CDレビュープログレメタル
prog metal

掲載バンドはABC順になっています

M XYZ

■CDの評価に関しては、私の個人的嗜好が反映されることもあり、なかには納得のいかない
評価もあるかと思いますが、その辺はどうかご了承ください。

■また、「このレビューを参考にしてCDを買ったが気に入らなかった」といったクレームなどに
関しましても、当方は責任を負いかねますので、ご理解ください。


*プログレメタル傑作特集    音楽ページトップへ



ABSTRACTA「T.R.I.P」
イタリアのプログレメタルバンド、アブストラクタの1998年作
楽曲はほとんど7分以上という大作志向で、サウンドには軽妙な
フュージョン的なアプローチを取り入れた大人のプログレという要素がある。
キーボード、ギター、ドラム、ベース、ヴォーカルと全てがテクニシャンで、
変拍子を多用したインストパートにはLiquid Tension Experimentばりの緊張感がある。
しっとりとしたピアノ/キーボード、技巧的なテクニカルパートともに聴き応えがある。
また後にDGMに加入するヴォーカルもなかなかの実力者で、楽曲に彩りを添えている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 メタルフュージョン度・・8 総合・・7.5
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ACRON「LABYRINTH OF FEARS」
イタリアのプログレメタルバンド、アクロンの1st。
私はどうもイタリアものと相性が良いらしい。キーボード入りで楽曲はそこそこドラマティックだし
演奏技術もまあある方だ。ただ個性という点では、アレンジにしろメロデイにしろあと一歩。
キーボードがけっこう良いので、もっとそれを大々的に生かしたアレンジで密度を上げてもらいたい。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・7
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Aeon Spoke

CYNICのメンバーによるプログレバンド、アエオン・スポークの2007年作
メロウなギターとヴォーカルメロディで薄暗い叙情を描くゆったりとしたサウンド。
メタル的なヘヴィさはあまりなく、やはり最近のCYNICのような内面的な情感表現で
繊細な聴き心地の作風だ。キャッチーな耳心地はモダンなエモロック的でもあるが、
随所に聴かせるギターのセンスはやはり見事で、ひとつひとつのリフやフレーズが
世界観を巧みに構築してゆく。Porcupine Tree系のリスナーにもオススメの作品です。
メロディアス度・・8 メタル度・・5 プログレ度・・8 総合・・8
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Age of NemesisTerra Incognita
ハンガリーのプログレメタル、エイジ・オブ・ネメシスの2007年作
モダンなアレンジで構築する楽曲は、適度にヘヴィでテクニカルな演奏と、
ときに美しく、ときにコミカルにかぶさるシンセワークとともに重厚なドラマ性を描いている。
メロディや展開そのものに、もっと耳を引くような魅力があればよいのだが、
サウンドとしてのクオリティはなかなか高い。ProgMetal好きは聴いてみてもよいかと。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・7.5
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Age of RebellionIkarus Dream
ドイツのプログレメタルバンド、エイジ・オブ・リベリオンの1997年作
シンセを含む5人組で、垢抜けなさの残るヴォーカルと、少々無理やりな展開で聴かせるサウンドは
お世辞にもメジャーにはなり得ないが、独特の味があってそう嫌いではない。
リフやメロディ自体は、ときにIRON MAIDENあたりを思わせる正統派の質感ながら、
起伏に富んだ楽曲はシンセによる美しい味付けも含めて、なかなか面白いものがある。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 唐突度・・8 総合・・7.5
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AGHORA「AGHORA」

CYNICのリズム隊も参加しているアメリカのプログレメタルバンド、アゴーラのアルバム。
音のほうはデス色は皆無。変拍子と、ときおり民族調の曲の上に女性ヴォーカルがのるというもの。
確かにプログレッシブでアートなデスメタルを標榜していたCYNICのリズム隊。
いわゆるプログレメタルではなく、むしろクリムゾン系のへヴィプログレといった方が良いだろう。
GORDIAN KNOTや90年代KING CRIMSONを楽しめるかどうかで
このバンドへの評価は分かれるだろう。個人的にはもう少し音を派手にしたら面白いか。
テクニカル度・・8 変態度・・7メロディアス度・・6 総合・・8
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AGHORA「Formless」

CYNICのメンバーも参加していたことで、話題になっ1stから7年…
すっかり忘れていた頃に出たアゴーラの2nd。2007作
前作同様、テクニカルな変拍子リズムに浮遊感のあるプログレ的作風だが、
複雑なギターリフの上に新加入のディアナ嬢の美声が乗る
ゴシックともプログレメタルとも言えないような不思議な質感のサウンドだ。
メタリックな部分ではむしろヘヴィになっていて、KING CRIMSON風でもあった前作よりは
ある意味で分かりやすくなっている。変わったProgMetalが好きな方には充分楽しめるだろう。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 変態度・・7 総合・・8
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ALEX ARGENTO「EGO」

イタリアのシンセ奏者、アレックス・アルジェントのアルバム。2007作
ジョーダン・ルーデス主催のキーボードコンテストで最優秀賞に輝いたという経歴の持ち主。
本作のサウンドは、シンセとギターを中心にしたテクニカルなハード・フュージョン。
PLANET Xほどまでは超絶ではなく、むしろメロディを大事にしている部分は
T.マカパインのCABに近いか。アレックスの鍵盤は、時にジャズタッチのピアノなども聴かせ、
軽やかなリズムの上で、こちらもかなりのテクニックのギターとの掛け合いも光る。
楽曲の独自性の点ではさして目新しさはないが、演奏力はさすがのメタル・フュージョン作。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 フュージョンロック度・・8 総合・・8
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ALIAS EYE「FIELD OF NAMES」
英独混合プログレハードバンド、アリアスアイの1st。2001作
しっとりとした叙情に彩られた大人っぽいサウンドはやかましいものが苦手なプログレファンに聴ける。
適度にテクニカルな部分もあるが、基本はゆったりとした哀愁で、ビアノ、キ−ボードも、ギターも
弾きまくりを抑えマイルドでセンスの良い演奏だ。その分刺激は少ないか。対象年齢25才以上(笑)。
ちなみに歌っているのは英国の名バンドBEGGAR'S OPERAのメンバーの息子。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 メタル度・・4 総合・・7

ALIAS EYE「A DIFFERENT POINT OF YOU」
英独混合バンド、アリアス・アイの2nd。2003作
前作は一応プログレメタル風の音だったのだが、今回はメタル色はほぼなくなり、
純粋なメロディアス・シンフォニックロックとなっている。
BEGGER'S OPERAのメンバーの息子が歌っていることで話題を呼んだが、
今回もそのマイルドな歌唱を中心とした大人のメロディックロックといった感じ。
大げさに盛り上がることも、クサメロを奏でることもなく、ジャズ的なアプローチともいえる
落ち着いたうるさくない音づくりで、ゆったりと聴くことができる。
それだけにインパクトという点ではいまひとつなことも確か。
メロディアス度・・7 プログレ度・・6 ゆったりアダルト度・・9 総合・・7

alias eye「In Focus」
ドイツのプログレメタルバンド、アリアス・アイの4th。2007作
適度にメタリックなギターと、モダンな薄暗さがミックスされた雰囲気で、
ブルージーな質感とともに大人のプログレハードというような印象だ。
曲は3〜4分台が中心で、展開や盛り上がりというものはあまりなく、
良くいえば肩の力の抜けたサウンドだが、悪くいうとつかみ所がない。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 大人のロック度・・8 総合・・7


ALKIMYA「The Other Side」
フランスのプログレメタルバンド、アルキミアの2007年作
シンセを含む5人組で、一聴してDREAM THEATERを思わせる正統派のProgMetalサウンド。
テクニックのあるギターはときにメロウな旋律を奏で、うっすらとしたシンセが美しく重なる。
ハイトーンのヴォーカルもまずまずの力量で、なかなかレベルの高い演奏を聴かせる。
ドラムを含めたサウンドプロダクションの薄っぺらさが惜しいが、メタル的な重厚さよりも
プログレとしてのドラマティックな世界観が前に出ているのが好みだし、今後が楽しみなバンドである。
LED ZEPPELINの“KASHMIR”のProgMetal風カヴァーも、シンフォニックでいい感じだ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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ALTURA「Mercy」
アメリカのプログレメタルバンド、アルトゥラの1996年作
DREAM THEATERの成功により活気を見せ始めたProgMetalシーンに登場したこのバンド、
ジャケだけ見ると、とてもDT系のサウンドには思えないのだが、実際に聴いてみると、
テクニカルな展開力とメロディアスさのバランスのとれた、なかなかの好作である。
本家に比べると、演奏力や楽曲アレンジの面ではやはりいくぶん見劣りするが、
DTの「AWAKE」におけるダークな叙情性を受け継いだサウンドは、メロウなギターや
シンセによる美しいアレンジとともに、技巧に走りすぎない適度な聴き心地のよさがある。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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AMARAN'S PLIGHTVoice in the Light
SHADOW GALLERYのG、ゲイリー・ワーカンプを中心としたプログレメタルユニット、
アマランズ・プライトのアルバム。2007作。参加しているメンバーは、
SPOCK'S BEARDのDrに、VoにはSILENT FORCED.Cクーパーという豪華な顔ぶれ。
サウンドの方は、比較的難解さのない歌重視のProgMetalスタイルで、
テクニカルなプレイよりは、小説をモチーフにコンセプト的に物語を進める方法論で、
SHADOW GALLERYを思わせる部分もありつつも、もう少し淡々としている印象。
やはり要となるD.Cの歌唱の説得力が、作品の質をしっかりと保たせている。
派手さはあまりないが、玄人好みのメロディアス・プログレメタル作品である。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 ドラマティック度・・7 総合・・7.5
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ANDEAVOR「ONCE UPON TIME」
アメリカのプログレメタルバンド、アンデバーの1st。1999作
LEGER DE MAINRH FACTOR等でも知られるクリス・ロドラーらを中心としたバンド。
音の方はやはりDREAM THEATER的で、メロディアスなギターとキーボードによる
なかなかテクニカルな曲に、けっこう実力のあるVoが歌っている。
ただLEGER DE MAINほどプログレしているわけでもなく、メロディにもそう魅力がないので
全体的には悪くないものの、この手としてはやや中途半端な印象か。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・7

Andeavor 「Darkest Fear」
アメリカのプログレメタルバンド、アンデバーの2nd。2009作
MYTHOLOGICのメンバーなども在籍することで、コアなProgMetalマニアに知られるこのバンド、
前作から10年ぶりとなるアルバムで、テクニカルなアンサンブルのDREAM THEATER的なサウンド。
クオリティはそれなりに高いのだが、今となっては目新しさのないテクニカルメタルで、
メロディやコンセプトにおける魅力が薄いと、そう感動はできない。いまだ存在するProgMetalマニアへ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・7 総合・・7.5


ANDROMEDA「EXTENTION OF THE WISH」

スウェーデンのプログレメタルバンド、アンドロメダの1st。2001年作
へヴィなリフとクラシカルさを併せ持ったギターワーク、美麗なシンセを変拍子リズムに乗せたサウンドは、
テクニカルで高品質。やはり北欧という土地柄か、メロディや展開はなかなかクールで切れ味鋭い。
メタルとしての攻撃性を残したまま、プログレ的技巧リズムとキメをしなやかにこなすセンスは見事。
たとえばPAIN OF SALVATIONあたりよりも方向性が「分かりやすい」ので、
プログレメタルが苦手という様式美好きメタラーにも楽しめる傑作です。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 メタル度・・8 総合・・8
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ANDROMEDA「U=T」
スウェーデンのプログレメタルバンド、アンドロメダの2nd。2002作
DREAM THEATER以降、北欧においてもPAIN OF SALVATION、MAYADOMEなどの
プログレメタルバンドが現れはじめ、それぞれがそれなりにクオリティの高い作品を生み出している。
このバンドも変拍子を含めたテクニカルで質の高いアルバムで登場し注目を集めたが、早くも2ndが登場。
サウンドは意外にも前作にあった様式美的な部分をそぎ落とした硬派のプログレメタルとなっている。
よりソリッドになった楽曲は、高い演奏技術に裏打ちされた隙のないもので、
そこに効果的にメロディアスなギターや歌メロを組み込んでいる印象だ。
DREAM THEATERほど音が詰まっていない分、かえって疲れずに聴ける。
前作が好きだった者には北欧様式美的な分かりやすさが減少した分、とっつきは悪くなったかもしれない。
ただ純粋なプログレメタルリスナーにとっては、これは望むところか。個人的には痛し痒し。
メロディアス度・・7 プログレメタル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5

ANDROMEDA「chimera」

スウェーデンのプログレメタルバンド、アンドロメダの3rd。2006作
彼らの1stは、メロディとセンスが組み合わさった北欧Prog Metalの名作として輝きを放っているが、
2ndではより硬質感を増しテクニカルメタルに変貌した感があった。それに続く3rdとなる本作では、
過去2作の良い部分を取り入れた、いわばバランスに優れた質の高い作品といえる。
この手のバンドの中では絶妙ともいえる、プログレッシブな知性とメロディセンスの同居
屋台骨となるThomas Lejon(EMBRACED〜ACT)の巧みなドラミングと、
Mertin Hedinのうっすらとしたシンフォニック性を漂わせるシンセワークを中心に
ときに攻撃的に、ときに北欧的な叙情美をまとわせて展開してゆく楽曲に表れている。
今やProg Metal界の怪物となったDREAM THEATER、北欧の鬼才ダニエル・ギルデンロウ率いる
PAIN OF SALVATION、そしてそれに続くだけの質の高さがこのバンドのサウンドにはある。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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ANDROMEDA「Immunity Zone」

スウェーデンのプログレメタルバンド、アンドロメダの2008年作
前作「Chimera」で、ProgMetalとしての最高傑作を作り上げたこのバンド、
続く本作は、時代の空気を反映するようなややダークなサウンドとなった。
無機質なリフと変拍子リズムに乗る、悲しみと怒りを含んだような歌声は
まるでモノトーンのような世界観を描き出し、インダストリアルな雰囲気が強まった。
一時期のDREAM THEATERにも感じられたような、ヘヴィで硬質な感触とともに、
現代の我々が直面する環境破壊、人類の傲慢さなどへのメッセージ性が込められた作品だ。
壮麗なProgMetalを期待するとやや肩すかしを食うが、本質的な部分は不変なのでご安心を。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 無機質度・・8 総合・・8
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ANDROMEDA 「Manifest Tyranny」
スウェーデンのプログレメタル、アンドロメダの2011年作
2001年のデビュー以来、北欧のプログレメタル勢としてはトップクラスの実力を持つこのバンド、
5作目となる本作は、一聴していくぶんモダン化したという印象であるが、
テクニカルなリズムと適度にヘヴィなギターワーク、シンセによる派手すぎない味付けによる、
センス溢れるProgMetalは健在。歌メロの適度なキャッチーさも硬質感を中和させていて、
複雑すぎずストレートすぎずという、そのあたりのバランス感覚はさすがというところ。
6〜7分台の曲をメインに構築された楽曲は、これだというインパクトはないが、安心して楽しめる。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 モダンセンス度・・8 総合・・7.5
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ANGELS GRACE「NEW ERA RISING」

イタリアのプログレメタルバンド、エンジェルズ・グレースの2000年作
ひとことでいうと、DREAM THEATERのゆったりパートを取り出したようなサウンド。
テクニカルさやスリリングさよりは、ジャケ通り「ゆったりとしたおだやかな海の中を
きらきらとしたキーボードに光を照らされながら進むサブマリン」というイメージ。
メロウなギターや、落ち着いた声質のVoなどもこの音楽性にマッチしており
シンフォプログレ寄りのたおやかプログレメタルと考えれば、なかなかの出来。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ゆったりプログレメタル度・・8 総合・・7.5
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Animals as Leaders

アメリカのテクニカルメタルバンド、アニマルズ・アズ・リーダーズの2009年作
8弦ギターを駆使する黒人ギタリストを擁する4人組で、プログラミング専門のメンバーもいるという、
少し変わったインストのテクニカルメタルバンド。変則リズム入りのフュージョンメタル的な
質感はPLANET X的でもあり、手数の多いドラムも含めてメタリックな硬質感は
DREAM THEATERを思わせたりもする。全編インストであるのだが、このギタリストのプレイがじつに巧みで、
フレーズには歌ごごろがあって、じっくり聞き入ってしまう。バックのシンセの空間的なアレンジもセンスがよく、
テクニカルなサウンドの難解さを緩和してくれている。演奏、センスとも抜群のインスト・プログレメタル作品。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 演奏センス・・9 総合・・8
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ANIMALS AS LEADERSWeightless

アメリカのテクニカルメタルバンド、アニマルズ・アズ・リーダーズの2011年作
8弦ギターを駆使する黒人ギタリストを擁し、前作はインストによるセンス抜群の作品だったが、
今作もなかなか面白い。テクニカルかつメロディアスな抜群のギターフレーズを軸に
メタルフュージョン的な軽やかさにモダンな硬質感を加えたという作風で、3〜4分台の曲が中心ながら
先の読めない展開で濃密なインストメタルを聴かせる。洒落たプログレ感覚に、Djent風味もありつつも、
ただ複雑なだけでなく、しっかりとメロディを乗せられるセンスは見事。インストなのに飽きません。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 軽妙センス度・・9 総合・・8
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ANTI-DEPRESSIVE DELIVERY
「FEEL MELT RELEASE ESCAPE」


ノルウェーのプログレメタルバンド、アンチ・デプレッシブ・デリバリーの2004年作
面白いことに、このバンドメンバーは皆デスメタル関係でバンド活動をしていた経緯をもつ。
したがってサウンドの方は、いわゆるDREAM THEATER系のProgMetalとも、
シンフォニック系のプログレハードとも異なり、変拍子リズムを使用したギターリフに
時々デスチックになるドラミング、そこにヴィンデージ調のキーボードが重なり
目新しくないようでいて、意外にこのタイプはいない、というものになっている。
時に古めかしいハモンドや、まるでANEKDOTENのようなメロトロンが盛大に鳴り響き、
メロディにはキャッチーさをかいま見せつつも北欧のバンドらしいさびれた風情をかもしだす。
難解さよりはプログレ・ロック的なノリがあるので、複雑すぎる変態系が苦手な人にも聴けるだろう。
ACT、ANEKDOTEN、PAIN OF SALVATION、MATS/MORGANあたりに通じる要素も感じられる。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 北欧度・・8 総合・・8
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ANUBIS GATEPurification
デンマークのプログレメタル、アヌビス・ゲートの2004年作
いまでこそプログレメタルの雄として語られるこのバンドだが、デビュー作である
本作の時点では、テクニカルな要素や展開美で聴かせる部分はまだ薄く、
全体的に重厚に聴かせる正統派のドラマティックメタルという印象だ。
ミドルテンポのどっしりとした曲調に、うっすらとシンセアレンジを含みつつ
ゆるやかに構築される質感は悪くないものの、ややインパクトには乏しいか。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・6 重厚度・・8 総合・・7.5
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ANUBIS GATE「Andromeda Uchained」

デンマークのプログレメタルバンド、アヌビス・ゲートの2007年作
SF小説からとったバンド名やジャケなどから、本作もやはりSF仕立てのコンセプト作らしい。
楽曲には難解さはなく、適度なテクニカル性とキャッチーな歌メロで聴かせる
プログレパワー的なサウンドが聴きやすい。随所に疾走感もあるのでだれることもなく、
重厚でドラマティックな世界観を、北欧的な爽快なメロディとともに作り上げている。
さほど派手さはないが、じっくり作り込まれた質の高い作品である。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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ANUBIS GATEThe Detached

デンマークのプログレメタルバンド、アヌビス・ゲートの2009年作
前作もSF的なストーリーを感じさせるドラマティックな力作であったが、
本作も重厚さとメロディアスな叙情に彩られた、じつに質の高いアルバムだ。
じっくりと聴かせる展開美に、効果的なギターのメロディとシンセによるシンフォニックな彩り、
そしてマイルドに歌いあげるヴォーカルが一体となって、見事な世界観を作り上げている。
楽曲のメリハリ、モダンなアレンジセンスも細心で隙がない。作り込まれた大作である。
ドラマティック度・・8 重厚度・・8 大作度・・9 総合・・8.5
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ANUBIS GATE

デンマークのプログレメタル、アヌビス・ゲートの2011年作
前作は現代のProgMetal作品としてはSeventh Wonderと並ぶくらいの傑作であったが、
5作目となる本作もメロディと展開美のバランスのとれた力作だ。叙情的に歌い上げるヴォーカルと、
シンセを含んだシンフォニックな音の厚み、そしてテクニカルさに頼らないどっしりとした重厚さで、
聴き心地の良いサウンドを描いている。曲は5〜8分台で、長めの曲であってもあくまでメロディとドラマ性を重視し、
決して難解にならないのがこのバンドの特徴である。前作のようなスケール感はないが、やはり質は高い。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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Aphelion「Franticode」

イタリアのハードフュージョン・プログレメタルバンド、アフェリオンのアルバム。2009作
PLANET Xのデレク・シェレニアンがプロデュースということで期待していたが、
サウンドの方は、モロに初期のプラネット・エックスを思わせるテクニカル・メタルフュージョン。
ときにDREAM THEATERを思わせるような美麗なシンセと、ザクザクとしたメタルギターが絡み、
テクニカルなリズムとともに、プログレメタル的なアンサンブルを構築している。
このバンドの場合、シンセの音がどちらかというとプログレ寄りであることもあって、
PLANET Xのファンはもちろん、Spaced Outなどのリスナーでも楽しめると思う。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 プログレ・フュージョン度・・8 総合・・8


ARABESQUE「THE UNION」
オランダの女性Voプログレメタルバンド、アラベスクの1st。2002作
テクニカルなインストパートを中心に、ハスキー系の女性Voが歌を載せる。
曲はキーボード入りだがメロディアスというよりはリフメインのアンサンブル重視。
ときおり中近東的な部分も顔を出し、浮遊感のある女性声がサイケな印象を作り出している。
雰囲気的にはAGHORAAZIGZAなどにも通じる部分を感じるサウンドで、
一聴くして単調に聴こえはするが、このノリが分かってくるとなかなか気持ちよい。
派手な展開やシンフォニック性はないので、それを期待すると肩すかしを食う。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 サイケ度・・8 総合・・7


ARCH/MATHEOSSympathetic Resonance」

FATES WARNINGのジョン・アーチとジム・マテオスのユニット、アーチ/マテオスの2011年作
2003年のミニアルバム「A TWIST OF FATE」はかつてのFWを思わせる濃密なサウンドで、
コアなファンは続編を期待していたはずだが、ここに待望のフルアルバムが完成。
アーチ&マテオスのFWコンピに今作ではドラムにはボビー・ジャーゾンベクが参加、
独特の浮遊感あるヴォーカルと変則リズムを取り入れたテクニカルな楽曲は、
この二人でしか出せない個性であろう。10分超の曲が3曲と大作志向であるが、
これがまったく飽きない。巧みなギターリフと甘すぎない叙情性とともに、
テクニカルかつメロウに展開するサウンドはじつに通好み。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 FW風浮遊感・・9 総合・・8
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JOHN ARCH「A TWIST OF FATE」

アメリカのプログレメタルバンドFATES WARNINGに在籍していた、ジョン・アーチのソロ作。2003作
FATES WARNINGの最高作は3rd「AWAKEN THE GUARDIAN」であると信じている私としては、
その3rdを最後にFWから脱退した彼の復活作がこうして聴けるのはとても嬉しい。
全2曲のミニアルバムだが、それぞれ12分、15分という大曲で、往年のFWを思わせる変則リズムに
ジョン・アーチ独特の節回しの高音Voが乗ると、まさに「あの頃の」フェイツ・ウォーニング!!
2曲目のイントロなど意外にシンフォニック度が高く「おっ」となった。
ギターには同バンドからジム・マテオス、ドラムにはマイク・ポートノイが参加。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 FW度・・9 総合・・8
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ARK

CONCEPTIONのトゥーレ・オストビーを中心にした、
テクニカル・プログレッシプ・メタルバンド、アークの1st。1999作
コンセプションといえば、現KAMELOTのロイ・カーンがいたバンドとてしも知られるが
音楽性の方の方でイニシアチブをとっていたのは、このトゥーレ・オストビーである。
本作はそのトゥーレが自身の音楽センスが遺憾なく発揮された作品で
既存のProgMetalとはまったく違う手法で、独自の世界観を作り上げている。
あえていえば、メロディアスさ、シンフォニックさ、表面的なテクニカルさといったものには背を向け
むしろジャズ的なアプローチだったり、民族音楽的な感触を取り入れているのが面白い。
もちろん、テクニックがなければ到底できない音楽性であり、複雑なリズムを叩くドラムや
ときにスパニッシュテイストもまじえたギターワークなど、じつに玄人好みのアルバムになっている。
ヨルン・ランデのヴォーカルも、ここではただのメタルシンガーというよりは、もっとソウルフルな歌声で
多様性に富んだ楽曲の中で力強い「色」を出している。言葉にしきれない音楽性をもった個性的な作品だ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 多様性・・8 総合・・8
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ARK「Burn The Sun」

テクニカル・プログレッシプ・メタルバンド、アークの2nd。2001作
シンセ奏者が加わり5人編成となった本作では、玄人好みで媚びのなかった前作よりも
バンドサウンドとしてぐっとまとまってきて聴きやすくなっている。
シンセが入ったことでサウンドには厚みとやわらかみが加わり、
トゥーレ・オストビーの多彩なギターワークもより引き立ってきた。
またメロディアスな展開も増えたことで、楽曲における焦点がしぼれてきているのが大きい。
ヨルン・ランデのヴォーカルもさすがの存在感だし、手数の多いドラムも相変わらず素晴らしい。
この編成でもう少しアルバムを出してもらいたかった…というのが正直なところ。
真に個性的なプログレッシプ・メタルを体現したアルバムといえるだろう。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 プログレッシブ度・・8 総合・・8
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ARKHE
イタリアのプログレメタルバンド、アークの1st。1997作
サウンドはもろDREAM THEATER影響直下のテクニカル&叙情プログレメタル。
全8曲中7曲が6分以上、うち8分以上5曲、という大作主義で
曲展開やリズム、Voの歌唱法まで、相当DTを研究しているのかよく似ています。
イタリア臭さはあまりなく、EMPTY TREMORのようなクールな構築タイプで、
なかなかクオリティは高い。しかし、このVo。ホントにラブリエが好きなのね。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 DT度・・8 総合・・7.5


Ashent「Flaws of Elation」
イタリアのプログレメタルバンド、アシェントの1st。2006作
先に聴いていた2ndはモダンなミクスチャー感覚のあるテクニカルな作品であったが
本作もただのProgMetalというよりは、センスのいいシンセワークとともに
けっこう激しく疾走するパートがあったりと、テクニカルなプログレパワーという作風。
ヴォーカルの歌うメロディは、やわらかみのあるキャッチーな感触で
展開の多い曲調においても、硬質感よりもメロディが前にきているのがいい。
2ndほどの完成度はまだないが、この時点ですでにセンスの片鱗は感じさせる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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ASHENT「Deconstructive」

イタリアのプログレメタルバンド、アシェントのアルバム。2009作
ここのところ再び復興の兆しがあるイタリアンプログレメタルからまた有望な新人が登場。
ツインギターにシンセを含む6人組みで、美麗かつテクニカルな演奏と
デス声入りのヴォーカルという、なかなか派手やかなサウンドを聴かせる。
ガチャガチャとしたリズムとシンフォニックなシンセの対比や、エモーショナルなヴォーカルには
モダンな感触もあり、そこにデス声を入れてしまうという発想なども、いかにも若者らしい。
王道のProgMetalというよりは、ミクスチャーされたテクニカルメタルというべきバンドかもしれない。
メロディアスなフレーズとテクニカルな速弾きをこなすギタリストの実力もなかなかのものだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 モダン度・・8 総合・・8
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ASPERA「Ripples」

ノルウェーのプログレメタルバンド、アスペラのアルバム。2010作
最近は北欧からのProgMetal系がまた増えてきているが、このバンドもシンセ奏者を含む5人組で
テクニカルなアンサンブルで聴かせる、なかなか高品質なサウンドを聴かせてくれる。
変拍子リズムを巧みに取り入れたアレンジに、きらびやかなシンセワークと、
なかなかパワフルなヴォーカルとギターサウンドで、新人らしからぬ堂々とした作風だ。
個人的にはもっとメロディにこだわってもらいたいが、ひねくれ気味が好きな方にはちょうどいいかも。
ちなみに2011年現在は、バンドをAbove Symmetryに改名している。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・7 総合・・8
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ASTRAFrom Within

イタリアのプログレメタルバンド、アストラの2009年作
DGMともメンバーの関わりの深いバンドらしいが、こちらはもっとモダンなアレンジで
適度な疾走感をともないながら、重厚で奥行きのあるサウンドを聴かせる。
テクニックのあるギターは、ヘヴィさとともにときにメタルらしからぬ軽やかなフレーズを奏で、
楽曲の場面によってバッキングとメロディを弾き分けるシンセのセンスもなかなかのもの。
ヴォーカルの歌声とコーラスにはキャッチーな聴き心地があり、テクニカルさとともに
しっかりと楽曲に彩りを加えている。強烈なインパクトはないが質の高い作品だと思う。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス度・・8 総合・・8
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ATHENA「Inside the moon」

イタリアンメタルバンド、アシーナの1st。1995作
一聴してDREAM THEATERからの影響を感じさせるサウンドであるが
美しいシンセワークに絡むギターのセンスもよく、しっかりと世界観を感じさせるのが見事。
ハイトーンヴォーカルの歌声とともに、イタリアらしい叙情とメロディを聴かせつつ、
適度にテクニカルな展開と構築性が一体となった質の高い作品だ。
続く2ndではRHAPSODYのファビオ・リオーネが加入し、よりパワフルなサウンドとなっている。
その後3rdでは、マイナー系のメロスピになってしまい失速するものの、
本作の輝きはイタリアンメタルの幕開けを告げる一枚として記憶に残るものだ。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 総合・・8
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ATHENANew Religion?

