS「Penumbra Diffuse」
アメリカのテクニカルメタルバンド、カンバス・ソラリスの2nd。2006年作
変拍子リズムによる
テクニカルな変態メタルで、いわゆるWATCHTOWER系のサウンド。
今作では垢抜けたようなこけおどし感が加わり、曲調が明瞭になったおかげで格段に迫力が増した。
変則リズムの上で絡まる2本のギターは、単なるゴリゴリのリフを弾くのではなく、前作以上にメロディを奏でており、
ある意味でとても聴きやすい。押すだけでなく、ときおりプログレバンドとしての広がりのある世界観を聴かせ、
シンセやアコースティックギターやパーカッションなども効果的にサウンドにメリハリを付けている。
ベースの充実ぶりも前作には感じなかったものだし、リフそのものに流れが感じられるようになったことで、
複雑な演奏ながら曲としてもしっかり聴ける。この手の変態系メタルとしては、手応えのある快作だ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・8 総合・・8
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BEHOLD...THE ARCTOPUS「Skullgrid」
アメリカの変態系テクニカルメタルバンド、ビホールド...ジ・アークトプスの2nd。2007年作
一聴して音に説得力が備わり迫力がでてきた。楽曲の構造にも隙がなくなった。
いわゆるWATCHTOWER系の異常なリズムとキメの連続ながら、
ときにメロディ的なフレーズも織りまぜるなど曲作りにも余裕がでてきた感がある。
ついに彼らも名実共に一流の変態メタルの仲間入りを果たしたといえるだろう。
33分という長さながら、濃密な演奏にはお腹いっぱい。素晴らしき変態メタル。
メロデス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・10 総合・・8
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OCTOPUS 「BONSAI」
チリのテクニカル・メタルバンド、オクトパスの2nd。2006年作
ギター2人にドラム、ベースという4人組で、オールインストのテクニカルメタルをやっている。
ギター によるヘヴィなリフを主体に、シーケンサーを取り入れたモダンなアプローチもあり、
テクニカルなキメと即興一歩手前の演奏でたたみかけるなど、一筋縄ではいかない。
音像はメタルながらも心はプログレッシブということか。 ときおりMESHUGGAH状態になる。
ザクザクなリフがメインながらも、ときおりメロディアスなフレーズを折り込んでくるので、
聴いていてさほどは疲れない。ヴァイオリンやチェロなどをゲストに迎えた曲もあり、
この手の
変態テクニカル系としてはセンスも演奏力も抜群だ。SPASTIC.INK
CANVAS SOLARISなど、変態系メタルマニアは要チェック!
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・8
総合・・8
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MEKONG DELTALurking Fear
ドイツのテクニカルメタルバンド、メコン・デルタの復活作。2007年作
鬼才ラルフ・ヒューベルと率いるバンドの、約10年の沈黙を破ってまさかの復活。
サウンドの方は、たとえメンバーが変わろうとも、楽譜から曲を起こすラルフの作曲法と、
実力者揃いの演奏陣のおかげで、まさに往年のメコンデルタそのものといってよい。
複雑に絡むギターとベースによる細かなキメの連続に、これでもかという変拍子リズム、
そして、ある種荘厳ですらあるクラシカルでストイックな空気が聴き手の脳を刺激する。
変態系メタルとして、芸術的なアートメタルとして、再び味わえる彼らの音楽を存分に楽しみたい。
恒例のクラシック本家取りカヴァーはショスタコーヴィッチの「交響曲第10番」。
クラシカル度・・7 テクニカル度・・8 メコンデルタ度・・9 総合・・8.5
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BELIEVER「Gabriel」
アメリカのテクニカル・スラッシュメタルバンド、ビリーヴァーの2009年作
1993年の「Dimentions」以来となるアルバムで、メンバーはVo/GとDrを中心に、
新たなメンバーも加わっているようだ。サウンドの方は、かつての2ndの延長上で
スラッシーなザクザクのギターリフを、知的な展開力とともに聴かせるスタイルは変わらず。
よりクリアになった音質で、テクニカルなスラッシュメタルを楽しませてくれる。
また、3rdで聴かせたようなプログレッシブな要素もしっかりあって、思わずにやりとさせられる。
独特のセンス溢れる変則的な知的スラッシュ…キワモノ好きの方にもぜひ。マイスペはこちら
スラッシュ度・・8 テクニカル度・・8 変態度・・8 総合・・8
