CDレビュー
ヴァイキングメタル/フォークメタル/ペイガンメタル
viking metal/fork metal/pagan metal
フォーキーかつ土着的なメロディを取り入れたバンド

                     by 緑川 とうせい

掲載バンドはABC順になっています

M

■CDの評価に関しては、私の個人的嗜好が反映されることもあり、なかには納得のいかない
評価もあるかと思いますが、その辺はどうかご了承ください。

■また、「このレビューを参考にしてCDを買ったが気に入らなかった」といったクレームなどに
関しましても、当方は責任を負いかねますので、ご理解ください。


音楽ページTOP    メタルCD譲ります

*フォークメタル/ヴァイキングメタル傑作選



AgallochMantle」
アメリカのフォーク・ブラックメタル、アガロッチのアルバム。2002作
アコースティックギターの音色とともにゆったりと始まり、ヴォーカルはブラックメタル風だが
あまり邪悪さはなく、メロウなギターのフレーズで聴かせる素朴なサウンド。
楽曲にはあまり派手な起伏はなく、雰囲気で聴かせるタイプなのであるが、
暗さやもの悲しさも北欧のバンドなどに比べるとやや薄い感じがする。
曇りの日にでものんびり、まったりと鑑賞するにはいい作品だと思う。
メロディアス度・・7 フォークゴシック度・・7 素朴度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


ALMORA「SHEHRAZAD」
トルコの女性Voメロディックメタルバンド、アルモラの3rd。2004作
女性Voにフルート奏者がパーマネントメンバーにいるのがポイント。
のっけから、疾走サウンドにのって「ぴーひゃら〜♪」と奏でられる音色が素敵。
曲の方は比較的普通で、ギターのリフなども正統メタルっぽく意外とありがち。
フルートとヴァイオリン、女性Voという要素はとても美味しいので、
今後はこの路線をもっと伸ばしていって、もう少し民族メロを増やして欲しい。
管弦楽カルテットを迎えたC、Dあたりのクラシカルさはなかなか良い感じだし、
母国語で歌うEの雰囲気も異国的でよろしい。あとは、せっかく女性メンバーがいるのだから、
写真など載せてほしいが、イスラムではやはり女性の顔出しはまずいのでしょうかね…。
メロディアス度・・7 フルート活躍度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

ALMORA「1945」

トルコのフォーキーメタルバンド、アルモラの4th。2005作
前作は話題ほどには内容が面白くなかったアルバムだったが、
今作ではのっけからヴァイオリンやフルートの響きに耳を惹きつけられる。
フォーキーな要素をいっそう前に出してきた感じで、こうなるとやや弱々しい女性Voも
案外魅力的に聴こえるもので、雰囲気的にはスペインのMAGO DE OZに近くなった。
トルコ語で朗々と歌いあげる男性Voの声にも、民族的な部分が色濃く感じられ、
このバンドの個性的なサウンドを浮き彫りにしている。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


AMORPHIS
 「Tales From the Thousand Lakes」


フィンランドのトラディショナルメタルバンド、アモルフィスの2nd。1995作
1stの頃は激しいデスメタルサウンドをやっていた彼らが、なにを思ったのか
本作では土着的な旋律を大胆に取り入れた傑作を作り出した。ちょうどこの頃北欧では
IN FLAMESやDARK TRANQUILLITYなどのメロデスバンドたちが次々に現れていたので、
初期のAMORPHISもそれらのバンドと同義に扱われていたが、むしら彼らの根本とするのは
もっとフィンランドのトラディショナルに基づいた音楽で、それは後のミニアルバム「My Kantele」でも
明らかだ。まだ本作の時点ではヴォーカルこそデスヴォイスであるが、ギターのリフ、メロディには、
フォーキーな香りとサイケな浮遊感が強く、それが当時はえらく個性的に感じられた。
このバンドの成功が、後のトラッドメタルバンドへ大きな影響を与えたのは間違いない。
メロディアス度・・8 トラッ度・・7 フィンラン度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

AMORPHIS「Elegy」

アモルフィスの3rd。1996作
前作の土着性をやや薄めて、スタイリッシュな聴きやすさが増している。
オリエンタルなメロディを取り入れたり、デス声とノーマル声を使い分けるなど、
バンドとしての後につながってゆくアプローチが1曲目から見え隠れする。
いくぶんメロデス的なギターフレーズを残した2曲目や4曲目あたりは
なかなか印象的な佳曲。叙情的なギターメロディの繰り返しという手法は、
本作が最後となり、バンドはこの後いったんサイケなプログレ性を増してゆく。
メロディアス度・・8 トラッ度・・7 フィンラン度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

AMORPHIS「Tuonela」

フィンランドのトラッドメタルバンド、アモルフィスの4th。1999作
前作「ELEGY」まではギターのフレーズなどにかろうじてメロデス的な要素を残していたが、
本作では一部を除き、ヴォーカルはほぼノーマルヴォイスとなり、ゆったりとした叙情とともに
彼らの標榜するトラッドメロディとプログレ、サイケ的な雰囲気が自然に融合している。
うっすらとしたシンセワークもハモンド風味のレトロなプログレ感触であったり、
同郷の先人であるKINGSTON WALLを思わせるような中近東的なサイケ感覚も面白い。
初期のファンからすると拍子抜けだろうが、トラッド風味のサイケメタルとして聴けば楽しめる。
メロディアス度・・8 トラッ度・・7 サイケメタル度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

AMORPHIS「Am Universum」

フィンランドのトラッドメタルバンド、アモルフィスの5th。2001作
前作からの流れである、トラッド風サイケメタルはさらなる自然体のサウンドとなっている。
いかにもフィンランドのバンドらしいゴシックメタル的な倦怠感と薄暗い叙情性、
いくぶんモダンになったアレンジも含めて、バンドとしてのゆるやかな深化を覗かせる。
マイルドすぎて音のインパクトが薄い点が惜しいが、逆に言うと力まずに聴ける作品である。
メロディアス度・・8 トラッ度・・7 ゴシック的倦怠度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

AMORPHIS「CHAPTERS」

フィンランドのメロディック・(元デス)メタルバンド、アモルフィスのベストアルバム。2003作
2000年までに発表された5枚のアルバムとミニアルバムから数曲ずつを収録した17曲入りCDに
これまでのビデオクリップをまとめたDVD付き。いわばアモルフィスの集大成。
1st「THE KARELIAN ISTHMUS」の頃はデスメタル色がまだ強かったが、
フィンランド特有の土着メロディをちりばめた2nd「TALES FROM THE THOUSAND LAKES」
において、その名を広く知らしめた。続く「ELEGY」ではさらにメロディアスに、そしてサイケ色もまじえ、
「TUONELA」以降は完全に脱デス化し、その後サイケロック色と70年代的な雰囲気を増してゆく。
バンドの変遷を考えると、実に面白く、よく聴けばすでに初期の頃からそのメロディには
サイケ的な色合いが出ていたこと、むしろデス声のせいでそれが隠されていたことなどが
あらためて確認できる。これはおそらくフィンランドからしか出て来なかったサウンドであろう。
サイケ度・・8 歴史度・・9 フィンラン度・・10 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

AMORPHIS「FAR FROM THE SUN」

フィンランドのトラディショナルメタルバンド、アモルフィスの6th。2003作
3作目まではメロデス的な要素もあったが、4作目から完全に脱デス化、
北欧のトラディショナルなメロディを大胆に取り入れたサウンドを推し進め、
このアルバムではついにサイケロック風のトラッドメタルと化している。
2ndの頃の慟哭メロディが好きだった方には「もはやメタルではない」と思われそうだが、
よくよく聴けばこのトラディシュナルなメロディが耳に心地よくも響く。
なんにしても北欧からしか出て来ない音楽であるのは確か。
メロディアス度・・7 トラッ度・・7 サイケ度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

AMORPHISEclipse

フィンランドのトラディショナルメタルバンド、アモルフィスの7th。2006作
一時期はメタルから離れてサイケロック寄りのサウンドにもなったが、
前作で民族メタルとしてのスタイルを取り戻し、続く今作でもその延長上の路線になっている。
これまでの北欧民族調の雰囲気はそのままに、今回は曲によってはデス声を復活させたり、
あるいはメランコリックなゴシックメタル風の要素も取り入れるなど、
初期AMORPHIS好きにも充分アピールする内容だ。ギターによる煽情メロディも耳に心地よい。
もちろん、かつてよりはずっとモダンな音になっていて、ある意味スタイリッシュなのだが、
彼らの母国であるフィンランドの土着性は、しっかりとそのサウンドの奥底に残っている。
メロディアス度・・8 ゴシック風度・・7 フィンラン度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

AMORPHISSilent Waters」

フィンランドのトラッドメタルバンド、アモルフィスのアルバム。2007作
北欧的な土着性をデスヴォイス入りのメタルサウンドに融合させた元祖たるこのバンド、
前々作まではメタルから離れたサイケロック風の音楽性へ深化してたが、
前作では重厚なサウンドを復活させ、土着メタルとしての傑作を作り上げた。
それに続く今作もおおかたのファンを裏切ることなく、メランコリックな北欧的なメロディとともに
しっかりとメタルとしての完成度を保ったアルバムだ。いつになく聴きやすいシンセアレンジや
美しいピアノなども取り入れ、全体的にマイルドなゴシックメタル風のサウンドに接近している。
反面、土着的な本物感は薄まり、攻撃性ではなくモダンな整合感に包まれているため、
どうしても作り物感がしてしまうのだが、そこも含めて許せるリスナーには傑作となるだろう。
個人的にはこれもアモルフィス。聴き安さの点では過去最高かもしれない。
メロディアス度・・8 土着度・・7 フィンラン度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

AMORPHIS「Skyforger」

フィンランドのトラッドメタルバンド、アモルフィスのアルバム。2009作
トラッドとメタルを融合させた独自のサウンドで、すでにベテランとなったこのバンド、
本作は、フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」を題材にしていて、サウンド的には
前作Silent Waters」の延長上の音ながら、よりフィンランドらしいメランコリックなメロディと、
マイルドなヴォーカルの歌唱で聴かせる、ゆったりとした作風となっている。前々作Eclipseあたりが
好きな方にとっては、今作の音はやわらかすぎて、あるいは軟弱に思えるかもしれないが、
この力みのなさこそがむしろ魅力でもあり、前作から派手さを取り除いた分だけ、
このバンドの本質がしっかりと再確認できるというサウンドになっているともいえる。
トラッドメタルというよりは、土着的なメランコリックロックとして聴くとより楽しめると思う。
メロディアス度・・8 土着度・・7 フィンラン度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


ARKONA「Bo3pokgeHue」

ロシアのシンフォニック・ヴァイキングメタルバンド、アルコナのアルバム。2004作
アルバムタイトルをロシア語で表記すると「Возрождение
キーボード入りで軽快に疾走する楽曲に、女性Voとデス声。
メロディや現地語の歌唱には土着性が感じられ、そこがヴァイキング的な音になっている。
デス声以外は非常に聴きやすく、シンフォニックなメロパワといった感じなので
案外この手の辺境ものに免疫がない方でも聴けるかもしれない。
最近はロシアあたりにも面白いバンドが増えてきているようだが、
これはその中でもクオリティの高い部類だと思われる。
シンフォニック度・・8 疾走度・・8 土着度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

ARKONAЛепта

ロシアのシンフォニック・フォーキーブラックメタルバンド、アルコナの2nd。2004作
いかにもな民族メロディと疾走シンフォブラックメタルとの融合は今作も健在で、
暴虐なんだか和み系なんだかという微妙なはざまで楽しめる(笑)
女性Voパートとデス声パートがあるのですが、どうもこの咆哮デスは
女性声担当のMashaさんがARCH ENEMYのアンジェラ嬢よろしく絶叫しているらしいのです。
音のほうは案外薄っぺらなので、深く聴き込むまでもないサウンドなんですが、
この手のフォーキーメタル好きにはアピールするバンドなのは確かでしょう。
シンフォニック度・・7 民謡メロ度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

ARKONA 「Live in Glory」

ロシアのペイガン・フォークメタルバンド、アルコナのライブ作。2006作
ペイガンメタルファンにはすでに馴染みが深いバンドだろう。
アルバムとしては2枚出していて、これが初のライブ作ということだが、
ライブでの演奏力もなかなかしっかりしていて、思ったよりも安心して聴ける。
フォーキーなメロディをふりまきながら疾走するスタイルで、
ときにフルートやヴァイオリンなどの音色を用いて民族色を盛り上げる。
女性声のMashaさんはアンジェラ嬢なみに絶叫するのがなかなかのインパクト。
母国語による歌唱も異国的ながら、サウンドはメロディアスで総じて聴きやすい。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 フォーキー度・・8 総合・・8

ARKONAOT SERODCA K NEBU

ロシアのペイガン・ブラックメタルバンド、アルコナのアルバム。2008作
ロシアのこの手のバンドの中でも知名度、実力的にも代表格というべきこのバンド、
4作目となる本作では、アコーディオンやパイプの音色による土着的な質感が
さらに増していて、エピックなフォーキーメタルとしてより濃密な作風になった。
咆哮するデスヴォイスと女性声を使い分けるヴォーカルに、ときに勇壮なコーラスも加わり
コンセプト的に展開してゆく楽曲にはシンフォニックさとアコースティカルな部分のメリハリもついていて
なかなか飽きさせない。辺境ペイガンメタル好きであれば外せない内容だろう。
シンフォニック度・・7 暴虐度・・7 フォーキー度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

ARKONA「Go Rode Go」

ロシアのペイガン・ヴァイキングメタルバンド、アルコナの5th。2009作
今やロシア最高のペイガンメタルバンドとして名高いこのバンド。
フォーキーな土着性とエピックな壮大さを併せた作風で、前作は見事な傑作であったが、
本作も期待通りの出来。シンフォブラック的な疾走に、スクリームヴォイスを使い分ける
女性ヴォーカルの歌声、そしてパイプや笛などによるフォーキーな音色が融合し
牧歌的でありながら迫力のあるペイガンメタルの世界を構築している。
疾走する激しいパートから女性声で聴かせるゆるやかなパートまで、
起伏のある楽曲展開も見事。土着的で神秘的なエピック・ペイガンメタルの傑作だ。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 フォーキー度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


ASMEGINHin Vordende Sod and So

ノルウェーのフォーキー(ヴァイキング)メタルバンド、アスメギンのアルバム。2003作
ブラックメタル的なわめき声と、ヴァイキング風の勇壮パート、そして
女性Voやフィドルの音色による和み系フォーキーパートが合わさったサウンド。
アコーステイックギターやフルートの美しい部分はけっこう本格的なトラッドの雰囲気で、
そこに女性Voが絡むと、いかにもノルウェーらしい叙情美がとてもよろしい。
ブラックばりの疾走パートもあり、全体的にややがちゃがちゃした感じだが、
飽きさせないという点ではなかなか面白いし、この手のフォークメタル好きなら気に入るだろう。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 フォーキー度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

ASMEGIN「Arv」

ノルウェーのフォークメタルバンド、アスメギンの2nd。2009作
前作はブラックメタル風味もあるフォークメタルとしてなかなか面白い作品だったが、
今作も男女ヴォーカルに、ヴァイオリンなどを取り入れて土着的な楽曲で聴かせる。
メタリックなリフ自体にはさほどフォーキーな要素は感じないが、それに絡むヴァイオリン、
女性ヴォーカルの歌声などには、LUMSKあたりを思わせるしっとりとした質感がある。
がなり声でたたみかける無骨さも含めて、アルバム全体としてはややとっつきにくいのだが、
垢抜けきらないノルウェイジャン・フォークメタルが好きなら、それなりに楽しめるだろう。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・8 ノルウェイ度・・9 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る




BLACK MESSIAHOath of a Warrior

ドイツのペイガン・ヴァイキング・ブラックメタルバンド、ブラック・メサイアの2nd。2005作
シンフォニックなシンセと、クサメロフレーズを掻き鳴らすギターで疾走。
メロディにはヴァイキングメタル色があり、田舎臭い悶絶メロディを連発する。
ブラストの疾走パートにはプリミティブなブラックメタルの雰囲気が漂い
音質の悪さも手伝って、どこか古き良き幻想性を内包しているのが耳に心地よい。
ヴァイオリンやマンドリンなどによる、フォーキーな要素も効果的で
ローカルな質感を上手く魅力にしている点も見事。ベルギーのANCIENT RITESよりさらにクサい。
クサメロディアス度・・9 暴虐度・・7 ヴァイキング度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

Black MessiahOf Myths and Legends

ドイツのペイガン・ヴァイキング・ブラックメタルバンド、ブラック・メサイアの3rd。2007作
クサクのメロディをまき散らして疾走する前作のサウンドはかなりのインパクトだったが、
今回もシンフォニックなシンセとともにクサ〜く疾走しております。
前作よりも土着的なクサメロは若干後退し、武骨なヴァイキング風味が増していますが、
ときおり鳴り響くヴァイオリンやマンドリンなどの音色は、とても牧歌的でいいい感じです。
勇壮なメロディを聴かせつつも、さほど骨太さを感じないのが、ややB級的な味わいですな。
クサメロ度・・8 ヴァイキング度・・8 暴虐度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

Black Messiah「First War of the World」

ドイツのペイガン・ヴァイキング・ブラックメタルバンド、ブラック・メサイアの4th。2009作
土着的なメロディで疾走する、クサメタラー対応の悶絶サウンドで人気の高いこのバンド、
本作もフィドルやフルートの音色をまじえつつ、惜しげもないクサ叙情メロディとともに
フォーキーかつシンフォニックに聴かせてくれる。かつてのようなブラックメタル的な激しさは薄れ、
もはやヴァイキングメタルというよりもフォーキー・クサメタルというべきサウンドだ。
あまりのクサさに笑うか、それとも涙するかはアナタ次第。ある意味すごい傑作。
クサメロ度・・9 フォーキー度・・8 暴虐度・・6 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


BORKNAGAR「EMPIRICISM」

ノルウェーの、ヴァイキング・ブラックメタルバンド、ボークナガーの5th。2001作
今作から北欧トラッドデスメタルの第一人者VINTERSORGが参加している。
Bは元EMPERORのTyrで、のっけからブラストビート炸裂のシンフォブラックサウンドであるが、
メロディには北欧らしい土着的なヴァイキング的要素が強く、暴虐に疾走しながらも
ダミ声VoとVINTERSORGのマイルドな歌声が重なり、ある意味でかなりメロディアスである。
ヴィンテージ的なシンセもけっこう使っていて、時折北欧プログレ的な音像も垣間見せる。
押しと引きの妙も効いていて、これでプロダクションが良ければ傑作となっていただろう。
シンフォニック度・・7 暴虐度・・8 北欧トラッ度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

BORKNAGAR「EPIC」

ノルウェーのシンフォ/フォーク・ブラックメタルバンド、ボークナガーのアルバム。2004作
一聴して前作より音質も良くなり、それにともなってサウンドのマイナー臭さもなくなっている。
疾走するシンフォニックブラックスタイルに、北欧的な土着メロディを盛り込んで、
聴きやすく仕上げている。Vintersorgによるフォーキーなコーラスワークもよい味だ。
暴虐に疾走しつつもとてもマイルドな音なので、この手の初心者にも勧められる。
メロディアス度・・8 暴虐度・・7 フォーキー度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

BORKNAGAR「Origin」

ノルウェーのフォーク・ブラックメタルバンド、ボークナガーのアコースティックアルバム。2004作
この手のバンドは、FFINNTROLLしかり、Eluveitie、ELVENKING、MANEGARMなど、
アコースティックなアルバムを出すものと半ば相場が決まっているのだが、
本作も彼らの正規アルバムの激しさからは考えられないような静かでフォーキーな作品。
アコースティックギターにフルートが鳴り響き、そこにVintersorg氏のマイルドな歌声が重なる、
そのサウンドはトラッドな土臭さよりも、むしろ素朴な繊細さが強いか。
オルガンの音色がやわらかに加わるあたりはプログレ的な色合いもある。
フォーキー度・・7 アコースティック度・・8 素朴度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る