イタリアンメタルバンド、アシーナの2nd。1998作
注目すべきは、本作ではヴォーカルにRHAPSODYのファビオ・リオーネが加入し、
サウンドは前作よりもモダンなヘヴィさが増して、パワフルなProgMetalになった。
美麗なシンセワークも含めて、ドラマティックな展開美と、適度にテクニカルなアンサンブル、
そしてファビオの力強いヴォーカルが合わさってマイナー臭さのまったくない堂々たる作風だ。
次作3rdでB級に逆戻りしてしまうことを思えば、本作までがこのバンドの輝きであった。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 総合・・8
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AT WAR WITH SELF「TORN BETWEEN DIMENTIONS」

マルチギタリスト、グレン・スネルウォーを中心にした、アット・ウォー・ウィズ・セルフの2005年作
メンバーは、GORDIAN KNOTにも参加したグレンに、凄腕ベーシスト、マイケル・マンニング、
そして元FATES WARNINGのドラマー、マーク・ゾンダーの3人。
サウンドはジャズロック的なプログレメタルで、適度な硬質感がありながらも案外聴きやすい。
マンドリンやキーボードなどによるメロディアスでアコースティカルな質感も強く、
ジャケのイメージよりはもっと自然体のセンスで、音にやわらかみがある。
派手すぎず、うるさすぎないテクニカルな演奏が聴きたい方にはお勧めしたい。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 インスト叙情度・・8 総合・・7.5
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AT WAR WITH SELF「Acts of God」

GORDIAN KNOTにも参加したマルチプレイヤー、グレン・スネルウォーを中心にした
アメリカのプログレメタルバンド、アット・ウォー・ウィズ・セルフの2nd。2007年
前作「TORN BETWEEN DIMENTIONS」はやわらかみのある自然体の作品だったが、
今作ではさらに音楽の幅が広げてきており、より深みのあるアルバムになっている。
存在感のあるベースと、非常にテクニックのあるドラム、パーカッションによる
うねりあるグルーブ感に、ザクザクのギターリフが乗るという独特のサウンドは、
混沌としたサイケ風味のメタルジャズロックという、なんとも奇妙な雰囲気なのだが、
かと思えば、PINK FLOYDのような静けさに、どことなく土着的なヴォーカルを聴かせたり
モダンなインダストリアル要素もありと、単なるProgMetalとは括れない
アーティスティックな芸術的感性を前面に出していて、とても奥深い楽曲構造。
一聴して地味に感じるのは全体的にセピア調の世界観に彩られているからだろう。
聴き込むごとに味わいの広がる芸術作品のようなアルバムです。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 芸術度・・9 総合・・8
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AT WAR WITH SELF「Familiar Path」

アメリカのプログレメタルバンド、アット・ウォー・ウィズ・セルフの3rd。2009作
GORDIAN KNOTにも参加したマルチプレイヤー、グレン・スネルウォーを中心にしたバンドで
過去の2作も、プログレ、ジャズ、サイケ、メタルなどをミクスチャーさせた芸術的な作品だったが、
今作もインストを中心にした、緊張感と叙情性を交差させた見事なアルバムである。
前作以上にプログレメタリックなヘヴィさを覗かせながら、牧歌的なマンドリンの音色に、
うっすらとしたシンセを絶妙に絡ませ、もの悲しくも美しい、繊細な叙情を表現している。
たとえば、同じく知性派で芸術肌のPAIN OF SALVATIONが歌ものへの傾倒を見せるのとは逆に
彼らはあくまでもインスト演奏、音での空間美を描き出すことにこだわっているのも面白い。
ドラマティック度・・8 空間美度・・9 芸術度・・9 総合・・8
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AURA「A Different View from the Same Side

イタリアのプログレメタル、オーラの2008年作
ギター、ベース、ドラム、シンセという4人編成で、ヴォーカルはドラムが兼任。
やわらかみのあるメロディアスなProgMetaで、曲は9分台2曲に10分以上が2曲と大曲指向、
インスト部分ではプログレ的なシンセワークとともにシンフォニックな味わいがあるのが特徴。
メタリックな重厚さよりも、フュージョン的な軽やかさがあるので、プログレ側のリスナーにも楽しめる。
シンフォニツク度・・8 プログレ度・・8 テクニカル度・・7 総合・・8
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AWAKE 「Illumination」
スウェーデンのプログレメタルバンド、アウェイクのアルバム。2007作
シンセを含む5人組みで、DREAM THEATERを思い浮かべるバンド中であるが、
実際はDTほどテクニカルではないプログレパワー的なサウンドだ。
ヘヴィなギターとシンフォニックなシンセが合わさった重厚な雰囲気は
なかなか悪くないのだが、楽曲やメロディそのものにインパクトが薄い。
そうした詰めの甘さを改善してゆけば、今後に期待できそうなバンドではある。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7
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AZAZELLO 「UPSTAIRS」

ロシアのプログレメタルバンド、アザゼロの2nd。2000作
B級ヒーローマンガ的なジャケからして怪しいが、内容もまた怪しい(笑)
アコースティカルなイントロでほのぼの始まったかと思えば、
曲が始まるとせわしない変拍子リズムの演奏で、ヘナ気味のB級調プログレメタルになる。
けっこう展開も凝っているし、キーボードも入って、なかなかドラマティックなハズ…なのだが、
テクニカルなのにあまり力強くないギターリフと、このヴォーカルの声がどうも脱力系なのだな。
こういう辺境っぽいイケてなさは、自分はけっこう好きなので、にやにやしながら楽しめる。
上手い下手の問題でなく、志向とセンスのせいだろう、聴きようによっては、
少し前の中南米…とくにメキシコあたりのシンフォ系バンドのショボい質感にもダブる。
10分以上の大曲も3曲あり、プログレ側のリスナーにも辺境ものとして楽しめるかもしれないが、
ともあれ、ダメっぽさを楽しめる余裕のある方にだけ、密かにオススメしたい(笑)
メロディアス度・・7 B級系プログレメタル度・・8 辺境度・・10 総合・・7.5(けっこう好きなので)
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AZTEC JADE「PARADISE LOST」
イタリアのプログレメタルバンド、アズテック・ジェイドのアルバム。2000作
かつてDREAM THEATERトリビューアルバム「VOICES」にも参加していたバンド。
いかにもプログレメタル的な変拍子を取り入れつつも、曲は3〜4分台のものがほとんどで、難解さはない。
メロディには分かりやすいキャッチーさもあり、ハイトーンヴォーカルの実力もなかなかのもので、
この手のProg Metal好きならそこそこ楽しめるが、曲、演奏共にこれというインパクトには欠ける。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 テクニカル度・・7 総合・・7




BALANCE OF POWER「PERFECT BALANCE」

イギリスのメロディアスメタルバンド、バランス・オブ・パワーの4th。2001作
英国バンドとして地道に活動を続けているこのバンドはもっと多くの人々に評価されていい。
シンフォニックなキーボードを散りばめたメロディアスな楽曲には、プログレッシブな知性とブリテイッシュの誇りを感じさせる。
4作目となるこのアルバムでは、さらにメタリックな音の迫力が増しており、メロディアスハード的でありながら、
ネオクラシカル風味もあり、そしてプログレメタルとしてもしっかり楽しめるくらいの見事なサウンドになっている。
ときにDREAM THEATERを想起させるドラマティックさに加え、しっとりと聴かせるたおやかなピアノも美しく、
全体的に隙のないクオリティの高いアルバムである。このバンドをまだ聴き逃している方は要チェック!
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 けっこうプログレメタル度・・8 総合・・8
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BLACK JESTER「Welcome to the Moonlight Circus」

イタリアのプログレメタルバンド、ブラック・ジェスターの2nd。1994作
1992年に「Diary of a Blind Angel」でデビューしたときから、マイナー調のサウンドながら、
ジャケやアルバムタイトルなど、その幻想的なイメージがじつに素敵なバンドであった。
本作では、サウンドのダイナミズムがいくぶん増していて、そのやわらかで薄暗い情感と、
ロマンあふれる叙情美がより魅力をともなって聴けるようになった。美しいシンセを中心にした
どこかぼうっとした音作りからしても、ヨーロッパの暗がりをのぞくような感覚で耳に心地よい。
イタリアのプログレバンド、レ・オルメのカヴァーも実にハマっている。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 幻想度・・9 総合・・8
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BLACK JESTERThe Divine Comedy

イタリアン・
プログレメタルバンド、ブラック・ジェスターの3rd。1997作
ダンテの「神曲」をテーマにしたコンセプト作で、3パートに分かれた71分の大作。
インストパートの比重が増えた分、ややこのバンドの魅力であった繊細な叙情が少し
分かりにくくなったが、ドラマティックな流れで壮大なストーリーを描くという意気込みは十分。
ProgMetalというよりも、幻想的なプログレとして聴く方がいいかもしれない。
歌の弱さは相変わらずなのだが、そこも含めてのマイナー感覚が許せるのなら聴く価値はある。
バンドは本作のあと、Moonlight Circusと名前を変えアルバムを発表している。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 幻想度・・9 総合・・7.5
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BOZZIO LEVIN STEVENS「SITUATION DANGEROUS」

テリー・ボジオトニー・レヴィンスティーブ・スティーブンスの三人によるユニットの2nd。2000作
今回は、1週間のリハーサルをとったというだけあって、前作よりも曲としてまとまっている。
のっけからのヘヴィプログレ的な演奏は音に迫力があり、即興だった前作に比べて
各メンバーがイメージを共有できているようなリラックスした部分も感じる。
スティーブ・スティーブンスの奏でるギターにもメロディアスなものが増え、
曲の聴かせ所と演奏のメリハリが備わったことで、アルバムとしての完成度もずっと高まっている。
GORDIAN KNOTLIQUID TENTIONなどが好きな方もぜひ聴いて欲しい。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 演奏・・9 総合・・8
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CAB

トニー・マカパイン、バニー・ブルネル、デニス・チェンバース による
テクニカルフュージョンバンドの1作目。2000作
PLANET Xでの活動もあって、テクニカルなプレイに磨きをかけたマカパイン、
その流麗かつ軽やかなギタープレイがたっぷりと堪能できるのがこのユニット。
この時点ではまだ3人編成で、マカパインはギターの他にシンセも担当、
自身がリーダーであるだけに、ときおりメタリックな質感を漂わせる弾きまくりの
インスト演奏が楽しめる。シンセの方もギター同様に才能を見せつけている。
デニス・チェンバースの手数の多いドラムも聴き所で、安定したアンサンブルの中にも
緊張感とキメの爽快感をしっかりともたらしているのが見事。
マカパインのギターファンにはこの1枚目と2枚目がお勧めだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・9 大人のフュージョン度・・9 総合・・8
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CAB 「2」

トニー・マカパインバニー・ブルネルデニス・チェンバースブライアン・オーガーによる
テクニカル・フュージョンロックバンド、CABの2nd。2000作
マカパイン好きなので買ってみたが、メンバーは皆名うての実力者であるので
グルーブに富んだその演奏を聴いているだけでも惚れ惚れとする。
PLANET Xへ参加するあたりから、マカパインのプレイにはプログレ的な変則リズム感が加わりだして
かつてのネオクラシカル系の幻影を完全に払拭したという印象があった。
ここでのジャジーかつハードなフュージョン的なアンサンブルの中にあっても、
そのギターサウンドは、抜群のメロディ感覚と技巧とが合わさって実に輝いて聴こえる。
デニス・チェンバースのドラムも、ときに即興的な巧みな色をかもしだしており、
ブライアン・オーガーのキーボードは、硬くなりがちなインストサウンドをやわらかに彩っている。
PLANET X好きにもお勧めしたいテクニカルなハード・フュージョン作だ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ハードフュージョン度・・9 総合・・8
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CAB4
トニー・マカパイン、バニー・ブルネル、デニス・チェンバース、ブライアン・オーガー による
テクニカルフュージョンバンドの3作目。2003作
3作目なのに「4」というのは謎だが、今回も技巧派メンバーたちによる
テクニカルで軽やかなフュージョンロックが炸裂している。
新たに女性Keyも加わり、メロディアスな聴きやすさも増しているが、
前作で聴かれたマカパインの超絶弾きまくりギターはやや控えめになっている。
全体的なまとまりと、よりジャズロックがかったフュージョンらしさが増しており、
サウンド的にはメタルファンにはややまったりしすぎにも感じられるかもしれない。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 大人のフュージョン度・・9 総合・・7.5
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CAB「Live on Sunset」
フュージョンロックバンド、キャブのライブアルバム。2011作
トニー・マカパイン、バニー・ブルネル、デニス・ハム、ヴァージル・ドナーティという
実力者4人によるライブ演奏で、落ち着いた大人のジャズ/フュージョンを聴かせる。
ドナーティのドラムプレイは、玄人好みのグルーブを効かせ、その上にマカパインのギターが
ときにテクニカルに乗せられる。ブルネルのベースの存在感もさすがというべきで、
この技巧派メンツにおけるアンサンブルの要を担っている印象だ。音質的には
自主レーベルからの発売ということで、おそらくほとんど手を加えられていないだろう、
生々しさが伝わってくる感じが、ライブ的でよい。凄腕メンバーたちの大人の演奏を楽しみたい。
ジャズ・フュージョン度・・9 ライブ演奏・・9 実は超絶度・・9 総合・・8
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CABTheatre De Marionnettes

アメリカのフュージョンロックバンド、キャブの2011年作
トニー・マカパイン、バニー・ブルネル、ヴァージル・ドナーティという凄腕3人による
ハード・フュージョンサウンド。マカパインのギターは随所にメロディックでテクニカルなフレーズを
聴かせつつ、あくまで軽妙にさらりと弾き鳴らす。ドナーティのタメの効いたドラムも素晴らしく、
大人の余裕を感じさせるアンサンブルが楽しめる。今回、ブライアン・オーガーは1曲のみの参加で、
代わりにチック・コリア、ミシェル・ポルナレフ他、ゲストによるエレピやオルガンなどが楽曲を優しく彩る。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 軽妙度・・9 総合・・8
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CAIRO「CONFLICT AND DREAMS」

アメリカのプログレメタルバンド、カイロの2nd。1998作。
1stを聴いた時点ではあまりにもYES/ELP色が強すぎたが、2ndでは彼ら独自の色が出始めている。
Voの歌いまわしには今だYES臭さがのこるし、KEYのELP好きは顕著に音に表れているが、曲が良くなった。
同じレーベルの先輩であるSHADOW GALLERYにも通じる、メタリックなプログレアレンジが功を奏して、
長い曲でもだれることなく緊張感と叙情を保たせることに成功しているのが大きい。
以前はKEYに押されて目立たなかったギターのフレーズも効果的で、シンフォニックにKEYと絡んで音を厚くする。
70年代的プログレの香りを受け継ぐテクニカルシンフォバンドとして期待させてくれるバンドである。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 キーボー度・・9 総合・・8.5
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CAIRO「TIME OF LEGENDS」

アメリカのプログレメタルバンド、カイロの3rd。2001作。
ELPYESなどの70年代の音を再構築し、そこに90年代以降のプログレメタルの構築性を加味した、
ある意味懐古主義ともいえるバンドであるのだが、前作2ndで有無を言わせぬ完成度の作品を作り上げた。
続く今作では、前作のようなダイナミックさは若干抑えられた、とても落ち着いた感じのサウンドである。
同レーベルの先輩、MAGELLANにも通じるキャッチーなコーラスワーク、
しっとりとした美しいキーボード、センスの良いギターと、どれもが高品質。
70年代の音を融合させ、今や違和感なく自分たちのサウンドに溶け込ませている。
シンフォニック度・・9 テクニカル度・・8 キーボー度・・8 総合・・8
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CARAVELLUS「KNOWLEDGE MACHINE」

ブラジルのシンフォニック・プログレメタル、カラヴェルスの2010年作
シンセを含む5人編成で、テクニカルな展開力で聴かせるプログレッシブなサウンド。
きらびやかなシンセアレンジとモダンなヘヴィさに、随所に軽やかな優雅さも覗かせる作風で、
テクニカルで流麗なギターフレーズや語りの入ったシアトリカルな雰囲気とともに、
SYMPHONY X
KAMELOTSERENITYあたりにも通じるでドラマティックな世界観だ。
ヴォーカルの歌声もなかなか力強く、全体的にマイナー臭さはほとんど感じられない。
ラストの15分の大曲も含めて、シンフォニックで知的な構築センスの備わった高品質な作品です。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 構築センス・・8 総合・・8
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CATHARSIS「PATHWAYS TO WHOLENESS」
アメリカのプログレメタルバンド、カタルシスの1st(?)。1995作
それなりにメロディアスで、それなりにテクニカル。だが何かが足りない。
やはりメンバーにKeyがいないというのが、メロディの説得力や
音の厚みに直結するだけに、この手の音を目指すには痛いか。
良くも悪くも世代的にすでに「一昔前」のプログレメタルという印象。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・6


CHAIN 「RECONSTRUCT」
アメリカのプログレメタルバンド、チェインの1st。2003作
FRAMESHIFTでも活躍する、ヘニング・ポウリーのメインバンド。
サウンドはインストに主眼を置いたプログレメタルで、
変拍子を多用したリズムの上をメロディアスなギター、キーボードが音を乗せる。
この手のバンドの中では叙情性も高く、DREAM THEATER的な要素を持ちつつも、
うるさすぎないサウンド作りにはなかなかのセンスを感じる。
反面、Vo入りの曲はややありきたりな感があるのが惜しまれるが、
SEなどで曲をつなぐやり方などにも知性とセンスを感じるので、今後に大いに期待したい。
メロディアス度・・8 プログレメルタル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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Chain「exe」

アメリカのプログレメタルバンド、チェインの2nd。2004作
FRAMESHIFTでも活躍する、ヘニング・ポウリー率いるバンド。
のっけからなんと38分の組曲が始まる力作で、ヘヴィなギターとテクニカルなリズム、
そこに上手くシンセを絡ませる方法論は、やはりDREAM THEATERの影響下にある。
ただ、前作よりも音の説得力が格段に増していて、重厚かつドラマティックに
繰り広げられるサウンドは、ピアノやサックスなどのジャズ的な要素を取り込むなど
なかなか起伏に富んでいて、定型内のProgMetalを一段踏み越えようとしているようだ。
こうしたミクスチャー的なセンスはPAIN OF SALVATIONあたりに通じるものがあるが、
このバンドの場合は内的思考ではなく、あくまで楽曲そのもので聴かせるタイプ。
全編濃密なので79分という長さはやや聴き疲れがするが、
質の高いProgMetalを聴きたい方にはお勧めできる一枚だ。
メロディアス度・・7 ドラマティック度・・8 ProgMetal度・・9 総合・・8
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CHROMA KEYDead Air for Radios
DREAM THEATERケヴィン・ムーアによる、クロマ・キーのアルバム。1999作
うっすらとしたシンセワークと、薄暗い叙情で聴かせる、ケヴィン流のプログレ・ロックサウンド。
デジタリィなモダンさを取り入れつつも、人間の内的な深みに入り込むような
ナイーブな感性と、どことなくサウンドトラック的なゆるやかなドラマ性が耳に心地よい。
PINK FLOYDにも通じる、浮遊感と鬱気味の薄暗さがはかなくも美しい。あるいは、
PORCUPINE TREEあたりのダークなシンフォ感覚を先取りしていたともいえるだろう。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 薄暗度・・8 総合・・7.5
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Chroma Key「You Go Now」
DREAM THEATERケヴィン・ムーアによる、クロマ・キーの2作目。2000作
浮遊感をともなったほの暗いサウンドに、デジタリィなアレンジが加わったモダンな感触。
エフェクトのかかったヴォーカルとともに、もの悲しさを漂わせたメロウな叙情が耳に優しい。
むしろ英国のモダンロック、エモ的な聴き心地で、ゆったりと浸れる作品だ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 モダンな薄暗度・・8 総合・・7.5
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CIRCUS MAXIMUS「THE 1ST CHAPTER」

ノルウェーのプログレメタルバンド、サーカス・マキシマスのアルバム。2005作
北欧の地から久々にProg Metalの新星が登場。
いわゆるDREAM THEATER系なのだが、音を聴くかぎりこの手としてはかなりの逸材。
テクニカルなリズムと曲構成、メロディの吹っ切れの良さが印象的でヴォーカルもなかなかいい。
前に出すぎないキーボードと、なかなかのテクニックを持つギターとのバランスが見事で
全体的に「AWAKE」期のDTをもっとメロウに、北欧っぽくしたという雰囲気。
うるさすぎず静かすぎずという均衡の保ち方と、時折聴かせるしっとりとした叙情性とが相まって、
「知的でありながらどこか優しげ」というプログレメタルとしては理想的な音像。
これからこのバンド独自の個性をつけてゆけば素晴らしいバンドになってゆきそうだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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CIRCUS MAXIMUS「Isolate」

ノルウェーのプログレメタルバンド、サーカス・マキシマスの2nd。2007作
ProgMetal界の新星として話題をさらった1stから2年、待望の新作が完成した。
デビュー時から、楽曲の構築性とメロディを両立させた質の高いサウンドだったが、
今作でも期待を裏切らないものに仕上がっている。テクニカルな変拍子リズムから
キャッチーなメロディパートへの以降は実にスムーズで見事で、さらに
今回はギターの表現力も増していて、メロディアスな部分に磨きがかかっている。
DREAM THEATER的なインストを聴かせる中盤の曲はややありがちながら、
5分前後の曲にこれだけ濃密な展開を入れられるセンスはやはり非凡だし、
12分の大曲におけるダークさはドラマティックなストーリィを見事に描き出している。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス度・・9 総合・・8
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CLANDESTINEThe Invalid
アメリカのプログレメタル、クランデスティンの2011年作
韓国人女性Voを擁するバンドで、サウンドはモダンなヘヴィネスと女性ヴォーカルの歌声に、
変則リズム入りのテクニカルな展開力とお洒落な軽やかさを合わせたような感じ。
メタルコア的な激しさとともにポップなキャッチーさもあって、ヘヴィであっても硬質すぎない。
EVANESCENCELACUNA COILをProgMetal化したような、というたとえもできるか。
現時点では楽曲の魅力がまだ足りないが、将来性のあるなかなか面白いバンドだと思う。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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COMA「ELUSIVE DREAMS」
トルコ産プログレメタルバンド、コマの1st。2001作
まさかイスラム圏のトルコからこのようなバンドが登場するとは。
サウンドはやはりDREAM THEATER以降のテクニカルな構築型のプログレメタルで
変拍子を多用した演奏はなかなかまとまっていて、英語で歌われるVoも違和感はない。
ときおり中近東系のメロディフレーズが顔を見せるが、それがまだ個性とまではなっていない。
今後は土地柄生かしてターキー度を上げるのか、一般的な方向を保つのかが別れ道となるか。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 中近東度・・6 総合・・7


COMMUNICPayment of Existence」
ノルウェーのプログレメタルバンド、コミュニックの2008年作
これが3作目らしいが、過去作は未聴。ギター、ベース、ドラムという3人組で
比較的オーソドックスなメタルサウンドに、テクニカルなリズムを盛り込んだスタイル。
簡単に表すなら、Voの歌唱も含めてFATES WARNING+Nevermoreという感じだろうか、
ダークさの中にもドラマティックな叙情を残していて、案外聴きやすいのもポイント。
曲は7〜9分台と長いのだが、演奏力と音の説得力で緊張感を保っている。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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CONDITION RED「CONDITION RED」

テクニカル系ギタリスト、ラーズ・エリック・マットソンアレックス・マシを中心にした
フィンランドのプログレメタルユニット、コンディション・レッドのアルバム。2000作
基本は変拍子を多用したテクニカルなインストで、男女ヴォーカル入りのサウンドは、
無理にメタルっぽくしようとしていないのが好感が持てる。時にフュージョン的なのりの良さもあり、
曲の組み立てのセンスの良さはフランスのシリル・エイチャードなどが思い出された。
テクニカルになりすぎないところが秀逸で、じっくり聴き込むことも出来れば
お茶を飲みながらしっとりもできる。メタルジャズロックとしても一級品。デレク・シェリニアンも参加。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス・・9 総合・・8
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CONDITION RED「U」

北欧のテクニカルギタリスト、ラーズ・エリック・マットソン率いるコンディション・レッドの2nd。2003作
前作はジャズロック&フュージョン色も強かったが、今回はのっけからネオクラシカルなサウンドで
そこに浮遊感のあるやや素人臭い女性ヴォーカルが歌を載せ、ときおりテクニカルなキメをしてみせるという
いわばネオクラ系プログレメタル。インスト曲におけるシンセはかなりプログレ的で、それが様式美ギターと合わさると
まるでイングヴェイをプログレ化したような雰囲気にもなる。これをプログレメタルというべきか、
北欧ネオクラシカルというべきか迷うところだが、とにかくテクニカルメタル好きには楽しめるサウンドであることは確か。
なお、今作ではアレックス・マシはゲスト扱いとなっている。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ネオクラ度・・8 総合・・7.5
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Cosmics「The Cosmic Year」

EMPTY TREMORのダニエル・リヴェラーニを中心としたプロジェクトバンド、コズミックスのアルバム。2008作
タイトルどおり、スペイシーな雰囲気が漂うインストのProgMetalで、ダニエルの変幻自在のシンセワークに、
名手ヴァージル・ドナーティ(PLANET X、RING OF FIRE)の見事なドラムが変則リズムとともに緊張感を作り出す。
テクニカルな展開の後には、メロディアスなギターの切り返しなどもあって、なかなかにドラマティック。
音を詰め込むのではなく、空間的な壮大さを描くような作風がプログレッシブ好きには心地よいですな。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・8 プログレ的センス度・・9 総合・・8
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CREATION'S END「A New Beginning」

アメリカのプログレメタルバンド、クリエイションズ・エンドの2010年作
RIOTのマイク・ディメオがヴォーカルに座るバンドで、
適度にダークで重厚なプログレ・パワーメタルをやっている。
ヘヴィなギターリフとシンセワークでミドルテンポの楽曲を聴かせるスタイルは、
たとえればNevermoreを聴きやすくしたような感触もあり、ドラマティックな展開力は
かつてのCONCEPTIONなどにも通じるか。ラストの大曲も含めて知的で重厚な力作だ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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CYNIC「Traced in Air」

伝説のプログレッシブ・デスメタルバンド、シニックの復活作。2008作
かつて「Focus」というアルバム1枚を残し、コアなリスナーから注目を浴びたこのバンド、
中心人物のショーン・マローンは、その後、GRDIAN KNOTをはじめ、AGHORAへの参加や
ソロワークなど、地道な音楽活動をしていたが、この度ついにCYNICでの新作が叶った。
サウンドの方は、どこかスペイシーで神々しいジャケのイメージとリンクするように、
内的宇宙を思わせるような深みのある雰囲気で、かつての芸術的な感性はそのまま。
テクニカルでありながら、決して弾きまくるのではく、プログレッシブな知性を感じさせる演奏とともに
楽曲アレンジには、むしろ淡々としたヴォーカルとマッチするような繊細さがある。
一部デス声も使用しているが、OPETHなどと同様に、音を通じて静と動、悲しみと怒りの表現を
描いているというイメージで、全体的にも美しくすらあるプログレ的な作品に仕上がっている。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 芸術度・・8 総合・・8
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CYNICCarbon Based Anatomy

アメリカのプログレッシブメタル、シニックのミニアルバム。2011年作
2009年に25年ぶりの復活作Traced in Air」を発表し、そのプログレッシブな美しさでファンを喜ばせ、
続くミニ
「Re-Tracedでは意表をついたアレンジで賛否両論を呼んだ。これはそれに続くミニアルバムで、
のっけからしっとりとしたシンセと女性ヴォーカルによるアンビエントな雰囲気で驚かされるが、
2曲めからは彼ららしい知的で芸術的なサウンドを聴かせてくれる。やわらかな聴き心地の中に
もの悲しい情感と未来的なセンスのスケール感を内包し、巧みなアンサンブルで構築してゆく。
ProgMetalとしての質感を残しつつ、ほのかな民俗要素やモダンプログレのアンニュイさも取り込んでいて
そのセンスの良さは、Porcupine Treeなどにも通じるかもしれない。早くフルアルバムが聴きたい。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・8 芸術度・・9 総合・・8
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CYRIL ACHARD'S MORBID FEELING「...IN INCONSTSNCIA CONSTANS」

フランスのギタリスト、シリル・エイチャード率いるモービッド・フィーリングの2002年作
シリル・エイチャードはフランスの大御所プログレバンドATOLLやARRAKEENなどへ参加した経歴をもつ。
サウンドは、DREAM THEATER的なテクニカルさとメロディアスな叙情とのバランスのとれた見事なもので、
インストパートの壮絶さはDT並である。キーボードとギターのコンビネーションも良く、
かすれ気味の声質のヴォーカルもなかなかアダルトなテイストでメロディを歌い上げている。
シリルのギターは緩急自在で、正確かつテクニカルでありながらも、しっかりムーディなセンスもある。
DTのジョン・ペトルーシに比肩できるギタリストといっても過言ではないだろう。
全体的にもDREAM THEATER的な部分が多く目立つが、聞き手をぐいぐいと引きこむ力強さと、
メロウな繊細さを併せ持った素晴らしい傑作だ。フランスおそるべし。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・9 楽曲センス・・9 総合・・8.5
◆メタル名盤特選入り
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Cyril AchardConfusion」

フランスのギタリスト、シリル・エイチャードのソロアルバム。2002作
シリル・エイチャードというと、プログレメタルユニット、MORBID FEELINGが思い出されるが、
本作はそれより前、1996年に録音されたもので、メタルというよりはフュージョン的な作品。
おそらく、プログレバンドArrakeenを脱退してからのものだろう。随所にプログレ的な構築性や
ギターのみならずシンセを含んだシンフォニックな味わいもあって、そのセンスと才能を発揮している。
メロディアスなギタープレイでの泣きのセンスは素晴らしく、クラシック、ジャズなどの素養も覗かせて
単なるギターインスト以上の魅力ある楽曲が楽しめる。ボーナスに2002年のデモやArrakeen時代の曲も収録。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ギターメロ度・・8 総合・・8
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DAEDALUS「The Never Ending Illusion」

イタリアのプログレメタルバンド、ダイダロスのアルバム。2009作
一時期はシンフォニックメタルに押されがちであったが、ここのところ、
イタリアにも少しずつ、またプログレメタルバンドが増えてきたようだ。
このバンドもシンセを含む5人組で、なかなかセンスのよいサウンドを聴かせる。
テクニカルなリズムと、メロディアスなギター、シンセとのバランスがよく、
歌メロはキャッチーでありながら、どことなくヒネくれたセンスを窺わせる部分は
かつてのELDRITCHEVIL WINGSあたりに通じるものがある。
なにより、このいかにもイタリア的な「陽性の混沌」ともいうべき奇妙な質感はとても好み。
イタリア語によるラスト曲もいい。イタリアンProgMetalに期待の新人登場です。マイスペはこちら
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 イタリア度・・9 総合・・8
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Daedalus「Motherland
イタリアのプログレメタル、ダイダルスの2011年作
前作もじつにイタリアらしい奇妙な構築センス満載の力作であったが、
本作も初期のELDRITCHのようなプログレ感あふれるシンセワークと
聴き心地はキャッチーだがどことなくヒネたメロディに包まれたProgMetalサウンド。
ギターのフレーズは爽やかといってもよいくらいで、メロディアスな叙情性は前作と同様なのだが、
全体的には軽妙なノリと怪しさがやや薄れたのが残念。ときおりヘンなリフもちゃんと出てくるが。
ちなみに、シンセを弾くのはプログレバンドIl Tempio Delle Clessidreの女性奏者で、
その筋のマニアにもニヤり。なぜかMASTERPLANのローランド・グラポウもゲスト参加している。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 イタリア度・・8 総合・・7.5
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Dali's Dilemma「Manifesto for Futurism」

アメリカのプログレメタルバンド、ダリズ・ジレンマのアルバム。1999作
MAGNA CARTAレーベルからデビューした5人組で、一聴してそのサウンドは
DREAM THEATERからの影響を感じさせるもの。テクニカルなリズムの上に
美しいシンセとペトルーシばりのギターワークが乗る。そしてヴォーカルの実力もなかなか。
5〜7分台の曲を中心に、巧みな構成力で聴かせつつ、歌メロにはアメリカンプログレ的なキャッチーな
抜けの良さがあり、難解さを感じさせないセンスもいい。1作のみで消えるには惜しいバンドだった。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス・・8 総合・・8
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Daniel J「Losing Time」
イスラエル出身のギタリスト、ダニエル.Jの2003年作
ギターの他にベースにドラム、シンセも弾きヴォーカルもとるというマルチプレイヤーで
Jordan Rudessのソロ作に参加したこともあるという経歴の持ち主らしい。
やっているのはヘヴィなリフとプログレメタリックな変拍子にテクニカルなキメという、
やはりDREAM THEATERに通じる部分の多いサウンドだが、モダンなヘヴィロック風味や
UKロック的なキャッチーな歌メロもあったりと、なかなか面白い作品に仕上がっている。
現時点ではDTからの影響や、雑多な要素が楽曲の中で活かしきれていない気がするが、
テクニック的にはもちろん、才能あるミュージシャンであることは間違いないだろう。
個人的にはかすかに覗かせる中近東的フレイバーを増やすと個性になる気がする。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ProgMetal度・・8 総合・・7.5
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DANIELE LIVERANI「Daily Trauma」
イタリアのマルチプレイヤー、ダニエレ・リヴェラーニのソロアルバム。2004作
EMPTY TREMORGENIUSなどでの活動で知られている彼だが、
このソロ作もジャケはチンケだが内容は充実。ギター、ベース、シンセを一人でこなし、
全編テクニカルなインストプログレメタルが炸裂。イタリア人らしい陽性のメロディと
いかにもプログレ的なシンセアレンジとともに、キャッチーで爽快なサウンドが楽しめる。
やはり歌がないので途中でやや飽きるのは否めないが、シンフォニック、ポップ、テクニカルと
キラキラと表情を変える遊園地のような楽しい作品であると思う。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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DANIELE LIVERANI「GENIUS A ROCK OPERA

イタリアンプログレメタルバンド、EMPTY TREMORのG、ダニエル・リベラーニのプロジェクト。2002作
まるでスターウォーズみたいなジャケットからして壮大なSFロックオペラらしい。
ギター、ベース、キーボードは自身がこなしており、Voに豪華なゲストを迎えて
配役ごとに歌を載せるという方法論はアルイエン・ルカッセンのAYREON的か。
サウンドはEMPTY TREMORのようなテクニカルな変拍子PROG METALではなく、
意外と分かりやすいプログレ風味もある歌ものメロディアスメタルといったところ。
マーク・ホールズ、ラナ・レーン、ダニエル・ギルデンロウ、らに加え
ジョン・ウェットン、スティーブ・ウォルシュなどプログレ界からも大物が参加している。
シンフォニック度・・7 プログレ度・・7 壮大度・・8 総合・・7.5
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GENIUS A ROCK OPERA「EPISODE 2 -IN SEACH OF THE LITTLE PRINCE