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CONFESSOR「Unraveled」
変態系ドゥームスラッシュバンド、コンフェッサーの2nd。2005年作
1992年に伝説的な変態メタル傑作Condemnedを発表後(この1stはその後高額なプレミアが付く)
そのまま消えたかと思われたこのバンドが、なんと10数年ぶりに復活した。
サウンドの方はドゥーミーなスローさと、変則リズムの嵐による変態系サウンドで
浮遊感のあるヴォーカルがややミスマッチながら、アンサンブルがしっかりとしていて案外聴きやすい。
要となるのは、なんといっても
スティーブ・シェルトンの超絶なドラムプレイで、
絶妙のタメとグルーブを作り出しながらも、怒濤の変拍子を叩く様は圧巻だ。
昨今なかなか珍しい
遅めの変態系メタルということで、じっくりと聴き込んで悶絶しよう。
メロディアス度・・6 遅いけどテクニカル度・・8 遅いけど変態度・・9 総合・・8
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REVOCATIONChaos of Forms
アメリカのテクニカルスラッシュメタル、レヴォケーションの2011年作
前作同様、切れ味の鋭いリフを乗せて疾走するデスラッシュ的な突進力に
モダンなテクニカルさを備えたサウンドは、オールドスラッシュの質感を残しつつも
随所にプログレッシブな展開力を覗かせる、その思い切りの良いアレンジが素晴らしい。
激しさの中にもメロディックな味わいや洒落たフレーズを入れる余裕と知的なセンスが
聴き手をにやりとさせる。単なるスラッシュではない、器の大きさを感じさせるバンドである。
ドラマティック度・・8 スラッシー度・・8 構築度・・8 総合・・8
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Electro QuarterstaffAykroyd
カナダのテクニカルメタルバンド、エレクトロ・クォータースタッフの2011年作
ヴォーカルのいない、オールインストのテクニカル・ヘンタイメタルという前作から、
2作目となる本作も、トリプルギターでヴォーカルレスという異常な編成から繰り出される
強烈なサウンドに圧倒されます。一部ブラストを含んだ変則リズムの嵐に
ブレイクと緩急をつけた無茶な展開の連続で、聴き手をニヤニヤさせるインパクトは
SPASTIC INKBLOTTED SILENCEかというありさまで、ヘンタイ音楽好きの脳を
じつに心地よくほぐしてくれます。ギターはリフだけでなく随所にメロディも奏でるので
楽曲は複雑ながらも案外聴きやすく、ヘンタイ系初心者でもイケるのではないかと。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ヘンタイ度・・8 総合・・8
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WHITE ARMS OF ATHENAAstrodrama」
アメリカのテクニカルメタル、ホワイト・アームズ・オブ・アテナの2011年作
スクリームヴォイスとときに激しいブラスト入りで、テクニカルな演奏を聴かせるサウンド。
デスメタル的なヘヴィさもありつつ、ノーマルヴォイスを含めた叙情的なパートも入れながら、
プログレッシブで知的な展開力を見せつけるあたりは、Between The Buried And Meにも通じる感触だ。
一方では軽やかなジャズロック風味というような、遊び心がサウンドに空間的な余裕を生み出していて
テクニカルなだけではないエクスペンタルな聴き心地だ。この手が好きな方なら間違いなく楽しめるだろう。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 構築度・・9 総合・・8
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ALARUMNatural Causes
オーストラリアのテクニカルメタル、アラルムの2011年作
ギター、ベース&ヴォーカル、ドラムの3人組で、変則リズムを多用したテクニカルなサウンド。
モダンな硬質感とともに、ダミ声入りのヴォーカルで疾走するメタルコア的な激しさもありながら、
むしろ軽やかなフュージョンメタル風味や、ギターシンセなどを使用したメロディアスさも覗かせる。
ヘンタイ一歩手前というくらいの複雑な楽曲と、巧みなフレーズを聴かせるギタリストのセンスも含め、
テクニカルかつクールなアンサンブルはなかなか見事なものだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 フュージョンメタル度・・7 総合・・8
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◆ミクスチャー系

STRAPPING YOUNG LAD 「The New Black」
鬼才、デヴィン・タウンゼント率いる、ストラッピング・ヤング・ラッドの2006年作
ザクザクでありながら知的さを感じさせるギターリフで、ときにブルータルに疾走し、