Crimfall「As the Path Unfolds...」

フィンランドのフォークメタルバンド、クリムフォールのアルバム。2009作
シンフォニックかつエピックなイントロから、なにやら期待させるが、
この手のバンドには珍しい女性ヴォーカルをフィーチャーしたサウンドは、
さながらフォーキーなNightwishという雰囲気か。シンセに絡むヴァイオリンもいい感じで、
シンフォメタル的な華麗さに土着要素を取り入れようとする試みはなかなか面白い。
アコーディオンの音色も入ってきて、ダミ声ヴォーカルで聴かせるあたりはKORPIKLAANI風だったり、
TURISASに通じるシンフォニックな壮大さもあって、その手のバンドが好きなら楽しめる。
ただ現段階だと、同郷バンドのいいトコ取りという感もあるので、今後はどう個性をつけてゆくかだろう。
シンフォニック度・・8 エピック度・・8 フォーキー度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


Cross Borns 「Tales Of a Winter Night」
ハンガリーのフォーキー・シンフォニックメタル、クロス・ボーンズの1st、2ndカップリング。2000作
1999年の「Legend Of The Four Rings」と2000年の2nd「Tales〜」のCD2枚組。
1stはショボめの音質で疾走し、ややつたない英語歌詞のヴォーカルに、女性Voが絡むスタイル。
楽曲はメロスピなのかシンフォメタルなのか、エピックメタルなのか、どうも中途半端で
メロディや展開に聴きどころとなる魅力がないのもつらい。2ndになると音質が少し向上、
メロディにはフォーキーな雰囲気が増し、アコースティカルなパートを取り入れたり、
メロウなギターフレーズとシンセが絡むシンフォニックな質感も強まってきている。
シンフォニック度・・7 フォーキー度・・7 辺境度・・8 総合・・7


CRUACHAN「TUATHA NA GAEL」
アイルランドの古楽メタルバンド、クルアチャンの1st。1995作
この手のフォーキーメタルの元祖はやはりSKYCLADだと思うが、
このバンドの場合はそれをさらに極端にしたような内容だ。
Voが歪み声なのはスカイクラッドに通じる部分があるが、
このCRUACHANの場合それよりも曲によってはブラックメタル色もあり、
疾走しながらも時にマンドリン、ブズーキ、フルートにホイッスルといった古楽器が
アイリッシュなメロディを奏でる様はかなりインパクトがある。
SKYCLADよりもキワモノ色が濃いというのか、面白いというのか。
曲の整合感のなさがかえって「極端なもの」好きには魅力かもしれない。
メロディアス度・・7 トラッ度・・8 楽曲・・7 総合・・7

CRUACHAN「THE MIDDLE KINGDOM」

アイルランドのフォーキーメタルバンド、クルアチャンの2rd。1999作
この2ndから本格的に女性Voを取り入れ、フルートやリコーダー、バグパイプなど、
古楽器によるトラッドを組み合わせた女性Voトラッドメタルをやっている。
このバンドの場合、メタル部分よりは顕著に前に出てくるトラッド色に魅力があるので、
一聴して、メタルとの融合が上手くいっていないという見方もできるが、
むしろトラッド/ケルト方面からのメタルアプローチとしてみれば、
その手の田舎メタルが好きであれば、なかなか楽しめるはず。
メタル度・・7 トラッ度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

CRUACHAN「FOLK-LORE」

アイルランドのフォーキーメタルバンド、クルアチャンの3rd。2002作
1stの頃はVoにデス声を使用していたが、2ndから女性Voが加わり、
この3rdでは曲のアレンジもぐっとフォーク寄りになった。
このバンドの場合、たとえばSKYCLADのようにメタル部分とフォークとの対比が鮮やかなわけではなく
どちらかというとフォークの雰囲気をメタル楽器でやっているという印象がある。
ありていにいってメタル部分があまり面白くないので、せっかくの美しいケルトメロディや笛なんかが
さほど引き立って聴こえないのだ。女性Voの歌声もあまり魅力があるとは思えない。
ゆったり目の曲などでは、歌、演奏ともに雰囲気があっていい味を出しているので、
このあたりを伸ばしてゆけばもっとアルバムとして完成度が強まるのではなかろうか。
メロディアス度・・8 フォーク度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

CRUACHAN「PAGAN」

アイルランドのフォーキーメタルバンド、クルアチャンの4th。
基本は前作からの流れ通りのトラッド/フォーキー・メタルで、
フルートやフィドルなどのアイリッシュメロディに女性Voが絡まるのが特徴。
メタルな部分の音圧もややマイルドになり、アレンジ的にも唐突な印象はなくなり、
自然な感じのフォークメタルとして聴けるようになっているが、
一部暴虐(というほどでもないが)パートも有り、アルバムとしてメリハリを付けている。
男性Voとの絡みもあり、そのおかげか低血圧系の女性声も
男性声とのコントラストでそれなりに気持ち良く聴ける。
SKYCLAD、MAGO DE OZなどが好きな方はこのバンドもどうぞ。
メロディアス度・・8 トラッ度・・8 メタル度・・6 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

CRUACHAN 「The morrigans call」

アイルランドのフォークメタルバンド、クルアチャンの5th。2006作
ケルティックな要素を取り入れたバンドとしては古い部類に入る彼ら、
毎回やや脱力系のマイナー臭さがなかなか好もしいのだが、今作も方向性は同様。
メタリックな楽曲に唐突にヴァイオリン、フィドルなどによる愉快なフォークメロが分け入って来る。
あまり上手くない女性Voとデス声の掛け合いもどこか田舎くさく、この垢抜けなさがまたいい(笑)
ゲストによるアイリッシュフルート、ティンホイッスル、アイリッシュハープなどもマニアックな聴き所。
真剣に聴くよりはややゆるい感じで楽しむと良いだろう。個人的にはKORPIKLAANIよりも好みかな。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・8 アイルラン度・・9 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

CRUACHAN「A CELTIC LEGACY」
アイルランドのフォークメタルバンド、クルアチャンのベストアルバム。2007作
ケルティックなサウンドをメタルに融合させる試みは、最近では珍しくもないが、
彼らは最も早くからそれをやっていたパンドで、すでにアルバムも5枚出している。
ヨレ気味のホイッスルや女性Voなどを、やや武骨なメタル演奏に取り入れた彼らのサウンドは
間違いなくB級臭いしマイナー臭がぷんぷんなのだが、そのあたりも含めてけっこう好きなのだ。
そんなわけでこれも買ってはみたが、彼らのアルバムは全部聴いているので、既存曲ばかりでは
新鮮味はなにもない。初期の曲は音も悪くヴォーカルが男のダミ声メインなのであまり楽しくないが、
3作目の曲くらいからは演奏も少しだけまともになってきて、女性声入りのケルトメタルが耳に心地よい。
このバンドをまだ聴いたことがない人で、アイリッシュフルートやパイプ、ティンホイッスルなどを用いた
ケルトメタルに興味がある方にはベスト盤として勧めてみてもいい。
ケルティック度・・8 メタル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る




]W Dark CenturiesDen Ahnen Zum Grusse」

ドイツのシンフォニックペイガンメタル、]Wダーク・センチュリーズのアルバム。2003作
アコギとフルートによるイントロから曲が始まると、土着的なクサメロを奏でるギターとシンフォニックなシンセに
ダミ声ヴォーカルと勇壮なコーラスを乗せて聴かせる。エピックな香りをぷんぷんと匂わせるサウンドは、
この手のペイガンメタル好きにはたまらないだろう。メンバー写真も含めて、中世の世界観を描き出そうとする
意気込みがあり、音質自体はややこみりぎみながら、それもかえって幻想的な雰囲気を強くしている。
まさに14世紀…中世のゲルマン戦士たちが森の中で戦うような、そんな光景が目に浮かぶようだ。
シンフォニック度・・7 クサメロ度・・8 エピック度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

]W Dark Centuries「JUL」
ドイツのペイガンメタルバンド、]Wダーク・センチュリーズのミニアルバム。2005作
クサメロを奏でるギターとシンフォニックなシンセとともに疾走、
たおやかなフルートの音色や勇壮なコーラスなど、 中世の世界観を
シンフォニックなペイガンメタルサウンドで濃密に表現している。
ときにアコースティカルなトラッド色も覗かせるあたりは、なかなか懐の深さも感じる。
ミニなので収録時間が少ないのが残念だが、フルアルバムも聴いてみたくなる。
シンフォニック度・・8 疾走度・・7 ペイガン度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


Dornenreich「Hexenwind」

ドイツのアコースティカル(ブラックメタル)バンド、ドルネンレイクの4th。2005作
元々はブラックメタルをやっていたらしいが本作で聴けるのは
アコースティックを取り入れた、ゴシック的なゆっくりめのリズムに囁きのような
ドイツ語の歌声が乗るというもので、いくぶんインダストリアルな質感もある。
あまり盛り上がったり印象的なメロディを聴かせるような部分は少なく、
ゆったりとした幻想的な雰囲気を楽しむような作品だ。
メロディアス度・・7 アコースティカル度・・7 ドイツ度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る




ECHO of DALRIADA「FERGETEG」

ハンガリーのフォークメタルバンド、エコー・オブ・ダルリアダの1st。2004作
のっけからいかにも辺境臭いフルートの音色、マイナー系特有の音質、そして
クサメロに乗って歌う母国語の女性ヴォーカルと、まさに誰もが望むサウンド(笑)
シンセ入りで疾走しだすと、壮麗なクサシンフォメタルへと早変わり。
「ららら〜ななな〜」と、適当に歌っている感じの女性声スキャットもたまらない。
先に2ndを聴いていたが、土着的なクサさではむしろこちらが上だろう。
クサメロ度・・9 フォーキー度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8

ECHO OF DALRIADA 「jegbonto」

ハンガリーのフォークメタルバンド、エコー・オブ・ダルリアダの2nd。2005作
女性Voを含む5人組み。のっけから泣きのクサメロで疾走し、
これだけでもマイナー系クサメタルファンは大歓喜だろう。
曲のアレンジのこなれなさもいかにもB級バンドといった感じで、
音質もチープだが、それを上回るメロディのクサさが最大の魅力といえる。
あまり歌唱力のない女性Voの母国語による歌声もとても辺境的だし、
いちいち泣きのフレーズを奏でようとするギターも、ある意味相当なやり手(笑)
B級でもいいからクサメロが聴きたいという方には、買って損はない。
クサメロ度・・10 フォーキー度・・7 辺境度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

DALRIADA「Szelek」

ハンガリーのフォークメタルバンド、ダルリアダの4th。2008作
ECHO of DALRIADAから改名しての2作目。
相変わらずクサメロたっぷりのメロディで、男女ヴォーカルの歌声とともに疾走、
ハンガリー語の響きもさることながら、無骨なはずの土着メロをここまで
やわらかに仕上げるセンスはある意味絶品だ。ホイッスルの音色には
ケルティックな雰囲気もあって、シンフォニックなシンセアレンジに
ギターによるクサフレーズが重なると悶絶するクサメタラーも多いだろう。
女性ヴォーカルのヘタウマ加減もむしろ味になっている。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 辺境度・・9 総合・・8


EINHERJER「Norwegian Native Art」

ノルウェーのヴァイキングメタルバンド、エインヘリヤルの3rd。2000作
ヴァイキングメタルの元祖のひとつであるこのバンド、かつては2ndまで聴いていたが
イモ臭い変なメタルという印象しかなかったので、久しぶりに聴いてみて少しびっくり。
シンセ入りでなかなかスタイリッシュな(というのも変だが)ヴァイキングサウンドになっている。
武骨なダミ声Voの歌唱に、煽情的なギターフレーズを奏でるギターと美麗なシンセが絡み
ときにピアノやチェンバロの音色まで入っていたりして、楽曲アレンジにも細やかさが垣間見える。
血みどろのメンバー写真とは裏腹に、じつに聴きやすいシンフォヴァイキングサウンドだ。
MOONSORROWあたりに通じる質感に、ノルウェイジャンらしい土着性をまじえた作品。
シンフォニック度・・7 ヴァイキング度・・8 ノルウェイ度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

EINHERJER「Blot」

ノルウェーのヴァイキングメタルバンド、エインヘリヤルの4th。2004作
シンフォニックなイントロに続き、土着的なギターフレーズに導かれて
ダミ声ヴォーカルとともにミドルテンポで勇壮に聴かせるヴァイキングサウンド。
昨今のバンドに比べるとやや地味であるが、ギターの奏でる煽情的なフレーズはぐっとくるし、
なによりサウンドには硬派なる本物の香りがただよっている。
全体的にはシンセのアレンジも含めてけっこうモダンな印象もあり、
ときおり聴かせる意外にテクニカルなギターフレーズなどもアクセントになっている。。
本作を残してバンドは解散。前作同様、ノルウェイジャン・ヴァイキングメタルの好作である。
シンフォニック度・・7 ヴァイキング度・・8 ノルウェイ度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


ELUVEITIE 「Spirit」

スイスのフォークメタルバンド、エルヴェイティのアルバム。2006作
鳴り響くフィドル(ヴァイオリン)に笛とパイプの音色、そこにヘヴィギターと絶叫Voが重なり、
田舎臭いフォーキーメロとヴァイキングメタル風の勇壮さが一体となったサウンド。
メンバーは大所帯で、ツインギターに女性二人のフィドル隊(!)を含む9人編成。
使用する楽器もアイリッシュフルート、ハーディガーディ、アコーディオンなど、かなり本格的だ。
曲は田舎メロをまった聴かせつつも、ときおりブラックメタル的に疾走したりもする。
この手としては曲の完成度、土着的な説得力ともに相当に高く、
濃密かつフォーキーなメタルサウンドがこれでもかとばかりに繰り出される。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 ブラック/ヴァイキングも有り度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

ELUVEITIE 「Slania」

スイスのフォークメタルバンド、エルヴェイティの2nd。2008作
前作はフォーキーなメロディを巧みにヴァイキングメタル的な楽曲に取り入れた、
濃密なアルバムであったが、今作も基本はその延長上の作風。
フィドル、ハーディガーディ、ホイッスル奏者を含む8人組で、
ヘヴィなギターに絡む民族楽器が土着的な音色を奏でる。
ヴォーカルががなりたてるブラック声であることもあって、
この手のフォークメタルとしてはけっこうアグレッシブなサウンドだ。
個人的には前作にあった牧歌的な部分が薄れているのがやや残念だが、
メロデス的要素を強くしたことで、一般のリスナーには聴きやすくなったかもしれない。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・8 ブラックメタル度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

ELUVEITIE「Evocation I」

スイスのフォークメタルバンド、エルヴェイティのアルバム。2009作
過去2作はブラックメタル的なアグレッションとフォーキーな牧歌性を融合させた
完成度の高いアルバムであったが、本作はアコースティカルな部分を全面に出した
トラッドロック的な作品となっている。鳴り響くバグパイプの音色、マンドリンにフィドル、
ハーディ・ガーディ、フルート、ティンホイッスルといったケルティックな楽器の響きに、
ラテン語なのかロマンシュ語なのか異国的な女性ヴォーカルの歌声が重なる。
前作のファンなどには、激しさのないこのサウンドに面食らうかもしれないが、
トラッド/ケルト音楽が大好きな私にとってはもったく問題なし。むしろ、
このバンドがアコースティックでここまで説得力が出せるということに感心する。
メロディアス度・・8 トラッ度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


ELVENKING「HEATHENREEL」

イタリアのフォーキーメタルバンド、エルヴェンキングの1st。2001作
のっけからいきなりフォーキーなフルートで始まり、
三連リズムのいかにもイモクサ系の曲が始まると弱々しいVoが歌いだします。
曲自体は比較的まともで、フォーキーなメロディなどはSKYCLADに通じるものもあり、
時折挿入されるアコースティックパートやコーラスなんかもなかなか悪くないです。
田舎くさいフォーク/トラッド好きメタルファンは聴いてもさほど損はしないかと。
あとは全体的に音の密度と説得力を上げることでしょう。個人的に好きなジャンルなので。
クサメロ度・・8 フォーキー度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

ELVENKING「WYRD」

イタリアのフォーキーメタルバンド、エルヴェンキングの2nd。2003作
のっけから、ヴァイオリンがフォーキーなメロを奏で、女性Voの歌声で優雅に始まります。
2曲目はけっこう疾走していて、メタルっぽい。ですがもちろんフォークメロは満載。
前作からはVoが代わっています。以前のヘナチョコヴォーカルもなかなかいい味出していたのですが、
今度のVoはマイルドな声質から、ガナリ声までこなせるようです。
また、前作のような曲の唐突感はなくなっていて、フォークメロを上手く取り込んでいて、
アレンジ的にも無理がなくなり、なかなか美しくまとまっている印象です。
SKYCLADあたりよりずっとやわらかみがあって聴き易い気がしますが、反面
一聴したときのインパクトには欠けるので、曲そのものにもう一工夫あれば傑作になりそうです。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

ELVENKING「The Winter Wake」

イタリアのフォークメタルバンド、エルヴェンキングの3rd。2006作
イタリアきってフォークメタルバンド、4thではパワフルなメタル路線にシフトするが、
本作ではまだフォーキーな叙情とやわらかさのあるサウンドで、
力強くないヴォーカルの歌声と、ヴァイオリンやチェロなども含めた愉快な
土着メロディが耳に心地よい。一方でメタルらしてギターリフ、フレーズの存在感も
しっかりとあり、バンドの最高傑作というにふさわしい出来である。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 愉快度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

ELVENKINGThe Scythe

イタリアのフォークメタルバンド、エルヴェンキングの4th。2007作
初期はじつに牧歌的なフォークメタルだったこのバンドだが、
本作はパワフルなギターリフで聴かせるヘヴィなサウンドになっている。
ただ、相変わらずヘタウマのヴォーカルの歌いまわしといい、
ヴァイオリン入りの土着的なメロディなど、彼ららしさは健在だ。
しかし曲調にメリハリがあるのはいいが、曲によってはメロデス的なアプローチもあったり
このバンドにここまでヘヴィな要素はどうも不釣り合いな気がしてしまう。
無理に力強さを出そうとして、本質であるやわらかな叙情が相殺されたという印象だが、
以前のヘナチョコ系フォークメタルがダメだった方にはメタルとして聴きやすくなったか。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・7 パワフル化度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

ELVENKING「Two Tragic Poets」

イタリアのフォークメタルバンド、エルヴェンキングのアルバム。2008作
前作である4th「The Scythe」にて、初期の軟弱フォークメタル路線から一転、
ぐっとパワフルなメタリックさを増してきていたが、本作はその反対に
アコースティックなパートを前面に出したアルバムとなっている。
軽快なリズムの上に鳴り響くヴァイオリン、アコースティックギターの音色と
マイルドなヴォーカルの歌声で、繊細に聴かせるサウンドは耳心地がよく、
初期からのファンには、むしろこのゆるさがたまらないかもしれない。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 アコースティック度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


ENSIFERUM

フィンランドのヴァイキング系メロデスバンド、エンシフェルムの1st。2001作
音の方はトラッド的な北欧メロディを疾走メロデスに融合させた、ヴァイキングメタル。
ツインギターのメロディアスなバックに、キーボードも若干加わり、音に厚みのある疾走サウンドだ。
デス的な暗黒さはほとんど無く、ジャーマンクサメタル系のリスナーなら喜んで聴けるだろう。
勇壮な野郎コーラスが曲を盛り上げる。FALCONERが好きならこちらも聴こう。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 ヴァイキング度・・8 総合・・8 ◆メタル名盤特選入り
Amazon.co.jp で詳細を見る