イタリアのマルチプレイヤー、ダニエル・リヴェラーニによるロックオペラプロジェクト、ジーニアスの第二弾。2004作。
今回も、マーク・ボールズ(RING OF FIRE)、ダニエル・ギルデンロウ(PAIN OF SALVATION)に
エリック・マーティン(元Mr.BIG)、ロブ・タイラント(LABYRINTH)、エドゥ(ANGRA)、
リブ・クリスティン嬢(LEAVES' EYES)他、豪華ゲストが参加。それぞれの配役ごとにヴォーカルに迎えて、
壮大なSFストーリィが繰り広げられる。前作は歌もの的要素が強かったが、今回は曲によって
雰囲気に幅を持たせていてなかなか楽しめる。テクニカルな部分とキャッチーなメロディとのバランスがよく、
壮麗なキーボードのアレンジも全体のサウンドにに厚みをもたせている。
ルカッセンのAYREONにも匹敵するロックオペラ作品。エピソード3にも期待。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・7.5
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GENIUS A ROCK OPERA「EPISODE 3 -The Final Surprise」

イタリアのマルチプレイヤー、ダニエル・リヴェラーニによるロックオペラ、ジーニアスの3作目。2007作
毎回多彩なゲストが話題を呼んでいるが、今作ではD.C.クーパー、ダニエル・ギルデンロウ、
ヨルン・ランデ、エリック・マーティンという、豪華なヴォーカル陣が集結した。
楽曲の方もやや地味だった前作に比べ、シンフォニックなアレンジが増していて、
テクニカルなプログレメタル的展開美が光る。そして当然ながら、
実力あるヴォーカリストたちの歌唱も見事で、サウンドの説得力を引き上げている。
重厚かつ壮麗なシンフォニックメタルオペラ作品だ。
シンフォニック度・・8 ProgMetal度・・8 壮大度・・8 総合・・8
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DANTE 「inner circle」
ドイツのプログレメタル、ダンテの2007年作
シンセを含む5人編成で、適度にテクニカルで重厚なProgMetalサウンドは、
いかにもドイツのバンドらしく、バランスのとれた聴き心地と、ややダークな叙情が魅力。
いきなり10分の大曲で始まって、その後も8分、9分という長い楽曲を構築してゆくのだから、
それなりの自信とセンスがなくてはできない。テクニカルに走りすぎないどっしりとした感触と
サウンドを包むドラマティックな雰囲気はVANDEN PLASあたりに近いだろうか。なかなかの力作。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・7.5
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Dark SunsSwanlike

ドイツのプログレメタルバンド、ダーク・サンズの1st。2002作
先に2nd、3rdを聴いていて、非常にセンスのあるバンドと感心しきりであったが、
この1stの時点でも、ツインギターによる叙情メロディで聴かせる見事なサウンドだ。
薄暗いメロウさと起伏のある展開力は、ほとんどOPETHに近い雰囲気で、
ときおりデスヴォイスも出てくる。メランコリックなもの悲しさはKATATONIA的か。
適度なゴシック風味と、プログレッシブな構築性を合わせた、センス抜群のデビュー作。
ドラマティック度・・8 薄暗度・・8 楽曲センス・・8 総合・・8
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DARK SUNS「Existence」

ドイツのプログレメタルバンド、ダーク・サンズの2nd。2005作
OPETHを思わせる薄暗い叙情と重厚な世界観に、もの悲しい静寂を盛り込んだ、
現代型のメランコリック・プログレメタルサウンド。美しいシンセをバックに
ツインギターがときにメロウなフレーズを弾きつつ、曲によってはメタル度の薄い
いわばPorcupine Tree系の雰囲気もあって、マイルドな歌声とともにしっとりと聴かせる。
ProgMetalとしての展開美では物足りないが、Riversideなどが好きな方にもアピールする音楽性だ。
メロウ度・・8 ProgMetal度・・7 メランコリック度・・8 総合・・8
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DARK SUNS「Grave Human Genuine」

ドイツのプログレメタルバンド、ダーク・サンズの3rd。2008作
前作同様、薄暗い叙情性で聴かせるサウンドに、本作ではアレンジ面での
巧みな展開力が加わって、作品としての密度がぐっと増してきている。
静寂パートでのしっとりとしたもの悲しさはプログレ的な感性であり、
美しいフルートの音色とメタリックなギターリフが絡む部分などはとても個性的。
今回はデス声も使っていて、楽曲における静と動のメリハリの付けかたには
OPETHばりのセンスを感じさせる。艶やかなストリングを用いたアレンジなども見事で、
これはプログレッシブ・メタルの新しい可能性を思わせる一枚といえる出来だろう。
ドラマティック度・・8 モダンProgMetal度・・8 アレンジセンス度・・9 総合・・8.5
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DARK SUNSOrange

ドイツのプログレメタルバンド、ダーク・サンズの4th。2011作
OPETHを思わせる薄暗い叙情と展開美が素晴らしいこのバンドであるが、
本作は、これまでとは異なりオルガンが鳴り響く70年代プログレ風味のサウンドで
アナログ風味のやわらかさと軽やかなアンサンブルに、マイルドなヴォーカルを乗せ
どこかサイケ気味の浮遊感もあって、前作までのダークな重厚さとはガラリと変わった。
曲は4〜6分台がほとんどで中だるみすることなく楽しめる。ラストの14分の大曲もなかなか圧巻。
奇しくもOPETHの2011年作と同じような作風の、プログレリスナー向きの傑作である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 70年代風度・・8 総合・・8
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DarkwaterCalling the Earth to Witness
スウェーデンのプログレメタルバンド、ダークウォーターの2007年作
モダンなヘヴィさと美しいシンセアレンジを同居させたサウンドには、
テクニカルすぎない聴きやすさとともに、北欧らしいクールなアレンジが効いている。
メロディや楽曲展開などにはさして目新しさはないが、総じてクオリティの高さが光り、
適度な硬質感の中にモダン派ProgMetalとしてのセンスが感じられる好作品だ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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DARKWATERWhere Stories End」
スウェーデンのプログレメタルバンド、ダークウォーターの2010年作
前作はクオリティは高いがさして印象に残る作品ではなかったのだが、
今作もシンセを含んだ美しくも重厚なサウンドで、質の高い構築センスを聴かせる。
北欧らしいクールな叙情と適度にテクニカルなアンサンブルがは耳心地がよいのだが、
やはりドラマティックな盛り上がりやはっとするような展開が少ないので、
どうしても中庸感を感じてしまう。美麗なシンセのセンスはなかなかなのだが。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・7 北欧度・・8 総合・・7.5
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DAY SIX「Grand Design
オランダのプログレメタル、デイ・シックスの2010年作
シンセを含む4人組で、テクニカルなアンサンブルで聴かせるProgMetalサウンド・
ドラマティックな叙情性とモダンなヘヴィさを同居させたアレンジで、
9分、16分という大曲を構築してゆく。ヴォーカルの力量もなかなかのもので、
ダークめの世界観とともに、ときにDREAM THEATERを思わせる展開力もある。
楽曲ごとのインパクトやメロディにいくぶんの物足りなさは感じるが、質の高い力作である。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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Dead Air Radio「Signal To Noise Radio」

アメリカのプログレメタルバンド、デッド・エア・ラジオのアルバム。2007作
ヴォーカルにギター、ベース、シンセアレンジもこなすビル・ギブンス氏を中心にした3人組。
テクニカルな展開力に、キャッチーなメロディと叙情を織り込んだ楽曲は濃密かつスリリング。
ヴォーカルはラブリエみたいだし、ドラムの叩きかたはポートノイにクリソツという…
いかにもDREAM THEATERフォロワー丸出しながら、演奏、楽曲の質ともに高く
アメリカンプログレ的なメロディの抜けの良さとともに、クールなセンスを感じさせる。
DT好きはもちろん、EcholynやSPOCK'S BEARDなど、プログレ側のリスナーにも勧められる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 演奏力・・9 総合・・8
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DEAD LINE「DRESSED TO KILL」
イタリアのプログレメタルバンド、デッド・ラインの1st。
プログレ色は思ったほどなく、シンフォニックかというと、そうでもない。
普通のメロディアスメタル、ふりかけにプログレ風味という感じか。
大仰なハッタリも、テクニカルな変拍子もない、何が売りなのかイマイチ分からない。
メロディアス度・・6 プログレ度・・5 楽曲・・6 総合・・6.5


DEREK SHERINIAN「PLANET X」

元DREAM THEATERのシンセ奏者、デレク・シェリニアンのソロ作。1999作
DTを解雇されたデレクが目覚めたのは、超絶テクニカル・プログレメタル・フュージョンだった!
本作の広告の文句には「これが奴らへの答えだ」とあったが…奴ら、というのがDTであるのは明白、
それはともかく、ここで聴けるサウンドは、変拍子に次ぐ変拍子の、強烈なテクニカルプログレである。
天才ドラマー、ヴァージル・ドナーティの叩き出す、ありえないような変幻自在のリズムに、
吹っ切れたようなデレクのシンセワークが重なり、ヒねくれ気味のヘヴィ・フュージョンが構築される。
モダンなテクニカルさの裏には、ELPなどの古き良きプログレッシブロックへの憧憬もかいま見える。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 キーボー度・・8 総合・・8.5
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DEREK SHERINIAN「INERTIA」

PLANET Xを率いるデレク・シェリニアンのソロ作。2001作
プログレ史に残る傑作「PLANET X」を発表後、デレク・シェレニアン(元ドリームシアター)は、
天才ギタリスト、トニー・マカパインと組んでPLANET X名義のアルバム「UNIVERS」を製作、
そして続いて発表されたのが、初の個人ソロ名義のこのアルバムである。
今回は英国の名ドラマー、サイモン・フィリップスと組み、PLANET Xよりはややジャズよりの
落ち着いた(といっても十分プログレッシブだ)音作りとなっている。
全篇インストでありながら、まったく飽きさせることなくその大人のアンサンブルを聴かせてくれる。
デレクのKEYはメロディ、リズムセンスともに素晴らしく、スティーブ・ルカサー(TOTO)のメロウなギターを包み込み、
楽曲の彩りを調和させている。技巧的なプログレで、しかもムーディでメロディアスなアルバムだ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 技巧派アンサンブル度・・9 総合・・8
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DEREK SHERINIAN「BLACK UTOPIA」

PLANET Xを率いるデレク・シェリニアンのソロ作。2003作
PLANET Xでの超絶技巧サウンドの他に、こうしたソロ作としても活動を続けてゆくのだから
DREAM THEATER脱退以後の彼の音楽への情熱は凄まじい。これがソロ名義では3作目になる。
今回も豪華なゲストを揃え、のっけからイングヴェイ・マルムスティーンのクラシカルギターが鳴り響く。
その他、曲ごとにアル・ディメオラザック・ワイルドスティーブ・ルカサーといった大御所がギターを弾き、
ドラムにサイモン・フィリップス、ベースにはビリー・シーンらが名をつらねる。
サウンドは、キーボーディストのソロ作というよりは、デレクvs名うてのギタリストとのバトルといった様相で
テクニカルな技巧パートはもちろん、ヘヴィなギターリフのダークなメタルパートもあり、
ゆるやかなハードフュージョンの曲もありと、インスト作でありながらなかなかバラエティに富んでいる。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ギタリスト活躍度・・9 総合・・8
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DEREK SHERINIAN「MYTHOLOGY」

デレク・シェリニアンのソロ4作目。2004作
前作からわずか1年で再びデレクのソロ作登場。もはやPLANET Xの枚数を追い抜いた(笑)
前作に続き、ギターにはザック・ワイルドスティーブ・ルカサー、ドラムにサイモン・フィリップス
今作にはスティーブ・スティーブンスジョン・サイクスアラン・ホールズワースらも参加しており
今回も卓越したミュージシャンたちによる一流のプレイがたっぷり堪能できる。
前作はのっけからのイングヴェイのギターがインパクト大だったが、今作はシンフォニックテイストもある
プログレメタルサウンドから始まり、派手さはないが非常に濃密な印象。
リズム的にもよりプログレっぽいアレンジで感触的には1stソロ「PLANET X」に近いイメージか。
もちろんギターとキーボードのバトルもあり、フラメンコ調のラテンナンバーもありで、やっぱりバラエティ豊か。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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DEREK SHERINIAN 「Blood Of The Snake」
PLANET Xでも活躍する、デレク・シェリニアンのソロ作。2006作
ここ数作は、豪華ギタリストとの競演が話題の作品が続いているが、今作にも
ザック・ワイルドをはじめ、イングヴェイブラッド・ギルス、それにジョン・ペトルーシも参加。
これだけメンツが豪華なのだから内容も悪いはずはないのだが、プログレメタル的だった前作に比べ
いくぶん肩の力が抜けたようなメタルフュージョン的な質感は、ぱっと聴きには地味な印象で、
インストが中心なだけに、演奏が上手くてきれいだとついBGMになってしまうのが難点か。
むしろ曲云々というよりも、各プレイヤーのプレイを中心に聴いた方がよいのかもしれない。
イングヴェイのギターとデレクとのバトルが聴けるHあたりは緊張感がある素晴らしい演奏ですな。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 豪華メンバー度・・8 総合・・7.5
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Derek Sherinian「Molecular Heinosity」

PLANET Xの鍵盤奏者、デレク・シェリニアンの2009年作
メタル、プログレ、クラシック、フュージョンと、さまざまな要素をミックスさせたサウンドと
その楽曲におけるリズムセンスやテクニカルなプレイから、プログレファンからも評価が高い。
2006年のソロ、2007年のPLANET X名義のアルバムに続くのが本作であるが、
今作もデレクの作品ではすでにおなじみのザック・ワイルドをはじめ、トニー・フランクリンら
実力あるメンバーが参加。その中には、日系の新鋭ギタリスト、Taka Minaminoなる人物もいる。
サウンドの方は、頭3曲はヴァージル・ドナーティが参加しており、PLANET X的なテクニカルな
プログレ・フュージョンが楽しめて、まずはファンの期待を裏切らない。4曲目以降は、
参加プレイヤーの味を出させる楽曲アレンジで、Zakk Wyldeの存在感のあるギターを引き立て
テクニカル系ギタリスト、Rusty Cooleyの参加曲では華麗なネオクラシカル風味も入ったりと、
多くのプレイヤーの起用をアルバムとしてまとめあげるデレクの手腕が光っている。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 ギターが活躍度・・8 総合・・8
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Derek Sherinian「Oceana」

PLANET Xのシンセ奏者、デレク・シェリニアンの2011年作
今作はドラムにはサイモン・フィリップスを固定、ギターはトニー・マカパインをはじめ、
スティーブ・ルカサー、スティーブ・スティーブンス、ベースにはジミー・ジョンソン、トニー・フランクリン
といった名うての実力者を迎え、軽やかなフュージョンタッチのサウンドを繰り広げている。
デレクのシンセはオルガンの音色をはじめ、いくぶんレイドバックしたようなプログレ風味を聴かせ、
PLANET Xに比べるとぐっと肩の力が抜けた、大人の余裕を感じさせるサウンドに仕上がっている。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 プログレフュージョン度・・9 総合・・8
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Devin Townsend(OCEAN MACHINE)「BIOMECH」

奇才、デヴィン・タウンゼンドによるオーシャン・マシーンの1997年作
STRAPPING YOUNG LADでヘヴィなミクスチャー・デスメタルを極めたデヴィンだが、
本作で聴けるのはもっとオーセンティックなプログレメタル的なサウンドである。
メタリックなヘヴィさは残しながら、エモーショナルなメロディと浮遊感を取り入れ
彼自身も嗜好するRUSHのように、バランスのとれた知的ロックを描いている。
UKのエモのようなキャッチーさとモダンさなヘヴィロック色も聴かせつつ、
アルバム終盤の大曲などではとらえどころのない懐の深さを感じさせるのはさすが。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 知的モダン度・・8 総合・・8
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Devin Townsend「Infinity ∞ 」

奇才、デヴィン・タウンゼンドの1998年作
STRAPPING YOUNG LADの活動を一段落させたデヴィンが、
今一度、己自身の内面と向き合うことで作り上げたのが本作である。
メタリックなハードさとプログレッシブな知的さ、そこにいくぶんのユーモアを合わせたそのサウンドは、
芸術的な音楽家であり、孤高の道化師でもあるような、デヴィン自身の人生が投影されたような作風だ。
内的な吐露という点ではPAIN OF SALVATIONのダニエル・ギルデンロウなどに通じるものも思わせる。
連なってゆく楽曲の中にある、苦悩や悲しみや楽しさ、そのきらめきを、音として聞き取ることができたなら、
これはまさに彼の人生のテーマのようなアルバムであり、ひとつの自伝書ともいうべき濃厚な作品である。
おそろしく内的なパワーに溢れている。このアルバム完成後、彼は1、2年ぐったりとしていたというのもうなずける。
ドラマティック度・・8 内的プログレ度・・8 内的表現度・・9 総合・・8.5
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Devin TownsendPhysicist」

奇才、デヴィン・タウンゼンドの2000年作
本作はSTRAPPING YOUNG LADと同じメンバーで作られていることから、
いわばSYLとデヴィンのソロ作の融合という感じのサウンドで、
これまでの彼のソロ作の中ではもっともメタリックな激しさが強い。
ザクザクのギターでスラッシーに疾走しながら、シンセによるきらびやかなアレンジと
どこかスペイシーな浮遊感が交差して、シンフォニックでインダストリアルなスラッシュという、
不思議な感触が楽しめる。一方ではモダンでキャッチーなハードロック風味もあり、
結局どんなことをやっても聴き手を引き込むセンスはさすがである。
ドラマティック度・・8 スラッシー度・・8 プログレ度・・6 総合・・8
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Devin Townsend「TERRIA」

奇才、デヴィン・タウンゼンドの2001年作
超絶テクニカルエクストリームメタルのSTRAPPING YOUNGLADと平行しながら、
よりプログレッシブで内的なソロ作も作り続けている。本作はOCEAN MACHINEを入れれば、
ソロ4作目となるアルバムで、「Infinity」、「Physicist」という傑作に続く力作に仕上がっている。、
ヘヴィなギターをうっすらとしたシンセで包み込み、モダンなアレンジの中にもの悲しい叙情を取り込んだ、
ミクスチャー感覚にあふれた現代的なプログレッシブ作品である。今作では静けさの中でのざわめきや、
さまざまなヴォイスの使い方なども繊細で、耳を澄ませて聴くほどに音の広がりが感じられる。
ドラマティック度・・8 プログレッシブ度・・8 内的センス度・・9 総合・・8
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The Devin Townsend Band「Synchestra」

奇才、デヴィン・タウンゼンド率いるバンドの2006年作
STRAPPING YOUNG LADの活動にひと区切りをつけたデヴィンが、再び己を見つめなおすかのように
作られた、プログレッシブで美しいアルバム。アコースティックギターの素朴な音色で幕を開け、
しっとりとした優しいサウンドにシンセが加わると美しいシンフォニックな音像になるが、
そこにしっかりとメタリックなギターも加えるのがただのプログレ風味には終わらないという、
さすがデヴィンのセンス。プログレ風というだけでなく、メタルな激しさもちゃんとある。
肩の力が抜けたようなユーモラスな部分も含めて、彼という人間の多面的な要素が非常によく現れたサウンドだ。
いうなればSYLでのブルータルな部分を削ぎ落としたミクスチャー感覚というべきか、
あるいはMIKE OLDFIELDのメタル版というべきか、己の中にある音を曲にして構成したという作風で、
じつに感動的でドラマティック、アーティスティックな作品である。これぞ本当のプログレッシブハードロック!
ドラマティック度・・8 プログレッシブ度・・8 内的センス度・・9 総合・・8
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DEVIN TOWNSEND「Ziltoid The Omniscient

奇才、デヴィン・タウンゼンドの2007年作
2006年の「Synchestra」は優しく内的なプログレッシブ作品であったが、
本作はSFコメディー的なストーリーを盛り込んだ壮大な(?)コンセプト作となった。
時間を操る燃料であるコーヒーを手に入れようと地球を侵略にかかる宇宙人、
ジルトイドを主役にした、壮大かつちょっぴりおバカなストーリーを、セリフなども含んだ
メタルオペラ的な世界観で構築、ヘヴィなギターリフと変則リズムを盛り込んだテクニカル性は
いわばGjent的な聴き心地もあり、スペイシーなシンセアレンジがそれを包み込んでゆく。
いかにもデヴィンらしいアヴァンギャルドなセンスと、緻密なアレンジ力が合わさった力作です。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 壮大度・・8 総合・・8
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Devin Townsend Project「Addicted」

の2009年作
アルバム「氣」に続く4連作の2作目で、ヘヴィなギターのモダンロック風味でスタート、
浮遊感のあるシンセアレンジと、ダミ声とノーマル声を使い分ける不思議な歌メロにより、
内的でありつつもどこか広がりのある壮大さを描き出すという、デヴィン節は健在だ。
そして本作では、元GATHERINGのアネク・ヴァン・ガースヴァーゲンが参加し、
その美しい歌声で楽曲に彩りを添えている。コンセプト的なドラマ性と知的センス、
楽曲の連動性により、単なるメタルでもハードロックでもない器の大きさを感じさせる。
ドラマティック度・・8 知的アレンジ度・・8 内的壮大度・・9 総合・・8
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Devin Townsend ProjectDeconstruction」

の2011年作
2009年の「氣」「addicted」から続く4部構成の3作目となるアルバムで

薄暗い雰囲気のモダンなプログレ風味から始まり、メタリックなヘヴィさが加わると
しだいにいつもの“混沌とした壮大な世界観”が広がってゆく。今作ではシンセだけではなく
オーケストラによる音の厚みがあるので、サウンドにはより説得力が増している。
まるでブラックメタルばりの激しさや、プログレメタリックな知的な狂気ともいうべき表現力、
そして繊細な叙情…10分、16分という大曲を含め、メリハリのある展開と強固な構築性が素晴らしい。
ドラマティック度・・8 知的アレンジ度・・8 内的壮大度・・9 総合・・8.5
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Devin Townsend Project「Ghost」

の2011年作
先のDeconstruction」と表裏一体の作品で、上記が混沌とした濃密さであるなら
本作はゆったりと優しい自然を感じさせるヒーリング系プログレというべきサウンド。
シンセとヴォーカルを中心にしつつ、アコステッィクギターやフルートなどの素朴な音色と
ときに女性Voも加わって、GANDALFなどにも通じる癒し系の叙情で聴かせる。
メタルファンよりもむしろプログレ、シンフォニックリスナー向けの作品だ。
シンフォニック度・・7 しっとり繊細度・・8 ヒーリング度・・8 総合・・8
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DGM「DREAMLAND」

イタリアのプログレメタルバンド、ディージーエムの3rd。2001作
前作2ndは、まだメロパワ色が強く、ストラトヴァリウス+シンフォニーX、という感じだったが、
今作はその持ち前のプログレッシブなリズム感覚を発揮させ、非常に作りこまれた高密度の作品となった。
ヴォーカルが新加入したことで、サウンドの説得力向上とともに、ギターとシンセのバランスが素晴らしい。
とくにインストパートでは、プログレ感覚溢れる変拍子を巧みに取り入れていて、
メロディアスな疾走メタルとしても、高品質なプログレメタルとしても一級品だ。
前作までのネオクラシカル要素は薄まったが、むしろこのバンドの質の高さを浮き彫りにした。
メロディアス度・・9 プログレ度・・8 楽曲センス・・9 総合・・8.5 ◆メタル名盤特選入り
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DGM「HIDDEN PLACE」

イタリアのプログレメタルバンド、DGMの4th。2003年作
2ndまではイタリア版STRATVARIOUS+プログレメタルという感じだったのだが、
前作「DREAMLAND」にしてセンス抜群の独特のプログレメタルの傑作を作り出した。
それに続くこの4thだが、いっそう疾走メタルから離れ本格派PROG METALを追求した音になっている。
2ndまでの様式美色がなくなっているので、シンフォメタルファンには肩すかしを食うだろうが、
その抜群のセンスによるリズムアレンジ、キーボードのセンスには目を見張るものがある。
イタリアっぽさは皆無で、グローバルなプログレメタルとして聴くべきバンドになった。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 アレンジセンス・・8 総合・・8
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DGM「MISPLACED」

イタリアのプログレメタルバンドDGMの5th。2004作
気付いてみればイタリアでもすでに中堅どころのこのバンド。
3rd「DREAMLAND」の完成度でテクニカル・メロディックメタルバンドとして名を上げ、
前作「HIDDEN PLACE」ではプログレメタルの硬質感を押し出したが、
続くこのアルバムでは、楽曲がよりメロディックに聴きやすくなっている。
もちろんセンスあるアレンジは健在で、疾走しながらもリズムが3拍子になったり、
きらびやかなキーボードの音色などにはプログレッシブなマインドがたっぷり。
キャッチーな歌メロで疾走する部分は普通のメロディックメタルとして聴け、
またプログレメタルとしても楽しめるという、両方の感覚で聴ける作品。
日本盤ボーナスにはHIGHLOADに対抗してか、北斗の拳の「愛を取り戻せ」を収録。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 プログレメタル度・・7 総合・・8
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DGMDifferent Shapes

イタリアのプログレメタルバンド、DGMの6th。2007作
イタリアンメタルの中でも、すでにデビューから10年以上の中堅となった彼ら。
早くからメロパワとブログレメタル色との融合を模索してきたサウンドは今作でも高品質。
裏と表を使い分けるテクニカルなリズムと、展開力は普通のメロスピバンドにはないもので、
新加入のキーボーディストのクラシカルなプレイなども新たなアクセントになっている。
楽曲は4〜6分台とコンパクトで、難解さがなく分かりやすいのは良いのだが、
手堅い作りだけに新鮮味とインパクトにはやや欠けるか。期待を込めて厳しく言うならば、
今後は何か突き出たものがないと、単なる器用な好作量産バンドで終わりかねない。
ボーナスビデオの「北斗の拳」のカヴァーが最大のインパクトではHIGHLORDとさして変わらない。
耳触りのよいサウンドは万人受けするもので、欠点のない優等生的に質の高い作品だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 新鮮度・・7 総合・・8
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DGM「Frame」

イタリアンメタルバンド、DGMのアルバム。2009作
今やイタリアンメタルの中ではベテランの域にあるこのバンド、1997年のデビュー以降、
センスあるプログレッシブなメタルサウンドで質の高いアルバムを聴かせてくれていたが、
本作では元MIND KEYのヴォーカルを新たに迎え、よりパワフルなサウンドとなっている。
楽曲は4、5分台がメインで、前作からの流れであるモダンなプログレパワー路線は
純粋にProgMetalとして聴くには相変わらず物足りないのだが、適度に派手さがあって
メロディアスという、この明快な音作りは万人受けするだろう。反面これだという曲がないのも
やはり前作同様で、このまま質の高い佳作止まりのバンドにならないか心配な部分もある。
メロディアス度・・8 ProgMetal度・・7 楽曲・・7 総合・・8
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Dimension ActManifestationof Progress」

ノルウェーのプログレメタル、ディメンション・アクトの2012年作
最近はSeventh Wonderなどの活躍で、北欧のProgMetalシーンにも再び灯がともりはじめた。
このバンドはシンセを含む5人編成で、シンフォニックかつ重厚な正統派プログレメタルスタイル。
ヘヴィなリフに美麗なシンセを絡ませながら、適度にテクニカルな展開力に、
プログレパワー的な疾走感も含ませつつ、ドラマティックに楽曲を構築してゆく。
力強いヴォーカルの力量もなかなかで、サウンドの説得力を高めている。
8分、9分の大曲に続く31分の組曲は充実のインストパートで聴かせる圧巻の大作。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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DIVINE REGALE「HORIZONS」
アメリカのプログレメタルバンド、ディヴァイン・リーガルのミニアルバム。
ドリームシアターのソフトでメロディアスな部分を取り出したような印象。
Voは高音。ギターは非常にメロディアス。キーボード入り、と
全ての条件は満たしているのであとは楽曲のメリハリだろう。
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 楽曲・・7 総合・・7

DIVINE REGALE「OCEAN MIND」
アメリカのプロレメタルバンド、ディヴァイン・リーガルの1stフル。1997作
デビューミニアルバムから音楽性は同傾向だが曲と演奏のクオリティが増した。
基本はDREAM THEATERタイプの叙情派プログレメタル。
Voはラブリエよりも高音で初期FATES WARNING的。
ただ曲の方向性があいまいな部分もあり、突き抜けた爽快感は聴いていて感じられない。
演奏技術があるだけに、この辺の曲の練りこみ、曲想の強度が課題か。
ただラスト曲の叙情は白眉。ぜひこの路線で。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 楽曲度・・7 総合・・7


DOMINICI「03 a Trilogy, Pt. 2」
DREAM THEATERのVo、チャーリー・ドミニシ率いるバンド、ドミニシの2nd。
DTの15周年記念の1st完全再現ライブで久しぶりに姿を見たと思ったら、
自身のProgMetalバンドを率いて活動していたとは驚きであるが、
その内容もなかなか素晴らしい。のっけから8分を超えるインスト曲で幕を開け、
美麗なシンセワークにDREAM THEATERを思わせる展開美で聴き手を惹きつける。
ドミニシのヴォーカルが入ると、やはりDT的な雰囲気が強くなるが、曲の方は
バラードから正統派でメタリックなナンバーまでをドラマ性の中に引きこんで
ややダークで重厚に、そしてコンセプチュアルに聴かせてくれる。
今後は、ここぞという聴かせ所や、コンセプトとしての盛り上げ方を向上させて欲しい。
メロディアス度・・7 ProgMetal度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・7.5
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DOMINICI03 A Trilogy-Part 3
DREAM THEATERの初代Vo、チャーリー・ドミニシ率いるドミニシの3rd。2008作
前作に続きイタリアのSOLID VISIONのメンバーをバックにした重厚なProgMetal。
シリアスなコンセプトストーリーがあるようで、衰えを知らないドミニシの歌声とともに、
ドラマティックなサウンドを聴かせてくれる。テクニカルな展開力というよりは、
プログレパワー的なメタリックなパワフルさが前に出ていて、音自体に難解さはない。
反面、メロディや楽曲に新鮮味は薄く、アルバムを通しての聴きどころがやや散漫な気もする。
メロディアス度・・7 ProgMetal度・・8 重厚度・・8 総合・・7.5
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DREAMSCAPE「VERY」
ドイツのプログレメタルバンド、ドリームスケープの2nd。1999作
この手のProgMetal系においては、やはりどうしてもDREAM THEATERとの比較で語らざるを得ないのが
バンドにもつらい部分であると思うのだが、彼らの音もいわゆるシアター系のアレンジがほのかに垣間見える。
リズムアレンジはテクニカルでなかなか流麗だし、歌メロはラブリエよろしく繊細さと力強さを表現しようとしている。
全体として音にはB級臭さはなく、それなりにメロディアスで、クールな作りなのだが、やはり曲にしろメロディにしろ
ややインパクトに欠ける。演奏そのものは悪くないので、今後はメロディを聴かせるということに重点を置いてほしい。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 新鮮度・・7 総合・・7.5
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DREAMSCAPEEnd of Silence

ドイツのプログレメタルバンド、ドリームスケープの3rd。2004作
以前に2ndを聴いたときには、さして印象に残らなかったのだが、
Voが代わった今作では、楽曲のスケール感がぐっと増している。
ヘヴィなギターリフを包むシンセワークもなかなかセンスよく、空間的に聴かせる
ドラマティックなサウンドは、よい意味でDREAM THEATERに近づいた感がある。
6〜7分台の曲を飽きさせずに聴かせるというだけでも、音に説得力がなくてはできない。
ギターのフレーズにしてもテクニカルさとメロディのバランスがよく、聴いていて心地よいし、
ヴォーカルの歌唱力もしっかりしているので、サウンド自体に安心感がある。
20分の大曲ではシンセを中心にシンフォニックに盛り上げ、聴き応え充分だ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 ProgMetal度・・9 総合・・8
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DREAMSCAPE「Fifth Season」

ドイツのプログレメタルバンド、ドリームスケープの5th。2007作
DREAM THEATERのフォロワー的なサウンドでテビューしたこのバンドであるが、
3rd「End of Silence」にて確かな傑作を作り上げ、個人的にもぐっと評価が上がった。
本作もドラマティックな構築美で聴かせるProgMetal作品で、安心して楽しめる出来だ。
このバンドの場合、テクニカルな部分はむしろ控えめで、シンセとギターを中心とした
メロディアスさと重厚さ、そしてヴォーカルの確かな歌唱力によって堂々と勝負をしている。
ときおりどうしてもDT的な質感が覗くのだが、そこも含めて非常に高品質な作品である。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 ProgMetal度・・8 総合・・8
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DREAM THEATER「IMAGES AND WORDS」