スラッシーでありつつもどこかひねくれていたりとヘンタイ気味にたたみかけるサウンド。
ジーン・ホグランの存在感のあるドラムプレイもさすがであるが、
ヤケクソ気味にがなりたてるデヴィンのヴォーカルもインパクト大だ。
ときにブラスなども加わって、ミクスチャー気味に、そして遊び心と大仰なハッタリ精神で、
レトロなメタルのアグレッションとモダンさを混在させて聴かせるサウンドは一聴の価値ありだ。
メロディアス度・・6 激烈度・・8 ヘンタイ度・・8 総合・・8
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BIOMECHANICALThe Empires of the Worlds
イギリスのエクストリームメタルバンド、バイオメカニカルの2nd。2005年作
BALANCE OF POWERという経歴のギリシャ生まれのシンガー、ジョン.Kを中心にした、
実質的には彼のワンマンバンドともいうべきユニットで、本作は彼の構想する三部作の2作目だ。
モダンなエクストリームサウンドに、テクニカルで唐突な展開力を盛り込んで
荘厳なオーケストレーションを加えた、せわしなくも重厚な楽曲はとても強烈だ。
スクリームぎみのハントーンオヴォーカルも迫力充分で、スラッシーな突進力に
テクニカルなギターワークも織り込みつつ、ドラマティックに聴かせてくれる。
聴きやすくなったMeshuggahというべきか、こけおどし的な壮大さも気に入ってます。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 壮大度・・8 総合・・8
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Between the Buried and Me 「COLORS」
アメリカのカオティックコア系バンド、ビットウィーン・ザ・バリィド・アンド・ミィの4th。2007年作
最近はジャンル分け不能のミクスチャー系のバンドがよく出てくるのだが、これはその極めつけ。
スクリームヴォイスでブルータルに疾走しながらも、プログレ的な美しさにエモのような叙情性もあり、
破天荒な展開の激しさという点ではキワモノ系と言ってもいい。10分以上の長曲を平然とこなしつつ、
コア系メタルのモダンなヘヴィさとともにテクニカルな変則リズムでたたみかけてゆく。
プログレッシブな感性の中に、ポストロック的な壮大な知的ヴイジョンも垣間見え、
単なるアヴァンギャルドなだけのバンドにはない構築センスを感じさせる。
息つく暇のない緊張…混沌たる整合感、プログレッシブでブルータル…つまり非常に格好いいのだ。
メロディアス度・・7 テクニカルでブルータル度・・8 ヘンタイ度・・9 総合・・8
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SYSTEM OF A DOWN「MEZMERIZE」
アメリカのミクスチャー・メタルバンド、システム・オブ・ア・ダウンの3rd。2005年作
突進するアグレッシブさと、ひょいとジャンプするような唐突な展開、
個性的な型破りなヴォーカルスタイルにどこか民族調のメロディ…
無茶なようでいて整合感もあるという、ジャンル分け不能な不思議な音。
ポストロックの深遠さと、ハードコア、メタル、あるいはラップや民族風味も取り入れ、
「知性ある馬鹿の掟破り」といった感覚で、自由な発想で作られた音楽はかなりのインパクト。
曲がつながっていて全37分。どうやらこの続きは別アルバムとして出るらしい。
左側開きのデジパックジャケといい(輸入盤)どこまでも型破りなバンドである。
メロディアス度・・7 テクニカルメタル度・・8 変態度・・9 総合・・8
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SHINING「Blackjazz」
ノルウェーの変態メタル系プログレバンド、シャイニングの5th。2010年作
もともとはKING CRIMSON/レコメン系のプログレバンドだったらしいが、今作のインパクトは凄い。
激しくたたみかけるドラムに乗せる歪ませたサックス、そしてまるでブラックメタルばりに
絶叫するスクリームヴォーカルと、タイトルのようにブラックメタルとアヴァン・ジャズロックの融合という
一種異様なまでのサウンドを作り出している。ノイジーでアヴァンギャルドな音像の中に、
インダストリアルなシンセアレンジや、変則リズムのテクニカルな知的さも織り込んで一筋縄ではいかない。
曲によってはMeshuggahあたりのファンにも対応。ラストはクリムゾンの“21世紀の精神異常者”のカヴァー。
変態プログレ度・・8 変態ジャズ度・・7 変態メタル度・・8 総合・・8
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*プログレッシブなブラック/デスメタル特集
*テクニカルプログレ/メタルフュージョン特集
*CDレビューテクニカル/変態系
*特集ページ「変態な音楽のススメ」
も併せてご覧ください