ENSIFERUM「IRON」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、エンシフェルムの2nd。2004作
このバンドはヴァイキングメタルの中でも疾走型で、初期チルボドのように疾走しつつ
フォーキーなクサメロを撒き散らすというサウンド。基本は1stの延長線上の作りだが、
今回はよりスタイリッシュになり、暴虐さをやや抑え気味に楽曲がすっきりとしたように思える。
相変わらずそのギターリフにはトラッド・フォークからの色が強く、
田舎メロが好きなファンには嬉しいかぎり。また、女性KEYの音色もバックに彩りを添えている。
(日本盤ボーナスにはMETALLICAの“BATTERY”のカヴァーを収録。これがなかなか格好いい)
尚、このアルバムを最後にリーダーでVoのヤリがWINTERSUNに専念するために脱退している。
メロディアス度・・8 暴虐度・・7 ヴァイキング度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

ENSIFERUM「Victory Songs」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、エンシフェルムの3rd。2007作
フロントマンであったヤリが脱退し、NORTERのペトリが加入しての初めてのアルバムとなる。
ファンの心配をよそに、サウンドのクオリティはしっかりと保たれており、
フォーキーな叙情的メロティを乗せて疾走するスタイルは、より聴きやすくなっている。
1stにおける土着性の高さに比べて、やや北欧メロデス風の綺麗さが前に出ているので
初期のファンからすると多少すっきりしすぎる音に思えるかもしれないが、
より一般的なファンにアピールするという点では、このくらいでよいのかもしれない。
今やヴァイキングメタル、フォークメタル大国になったフィンランドであるが、その中でも
メロディアスに疾走する部分での質の高さでは、彼らがひとつ抜けているといってもよいだろう。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 勇壮度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

ENSIFERUM「From Afar」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、エンシフェルムの4th。2009作
デビュー作から質の高い疾走ヴァイキングメタルを聴かせてくれていたこのバンド、
今作も前作同様に、フォーキーなメロディを乗せて華麗に疾走する好アルバム。
美しいシンセアレンジも含めて、ずいぶんとスタイリッシュで綺麗になっているが、
個人的にはヤリ脱退後の作品は、無骨な土着性が薄れてしまっていまひとつな感がある。
本作もヴァイキングというよりは、シンフォニックなメロデスという作風といってよいだろう。
エピックな雰囲気で疾走するメロスピという感じで、初心者にも安心して楽しめる出来だ。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 ヴァイキング度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


EQUILIBRIUM「TURIS FRATYR」

ドイツのシンフォニック・ヴァイキングメタルバンド、エクリブリウムの1st。
フォーキーなメロディを乗せて壮麗なキーボードで疾走。
派手派手しいサウンドと、ヴァイキング的な勇壮さが一体になっている、
ある意味「やりすぎ」音楽のひとつ。インパクトはかなりのものだ。
ヴァイキングメタルというにはキーボードに頼りすぎている気もするし
サウンド的にもギターリフの重要度が低くなっている点で、
耳には心地よいが土着的な無骨さ(けっこう大切)に欠けるきらいもある。
言うなれば「シンフォニックなメロスピ、ヴァイキング風味」といったところか。
とにかく「シンフォニックかつ大仰」なものを求める向きは必聴。
今後は、やや単調なドラムの改善や大仰さだけに頼らない「楽曲で聴かせる」という
部分を身に着けていって欲しい(ようするにKeyを消しても成立するような)。
シンフォニック度・・8 ヴァイキング度・・7 壮麗度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

EQUILIBRIUMSagas

ドイツのシンフォニック・ヴァイキングメタルバンド、エクリブリウムの2nd。2008作
前作も質の高いアルバムだったが、今作ものっけから、ドシンフォニックなイントロに胸踊る。
一聴して、フォークメタルとしての本気度が増し、それとともに前作の作り物めいたきらびやかさが
そのまま壮麗なる世界観を構築する強固な音圧へと格上げされた印象。
BAL-SAGOTH級のシンフォニックなクサメロに、ときにRHAPSODY的な勇壮さと、
FINNTROLLにも通じるフォーキーメロディが合わさって、濃厚サウンドでたたみかける。
美麗なシンセにアコーディオンの音色で疾走する様は、暴虐さよりもひたすらメロディックで、
むしろ愉快な雰囲気だ。ただこのバンドの場合、本物の土の香りというよりも、
作られたファンタジー世界を思わせるので、硬派なヴァイキングメタル好きにはあるいは
軟弱にも聴こえるかもしれない。むしろフォーク風味のシンフォニックメタルとして聴くべきだろう。
ラストは16分の大曲で、全79分の濃密絵巻。ともかく素晴らしき力作であるに違いない。
シンフォニック度・・9 疾走度・・8 フォーキー度・・8 総合・・8.5
Amazon.co.jp で詳細を見る




FALCHION「Legacy of Heathens」
フィンランドのヴァイキングメタルバンド、ファルシオンのアルバム。2005作
三拍子系の楽曲とギターリフによる民謡メロディ、そしてダミ声ヴォーカル、
というお約束のヴァイキングメタルサウンドは正統派でやや定型的。
MITHOTYNTHYRFINGなどにも通じる雰囲気がありつつ、
メロデス風に疾走する部分はENSIFELM的か。
本格派というには説得力がもうひとつだし、キラキラ系でもないので地味な印象はぬぐえないが、
この手のフォーキーメロ入りメタルが好きな方ならそこそこ楽しめるだろう。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 新鮮度・・7 総合・・7


FALCONER

MITHOTYNのGによるスウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ファルコナーの1st。2001作。
MITHOTYNの1stをさらに一般よりに聴きやすくしたサウンドで、デス声でなくノーマルな歌声なので、
一聴くしてただの正統派寄りのメタルにも聞こえるが、やはり北欧的な三拍子系のメロディなどには
トラッド的な牧歌性が垣間見える。もう少しこうしたトラッド的な要素を増してもらいたい気がするが、
今のままでも十分面白みはある。MANOWARなどと同様、古臭いはずの音なのに意外と心地よい。
メロディアス度・・7 正統派度・・8 ヴァイキング度・・6 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

FALCONER「CHAPTERS FROM A VALE FORLORN」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ファルコナーの2nd。2002作
デス声ではなくノーマル声の聴きやすいヴァイキングメタルとして、1stはなかなかの出来だった。
続くこの2ndも同路線。ギターのみによるシンプルな音像ながらメロディは土着的で人懐こく、
マイルドな声質のVoも、この音楽にはよくマッチしている。
トラッド音階のメロディは疲れた耳にも優しく、疾走してもけっしてやかましくならないのがよろしい。
キーボードキラキラのクラシカルなメロスピが増える中、こうしたバンドは貴重な存在だと思う。
メロディアス度・・8 ヴァイキング度・・7 マイル度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

FALCONER「THE SCEPTRE OF DECEPTION」
スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ファルコナーの3rd。2003作
今作からVoが変わり、全体としてクセがなくなったスッキリとした雰囲気になっている。
ギターの奏でるトラッド音階のリフは相変わらず効果的だし、
疾走しながらもトゲトゲしくならないマイルドさをもったサウンドは好感が持てるが
完成度としては全2作からとくに進歩していない気がする。
全体的に音が一本調子なのが飽きる要因なので、
さすがにそろそろキーボードを入れるとか何か変化が欲しい。
メロディアス度・・7 トラッ度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5

FALCONER 「GRIME vs. GRANDEUR」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ファルコナーの4th
前作があまり面白くなかったので、さほど期待しておらなかったが、案外いい。
もちろん1st、2ndほどの新鮮さはないものの、聴きやすくやや無骨なメタルサウンドに
北欧のフォーキーなメロディを融合した彼らの個性はしっかり発揮されていて、
昨今流行りのキラキラ系キーボードシンフォではなく、
いまだギターリフのみで土着性を表現しているところは好感が持てる。
いうなれば、しっかりとメタル魂を持ったヴァイキング野郎たちなのだな。
男臭くてよろしい。正統派メタルとしての格好良さもある。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 メタル度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

FALCONER「NORTHWIND」
スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ファルコナーの5th。2006作
MITHOTYNからの流れを組む、フォーキーなメロディとマイルドなサウンドで
クオリティの高いアルバムを出し続けているこのバンドだが、
今作は初代のVoであったマティアス・ブラッドが復帰している。
それにともなって、音にはフォーキーなまろやかさが前面に出てきていて、
前作のメタリックな作風に比べるとやや軟弱な質感になった気がする。
楽曲に関しても1st、2ndを上回ってはおらず、昨今のフォーキーメタルブームの中で、
ヴァイキングというにも牧歌的なこのサウンドにはやや中途半端なもどかしさが残る。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・7 マイル度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

FALCONERAmong Beggars and Thieves

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ファルコナーの6th。2008作
今では珍しくなくなった、土着的なトラッドメロディを織り込んだメタルサウンドを
早くから標榜していたこのバンド。しかしながら3rd以降はややパッとせず、
アルバムとしての出来がいま一つであったので、本作も期待せずに聴いてみる。
いきなりのメロスピ風疾走サウンドに驚くが、マイルドな声質のヴォーカルと、
適度なトラッド感覚を感じさせるメロディで聴かせる、独自のサウンドは健在だ。
温かみのあるフォーキーでファンタジックな質感はなかなか耳に心地よく
いくぶんメロパワ的な普遍性を増しつつも、母国語で歌われる土着的なナンバーや
かつてのMITHOTYNを思わせるようなヴァイキングメタル曲もあり、
ここ数作の中では一番充実したアルバムといってよいだろう。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 メロパワ度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


Falkenbach「Ok Nefna Tysbar Ty」

ドイツのフォークメタルバンド、ファルケンバックの3rd。2003作
シンフォニックなシンセに導かれた、幻想的な雰囲気の楽曲に
フルートの音色とマイルドなヴォーカルの歌声が混じる。
ブラックメタル風のダミ声も入って来るが、曲は激しく疾走することはなく
メタル的な無骨さよりは、むしろ薄暗い牧歌性というべきやわらかさがある。
曲が長い割りには派手な展開はあまりないので、気の短い人には向かないが、
ジャケも含めて幻想的世界観の強度が強いのが、とても私好みのサウンドだ。
ドラマティック度・・7 フォーキー度・・7 幻想度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

Falkenbach「Heralding the Fireblade」

ドイツのペイガン・フォークメタルバンド、ファルケンバックの4th。2005作
波の音に重なるシンセによるイントロから、もうその世界に引き込まれる。
前作同様、マイルドな歌声、フルート、シンセが牧歌的な土着性とともに
幻想的な世界観を描き出す。激しくもない、暗くもない、派手さもない音ながら
フォークメタルとしての強い説得力をともなっているのがじつに見事である。
今作では疾走するパートも入ってきたり、ときおりギターが煽情的なフレーズを奏でたりと
楽曲にはいくぶんメリハリが加わったことで、作品としての完成度も増している。
MOONSORROWあたりが好きな方にもお勧めできるバンドだ。
ドラマティック度・・8 フォーキー度・・7 幻想度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


FEJD「Storm」

スウェーデンのフォークメタルバンド、フェイドのアルバム。2009作
のっけから幻想的な縦笛の音色に引き込まれるが、ブズーキやバグパイプ、
ハーディガーディ、ニッケルハルパなどを使用した、これは本格派のトラッドメタルだ。
母国語による歌声と伝承的な北欧トラッドの質感が合わさったサウンドは雰囲気たっぷりで、
まるで吟遊詩人の歌うサーガを聴いているような気分に浸れること請け合い。
フィドルにも似たハーディガーディ、ニッケルハルパの素朴な音色に耳を傾けると、
寒々しい北欧の森を吹き抜ける風を感じられるようだ。ゲストによる女性コーラスなども美しく、
幻想的な土着性をたっぷり楽しめる見事なフォークメタル傑作だ。マイスペでぜひチェック!
メロディアス度・・8 メタル度・・7 本格トラッ度・・9 総合・・8.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


Fferyllt 「Dance of Druids」

ロシアのフォークメタルバンド、フェリィルトのアルバム。2009作
ケルティックなパイプの音色とギターが絡み、牧歌的なイントロ曲から
ダミ声ヴォーカルとフルートが入り、続いて女性ヴォーカルが加わると、
雰囲気としてはペイガンというよりはアイルランドのCRUACHANあたりに近いか。
女性Voが歌い上げる3曲目などは神秘的な感じがとてもよろしく、
フィドルやホイッスルの音色も上手く取り入れた4曲目あたりもなかなかのもの。
辺境的な薄暗さとケルト的な神秘性が合わさったフォークメタルの好作。
ラスト2曲はENSIFERUMELUVEITIEのカヴァーというのもマニアック!
メロディアス度・・8 ケルティック度・・8 辺境度・・8 総合・・7.5


Finisterra「Kein Evoe Kein Requiem」
たぶんドイツのフォークメタルバンド、フィニステッラのアルバム。2002作
女性ヴォーカルに女性フィドル奏者、女性パイプ奏者を含む6人組で。
メタルというには軽く、ヘナチョコ気味のフォークメタルをやっている。
まったく迫力のないドラムの上に、ヨレ気味のギターが乗り、田舎臭いフィドルの音色とともに、
女性ヴォーカルのドイツ語の歌声が加わる。「バ〜ビ〜ロ〜ン♪」の愉快さはある意味聴きもの。
全体的にやわらかみがあるフォーキーサウンドで、のんびりとしたパイプの音にもなごめます。
フォーキー度・・8 メタル度・・6 ヘナチョコ度・・8 総合・・7
Amazon.co.jp で詳細を見る


FINNTROLL「MIDNATTENS WIDUNDER」

フィンランドのフォークメタルバンド、フィントロールの1st。1999作
この1stの段階ではシンフォニックなヴァイキングメタルという印象で
2nd以降のやりすぎなまでのキャッチーな(?)ボルカメロディはまだない。
しかし、それでも聴き易いことに変わりはなく、キーボードの入った3拍子系の曲は
思わずゆったりと頭を振りたくなる(笑)ただ…全9曲30分は、ミニアルバム並みに短い。
メロディアス度・・8 暴虐度・・6 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

FINNTROLL「JAKTENS TID」

フィンランドのフォークメタルバンド、フィントロールの2nd。2001作
二人のメンバーが酔いすぎて翌日スタジオで適当にジャムったことで始まったというこのバンド。
ヨーロッパの伝統古楽ポルカをデス/ブラックサウンドに導入している。
確かに曲を聴いていると、これはギャグなのか本気なのか少々迷う。
たぶん「本気のギャグ」なのだろうが、ポルカちっくなコロコロしたメロディ
が激速に疾走する様は、ある意味では圧巻といえなくもない。
ただしあまりに暗黒性がないので、ブラックメタルとしての説得力には欠けるかも。
歌がデス声なだけに、あっけらかんとした舞踏メロディとのギャップが激しい・・
シンフォニック度・・7 デスメタル度・・7 民族度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

FINNTROLL「Visor Om Slutet」

フィンランドのフォークメタルバンド、フィントロールのアコースティックアルバム。
なにやら壮大なイントロで幕を開け、重々しいチェロの音色に太いヴォーカルの語り、
そこにシンセとアコーディオンも加わって、森の獣たちの宴のような世界観にうっとり(笑)
メタルギターが入って来ないので、純粋に愉快な土着音楽が繰り広げられますが、
ダミ声ヴォーカルやシンフォニックなシンセも入り、FINNTROLLらしさは充分に出ています。
むしろ彼らの持つファンタジーな世界観が満喫できて、自分は好きですね。
獣どもの陽気な叫びや手拍子、楽しげな笛とアコーディオンの音色に耳を傾けていると、
森の中でたき火を囲んで酒を飲み、踊り騒ぐ彼らの映像が頭に浮かんでくるようです。
SEの使い方なども含めて、映画的な作りはMOONSORROWにも通じる質感があります。
メタル度・・3 フォーキー度・・8 幻想度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

FINNTROLL「NATTFODD」

フィンランドのフォークメタルバンド、フィントロールの3rd。2004作
北欧民謡である舞踏音楽ポルカをデス・ブラックサウンドと融合させるという
メンバー自身が酔った勢いで出したという無茶なアイデアを実践してしまったこのバンド。
そのサウンドはこの3rdにしてますますシンフォニックになり、ひどく完成度が高まっている(笑)
曲の途中で唐突に現れるコミカルとさえいえる陽気なメロディの上にダミ声ヴォーカルが乗るさまは、
初めてこのバンドを聴く者にはかなりのインパクトだろう。今作ではポルカメロディのアレンジ、
シンフォニックな音の重ねにいっそうの説得力が感じられ非常に聴き易い…というか
正直心地よいまでのクオリティになっている。この一聴してギャグのようなサウンドに
「彼らの本気」が感じられたときこのバンドの音にハマっているアナタがいる違いない(笑)。
シンフォニック度・・8 暴虐度・・7 陽気で楽しいポルカ度・・9 総合・・8.5 ◆メタル名盤特選入り
Amazon.co.jp で詳細を見る

FINNTROLL「Ur Jordens Djup」

フィンランドのフォークメタルバンド、フィントロールの4th。2007作
飲んだくれの愉快な酔どれポルカメタルを標榜してきたこのバンドだが、
前作はシンフォニックなアレンジと音の説得力をまとった最高傑作であった。
なにやら映画的な雰囲気のイントロで幕を開ける今作は、
フォーキーなメロディはそのままに、全体的にシリアスな空気に包まれている。
たとえばKORPIKLAANIあたりよりもヴァイキングメタル的な勇壮さが強く
ポルカのメロディで疾走しながらも、しっかりとメタルとしての力強さがある。
シンセによるアレンジも、ときにMOONSORROWばりに壮麗で、
フォーキーかつシンフォニックな要素と武骨で勇壮な世界観を両立させている。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・8 勇壮度・・8 総合・・8.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


Finsterforst「Zum Tode Hin」

ドイツのフォークメタルバンド、フィンスターフォルストのアルバム。2009作
1stはアコーディオン入りで軽快に疾走する作風だったらしいが、本作はぐっとエピックな質感で、
全5曲ながら全てが10分以上、ラスト曲にいたっては20分という大作指向の作品だ。
アコーディオンの音色に重なるガナり声ヴォーカルは、FINNTROLL風味なのだが、
ツインギターにシンセが加わると、MOONSORROWあたりを思わせる重厚な質感になる。
アコースティカルなパートやブラックメタルばりの激しい疾走もあり、曲は長いのだがドラマティックで
幻想的な世界観にたっぷり浸ることができる。ゲストによるティンホイッスルの音色もいい感じだ。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 エピック度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


Folkearth 「By The Sword of My Father」

フォーク/ペイガンメタルプロジェクト、フォークアースの2作目。2006作。
世界中から集まった30名以上のメンバーによる大がかりなプロジェクトで、
3作目は日本盤も出たので、ファンの間では知名度も上がっただろう。
今作も土着的なフォークメロディを乗せてブラックメタル的に疾走しつつ、
田舎くささ満載の幻想的なペイガンメタルサウンドを聴かせてくれる。
女性コーラスを含めて、美しいシンセやフルート、ハープなどの音色もよろしく、
アコーディオンやフィドルとともに愉快に疾走するナンバーなどもあり、
曲ごとにバラつきはあるものの、総じてフォークメタル好きなら楽しめる内容だ。
メロディアス度・・8 ヴァイキング度・・7 フォーキー度・・8 総合・・7.5

FOLKEARTH「Drakkars in the Myst」

フォーク/ペイガンメタルプロジェクト。フォークアースのアルバム。2007作。
世界中から集まった30名ものメンバーが参加したプロジェクト。これが3作目になるらしい。
クサクサのギターリフを乗せて疾走するサウンドは、辺境的な雰囲気がぷんぷん。
シンセによるシンフォニックなアレンジもなかなかツボを押さえていて、
曲間のSEや語りなどもエピックかつドラマティックな空気をかもしだす。
ギリシャ、スペイン、イタリアをはじめ、ベルギー、ドイツ、ロシア、スウェーデン、ノルウェー
アメリカ他、多くの国から参加者がいるためか、異国的な情緒がふんだんに感じられ、
アコースティックギターやフルートなどの素朴な音色と、暴虐なデス声などが
混濁して合わさり、音質のラフさも手伝ってかそのB級的な迫力がなかなかたまらない。
辺境ヴァイキングメタルマニアならきっと満足の一枚だろう。
ヴァイキング度・・8 暴虐度・・7 辺境ペイガン度・・10 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