ドリーム・シアターの2nd。1992作
言わずと知れたProgMetalの流れを決めた歴史的傑作。すべてはこのアルバムの成功から始まった。
1st「When Dream and Day Unite」が時代に早すぎたため、さして話題にならなかったが、
バンドはカナダ人シンガー、ジェイムス・ラブリエを迎えてこの勝負作を完成させた。
全8曲中、4曲が8分以上という、当時にしては異色の大作志向であるが、
メタリックな重厚さを失わず、ドラマティックなスケール感と緻密きわまりないアレンジで
ぐいぐいと聴かせる説得力が音にはある。メロディアスとテクニカルの奇跡的なバランス、
代表曲となる“Take theTime”、そして“Metropolis”の構築美は芸術的なまでの完成度だ。
ラブリエの見事にな歌唱が映える絶品のバラード“Another Day”や“Sorrounded”といったキャッチーな楽曲も
作品としてのバランスに貢献しており、“Wait for Sleep”からラストの“Learning to Live”への流れには、
彼らのプログレッシブなセンスが凝縮されている。まさに歴史に残る、全てにおいて完璧な名作だ。
ドラマティック度・・9 テクニカル度・・8 楽曲センス・・10 総合・・9
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DREAM THEATER「AWAKE」

ドリーム・シアターの3rd。1994作
歴史的名作となった前作の勢いに乗り、バンドは世界的成功のきっかけとなる本作を発表。
1曲目からRUSHを思わせるテクニカルなアンサンブルと、薄暗い叙情をともなったこの作風は
メロディ志向のリスナーには、一聴としてとっつきが悪いかもしれないが、
リズム面でのアプローチと強固なアンサンブルはさらに一段高みへ到達している。
“Erotomania”における美しくもテクニカルなインストサウンドは今聴いても素晴らしいし、
“Voices”、“Lifting Shadows off a Dream”の叙情は、現代的な翳りを含んだ色を聴かせてくれる。
前作における幻想的なまでのドラマティックさは薄まったが、代りに多様性のあるリアルが加わった。
テクニカルメタルとしての最高傑作は、むしろ本作であるといってもいいのかもしれない。
本作完成直後にケヴィン・ムーアが脱退。バンドは次のステップへと向かう。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・9 楽曲センス・・8 総合・・8.5
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DREAM THEATER「METROPOLIS PT2:SCENES FROM A MEMORY

ドリーム・シアターの5th。1999作
4th「Falling Into Infinity」において、いくぶんの模索段階にあったバンドが再び世に放った強力作。
「IMAGES AND WORDS」収録の“METROPOLIS”のストーリーを膨らませた、壮大なコンセプト作をここに完成させた。
新たに超絶鍵盤奏者、ジョーダン・ルーデスを迎え、最強ともいうべき演奏陣による隙のないアンサンブルで、
ときに効果音や語りなどを織りまぜながら、場面ごとに映像とシンクロするかのように楽曲を連ねてゆく。
この映画的手法こそ、まさに彼らのプログレッブな感性とセンスの集大成というべきものだ。
PINK FLOYDの「The Wall」を思わせる内的な叙情と、広がりのあるスケール感、
ストーリーの流れにそった劇的なサウンドがじわじわと蓄積し、ラストでの感動へとつながってゆく。
鉄壁のリズム隊に乗るペトルーシのギターワークと、ルーデスの巧みなシンセが重厚に重なり、
部分ごとの濃密さもさることながら、楽曲の緩急の付けかたと、コンセプト作としての強固なビジョンが素晴らしい。
知的プログレッシブメタルの新たな歴史を刻んだドラマティックな傑作だ。本作を完全再現したライブDVDも必見。
ドラマティック度・・10 テクニカル度・・9 楽曲センス・・9 総合・・9
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DREAM THEATER「LIVE SCENES FROM NEW YORK」

ドリーム・シアターのライブアルバム。CD3枚組。2001作
音源としては「METROPOLIS 2000」のDVDのものと同様で、
先にDVDの方を持っていて、同じなら買わなくていいかと思っていたわけであるが
ネットだと廉価版パッケージがけっこう安かったので今更ながら購入。
あらためて音だけで聴いても、この長大なコンセプト作の凄味と、
ライブにおける一糸乱れぬ彼らの演奏とにやはり耳は釘付けになる。
CD版の聞きどころとしては、DISC2のC以降で、DVD未収録の「METROPOLIS PT1」や
ルーデスのキーボードソロ、それに日本盤CDには未収の「ANOTHER DAY」(本物サックス入り)など
合計3時間超、たっぷりと彼らの演奏を堪能できる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・9 ライブ演奏・・10 総合・・9
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DREAM THEATER「SIX DEGREES OF INNER TURBULENCE」

ドリーム・シアターの2002年作。CD2枚組の大作。
1枚目をぱっと聴いた印象。へヴィ、ダーク、アグレッシブ、ライブ的な音作り、熱い演奏だ。
アルバム「AWAKE」の頃の音でそのまま激しいスタジオライブをやったようなイメージ。
もちろん曲は複雑。リズムアプローチもたくさん。エフェクトやSEを用い「狂気」を演出する手法は
メタリックなPINK FLOIDとも言い得る。彼らの中にはやはり「メタル」もあるのだなあ、と再認識。
一方でルーデス加入による恩恵として、テクニカルパートでのキーボード入りのアンサンブルの見事さは
まさにプログレッシブ・メタルというに相応しい高度な技巧と密度を感じさせる。
2枚目。イントロが始まった瞬間、なにか壮大なオペラが始まったのかと思わず身構えた。
クラシカルな格調高いオーケストラアレンジにまず度肝を抜かれる。
40分以上の組曲は山あり谷あり。美しいキーボードメロディ、叙情Voパート、テクニカル変拍子と、
前作「METROPOLIS PT2」にも通じる作りでまざまざと彼らの楽曲構築能力を見せ付ける。
ここでもやはり素晴らしいのはジョーダン・ルーデスのシンセワーク。
クラシックに裏打ちされた繊細なピアノ、キーボードメロディはある意味前作以上に重要な位置を占めている。
ラブリエの歌と共にクライマックスを迎える盛り上がりでは、シンフォニックな荘厳さとダイナミズムに溢れている。
ドラマティック度・・9 テクニカル度・・9 楽曲センス度・・8 総合・・8.5
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DREAM THEATER「TRAIN OF THOUGHT」

プログレッシブ・メタルの代表格、ドリーム・シアターの7th。2003作
1曲目から割とメタルの王道的なリフが飛び出し、彼らにしては比較的ストレートな楽曲が続く。
2曲目ではMETALLICAの“BLACKEND”のような歌メロが顔を出し、3曲目のイントロはまるで“WELCOME HOME”
インタビューなどでもマイクが言っている通り、メタリカをリスペクトした雰囲気がそこかしこに漂っている。
もちろん演奏のテクニックは抜群で、間奏部での技巧は物凄い切れ味だし、
これをライブでやったらアルバム以上にカッコいいのだろうとは思う。
ただ、やはり前作のDISC2の壮大華麗さを期待していたファンには、メロディという点で物足りないことも確かで、
せっかくのラブリエの歌唱や、ルーデスのキーボードが曲によっては生かしきれていない。
ただし、ここ数作の流れとしてみれば、前作のDISC2や前々作の「METROPOLIS PT2」がある意味で「特異」な
作品であったと考えれば、前作DISC1〜の発展としてこうしたサウンドになることはある程度は予想はできた。
おそらく、彼らはよりライブでのエネルギッシュな演奏に磨きをかけてゆくことを望んでいるのだろう。
しかし、とりあえず後半の楽曲にプログレメタルとしての面目躍如の楽曲もあり、多少は救われた気分になった。
メロディアス度・・6 プログレ度・・7 メタル度・・8 総合・・8
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DREAM THEATER「OCTAVARIUM」

ドリーム・シアターの8作目。2005作
ジャケ裏を広げれば4つの玉が8つになるというシャレの効いたデザイン。
前作がヘヴィネスとメタリックに接近した音だったので、今作の方向性が気がかりだったが
音のほうは意外にも聴きやすく、ラブリエの歌メロがしっかりメロディを歌うCあたりは
かつての“SURROUNDED”とまではいかないが、非常に爽快な印象。
複雑すぎずヘヴィすぎずといったバランスの良さが伺える前半は、超絶技巧を抑え気味で、
ややおとなし目な印象だが、後半からは「やはりもう我慢できん」というように(笑)アグレッシブに。
鉄壁のリズム隊にルーデスのキーボードが荘厳さをかもしだすDなどは
ドラマテイックメタルとして純粋にかっこいいし、F、Gでそれぞれ10分、24分という
大作をもってくるあたりはこのバンドのプログレッシブ方面での面目躍如といったところか。
ややあざとさの見えるGのテクニカルな中間部〜盛り上がりなどは、新鮮味はないものの
かつての“METROPOLIS”あたりを思わせてやはりいいですねえ。
(ルーデスのKEYとオーケストラによる音の説得力によるところが大きいが)
さて…あくまで冷静に、バンドとしてのこのアルバムの位置づけを考えると、
自然体で聴ける「落ち着いた出来の良い佳作」というところだろうか。
あるいはDT初心者にもとっつきやすい一枚、ともいえるかもしれない。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7(後半は8) 聴きやすさ度・・8 総合・・8
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DREAM THEATERScore」
20th Anniversary World Tour Live with the Octavarium Orchestra

ドリーム・シアターのバンド結成20周年記念のステージを収録したライブ作。2006作
同DVDは先にチェックしていたが、amazonでCDの方も安かったので購入。
CD3枚組で、Disc1では初期から現在までの楽曲を各アルバムごとに披露。
相変わらず絶品のテクニックで、タイトな引き締まった演奏を聴かせてくれる。
disc2の目玉は、「Six Digrees Of Inner Turbuleance」の完全再現。
生のオーケストラをバックに、壮大な組曲が感動的に繰り広げられる。
Disc3は、“Octavarium”、“Metropolis”という2つの大曲で、超絶な演奏力と
楽曲構築の妙を見せつける。まさにお腹いっぱいのライブアルバムだ。
CD3枚組でこの値段ならば、すでにDVDを見ている方でも買って損はない。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・9 ライブ演奏・・9 総合・・8.5
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DREAM THEATER「Systematic Chaos」

今やプログレメタルのモンスターバンド、ドリーム・シアターのアルバム。2007作
前作「Octavarium」は質は高かったが個人的には微妙な出来であった。
今作を聴いてみると、1曲目はテクニカルかつメロディアスな、ある種プログレプロパー的な雰囲気だが
なかなかよいではないか。しかし、2曲目以降は前作から聴かれた、エモ風の叙情ロックであったり
彼らがやるにはどうか…というモダンな歌メロのヘヴィロックが続き、少々げんなりとなる。
こうした中途半端な楽曲には緊張感もないし、世界観の深さも見えてこないので、聴くのはややつらい。
悪く言うと、後半までまったりだらだらと進んでゆき、ようやく本来のこのバンドの魅力が聴けるのは
14分、16分というラスト2曲のそれぞれ後半のみ。そこで帳尻を合わせられた気分で、ややもやもやしつつも
納得してしまうDTファンは、少し疑問を持つべきだろう。自然体で作った作品といえば聞こえはいいが、
魂を削ったような鬼気せまる迫力は皆無だし、バンドとしての老成をよくも悪くも感じさせられる問題作だ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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DREAM THEATER「Greatest Hit」

プログレメタルの大御所、ドリーム・シアターのベストアルバム。2008作
いまや世界的なモンスターバンドとなったこのバンドの歴史を総括するベストで、
1992〜2005年までのワーナー時代から選曲された22曲をCD2枚に収録。
「The Dark Side」と題されたDisc1は“Pull Me Under”、“Take The Time”の2007年リミックスを筆頭に
ヘヴィかつテクニカルな楽曲がずらりと並び、新規リマスターにより音質向上したサウンドが楽しめる。
Disc2は「The Light Side」で、“Another Day”の2007年リミックスに、“ Lifting Shadows Off A Dream ”
“Hollow Years ”、“The Spirit Carries On ”など、メロディアスで叙情的なナンバーを収録。
このバンドに限っては、ベストなどは不要で各アルバムごとに聴くべきだという意見もあるだろうが、
これからDTを聴き始めるリスナーにもこれは嬉しいガイドとなるだろうし、あらためてこのバンドの歩みを
俯瞰するという意味合いでも、個人的には充分に楽しめる2枚組であると思う。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・9 DTの歴史度・・9 総合・・8
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DREAM THEATER「Black Clouds and Silver Linings 」

プログレッシブ・メタルの大御所、ドリーム・シアターのアルバム。2009作
随所にバンドとしての老成と限界を感じさせた前作「Systematic Chaos」で、
相当にリスナーからの信頼を損なった怪物バンドが、はたして起死回生となったか。
のっけからポートノイの強力なツーバスドラムで始まり、ダークかつヘヴィな楽曲は
かつての「AWAKE」を思わせる質感とともに、これまでのアルバムで培われた手法や
既存のリズムパターンやフレーズのコンビネーションなどを随所に覗かせながら、
そこに現時代的なモダンさを盛り込んで巧みにアレンジ、そして再構築している。
曲がどれも長いので、パートごとに歌を聴かせるようなメロディアスな部分と
テクニカルな展開力を見せつける部分とがやや乖離している気もしなくはないが、
曲ごとにしっかりと聴かせ所のポイントを提示してくるのは、さすがに年季の入ったバンドである。
いまとなっては強烈なインパクトや新鮮味は皆無だし、名曲というほどのナンバーもないのだが、
あえて冒険をおかさずともこれくらいのものは生み出せるという、実力者の手による力作である。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 新鮮度・・7 総合・・8
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DREAM THEATER「Dramatic Turn Of Events」

アメリカのプログレメタル、ドリーム・シアターの2011年作
バンドのブレインでもあったマイク・ポートノイの衝撃の脱退から、
公開のメンバーオーディションで加入したマイク・マンジーニを迎えてのアルバム。
さて、肝心のサウンドの方は、これがなんの違和感もなく聞き流せるDT節が満載。
メロディにしろ展開にしろ、どこかで聴いたよね、と思いつつ、包み込むようなシンセの美しさや
ラブリエの絶妙の歌い回しで、すべてOK的な、ファンにはひと安心という落ち着いた内容。
新鮮味がどうとか新たな刺激とか、そんな野暮なことを言わなければ85点はとるだろう、という…。
マンジーニのドラムにしても、マイクを意識しながらむしろ控えめなほど楽曲に忠実でバランスがいい。
前作のレビューでも「冒険なしの傑作」と書いた気がするが、本作ではさらにレイドバックしたような
メロディアスでやわらかな感触が、精巧に作られたスリリングさとともに高い演奏力で再現されている。
これを期待通りととるのか、物足りないととるのかは、アナタのDTファンの度合いによるだろう。
誤解をおそれずに言えば、大人のフュージョンを思わせる軽やかな職人技の整合感があり、
ひとことで言うのなら「良くできたドリームシアター的作品である」と…個人的にはそう感じた。
ドラマティック度・・7 新鮮度・・7 DT風味度・・9 総合・・8
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DREAM THEATERのBOOTLEG CDレビューはこちら


Dreamtone「Sojourn」
トルコのプログレメタルバンド、ドリームトーンの2006年作
Neverlandの方でも活動するメンバーによる、ドラマティックなProgMetal。
おそらくストーリーに基づいたコンセプト作で、曲間にはナレーションやSEなどが入り、
ややダークでシアトリカルな世界観を演出する。楽曲自体にはあまり派手さはないが、
シンセによるシンフォニックな味付けと、哀愁を漂わせつつほのかにアラビックな香りを
感じさせるギターワークによるインスト部分はなかなかの深みある音を聴かせる。
全体的にはテクニカルさよりも雰囲気でじっくりと聴かせる作風だ。
シンフォニック度・・7 ProgMetal度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・7.5
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Drivhell「A Journey As A Life」

イタリアのプログレメタルバンド、ドリブヘルの2010年作
ツインギターならぬツインシンセを含む6人組で、適度なヘヴィさを保ったギターに
プログレ的な美しいシンセアレンジを重ねたサウンドは、聴き心地のよい重厚さと
ヴォーカルの伸びやかな歌声による爽快さがなかなかいい感じだ。
知的な構築力と、リズムアレンジや曲のつなぎなどのセンスも光っていて、
イタリア語による語りを挿入させるなど、アイデアの多さも作品としての深みにつながっている。
やわらかな音の感触はイタリア独特のもので、シンフォニックなハードプログレ的にも楽しめる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 イタリア度・・8 総合・・8
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EdgendNew Identity」

イスラエルのプログレメタルバンド、エドジェンドの2009年作
イスラエルのバンドといえば、Orphaned Land、Amaseferあたりを思い浮かべるが、
このバンドはそれらとは異なる、重厚な本格派のプログレメタルをやっている。
シンセによるオーケストラルなドラマティックなアレンジと、ヘヴィなギターワークを中心に、
プログレパワー的な雰囲気で、確かな演奏力とともに世界観を構築してゆく。
ネオクラ風味や壮麗なコーラスなども含めて、広がりのある音作りがなかなか見事で、
シンフォニックな叙情性とメタリックな重厚さのバランスのとれた力作だ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 重厚度・・8 総合・・8
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ELDRITCH「SEEDS OF RAGE」

イタリアのプログレメタルバンド、エルドリッチの1st。1995年作
テクニカルな変則リズムに乗るやや奇妙なメロディライン。このバンドの魅力は
そのまさにイタリアといった、混沌と濃密さに満ちた奇妙な展開にある。
メロディはときにキャッチーですらあるが、リズムや展開を含めた楽曲アレンジの懲り方、
ヒネくれ方は、私のような複雑音楽愛好者の耳には非常に心地よい。
とくにシンセのセンスには、イタリアンプログレの名バンドパレッド・ディ・ブロンゾあたりを
彷彿とさせ、濃密かつ不可思議な空間を描き出している。変わり種ProgMetalの傑作。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 イタリア度・・9 総合・・7.5
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ELDRITCH 「EL NINO」

イタリアのプログレメタルバンド、エルドリッチの3rd。1998作
すで中堅バンドであるから、音のほうはさすがに安定した演奏力を聴かせる。
イタリアお得意のプログレ的なシンセアレンジもじつによろしく、録音も良好。
このバンド独特の奇妙な展開とリズム、そしてメロディセンスはとても楽しい。
混沌としたサウンドの構成には、このジャケのように少し変態ぎみの異色さもあり。
メロディアス度・・7 演奏度・・8 プログレ度・・8 総合・・8
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ELDRITCH「REVERSE」
イタリアンプログレメタルバンド、エルドリッチの4th。2000作
1stのころからその独特のセンスとヒネたアレンジで、私のようなプログレ者メタラーの心を
ガッチリと掴んでいた彼らだが、今回はそうしたプログレ性を捨て、むしろへヴィで
モダンなメタルになってしまっているではないか。無機質なアレンジ…いまさらグランジ系かよ。
もとから演奏力があるだけに、こういう音楽をやってもそれなりに質が高いのがかえって憎らしいよ。
メロディアス度・・5 プログレ度・・3 演奏度・・8 総合・・6.5

ELDRITCH「PORTRAIT OF THE ABYSS WITHIN」
イタリアのプログレメタルバンド、エルドリッチの5th。2004作
3rdまでは独特の感性で面白いProgMetalをやっていた彼らだが
前作はヘヴィな無機質さを前に出した、とてもつまらないアルバムだった。
続く今作ではやや一般寄りのパワーメタル路線になっていて、
かつてのような奇妙な展開やリズムアプローチは薄まっている。
もちろん演奏の方はしっかりとしていて、時折聴かせる変拍子などはいかにも彼ららしいし、
このアルバムのみで聴くなら、なかなかの好作だとは思う。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 演奏・・8 総合・・7.5

ELDRITCHLivequake
イタリアンメタルバンド、エルドリッチのライブアルバム。2009作
イタリアのバンドとしてはもはやベテランの部類で、現在までアルバムは7枚ほど出している。
初期はセンスのあるプログレメタルをやっていたが、4th以降はヘヴィ路線に変化し興味が薄れていた。
しかし、こうしてCD2枚+DVDというボリュームのライブ作を出せるほど向こうでは人気があったとは…
演奏はさすがに活動15年のベテランらしく、ややクセのあるヴォーカルは好みを分けるものの、
安定したアンサンブルを聴かせる。Disc1は近年のアルバムからの曲が中心で、
ProgMetalというよりはモダンでシンプルなものが多く、正直あまり魅力は感じないのだが、
Disc2では1st〜3rdまでの曲を演奏してくれ、こちらはシンセ入りのプログレ的な展開美が楽しめる。
DVDにはDisc1、2の全曲と、ツアードキュメンタリー、インタビュー、ビデオクリップなどを収録。
メロディアス度・・7 ライブ演奏・・7 やはりDisc2度・・9 総合・・7.5
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ELDRITCH「Gaia's Legacy」

イタリアンメタルバンド、エルドリッチの2011年作
1995年のデビューから地道に活動を続けて、本作はすでに8作目くらいだろうか、
初期の頃の怪しげなProgMetal風味から一時期はずいぶんモダンな作風へと変化していたが、
今作では変則リズムたっぷりのかつてのテクニカルな作風に戻りつつあり、
きらびやかなシンセワークがいかにもプログレ的に楽曲を彩っている。
気持ち悪さが魅力でもあった独特のメロディラインと混沌とした雰囲気はまさにイタリア。
ツインギターによる適度なヘヴィさとともにドラマティックに聴かせる、これは久しぶりの快作だ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 イタリア度・・8 総合・・8
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ELEGACY「Impression」
イタリアのプログレメタルバンド、エレガシーの2005年作
シンセ入りでやわらかなメロディで聴かせる、なかなか質の高いProgMetal作。
随所にDREAM THEATERからの影響を感じさせつつも、
テクニカルさよりもシンフォニックな美しさが前にでているのがイタリア的か。
パワフルさはないがマイルドなヴォーカルの歌声に、ときに泣きのギターフレーズも聴かせ
あくまでメロディにこだわっている点に好感が持てる。ときにメロスピ的な疾走もあり、
プログレパワー、シンフォニックメタル的にも楽しめる。掘り出し物的な好作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 イタリア度・・8 総合・・7.5
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EMPTY TREMOR「APOCOLOKYNTOSYS」

イタリアのプログレメタルバンド、エンプティ・トレマーの1st。1997年作
テクニカルなキメを多用したサウンドはこの手のバンドとしては非常に高クオリティ。
イタリアくささはなく、すっきりと甘すぎないメロディでぐいぐい聴かせる。
変則リズム入りの展開力と、ギターの奏でるメロディ、そして美しいシンセワークも見事。
この手のイタリアンプログレメタルとしては、頭ひとつ抜けたデビューアルバムだ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 ドラマティック度・・7 総合・・8
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EMPTY TREMOR「EROS AND THANATOS」

イタリアのプログレメタルバンド、エンプティ・トレマーの2nd。2000年作
1stの時点で、技量、センスともにその実力を見せつけてくれたが、本作ではそこにクールな
構築センスが加わり、イタリアのバンドにありがちに唐突感…ダサさのようなものはまったく消えた。
テクニカルなキメとメロディアスな聴き心地のバランスも絶妙で、ラストの大曲まで飽きずに聴き通せる。
ドラマティックなProgMetalとしてDREAM THEATERとはまた違った、スタイリッシュなセンスが光る傑作。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・8
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EMPTY TREMOR「THE ALIEN INSIDE」
イタリアのプログレメタルバンド、エンプティ・トレマーの3rd。2004作
リーダーでシンセ奏者のダニエレ・レヴェラーニGENIUSA ROCK OPERの方で知られているが、
本業はこちらのバンド。その基本的には、テクニカルなリズムにメロディアスなパートを混在させた
所謂DREAM THEATER系といってよく、楽曲やアレンジなども緻密でなかなか凝っている。
元AT VANCEの新ヴォーカリストの声質が、この手のプログレメタルには合っていないせいか、
テクニカルな曲よりもむしろバラード系の歌もの曲の方がしっくりいっているのが惜しいが、
美しいシンセワークやテクニカルなリズム展開などは、さすがのクオリティだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・7.5
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Empty Tremor「Iridium」


イタリアのプログレメタルバンド、エンプティ・トレマーの2010年作
中心人物であったダニエレ・リヴェラーニが脱退し、再スタートをきったこのバンド、
本作はこれまで以上にシリアスなProgMetalに接近した力作となった。
シンセを含んだメロディックな聴き心地と、リズム面での知的な構築力、
マイルドなヴォーカルの歌声と、センスあるギターワークが合わさり、
ドラマティックでスリリングな楽曲を展開してゆく。現在このジャンルの最高峰である
Seventh Wonderあたりにも通じるクールでスタイリッシュな王道のプログレメタル。
これは中堅バンドとしての底力をまざまざと見せつける傑作である。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 構築センス・・8 総合・・8
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ENCHANT「BREAK」

アメリカのプログレハードバンド、エンチャントの3rd。1998作
MARILLIONのスティーブ・ロザリーがプロデュースした1st「A Blueprint of the World」
キャッチーなメロディとテクニカル性が融合された良質のプログレハード作品であったが、
本作ではレーベルをINSID OUTに移し、より現代的な叙情を聴かせる傑作に仕上がっている。
うっすらとしたシンセにメロウなギターフレーズ、そして名手ポール・クラディックによる手数の多いドラム、
楽曲は静寂と動のメリハリが効いており、メロウな質感ともの悲しい空気が見事に表現されている。
中期以降のMARILLIONなどにも通じる薄暗さを感じさせつつ、やわらかでシンフォニック的な部分もある。
4th以降もそれなりに質の高い佳作だと思うが、どれか1枚挙げるなら本作をお薦めする。
メロディアス度・・8 叙情度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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ENCHANT「JUGGLING 9 OR DROPPING 10」
アメリカのプログレハードバンド、エンチャントの4th。2000作
1stからずっと聴いてきましたが、今作も変わらず軽快かつメロウなメロディックロック。
このバンドの音は、くさすぎない叙情性とダークになりすぎない鬱な部分が絶妙で
曲展開にシンフォ系のくどい部分がないので、おそらくHRファンが聴いても違和感は感じないでしょう。
反面今のままでは「決定的」という名曲や名作は生まれない気はしますが。
大盛り上がりでもなく、さりとてテクニカルな緊迫感もさほどないので、
結局はメロディの質そのものが重要になるわけです。良質な佳作。
メロディアス度・・7 シンフォニック度・・7 プログレ度・・7 総合・・7.5
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ENCHANT「BLINK OF AN EYE」

エンチャントの5th。2002作
1stの頃から軽快なサウンドに、手数の多いドラム、よく鳴くメロウなギターで、
非常に聴きやすく、メタラーにもOKなプログレ/シンフォニックをやっていたこのバンド。
従来からあった、「あと一歩」もそのままに良質な佳作を作りつづけている。
今回も「これだ」と膝を叩くような部分はないのだが、とにかく心地よい音なのである。
安定したリズム隊に、テクニックとセンスのあるギター、そして少し弱々しいがおしつけがましくないVo。
キャッチーなメロディの心地よさとともに展開というよりはノリで聴かせるシンフォニックハード、といったらよいか。
今後とも決定打を作らぬままゆくのかもしれないが、それもひとつのバンド存続の在り方かもしれない。
メロディアス度・・7 シンフォニック度・・8 楽曲・・7 総合・・8
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ENCHANT「TUG OF WAR」

エンチャントの6th。2003作
このバンドの場合、メタルファンにも聴けるくらいのサウンドなので、
「プログレメタル」と呼ぶべきか、「シンフォニックハード」と呼ぶかで少々悩むのだが、
今作も同様、なかなかヘヴィなギターを入れつつも、しっとり系の曲では
爽やかな雰囲気をかもしだしていて、それが心地よいのだな。
劇的さ、テクニカルさ、それらをあと一歩というところで寸止めし、
あくまで「音の気持ちよさ」にこだわっている彼らの姿勢は、それはそれで偉いものだと思う。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5

ENCHANT
「LIVE AT LAST」
プログレメタルファンにもアピールする、エンチャントのライブアルバムCD2枚組。2004作
このバンドの魅力は、音の心地よさ、聴きやすさだと思うが、それはライブ演奏でも同じで
メロウなギターと力みすぎないが情感豊かなVoに、クールさと軽やかさが同居する曲調が合わさって
激しすぎず、静かすぎずという、ある意味「適度にぬるめ」なサウンドになっている。
ときにアコースティックをまじえて、ゆったりと聴かせるギターのセンスはかなりのもの。
個人的には1st〜3rdあたりの曲が嬉しい。派手さの無さを退屈ととるか、
あるいは心地よいととるかの差で、このCD2枚全23曲が楽しめるか否かに分かれるだろう。
私としては、のんびりと聞き流すには最適の音楽だと思う。(←一応ほめ言葉ですが)
メロディアス度・・7 適度・・8 ライブ演奏・・8 総合・・7.5
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EPHRAT「No One's Words」

イスラエルのプログレ(メタル)バンド、エフェラトの2008年作
適度にメタリックなギターとシンセを中心に、薄暗い叙情で聴かせるサウンドは
ときにゆったりとメロウに、ときにフルートなども入った民族色もあり、
じっくりと盛り上げるドラマ性は、ProgMetal系のリスナーにも勧められる。
のっけから10分を超える大曲に、その後も8分、9分という大作指向で、
新人にしては堂々たる自身が窺える。ラストの18分の組曲もなかなか圧巻。
ゲストヴォーカルにはなんとPain of Salvationのダニエル・ギルデンロウに
PAATOSの女性Vo、Petronella Nettermalm嬢が参加している。
バンドの中心人物、オマー・エフェラトの若き才能に今後も注目だ。マイスペで試聴可能
ドラマティック度・・8 メタリック度・・7 薄暗度・・8 総合・・8
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EPYSODE「Obsessions

ベルギーのシンフォニック・プログレメタルプロジェクト、エピソードの2011年作
ギタリストのサムエル・アルカンを中心に、多数のゲストを迎えたAYREONを思わせるような壮大なメタルオペラ的作品。
そのAYREONにも参加した女性Voや、PAIN OF SALVATIONBEYOND TWILIGHTなどからもメンバーが集結、
シンフォニックな美麗さと、そして男女ヴォーカルによる歌声で、重厚かつダークなドラマ性を描いてゆくサウンドだ。
曲自体は4〜5分台がメインなので難解さはなく、ミドルテンポ主体のモダンなシンフォニックメタルとして普通に楽しめる。
女性声がメインになるとゴシックメタル的な雰囲気にもなる。全体的にはヘヴィになったAYREONという感じの力作。
ドラマティック度・・8 シンフォニック度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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EVENT「HUMAN CONDITION

アメリカのプログレメタルバンド、イヴェントの2nd。2001作
1stの頃から独特のアレンジセンスにより、一筋縄ではいかないプログレッシブ性と
メロディとテクニカル性の融合を実践していた彼ら。今作ではさらにメタル色は薄くなり、
代わって演奏にはフュージョン、テクノ、ジャズ色が増した。どこかすっとぼけた曲構成や、
あえて王道を避けるかのようなひねくれ加減がどことなくMATS/MORGANさえも思わせる。
シンフォニック/メロディアスなプログレメタルが好みの私としてはどっちかというと苦手な音なのだが、
このバンドの音には、それでもどこかにメロディを感じる部分とハードロックにリンクしている部分があり、
ときどき引き込まれるように演奏を聴いてしまう。そこが魅力なのかもしれない。
メロディアス度・・7 プログレ度・・9 演奏・・9 総合・・8
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EVERWOOD「MIND GAMES」
ハンガリーのプログレメタルバンド、エヴァーウッドの2005年作
ドラマ的なセリフ入りのイントロから、テクニカルな楽曲が始まり、かなりの期待感。
シンフォニックなキーボードと、変拍子を多用したリズムと展開美でなかなか聴かせてくれる。
総じて力みがちの大仰さと、ダミ声がかったヘタウマのVoが好みを分けるところかもしれないが、
新人にしては音にはったりが効いているところもいいし、ハンガリーという地域性を考えれば
これは堂々たるデビュー作といっていいだろう。バタバタしたドラムサウンドの改善とともに、
今後は少しずつ曲における無駄をそぎ落として、聴きやすくしていって欲しい。
シンフォニック度・・8 プログレメタル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5

EVERWOOD「The Raven's Nest」

ハンガリーのプログレメタルバンド、エヴァーウッドの2nd。2008作
正統派ProgMetalの新人として1stも濃密なサウンドでなかなかの出来だったが、
続く本作では、音自体にさらに骨太な力強さが増してきている。
テクニカルなリズムの上をメタリックなギターリフときらびやかなシンセが絡み、
プログレメタルとしての王道的な展開力でぐいぐい聴かせる。
弱点だったヴォーカルも自然体の歌唱になり、問題なくサウンドに溶け込んでいるし、
三部構成に分けられた物語的なコンセプトも作品をドラマティックに仕上げている。
ハンガリーという地域性を考えれば、これは傑作の名に値する力作だ。
メロディアス度・・8 ProgMetal度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・8
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EVERWOODWithout Saving

ハンガリーのプログレメタル、エヴァーウッドの2011年作
傑作だった前作から3年ぶりとなるアルバムで、これが3作目となる。
美麗なシンセワークと適度にテクニカルな楽曲で効かせる正統派の作風、
曲は3〜5分台と短めで、キャッチーな分かりやすさがあるので力まずに聴き通せる。
ドラムの録音の貧弱さやヘタウマ気味なヴォーカルは好みを分けるだろうし、
前作ほどの完成度はないものの、やわらかみのあるメロディアスなProgMetalが楽しめる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・7 総合・・7.5
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EVIL WINGS

プログレメタルバンド、イーブル・ウイングスの1st。1994作
なにやらおどろおどろしいイントロからして、いかにもイタリアらしい音であるが、
ヘナチョコ気味のヴォーカルが力んだ歌を乗せつつ、演奏が始まるや、
テクニカルかつ切れ味のよい展開力に奇妙な唐突さが合わさった独自のセンスが炸裂。
この違和感が気持ちよくなると、このバンドの魅力がきっと理解できる…ハズ。
随所にDREAM THEATERを思わせる構築的な質感を折り込みながら、
やはりヘンテコな感性でつむがれた楽曲は相当イカれていると言わざるを得ない。
つづく2ndは、その異質なセンスを最大限に発揮した名盤で、
超絶な演奏が楽しめるライブアルバムともどもぜひとも聴いていただきたい。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ヘンテコセンス・・9 総合・・8

EVIL WINGS 「Brightleaf」

プログレメタルバンド、イーブル・ウイングスの2nd。1996年作
DREAM THEATERもどきの1stから脱却したこのアルバムは、独自の迷宮感覚を盛り込んだ展開が見事な名作。
とくに大曲における奇妙さ加減はもう絶品で、メロディアスなのに、ここまでひねくれ、気持ち悪く展開させる楽曲には
唖然とさせられる。高度な演奏技術を持つだけに、よけいその変態を説得力あるものにしているのだ。
どんどんわき道へそれてゆき、けっして元に戻らない曲構造は、まるで迷宮散策のよう。
ここまでくると下手なVoさえもが、演奏に集中させるためのギミックにすら思えてくる。
変拍子の海、イントロを思い出せなくなる曲展開、迷宮の奥底へ突き進む潔さ。
すべてが変態的で、逆を返せば常人には計り知れない天才的なセンスが炸裂している。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・9 イタリア度・・10 総合・・8.5

EVIL WINGS「KITE」

イタリアのプログレメタルバンド、イーヴル・ウイングスの4th。2001作
我がサイトの「変態音楽」コーナーでおなじみ、このバンドの待望の4作目だ。
どうやら今回は凧(空を飛ぶやつ)をテーマにしたコンセプト作のようで、
それにともない聴いた感じ音のシリアス度が上がっている。
いつものような能天気さと、無意味なキャッチーさに破天荒な展開美を期待していたのだが、
まさかこれほどマジなコンセプトアルバムでくるとは・・・(^^;)
DREAM THEATERの「METROPOLIS PTU」に影響を受け「よしゃ、俺らも」と思ったのだろうか。
似合わんことをしないで欲しい、…と思うが演奏の実力では引けをとっていない分、
それなりにちゃんと聴ける作品には仕上がっているのがかえって口惜しい。
むろん私としては、彼らの本当の持ち味、気持ち悪い無茶な展開と妙なノリの良さを詰め込んだ
変態度全開の作品を今後は望みたい。ただし、相変わらず演奏力は抜群。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 破天荒度・・7 総合・・7.5
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EVIL WINGS「SHINE IN THE NEVERENDING SPACE」

イタリアのプログレメタルバンド、イーヴル・ウイングスのライブアルバム。DVD付き。2003作。
夢の様なブツです。
まさか、このバンドのライブ映像が見られる日が来ようとは。
メロディアスなDREAM THEATER系ProgMetalでありながら変態系テクニカルメタルとしても語るべきこのバンド。
ギター兼ヴォーカルの歌唱の適当さはともかくとして、相変わらずその演奏力は抜群。
KEY入りのメロディアスProgMetalでありながら、高速フレージングや無茶なキメを
曲に強引に組み入れ、PLANET X的でもある自己満足的精神の追求が素晴らしい。
DVDの方では演奏の合間に時折挿入される、意味不明なイラスト(しかも下手)が
妙なサイケ色をかもしだしており、その意味のなさに呆れ、嬉しくなる。
ステージは4人編成+1(赤マントの怪しいおねーちゃん)で、中央に立っているそののおねえさんは、
一応コーラスなのだろうが実際に声を出している曲は少なく、あとはただ視覚的価値としてのみ存在しているようだ。
1st収録の“CHRYSALIS”は、せわしない矢継ぎ早の展開→叙情シンフォニックという
無茶な流れの裏名曲で、部分的にはDREAM THEATERを思わせるカッコ良さがありながら、
そのヘンテコなセンスのため、結果として変態度を高めている。あえて言うなら、
「脳内にサイケ的な迷宮感覚を持ったメンバーたちによる、テクニカルプログレメタル」
メロディアス度・・8 変態度・・9 ライブ演奏・・9 総合・・8.5(個人的には9)
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Expedition:Delta

旧ユーゴスラビアのメタルバンドALOGIAのギタリスト、Srdjan Brankovicによる2007年作
エリク・ノーランダー、リチャード・アンターソン、ゲイリー・ワーカンプ(SHADOW GALLERY)
サビーネ・エデルスバッカー(EDENBRIDGE)他、豪華なゲスト陣が参加している。
さぞ重厚なProgMetalであろうかと思いきや、実際は爽快なプログレハード的なサウンド
テクニカルでありながらキャッチーなメロディを聴かせるあたりはACTあたりを思わせるが、
さすがに実力あるメンバーたち。きらびやかなシンセと、テクニック溢れるギターワーク、
そして、そこに男女ヴォーカルが歌を乗せると、なんともカラフルでゴージャスな質感となる。
メロディにこだわりつつも、ProgMetal的な技巧とキメをしっかりと盛り込んで聴かせる力作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 プログレハー度・・8 総合・・8
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EXPLORERS CLUB「RAISING THE MAMMOTH」
MAGNA CARTAレーベルによるプログレメタルプロジェクト、エクスプローラーズ・クラブの2nd。2002作
今回もMAGELLANトレント・ガードナーを中心に、テリー・ボジオマーティ・フリードマン
ジョン・ミュングら、豪華ゲストを迎えての作品となっている。大曲2曲という構成はインスト中心で、
各メンバーの技量が結集した、技巧的なアンサンブルを聞かせている。
ただ、前作にあったMAGELLAN的なメロディアスで華麗なコーラスワーク、分かりやすい盛り上がり
といったものはやや影をひそめ、ジャズロック的な「演奏主体」の雰囲気になっており、
部分的には長丁場の退屈を感じてしまう。曲よりも演奏が前に出た作品。
シンフォニック度・・7 テクニカル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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Fallin' TimePoint of No Return

イタリアのプログレメタルバンド、フォーリン・タイムの1999年作
シンセ入りで派手派手しく疾走しつつ、唐突でせわしない展開に
どこかシアトリカルな男女ヴォーカルがべっとりとした歌を乗せる。
イタリアらしい濃密なサウンドはときにオペラティックですらあり、
この混沌とした押しの強さを気持ち悪いと思わなければ、
むしろ変態的なプログレメタルとしてにやにやしながら楽しめる。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 イタリア度・・9 総合・・7.5
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FartherpaintLose Control」

イタリアのプログレメタルバンド、ファーザーペイントの2008年作
女性ヴォーカルを含む5人組で、一聴してDREAM THEATERからの影響を感じさせる曲調に
打ち込みを取り入れたピコピコ系のデジタリィなシンセアレンジを加えたというサウンド。
演奏自体はかなりテクニカルで、ギターにしろドラムにしろ演奏力は抜群なのだが、
そこに女性ヴォーカルが加わると、やわらかな優雅さが前に出てきて、お洒落なモダンさが支配する。
メタルっぽくない軽やかさが逆に個性にもなっていて、個人的には全然アリです。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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FATES WARNING「THE SPECTRE WITHIN」

アメリカのプログレメタルバンド、フェイツ・ウォーニングの2nd。1985作
ボーナストラック付きリマスター盤。プログレメタルという言葉がない80年代から
変拍子リズムを多用した楽曲をやっていたこのバンド、欧米ではDREAM THEATERに
匹敵するほどの知名度であるらしい。実のところ彼らこそがプログレメタルの元祖であろう。
FWの最高作は次作であると思うがこの2ndでもすでにテクニカルな方向性は打ち出していて、
変則リズムに乗るジョン・アーチの独特の節回しの歌声は今聴いても実に個性的だ。
おそらくアルバム発表当時は奇妙な音楽とみなされたことだろうが、
時代を超えた今になって聴くと、当時から実に先鋭的なリズム感覚を持っていたかが分かる。
プログレメタルをさんざん聴いてきた耳に、この時代の彼らの音はなんと心地よいことだろう。
ラストの大曲“EPITAPH”は一聴の価値あり。ボーナスには貴重なデモ音源やライブトラックが収録。
メドラマティック度・・8 プログレ度・・7 ひねくれリズム度・・9 総合・・8 ◆メタル名盤特選入り
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FATES WARNING「AWAKING THE GUARDIAN」

アメリカのプログレッシブメタルバンド、フェイツ・ウォーニングの3rd。1986作
テクニカル・プログレメタルの元祖ともいうべきこのバンドの初期の最高作。
リマスターに加えデモやライブ音源入り、さらに当時のライブ映像が楽しめるDVD付きの3枚組。
やや変態気味の変則リズムに、ジョン・アーチの浮遊感のあるハイトーンヴォーカル…
改めて聴き返しても1986年という早い時期に(DREAM THEATERのデビューよりずっと前)
ここまで複雑なリズムを用いた音楽をやっていたということには驚愕すら覚えるし、
変態メタルの先駆けは彼らだったのだなということが、改めて知れる。
貴重なデモ音源も音質良好で、ファンには大変楽しめる内容だろう。
DVDに関しては、映像、音声共にブート並みなのだが、当時の様子が知れるだけでもよいか。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 ひねくれリズム度・・9 総合・・8 ◆メタル名盤特選入り
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FATES WARNING「NO EXIT」

アメリカのプログレッシブメタルバンド、フェイツ・ウォーニングの4th。1988作
初期の最高作というべき前作Awaken the Guardianの流れを汲む作風で
変則リズムを含みつつ、適度なマイナー臭さで聴かせるプログレメタルサウンド。
脱退したジョン・アーチに代わって加入したレイ・アルダーのヴォーカルは、
QUEENSRYCHEのジェフ・ テイトにも似たハイトーンで、ややクセのあったアーチよりも
一般受けしそうな歌声である。8つのパートに分かれた20分超の組曲もなかなか圧巻だ。
次作以降は次第に、テクニカル路線からの脱却を計りだし、いわば別のバンドのように
なってゆくのであるが、初期のファンはこのアルバムまでは充分楽しめるだろう。
25周年記念エディションには当時のツアーの映像が入ったボーナスDVD付き。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 ひねくれリズム度・・8 総合・・8
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FATES WARNING「PARFECT SYMMETRY」
アメリカ出身のプログレメタルバンド、フェイツウォーニングの1989年発表の5th。
今作まではバンドがまだその不自然なまでの変拍子にこだわりを見せていた頃だ。
次作では、その方向性はぐっとまともに(悪く言えば地味に)落ち着いて行った彼らだが、
このアルバムではメロディへの叙情性が増してはいるものの、依然として
気持ち悪いリズムを実践しており、私のような変なリズム好きにはなかなか楽しめる。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 変拍子度・・8 総合・・7.5
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Fates Warning「still life」
アメリカのプログレメタルバンド、フェイツ・ウォーニングのライブ作。1998作
DREAM THEATEの影に隠れながらも通好みのProgMetalとして地道に活動を続けてきたベテラン。
本ライブ作はCD2枚組で、Disc1はアルバム「A Pleasant Shade of Gray」の全曲再現。
元DTのKevin Mooreが参加したことでも知られる作品であるが、ライブには不参加。
やはりぱっと聴きには地味な印象で、盛り上がりにも欠けるのでやや難解か。
Disc2は3rd〜7thまでのアルバムからまんべんなく選曲され、これは往年のファンにも嬉しい。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・7 ライブ演奏・・8 総合・・7.5
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FATES WARNING「FWX」
アメリカのプログレッシブメタルバンド、フェイツ・ウォーニングの10th。2004作
ここのところの数作は、ダークでムーディなサウンドとなっていたせいもあって
敬遠ぎみだったのだが、今作はまがりなりにもプログレメタルとしてのFWが復活している。
さすがに「Parallels」の頃のメロディアスさはもうないが、
曲によってはかつてを思わせるテクニカルな変拍子を取り入れていて、
ヘヴィなギターリフとともに、なかなか重厚なサウンドだ。
メロディアス度・・7 プログレメタル度・・7 重厚度・・8 総合・・7.5
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Flashback of Anger「Splinters of Life」
イタリアのプログレメタルバンド、フラッシュバック・オブ・アンガーの2009年作
最近にわかにまたProgMetal系が活気づいてきたイタリアであるが、
このバンドもきらびやかなシンセにドラマティックな楽曲で聴かせる、
なかなか質の高いサウンドをやっている。ツインギターにシンセを含む6人編成で、
とくにネオクラシカル的なシンセのプレイがときにギター以上に目立っているのが特徴的。
マイルドな歌声のヴォーカルもなかなか耳心地がよく、テクニカルさよりも
あくまでメロディアスさにこだわった作風といえる。ただ全体的に質は高いが、
その反面ややまとまりすぎというきらいもあるのだが、今後に期待できるバンドだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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For All We Know
オランダのプログレメタルユニット、フォー・オール・ウイ・ノウの2011年作
WITHIN TEMPTATIONのギタリストRuud Jolieを中心にしたユニットで、
PAIN OF SALVATIONのクリストファー・ギルデンロウも参加している。
サウンドはメランコリックな情緒で聴かせる、モダン派のProgMetal作品で、
適度にテクニカルではあるが、むしろゆるやかで薄暗い世界観を描く感じで
随所にオルガンを含むプログレ的なシンセアレンジやテクニカルなギターフレーズもまじえつつ、
Porcupine TreeMARILLIONなどをメタリックにしたような聴き心地も感じられる。
ゲストヴォーカルに、ジョン・ウェズリー、PAIN OF SALVATIONのダニエル・ギルデンロウ、
WITHIN TEMPTATIONのシャロン・デル・アデルTHRESHOLDのダミアン・ウィルソンらが参加。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・7 薄暗叙情度・・8 総合・・7.5
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FORGOTTEN SUNS「SNOOZE」
ポルトガルのプログレメタルバンド、フォーゴットン・サンズの2nd。2004作
DREAM THEATERからの影響も感じさせながら、GENESISMARILLIONなどに通じる
シンフォニックな叙情性もあるというサウンド。CD2枚組み、計80分以上におよぶ作品で、
さすがにややだれる部分もあるが、総じてドラマティックな雰囲気はなかなか耳に心地よい。
メロウなギターフレーズやときに繊細なタッチのピアノ、テクニカルなリズムなども楽しめて
プログレメタルのみならずシンフォニックロック好きのリスナーにもアピールするだろう。
シンフォニック度・・8 プログレメタル度・・7 壮大度・・8 総合・・7.5

FORGOTTEN SUNSInnergy」
ポルトガルのプログレメタルバンド、フォーゴットン・サンズの3rd。2009作
知る人ぞ知るというマイナーバンドの前作から5年ぶりとなるアルバムであるが、
シンフォニックで繊細だったサウンドは、今作ではギターによる硬質なリフと
カッチリとした展開による重厚な質感が増している。むしろアンサンブルには
DREAM THEATER的な質感もついてきて、よりProgMetalらしくなってきている。
10分超の大曲が3つもあり、どれもしっかりと構築されてそれなりに質は高いが、
メロディや楽曲にこれだという強いインパクトがないのが惜しい。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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FRAGILE VASTNESS「EXCERPTS」
ギリシャのプログレメタルバンド、フラジャイル・ヴァーストネスの1st。2002作
女性KEYを含む5人編成。下地にDREAM THEATERがあるのは確かだが、
押しまくるだけでなく、しっとりとした大人の落ち着きがサウンドに感じられるのがポイント。
ギリシャのProgMetalということで珍しさが先に来るが、演奏、センスともに欧州のバンドと遜色はない。
一聴してガツンとくる部分はないが、クラシックの素養がうかがえるキーボードの優美さが心地よく、
今後はこうした部分を魅力的な楽曲に活かすアレンジを期待したい。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7


FRAMESHIFT「UNWEAVING THE RAINBOW」

CHAINでも活躍するヘニング・ポウリーのプロジェクト、フレイムシフトのアルバム。2003作
Voにはジェイムス・ラブリエ(DREAM THEATER)が参加。
サウンドの方はなかなか軽快なプログレメタルをやっていて、
DTとはまた違った伸び伸びとしたラブリエの歌唱が光る。
曲のほうはテクニカルなプログレメタル曲から、メロディアスなものまで幅広く、
この手のプロジェクトとしてはバランス感のあるアルバムになっている。
ギター、ベース、シンセをこなす、ヘニング・ポウリーのマルチミュージシャンぶりも
作曲センスとともにその逸材ぶりを見せつけている。Fの美しいバラードなんかいいね。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ラブリエ度・・9 総合・・8
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FRAMESHIFT「AN ABSENCE OF EMPATHY」
マルチミュージシャン、ヘニング・ポウリーによるプロジェクトバンド、フレイムシフトの2nd。2005作。
1作目ではDTののジェイムス・ラブリエが歌っていたが、今作ではなんと、元SKID ROWセバスチャン・バックが参加
現代の病理、暴力衝動による事件などをテーマにしたシリアスな内容で、サウンドは、
前作で聴かれたエモーショナルな叙情よりも、ぐっとモダンなアレンジが耳につく。
ときおりヒステリックに歌うセバスチャンの歌唱は、Prog Metalとはミスマッチにも思えるが裏を返せば
そのあたりが新鮮に聴けなくもない。テクニカルサウンドを期待する向きにはやや物足りないかもしれないが。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 モダン度・・8 総合・・7.5
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GORDIAN KNOT「EMERGEMT」

CYNICショーン・マローンを中心としたユニット、ゴーディアン・ノットの2nd。
自身で本も書き、大学で音楽理論についての教鞭もとるという、学者肌のミュージシャンである彼が、
FATES WARNINGやDREAM THEATERのメンバーとも交流があるというのは、自然なことのようにも思える。
1stを聴いたときにもそのサウンドの難解さに舌を巻いた気がするが、
このアルバムではさらにぐっと力の抜けた、一聴するとメタルとは程遠い音なので少々驚いた。
今回は、ジョン・マイアングは不参加のようだが、その代わり、スティーブ・ハケットビル・ブラッフォード
といった大物がゲスト参加しているのも見逃せない。サウンドには媚がなく、ぱっと聴きには地味にも思えるが、
インプロ的なグルーブ感をかもし出しつつ、リズムアレンジにはPLANET Xあたりを思わせる、
探求的なアプローチを感じさせ、プログレッシブ・ジャズロック的なテイストで演奏を楽しむことができる。
マローンのベースはもちろん、自身が弾くスティックやキーボードの音色も美しい。
メタル度・・6 プログレ度・・8 アンサンブル度・・9 総合・・8
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GLORY HUNTER「ULISSES DAY TWO」

イタリアのプログレメタルバンド、グローリー・ハンターの1996年作
シンセを含む5人組で、じっくりとメロディを聴かせるゆるやかなProgMetal。
哀愁ただようメロディと、穏やかな知性を感じさせる楽曲アレンジ、
決してテクニックに走りすぎないところにこのバンドのセンスがある。
メロディアスハード的な耳触りの良さと、クールな構築力を両立させた
うるさ過ぎない大人のプログレメタルサウンドだ。これは隠れた好アルバム。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 叙情センス度・・8 総合・・8
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Hammers of Misfortune 「Locust Years」

アメリカのプログレッシブ・メタル、ハマーズ・オブ・ミスフォーチュンの2010年作
女性鍵盤奏者に、女性ヴォーカル&ベースを擁する5人組で
ピアノやオルガンの音色を含む70年代プログレ&ハードロック風味に
ProgMetal的な展開力を含んだ楽曲で聴かせるという、なかなか個性的な作風。
レトロなオルガンが鳴るアナログ感を漂わせつつ、男女ヴォーカルの歌声で
描かれるサウンドは、メタル化したPROCOL HARUMというような雰囲気もある。
女性ヴォーカルと優雅なピアノの音色でしっとりと聴かせる部分もよろしい。
メロディアス度・・8 ProgMetal度・・7 古き良き度・・8 総合・・8
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Hammers of Misfortune「17th Street」

アメリカのプログレッシブ・メタル、ハマーズ・オブ・ミスフォーチュンの2011年作
オルガン鳴り響く70年代風味のハードロック色に、男女ヴォーカルの歌声で
ProgMetal的な展開力も見せつけるサウンドは、さらにダイナミックになっている。
古き良きヘヴィメタルの感触とレトロなヴィンデージ感覚が自然に融合されており、
本作ではギターのメロディックなフレージングが随所に効果的に聴かれ、
やわらかなシンセワークとのコントラストを描いている。メタルとしてのヘヴィさもちゃんとあり、
まるでPROCOL HARUMMOTORHEADが一緒にバンドをやっているように聴こえたりもする。
ドラマティック度・・8 古き良き度・・8 構築センス・・8 総合・・8
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HEART OF SUN

イタリアのプログレメタルバンド、ハート・オブ・サンの2007年作
ARKHE、TIME MACHINEといったバンドに参加していたメンバーらによるバンドで、
きらびやかなシンセワークを含む、近未来的なコンセプトのProgMetalをやっている。
適度にヘヴィなギターと切れ味のいいリズムでモダンな感触をかもしだしつつ、
表現力あるヴォーカルの歌声とともに、DREAM THEATER的でもある
ドラマティックなサウンドを聴かせてくれる。テクニカルさよりも世界観の構築に重きが置かれ、
じっくりとヴォーカルが歌い上げる部分などが印象的で、派手さよりもバランスの良さが光る。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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HELIZERTALES FROM A DAMAGED MIND
アルゼンチンのプログレメタルバンド、エリセルのアルバム。2000作
Keyを含む5人組で、DREAM THEATERに影響されたようなサウンド。
変拍子を用いたテクニカルな曲調と、ややナルシスティックなヴォーカルの歌唱、
疾走するメロスピ風の部分や重厚さに欠ける点も含めて
どこかイタリアのマイナー系ProgMetalバンドなどを思わせる。
曲によってはスペイン語で歌ったり、やや唐突な曲展開もあったりと、
なかなか面白い部分もあるのだが、個性の点ではやはり新鮮味は薄い。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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HELREID「FINGERPRINTS OF THE GODS」
イタリアのプログレメタルバンド、ヘルレイドの2nd。2001作
CD2枚組なのだが、1枚目が3曲、計20分ちょっと。2枚目も3曲、20分、と
いったい何故わざわざ2枚に分ける意味があるのかが不明。音の方はシンセ入り、
変拍子をところどころに使ったシンフォニックかつプログレ的なもので
展開も多く疾走パートもあって、なかなか頑張っている。
同郷のプログレメタルBLACK JESTERあたりにも通じるB級くささがあり、
メロディにはやわらかみが感じられ、聴いていて心地よい部分もある。
それがわりと「その手を好む」ものには受け入れやすいかもしれない。
とくに10分台の大曲にシンフォニックな要素が強い。
シンフォニック度・・7 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・7


Hemina「Synthetic」

オーストラリアのプログレメタル、ヘミナの2012年作
ツインギターにシンセ、女性ベーシストを含む5人編成で、
美しいシンセを盛り込んだ幻想的な構築美で、シンフォニックに聴かせるProgMetal。
ツインギターの奏でるメロディックなギターフレーズも耳心地がよく、
パワフルでないヴォーカルの歌声は、むしろエモのような叙情性もかもしだしている。
いくぶん煮え切らない楽曲の盛り上がりなど、どことなくひと昔前のバンドのような
垢抜けなさもあって、その微妙さも魅力といえば魅力になっている気もする。
10分超の大曲が3曲もあり、中盤はややタダレるのだが、充分にセンスは感じる力作だ。
ドラマティック度・・8 シンフォニック度・・8 構築度・・8 総合・・7.5
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HUBI MEISEL「EMOCEAN」
ドイツのプログレメタルバンド、DREAMSCAPEのVo、フービ・マイゼルのソロアルバム。2004作
DREAMSCAPE自体、マイナーなバンドであるが、そのVoのソロ作というのが日本盤出して
はたしてどのくらい売れるものなのだろう?…という疑問はまあさておき、
内容の方は、3部作に分かれた壮大風のコンセプト作で、まあプログレメタルといってもよい音だ。
さりとて、ヴォーカリストのソロ作であるので、歌ものでもあり、適度にテクニカルでもあるという、
言ってしまえばやや中途半端なサウンドでメロハーとしてはメロディが弱く、プログレとしては展開が物足りない。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 どっちつかず度・・8 総合・・7


I

ICE AGE「The Great Divide」

アメリカのプログレメタルバンド、アイス・エイジの1st。1999年作
とことん変拍子にこだわったリズムと、シンセ入りのシンフォニックさが融合したProgMetalで、
「IMAGES AND WORDS」の頃のDREAM THEATERをよりメロディアスにしたという傑作。
演奏力も抜群で、テクニカルなリズムに乗るいかにもプログレ的なシンセワークと
キャッチーな歌メロで、10分以上の大曲も濃密かつ爽やかにに聴かせてくれる。
これはまさにProgMetalマニアのための作品である。より整合感を高めた次作も必聴。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 変拍子度・・9 総合・・8.5
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ICE AGE「LIBERATION」

アメリカのプログレメタルバンド、アイスエイジの2nd。2001作
前作「The Great Divide」のテクニカルな超絶変拍子&メロディアスな高密度楽曲に度肝を抜かれ、
すっかりファンになった筆者だが、今作の内容も期待にたがわぬ素晴らしい出来だ。
とことん変拍子にこだわりながら、要所はキャッチ−でメロディアスという抜群のセンスは変わらず。
今回はより曲ごとに曲調を変え、メロディアスなパートはより聴きやすく、テクニカルなパートは変拍子バリバリ、
というこの手のプログレメタル好きならたまらない内容に仕上がっている。
やはり特筆すべきはその独特のリズム感覚で、「なんでこんなリズムを?」という
意表をつくアレンジが随所にちりばめられ、思わずにやりとさせられる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲アレンジ・・9 総合・・8.5
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Illusion Suite「Final Hour」

ノルウェーのプログレメタルバンド、イリュージョン・スイートの2009年作
ときにスクリームヴォイスも含んだ激しさと、メロウかつ叙情的なギターフレーズ、
知的な展開美の楽曲には北欧らしいキャッチーなメロディも聴かせる高品質なサウンド。
プログレパワー的な重厚さと、美しいシンセアレンジも含めてドラマティックな作風は聴き応え充分だ。
DREAM THEATER風味もいくぶんあるが、よりモダンにアップデートされた新時代のProgMetalを感じさせる。
聴かせ所でのメロディの盛り上げ方と、緩急のつけられた展開力はなかなか見事だ。曲間の日本語の語りや
女性コーラスの使い方などにもセンスを感じさせる。ASPERAなどとともに北欧ProgMetal期待の新鋭である。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・9 総合・・8.5
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IVANHOE「Walk in Mindfields」
ドイツのプログレメタルバンド、アイバンホーの4th。2007作
シンセを含む5人組で、これまでも日本盤も出ていたが、どこかマイナーなバンドという印象だった。
本作では、重厚かつダークな叙情を前に出したプログレパワー的な作風となり、
作品としての説得力がぐっと増している。ときおりテクニカルな切り返しを折り込みつつも、
メロディアスなギターとシンセによる緩急をつけた展開は、難解すぎずに楽しめ
いうなれば同郷のVANDEN PLASあたりにも通じるバランスの良さを感じさせる。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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Ivory Gates「Shapes of Memory」
ブラジルのプログレメタルバンド、アイヴォリー・ゲイツの2002年作
黒人ドラマー入りの五人組でシンセはゲストという編成。8分、9分、12分という大作志向の
楽曲は適度にヘヴィなギターと、モダンで知的さを感じさせるアレンジで聴かせるProgMetal。
ヴォーカルの実力もまずまずで、ときに女性コーラスも入ってきてサウンドを彩っている。
変則リズムによるキメはFATES WARNING的でもあったりして、細かなアイディアも多く、
演奏力も充分あるので、テクニカルメタルが好きな方ならけっこう楽しめる内容だと思う。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 楽曲センス・・8 総合・・7.5




JAMES LaBRIE'S MULLMUZZLER「2」
DREAM THEATERのVo、ジェイムス・ラブリエのプロジェクト、マルマズラーの2nd。2001作
メンバーはラブリエの他、VAIで活躍するG、Drに、DALI'S DILEMMAのKey、
ゲストには、MAGELLANのトレント・ガードナーが参加。
楽曲はやはり歌もの中心だが、やはりDREAM THEATERを思わせる部分もあり、
ハードロック調のものからプログレメタル風のもの、叙情的なバラード曲まで色々。
個人的には、もう少しプログレ色が欲しいが、ラブリエのファンなら問題なく楽しめるだろう。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 ラブリエ度・・9 総合・・7.5
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JAMES LABRIE「ELEMENTS OF PERSUASION」
DREAM THEATERのVo、ジェイムス・ラブリエのソロ作。2005作
DT以外にもMULLMUZZLERFLAMESHIFTなどでその歌声を聴かせてきたラブリエだが、
最近の好調ぶりを示すかのように、今回は1曲めからMETALLICAばりのヘヴィチューンが炸裂している。
ややモダンなアレンジのヘヴィロックや、ミドルテンポでダークめの曲調はむしろDTよりも重厚な雰囲気。
メンバーにはDALI's DILEMMAのKeyをはじめ、ややマイナーな人選に思えるが、
無名のイタリア人ギタリストMarco Sfogliのプレイは、なかなかのセンスを聴かせる。
ラブリエのVoも、ダークさとエモーショナルな表現力を併せて、ヘヴィな楽曲を見事に歌い上げている。
メロディアス度・・7 けっこうヘヴィ度・・8 けっこうダーク度・・8 総合・・7.5
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The Jelly Jam
Ty Tabor (King's X)、John Myung (Dream Theater)、Rod Morgenstein (Dixie Dregs)
というメンツによる、名前通りのジャムセッションバンド、ゼリー・ジャムの1st。2002作
このメンバーはPLATYPUSの延長と思われるが、デレク(KEY)がいない分サウンドがシンプルになっている。
やはり、タイ・テイバー/KINGS X色が強く、プログレというよりは力を抜いた浮遊感のあるサウンド。
皆が実力者なので演奏は上手く、中でもロッド・モーゲンスタインのタイトかつ手数の多いドラムは聴きどころ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 演奏・・8 総合・・7.5
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The jelly jam 「2」
Ty Tabor (King's X)、John Myung (Dream Theater)、Rod Morgenstein (Dixie Dregs)
というメンツによる、名前通りのジャムセッションバンド、ゼリー・ジャムの2nd。2004作
前作同様にKINGS Xを思わせる、浮遊感のあるブルージーなプログレロックで、
3〜5分台の楽曲は、タイトル通りのジャムセッションの延長という雰囲気ながら、
技巧派揃いのメンバーの演奏はグルーブ感が抜群。分かりやすいメロディや
耳を引く展開というのはあまりなく、全体的にも玄人好みの渋めの音なので、
聴き手が楽器をたしなむ人間ならば充分楽しめるだろうが、そうではないと
ただの地味なサウンドに聴こえるかもしれない。1作目よりはまとまりがいいと思う。
メロディアス度・・7 楽曲・・7 演奏・・8 総合・・7.5
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JEREMY「LIVE」
韓国のシンフォニックメタルバンド「イェレミー」のライブアルバム。2枚組。
たたきにあったほどプログレ色はなく、キーボードも意外と控えめ、普通の印象。
インペリテリ的な王道HRをメインに、韓国語のVoがさほど力まない歌をのせている。
たとえばN.EX.Tのようなポップさ、派手なプログレ的アレンジはなく、どちらかというと正統派のようだ。
ライブということだが、演奏力もまあ普通。韓国産高クオリティバンドということで非常に期待したが、
ネクストをはじめて聴いたときほどの感動はなかった。
メロディアス度・・7 プログレ度・・4 楽曲度・・7 総合・・7