Folkearth 「Father of Victory」
世界規模のフォーク/ペイガンメタルプロジェクト、フォークアースの4作目。2007作
前作では日本盤も出て、コアなフォーキーメタル、ヴァイキングメタルファンから人気を博したが、
今作もアメリカ、イタリア、アランス、ギリシャを中心に、各国から20人のメンバーが参加し、
ヴァイオリンやフルート、チェロなどの音色に、ブラックメタル風のダミ声を乗せて疾走、
ひなびた感のあるローカルさと、ほどよいゆるさで聴かせるフォークメタルを展開している。
正直、前作ほどの幻想性やメロディの充実は感じられず、質的にはやや下がったか。
フォーキーなメロディにときおり女性ヴォーカルも入ってきて、嫌いではないのだが…
音の軽さや演奏力も含めて、やはりどう考えてもマニア向けの作品だ。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・8 楽曲・・7 総合・・7




Gernotshagen「Mare aus waldernen Hallen」

ドイツのペイガン・ブラックメタルバンド、ゲルノットシャゲンのアルバム。2007作
最近はこの手のバンドがドイツからたくさん出てくる。シンフォニックなイントロから
ドイツ語による男臭い歌声で始まり、アコースティカルな土着性もまじえつつ
ブラックメタル的ながなり声ヴォーカルが加わってくる。疾走する部分は少なく
むしろ牧歌的なやわらかさと、シンセによるふんわりとした幻想的なイメージが全体を包んでいる。
ギターもそれなりにメロディを奏でているのだが、それがあまり前に出すぎない。
アトモスフェリック系ペイガン・フォークメタルというべきか。ときおり激しく疾走する。
シンフォニック度・・7 フォーキー度・・7 ふんわり度・・8 総合・・7.5


GJALLARHORN「NORDHEIM」
イタリアのヴァイキングメタルバンド、ヤァラルホーンのアルバム。2005作
DOOMSWORDのメンバーによるバンドらしいが詳細は不明。
バンド名や曲名から北欧神話を題材にした楽曲のようで、
正統派メタル調のギターリフに、あまり迫力のないノーマル声と男臭いコーラス。
曲間にSEを使用したりして本気度はそれなりに高いのだが、メロディの点でもいまひとつだし、
ジャケの雰囲気ほどには音に土着性があまり感じられないのが残念。
メロディアス度・・6 ヴァイキング度・・7 楽曲・・6 総合・・6.5


GLITTERTINDEvige Asatro

ノルウェーのフォークメタルプロジェクト、グリッターティンドのアルバム。2004作
ヴォーカルも含めてすべての演奏はTorbjorn Sandvikによるもので、
のっけからもうギターの奏でるクサくて叙情的な民族メロでバンザイ。
メタルというには少々軽めだが、KORPIKLAANIあたりを思わせる陽気な雰囲気で、
2〜4分台の曲で聴かせる感じは、さしずめフォーキーなパンクという印象もある。
ときにメロスピのように疾走したり、かと思えばヴァイキングメタル風の曲もあったりと
ややとりとめがないが、昨今のリスナーならば、クサメロ満載の民族メタルとして楽しめるだろう。
クサメロ度・・8 疾走したりも度・・8 ヴァイキング風味も度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

Glittertind「Landkjenning」

ノルウェーのフォークメタルプロジェクト、グリッターティンドのアルバム。2009作
Torbjorn Sandvik氏による一人プロジェクトで、メタリックな激しさよりもむしろ
母国語によるほのぼのとした牧歌的な歌をメインに聴かせる作風だ。
パンキッシュなメロスピ風味もあった前作に比べると、ぐっと土着的で叙情味豊かな
サウンドになっていて、フィドルや縦笛などの音色もフォーキーでいい感じだ。
ヴァイキング的世界観を描く幻想性が増したことで、音の説得力が強固になった。
その一方で、陽性の愉快なフォーキーパンク的なノリの良さも健在。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 牧歌的度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る




HAGEN 「CORRIDORS OF TIME」

スウェーデンのフォーキーメタルバンド、ハゲンのアルバム。1999作
北欧の土着メロをたっぷり導入したサウンドで、KAIPAのKeyである、
ハンス・ルンディンが参加している。そしてなんと@からKAIPAの3rd「SOLO」からの
カヴァーをやっている!これだけでもファンは必聴なのだが、
Aからはぐっと楽曲がメタリックになり、美しいキーボードをバック疾走、
ヘヴィさと土着メロが一体になった、北欧フォークメタルとして理想的なサウンドとなっている。
これはSKYCLADの北欧版…いやむしろこちらの方が完成度は高いかもしれない。
とにかく、フォーキーメタル好き、北欧の土着メロ好きにはぜひとも聴いてほしい作品だ。
オフィシャルページで試聴できます
メロディアス度・・8 フォーキー度・・9 北欧度・・10 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


hardingrock「grimen」

EMPERORIhsahn夫妻参加のフォークメタルユニット、ハーディングロックのアルバム。2007作
ゆるやかなフィドルの音色と物語的な語り、そこに女性ヴォーカルが重なって
しっとりと聴かせつつ、2曲目ではエレキギターも加わって一気にメタル色が濃くなる。
イーサーンのヴォーカルが入ると、やはり彼の色が強くなり、プログレッシブな味わいのある
フォークメタルが炸裂。ブラック声入りのアグレッシブさと、本物のトラッド色が合わさった、
一種独特の世界観が面白く、フォークメタルと北欧トラッドを交互に聴いている気分になる。
奥方Starofash(Ihriel)さんの可憐な歌声も、サウンドの中でよいアクセントになっており、
ゴシック風味とフォーク/トラッドが入り交じり、そこに暗黒ブラック風味をかすかに加えたような
不思議なサウンドが楽しめる。フォークメタル好き、イーさん好きは要チェックの作品だ。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 北欧トラッ度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


HEIDEVOLK「De Strijdlust Is Geboren」

オランダのヴァイキング・フォークメタルバンド、ハイデヴォルクの1st。2005/2008作
2005年に自主リリースされた1stの再発盤。母国語による男臭い歌声と牧歌的な雰囲気に、
ブラックメタルばりの激しい疾走を組み合わせたサウンドはいかにも辺境的で
マイナー臭いのだが、音質の弱さも含めてこのローカルさが魅力であるともいえる。
土着メロディはあくまでギターがメインで、フィドルやホイッスルなどが入るわけでもなく
フォークメタルとしてはやや単調なサウンドか。一本気な田舎臭さが硬派っぽい。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 フォーキー度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

HEIDEVOLK「Walhalla Wacht」

オランダのヴァイキング・フォークメタルバンド、ハイデヴォルクの2nd。2008作
内ジャケの写真を見ると、いかにも屈強な戦士めいた雰囲気だが、
サウンドの方は牧歌的なメロディで聴かせるフォークメタル。
男らしい勇壮なコーラスなども入りつつも、なかなか武骨になりきれない感じが
田舎の兄ちゃん的で微笑ましくもある。ヴァイオリンやホイッスルなども入ってくるが、
基本的にはギターリフ中心のシンプルなスタイルで、曲調がどれも似ているので少し飽きる…
と思いきや、唐突にブラックメタル風に疾走したりして、なかなか節操がない(笑)
泥臭い田舎っぽさではKORPIKLAANIなどよりも上かもしれない。その分マニア向けか。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 フォーキー度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


Heralder 「Twilight Kingdom」

ドイツのフォークメタルバンド、ヘラルダーのアルバム。2007作
女性Voを含む8人組みで、シンフォニックなイントロから曲が始まると
クサメロのギターを乗せてドコドコと疾走。田舎臭い男女ヴォーカルが歌い上げつつ、
ときおりシンセで盛り上げたり、とてもクサいギターフレーズが炸裂したりする。
フォーキーな土臭さはあまり強くないので、田舎っぽいクサメタルとしても楽しめる。
音のこもり方も含めて、このB級っぽい感じがマニアにはたまらないかもしれない。
クサメロ度・・8 フォーキー度・・7 田舎度・・9 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


HOLY BLOODWaves Are Dancing

ウクライナのヴァイキングメタルバンド、ホーリィ・ブラッドの2nd。2006作
武骨な荒々しさと民族調の雰囲気が合わさったサウンドで、適度にブラックメタル調の質感もある
三連リフとピアノの絡みに、のどかな笛の音色もフォーキーでなかなかよろしい。
絶叫するヴォーカルの(弱そうな)声質がいかにも辺境的であるが、
この「本物っぽさ」さにチープさ以上の空気を感じられる方にはお勧めできる。
メロディアス度・・8 暴虐度・・7 ヴァイキング度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


I

IN EXTREMO「WECKT DIE TOTEM!」
噂の(?)インエクストレモを入手。ドイツのバンド。メタルに古楽器を大幅導入しているらしい。
なるほど、「うほおーー」と叫ぶダミ声Vo、曲間に唐突にバグパイプその他古楽器のメロディが現れる。
G、Drなどは全然普通。曲自体はよくあるメタルなため、全体的にそう変態な印象は受けない。
メロディアス度・・6 トラッ度・・6 変態度・・6 総合・・7

IN EXTREMO「VEREHRT UND ANGESPIEN」

ドイツの古楽トラッドメタルバンド、イン・エクストレモの4th。1999作
このバンドのアルバムは何枚か聴いていたが、中世音楽要素はいいとして
肝心の曲の方がつまらないという印象だったのだが、このアルバムはなかなかいい。
のっけから美しいハープの音色、そして無骨な野郎Voの語り。バックにはうっすらとシンセ。
曲に入るとヴァイキングメタル的な勇壮さが現れ、メタリックなギターとハープやバグパイプなどとの
音色が対照的で、そのメリハリというか、ややデジタリィなリズム感覚などにも聴かれる
中世と現代の音の融合といった感覚がとても面白い。
やはり全体的にはケルテイックな繊細さよりは、ゲルマン的な無骨さが持ち味かと思う。
ボーナスCDにはリミックスバージョンやPCで見られるビデオクリップ等を収録していて
中世風の衣装を着込んでのパフォーマンスや(火を吹いたり…)シアトリカルなステージは面白そう。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 トラッ度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

IN EXTREMO「Sunder Ohne Zugel」
ドイツの古楽トラッドメタルバンド、イン・エクストレモのアルバム。2001作
おそらく5作目あたりだろうか。ザクザクとしたギターリフで聴かせる、
Rammsteinあたりにも通じるモダンなヘヴィロック風の雰囲気と
ドイツ語の歌声、そこに重なるバグパイプの響きがなかなか個性的だ。
個人的にはインダストリアル色の強いサウンドよりは、
もっとフォーキーな牧歌性を追求してもらいたいが。
メロディアス度・・7 民族度・・7 ゲルマン度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

IN EXTREMO「LIVE 2002」
ドイツの古楽メタルバンド、イン・エクストレモのライブアルバム。2002作
スタジオ盤はけっこう出していて、ヨーロッパでの知名度はそれなりに上がっていると思われる。
さて、このライブ盤でのメンバークレジットは11人。多いなあ。
メタリックなギターにハープやバグパイプを融合させ、古楽をメタル化するという発想は
CRUACHANなどにも通じるが、ここのVoはダミ声の野郎Voが一人でやっている。
また、メタルとしては単調な感も否めず、おそらく大人数の派手なステージなのだろうが
音だけを聴くとさほど面白く感じない。もう少し古楽の叙情性をピックアップするとよいのかも。
メロディアス度・・7 古楽度・・7 メタル度・・7 総合・・7

IN EXTREMO「Kein Blick Zuruck」
ドイツの古楽メタルバンド、イン・エクストレモのベストアルバム。2007作
すでに活動は10年以上で、この手の民族メタルバンドとしてはベテランの部類だろう。
ザクザクとしたメタリックなギターにバグパイプの音色が重なり、
ドイツ語のヴォーカルが武骨に歌い上げる。曲にはインダストリアル色とともに、
Rammsteinあたりにも通じるモダンなヘヴィロック風の雰囲気もある。
全15曲入りで、このバンドを初めて聴く方には入門用によろしいかと。
メロディアス度・・7 民族度・・7 ゲルマン度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る




KORPIKLAANI「SPIRIT OF THE FOREST」

フィンランドのフォーキーメタルバンド、コルピクラーニの1st。2003作
無骨なメタルサウンドと、フォーキーな要素を強引に融合させた、やりすぎ感…
このギャグと本気をまぜこぜにした感性はFINTROLLなどに近いものがある。
ブックレットの写真にある、掘っ建て小屋の前に勢ぞろいした原住民風の姿の
メンバー達がそのまま音になったようなサウンド(笑)
ヴァイオリンやアコーディオンのメロディが心なごませてくれるが、
フォーキーな面白さに反して、メタル部分がややつまらないのが惜しいか。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

KORPIKLAANIVoice of Wilderness

フィンランドのフォークメタルバンド、コルピクラーニの2nd。2005作
邦題は「荒野のコルピクラーニ」。飲めや歌えや愉快な野郎達の2枚目で、
日本での知名度を上げたのがこのアルバム。ギターに絡むフィドルの音色に、
ダミ声ヴォーカルを乗せて疾走するサウンドは、フィンランドの土着性に満ちていて、
なかなかインパクト大だ。1stや3rdに比べても出来はこちらの方がよいと思う。
“サウナでひとっ風呂”、“ビール飲み放題”など無茶な曲タイトルに笑いながらも、
ときに哀愁も感じさせるフォークメタルは、どこか我々日本人の琴線に触れるものがある。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 哀愁度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

KORPIKLAANI「TALES ALONG THIS ROAD」

フィンランドのフォーキーメタルバンド、コルピクラーニの3rd。2006作
今回のアホな邦題は「世にもコルピな物語」。なんでも一般公募で決まったとか。
サウンドの方は、愉快なフォークメロディを取り入れた森の仲間によるメタル音楽で、
アコーディオンやリコーダー、ヴァイオリンなどが大活躍している。
音楽的には、似たような方向性のFINNTROLLの方が好みなのだが、
この手のやりすきフォークメタルを聴いたことがない人にはかなりのインパクトだろう。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 フォーキー度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

KORPIKLAANITervaskanto

フィンランドのフォークメタルバンド、コルピクラーニの4th。2007作
その愉快なフォーキーメタルサウンドと、ぶっとんだ日本語タイトルなどで、
我が日本でもファンの多いあるこのバンド。今回の邦題は「コルピと古の黒き賢者
前作は音が軽すぎる上に曲が単調で、個人的にはのめりこめなかったのだが、
今作は基本は延長上のサウンドながら、かつてのFINNTROLLにも接近した雰囲気で
メタリックな部分と、フォーキーな要素のコントラストがくっきりしてきたように思う。
アコーディオン、フィドルによる民族要素も、土着メロディをきわだたせることで
陽気で愉快でありながら、哀愁の叙情を感じさせてくれるようになった。
こういう言い方もどうかと思うが、彼らはついに本格派のフォークメタルとなったようだ。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 勇壮度・・6 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

KORPIKLAANI「Korven Kuningas」

フィンランドのフォークメタルバンド、コルピクラーニの5th。2008作
傑作となった前作から、来日も果たしたことで人気もさらに上がってきた彼ら、
今作も期待にたがわぬ出来といってよいだろう。
メインの旋律を奏でるアコーディオンの音色とともに愉快に疾走しつつ、
初期の頃よりもぐっとメタリックな力強さを増したサウンドは
「森界の王」という邦題通り、もはや単なる酒飲みメタルではない、
ファンタジックな世界観を描くだけの説得力とをまとわせている。
今後もFINNTROLLとともに森の住人メタルを突き進んでいってもらいたい。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 幻想度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

KORPIKLAANI「Karkelo」

フィンランドのフォークメタルバンド、コルピクラーニのアルバム。2009作
「コルピの酒盛り」というタイトル通り、飲んだくれ野郎たちの愉快なフォークメタル。
前作、前々作の濃密さに比べて今回はノリ重視という感じで、叙情よりも勢いで聴かせる。
ザクザクのギターにはいくぶんのモダンさと、田舎臭さをヘヴィネスと融合させて疾走する
パンク的な感触もある。個人的にはややドライになったこのサウンドにあまり幻想性を感じない。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・7 幻想度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る




LUMSK「ASMUND FRAGDEGIEVAR」

ノルウェーのトラッドメタルバンド、ラムスクのアルバム。2003作
女性Vinを要する7人組みで、キーボード入りのゴシック的メタルサウンドに、男女Voが母国語で歌を乗せる。
ヴァイキングメタル的な無骨さを感じさせつつも、北欧の伝説をもとにしているので、音に攻撃性はない。
ゲストにヴァイオリン、チェロ、フルート、女性コーラスなどを用い物語にそって組曲的に曲を連ねてゆくのだが
大仰というよりはむしろ素朴な雰囲気なので、一聴した印象はけっこう地味かもしれない。
メタリックな普通の部分よりは、女性Voの歌や、ヴァイオリン、フルートといった
トラッド部分の方に聴くべきものが多い。かみしめるようにゆっくりと耳を傾ければ、
そこに北欧の寒々しい大地と海を感じられるような、そんなサウンドである。
メロディアス度・・7 メタル度・・7 北欧トラッ度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

LUMSK「TROLL」

ノルウェーのトラッドメタルバンド、ラムスクの2nd。2005作
女性Voに女性Vin入りの7人組みで、北欧の土着的な要素を強く打ち出したサウンドをやっている。
メタル色や攻撃性よりは、トラッド的なメロディと北欧の寂寥感を聴かせるバンドで、
今回は前作よりも分かりやすい、聴きやすくやわらかみのある雰囲気になっている。
女性Voの活躍頻度も大幅に増し、チェロやフルートなどの管弦楽隊もゲストに
ある種シンフォニックな北欧プログレ的なものも感じさせてくれる。
激しさよりもゆったりとした涼しげな北欧の風景…それらが目に浮かぶ音だ。
シンフォニック度・・8 トラッ度・・8 ゆったり北欧度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

LUMSKDet Vilde Kor」

ノルウェーのトラッドメタルバンド、ラムスクの3rd。2007作
女性Vo、女性Vlnを含む7人組で、1stの時点から本格的な北欧トラッドの香り漂う
作品で話題をよんでいたが、今作ではメタル色をぐっと抑えた作風の傑作だ。
北欧的なものがなしいメロディを奏でるギターに、しっとりとしたシンセワーク、
そこに乗る女性Voの歌声も、まるでPAATOSWHITE WILLOWあたりを思わせるような
たゆたうような美しさを感じさせる。薄暗い叙情性はノルディックの風を運んでくるかのようで、
メタリックなエッジがない分、聴いていてゆるやかに音世界に埋没できる。
メロディアス度・・8 メタル度・・3 北欧度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


LUNARIUM「Journeys Fables & Lore」
アメリカのフォークメタルバンド、ルナリウムのアルバム。2008作
ブックレットの写真を見るに、コスプレまがいの中世風衣装を着た4人組みで、
サウンドはフォーキーなクサメロを乗せて疾走するENSIFERUMタイプ。
勇壮なコーラスやファンタジックな世界観などはなかなかのものだが、
いかんせんこもり気味の音質も含めて音がいかにもマイナー臭い。
シンセなしでギターのみという無骨さも嫌いではないので、今後の成長に期待。
フォーキー度・・7 エピック度・・8 音質・・6 総合・・7
Amazon.co.jp で詳細を見る