JEREMY「OUT OF FEAR」

韓国のメロディック・メタルバンド、イェレミーの2nd。1999作
N.EX.Tなきあとは、KIM KYONG HOなどとともに韓国のメタルシーンを引っ張っている彼ら、
DREAM THEATERSYMPHONY Xなどを通過した世代だけあって、楽曲には
リズム的なプログレアプローチや様式美的なギター、メロディを混在させた色が見える。
この2ndではVoが韓国語で歌っており、それが良い個性となっていて、メタル音像の中にも
曲によってはポップなキャッチーさが心地よく、アルバムのなかにいいバランスで混じっている。
キーボードのシンフォニックな味付けが素晴らしく、韓国という地域性を抜きにしてもクオリティは高い。
現在バンドはすでに4枚目まで発表していて日本盤も出ている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5

JEREMY「FLYNG OF EAGLE」

韓国のメロディアス・プログレメタルバンド、イェレミーの3rd。2000作
日本盤も出てすでにけっこうメジャーになりつつある彼らの音は
韓国らしい叙情性とキャッチーさに、様式美、さらにDREAM THEATER的展開美
などを融合させたN.EX.T以来の韓国産高品質プログレメタルサウンドだ。
今作ではインストパートの壮大さを増して、より音の厚みとダイナミックさをつけた充実作。
そこに乗る韓国語の歌唱もなんともいえない情緒があり、
この爽快なポップ性ともいうべきメロディラインこそが彼らの生命線だと思う。
すでに4作目も出しているようだが、メジャーになってもこの「韓国的ごった煮感」は失わないで欲しい。
蛇足だが、英語に置き換えられている国内盤よりハングルで歌われている韓国盤がオススメ。
メロディアス度・・8 プログレ・・7 爽快度・・8 総合・・8
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JEREMY「EXODUS PARTU」

韓国のメロディアス・プログレメタルバンド、イェレミーのミニアルバム。2001作
5つのパートに分かれた24分の組曲で、シンフォニックかつヘヴィな音像に
変拍子リズムを取り入れたプログレ的なアレンジも聴かせてくれる。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 壮大度・・8 総合・・7.5
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JEREMY「EDGE ON THE HISTORY」

韓国のメロディアス・プログレメタルバンド、イェレミーの4th。2002作
前作「FLYING OF EAGLE」で日本盤も発売され、認知度も上がってきたこのバンド、
今作も、録音、演奏ともに着実な成長の見える仕上がりとなっていて、
シンフォニックなキーボード(女性奏者)、メタリックなギターによる楽曲は、ドラマティックなメロディに加え
プログレ的展開美を持ち込んでおり、歌詞が英詞なので、とくに韓国産ということを意識せずに聴ける。
バラードにおけるメロディは、同郷の先輩N.EX.Tにも通じる聴きやすさがあり、とてもなごめるのだが、
個人的には英語よりも母国語(ハングル)での歌唱の方がバンドの個性を引き出すのではないかと思う。
キャッチーなメロディという点では、前作、前々作の韓国盤をまずお薦めしたい。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 韓国度・・7 総合・・7.5
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JEREMY「ACCESS ALL AREMS」
韓国のプログレメタルバンド、イェレミーのライブアルバム。2004作
楽曲、演奏力ともデビュー時からかなりのものを持っていたバンドなので、
ライブ演奏の方にも安定感があり、ときに変拍子をまじえ、ときに様式美的に
ときにキャッチーにと、見事に複雑な楽曲を再現している。
Voのハイトーンがややヨレ気味になるので、やはり英語曲よりも韓国語の歌唱の方が
しっくりといっている気がする。なんにしても、欧州のメロスピやDREAM THEATERあたりの
音楽性を巧みに取り入れながら、独自のメタルサウンドを再構築する手腕は見事だと思う。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ライブ演奏・・8 総合・・8
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JEREMY「Trivial Life」

韓国のメロディアス・プログレメタルバンド、イェレミーの5th。2003作
韓国メタルシーンではすでに中堅クラス。日本での認知度もなかなか高いこのバンド。
今作も、プログレッシブな感覚をたっぷりと折り込んだ、メロディアスなメタルサウンドで、
アルバムとしてのクオリティは非常に高い。メロディの充実度も素晴らしく、テクニカルな変拍子とともに
歌メロのキャッチーさとネオクラ色もあるギターワーク、そしてキーボードの美しさも光っている。
ハングルによるバラードの泣きメロはかつてのN.EX.Tを思わせるほど美しい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲・・8 総合・・8

JEREMY「The 2nd Advent」

韓国のプログレメタルバンド、イェレミーの6th。2006作
韓国産シンフォニックメタルとして活動を続ける彼らも、ついにデビュー10年のベテランとなった。
クリスチャンバンドらしい、厳かなチャント的なイントロで幕をあげる今作も、
聴きやすいメロディとテクニカルな展開美にこだわった良質の作品だ。
DREAM THEATERなどからの影響を感じさせつつも、決して難解になることなく、
「弾きすぎない」バランスの取れた落ち着きが今回の音には感じ取れる。
プログレメタル的にはやや物足りないものの、普遍的なドラマティックさを追求したという印象だ。
ただし、彼らの場合、やはり英語の歌唱よりは、母国語のハングルにこそ持ち味があると思うのだが。
メロディアス度・・7 ドラマティック度・・8 プログレメタル度・・7 総合・・7.5
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Jeremy「Quo Vadis, Domine?」

韓国のプログレメタルバンド、イェレミーの7th。2008作
すでにデビューから10年を超え、このバンドも中堅の域にきた。
壮麗でシンフォニックなイントロから引き込まれるが、
ザクザクのギターで疾走を始めると、一気にメタリックなサウンドに。
ハングルによる歌唱はやはり彼らならではの持ち味だし、
ヘヴィさの中にも美しいパートを上手く盛り込んで聴かせるセンスもさすが。
ギターの泣きのフレーズやここぞというときの美しいシンセアレンジも効果的で、
メロディの充実という点では過去最高といっていいだろう。
ドラマティックな展開力とベテランらしい堂々とした自信が感じられる出来だ。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 楽曲アレンジ・・8 総合・・8
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Jezebel's Tower「Selling The Wind」
ドイツのプログレメタル、ジェゼベルズ・タワーの1999年作
確か1stの「Like Every Mother's Son」は日本盤が出ていたようにも思ったが、
日本での知名度はかなり低いバンドですね。サウンドはハイトーンヴォーカルの歌声と
シンセアレンジを含んで、ミドルテンポを主体に聴かせる適度にドラマティックなもの。
最近のバンドのようにテクニカルな要素は強くなく、一聴したときのインパクトはさほどないが、
古き良きHRの感触も覗かせるギターワークはセンスが良く、いま聴くと逆に渋い感じで楽しめる。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・7 古き良き度・・8 総合・・7.5


JORDAN RUDESS「FEEDING THE WHEEL」

DREAM THEATERのシンセ奏者、ジョーダン・ルーデスのソロアルバム。2001作
ソロ名義の作品としてはこれが3作目であるが、ルーデスはDREAM THEATERはもとよりDIXIE DREGS、
LIQUID TENSION EXPERIMENT、RUDES MORGENSTEIN PROJECT、その他…と、参加作は数知れず。
本作はそれら過去のソロ名義の作品の中ではもっともプログレしているアルバムといってよいだろう。
参加ミュージシャンは、ジョン・ペトルーシ(DREAM THEATER)、テリー・ボジオ、ビリー・シーン、
スティーブ・モーズという、いずれも名うてのつわものたち。当然ながらその演奏は抜群だ。
全編インストのテクニカルなプログレアルバムであるが、リキッドテンションとの違いを挙げるなら、
即興ではなく構築性としっかりとした音楽理論に裏打ちされたルーデスの作曲能力、そして、
彼のメロディセンスが最大限に生かされている点。楽曲は技巧性と叙情性をかねそろえ、
ELPなどにも影響を受けたというとおり、ルーデスのキーボードは70年代プログレ的なものから、
ジャズ色あるピアノタッチまで変幻自在。そんな中で気持ちよいメロディを奏でるペトルーシのギターも
また見事。作りこまれ、計算されつくした、決して自己満足に終わらない、優れたソロアルバムである。。
メロディアス度・・8 プログレ度・・9 キーボー度・・10 総合・・8.5
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JODAN RUDESS「Rhythm of Time」

DREAM THEATERのシンセ奏者、ジョーダン・ルーデスのソロ作。2004年作
ソロ名義としては4作目となり、今作もプログレッシブで超絶技巧たっぷりの力作だ。
盟友ロッド・モーゲンスタインをドラムに迎え、イスラエル出身の新鋭ギタリスト、ダニエル.Jをはじめ、
ジョー・サトリアーニ、グレッグ・ハウ、ヴィニー・ムーア、スティーヴ・モーズ、キップ・ウインガーら
名うてのゲストが参加し、ハードフュージョンがかった軽やかさとプログレ的な遊び心たっぷりで
楽しませてくれる。テクニカルなことをさらりとやってのけるセンスは相変わらず素晴らしく、
豪華メンバーを従えて、これだけ自由に質の高い作品を作れるシンセ奏者は、
おそらくDEREK SHERINIANとこのルーデスくらいのものだろう。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・9 総合・・8
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JORDAN RUDESS「Road Home」

DREAM THEATERのKey、ジョーダン・ルーデスのソロ作。2007作
鍵盤魔術師のソロ新作は、なんと70年代プログレのカヴァー集!
GENESISYESGENTLE GIANTKING CRIMSONELPという
名バンドたちの楽曲を独自のアレンジで再構築しています。
てっきりクラシックとジャズの人とばかり思っていたら、案外プログレ好きだったのね。
曲の方は、原曲を相当モダンな雰囲気にしているものもあって、
元曲に愛着がある場合は微妙な心境にもなるかもしれない。
ただ ELPの“タルカス“はなかなか良かった。ドラムにはロッド・モーゲンスタイン、
ヴォーカルにはニール・モーズ、スティーブ・ウィルソンなどが参加。
テクニカル度・・8 70'sプログレ度・・8 原曲度・・7 総合・・7.5
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KALISIA「CYBION」

フランスのシンフォニック・プログレメタルバンド、カリシアの2009/2011年作
制作に13年を費やしたという力作は20パートに分かれた組曲方式で、
シンフォニックなシンセアレンジとProgMetal的なテクニカルな展開力で、
メロデス色もいくぶんあるが、それ意地用に壮大なスケールと美意識を感じさせるサウンド。
美しい女性ヴォーカルに絡むデス声、細やかなコーラスの使い方も含めて
随所に知的でプログレ的な構築性が光っており、とくに美麗なシンセのセンスは相当なものだ。
モダンなインダストリアル要素を取り入れたり、質感としては同郷のVENTURIAにも通じるものある。
メロデスとしては激しさはやや足りないが、むしろ展開美のあるシンフォニックメタルとして楽しむ作品だろう。
ボーナスCDには、デモ音源のリミックスに、CYNIC、DREAM THEATER、EMPERORといったコアなカヴァーを収録!
シンフォニック度・・8 プログレメタル度・・8 壮大度・・8 総合・・8
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Kevin Moore「Ghost Book」
DREAM THEATERのKey、ケヴィン・ムーアの2004年作
同タイトルの映画のサントラという形をとった作品で、
弾くというよりも「音で空間を描く」ようなケヴィンのシンセーワークは、
ゆらめくような浮遊感のあるサウンドで、しっとりとした薄暗い世界観を形成する。
ロック色のないシンセ音楽であるが、難解さはなくゆったりと音に浸りながら楽しめ、
ジャーマンキーボードロック的な聴き方で意外とプログレリスナーにもいけるかもしれない。
メタル度・・1 ほの暗度・・9 空間美度・・8 総合・・7.5
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LANFEAR「THE ART EFFECT」
ドイツのプログレメタルバンド、ランフィアーの3rd。2003作
けっこうヘヴィなギターワークに、うっすらとしたキーボードがサウンドに厚みを持たせ
曲はミドルテンポや三連系などを中心にした、どっちかというと重厚なタイプ。
ドイツのPROG METALというとVANDEN PLASが思い浮かぶが、
こちらの方がもう少し現代的というか、アレンジにマニアっぽさがなく、キレが良い。
いわばプログレメタル云々を意識させず、普通のメタルファンにも勧められる雰囲気。
テクニカルさで魅せるというよりは、キーボードを含めた音の厚みで説得力をかもしだすタイプか。
意外性は薄いがとにかく演奏のセンスが良いのが大きい。音が気持ちいい。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 演奏センス・・9 総合・・7.5
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LANFEAR「ANOTHER GOLDEN RAGE」
ドイツのプログレ風味入りメタルバンド、ランフィアーの4th。2005作
このバンドの存在は3rdで知ったのだが、プログレメタルというには硬派寄りで
ヘヴィかつ現代的なサウンドで演奏のセンスが良い。
このアルバムも前作同様、しっかりとしたギターリフの重ねに、
うっすらとしたキーボードが心地よく、そこに中音域のVoが歌を乗せる。
派手さやインパクトはないが、ヘヴィさとメロディアスさのバランスが良く、
正統派メタルとプログレ感覚を上手い具合にブレンドしたサウンド。
前作よりもややアグレッシブになった感じがある。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 演奏・・8 総合・・7.5
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LAST WARNING「UNDER A SPELL」
イタリアのプログレメタルバンド、ラスト・ウォーニングの2nd。2000作
サウンドはキーボード入りでハイトーンヴォーカルに複雑な曲構成という
DREAM THEATER + QUEENSRYCHEというサウンドは1stから相変わらずで、
10年前のプログレメタルブームから大して進化はしていないようだ。
ジャケのB級さも含めて、垢抜けなさが音にもつきまとい、聴いていて高揚感は覚えない。
今となってはプログレメタルマニア、イタリアンメタルマニア向けとしか。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 オールドプログレメタル度・・8 総合・・7
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LAST WARNING「Throughout Time」
イタリアのプログレメタルバンド、ラスト・ウォーニングの2009年作
1994年に1st、2000年に2ndを出し、その後は音沙汰のなかったこのバンドだが、
まだ生き残っていたとは驚きである。サウンドの方は、時代的な正統派ProgMetalで、
変拍子を使ったリズムに、美しいシンセとハイトーンのヴォーカルで聴かせるスタイル。
正直言って、今となっては古くさい音なのだが、かつてのイタリアン・ブログレメタル勢が、
まだこういう音楽をやり続けていたことが嬉しくもある。DREAM THEATER的な質感を基本にしつつ、
繊細に聴かせるメロディアスなパートなどには成長の跡が窺える。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 オールドProgMetal度・・9 総合・・7.5
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Leger de Main「THE CONCEPT OF OUR REALITY

アメリカのプログレメタルバンド、レガー・デ・メインの1st。1995作
RH FACTORMYTHOLOGICなどでも活動する、、ロドラー兄弟を中心としたバンドで、
美しい女性ヴォーカルをフロントに、テクニカルにたたみかける楽曲展開と、
シンフォニックなプログレ感覚を融合させたサウンドはとても濃密だ。
DREAM THEATER的な構築性と、破天荒な変則リズムの嵐に耳疲れしそうなところだが、
女性声の優雅さもあってか、音自体はむしろ美麗な質感なのも面白い。
現在は1st、2ndのカップリング2枚組みでリマスター再発されている。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8
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LEGER DE MAIN「SECOND FIRST IMPRESSION」

アメリカのプログレメタルバンド、レガー・デ・メインの2nd。1997作
音楽性は1stと同様、女性ヴォーカルで聴かせるテクニカルなプログレメタル。
部分的には、たとえば日本のMARGE LITCHなどを想起させるメロディアスさがある。
非常にせわしない変拍子の展開と、キーボードもかねるギタリストのセンスあるメロディ、
またアコギも使用した叙情パートもあり、6曲中4曲が8分以上の大曲という大作志向。
ただ、前作とともに内容の充実ぶりに比して知名度がないのが可哀想。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7.5


LEONARDO THE ABOSOLUTE MAN

アメリカのプログレメタル専門レーベル、MAGNA CARTA関連ミュージシャンが集い
芸術家レオナルド・ダヴィンチの生涯をテーマにしたシンフォニック大作。2001作
MAGELLANのトレント・ガードナーが作曲、メインVoにDREAM THEATERジェイムス・ラブリエを起用、
時にQUEENを思わせるコーラスハーモニーに、シンフォニックかつ壮麗な盛り上がりで聴かせるサウンドは、
しっかりとメタル的なエッジも効かせつつ、表現豊かな歌唱と優雅なオーケストレイション、
そしてプログレメタル的展開美が冴える、見事な力作に仕上がっている。
シンフォニック度・・9 プログレ度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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Leprous「Tall Poppy Syndrome」

ノルウェーのプログレメタルバンド、レプロウスの2009年作
モダンなヘヴィネスとメランコリックな叙情性が合わさったサウンドで、
スクリームをまじえたヴォーカルで、いくぶんOPETHに近い質感もある。
激しさの中ときおり聴かせるメランコリックなギターフレーズも絶品で、
そこにうっすらとしたシンセが加わると、北欧シンフォニックロックのように美しい。
こうなると正直、スクリームやデスヴォイスは不要にも思えてくるのだが、
ある意味、この振り幅の大きさは若いファンに受けるだろうとも思う。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 構築センス・・8 総合・・8
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LEPROUSBilateral

ノルウェーのプログレメタル、レプロウスの2011年作
前作はデスヴォイス入りでOPETHばりのヘヴィさもある作風であったが、
本作は怪しげなジャケのように、サイケ的な浮遊感が強まっていて、
Motorpsychoばりの不思議系ロックの得体の知れない壮大さを聴かせる。
スクリームヴォイスも含むモダンなヘヴィさと、グラムロック風味の80年代感覚や
プログレ的なシンセなどが合わさり、一筋縄ではいかない玄人好みの聴き心地である。
ジャンルにとらわれない知的センスを内包したプログレ・サイケメタルの力作だ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 知的センス・・9 総合・・8
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Liquid Tension Experiment 2

トニー・レヴィン、マイク・ポートノイ、ジョーダン・ルーデス、ジョン・ペトルーシによる
リキッド・テンション・エクスペリメントの2作目。1999年作
いかにもジャムセッション的であった1作目に比べ、楽曲的な構築性がぐんと増し、
各メンバーの技量がより際立ったことで質の高い作品となった。
当然ながら4人のうち3人までがDREAM THEATERのメンバーということで、
サウンド的にもDTのインスト部分を軽やかにしたような雰囲気であるのだが、
ルーデスの巧みなシンセワークとペトルーシのギターの絡みはやはり絶品だし、
屋台骨を支えるポートノイのドラムも手数たっぷりでパワフルに張り切っている。
緊張感の漂う即興的な要素とともに、技巧派メンバーたちによるバトルが楽しめる。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 緊張感・・8 総合・・8
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Liquid Trio ExperimentSpontaneous Combustion」
トニー・レヴィン、マイク・ポートノイ、ジョーダン・ルーデスによるユニット
リキッド・トリオ・エクスペリメントのアルバム。2007作
これまでにもLiquid Tention名義で2枚のアルバムを出していたが、
今作ではジョン・ペトルーシは参加しておらず、よりジャム色の濃い内容になっている。
奔放に叩きまくるポートノイのドラムに、軽やかなルーデスのシンセが絡まり、
渋みのあるベースが控えめに加わる。やはり主導はポートノイで、その多彩なリズム感覚と
細やかなシンバルワークなど、ドラムを好きな人間には聴いていていろいろと楽しめる。
曲としてはまとまっていないものなので、プレイヤーのファンでなければオススメはできないが。
フリーセッション度・・9 ポートノイ度・・9 演奏・・8 総合・・7.5
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LOOSE CHANGE「Live at the Grainstore」

世界最高のテクニカルドラマー、ヴァージル・ドナーティが80年代に活動していたバンド、
ルース・チェンジの唯一の音源であるライブアルバムのCD化。2004作
ヴァージル・ドナーティといえばPLANET Xでの超絶なドラミングが印象的だが、
この音源は1987年の録音で、若き日のドナーティのプレイが聴ける。
サウンドはギター、ベース、シンセ、ドラムの4人編成による、
フュージョン・ジャズロックで、やはりPLANET X的なテクニカルさもある。
ドナーティのドラミングは当然に見事だが、ギタリストの腕前もかなりのもので、
聴きやすいメロディフレーズと、リズム面でのキメが合わさった質の高い演奏だ。
PLANET X、そしてドナーティのファンであれば文句なしに楽しめる1枚。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ライブ演奏・・9 総合・・8
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LORD OF MUSHROOMSSeven Deadly Songs

モナコ公国出身のプログレメタルバンド、ロード・オブ・マッシュルームズの2nd。2005作
モナコというとF1グランプリの開催地でも有名だが、こんな小国にもプログレメタルバンドがいたとは。
サウンドはDREAM THEATER的な構築美と、ACTあたりにも通じるキャッチーな質感が合わさったもので、
メンバーは皆若そうだが、キリスト教神学の「七つの大罪」」(傲慢、貪欲、嫉妬、憤怒、怠惰、暴食、色欲)
をテーマにしているあたりは、なかなか知的なセンスが光っている。
ヴォーカルの弱さを差し引いても、曲、演奏ともにクオリティが高く、今後に期待大のバンドだ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 キャッチー度・・8 総合・・8
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LYRANTHE「OCULUS INFERNO」
アメリカのプログレメタルバンド、リランセのアルバム。2003作
まず曲が長い。全8曲中、8分以上が6曲。残り2曲も7分と5分。聴いていてただ疲れる…(^^;)
それに曲の展開が唐突。繰り返しも多く、ありていに言ってメロディアスでない。
ヴォーカルも好みではないし音質も良くない。テクニックはあるがそれを曲に活かしきれていない。
結論…自己満足のプログレメタル。まだDREAM THEATERのコピーバンドを聴いたほうがいい。
メロディアス度・・5 テクニカル度・・7 楽曲・・5 総合・・5.5




MADSWORD 「THE GLOBAL VILLAGE」
イタリアのプログレメタルバンド、マッドスウォードの2nd。
曲調はぐっと大人の雰囲気で正統的なアレンジ。まるでイタリアっぽくない。
プログレメタルとしてのクオリティはそこそこ高いので、さらりと聴けてしまう。
メロディアス度・・7 プログレ度・・6 イタリア度・・1 総合・・7


MAEVE OF CONNACHT「Imaginary Tales」
イタリアのプログレメタルバンド、マエヴ・コナックの2001年作
女性シンセ奏者を含む4人組で、元BLACK JESTERのメンバーもいるらしい。
やわらかなヴォーカルメロディと適度にヘヴィなギター、美しいシンセワークで聴かせる
どことなくB級感をただよわせたProgMetal。聴き心地はいいのだが、
これといった印象的なメロディやドラマテイックな展開がないのがもどかしい。
DREAMSCAPEのヴォーカルHUBI MEISELが参加している。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7


MAGELLAN「Hour of Restoration」

アメリカのネオプログレバンド、マジェランの1st。1991作
80年代も終わり、プログレッシブロックが死に絶えたと思われていた90年代初頭に
突如としてアルリカからネオプログレ復興の旗手が現れた。マイク・ヴァーニーによる
その名もMagna Cartaレーベルからデビューしたこのバンドは、偉大な航海者マゼランの名を冠し、
まるでYesの「こわれもの」のジャケにでも飛んでいそうなレトロな宇宙船を描いたジャケからしても、
ワクワクするようなロマンに満ちているではないか。サウンドの方もかつてのプログレッシブ・ロックを
ルーツにしながらも、それをモダンなアレンジと融合、1曲目から14分の大曲を構築させる力作で、
ハードなシンフォニックロックともいうべききらびやかさに溢れている。このマグナ・カルタレーベルからは
SHADOW GALLERY、CAIRらといった素晴らしい後続を生み出し、新たなプログレシーンに貢献した。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 ロマン度・・9 総合・・8
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MAGELLAN「Impending Ascension」

アメリカのハードプログレバンド、マジェランの2nd。1993作
MAGNA CARTAレーベルからプログレ復興の新鋭バンドとしてデビューしたこのバンド、
1st「Hour of Restoration」はロマン溢れるアートワークとともに
華麗なサウンドにキャッチーな歌メロをまぶしたなかなかの出来であったが、
本作も基本的には同路線。QUEENばりのコーラスとシンフォニックなシンセを中心に、
きらびやかでドラマティックなハードプログレを聴かせてくれる。
ドラムが打ち込みであるぶん、ハードロック的な重厚さはまだないが、
その分、リーダーであるトレント・ガードナーの嗜好する世界観がよく現れている。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 重厚度・・7 総合・・8
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MAGELLAN「Test of Wills」

アメリカのハードプログレバンド、マジェランの3rd。1997作
本作ではドラマーが加わり、一聴して音にハードエッジな部分が増した。
楽曲的な要素としては、過去のプログレへのオマージュ的な雰囲気は消え
よりモダンに、現時点でのバンドの色を出そうとしているのが窺える。
とはいえ、ドラマティックな質感や、彼ららしいキャッチーなメロディも健在で
ProgMetal的な硬質感にYesを思わせる構築力を同居させるセンスはさすが。
より歌メロに比重が置かれる次作への橋渡し的な楽曲もあり、
バンドとしての深化と変化が感じられるアルバムである。
シンフォニック度・・7 ドラマティック度・・8 重厚度・・7 総合・・7.5
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MAGELLAN「HUNDRED YEAR FLOOD」

アメリカのハード・プログレバンド、マジェランの4th。2002作
今回はベトナム戦争で戦死した兄弟をテーマにしたコンセプト作ということで、
のっけから34分という長大な組曲。歌メロに比重が置かれていることもあって、
大作でありながらもコーラスワークや、メロディアスな歌のせいかけっこう聴きやすい。
もちろんバンドの核であるトレント・ガードナーの多彩なキーボードワークも光っており、
EXPLORER'S CLUBなどにおける曲作りの経験がフィードバックされているのだろう。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 重厚度・・7 総合・・8
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MAGELLAN「IMPOSSIBLE FIGURES」

アメリカのシンフォニック・プログレ・ハードバンド、マジェランの5th。2003作
中心人物のトレント・ガードナーは、EXPLORE'S CLUBなどへの参加から評価が上がってきたようで、
本作は軽快なシンフォニック性とマジェラン節ともいえるキャッチーな歌メロが見事に融合した傑作となった。
多彩なシンセの音色はもちろん、どこかレトロなピアノの使用法や、時代的なコンセプトに基づいた世界観なども見事。
また、これまでにないドラムの手数の多さもポイントで、レーベルがINSIDE OUTに変わったことも作用しているのだろう、
プログレメタル、プログレハードとしても充分に聴ける。シンフォニックでキャッチーだが、全体的に締まった密度の高さがある。
シンフォニック度・・8 キャッチー度・・8 プログレハー度・・8 総合・・8
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MAGELLAN「SYMPHONY FOR A MISANTHROPE」

アメリカのハードプログレバンド、マジェランの通算6作目。2005作
前作でなにか吹っ切れた感があるサウンドに変化したが、今回もさらなる力作を作り込んできた。
ジャケやブックレットからは映画的なコンセプト作であることが垣間見えるが、曲だけでも充分ドラマティック。
前作から取り入れたややメタリックなギターと、今回はやたら美しいキーボードによる
シンフォニックな音圧が、厚みを増して押し寄せてくるという印象。
トレント・ガードナーお得意のキャッチーな歌メロもバックの壮大さに乗って、
いつも以上にドラマティックに盛り上げている。とにかく音のダイナミックさが心地よい。
とくにシンフォニックさの点では同時期に出たSHADOW GALLERYの「ROOM V」を上回る。
シンフォニック度・・9 メロディアス度・・8 プログレハー度・・8 総合・・8 ◆プログレ名作選入り
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Magellan「Innocent God」

アメリカのハードプログレバンド、マジェランの7th。2008作
レーベルがINSIDE OUTからMUSEAへと変わったようだが、地道にでも活動を続けていて嬉しいかぎり。
前作「SYMPHONY FOR A MISANTHROPE」がシンフォニックな傑作であったのだが、
本作はその流れを汲みつつも、より歌もの的なキャッチーさが前に出てきた作風となっている。
ドラマティックなコンセプトの中で、抜けのよいメロディを聴かせつつ展開してゆくサウンドは、
いわばNEAL MORSEあたりにも通じる質感だろうか。難解さはなく、むしろプログレハード的だ。
壮大なシンフォニック性は減退したが、随所に光る美しいシンセワークは健在だし
やわらかなコーラスハーモニーなどとともに、爽やかなメロディアスさが心地よい作品だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ドラマティック度・・7 総合・・8
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MAJESTIC「Arrival」
アメリカのプログレメタルユニット、マジェスティックの2009年作
OSUMIUMのメンバーによるプロジェクトバンドで、女性ヴォーカルをフロントにした
シンフォニックなプログレメタルをやっている。テクニカルというよりは雰囲気重視の作風で、
美麗なシンセをメインにメタル色はさほど強くなく、プログレ系のシンフォニックリスナーにも聴ける。
1曲めが22分、ラストが36分という大作志向で、さすがに長さは感じるが、なかなか質の高い力作だ。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・7 大作度・・9 総合・・7.5
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MASTERMIND「ANGELS OF THE APOCALYPSE」

アメリカのプログレバンド、マスターマインドの6th。1999作
デビュー時から、MIDIギターによるキーボード音の再現や、たたみかけるようなテクニカルな楽曲で
マニアックなプログレファンの間では認知度も高いこのバンド。しかし、何を思ったのか、
このアルバムでは突如女性ヴォーカル入りのメタル寄りのサウンドへと変化している。
ツーバスで疾走するドラムに、ヤンス・ヨハンソンのキーボード、そして流麗なギターと、
歌い上げるリサ嬢のヴォーカルという、これはまさにシンフォニックメタルの音像だ。
ただし、インスト部分でのプログレッシブなアプローチは健在で、
ベレンズ兄弟のギターとドラム、そしてヤンスのキーボードが一体となった
テクニカルな側面を充分に見せつけてくれる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 女性Vo度・・7 総合・・8
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MAYADOME「PARANORMAL ACTIVITY」
スウェーデンのプログレメタルバンド、マヤドームの1st。1996作。
年代からも分かるとおり、AWAKE期のDREAM THEATERからの影響が顕著で、
ヘヴィなギターリフと変拍子リズム、クールな甘すぎないメロディアスさを持ったサウンドだ。
演奏のレベルもそこそこで、曲のアレンジもなかなかに流麗であるが、
「これだ!」という魅力が何かと問われると黙ってしまう。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 楽曲・・7 総合・・7
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MAYADOME「NEAR LIFE EXPERIENCE」

スウェーデンのプログレメタルバンド、マヤドームの2nd。1999作
1stの頃から「AWAKE」期のDREAM THEATERに近いテクニカルで少々ダークで
それなりに質の高いプログレメタルサウンドをやっていたこのバンド。
今作は、前作の中庸感から一歩踏み出したなかなかの内容である。
ダークな叙情とテクニカルさはそのままに、曲のメリハリをより浮き立たせた作りで
歌メロや、キーボード・ギターフレーズを含めたアレンジの質がぐっと高まっている。
ときに耳を引くメロディを効果的に使うことで、全体的にテクニカル一辺倒ではなく
叙情と引きのパートを含めて曲としての密度が向上したように思える。
ここまで来たら次作に傑作を期待してもよいところにに来ているだろう。
テクニカルな北欧勢としてPAIN OF SALVATION、ANDROMEDA等に割って入る実力はある。
メロディアス度・・7 プログレメタル度・・9 楽曲アレンジ・・8 総合・・8
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MIND COLOUR
イタリアのプログレメタルバンド、マインド・カラーのアルバム。2002作
G、B、Dr、Voというオーソドックスな4人組みでKeyはゲスト。
プログレメタルといっても、さほど難解でないスタイルで、
王道的なメタルにプログレ味付けをしてみました、という印象。
ギターは時折クラシカルなフレーズを奏でたりするなど、なかなかの実力者で、
バンドサウンドの説得力を一手に担っている感がある。
全体的には曲アレンジの抜けが悪く、スリリングな部分が希薄なこともあり
展開として爽快感にまでは至っていないのが惜しい。
メロディアス度・・7 プログレ度・・6 楽曲・・7 総合・・7