LYRIEL「Autumntales」

ドイツのトラッド・ゴシックメタルバンド、リリエルのアルバム。2006作
艶やかなヴァイオリンの音色に可憐な女性ヴォーカルのフォークメタル。
演奏はやややぼったく田舎臭いのだが、好きな人にとってはそこもむしろ魅力かもしれない。
ときに男性Voとの絡みや、チェロ兼コーラス担当の女性声も加わって美しく聴かせる。
メタル的な重厚さやドラマティックさはあまりなく、LUMSKあたりが好きな人にもお勧めできる。
録音面での弱さや演奏、曲におけるマイナー臭さはあるが、それを上回る優美なメロディと
美しい女性ヴォーカルが味わえるので、その手が好きな方は充分聴く価値ありだ。
メロディアス度・・8 フォーク/トラッ度・・8 女性Vo度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る




MAGO DE OZ
スペインのフォーキーメタルバンド、マゴ・デ・オズの1st。1994作
地元スペインやヨーロッパでの人気はかなりのものを誇る(らしい)このバンドのデビュー作。
3rd以降に比べると、メタル度は低く、陽気なスパニッシュロックという印象で
ブラガーやハロウィン的な疾走はここでは見られない。
ただ、曲によっては哀愁メロディただよう格好いいハードロックが聴け、
このバンドのメロディセンスの一端をかいま見ることができる。
「オズの魔法使い」に扮したジャケ(おそらくメンバー)がバカすぎ…(笑)
ロディアス度・・7 メタル度・・5 フォーキー度・・7 総合・・6.5

MAGO DE OZ「LA LEYENDA DE LA MANCHA」
スペインのフォーキーメタルバンド、マゴ・デ・オズの3rd。1997作
このアルバムから、ジャケも現在までに通じるおちゃらけCGになり、いよいよ本領発揮。
疾走メタルと、フォークメロのコントラストは対照の妙をなしはじめ、
情緒あるスペイン語の歌唱に、バックではヴァイオリンが優雅に鳴り響く。
これがマゴ・デ・オズサウンド。重なるツインギターがとても気持ちいいぞ。
メロディアス度・・8 疾走度・・7 フォーキー度・・7 総合・・7

MAGO DE OZ「FINISTERRA」

マゴ・デ・オズ、つまり「オズの魔法使い」という名前のスペインのバンドの4th。CD2枚組。
人を舐めたようなジャケ絵だが音楽性の基本はレインボー、メイデンそれにハロウィン、ブラインドガーディアン。
疾走曲の合間にケルティックなメロディが顔を出す。古楽器のフィドルをほとんどメイン楽器並に多用。
民族調が濃いが、それでも基本がブラガー系なため楽曲は非常に分かりやすくメタルの王道をいっている。
良く言えば、古楽器と様式美メタルが上手く融合されているが、
悪く言えば、民族色をとったらさほど魅力のないメイデン/ブラガーということ。
メロディアス度・・8 様式度・・7 民族度・・7 総合・・7.5

MAGO DE OZ「FOLKTERGEIST」

スペインのフォーキー・メタルバンド、マゴ・デ・オズのライブアルバム。CD2枚組。2002作
日本ではまだマニアックなバンドだが、母国やヨーロッパでの人気は相当高いらしい。
BLIND GUARDIAN的な疾走曲に大胆にフォーク要素を取り入れたサウンドは、
スペイン語の歌詞も相まって、田舎臭いクサ様式美メタルなるものを構築してしまっている。
ヴァイオリン、フルートを含む8人組の熱い演奏は、観客の盛り上がりもあってとてもノリノリだ。
一歩間違えばギャグになりそうな牧歌的なフルートにギターがユニゾンしたり、
フォーキーメタルという点ではSKYCLADを超えようか、という分かりやすさである。
相変わらずジャケはアメコミ調のホラーまんがノリで、このバンドの愉快な本気度が分かる(笑)
クサメロ度・・8 フォーキー度・・8 熱演度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

MAGO DE OZ「GAIA U」

スペインのフォーキーメタルバンド、マゴ・デ・オズの6th。2005作
スペインではすでに国民的人気を誇るらしいこのバンド、
相変わらずのおちゃらけ&お下品ジャケ(一部モザイク必要)であるが、内容は…素晴らしい。
のっけから、今までにないシリアスかつ壮大なイントロが荘厳に響きわたり「おおっ」と唸る。
美しいヴァイオリンに女性コーラスが絡み、シンフォニックして大仰な雰囲はRHAPSODYのようだ。
楽曲は力強さと疾走感をともない、メタリックなギターリフにスペイン語の歌唱が映える。
バンドの特徴であるフルート、ヴァイオリンの音色も、以前よりもずっとシリアスな雰囲気で
フォーキーな脱力メロはいくぶん抑え気味となったぶん、シンフォニックメタルとしての質感が増した。
疾走曲での高揚感は彼ら史上最高で、スパニッシュでキャッチー、フォーキーでいながら壮大。
CD2枚組みのラストは21分の大曲だ。これは胸を張って「傑作」と言えるアルバムかもしれない。
メロディアス度・・9 シンフォニック度・・8 フォーキー度・・8 総合・・8.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

MAGO DE OZ「La Ciudad De Los Arboles」

スペインのフォーキーメタルバンド、マゴ・デ・オズのアルバム。2008作
前作「GAIAU」が素晴らしい出来であったので、今作も大いに期待。
のっけから女性ヴォーカルの歌声で始まると、すぐにその世界観に引き込まれる。
前作で見せたシンフォニックなアプローチはそのまま引き継ぎつつ、
フルート、ヴァイオリン、アコーディオンなどによる愉快な土着性が、
ベテランらしい力の抜け具合と巧みな楽曲構成の中で光っている。
スペイン語による男性Voの歌唱もフォーキーなメロディとじつにマッチしていて、
このバンドにしか作り出せない哀愁と叙情のサウンドをしっかり構築している。
全体的にメタリックな疾走は控えめで、牧歌的なやわらかさが際立ったアルバムだ。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 スパニッシュ度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

MAGO DE OZBarakaldo D.F

スペインのフォークメタルバンド、マゴ・デ・オズのライブアルバム。2008作
1995年のデビュー以来、本国のみならずヨーロッパで不動の人気を誇るこのバンド。
本作は2006年のスペイン、バラカルドとメキシコシティーでのステージを収録。
トリプルギターにシンセ、フルート、ヴァイオリン入り、男女コーラスも含めると
総勢12人という大所帯で、大観衆の声援のもと圧巻の演奏を繰り広げています。
フォーキーなメロディと熱きスペイン語の歌唱を乗せて疾走、
濃密きわまりないサウンドで、11曲、77分を駆け抜けます。
ライブ演奏・・8 スパニッシュ度・・9 濃密度・・10 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


MANEGARM「HAVETS VARGAR」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、マネガームの2nd。2000作
特有の三連ヴァイキングリフやフォーキーなメロディを聴かせつつも、ブラックメタルばりに疾走し、
キーボード類は使わずにギターのみで雰囲気を出しているところも硬派で好きです。
ところによりフルートやヴァイオリン、アコギなども顔を覗かせ、やわらかな音色を聴かせてくれます。
かつてのMITHOTYNをブラックメタル寄りにしたという感じもあり、
現存する正統派ヴァイキングメタルとして今後も期待です。オフィシャルサイトで試聴可能。
メロディアス度・・7 暴虐度・・8 ヴァイキング度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

MANEGARMDODSFARD

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、マネガームの3rd。2003作
フォーキーなヴァイオリンが絡む、のっけから音の説得力が増している。
前作までにあったブラックメタル的な暴虐さはやや影をひそめ、
いっそう正統派のヴァイキングメタルに深化をとげたという印象だ。
繰り出される勇壮なギターリフと、戦士の雄叫びのように咆哮するヴォーカルはかなりの迫力。
そして、ときおりはっとなるようなフォーキーな叙情性が耳を惹きつける。
アルバムとしては32分という短さだが、本格派のヴァイキングサウンドがめいっぱい詰まっている。
メロディアス度・・7 暴虐度・・7 ヴァイキング度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

MANEGARM「Vredens Tid」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、マネガームの4th。2005作
初期はブラックメタル的な要素もあったが、前作あたりからより本格派の
ヴァイキングメタルとなり、続く本作ではさらに重厚な雰囲気を増した。
MITHOTYNの3rdあたりに近い、蛮族の戦いのような荒々しい世界観に、
ギターリフに絡むフィドルの音色やアコースティカルなパートも盛り込んで
フォーキーな要素も巧みに取り入れている。女性声の使い方も効果的だ。
次作「Vargstenen」は決定打となるヴァイキングメタルの傑作となる。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

MANEGARM「Urminnes Havd」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、マネガームのミニアルバム。2006作
アルバムでは勇壮なる重厚なヴァイキングメタルを聴かせる彼らだが、
今作はなんとアコースティックアルバムである。艶やかなヴァイオリンの音色に
パーカッションのリズム、そこに男女ヴォーカルが歌を乗せ牧歌的に聴かせる作風。
メタル色はほぼ皆無なので、無骨でエピックなアルバムとのギャップに驚くだろうが
これはこれで悪くはない。ただ7曲で26分というのはちっょと物足りないか。
メロディアス度・・7 メタル度・・2 フォーキー度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

MANEGARM「Vargstenen」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、マネガームの5th。2007作
本物の香りをはなつヴァイキングメタルとして、コアなファンの間では評価の高いこのバンド、
今作も、のっけから土着性ぷんぷんの重厚なギターメロディで幕を開け、
期待通りのヴァイキングサウンドが炸裂する。かつてのMITHOTYNを思わせる
猛々しいヴォーカルの咆哮と、勇ましくも哀愁を含んだトラッド音階のメロディが胸にしみる。
また、アコースティカルな小曲やノーマル声に女性コーラスも入った静のパートなど、
楽曲としてのメリハリも付けられて、ドラマ性の向上に大いに貢献している。
フォーキーな要素と、武骨で勇壮な迫力を併せ持っているのが素晴らしく、
世界観と音の説得力をともなった、これは本格派のヴァイキングメタル傑作だ。
メロディアス度・・8 ヴァイキング度・・9 ドラマティック度・・9 総合・・8.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


Metsatoll「Curse Upon Iron」
エストニアのペイガン/フォークメタルバンド、メトサトルのライブアルバム。2006作
エストニア男声合唱団をバックにしたライブステージを収録したDVD付き。
勇壮な男声コーラスが響く中、リコーダーやパイプが牧歌的な音色を奏で、
そこにバンド演奏が重なって、辺境臭さぷんぷんのサウンドを聴かせる。
この垢抜けない土着的な田舎臭さはかなりのマニア向けではあるが、
シアトリカルな雰囲気といい、合唱入りのトラッドメタルとしてはなかなか個性的だ。
メロディアス度・・7 辺境度・・9 ライブ演奏・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


MIDNATTSOL「WHERE TWILIGHT DWELLS」

ノルウェーのトラッドメタルバンド、ミドナットソルのアルバム。2005作
女性Voにベースも女性という6人組。ジャケの雰囲気から可憐な感じの音を想像したが
案外威勢がいいメタリックなリフが始まってちょっとびっくり。
といっても女性Voの歌唱は美しいし、トラッド調のアコースティカルなメロディもなかなかで、
雰囲気はWITHIN TEMPTATION + BATTLELOREという感じか。
ときおり疾走したりしてアレンジに幅を持たせようとしているのは分かるが
シンフォニックな雰囲気の良さに反してメタリックな無骨な部分がいま一つ面白くない気もする。
個人的にはギターの音をもう少し綺麗にするなどして、
このサウンドの幽玄な雰囲気を追求していったらどうかと思う。
ゆったりとしたパートの美しさはいかにもノルウェーらしく良い感じだし、
ヴァイキングメタル調になるところは女性声な分かえって新鮮に聴こえたりもする。
ちなみにVoさんはTHEATRE OF TRAGEDYのLIV嬢の妹さんであるらしい。
メロディアス度・・7 トラッ度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入


MITHOTYN 「In the Sign of the Ravens」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ミソティンの1st。1997作
剣を手に中世風のコスチュームに身を包んで、イメージ的にも本格的なヴァイキングメタルを
作り上げたのはこのバンドといってよいだろう。牧歌的で土着的なメロディをギターフレーズで奏で
ダミ声による猛々しいヴォーカルを乗せたサウンドは、後のバンドの規範ともなった。
男臭い勇壮なコーラスに哀愁を漂わせた雰囲気は、戦士のロマンに満ちている。
この後3枚のアルバムを出したあとバンドは解散、メンバーは新たにFALCONERを結成する。
メロディアス度・・8 暴虐度・・6 ヴァイキング度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

MITHOTYNGathered Around the Oaken Table

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ミソティンの3rd。1999作
現在はFALCONERで活動するメンバーによる、ヴァイキングメタルの元祖ともいうべきバンド。
かつては日本盤も出ていたが、これはジャケ違いの再発盤。
土着的なギターリフと吐き捨て型のヴォーカルを乗せて疾走するサウンドで、
名盤である1stIn the Sign of the Ravensに比べると無骨な荒々しさが強い。
メロディアス度・・7 暴虐度・・7 ヴァイキング度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


MOONSORROW「SUDEN UNI」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、ムーンソロウの1st。
2001年発表のデビュー作をリマスター、ボーナストラックに、DVDまで加えて再発したもの。
3rd「KIVENKANTAJA」でヴァイキングメタルとしての頂点を極める傑作を提示した彼らだが
この1stにおいても、勇壮なメロディにキーボードによるシンフォニック性という
ムーンソロウ節はすでに出来上がっている。基本はミドルテンポだが時に疾走し、
非常に聴き易いフォーキーなメロディをそこに馴染ませる方法論はFINTROLLにも通じる部分がある。
DVDにはプロモ2曲に、2003年のヘルシンキでのライブが4曲入っていて、2nd、3rdの曲を演奏している。
血まみれのメンバーたちは凶悪そうだが、アルバムのままのシンフォニック・ヴァイキングサウンドが楽しめる。
シンフォニック度・・8 暴虐度・・7 ヴァイキング度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

MOONSORROW「VOIMASTA JA KUNNIASTA」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、ムーンソロウの2nd。2001作
メロディにはフォーク風味もあり、歌がダミ声の他には暴虐性は感じない。
キーボードをバックにしたシンフォニックな味付けと勇壮なコーラスなどが
中世の世界観をかもし出している。メンバー写真もそれっぽい
曲がみな大曲ということもあり、アコースティックギターを用いたり
静寂パートを含めて起伏に富んでいてなかなか楽しめる。
MITHOTYNの1stをシンフォニックにしたようなイメージ。
シンフォニック度・・8 フォーク度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・7.5

MOONSORROW 「KIVENKANTAJA」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、ムーンソロウの3rd。2003作
前作は、雰囲気はいい感じだが長尺感が目立った作品という印象だった。
しかし、ここに来て彼らはついに辿り着いた…最初の音を耳にした瞬間そう思った。
シンフォニックメタルとさえ言ってもいいほどの音像に、ゆったりとしたヴァイキングメロディ、
曲は長いながらもアコースティックを効果的に取り入れるなど静と動のメリハリもあり、
なにより音の重ねに説得力があるので、聴いていてその世界観にぐいぐい引き込まれる。
普通声とダミ声を使い分け、勇壮な男コーラスに加え、ここぞという場面ではシンセで盛り上げる。
母国語の歌唱もとても音に調和していて、メロディには北欧の寒々しさが込められている。
これぞシンフォニック・ヴァイキングメタルの歴史的傑作と断言できる。
シンフォニック度・・9 メロディアス度・・8 ヴァイキング度・・9 総合・・8.5 ◆メタル名盤特選入り
Amazon.co.jp で詳細を見る

MOONSORROW「VERISAKEET」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、ムーンソロウの4th。2005作
前作が北欧ヴァイキングメタル史に輝く傑作だったので、否が応にも期待をつのらせていた。
雰囲気としては前作にあったシンフォニックな路線をやや後退させその代りに、
より土着性…というかフォーキーな部分での荒々しさを押し出してきたという印象。
がなりたてるヴォーカルの叫びが禍々しい攻撃性をたたえながら、
トラッドなメロディがうっすらと土の匂いを運んでくる。
もちろん勇壮な漢コーラスもあるが、前作は雪の中の戦士たちであったのに対し
今回はもう少し土臭い、そう…北欧の森に住む蛮族といった趣か。
全5曲70分(5曲めは延々と森の音が続く)は聴き方によっては単長にも思えるが、
このバンドの場合音に北欧の森の空気を封じ込めているので、
それが感じられる方であれば今回も大いに楽しめるはず。
メロディアス度・・7 シンフォニック度・・7 ヴァイキング度・・10 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

MOONSORROW「Viides Luku-Havitetty」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、ムーンソロウの5th。2006作
壮大な世界観で聴かせるサウンドで、フィンランド最高のヴァイキングメタルとなった彼ら、
前作あたりから映画的な手法を取り入れだし、ついに今作はその大作志向を極めた。
30分、26分という大曲2曲という構成からして相当の覚悟が必要なはずだが、
内容の方も気合の入った劇的サウンドだ。まず、曲のイントロだけで4分近くもあり、
さらにメタリックな激しさが始まるのは6分過ぎから…気の短い人には向かない(笑)
しかし、この大仰かつ長尺なドラマ性たるや、それに浸れる種類の人間にはたまらない。
北欧の暗黒の森と山の中で、蛮族の戦士たちが燃えさかる炎を囲んで集い、
やがて戦いに赴いてゆくという幻想的な映像が、脳裏に繰り返し浮かび上がってくるのだ。
もちろん盛り上がりの場面では、これぞヴァイキングメタルという勇壮さでたたみかける。
まさに闇のファンタジー世界を楽しむための56分間。決して一般受けはしないだろうし、
そして売れないだろうが…これこそヴァイキングメタル史に残る凄まじいばかりの大作である。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・9 壮大ドラマティック度・・10 総合・・8.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

MOONSORROWTulimyrsky EP

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、ムーンソロウのミニアルバム。2008作
前作は大曲2曲という構成の力作だったが、今作のタイトル曲も30分の長曲で、
物語的な語りから始まり、ブラックメタル的に疾走を開始。絶叫するヴォーカルと
甘すぎない土着フレーズを奏でるギターが絡み、武骨で暴虐、そしてドラマティックな
ヴァイキングメタルが展開する。2曲目はMETALLICAの“For Whom The Bell Tolls”の
ヴァイキングバージョンで、これが長尺ながら三連リズムのアレンジがなかなかハマっている。
3、4曲目は過去のデモの新録で、ヴァイキングというよりはシンフォブラック的な疾走曲。
5曲目はスウェーデンのデスメタルバンド、MERCILESSのカヴァー。マニアックなところをついている。
EPといっても全5曲で68分の長さというのが、いかにもこのバンドらしい(笑)
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 今回は暴虐度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


Morgenstern「Fuego」
ドイツの古楽メタルバンド、モルゲンステルンの4th。2004作
ドイツにはSUBWAY TO SALLYなどをはじめとして、この手のバンドはけっこういるのだが、
このバンドもメタルと中世トラッド風味を融合させたサウンドをやっている。
ヘヴィなギターにバグパイプの音が愉快に絡み、そこにドイツ語の歌唱が乗るスタイルは、
IN EXTREMOあたりよりもずっとメタル寄りで、ゲルマン古楽メタル初心者にも勧められる。
途中から女性ヴォーカルも加わって、なかなか幻想的に聴かせてくれるのだが、
曲がやや一本調子で、SUBWAY TO SALLYなどに比べると、トラッド部分がやや淡白か。
メロディアス度・・7 トラッ度・・7 ゲルマン度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る




NachtgeschreiAm Rande der Welt

ドイツのフォークメタルバンド、ナハトゲシュレイのアルバム。2009作
アコーディオン、フルート奏者を含む7人組で、重厚でドラマティックなフォークメタルをやっている。
ゆるやかなアコースティックギターのイントロから、メタリックなギターリフにパイプの音色が絡まり、
ドイツ語のヴォーカルが歌を乗せる。雰囲気としてはSUBWAY TO SALLYに近いが、
こちらの方がエピックなメタル質感が強く、好みかもしれない。やわらかなアコーディオンの音色が
ツインギターと自然に融合されていて、厚みのあるサウンドはこの手のバンドの中でも素晴らしい。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 エピック度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


Nomans Land「Raven Flight」

ロシアのペイガンメタルバンド、ノーマンズ・ランドのアルバム。2006作
無骨なヴァイキングメタルに、フォーキーなメロディを取り入れてエピックな世界観を
描き出すサウンドは、ARKONAとはまた違った方向でなかなかの高品質。
ヴォーカルはかつてのMITHOTYNを思わせるダミ声で、
ときにジェントルなノーマルヴォイスもまじえつつ勇壮に聴かせる。
フォーキーメタルとして聴くと土着メロの点でやや物足りないかもしれないが、
むしろ普通にエピックメタルのリスナーが楽しめるくらいの普遍性もある。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・8 エピック度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


NOW「NOWIA」

ポーランドのペイガンメタルバンド、ナウのアルバム。2004作
ポリッシュ・ペイガンというのは珍しいが、フルートにコーラスも兼ねる女性シンセ奏者がいる
4人組でなかなかエピックな雰囲気のペイガン・ブラックメタルをやっている。
男性声はマイルドなノーマルヴォイスで、うっすらとしたシンセとギターリフで疾走するサウンドは
なかなか格好いい。演奏的にはそうレベルは高くないのだが、それがむしろイモ臭さをかもしだし
辺境っぽさを感じさせる。ペイガンメタルマニアならば聴いて損のない作品だ。
メロディアス度・・7 エピック度・・8 辺境ペイガン度・・8 総合・・7.5




ODROERIR「Goetterlieder」

ドイツのフォーク・ペイガンメタルバンド、オドロエリアー(?)のアルバム。2005作
ジャケからしてもうフォーキーな香りぷんぷん。アコースティックギターに女性ヴォーカルの歌声でゆったりと始まり
男性声も混じって、ドイツ語による混声コーラスでほのぼのと聴かせます。メタリックなテイストは薄めで
のんびりとした田舎臭さで牧歌的な世界観を描き出している感じ。男性の歌唱にはゲルマン的な勇壮さもあり、
フィドルやチェロなどの音色や、ときおりメロウなフレーズを奏でるギターもいい味を出している。
フォーキー度・・8 メタル度・・6 ほのぼの度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


ORKRIST「Grond」

スロバキアのファンタジーメタルバンド、オークリストの2nd。2003作
シンフォニックなシンセによるフォーキーな質感で映画的に幕を開け、
美しい女性ヴォーカルやフルートとともに、やわらかな質感で聴かせるサウンド。
デス声も若干入るが、おおむね女性声メインでデスメタル的な暴虐性は薄く、
疾走するパートにしても、音自体が軽いため牧歌的に聴けたりする。
全体的にややもったりとしている雰囲気がいかにもマイナー臭いが
この辺境っぽさが幻想的ファンタジー世界にとてもマッチしている。
ギターよりもむしろ美麗なシンセやフルートの音色が前に出ているので、
まっとうなメタラーよりも、シンフォニック、やわらかなゴシック好きにオススメ。
シンフォニック度・・8 ファンタジック度・・9 辺境度・・9 総合・・7.5


OTYGAlvefard」

VINTERSORG率いるトラッドメタルバンド、オティグの1st。
男女ヴォーカルの牧歌的な歌声に、鳴り響くヴァイオリンの音色。
メタル度は抑えめなサウンドはその分土着性が高く、
たとえばKORPIKLAANIなどに比べるとずっと土臭く、本格派だ。
フォークメタル、トラッドメタルのコアなファンは必聴。2ndも同様に出来がいい。
メロディアス度・・7 メタル度・・7 土着度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

OTYG「SAGOVINDARS BONING」

スウェーデンのトラッドメタルバンド、オティグの2nd。
リーダーでヴォーカルのVINTERSORGは、同名のフォークメタルバンドを率いているが、
こちらの方はさらにトラッド質感が強いサウンドだ。フルートの音色にヴァイオリンが奏でる
民族メロディには不思議な浮遊感があり、ギターのフレーズにはほのかに中近東色もある。
VINTERSORGのマイルドなクリーンヴォーカルはトラッドメロディによく合っていて、
時折絡む女性Voも土臭い楽曲の中でいいアクセントになっている。
メタラーのみならず民族サイケプログレが好きな方にも勧められる作品だ。
メロディアス度・・7 メタル度・・7 トラッ度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る




PAGAN REIGN
「Отблески Славы и Возрождение Былого Величия」


ロシアのヴァイキング(ペイガン)メタルバンド、ペイガン・レインの2nd。2003作
ロシア産ペイガンメタルを代表するバンドのひとつ。1stはまだ未聴なのだが、
本作はMITHOTYN的な無骨な土着性に、シンセを加えた安っぽいシンフォニック性とともに疾走、
ややバタバタとしたドラムも微笑ましく、演奏もサウンドもいかにも辺境的なのだが、
ギターによるいかにもなクサメロフレーズが顔を覗かせると思わずにやりとなる。
イモ臭くてもとにかくクサいメロのペイガンが聴きたいという方は必聴…かも。
クサメロ度・・8 勇壮度・・7 辺境度・・9 総合・・8

PAGAN REIGN「Уделы Былой Веры」

ロシアのヴァイキング(ペイガン)メタルバンド、ペイガン・レインの3rd。2004作
前作よりもサウンドのクオリティが上がり、音に説得力が増してきている。
それによって初期MITHOTYN的な土着性が、寒々しい北の大地の薄暗い叙情とともに
目の前に広がるような印象を受ける。ドラムの演奏力も向上して、ブラックメタル的な疾走感も
前作以上にシリアスな音像で迫力がある。もちろん牧歌的なクサメロのフレーズも随所に聴け、
激しく疾走する部分はENSIFERUMを思わせるくらいの完成度がある。イモ臭さでは前作ですが。
クサメロ度・・8 勇壮度・・8 辺境度・・8 総合・・8

PAGAN REIGNТвердь

ロシアのヴァイキング(ペイガン)メタルバンド、ペイガン・レインの4th。2006作
のっけからいきなりケルト調で始まり、あまりメタルっぽくないな…と思っていると、
曲が始まると疾走開始。フォークメロを乗せてブラック声入りでドカドカとブラストもかまします。
ヴァイキングといういうよりは、ケルト風味のブラックメタルという方が正しいかも。
爆走しつつも時折唐突に脱力な田舎メロが入ってきて、ちょっと笑えます。
フルートやマンドリンの音色が入ってきてもうっとりとならないのが辺境的で、
サウンドとしては勇ましいんだか、田舎臭いのだが微妙な路線ですが、
うるさめのフォークメタルが好きな方ならそこそこ楽しめるかもしれません。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 フォーキー度・・8 総合・・7.5




RAGNAROK「TO MEND THE OAKEN HEART」
イギリスのケルト・ブラックメタルバンド、ラグナロクの1st。
裏ジャケの白塗りメイクで暴虐そうなメンバー写真からはとてもケルトメロディを取り入れているようには思えない。
しかし曲を聴いてみると、確かにフィドルの音色がケルトしている。なんとギタリストが弾いているらしい。
しかし、どこがブラックメタルなんだ?暗黒性もほとんどない。音も軽い。まあVoは確かにがなり声だが。
意外と目新しくなかった。スカイクラッドミソティンの1stなどが好きな人はまあまあ楽しめるだろう。
メロディアス度・・7 ケルティック度・・6 ブラックメタル度・・3 総合・・7


RAKOTH「Jabberworks」

ロシアのフォーキー・ブラックメタルバンド、ラコスのアルバム。2000作
詳細は不明だが、本作は1997〜2000年までの音源をまとめたものらしい。
しっとりとしたフルートにピアノ、シンセ、トランペットなどの音色と、ゆったりとしたバンドサウンドが重なり、
メタリックな激しさよりも、ゆるやかに聴かせるフォークメタル風味のポストロックという趣である。
静かな場面ではノーマルヴォイスでマイルドに聴かせつつ、ときおりブラック声もまじったり、
唐突にブラストが入ったりと、油断しているとなかなかアヴァンギャルドな展開に驚くが、
クラシカルな要素やオーケトラルなアレンジも含めて、プログレッシブな感性を有した世界観は、
なかなか好みである。独自の浮遊感と叙情性をともなったサウンドはけっこう奥が深い。
メロディアス度・・7 クラシカル度・・8 プログレ感性度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


RUNIC「LIAR FLAGS」

スペインのフォークメタルバンド、ルーニックのアルバム。2006作
話題のKORPIKLANIに続いて、またしても愉快な森のメタル野郎どもが登場。
耳障りなダミ声ヴォーカルに、けっこうメタリックでまともなギターリフ、バックにはうっすらとしたシンセ、
そしてそこに絡むフルートやバグパイプが、ミスマッチな感触とともにフォーキーな雰囲気をかもしだす。
曲によってはギターリフが普通に格好良く、案外シンフォメタル的な部分もあったりして
そのあたりはコルピよりもしっかりとメタルになっているのが嬉しい。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・7 案外ちゃんとメタル度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る




Saltatio MortisDas Zweite Gesicht
ドイツの古楽メタルバンド、サルタティオ・モーティスの2nd。2002作
ドイツにはIN EXTREMOSUBWAY TO SALLYといった古楽とメタルを融合させたバンドがいるが、
このバンドはもっとインダストリアル色が強く、デジタリィなアレンジを取り入れている。
四つ打ちのリズムの上をバグパイプが鳴り響き、ドイツ語のヴォーカルが歌を乗せる。
メタル度はあまり高くなく、むしろRammsteinあたりに通じるインダストリアルロックといえる。
古楽度・・7 メタル度・・4 インダストリアル度・・8 総合・・7
Amazon.co.jp で詳細を見る

Saltatio Mortis「Aus der Asche」

ドイツの古楽メタルバンド、サルタティオ・モーティスの6th。2007作
初期にくらべてぐっとメタリックな質感が増している。
ギターに絡むバグパイプの音色とドイツ語ヴォーカルが、
哀愁の情感を漂わせつつ、メタルとしてのヘヴィさもついてきていて、
初期のインダストリアルロック風味よりもずっと楽しめるサウンドだ。
クオリティ的にもSUBWAY TO SALLYに匹敵する出来だろう。
古楽度・・7 メタル度・・7 ゲルマン度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


SATARIAL「THE QUEEN OF THE ELVES' LAND」

ロシアのシンフォニック・ブラックメタルバンド、サタリアルの1st。
とにかくまずこのジャケ。それにインナーの儀式風の裸の女性の妖しいステージ写真に唸る(笑)
音楽の方は女性Vo(ジャケの方?)をメインにした比較的聴きやすいサウンドで、
キーボード(これも女性)にフルート、ヴァイオリンまでいて、シンフォニックなメタルパートと
トラッド(ロシア民謡?)的な田舎パートの対比が面白い。ぎゃあぎゃあと叫んでいる男声の他は
ブラック色は薄く、全体的に比較的まったりしているのが部分的に退屈に感じなくもない。
シンフォニック度・・7 暴虐度・・6 民族度・・7 総合・・7
Amazon.co.jp で詳細を見る

SATARIAL「HEIDENLARM」

ロシアのシンフォニック・ブラックメタルバンド、サタリアルの2nd。
今回もインナーには裸満載!!(爆)十字架でオ○ニーする全裸の女性の連続ショットが!!(ボカシ有り)
…それはさておき(笑)。肝心の音の方ですが、おや、けっこう品質向上〜。
のっけから前回で散漫な感じだった民族色が見事にメタルサウンドにはまり、
ギター、シンセに絡むフルートがじつに自然に融合。ぴーひゃらしてます。
美しい女性ヴォーカルと野郎のわめき声の対比もくっきりと見事になった。
曲間に入る女性声のロシア民謡独唱もなんだか説得力を帯びてます。
ううむ・・しかしこの裸のおねえさんが踊り狂うステージを生で見てみたいものです。
シンフォニック度・・7 暴虐度・・6 民族度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で購入


SAUROM LAMDERTH
「EL GUARDIAN DE LAS MELODIAS PERDIDAS」


スペインのフォーキーメタルバンド、サウロム・ラムダースの1st。2001作
艶やかなヴァイオリンにスペイン語の歌唱。基本はMAGO DE OZタイプのサウンドだが
こちらの方がヒロイックな雰囲気が強く、楽曲に物語的な勇壮感がある。
ツインギターの重なりも、時にBLIND GUARDIAN的に(というと言い過ぎか)思えたり
疾走することは少ないものの、ファンタジックな質感と壮大な作風が楽しめる。
バグパイプの響きも美しく、フルート、ヴァイオリンなどがギターと交じり
なかなか気持ち良い融合がされていて、この手としては楽曲アレンジのセンスもある。
MAGO DE OZがイマイチと思った方でもこちらは聴いてみる価値はありますぜ。
これはフォーキーメタルの傑作といってよいかも。2ndも出ているがまずはこちらから。
シンフォニック度・・8 フォーキー度・・8 けっこう壮大度・・8 総合・・8

SAUROM LAMDERTH「SOMORAS DEL ESTE」

スペインのフォーキーメタルバンド、サウロム・ラムダースの2nd。2002作
大仰なイントロからフルートぴーひゃらの曲が始まると、
スペイン語の歌唱もあいまって、田舎くさいトラッド&フォークメタルが全開。
総じて楽曲のアレンジやプロダクションの甘さはあるものの、泣きのヴァイオリンなど、
所によっては音のドラマテイックさにクサメタルファン悶絶のパートも有り
指輪物語をテーマにしたファンタジックさという点においても、その手のマニアには受けるだろう。
情熱的な女性Vo曲もあり、CD2枚組で長尺ながらも聞きどころは多い。
メロディアス度・・8 トラッ度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

SAUROM LAMDERTH「LEGADO DE JUGLARES」

スペインのエピック・フォーキーメタルバンド、サウロム・ラムダースの3rd。2004作
ファンタジックな世界観と、フォーキーなメロディをメタルに融合させたサウンドで
毎回楽しませてくれる彼ら。今作はヴァイオリンが正式メンバーに加わった。
フルートにアコギ、女性コーラスによる牧歌的なイントロからファンタジーの世界に入り込める。
彼らの場合は同郷のMAGO DE OZよりはずっとシリアスでエピックな雰囲気があり、
まるで物語を読んでいるような幻想空間へといざなってくれるのが魅力。
メロディにはスパニッシュ特有のやわらかみがあり、スペイン語の歌唱で疾走しつつ
壮大なコーラスワークやヴァイオリン、フルートによるフォークメロディが心地よく耳に響く。
スペイン臭さと同時に、優雅さ、エピック、ファンタジー、これらを併せ持った個性的なバンドだ。
メロディアス度・・8 疾走度・・7 フォーキー度・・8 総合・・8

SAUROM「Juglarmetal」

スペインのフォークメタルバンド、サウロンのアルバム。2006作
SAUROM LAMDERTHからSAUROM名義へと変わっての1作目。
指輪物語などのファンタジックなコンセプトに、フォーキーなメロディを取り入れた
質の高い作品で、マニアからも評価が高いこのバンドであるが、
今作では、土着的な部分をやや薄めてシンフォニックメタル的な質感が増している。
ツインギターにシンフォニックなシンセと、ときに壮大なクワイアや女性ヴォーカル、
さらにはデス声までも導入し、そのドラマティックなサウンドに磨きをかけている。
もちろんスペイン語の歌唱とともにヴァイオリンを取り入れたフォーキーな要素もあり、
堂々たるサウンドのクオリティは、さらにリスナーの間口を広げるだけの力作といってよい。
シンフォニック度・・8 フォーキー度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8

SAUROM「Once Romances」

スペインのシンフォニックメタルバンド、サウロムのアルバム。2008作
フォーキーな土着性を取り入れたサウンドと、ファンタジックな世界観で
毎回マニア好みの好作を出してきたこのバンド、SAUROM名義となって2作目となる。
今回はヴァイキングメタル風の勇壮さを増し、のっけから疾走していてびっくり。
いつになくシリアスな雰囲気で、RHAPSODYばりのシンフォニックメタルを展開、
スペイン語の歌唱とともに、濃密かつ壮麗なサウンドを聴かせてくれる。
土着メロディの取り入れ方もクサすぎないくらいになかなか絶妙で、
普通のシンフォメタルとしても充分楽しめる。ドラマティックな力作だ。
シンフォニック度・・8 フォーキー度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8


ShamblesS 「apkas itulia」
ブルガリアのフォークメタルユニット、シャンブレスのアルバム。
バンドというか、Arvelss Elfaros氏の一人プロジェクトらしい。
ぼんやりとしたシンセに、民族メロをたたえて、ブラック声が乗る。
曲は10分台のものが3曲もあり、楽曲よりも雰囲気志向なのが窺える。
のんびりと聴いていると、ときおりはっとするような美しいシンセが出てきたりして、
なかなかのクサメロぶりがあなどれない。アルヴェルス氏にはぜひお友達を作ってもらって、
フィドルやパイプなど本物の楽器を使ってアルバムを作って欲しい。
クサメロ度・・8 フォーキー度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5


SKYCLAD「IRRATIONAL ANTHEMS」

イギリスのトラッドメタルバンド、スカイクラッドの6th。1996作
ヴァイオリン入りのトラッドメロディをメタルに融合させた元祖。
本作では初期のメタリックな粗雑さは薄れ、本格的なトラッドメタルとしての
雰囲気を漂わせており、マーティン・ウォルキーアの歌声もかつてのダミ声よりも
ずっと聴きやすく歌っていて、牧歌的なバンドのイメージを確かなものにしている。
曲によってはシンセを取り入れていて、現在のフォークメタルへとつながる質感
何故かハチャトゥリアンの“剣の舞”のカヴァーも収録。
メロディアス度・・7 トラッ度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

SKYCLAD「FOLKEMON」

イギリスのフォーキーメタルバンド、スカイクラッドの9th。2000作
さてフォークとメタルを融合させるという試みを最初に行ったこのバンド、今作はジャケとタイトル通り、
海外でも人気のアニメ「ポケモン」をもじってテーマにしたという(おいおい・・笑)アルバムである。
曲を聴いても、いったいどのあたりが「ポケモン」なのかは分からないが、そんなもの抜きにしても
今回は純粋にかっこいい。疾走感溢れる楽曲にときおり効果的にのぞかせるフォーキーな風味が絶妙。
ダミ声で不評なマーティン・ウォルキーアもやはりテーマが「フォーケモン」なだけに
今回は意外とさわやか(・・でもないが)な歌唱で悪くない。マーティンは本作を最後に脱退。
メロディアス度・・7 トラッドメタル度・・8 楽曲・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

SKYCLAD「No Daylights Nor Heeltaps」

イギリスのフォークメタルバンド、スカイクラッドのアルバム。2002作
バンドの初期の中心人物、Martin Walkyierが脱退し、新ヴォーカルにKevin Ridleyを迎えての
最初のアルバムで、全曲が過去曲のリレコーディング・ヴァージョンとなっている。
フィドルが鳴り響く軽やかな楽曲は、ダミ声の前任者と違い爽やかな歌声のおかげか、
アクがとれてだいぶ雰囲気が明るくなっている。土着的な濃厚さが薄れた分、
アイリッシュパブにでもいるかのように、ゆったりと愉快に楽しめるサウンドになった。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 軽やか度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SKYCLAD「A SEMBLANCE OF NORMALITY」