MIND KEYJourney of a Rough Diamond

イタリアのプログレメタルバンド、マインド・キーのアルバム。2004作
テクニカルな演奏の中に光る、きらきらとしたシンセワークが美しい、
SHADOW GALLERYを思わせるようなドラマティックなProgMetal作。
この手のバンドに多い自己満足系のサウンドではなく、複雑な展開の中にも
メロディの聴かせ所は多く、またヴォーカルの実力もあるのでマイナー臭さは感じられない。
長い曲をしっかりと聴かせるだけの構成力も備えており、とくにラストの11分の大曲は圧巻だ。
随所にDREAM THEATERからの影響も感じさせつつも、
単なるフォロワーに陥ることなく、確かな技術とセンスを備えた質の高い作品である。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・8
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MIND KEY「Graveheart」

イタリアのプログレメタルバンド、マインド・キーの2009年作
前作Journey of a Rough Diamondはドラマティックな傑作であったが、
5年ぶりとなる2作目が届けられた。美しいシンセワークとテクニカルな演奏で聴かせる
質の高いProgMetalであるのは変わらないが、音にはいくぶんモダンな雰囲気が増し、
歌いあげるヴォーカルの確かな力量もあって、マイナー臭さはほとんど感じられず
ダイナミックに展開する楽曲はなかなかパワフルだ。手数の多いツーバスドラムや
ザクザクとしたリフに、きらびやかなシンセが合わさったモダンで重厚なサウンドながら、
叙情的なメロディを効果的に挿入させるなど、アレンジ的にもよく作り込まれている。
ゲストにWINGERのレブ・ビーチ、PLANET Xのデレク・シェリニアンが参加。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・8
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MIND'S EYE「A WORK OF ART」

スウェーデンのプログレメタルバンド、マインズ・アイの3rd。2002作
聴くのは1st以来だが、地味で中庸をゆく感じのサウンドにはあまり面白みを感じなかった。
しかし、この3rdを聴いてみると、リズムの跳ね方といい、キャッチーで爽快なメロディといい、
実に心地よいサウンドではないか。おお、見直したぞ。
全体的にメタル色は薄く、どちらかというとENCHANT系のプログレハードの音で
けっしてやかましくならず、聴いていてとても耳に優しい。
包み込むようなキーボードやピアノの美しさや、ときにメロウなフレーズを奏でるギターも
とてもセンスが良く、全てに調和がとれたサウンドを形作っている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ゆったり爽やか度・・8 総合・・8
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MIND'S EYEWalking On H2O」

スウェーデンのプログレメタルバンド、マインズ・アイの4th。2006作
前作3rd「A WORK OF ART」では初期の凡作から吹っ切れたような爽快なサウンドを聴かせてくれたが、
続くこのアルバムも期待通りのメロディアスなプログレハード系の好作だ。
この手のバンドとしては音に難解さがなく、軽快な部分とキャッチーなメロディ、
そして、北欧らしい叙情とが絶妙なバランスで合わさっているのが素晴らしい。
かつての王道のプログレハード的センスを感じるギターと、きらきらとしたキーボードとが絡み合い、
そこにハードポップ風なキャッチーな歌メロとコーラスが重なるのだから、これは心地よくないはずがない。
全体的にシリアスすぎずポップすぎずという感じで、5、6分台の比較的コンパクトな曲がメインで聴きやすいし
アルバム後半の楽曲のシンフォニックさも以前にないスケールを感じさせる。
新鮮味やインパクトを求める人には向かないが、バランス感覚に優れたProg Metalとしてお勧めしたい一作だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 キャッチー度・・8 総合・・8
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MIND'S EYE「A Gentleman's Hurricane」

スウェーデンのプログレメタルバンド、マインズ・アイの5th。2007作
のっけから映画を思わせるSEで始まり、これまでになくコンセプチュアルな雰囲気。
サウンドもドラマティックさを前面に押し出した重厚なものとなっていて、
これまでの爽やかなキャッチーさよりもメタリックな硬質感が感じられる。
初期にあった硬派な質感と、ProgMetal的なカラフルさが同居していて
サウンドのクオリティ的には確実にアップしているといってよいだろう。
ただ、個人的には前作の聴きやすさが気に入っていたのでそこは痛し痒しというところか。
全74分の濃密なサウンドは少し聴き疲れがしてしまうものの、まごうことなき力作である。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 プログレメタル度・・8 総合・・8
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Moonlight Comedy「The Life Inside」
イタリアのプログレメタルバンド、ムーンライト・コメディの2004作
ストーリー的なコンセプトを感じさせる、ドラマティックなProgMetal。
ヘヴィなギターワークに美しいシンセが重なる重厚なサウンドで、
ダークな叙情性で聴かせるプログレパワー的な楽曲は聴き応えがある。
反面、きらびやかな展開美はよろしいが、メロディの魅力という点では物足りない。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・7
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Moonlight Comedy「Dorothy」
イタリアのプログレメタルバンド、ムーンライト・コメディの2007年作
ストーリー的な語りから始まるコンセプト作で、モダンなシンセアレンジと
テクニカルな展開力で聴かせるサウンドは、なかなかクオリティが高い。
プログレパワー的なヘヴィさとともに、PAIN OF SALVATIONあたりを思わせる
知的な雰囲気と歌による緩急の付け方がセンスよく、いくぶんのダークさとともに
甘すぎないメロディを聴かせるところは同郷のPATHOSRAYあたりにも近いか。
楽曲単位ではとっつきが悪い感じもあるが、アルバム全体として楽しむ作品と言えるだろう。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 重厚度・・8 総合・・7.5
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MYRATH「Desert Call」

チュニジアのプログレメタルバンド、マイラスの2010年作
アラビックな旋律を取り入れたORPHANED LANDあたりに通じる民俗プログレメタルで、
DREAM THEATER的な構築センスと、重厚なドラマ性で描かれるサウンドは、
ヴォーカルの表現力をはじめとして演奏陣のレベルも高く、マイナー臭さがない。
民族的なパーカッションやシンセのメロディ、ギターのフレーズにも独自の中近東色があって
それがダイナミックなメタルサウンドに見事に融合されている。
一方ではメロディにはキャッチーな聴きやすさもあって、そのバランス感覚のセンスも素晴らしい。
アルバム後半になると民俗色は薄れて、普通のシンフォメタルになるが、総じて質の高い力作だ。
ドラマティック度・・8 重厚度・・8 中近東度・・8 総合・・8
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MYRATH「Tales of the Sands」

チュニジアのプログレメタルバンド、マイラスの2011年作
前作も民俗色を取り入れた高品質な作品だったが、今作もシンフォニックな美麗さに
中近東的なフレイバーを融合させたORPHANED LANDにも通じるサウンド。
随所に母国語の歌唱を織り込んだり、女性コーラスなどもアクセントになっていて
緻密なアレンジと展開力も含めて、サウンドのスケール感は前作以上だ。
曲は3〜5分台と比較的コンパクトなので難解さもなく、曲によってはクラシカルな質感や
モダンな薄暗系プログレのような情感もあり、バンドとしての懐の深さを感じさせる。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 楽曲センス・・8 総合・・8
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MYTHOLOGIC「STANDING IN STILLNESS」
アメリカのプログレメタルバンド、ミソロジックの1st。2003作
メンバーはLEGER DE MAINRH FACTOR等で知られるロドラー兄弟を中心に、
女性ヴォーカルのメリッサを含めて、「ほぼLEGER DE MAIN」といったところ。
サウンドの方もやはりテクニカルな変拍子リズム+女性VoというLEGER DE MAINを引き継いだもの。
マルチ・プレーヤーであるクリス・ロドラーが今回はシンセをあまり弾かず、
ギターとベースに集中しているせいか、LEGER DE MAINの1stで聴かれたシンフォニックな叙情は薄く、
ある意味、押しと反復のプログレメタル・サイケ的にも聴こえる音像である。
おそらくこうした「展開があるようでない」楽曲は、PROG METALリスナー以外には
無意味に思える部分もあるだろうが、私のような人間にはなかなか心地よい。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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N8「Reality…Fate」
イタリアのプログレメタルバンド、エヌ・エイトのアルバム。1999作
90年代後半はイタリアからProgMetalバンドが次々に出ていたが、これもそのひとつ。
日本盤まで出ていたこともあって、サウンドの質はなかなか高く、ヘヴィなギターリフと
それに適度にからむシンセ、ハイトーンのヴォーカルでしっかりとした演奏を聴かせる。
DREAM THEATERというよりはQUEENSRYCHEの方に近いかもしれない。
本作の時点では、メロディにしろ曲展開にしろ抜きに出た部分がまだないのであるが、
イタリア人らしからぬあまり熱くならないクールな構築性にはなかなかセンスを感じる。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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NEMESIS「ABRAXAS」
ハンガリーのプログレメタルバンド、ネメシスのアルバム。1999作
キーボード入りの5人組みで、基本はDREAM THEATERタイプのプログレメタルだが、
歌詞やメロディなどには、中近東系のフレーズを配した個性的な雰囲気があり、
母国語の歌唱も異国情緒が漂っていてけっこう新鮮だ。
30分に及ぶ組曲形式の大曲といい、構成、アレンジ力ともなかなかで
この手のProg Metal好きにはアピールするものが多いと思う。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 中近東度・・7 総合・・7


NeverlandSchizophrenia
スイスのプログレメタルバンド、ネヴァーランドの2007年作
ツインギターにシンセを含む6人組で、疾走するメロパワ要素とテクニカルな演奏、
そしてProgMetal的な知的な展開美で聴かせる、なかなか質の高いサウンド。
コンセプト風味のストーリーを感じさせるドラマティックな雰囲気とともに、
プログレパワー的な重厚さで構築される楽曲は、5〜6分台が中心ながら
テクニカルなギタープレイと美しいシンセワークに濃密に彩られている。
ドラマティック度・・8 展開美度・・8 楽曲センス・・7 総合・・7.5
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NICODEMUS「VANITY IS A VIRTUE」
ポーランドのプログレメタルバンド、ニコデムスの2005年作
耽美なジャケの雰囲気からてっきりゴシック系かと思いきや、ややダークなプログレメタルでした。
ポーランドというお国柄か、バックのシンセやヴォーカルにはどこかに翳りがあり、
同郷のRIVERSIDEあたりを思わせる薄暗い叙情的な部分もある。
変拍子の上で絡むツインギターもいい感じだし、曲の雰囲気も悪くないのだが
まだまだ重厚なドラマティックさを描ききれてはいないようなので、
曲のスリム化をはかるか、あるいは派手さの説得力をもう少し上げていって欲しい。
ときおりデス声も出てきて、Eあたりでの爽やか声とデス声の掛け合いは面白い。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 雰囲気度・・8 総合・・7
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NIGHT CLOUD「DETEATED BY THE INNOCENTS」
イタリアのプログレメタルバンド、ナイト・クラウドのアルバム。2004作
ツインギターにキーボード入りの5人組で、
DREAM THEATERSYMPHONY Xなどからの影響を感じさせるサウンド。
アコギやピアノなどのしっとりしたパートが美しく、歌いあげるタイプのヴォーカルもなかなか。
ゲストのフルートやフラメンコギターなどを曲に折り込むなど、
アイデアも多く、長めの大曲をこなすところなど意気込みを感じる。
曲の展開も多く、テクニカルなリズムや切り返しもあってなかなか多彩だが、
楽曲としてまだいくぶん未整理で、消化しきれていないという印象もある。
ジャケの地味さも含めて「聴かせる・魅せる」というポイントを絞っていってほしい。
メロディアス度・・7 プログレメタル度・・8 楽曲・・7 総合・・7


NOCET「NOCET」
ブラジルのプログレメタルバンド、ノーセットの1st。
メロディアスなギター、キーボードを中心とした聴きやすいプログレハード。
テクニック的にも申し分なく、メロディもB級臭さがない。
たとえばエンチャントジャディスなどにも通じるたおやかな音作りだ。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 プログレ度・・7 総合・・7




Odd Dimension「Symmetrical」

イタリアのプログレメタル、オド・ディメンションの2011年作
シンセを含む5人編成で、テクニカルな展開力と重厚さを含んだドラマ性で聴かせる。
シンセのアレンジなどはDREAM THEATERを思わせるセンスもあり、
軽妙なアンサンブルで巧みに構築する演奏力も備わっている。
曲はほとんど6分台で、ときなプログレパワー的なヘヴィさやクラシカルな美意識も含んで
最後まで飽きずに楽しめる。技術とセンスが融合された高品質なProgMetalアルバムだ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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ON THE VIRG「SERIOUS YOUNG INSECTS」

現在PLANET Xで活躍するヴァージル・ドナーティが在籍していたオン・ザ・ヴァーグのアルバム。1999作
PLANET Xへの加入前はまったく無名だったドナーティだが、こんな素晴らしいアルバムを残していたとは。
基本はオールインストの(やや変態入った)メタルフュージョンというサウンドで、
テクニカルかつ軽やかな演奏は、やはりPLANET Xに通じる質感が多分にある。
変幻自在のドナーティのドラムとそのリズムセンスは、やはり素晴らしいという他ないが、
ときおりメタリックな色も見せるギターのテクニックも相当のものだし、
デレク + ケヴィン・ムーアという感じのKeyもなかなか良い仕事をしている。
PLANET X系のテクニカル・フュージョンメタルが好きなら、これは聴くべし。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ドナーティ度・・9 総合・・8
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OSI 「OFFICE OF STRATEGIC INFLUENCE」
FATES WARNINGのジム・マテオス、DREAM THEATERのマイク・ポートノイ
GHROMA KEYのケヴィン・ムーアらによるプログレメタルユニット、OSIの1st。2003作
このメンツということで物凄いものを期待してしまうが、1曲目のイントロこそテクニカルパートが炸裂しているものの
その後は意外にも技巧は隅に追いやった「ソフトなヘヴィプログレ(?)」ともいう音作りになっている。
Voを担当しているケヴィン・ムーアのダウナーな声質もあってか、全体的に陽性にはならず、
現代的なアレンジのキーボードやヘヴィリフの繰り返しによるサイケ調なサウンドが続く。
これを期待外れととるか、新鮮で奥深い音楽ととるか、非常に難しいところ。
おそらく何度か繰り返して聴けば心地よくなるたぐいの音だとは思う。とっつきはよくない。
メロディアス度・・6 プログレ度・・7 ヘヴィ・サイケ度・・9 総合・・7.5

OSI「Blood」
Fates Warningのジム・マテオスと、ケヴィン・ムーアによるユニットOSIの3作目。2009作
今作はドラムにPorcupine TreeのGavin Harrisonを迎えていて、
モダンなアレンジによるヘヴィなプログレという作風はそのままに、
ダークな薄暗さの中にあるほのかな叙情というものがより引き立ってきている。
プログレというには一聴してシンプルな音であるが、深みのあるケヴィンのシンセアレンジや
つかみ所のない空間的なサウンドは、聴き込むごとに不思議な味わいになるだろう。
一般的には理解しづらい音楽であるが、Porcupine Treeの登場後リスナーの側の懐も深くなってきた。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 浮遊感度・・8 総合・・7.5
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OSI「Fire Make Thunder

Fates Warningのジム・マテオスと、ケヴィン・ムーアによるユニットOSIの4作目。2012年作
前作に引き続きドラムにPorcupine TreeのGavin Harrisonを迎え、
モダンなヘヴィさとダークな浮遊感を漂わせたサウンドを描いてゆく。
メロディアスでもなければ派手さもないという、愛想の良くなさは相変わらずながら
楽曲における構築性ではこれまでで一番テクニカルなメリハリを感じるし、
あえて通好みを脱却しない作風には、頑固でアーティスティックな美意識を内包している。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・7 モダン&ダーク度・・8 総合・・8
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PAGAN'S MIND「Celestial Entrane」
ノルウェーのプログレメタルバンド、ペイガンズ・マインドの2nd。2002作
サウンドはどちらかというとパワーメタル寄りで、そこに幾分のテクニカルな部分と
ネオクラ的なシンセによる味付けがなされたという感じで、プログレ性はあまり感じない。
ヴォーカルにしろバックの演奏にしろ堂々としていてマイナー臭さはあまりなく、
全体的に重厚なサウンドを聴かせてくれるが、真の意味でのProg Metal好きからすると
曲展開、メロディともに個性的なものは感じられず、面白みはあまりない。
メロディアス度・・7 プログレ度・・6 楽曲・・7 総合・・7

PAGAN'S MIND「Celestial Entrane」
ノルウェーのプログレメタルバンド、ペイガンズ・マインドの3rd。2005作
まるでウルトラマンタロウのようなポーズのジャケに思わずくすりとなる(笑)
サウンドの方は前作の延長線上。力強いメロパワに若干プログレ風味を足した感じ。
6〜7分台の曲がメインの大作志向であるが、70分も聴いているとさすがに飽きる。
前作よりも多少は聴きどころというかメロディに聴かせる部分が増えていて
表現力が増したキーボードプレイや堂々としたヴォーカルなど、
クオリティは依然高いかと思う。パワメタ系のプログレメタル好きに。
メロディアス度・・7 プログレ度・・6 楽曲・・7 総合・・7.5
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PAGAN'S MINDGod's Equation」

ノルウェーのプログレメタルバンド、ペイガンズ・マインドの4th。2007作
2nd、3rdを聴いたかぎりではパワーメタル風味のプログレメタルというサウンドであったが、
本作も基本的にはヘヴィなギターとシンセを中心とした、いわゆるプログレパワー路線。
キャッチーな歌メロとギターフレーズで盛り上げる、明快さがこれまでより際立っていて
作品としての質を高めている。一方ではモダンなヘヴィアレンジが前に出る部分もあり、
若いリスナーにも楽しめるサウンドになっている。現時点での最高作だろう。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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PAIN OF SALVATION「Entropia」

スウェーデンのプログレメタルバンド、ペイン・オブ・サルヴェイションの1st。1997年作
若き天才ダニエル・ギルデンロウ率いるバンドの記念すべきデビュー作。
そのモダンなヘヴィネスとダークさをたたえた叙情性、そして個性的なミクスチャー感覚と
芸術的な展開力で、DREAM THEATERとはまた違ったProgMetal像を生み出した傑作。
彼の歌い上げる深遠な歌詞は世界に対する怒りと悲しみを詩的に表現しており、
デビュー作であるのに、すでに得体の知れない大きさと懐の深さを感じさせる。
初心者にはややとっつきづらいかもしれないが、バンドのスケール感の一端は感じ取れるだろう。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 楽曲センス・・9 総合・・8
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PAIN OF SALVATION「One Hour by the Concrete Lake」

スウェーデンのプログレメタルバンド、ペイン・オブ・サルヴェイションの2nd。1998年作
放射能に汚染された実在する死の湖をテーマにしたコンセプトアルバム。
シリアスかつドラマティックな世界観にはいっそうの磨きがかかり、
シンセとギターの絡み方にもより有機的なセンスが感じられるようになった。
楽曲単位での展開力とリズムも含めたアイディアの豊富さには感心させられるばかりで、
美しさと哀愁、悲しみ、怒り、それらの感情が螺旋のように渦を巻いて表現されてゆく。
ダニエル・ギルデンロウの才能と、そのモダンな楽曲アレンジ力には脱帽である。
新時代のProgMetalを代表する傑作。日本盤ボーナスの絶品の叙情曲もまた素晴らしい。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス・・10 総合・・8.5
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PAIN OF SALVATION「REMEDY LANE」

スウェーデンのプログレメタルバンド、ペイン・オブ・サルヴェイションの4th。2002年作
今やシリアス系プログレメタルのトップに躍り出た感のあるこのバンド、
4枚目のこのアルバムは、人間の内面を描き出したコンセプト作となっている。
1st、2ndの頃の意外性のあるたたみかけは若干減りその分メロディや歌に深みを増した作風に深化しつつある。
このアルバムでも既成のプロクレメタルの概念にとらわれないアレンジが多く
ある意味ゴシックメタルにも通じるメランコリックな叙情から、キーボードを効果的に用いたり
変拍子リズムの上に乗るクールなリフや語りのような歌、一転して繊細かつメロウなギターメロディなど
コンセプト作でありながら前作よりも楽曲に幅をもたせている印象である。おそらくサウンドの深化は
すなわちリーダーであるダニエル・ギルデンロウの人間としての深化にも大きく通じているのだろう。
こうしたレビューで数字の評価にはしずらい、スピリチュアルなバンドである。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 内的宇宙度・・10 総合・・8.5
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PAIN OF SALVATION「12:5」

ペイン・オブ・サルヴェイションのアコースティックライブアルバム。2004年作
毎回中身の濃いスタジオアルバムを発表し続ける彼らの初のライブ作品は
なんと全編アコースティックという意外なものになった。
リーダーのダニエル・ギルデンロウはTHE FLOWER KINGSのツアーメンバーとしても活躍し
おそらくそれらのライブ経験を自身のものとしてフィードバックしているのだろう。
「ENTROPIA」、「THE PERFECT ELEMENT」、「REMEDY LANE」などからの曲は
アコースティックバージョンとして、また別の魅力を増しているように思え、
ダニエルの歌唱の表現力を含め、静寂感の中にも空間美とある種の緊張感が存在し
サウンドとしてはメタルではないのだが、見事にPOSとしての色をかもしだしている。
メロディアス度・・8 メタル度・・1 静寂の美度・・9 総合・・8
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PAIN OF SALVATION「BE」

スウェーデンのプログレメタルバンド、ペイン・オブ・サルヴェイションの5th。2004年作
我々がわれわれで「ある」ということ、つまり人間の存在意義そのものを問うという、
壮大なテーマに挑んだ渾身のコンセプト作。まるでSF映画のようなナレーションから始まり
古の人類を表現するような民俗音楽的な要素や、しっとりとしたピアノの鳴り響く繊細さなど、
単なるProgMetalというにはとどまらない作風で、静かなるドラマを含んで作品は淡々と進行してゆく。
演奏はもちろんだがとりわけダニエルのヴォーカルの表現力は見事という他はなく、ときに苦悩や怒りに満ちた
一人の人間の心情を吐露するように生々しい。歌詞を読みながら聴くと、よりこの世界に同調できるだろう。
人の精神の内面をえぐるようなおそるべきコンセプト作である。本作を完全再現したライブDVDもまた必見だ。
ドラマティック度・・9 ProgMetal度・・7 壮大度・・9 総合・・8.5
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PAIN OF SALVATION「Scarsick」

スウェーデンのプログレッシブメタルバンド、ペイン・オブ・サルヴェイションの6th。2007年作
アルバムごとに多様性を増し、もはやただのProg Metal系とは言えぬような
ディープで内的な世界観を音に封じ込め始め、さらに深化を続けるこのバンド。
最も内省的なアルバムであった「Be」に続く本作は、ある意味でつかみ所の難しい作品となった。
のっけからラップ、ファンクを取り入れた曲調に、通常のProg Metalリスナーは度肝を抜かれるはず。
超大国アメリカへの批判的なまなざしと、近未来に対するシリアスなビジョンを描きだしつつも、
サウンドにおいては、ときにおちゃらけたようなシニカルな軽やかさで聴かせるという、
二律背反的な複雑さがこの作品にはある。歌詞を読みながら何度も聴きたい。
作詩、作曲、コンセプト、アートワークのアイディアのすべてに関与する
鬼才ダニエル・ギルデンロウは、もはやただのメタルミュージシャンではない。
まるで、現代世界の病理を叫ぶ心理学者であり、人間の内面を露呈する文学者である。
ラップ調のノリの中にたとえようのない孤独と、薄暗い世界感を感じられたなら、
少しずつこの作品の深みが分かるだろう。問題作であるが、POSのアルバムとしては裏切りではない。
メロディアス度・・7 内的プログレ度・・8 内的ダーク度・・8 総合・・8
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PAIN OF SALVATION「The Second Death of」

スウェーデンのプログレメタルバンド、ペイン・オブ・サルヴェイションのライブアルバム。2009年作
2007年オランダでのライブを2CDに収録。「Original Motion Picture Soundtrack」と銘打たれた通り、
映像作品に合わせた設定のライブショウであったのだろう。そこは同タイトルのDVDでチェックしよう。
演奏の方は安定しており、単にテクニックに走るバンドに比べて、内的な器の大きさを感じさせてくれ、
ダニエル・ギルデンロウのヴォーカルにしても、まるで映画の俳優のような表現力がついている。
反面、DREAM THEATERのようなゴリ押しドラマティックな演奏ではなく、あくまでクールな翳りがあるので
音だけ聴いていては物足りないと思ってしまうのも確かであって、そこはDVDで映像とシンクロさせたり
歌詞の意味を考えながら鑑賞することで、彼らの表現する世界にようやく辿り着けるのだろう。
現時点での最新作「Scarsick」からはもちろん、1stや2ndの曲も演奏しているのが嬉しい。
ドラマティック度・・8 ライブ演奏・・8 世界観・・9 総合・・8
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PAIN OF SALVATION「linoleum」

スウェーデンのプログレメタル、ペイン・オブ・サルヴェイションのミニアルバム。2009年作
鬼才、ダニエル・ギルデンロウの感性と哲学で、独自のプログレッシブメタルを深化させてきたこのバンド、
本作は新曲や未発曲を含んだミニアルバムということで、ファン向けのアイテムといえるだろう。
いきなりオルガンの鳴るレトロなハードロック調のサウンドに面食らうが、人生における痛みや苦しみ、愛や悲哀、
つまりは「人間そのもの」を歌うダニエル流の深みのある音楽表現はやはり健在で、一聴してシンプルな音の中に、
さまざまな混濁した情感を感じ取れたら、アナタも立派なPoSファンだ。身を切るような歌声が心に響いてくる。
メロディアス度・・7 内的情感度・・9 アナログ度・・8 総合・・8
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PAIN OF SALVATION「Road Salt One」

スウェーデンのプログレメタル、ペイン・オブ・サルヴェイションの2010年作
ミニアルバム「linoleum」で聴けた、レトロ風味のロック路線の延長にある作品。
生々しいギターといいプログレ的なオルガン、ピアノといい、アナログ的な古めかしさの上に乗せる、
ダニエル・ギルデンンロウの歌唱は、いよいよその表現力を増し、魂の叫びというべき情感と哀愁、
ストレートな曲調の内側にあるひどく繊細なものを、絶妙に集約して聴き手に届けてくる。
結局ロックとはテクノロジーではなく、作り手の生の心を描き出した結果の保存物なのだと、
この作品は教えてくれるようだ。ブックレットのアートな写真もまた素晴らしい。
メロディアス度・・7 内的情感度・・9 アナログ度・・9 総合・・8
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Pain of Salvation「Road Salt Two」

スウェーデンのプログレメタル、ペイン・オヴ・サルヴェイションの2011年作
スタイルとしてProgMetalから脱却し、古き良きロックの質感を押し出した前作の続編で
ダニエル・ギルデンロウの熱き歌声を中心にした、アナログ感覚あふれるサウンド。
70年代的なオールドなギタートーンと、どことなく土着的なシンセの旋律、
プログレッシブというよりはヴィンデージ調のロックという言葉がぴったりとくるような。
プログレメタルのファンではなく、間違いなくオールドロックのリスナーが歓喜する音だろう。
血の通ったロックへの回帰、それがダニエルの目指したコンセプトであるなら、
完璧なまでになし遂げた白と黒の2枚と言えるだろう。時間の流れを超えた力作である。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 古き良き度・・9 総合・・8
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PANTOMMIND「Shade of Fate」

ブルガリアのプログレメタル、パントムマインドの2005年作
ブルガリアという地にProgMetalバンドがいるというのも驚きだが、
サウンドの方もなかなかどうして質が高い。シンセを含む5人編成で
テクニカルなリズムと実力あるハイトーンヴォーカルで聴かせる作風は
DREAM THEATERからの影響を感じさせつつ、メロウなギターフレーズや
シンセの重ねによる叙情的な雰囲気が素晴らしい。B級臭さは微塵もなく
ドラマティックに展開させる楽曲には堂々たるスケール感も備わっている。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス・・8 総合・・8
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PANTOMMINDLunasense」


ブルガリアのプログレメタル、パントムマインドの2009年作
前作もかなりの充実作だったが、今作もよりスタイリッシュなセンスで聴かせる傑作。
センスあるギターのメロディと巧みなシンセアレンジが融合、テクニカルなリズムと
力量あるヴォーカル、その堂々たる展開美は、すでに一線級のProgMetalである。
楽曲は5、6分台が中心で難解さはない。重厚さとメロディのバランスのとれた高品質作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス・・8 総合・・8
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PATHOSRAY

イタリアのプログレメタルバンド、パトスレイのアルバム。2007作
美しいシンセとともにしっかりとヘヴィさを残したギターで聴かせる重厚な作風は
DREAM THEATERからの影響も感じさせつつも、ただのフォロワーに甘んじることなく、
その構築性にはなかなか非凡なセンスを感じさせる。テクニカルに走りすぎることもなく
ときにプログレパワー的な疾走感もあるので、音に難解さはなく聴き疲れもしない。
キャッチーな歌メロといかにもプログレ/シンフォニックなシンセワークもよい感じで、
メロディアスさと重厚さ、ドラマティック性のバランスのとれた好作といえる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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PATHOSRAY「Sunless Skies」

イタリアのプログレメタルバンド、パトスレイの2nd。2009年作
デビュー作はプログレパワー的に聴かせるドラマティックな好作だったが、
今作もヘヴィかつパワフルな演奏でたたみかける濃密な作品となった。
この手のバンドにしては重厚な音作りとシリアスな世界観は、若手バンドにしては
非常にまとまった演奏力により、しっかりと説得力をともなってクールに構築される。
正統派のプログレメタル質感とは対照的なモダンで軽やかなシンセワークも印象的だ。
個人的にはメロディの点ではやや聴き所が曖昧になったという感触もあるのだが
逆を返せば甘すぎない硬派なプログレパワー作品として聴くとより楽しめるだろう。
メロディアス度・・7 重厚度・・8 ProgMetal度・・7 総合・・8
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Persona Non Grata「Shade in the Light」

ギリシャのプログレメタルバンド、ペルソナ・ノン・グラータの2009年作
ギリシャというメタル辺境の国でProgMetalバンドが出てきたことも驚きだが、
質の高さでもなかなかあなどれないのである。シンセを含む5人組みで、
一聴してDREAM THEATERからの影響を感じさせる本格派のサウンドだ。
空間的な美しさを感じさせるシンセワーク に、テクニックのあるギター、
そして、しっかりと歌い上げるヴォーカルの力量も申し分なく、
シリアスかつシンフォニックに、ドラマティックな世界観を描き出している。
ときおり異国的な叙情を垣間見せたり、ラテン系のファンキーなノリなどもあって、
バンドとしての器の大きさも感じる。マイスペで試聴可能
シンフォニック度・・8 ProgMetal度・・8 叙情度・・8 総合・・8
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Perspective XIV「Shadow of Doubt」

アメリカのプログレメタル、ペルスペクティヴ14の2008年作
G/Vo、B/Key、Drというトリオ編成で、DREAM THEATERからの影響を思わせるProgMetal風味に
RUSHあたりの軽妙さと知的センスが融合されたような、なかなか質の高いサウンド。
テクニカルでありつつも、ドラムをはじめとしたしっかりした演奏力とギタリストの巧みなセンスで
全体にキャッチーな質感があって聴き疲れしない。メロディとテクニックのバランスの見事な傑作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 演奏・・8 総合・・8
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PLANET X「UNIVERSE」

デレク・シェリニアン率いるテクニカルバンド、プラネット・エックスの1st。2000年作
デレクのソロ名義として発表された傑作「PLANET X」のタイトルをバンド名とした1作目。
天才ギタリスト、トニー・マカパインが加入し、まさに超絶技巧の作品となっている。
サウンドはヘヴィメタルからのテクニカルフュージョンへのアプローチともいえる、
キメとアンサンブルを際立たせた作風で、マカパインのギターはかつてのネオクラシカル色は抑え気味で
リズムギター的に変即拍子へのユニゾンを中心にしながら、ときに聴かせるフレーズを上手く挿入している。
4〜5分台の曲が多いが、どれも中身が詰まっており、気が抜けないスリリングな演奏には
バンドとしての一体感と同時にメンバー同志の技量のぶつかり合いが感じられ、
デレク、ドナーティ、マカパインの絶妙のバランスの取り合いに圧倒させられる。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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PLANET X 「LIVE FROM OZ」