イギリスのトラッドメタルバンド、スカイクラッドのアルバム。2004作
すでにベテランのバンドなので何作目なのかは忘れたが、フォーク/トラッドをメタルと融合させた元祖。
本作は初期における曲作りのキーマンであったマーティン・ウォルキーアが脱退してからの2作目となる。
このVoはマーティンのようなダミ声タイプではなく、力まずに歌う無難な声質なので
初期にあった無骨さが取り払われており、以前よりもずっと聴きやすくなっている。
曲の方もケルトな雰囲気はそのままに、効果的にシンセを使用したり
オーケストラの導入などで、音が厚く、ある種シンフォニックにもなっている。
ギターも今風にヘヴィなリフを弾いたり、全体的にイモ臭さが減りややモダンな印象だが、
このバンドにとってはこれはかなりの前進であると思う。ヴァイキングメタルファンなどにも勧めたい。
メロディアス度・・7 トラッ度・・8 新生スカイクラッ度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SKYCLAD「In the... All Together」

イギリスのフォーキーメタルバンド、スカイクラッドのアルバム。2009作
フォークメタルの元祖ともいうべきベテランバンド、本作は5年ぶりとなる12作目だ。
前作「A SEMBLANCE OF NORMALITY」は勇壮なメロディにシンフォニックな音の厚みを加えた
かなりの傑作であったのだが、本作のサウンドはむしろそれよりも昔に戻ったようなイメージだ。
マーティン・ウォルキーアのいた頃のやや荒々しいような土臭さが復活し、
鳴り響くフィドルの音色とともに、土着的なハードロック/メタルサウンドを繰り広げている。
とくにギターのリフの感触は70〜80年代の英国ハードロックを思わせる質感で
どこかなつかしいようなレトロな躍動感が感じられる。いわばアイリッシュパンクにも通じる酒場のような
愉快なノリと、あえてモダンから背を向け、レイドバックしたような無骨さが面白い味になっている。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・7 レトロな無骨度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


THE STORYTELLER「CROSSROAD」

スウェーデンの疾走メタルバンド、ザ・ストーリー・テラーの2nd。2001作
1stの頃から、そのサウンドには普通のジャーマン系クサメロ疾走メタルとは
微妙に異なるメロディの質感があり、それは北欧の土着的なトラッド要素であった。
もともとはこのバンドは非メタル系のフォーク/トラッドバンドからスタートしたという経緯があり
そこが他のこの手のバンド群とのメロディ/アレンジの質感の違いとなっているのだろう。
スタイリッシュなセンスの良さよりは、田舎臭い哀愁が感じられる。そこがいい。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 北欧土着哀愁メロ度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

THE STORYTELLER「TALES OF A HOLY QUEST」

スウェーデンのメロディックメタルバンド、ザ・ストーリーテラーの3rd。2003作
元々トラッド風のメロディを疾走メロパワに取り入れていたバンドだったが、
ここにきてその度合いは高まり、サウンド的にはFALCONERくらいに通じるまでになっている。
もちろん疾走する時のメロスピ風味も損なわれておらずファンには嬉しいかぎり。
歌や演奏に飛び抜けた部分はないものの、きらきらしすぎないマイルドなメロディが
耳に心地よく、メロスピ〜ヴァイキングメタル好きにまで楽しめる好作だ。
メロディアス度・・7 疾走度・・7 ヴァイキング度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で購入


SUBWAY TO SALLY「BANNKREIS」

ドイツの古楽メタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーの4th。1997作
メタリックな楽曲にトラッド的なアプローチを混ぜ合わせる手法を取り入れたバンドとしては
ベテランの域にあるこのバンド。日本にはなかなかCDも流通していないので知名度はまだまだだが
SKYCLADMAGO DE OZIN EXTREMOなどが好きなリスナーであれば聴くべきバンドである。
二人のギターが奏でるリフは重厚で、そこにヴァイオリンとドイツ語のヴォーカルが絡むと
ヘヴィさと優雅さ、現代的な部分と、古めかしさが同居する不思議な質感となる。
時折現れる中近東的フレーズやアコースティックギターの音色もサウンドの幅を広げているし
バンドとしてのアレンジセンスにも優れている。古楽やトラッドとメタルの融合のさせ方が見事だ。
メロディアス度・・7 トラッ度・・8 アレンジセンス・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUBWAY TO SALLY「HOCHZEIT」

ドイツのトラッドメタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーの5th。1999作
女性Vinを含む7人組みで、ヘヴィなギターリフに古楽的なトラッド色のあるメロディ、
そして現代的なデジタリィな感覚のリズムなどが合わさったサウンド。
ドイツ語の歌唱などからRAMMSTEINあたりにも通じる部分があり、
フォーキーな田舎臭さとデジタルなメタリック感覚の同居がなかなか面白い。
同路線のIN EXTREMOあたりよりもむしろ聴きやすいかもしれない。
メロディアス度・・7 トラッ度・・8 ドイツ度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUBWAY TO SALLY「SCHREI!」

ドイツの古楽メタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーのライブアルバム。2000作
1999年にドイツで行われたライブの録音らしい。ジャケ内の写真を見ると、
メンバーは皆上半身裸で(女性Vln以外)、口から火を吹いたりとなかなか楽しそうである。
バグパイプとヴァイオリンの音色に、メタリックなギターが合わさり、ドイツ語のヴォーカルが乗ると、
ミスティックな古楽メタルサウンドとなって、違和感無く聴けるのだから不思議である。
同じタイプのIN EXTREMOに比べると、こちらの方が楽曲のアレンジがスムーズで、
全18曲、プログレッシブなトラッドメタルのライブ演奏が楽しめる。
メロディアス度・・8 トラッ度・・8 ライブ演奏・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUBWAY TO SALLYDie Rose im Wasser

ドイツの古楽メタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーのベストアルバム。2001作
ヴァイオリンやフルートなどによるトラッド要素と、メタリックなテイストを上手く融合させ
朗々としたドイツ語の歌唱とともに聴かせる彼らのサウンドは、
この手のバンドの中では楽曲、アレンジセンスともに頭ひとつ抜けている。
アルバムを重ねるごとに、メタル部分の説得力を増してゆき、音が厚くなっているのが分かり、
バンドとしての進化が聴いてとれる。 1996年〜2001年までの全16曲を収録。
初期のアルバムは入手しずらいので、ここで聴けるのは貴重かもしれない。
メロディアス度・・8 トラッ度・・8 ドイツ度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUBWAY TO SALLY「Nord Nord Ost」

ドイツの古楽メタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーの8th。2005作
ヘヴィなリフに重なる勇壮なドイツ語の歌唱の響きに、胸がときめく。
そこへシンセと、ヴァイオリンが加わり、サウンドをシンフォニックに彩りだす。
モダンでヘヴィな質感と、トラディショナルな要素が見事に融合し、
楽曲は過去最高のアレンジで、オーケストラルな重厚さとともに説得力を帯びる。
トラッドメタルというよりは、壮大なシンフォニックメタルとしても聴ける傑作。
シンフォニック度・・8 トラッ度・・7 壮大度・・9 総合・・8.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUBWAY TO SALLY「Nackt」

ドイツのトラッドメタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーのライブアルバム。2007作
ドイツのトラッド系メタルとしてはIN EXTREMOと並んですでにベテランの域に入る。
今作はアコースティックをメインにしたライブアルバムとなっていて、
フルートにバグパイプ、ヴァイオリン、ハーディガーディ、リュートにマンドリンなどが
アコースティックギターと雅びやかに絡み、そこにドイツ語のヴォーカルが歌を乗せる。
ときにアラビックな質感もかもしだしつつ、中世古楽のロマンティシズムが再現され、
素朴な音でありながらもしっかりと世界観を聴かせる技量はさすがである。
はじめてこのバンドを聴く方にはまずはスタジオ盤の近作を勧めるが、
こうしたアコースティックサウンドにこそ彼らの本質がかいま見えるようだ。
メロディアス度・・8 メタル度・・3 トラッ度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUBWAY TO SALLY「Bastard」

ドイツの古楽メタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーの9th。2007作
ドイツのトラッド系メトルバンドとしてはおそらく最も古くから活動する大ベテラン。
前作「Nord Nord Ost」はバンドの集大成的な壮大さを有した傑作だったが、
本作はシンフォニックなシンセをバックにしつつ、ヘヴィなギターリフと
ドイツ語によるヴォーカルで聴かせる、むしろヘヴィロック的な雰囲気で始まる。
もちろんヴァイオリンなどが鳴り響く、トラッド要素もしっかりとあり、
それが楽曲の中に自然に溶け込んでいるのが、さすがにベテランバンドらしい。
メロディアス度・・7 トラッ度・・7 ドイツ度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUBWAY TO SALLY「Schlachthof」

ドイツの古楽メタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーのライブアルバム。2008作
2007年のアルバム「Bastard」のツアー音源で、DVD付きの2枚組み。
基本的には女性Vln奏者を含む7人組みで、このライブ演奏においても、
ヘヴィなツインギターによるメタリックなリフと、ドイツ語ヴォーカルの歌唱を中心に、
なかなか重厚に聴かせてくれる。鳴り響くヴァイオリンに、勇壮なコーラスが加わると
トラッドメタル的でありながら、むしろTHERIONあたりを思わせるシアトリカルな質感もある。
アコーステイックギターも効果的に使用され、さすがベテランという説得力のある演奏だ。
ライブ演奏・・8 トラッ度・・7 ゲルマン度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUBWAY TO SALLY「Kreuzfeuer」

ドイツの古楽メタルバンド、サブウェイ・トゥ・サリーのアルバム。2009作
中世ゲルマン風の古楽とメタルサウンドをモダンに融合させたベテランバンド。
前作「Bastard」からライブアルバムと、コンスタントに作品を出し続けているが、
10作目を数える今作も充実の力作だ。艶やかなヴァイオリンにシンセとギターが絡む
厚みのある演奏の上にドイツ語による歌声が乗ると、これぞゲルマントラッドメタルという
彼ら独自の音になる。前作がややモダンなヘヴィネスを取り入れていたのに対し、
本作では土着的な哀愁やアコースティカルな叙情もしっかり聴かせてくれる。
1994年にデビューしてから15年。彼らのトラッドとメタルの融合は円熟の境地にある。
メロディアス度・・8 トラッ度・・8 ゲルマン度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


SUIDAKRA「LAYS FROM AFAR」
ドイツのメロディック(ヴァイキング)デスメタルバンド、スイダクラの3rd。1999作
次作以降はよりヴァイキング色を強めてゆくことになるが、この時点では
まだ“疾走メロデスややヴァイキングメタル風”というくらいの印象。
後のアルバムに比べてサウンドが薄く、全体的にチープな雰囲気は否めない。
女性Keyの弾くシンセのフューチャー度もどことなく中途半端に感じる。
メロディアス度・・7 暴虐度・・7 ヴァイキング度・・7 総合・・7

SUIDAKRA「THE ARCANUM」

ドイツのヴァイキングメタル風メロデスバンド、スイダクラの4th。2000作
メロディにトラディショナルな要素が強く、三連/三拍子系のメロディがキーボード+ツインギター
から奏でられる様は非常に心地よく、その音には土着的伝統美すら感じる。
初期のIN FLANESやヴァイキングメタルのMYTHOTINを思わせる雰囲気があり、
なおかつ曲展開、演奏クオリティともにそれらに匹敵しているといってよい。
この田舎くさい哀愁メロディは非常に日本人好み。
SKYCLADのカヴァーを取り上げるなど、フォーク/トラッドへの追求は今後も楽しみ。
メロディアス度・・8 哀愁度・・8 デスメタル度・・6 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUIDAKRA「EMPRISE TO AVALON」

ドイツのヴァイキングメタルバンド、スイダクラの5th。2002作
前作はヴァイキング的なメロデスだったが、今回からついに完全なヴァイキングメタルサウンドになった。
かつてのMITHOTYN的な田舎くさいギターリフが全編をしめ、これは意図したところなのか
アレンジ的にもスカスカ感を強調したような印象。メロデスファンはこれではもう聴けないだろうが、
純粋のヴァイキングメタル好きにとってはこちらの方が「上質」という見方もできる。
とにかくこの田舎くささとイモくささを、せちがらいこの現代において維持してゆこうという精神は立派。
MITHOTYNなき後、FALCONER、ENSITERUMらとともに頑張っていってもらいたい。
蛇足だが、曲名やタイトルから「アーサー王伝説」をモチーフにしているようだ。
シンフォニック度・・6 ヴァイキングメロ度・・10 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

SUIDAKRA「Signs For The Faller」

ドイツのヴァイキングメタルバンド、スイダクラの6th。2003作
のっけからメロデス風に疾走開始でびっくり。ヴァイキングからメロデスにまた戻ったか?
…と思ったが、その後にしっかりとクサ系三拍子リフも出てきて、一安心。
荒々しさと田舎臭さの同居という点では、MITHOTYNの3rdあたりに近いだろうか。
ただ、やはり今回は全体的に疾走パートが増えていて、メリハリがついているので
もったりしたヴァイキングメタルが苦手な方にも聴ける出来といっていいだろう。
FALCONERほどは聴きやすくはないが、勇壮な中世風の雰囲気が楽しめる。
メロディアス度・・7 暴虐度・・7 ヴァイキング度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

SUIDAKRA「COMMAND TO CHARGE」

ドイツのヴァイキングメタルバンド、スイダクラの7th。2005作
5thあたりから比べるといくぶんモダンなサウンドになっている。
根っこにあるギターリフのヴァイキング調メロディは相変わらずの持ち味で、
どこか牧歌的な田舎臭さを漂わせていて耳に心地よいが、
そこに現代的なメタルアレンジを融合させたという音作りは、案外新機軸かもしれない。
ここまで来るとなかなかジャンル分けの難しいサウンドであるが、
ヴァイキングメロ入り重厚メロパワとしても楽しめる。
隠しトラックには、SKYLARKもカヴァーしたMIKE OLDFILEDの“Moonlight Shadow”を女性Voで収録。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 重厚度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

Suidakra「Caledonia」

ドイツのヴァイキングメタルバンド、スイダクラの8th。2006作
前作までは、方向性に迷いのようなものが見えていたのだが、
本作ではジャケの雰囲気の通り、ケルティックな雰囲気がぐっと増していて、
これまでにないフォーキーなメロディがたっぷりの仕上がりとなっている。
ストーリー的なドラマティックさと、アコースティカルなパートなどを折り込んで
本格派のトラッドメタルを聴かせてくれる。これまでのイメージを脱皮した傑作だ。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 ケルティック度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

SuidakraCrogacht」

ドイツのヴァイキングメタルバンド、スイダクラの9th。2009作
なにげにかれこれ活動10年を超えるベテランのこのバンド、
正直、5th以降のアルバムはどれも物足りない感じだったのだが、
本作はのっけから強烈なヴァイキングメタルサウンドが炸裂する。
物語的なコンセプトがあるのだろう、いつになくエピックな壮大さと勇ましいコーラス、
ときに激しい疾走をまじえて、パワフルかつ土着的なギターリフで聴かせる、本格派のスタイルだ。
バグパイプやホイッスルなどによるフォーキーなパートや女性ヴォーカルなども使われていて、
作品としての深みを増している。安易にシンセに頼らないアレンジにも好感が持て、
THYLFINGなど北欧のバンド勢にも負けないくらいの説得力が音にはある。
メロディアス度・・8 エピック度・・8 ヴァイキング度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


SUMMONING「DOL GULDUR」
オーストリアのブラックメタルバンドABIGORのメンバーが中心となった
ヴァイキング・ブラックメタルユニット、サンモニングの3rd。1996作
ABIGORの方は激烈系の真性メロディアス・ブラックを標榜しているが
こちらの方は、シンセをメインにしたゆったりとした曲調で、雰囲気モノに近い。
ヴァイキングメタルに通じるメロディのなかを、ブラック系のわめき声が歌をのせている。
曲が長いわりに展開に乏しく、どちらかというと映画サントラのように
ぼんやりと聞き流すのがよろしいサウンドである。
シンフォニック度・・7 暴虐度・・3 壮大度・・7 総合・・7


SVARTSOT「Ravnenes Saga」

デンマークのヴァイキングメタルバンド、スヴァートソットのアルバム。2007作
ホイッスル奏者を含む6人組で、武骨なデス声入りのフォークメタル作。
ザクザクのギターリフが古き良きメタリックな質感を覗かせつつ、
ぴーひゃら笛入りのトラッドメロディがじわじわと朴訥に攻めてくる。
曲調はやや一本調子ながら、骨太のサウンドが本気度を感じさせてくれ、
軟弱系のフォークメタルとは一線を画すような力強さがある。「ぐおぉー」系の
低音デスヴォイスに慣れれば、戦斧と笛を手にした戦士の姿が見えてくる(笑)
メロディアス度・・7 骨太フォークメタル度・・8 笛度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る




THYRFINGHednaland

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ティルフィングのアルバム。1999作
正統派のヴァイキングメタルバンドとして、中堅の位置にあるバンドだが、
これは1st以前のデモ音源を収録したもので、全10曲27分を収録。
うっすらとしたシンセにダミ声ヴォーカルと、勇壮なコーラスなどで聴かせる
ゆったりとした牧歌的なサウンドは、今となっては素朴に感じられるが、
音には幻想的な雰囲気が感じられ、これはこれで悪くない。
1995〜1996年の楽曲ということで、ヴァイキングメタルの初期作品として味わいがある。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

THYRFING 「VALDR GALGA」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ティルフィングの2nd。1999作
このジャケからしていかにも「ヴァイキングたちの晩餐」という感じでいいですな(笑)
この2ndの時点ではまだシンセを多用しており、MOONSORROWタイプのサウンドだ。
無骨さとシンフォニック性のバランスが良く、なかなか聴きやすい。
ギターリフなどの格好良さでは次作に譲るが、MOONSORROWが好きな方には
この2ndの方をお勧めしたい。MITHOTYNなき後の後継者。
シンフォニック度・・8 ヴァイキング度・・8 楽曲・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

THYRFING「UNKRAFT」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ティルフィングの3rd。2000作
田舎臭いフォーキーなギターリフにデス声という王道的ヴァイキングメタルサウンドだが、
キーボードの絡みを含めたキャッチーなほどのメロディアスさが心地よい。
かつてのMITHOTYNかそれ以上の聴きやすさで、音質も良好。
アコースティックギターや、普通声の歌も効果的に折り込むなど、
メリハリも効いていて、ヴァイキングメタル初心者にもお薦めできる。
メロディアス度・・8 田舎メロ度・・9 聴きやすさ度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

THYRFINGVansinnesvisor

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ティルフィングの4th。2002作
基本路線は前作から変わらず、ミドルテンポ中心でギターが民謡系リフを奏でるサウンド。
曲がやや地味になっているという見方もあるが、ヴァイキングメタルというものは
もとから地味で田舎くさいものだと思っているので、個人的にはさして問題はない。
MITHOTYNなきあと、王道系のヴァイキングメタルを聴かせるバンドは少なくなっているので、
このバンドにはこの中庸を行く、聴きやすい民族サウンドのまま頑張っていって欲しい。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・8 土着メロ度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

THYRFINGFARSOTSTIDER

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ティルフィングの5th。2005作
かつてはシンフォニックなヴァイキングメタルをやっていたバンドだが、
このアルバムでの色気のなさはどうだろう。よく言えば硬派なサウンドで、
原初的な質感はプリミティブ・ヴァイキングとも呼びたくなるスタイルだ。
気合の入ったヴォーカルの咆哮に、闇を感じるドゥーミーでヘヴィなギターリフ…
雰囲気ものとしての説得力はぐぐんと上がっている一方で、とっつきにくさも増した。
安易なキーボードで飾るのではなく、徹底した重厚さと、暗黒の表現…
さりげなく使用されるピアノも美しい。ヴァイキングメタル初心者にはお勧めできないが、
シンプルさの中にもぎらりと光る、このバンドの本気度に敬意を表したい。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 暗黒度・・9 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

THYRFING「Hels Vite」

スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ティルフィングのアルバム。2008作
この手のヴァイキングメタルとしては、前作は雰囲気のある重厚な作風であったが、
本作も暗闇を感じさせる重々しさがサウンドの説得力に反映している。
土着的なメロディはやや抑え目で、むしろ硬派の音作りは初心者にはとっつきづらいだろうが、
活動10年をこえる中堅バンドだからこそかもしだせる強固な世界観が魅力だ。
うっすらとしたシンセは寒々しい荒涼とした大地を思わせるようで、咆哮するデス声には
悲しみの響きが感じられる。ドラマティックな迫力が見事なヴァイキングデス。
メロディアス度・・7 ヴァイキング度・・7 重厚度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


Tuatha De Danann「Tingaralatingadun」
ブラジルのフォークメタルバンド、トゥアサ・デ・ダナンの2nd。2001作
フルートやホイッスルが鳴り響き、陽気なヴォーカルが歌う愉快系のフォークメタル。
クサメロを奏でるややヨレ気味のギターやマンドリンに、うっすらとシンセもかぶさり、
南米版MAGO DE OZというサウンドは、脱力気味の弱さも含めてマニア向け。
本作ではまだデス声もときおり入るが、これが3rdになるとさらにやわらかな音になる。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・8 陽気度・・8 総合・・7
Amazon.co.jp で詳細を見る

Tuatha De Danann「The Delirium Has Just Began..」

ブラジルのフォークメタルバンド、トゥアサ・デ・ダナンのミニアルバム
もうジャケからして愉快なフォークメタル野郎どもなのだが、
サウンドの方もシンセをバックにピーヒャラと笛が吹き鳴らされる。
ときどきデス声が入ってもちっとも怖くない(笑)むしろメタル感触は抑えめで、
やわらかな音像だ。そういう点ではイタリアのELVENKINGあたりに近いか。
ミニとはいえ6曲入りで37分収録。コアなフォーキーメタル好きは聴くべし。
メタル度・・6 フォーキー度・・8 ほのぼの度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

Tuatha De Danann 「Trova Di Danu」

ブラジルのフォークメタルバンド、トゥアサ・デ・ダナンの3rd。2004作
きらきらとしたシンセに、軽やかなホイッスルの音色、そこにキャッチーな歌メロが重なると、
イタリアのELVENKINGをさらに軽くしたような、とても愉快な雰囲気です。
メタリックな力強さはあまりないですが、マンドリンにフルート、ヴァイオリンなどとともに、
楽しげで陽気な土着ロックが繰り広げられております。南米的なフォルクローレを思わせる、
この穏やかでアコースティカルな叙情性は、メタルが苦手な方でも聴けるでしょう。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 フォーキー度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


TURISAS「BATTLE METAL」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、チュリサスのアルバム。2004作
ここのところ、MOONSORROWENSIFERUMWINTERSUNといったヴァイキングメタル勢が
なかなか活発なようだが、このバンドも勇壮なる音色をひっさげてこうして登場してきた。
タイトルからして「バトルメタル」ブックレットのメンバー写真も…剣をもちそれぞれに闘ってます(笑)。
サウンドの方は、やりすぎな程にシンフォニックで、ヴァイキング云々というよりは
もはやRHAPSODY系のファンタジー属性の大仰シンフォメタル、といってよいほど。
壮麗なシンセに加え、ヴァイオリンや曲によりアコーディオン、バグパイプ等も使用。
もちろんVoはダミ声ですが、ノーマル声のパートや女性コーラスなどもあり、
全体的に暴虐さよりは華麗さ重視で、ヴァイキング初心者にも対応。
さあ、男臭い勇壮なコーラスに導かれ、戦いの物語にいざなわれましょう。
シンフォニック度・・9 暴虐度・・5 ヴァイキング度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

TURISAS「Varangian Way」

フィンランドのヴァイキングメタルバンド、チュリサスの2nd。2007作
アコーディオンなどのフォーキーな要素と、戦う男達の世界を壮大に描いた、
前作「BATTLE METAL」から3年、ついにヴァイキングどもの新作が届いた。
今回はスカンジナヴィアからミクラガルド(コンスタンティノープル)までの旅をたどる壮大なコンセプト作だ。
前作にあったRHAPSODYばりの壮麗なシンフォニックさは今作でも聴かれるが
今回はむしろもう少し武骨で牧歌的な、MOONSORROWにも通じる雰囲気ものとしての
世界観の空気を大切にしたという印象で、パッと聴きには地味に感じるかもしれない。
男達の勇壮なコーラスや、旅の途中での出来事をつづるような生活感も感じられ、
イメージ音楽としての要素が強まっていて、派手すぎないアレンジが逆に説得力を生み出している。
ヴァイオリン、アコーディオンなどの音色も、戦いの勇壮さとの対比として効果的に使用され、
大団円にいたるまでの過程を濃密に描き出す役目を果たしている。
1曲ごとのインパクトや派手さはないが、トータルに描かれた作品として世界に浸って聴くぺき作品だ。
シンフォニック度・・7 フォーキー度・・7 勇壮度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


TYR「ERIC THE RED」

フェロー諸島出身のヴァイキングメタルバンド、テュールの2nd。2006作
ノルウェーとアイスランドの中間に位置する島国から、こうした本格派のバンドが出てくるとは。
重厚でパワフルなヘヴィメタルに、朗々としたヴォーカルが歌い上げるそのスタイルは、
FALCONERあたりに通じる感触があるが、トラッド音階のメロディには辺境的な味わいがあり、
それが彼らのサウンドをどこか神秘的にしている。エピックなコーラスワークなども良いし、
ときにギターがテクニカルなフレーズを奏でたりと、案外練られたアレンジが心憎い。
ドラマティック度・・8 ヴァイキング度・・8 重厚度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

TYR「By the Light of the Northern Star」

フェロー諸島出身のヴァイキングメタルバンド、テュールの4th。2009作
ヴァイキングメタルといってもこのバンドの場合はデス色はなく、
パワーメタル的な正統派メタルサウンドに、土着的なフレーズを織り込んだもの。
男臭いコーラスに、ジャケの戦士のイメージのようなエピックな世界観を漂わせ
パワフルかつドラマティックに聴かせる。ヴァイキング・パワーメタルの力作。
ドラマティック度・・8 ヴァイキング度・・8 重厚度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る




VALKYRIA「SORFADERS STAMMOR」
スウェーデンのヴァイキングメタルバンド、ヴァルキリアのアルバム。2004作
森の中の少女のセミヌード、という微妙な萌えジャケが少々怪しげ…(笑)
音の方は、ヴァイキング系といってもあまり高揚感はなく、
ややのんびりとしたフォーキーな雰囲気で、そこそこシンフォニックな雰囲気です。
アンニュイ系の女性Voの歌が加わるとさらに眠くなります。
歌詞は全部スウェーデン語のようで、北欧の山の中でまどろむ感じにひたれます。
シンフォニック度・・7 ヴァイキング度・・7 ゆったり北欧度・・8 総合・・7


VIIKATE「Surut Pois Ja Kukka Rintaan」
フィンランドのフォーク・ゴシックメタルバンド、ヴィケートのアルバム。2003作
おそらくこれが4作目あたりか。土着的なメロディを奏でるギターとうっすらとしたシンセをバックに
母国語によるマイルドな歌声が乗る。メタリックなヘヴィさよりはやわらかな叙情で聴かせる作風。
どことなくレトロな北欧ロックの感触もあり、そういう点ではAMORPHISにも近い雰囲気か。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・7 フィンラン度・・8 総合・・7.5

VIIKATE「MARRASKUUN LAULUJAU」

フィンランドのフォーク・ゴシックメタルバンド、ヴィケートのアルバム。2007作
母国語によるマイルドな歌声と、日本の演歌にも通じるギターの土着メロディで聴かせる、
ゆったりとしたサウンドは、同郷の先人AMORPHISをぐっとやわらかにしたような作風。
音に派手さはないのだが、じっくりとしみ入るような雰囲気は、メタルというよりもむしろ
プログレ的な感覚で楽しめる。フィンランドの土着性をしっとりと聴かせる作品だ。
そして8曲目は当のAMORPHISのカヴァー。よりメランコリックな仕上がりがよいですな。
メロディアス度・・8 メタル度・・6 フィンラン度・・9 総合・・8


VINTERSORG「VISIONS FROM THE SPIRAL GENERATOR」

スウェーデンのフォーク(デス)メタルバンド、ヴィンターソーグの4th。2002作
基本はノーマル声に、ヴァイキングメタル風の田舎メロディを取り入れた音なのだが、
時折ダミ声を用いながら疾走するパートもあり、デスメタル的な味わいもある。
アコースティックパートや古めのKEY音色には、北欧プログレ風の触感もあり、
彼らが目指すのがメタル、フォーク、プログレの中間という、非常に微妙な所にあるのが分かる。
新しい試みのはずだか、民族メロと、リーダーのVINTERSORGの声質がマイルドなため
それほど緊張感や新鮮さが感じられないのが、かえって不思議。奇妙な質感のサウンドだ。
メロディアス度・・7 暴虐度・・6 トラッ度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

VINTERSORG「THE FOCUSING BLUR」

スウェーデンのフォーキー(デス)メタルバンド、ヴィンターソーグの5th。2004作
北欧らしい土着メロディとシンフォブラックサウンドを融合させるこのバンド。
今回も基本は前作の延長上。フォーキーな要素をプログレ的に昇華し
時々デスちっくに疾走しつつも、VINTERSORG氏のマイルドな歌声が
音にやわらかみを加えるというそのバランスはいよいよ絶妙になった。
この「ほどほどの暴虐感」を「もどかしい」、ととるか「心地よい」ととるかで
このバンドの存在そのものが肯定できるかが分かれそう。
感触的にはよりプログレっぽく、音の融和が上手くなされている気がするので
私にとってはなかなか気持ちいい音ではあります。インパクトは薄れたかも。
メロディアス度・・7 暴虐度・・7 プログレ度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

VINTERSORGSolens Rotter

スウェーデンのフォーキーメタルバンド、ヴィンターソーグの6th。2007作
BORKNAGARWATERCLIMEなど、精力的に活動するvintersorg氏であるが、
メインバンドとなる本作もなかなかの力作となった。
いつもながらに、ブラック声とマイルドな歌声を使い分けつつ、激しさと牧歌性の
メリハリがついた楽曲はプログレッシブな質感もあり、いつも以上に聴き応えがある。
フォーキーなゆるやかな叙情と、ProgMetal的な展開力が一体となった傑作だ。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る





WATERCLIME「Astral Factor」

フォークメタルバンドVintersorgのメンバーによるプログレバンド、ウォータークライムの1st。2006作
ギター、ベース、ヴォーカル、シンセを独りでこなす、Mr.VことAndreas Hedlund氏による
個人プロジェクトで、サウンドはハモンド、メロトロンなどが鳴り響くレトロな70'sロック調の質感と、
Vintersorgでも聴かせる独特のマイルドな歌声に土着性を感じさせるメロディが特徴。
全体的にメタル色は薄く、古き良きブリティッシュロックを思わせるような、牧歌的な雰囲気だ。
ドラムは打ち込みながら、ゆるやかなギターワークとシンフォニックなシンセ類の絡みもセンス良く、
むしろVintersorgよりも叙情美は上で、プログレ、シンフォリスナーの耳にはとても心地よい音だろう。
メロディアス度・・8 メタル度・・3 レトロ&牧歌的度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る

WATERCLIME「Imaginative」

Vintersorgのメンバーによるプログレバンド、ウォータークライムの2nd。2007作
前作にあったハードさがとれた分、音はやや優しくなり、もはやメタルファンではなく
完全に北欧プログレのリスナー向けのサウンドになった感じがする。
ハモンドやメロトロンのやわらかな質感に、北欧的な土着メロディと
少しのサイケがかった浮遊感で聴かせる、レトロ風味のプログレだ。
前作よりも主旋律のインパクトがなくなった分、少し音は薄く感じるものの、
ギター、ベース、ヴォーカル、キーボードを一人でこなすMr V氏のマルチプレイヤーぶりが
遺憾なく発揮された、彼の趣味的な音世界が広がる作品だ。
メロディアス度・・8 レトロプログレ度・・8 北欧度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


WAYLANDER「REAWAKING PRIDE ONCE LOST」

アイルランドのケルトメタルバンド、ウェイランダーの1st。1998作
先に2ndを聴いていたのだが、ようやく1stも発見。のっけからティンホイッスルの響きににんまり。
ホイッスルの音色とヴォーカルのデス声のミスマッチ感がなかなか楽しく、
昨今人気のフォークメタル勢と比べると、より土着性というか薄暗い無骨さが感じ取れる。
同郷のCRUACHANに近いとは思うが、より重い歴史込みの世界観と攻撃性が音に表れており、
ヴァイキングメタル的な勇ましさも感じられる。
メロディアス度・・7 ケルティック度・・8 無骨度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る

WAYLANDER
「THE LIGHT THE DARK AND THE ENDLESS KNOT」


アイルランドのフォーキー・デスメタルバンド、ウェイランダーの2nd。2001作
この美しいジャケに惹かれて購入。デスメタルとはいってもどっちかというと音はヴァイキングメタルに近い。
アイリッシュらしいホイッスルの透き通った音が時折混じり、土着的要素はSKYCLAD的なアプローチ。
ただフォーキーな要素は全体的なものではなく、基本はギターリフメインの武骨なメタルなので
もう少しフォーク要素を強めるなど、極端にいっても良いような気がする。
メロディアス度・・6 ケルティック度・・6 デス声度・・7 総合・・7
Amazon.co.jp で詳細を見る

Waylander「Honour Amongst Chaos」

アイルランドのトラッドメタルバンド、ウェイランダーのアルバム。2008作
ホイッスル/マンドリン奏者を含む5人組みで、おそらくこれが3作目だろう。
昨今流行りのキャッチーなフォークメタルとは一線を画し、
あくまで無骨な土着性で聴かせる蛮族的なサウンドは案外新鮮で
同郷のCRUACHANにも通じる垢抜けない感じが、むしろ本物っぽい。
基本はあくまでギターリフとダミ声ヴォーカルで聴かせるタイプなので、
音の愛想はあまりよくないが、硬派な土着メタルが好きならばチェックすべし。
メロディアス度・・7 フォーキー度・・7 辺境的土着度・・8 総合・・7.5
Amazon.co.jp で詳細を見る


WINDIR「1184」
ノルウェーのメロディック・ブラックメタルバンド、ウインディアの3rd。2001作
北欧調のトラッド的メロディを感じさせるギターリフに、攻撃的に疾走するスピード感、
シンフォニックにバックに流れるシンセと、どれもが高品質なシンフォブラック。
ヴァイキングメタル的雰囲気も多分にあり、無骨な田舎性とシンフォニック要素が混在し、
全体的に北欧らしい寒々しさを感じる音になっている。
メロディアス度・・7 暴虐度・・8 ヴァイキング度・・7 総合・・7.5
Amazon.co.jp で購入

WINDIR 「LIKFERD」

ノルウェーのヴァイキング・ブラックメタルバンド、ウインダーの4th。2003作
基本は激烈に疾走しつつ、北欧らしい雰囲気を撒き散らすサウンドで、
演奏や音の雰囲気は一線級のバンドに引けをとらないし、
ジャケを含めて漂わせるこのミステリアスな雰囲気も悪くない。
ただ、このバンドの場合音に媚びがないので、メロディの煽情度に「あと一歩感」がつきまとうのだが、
反対に言えば、こうした「我が道を行く」バンドこそが本物のブラックメタラーであるという気もする。
北欧の寒々しさと薄暗さをたっぷりと味わえるアルバム。ただし愛想はあまり良くない。
メロディアス度・・7 暴虐度・・8 北欧度・・9 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


WINTERSUN「SAME」

フィンランド のヴァイキング・メタル・バンド、ENSIFERUMを脱退した
JARI MAENPAAのソロプロジェクト、ウインターサンのアルバム。2004作
ENSIFERUMの1stは疾走型のヴァイキングメタルとしては、非常にメロディアスで
聴き易いアルバムだったが、方向性としてはそれを受け継いだもの。
はじめは思いの外キラキラとしたネオクラ風の曲調に「へ?」となるが、
シンフォニックメタル気味なメロデスとして聴けば非常に高品質。
爆走するブラストに、三連系のヴァイキングリフとメロディ、そして男臭いコーラスが重なり、
勇壮でありながらも洗練されたサウンドで、田舎臭さはさほどない。
アレンジをメロデス風にした、シンフォニック・ヴァイキングメタルだ。
メロディアス度・・8 暴虐度・・8 ヴァイキング度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で購入


WUTHERING HEIGHTS「TO TRAVEL FOR EVERMORE」

デンマークのシンフォニックメタルバンド、ワザリング・ハイツの2nd。2002作
1stの頃からちよっとやぼったいがなかなかメロディの聞かせるバンドだったが、
この2ndからはいっそうケルト風のメロディを強めたサウンドになっている。
シンフォニックな大仰さと疾走感、そしてヴァイキングメタルにも通じるメロディという点で、
イタリアでいうとTHY MAJESTIEあたりに近いか。アコギやピアノなども効果的。
FALCONERにも通じる田舎臭いシンフォメタルが好きならまず喜ぶバンドだろう。
シンフォニック度・・8 疾走度・・8 クサメロ度・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

WUTHERING HEIGHTS「FAR FROM THE MADDING CROWD」

デンマークのシンフォニックメタルバンド、ワザリング・ハイツの3rd。2003作
1stの時点ではまだ「イモくさいシンフォメタル」という印象だったのだが、
2nd「TO TRAVEL FOR EVERMORE」において、ケルトメロディの大幅導入により個性を発揮、
続くこの3rdでは実力派シンガーを得て、世界観の説得力が向上している。
温かみのあるケルティックなメロディはいよいよ効力を増し、
FALCONERあたりのヴァイキングメタルにも接近している印象。
VoはRICHARS ANDERSSON'S SPACE ODYSSEYにも参加しているパトリック・ヨハンソンで、
心地よいクリーンヴォイスと、パワフルなかすれ声を使い分けて、表現力十分。
楽曲はシンフォメタル的な疾走曲から、民族調のバラードまでどれもが煽情的なメロディをもち
なかなか心地よく聴かせてくれる。シンフォニック・ヴァイキングメタルという新ジャンル確立の予感。
メロディアス度・・8 ケルティック度・・8 楽曲・・8 総合・・8
Amazon.co.jp で購入

WUTHERING HEIGHTS「The Shadow Cabinet」

デンマークのメロディックメタルバンド、ワザリング・ハイツの4th。2006作
プログレメタル的な展開力とヴァイキングメタル風のフォーキーなメロディを融合させた
個性的なサウンドで、クオリティの高い3枚の作品を作ってきたこのバンド。
期待していた今作であるが、一聴したところ前作までの田舎臭さが薄れてきていて、
その分パワフルかつダイナミックなメロパワサウンドへとシフトしているようだ。
実力者、パトリック・ヨハンソンの歌唱は、暑苦しいまでのガナり声と、やわらかな歌声を使い分け、
それとともに楽曲の力強さは、過去最高といってよいくらいの迫力がでてきている。
一方では、魅力的だったケルティックな部分は若干後退してしまっていて、その部分ではやや物足りないのだが、
持ち味であるフォーキーなメロはしっかり残っていて、クサすぎないバランスで聴きやすく配置されている。
個人的には、もっともっと田舎臭くケルトしてくれと思うのだが、一般的には分かり安くなったのだと思う。
パワフルかつヘヴィでしかも濃いので(とくにMANOWARばりの歌が)、田舎メロにゆったり癒されるはずが、
かえって耳が疲れるのはいかんともしがたい…(^^;)ケルトメタル好きは前作を聴くべし。
メロディアス度・・8 パワフル度・・9 ケルティック度・・7 総合・・8
Amazon.co.jp で詳細を見る


■その他、バンド紹介、特集等は音楽ページTOPからそれぞれのページでご覧になれます