デレク・シェリニアン率いるテクニカル・プログレメタルバンド、プラネットXのライブアルバム。2002作
メンバーはGに天才ギタリスト、トニー・マカパインを迎えた来日時の布陣。
ジャズ/フュージョン的なアンサンブルに、時折超絶な変拍子パートをまじえ、
隙の無い演奏が淡々と繰り広げられる。マカパインのギターは正確かつ高速な
フィンガリングを垣間見せ、デレクのキーボードも実に「プログレ」していて良い。
やはり要はヴァージル・ドナーティの信じがたいリズムセンスを持ったドラム。
ジャズの素養も窺わせるそのドラミングは、独特のリズム感を持ち、聴いているだけで楽しくなる。
このバンドを評価するにあたって、メタル?プログレ?とか、楽曲の構築云々は不要であろう。
この凄絶なインタープレイを楽しんで聴けるかどうか、要はそれだけである。
メロディアス度・・7 フュージョン度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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PLANET X 「MOONBABIES」

デレク・シェリニアン率いるハイテク・インストバンド、プラネット・エックスの2作目。2002作
DREAM THEATER脱退後のソロプロジェクト作「PLANET X」から始まったデレクのテクニカルなインスト追求は、
超絶ドラマー、ヴァージル・ドナーティに加え、前作に続き天才ギタリスト、トニー・マカパインも参加。
ソロ作「INERTIA」で聞かれたプログレ・フュージョン的なサウンドをより強く押し出し、
マイルドな聴き心地でありながら、素晴らしく切れがよいじつに緻密な演奏を繰り広げている。
マカパインのギターは時に技巧的、時にメロディアス、そしてときにメタリックなヘヴィリフを奏で
ドナーティの変幻自在な変拍子を刻むリズムの中で、デレクの変幻自在のシンセワークが冴え渡る。
これはプログレなのか、あるいはテクニカルメタルなのかと悩むところだが、このバンドのサウンドの存在感は
そうした論議をすでに軽々と超越している。プログレ・フュージョン・メタルのひとつの完成形というべき傑作だ。
メロディアス度・・7 プログレフュージョン度・・9 テクニカル度・・9 総合・・8 ◆メタル名盤特選入り
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PLANET X「Quantum」

アメリカのテクニカルメタルバンド、プラネット・エックスの3rd。2007作
毎度のこと超絶技巧アンサンブルで悶絶させてくれる、デレク・シェリニアン率いるこのバンド、
今作はトニー・マカパインの脱退にともない、パーマネントなギタリスト不在で作られた。
そのせいか、楽曲はデレクのソロ名義作であったアルバム「PLANET X」に接近した雰囲気で、
シンセとドラムをメインに、よりリズム面での細かなアプローチがなされた作りとなっている。
特筆すべきは、今回は楽曲面の多くに関わっている、ヴァージル・ドナーティのドラムプレイで
いつも以上に鋭角かつパワフルな音で、変則的なビートを叩き出しつつ、
複雑怪奇なリズムのアイディアや、常人にはマネのできないプレイをたっぷり聴かせてくれる。
ゲストギタリストに、アラン・ホールズワースの名前もあり、確かに魅力的なプレイをしてくれているが
それは単にオマケにすぎず、要はやはりドナーティのドラムであり、これはそれを聴くためのアルバムだ。
メタリックなプログレフュージョンであるが、究極の変則リズム音楽としてヒネ系のリスナーは悶絶できる。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 ドナーティの超絶ドラム度・・10 総合・・8.5
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Platypus「WHEN PUS COMES TO SHOVE」
Ty Tabor(KINGS X)、John Myung(DREAM THEATER)、Derek Sherinian
Rod Morgensteinという豪華な顔ぶれによるユニット、プラティパスのアルバム。1999作
サウンドの方はメンバーがメンバーだけにテクニカルなものと思いきや、
ゆったりとした歌もの系の曲を含め70年代テイストあふれるロック作。
メロディや楽曲の雰囲気は、中心となるタイ・テイバーの色が強く
どこか浮遊感をともなったサイケロック的な色合いもある。
インストナンバーでのデレク・シェリニアンの華麗なシンセワークや、
ロッド・モーガンステインのドラムなどは、さすがの演奏力で聴かせてくれる。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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PLATYPUS「Ice Cycles」
Ty Tabor(KINGS X)、John Myung(DREAM THEATER)、Derek SherinianRod Morgenstein
という豪華な顔ぶれによるユニット、プラティパスの2nd。2000作
メンツから想像するような超絶技巧炸裂の音楽ではなく、どちらかというとしっとりと落ち着いたサウンド。
しかし、そこはさすがのメンバーたち。ゆっくりとした曲調でもまったく退屈させることなく、
その分むしろメンバーの技量の高さとアンサンブルの確かさを感じさせます。
核となっているのは、タイ・テイバーのメロウかつときにヘヴィなギターと、浮遊感のある歌メロで、
そこに手数の多いロッド・モーゲンスタインのドラムが絡むと、
ややダークでゆったりめのプログレメタルとしても楽しめます。
KINGS XやDREAM THEATER的な質感もあり、上記メンバーのファンなら聴いてみて損はないでしょう。
メロディアス度・・7 プログレメタル度・・7 アンサンブル度・・8 総合・・7.5
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PORT MAHADIA「Echoes in Time」
アメリカのプログレメタルバンド、ポート・マハディアの2007作
バンド名といい帆船のジャケといい、いかにも海洋冒険もの的な雰囲気だが
サウンドはテクニカルさとシンフォニック性を有したプログレハード的な雰囲気。
メロディアスなギターと美しいシンセに、ゆったりとしたヴォーカルパートは耳心地がよく、
ときおりヴァイオリン、チェロも加わって優雅に聴かせてくれる。
物語的なナレーションもあったり、ドラマ性の点ではなかなか楽しめるのだが、
肝心の曲自体にどうもインパクトがなく、悪くいうとアレンジが素人臭いのが残念。
メロディアス度・・7 ドラマティック度・・8 楽曲・・6 総合・・7


Poverty's No CrimeThe Autumn Years

ドイツのメタルバンド、ポヴァティーズ・ノー・クライムの2nd。1996年作
シンセを含む5人組で、メロディアスな聴き心地と知的な展開力を併せ持ったサウンドは、
いわゆるプログレメタルといってよいものだが、このバンドの場合はただテクニカルに走るのではなく、
センスのよい整合性でドラマティックな雰囲気を作り出すというタイプ。
メロディックなギターフレーズとシンセによる優美な味付けで、じっくりと聴かせる。
ヴォーカルの弱さが惜しいが、確かな実力と音楽性をもったバンドだと思う。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・7.5
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POVERTY'S NO CRIME「ONE IN A MILLION」

ドイツのプログレッシブ・メロディック・メタルバンド、ポバティズ・ノー・クライムの4th。2001作
実に堂々としたサウンドであるが、いわゆる「プログレメタル」とも少し違う。
もちろんありがちなジャーマンメタルなどでもなく、ジャンル分けが実に微妙なサウンド。
誤解を恐れずに言えば、PAIN OF SALVATIONなどと同様に「何かに似てそうで似ていない」という、
バンド独自の深化の過程にある音、といえばいいのか。バックに荘厳なキーボードを使いながらも
安易にシンフォに走りもせず、ギターは効果的に流麗なメロを奏でるがそれは演奏に一体となったもので、
ヴォーカルにしろドラムにしろがすべてこのサウンドを構築するための一要素と化している。
一言で言えばクールなサウンドであるが、同時にじっくりと胸にしみ入るメロディアスな部分も心地よい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲・・8 総合・・8
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POVERTY'S NO CRIMEThe Chemical Chaos

ドイツのプログレッシブ・メロディック・メタルバンド、ポバティーズ・ノー・クライムの5th。2003作
地道に活動を続けるこのバンド。知的なプログレ性と、内面的な描写はPAIN OF SALVATIONにも
通じる音楽性があり、その高い演奏力と楽曲センスにより玄人受けするProg Metalバンドだといえる。
前作もこの手としては相当にクオリティの高いアルバムだったが、今作ではさらにメロディの充実により
全体的な聴きやすさも増していて、難解すぎずに楽しめる作品になっている。
もちろん、知的で奥深いプログレッシブな質感はそのままで、ほのかな薄暗さを持ったサウンドは
決して派手ではないが、じっくりと聴き込むに値するだけの完成度がある。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 内的マイン度・・8 総合・・8.5
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POVERTY'S NO CRIMESave My Soul

ドイツのプログレメタルバンド、ポヴァティズ・ノー・クライムの6th。2007作
地道に活動を続けるベテランバンドだが、ここ数作での出来は見事で、
前作は派手さこそなかったが、メロディの充実と知的な奥深さを感じさせた好作だった。
今作は、のっけからやや派手めのProgMetalサウンドでたたみかけてくる。
テクニカルな自己満足に陥らず、しっかりとメロディを紡ぐことでドラマ性を生み出し
哀愁の泣きのギターとうっすらとしたシンセによってサウンドを重厚に彩っている。
SIEGES EVENなどとともに、ハイセンスなドイツ産ProgMetalとして注目すべきバンドだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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POWER OF OMENS「EYES OF THE ORACLE」
イタリアのバンドかと思ったが実際はアメリカのバンドらしい、パワー・オブ・オーメンズの1st。
買うかどうか迷ったが、意味不明のCGジャケが妙にプログレだったので(笑)購入。
曲も10分台が3曲と気合十分。イントロの壮大さに思わず身構える。
Keyがいないので音の厚みはないが、変拍子多用のテクニカルな演奏はなかなかの迫力。
あとは聴かせどころのメロディの説得力か。メンバーの技量は十分とみた。
メロディアス度・・6 演奏・・8 プログレ度・・8 総合・・7

POWER OF OMENS「ROOMS OF ANGUISH」
アメリカのプログレメタルバンド、パワー・オブ・オーメンズの2nd。2002作
かなり前に1stを聴いた記憶があるが、その時はテクニカルだがとっ散らかった印象で
すっかり忘れていたのだが、2nd(?)を見つけたのでまた聴いてみる。
おっ、サウンドはシンセが多用されるようになって、ProgMetalっぽさが増している。
切り返しの多いやや唐突なリズムチェンジは相変わらずで、
Legar de Mainなどを思わせる複雑な楽曲にハイトーンヴォーカルが乗る。
なんというか、雰囲気は悪くないのだが、やはり曲が整理しきれていない感じで
聴き所は多くても印象に残らないのだ。まだまだProgMetalマニア向けの音である。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 楽曲構成・・6 総合・・7


PROTOTYPE「Trinity
アメリカのプログレメタルバンド、プロトタイプの1st。2004作
聴くのは初めてだが、昨今珍しいギター主導型のプログレメタルをやっている。
リズムの変化と硬質のリフをメインにしたサウンドは、シンセがない分だけかなり硬派に聴こえる。
曲は4、5分台の比較的コンパクトなものが主体で、ドラマティックさや展開美には若干欠けるものの
ギターがときおりメロディを奏でたり、リフの変化によって叙情性を感じさせたりする部分には好感が持てる。
現時点では曲聴かせ所のインパクトがやや弱く、曲の輪郭をはっきりさせることが質の向上にもつながるはず。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 硬派ProgMetal度・・8 総合・・7.5
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PROTOTYPE「Continuum」
アメリカのプログレメタルバンド、プロトタイプの2nd。2006作
気持ち悪いジャケにやや引いたが…内容には格段の成長が窺える。
ドラムが交代したせいもあってか、リズムのキレが増し、音に説得力が感じられるようになった。
ギターリフ主体の硬質感の中にも、コードによるメロディ感と流れの中での展開美が加わり
ある種ドラマティックな空間を描き出すところまで来ている。
ギタリストの表現力にも成長の跡が見え、どこかスラッシュ的でありながらも
プログレメタルとしてもちゃんと聴けるという、このバンドの独自の色が上手く発揮されている。
ザクザクなリフで聴く硬派なProgMetal。もしくは、メロディのあるスラッシーなテクニカルメタル作。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 硬派ProgMetal度・・8 総合・・8
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PRYMARY
アメリカのプログレメタルバンド、プライマリーの1st。2003作
基本はDREAM THEATERスタイルのサウンドで、適度にテクニカルでメロディアス。
昔のケヴィン・ムーア並みにシンフォニックなシンセワークも耳に心地よいが、
曲はやや唐突な展開もあり、部分的にアレンジにおけるマイナー臭さが感じられる。
また、ヴォーカルの弱さがそのまま音の説得力の弱さにつながっているのも惜しい。
10分台の大曲2つにラストは24分の長曲もあり、デビュー作にしてこの気合の入れようはすごいが、
全73分という長尺感を払拭するには、まだまだ楽曲アレンジの面でも演奏面でも物足りなさが残る。
メロディアス度・・7 プログレメタル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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PRYMARY「The Tragedy of Innocence」
アメリカのプログレメタルバンド、プライマリーの2nd。2006作
DREAM THEATERスタイルの5人編成で、サウンドの方も「AWAKE」期のDTを思わせる
ヘヴィで薄暗い質感とテクニカルな展開が合わさった、なかなか質の高いものだ。
曲ごとに25年前からしだいに現在へといたる過程を描く、コンセプト作となっているあたりも
Prog Metalとしての知的な世界観を描き出すというこだわりを感じる。
演奏力もあるし、全体的な雰囲気も悪くはないので、あとは楽曲の中にひとつ突き出た聴きどころや
魅力的なメロディなどを聴かせられるようになれば、さらにいいバンドになるだろう。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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QUEENSRYCHE「Operation Mindcrime」

アメリカのプログレッシブ・ハードロックバンド、クイーンズライチのアルバム。1988作
名盤として名高い本作「オペレーション・マインドクライム」をリマスター盤で改めて聴きなおす。
このアルバムを語る上で、言及せねばならない「コンセプト作」云々に関しては、歌詞や世界観よりも
あくまで楽曲至上主義である今の日本のリスナーにとっては、なかなか評価が分かれるところだと思う。
すなわち、DREAM THEATERの登場以後やたらと演奏偏重のスタンスが定着している現在、
決してテクニカルな技巧が炸裂しているわけでもないこの作品に、若いリスナーがなんらかの価値を見いだせるのか
あるいは今のプログレッシブメタルとしての聴き方を当てはめるべきなのかどうか、という論議。
さて、いざ聴き直してみるに、イントロからして音の重ね方がドラマティック。斬新なSEの使い方は流れの中でとても効果的だし、
後のDREAM THEATERが取り入れるようなギターとシンセによる音の広げ方も見事。そして、自在に声を使い分ける
ジェフ・テイトの歌唱はやはり素晴らしい。Prog Metalとして聴くと物足りないかもしれないが、ドラマティックなロック作としては一級品。
80年代にこれほどの知性とアイディア、そしてドラマ的手法を盛り込んだという歴史的評価はこれからも変わらないだろう。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・9 知的ロック度・・8 総合・・8.5
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QUEENSRYCHE Operation: LIVEcrime

クイーンズライクのライブアルバム。2001作
彼らの最高傑作である「Operation Mind Crime」をなんと完全再現したステージ。
映画的手法で、歌詞と楽曲をリンクさせ、曲間にSEや語りを入れるなど、
聴き手の想像力を喚起させるサウンドは、ライブでの臨場感を加えてさらに迫力を増している。
後のDREAM THEATERの「Metropolis pt2」などにも影響を与えたであろう、
歴史的名作のライブ再現アルバムである。アルバム盤を聴いている方も必聴だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ライブ演奏・・9 総合・・8.5
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QUEENSRYCHE「Operation Mindcrime U」

クイーンズライチのアルバム。2006作
あの名作から18年後になって、かつてのタイトルを冠した作品でバンドは勝負に出た。
オールドリスナーと若いリスナーの二世代が食いつき、二倍の売り明けを記録する…ことにはならないだろうが(笑)、
多くの音楽ファンが注目するには変わりない。ドラマティックなイントロから期待をさせるが、肝心の曲の方は玉石混合な感があり、
80年代風の質感を出そうとしている部分はやはりどうも古くさい。ギターフレーズにおけるかつての輝きも失われている感は否めない。
ストーリーのついたアルバムという点においても、現在ではまったく目新しくもなく、
音だけを取り出せばDREAM THEATER以後のプログレメタルリスナーが聴くにはややつらいかもしれない。
あるいは時代的意義は無視して過去からの贈り物として聴くのが正しいかもしれない。
ともあれ、全体的にはよく作ってあると思うし、とくに後半の出来はなかなかいい。
名作復活とまではいかないが、あえて過去と向き合ったバンドの勇気は評価されるべきものだと思う。
メロディアス度・・7 ドラマティック度・・8 知的ロック度・・8 総合・・8
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REDEMPTION
アメリカのプログレメタルバンド、リデンプションの1st。2003作
すでに、2nd、3rdと質の高いアルバムで評価を高めているこのバンドのデビュー作。
壮大なシンセワークから、ドラマティックな雰囲気で曲が始まると、
変拍子の入った適度にテクニカルなリズムと、センスのよいギターワークで
モダンなProgMetalを構築してゆく。ヴォーカルはいくぶん弱いものの、サウンドにおける
メロディと硬質感のバランスがよくとれていて、聴き疲れしないのがこのバンドの特徴だろう。
完成度としては傑作となる2ndほどには高くないものの、ラストの20分超の大曲も含めてドラマティックな作風は、
この1stの時点でもうすでに完成されている。正統派のProgMetal好きならやはり要チェックのバンドであろう。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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REDEMPTIONThe Fullness of Time

アメリカのプログレメタルバンド、リデンプションの2nd。2005作
緊張感のあるややダークめの雰囲気に、テクニカルな変拍子リズムに
シンフォニックなキーボードとメロウなギターが合わさって重厚な世界観を構築している。
DREAM THEATERPAIN OF SALVATIONあたりからの影響も感じさせつつ、
メロディアスでありながらもの悲しい叙情を盛り込んだ雰囲気は実に魅力的。
15分の大曲にラストには組曲方式の20分以上の楽曲を構築するセンスなどは只者ではない。
プログレッシブな叙情メタルに飢えている方にはまさにぴったりの一枚。
メロディアス度・・8 プログレメタル度・・8 メランコリックな叙情度・・9 総合・・8
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REDEMPTION「Origins of Ruin」

アメリカのプログレメタルバンド、リデンプションの3rd。2007作
この手のプログレメタルバンドとしては、彼らの2ndは楽曲、演奏ともに質が高かった。
今作も、いわゆるDREAM THEATER的なレベルの高い楽曲構築を聴かせてくれる。
最近のDTと同様、ややダークさのある叙情性をちりばめ、テクニカルな展開美と歌とのバランスもよく
Prog Metal系バンドにありがちな独りよがりな部分は感じられない。
適度な緊張感とともに、しっかりと世界観を感じさせるスケールも出てきたことで、
サウンドの説得力がさらに増してきたという印象。質の高い模倣という以上のセンスを感じ取れる。
生き残っている正統派のProg Metalバンドとして、今後の活動にさらに期待したい。
メロディアス度・・8 構築度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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REDEMPTION「Snowfall on Judgement Day」
アメリカのプログレメタルバンド、リデンプションの4th。2009作
過去3作はいずれもドラマティックなProgMetalの傑作であったが、
本作もDREAM THEATERを思わせるテクニカルなリズムと、アンサンブル、
適度なダークさを漂わせたメロディと叙情で構築されたクオリティの高いサウンドだ。
どのパートも高い演奏力があり、それがかえって歌の弱さを感じさせてしまうのだが、
むしろそこも含めてバランスのとれた聴き安さになっている…という気もしなくもない。
全体的に質は高いが、今回は曲ごとの印象は薄いか。ジェイムス・ラブリエが1曲ゲスト参加。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・7 総合・・8
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REDEMPTION「This Mortal Coil」

アメリカのプログレメタル、リデンプションの2011年作
2004年のデビューから質の高い正統派のProgMetalを聴かせてくれるこのバンド、
5作目となる本作は、のっけからなにやらヘヴィなリフで重々しく始まるが、
美しいシンセワークと、テクニックのあるギターとともに変則リズムのキメを多用した
スリリングなサウンドに引き込まれる。いわばDREAM THEATERタイプの典型なのだが、
むしろ、今のDT以上に濃密な正統派のプログレメタルを聴かせてくれている。
モダンな硬質感と薄暗い叙情性がドラマティックに構築されてゆく、質の高さとセンスが光る力作。
ボーナスDiscには、Elton John、Starship、TOTO、Journey、UFO、Tri Amosのカヴァーを収録。どういう選曲なんだ?
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 むしろDTよりイイ度・・9 総合・・8
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RH FACTOR「RODLER HULTBERG
アメリカのプログレメタルユニット、RH ファクターの1st。1998作
LEGER DE MAINのGとDrが中心となったバンドで変拍子全開のテクニカル・プログレサウンド。
癖のあるVoが好みを分けるかもしれないが、テクニカルメタル好きにはうってつけの内容。
メロディアス度・・7 プログレ度・・9 テクニカル度・・9 総合・・7.5
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RIVER OF CHANGE「Where Reality Cannot Enter」
イタリアのプログレメタルバンド、リヴァー・オブ・チェンジのアルバム。1999作
美しいシンセによる叙情美とテクニカルな展開力で聴かせるProgMetal。
硬質感よりもややマイナー系のやわらかさ、つまりクサメロが前に出ていて、
とくにシンフォニックですらあるシンセワークはなかなか耳に心地よい。
グッとくるメロディの聴かせどころも心得ていて、ときおり耳を引かれるものの、
楽曲、メロディともにもう一歩というところ。ヴォーカルの弱さはいかんともしがたい。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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RossometileTerrenica

イタリアの女性Vo(プログレ)メタルバンド、ロッソメティレの2009年作
憂いを含んだ女性ヴォーカルの歌声に、シンセを含んだシンフォニックなアレンジ、
適度にメタリックなギターはヘヴィすぎず、ゴシックメタル的なプログレという雰囲気もある。
メランコリックな叙情性とイタリア語の歌唱が良い感じでマッチしていてとても聴き心地がいい。
メロウなフレーズを奏でるギターのセンスも相当なもので、演奏にローカルなマイナー臭さはまったくない。
プログレとメタル、ゴシックの境目をゆくような作風がなかなか絶妙で、今後が楽しみな逸材だ。
シンフォニック度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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RUDESS MORGENSTEIN PROJECT

ジョーダン・ルーデスロッド・モーゲンステインによるユニットのアルバム。1997作
DREAM THEATER加入前のルーデスのキーボードプレイがたっぷりと堪能できる。
LIQUID TENTIONあたりに比べるとよりルーデスの遊び感覚と、豊富な素養がかいま見える音で、
手数の多いモーゲンステインのドラムの上を楽しそうに弾きまくっている。
最近のルーデスのソロ作よりもメタル色は薄く、プログレキーボードが好きなら間違いなく楽しめる。
全編インストであるが二人の豪技が冴える一枚。このプロジェクトのオフィシャルブートCDも出ている。
メロディアス度・・8 キーボード・・9 テクニカル度・・8 総合・・8
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RUDESS MORGENSTEIN PROJECT「THE OFFICIAL BOOTLEG」

ジョーダン・ルーデスロッド・モーゲンスタインによるユニットのアルバム。
ブートレグといっても音質は通常のライブアルバム並に良好。
ルーデスのテクニックはDTリキッドテンションのアルバムにて折り紙つきだが、
ここで聴けるのは、叙情とテクニカルさを抽出したような非常に高度なもの。
まさにシンフォニックジャズロックの理想形といったサウンドだ。
ルーデスは変拍子リズムの上で、センスあるメロディを楽しそうに弾きまくっている。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 弾きまくり度・・9 総合・・8




SAHARA「Self Ego」

韓国のメタルバンド、サハラの2nd。1996作
韓国のメタルバンドといえば、一番有名なのはJEREMYだろうが、
このバンドも安定した演奏力と展開美ず聴かせる質の高さが光る。
DREAM THEATERとまではいかないが、プログレッシブな知的さを感じさせる
楽曲アレンジと、甘くなりすぎないメロディと適度な硬質感にセンスを感じさせる。
英語とハングルを歌いわけながら、地域性にとらわれないHRとしての普遍性もある。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲センス・・8 総合・・7.5
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Scale the Summit「Monument」
アメリカのテクニカルメタルバンド、スケール・ザ・サミットの2007年作
ツインギター、ベース、ドラムという4人編成で、全編インストによるテクニカルメタルをやっている。
DREAM THEATERの間奏部を思わせるような質感もあり、メタリックな硬質感と
フュージョン的な軽妙さが同居していて、メロディアスなフレーズも多いので案外聴きやすい。
ただ、やはりオールインストなので、どうしてもBGMになりがちか。クオリティは高い。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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Scale the SummitCarving Desert Canyons」

アメリカのテクニカルメタルバンド、スケール・ザ・サミットの2nd。2009作
基本は前作同様のインストのテクニカルメタルなのだが、一聴して音にダイナミックさが加わり、
メロディと技巧のメリハリがしっかりとついたという印象。またツインギターのそれぞれの
フレーズとリフがより有機的に絡むことで、単調だったサウンドが広がりをもって聴こえる。
リズム面でのテクニカルなキメもいっそうDREAM THEATERレベルにまでスリリングになって、
ややもするとBGMになりがちなインスト曲でも、聴いていて引き込まれる部分もしばしば。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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Scale The SummitCollective」

アメリカのテクニカルメタルバンド、スケール・ザ・サミットの2011年作
いかにもDREAM THEATERのインスト版という感じだった前作から、
本作ではよりアンサンブルが強固になり、どこかスペイシーな浮遊感と
フュージョン的な軽妙さが融合された、テクニカルなサウンドが楽しめる。
歌なしながら、ギターのリフとメロディフレーズで聴かせるセンスはやはり絶品で
適度な緊張感に包まれた奥深いビジョンが楽曲を通してかいま見えてくる。
モダンな味わいの薄暗い叙情とメロウな哀愁を含んだ世界観を抜群の演奏で表現した傑作だ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 構築センス・・9 総合・・8
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SCENARIO「A FEARFUL SYMMETRY」
イタリアのプログレメタルバンド、シナリオの1st。2001作
なんとフランスのプログレ/シンフォニック系レーベルMUSEAからの配給。
音の方はいわゆるDREAM THEATER以降のプログレメタルで、
演奏力のあるバックになかなかの実力者のVoが歌っている。
展開も多く、センスも感じられ、演奏にも問題がないので自然にさらりと聴ける。
メロディなりアレンジなりにもう一つ引っ掛かりが増えれば、さらに全体が生きてくると思う。
マイナー臭がなく堂々としたサウンドなので、化け方によってはブレイクの可能性もあるかも。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 演奏・・8 総合・・7


SECRECY「Raging Romance」

ドイツのプログレッシブメタルバンド、シークレシィの2nd。1991作
重厚なリズムと浮遊感のある独特のメロディセンス、DREAM THEATERとはまた異なるセンスを有し、
濃密で聴き応えのある2枚の作品を残し消えたこのバンド。今でいうとこの絶妙のバランス感覚は
PAIN OF SALVATIONにも近いかもしれない。叙情あふれるメロディをじつにクールに構築している。
ともかく、この年代にここまで知的で奥深いサウンドを生み出していたのだから、恐れ入る。
このような素晴らしいバンドは昨今でもなかなかいないので、ぜひとも再評価を願いたい。
1st「Art in Motion」も引けをとらない出来です。センスある知性派バンドが好きな方はぜひ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 知的センス度・・9 総合・・8.5
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SECTION A「THE SEVENTH SIGN」
デンマーク人ギタリストを中心とした、プログレメタルバンド、セクションAのアルバム。2003作
メンバーは元LION'S SHAREのVoに、VANDEN PLASのDr。 ゲストにデレク・シェリニアンが参加。
トーベン・エンヴォルドセンのテクニカルギターを中心とした硬質なサウンドで
変拍子リズムの上をギターと自身のプレイによるベース、キーボードが乗り
そこにマイルドな歌声が加わると、意外に正統派のプログレメタルといった雰囲気。
ところによってはDREAM THEATER的で、ヘヴィでややダークな部分と
テクニカルな部分、メロウな部分のバランスがとれているので聴きやすい。
反面、プログレメタルとしてはアレンジの意外性や新鮮さには欠けるか。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7

SECTION A「PARALELL LIVES」
デンマーク人ギタリスト、トーベン・エンヴォルドセン率いるプログレメタルバンド、
セクションA
の2nd。2006作。テクニカルかつヘヴィなProgMetalであった前作に比べ
一聴してオーセンティックなメタル度が増している。しかし重厚な雰囲気は悪くはないが、
やはり楽曲、演奏ともに突き抜けるものがなく、全体的にも中庸感が漂っている。
10分の大曲なども、それなりにドラマティックではあるのだが、なにかが物足りない。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7
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Seven the Hardway

アメリカのプログレメタルユニット、セブン・ザ・ハードウェイの2010年作
ギターにトニー・マカパイン、ドラムはヴァージル・ドナーティ、ヴォーカルにマーク・ボールズという
名だたる凄腕メンバーが集結した期待のプロジェクト。プロデューサーは、ロイ.Zだ。
そのサウンドは、ヘヴィなギターで聴かせるけっこう正統的でモダンなハードロック/メタルで、
期待していたような超絶技巧は少なめ。ただし、随所にマカパイン節のクラシカルなギターワーク、
ドナーティのグルーヴィで巧みなドラムも聴かれ、むしろ玄人好みの作風といえるだろう。
マーク・ボールズの歌唱もさすがの実力で、さりげない変拍子やダークめの雰囲気も含め、
DREAM THEATERを思わせるものもある。実力者たちによるモダンメタル作。マイスペはこちら
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 モダンメタル度・・8 総合・・8
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SEVENTH WONDER「Become」

スウェーデンのプログレメタルバンド、セブンス・ワンダーの1st。2005作
この1stの時点でもなかなか質は高いが、ギターにネオクラシカル風の色が見えて、
ProgMetalというよりは、まだテクニカルなクラシカルメタルという印象もある。
ただ、楽曲の構成、演奏力ともに、これがデビュー作だったとは思えないほど質は高く、
凡百のProgMetalバンドよりは遥かに格好いい。クールでいながらしっかりメロディがある。
メロディアス度・・8 クラシカル度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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SEVENTH WONDERWaiting in the Wings

スウェーデンのプログレメタルバンド、セブンス・ワンダーの2nd。2006作
王道のProg Metalバンドが減ってきている昨今、CIRCUS MAXIMUSなどとともに
かつてのDREAM THEATER影響下のサウンドで聴かせるこのバンド。
細かなリズムチェンジと展開を繰り返しながら、知的に構築してゆく楽曲は
北欧のバンドらしいクールな質感と、甘すぎないメロディがなかなか魅力的だ。
FATES WARNINGあたりからの影響も感じさせる個性的な歌メロとともに、
ときおり聴かせるクラシカルなギターフレーズも効果的で、
シンセも含めてバランスのとれた演奏が重厚に繰り出されてゆく。
突き抜けた個性やインパクトはないものの、非常にクオリティの高い作品だ。
メロディアス度・・7 王道Prog Metal度・・8 楽曲構築度・・8 総合・・8
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Seventh Wonder「Mercy Falls」

スウェーデンのプログレメタルバンド、セブンス・ワンダーの3rd。2008年作
過去2作とも質の高い見事なアルバムで、一気に北欧ProgMetalのトップに躍り出た
そんな感もあるが、本作はそこにコンセプト作としてのシリアスなドラマ性が加わって、
ストーリー的なドラマティックさがいっそう増したじつに見事な傑作となった。
テクニカルなアンサンブルと叙情性とが高い次元で融合したインストパートは絶品で、
ヴォーカルパートがいくぶん弱く感じられてしまうのだが、それもまた贅沢な感想か。
ともかく、テクニックだけに頼らないメロディへのこだわりと、センスあるアレンジ力によって
巧みに構築されるサウンドは、静と動のバランスや世界観の描写も含めて隙がない。
ドラマティック度・・9 テクニカル度・・8 構築度・・9 総合・・8.5
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Seventh WonderThe Great Escape

スウェーデンのプログレメタルバンド、セブンス・ワンダーの2010年作
過去の3枚のアルバムの素晴らしさで、いまや一躍新世代ProgMetalバンドの
トップに躍り出た感のあるこのバンド。その期待の4作目がついに届いた。
美しいシンセをまじえて、きらびやかに始まるそのサウンドは、細かなキメも含めて
リズム面での緻密なアレンジが光り、じっくりと聴かせるヴォーカルの力量もさすが。
メロディアスな聴き心地はキャッチーですらあるのだが、甘すぎないクールさと
スタイリッシュなキレの良さもこのバンドならではだ。優しいバラード曲もいい。
そしてラストは30分の大曲で、壮大なシンフォニーのようなイントロから、
起伏に富んだテクニカルな展開力でドラマティックに構築してゆく圧巻の出来ばえ。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8.5
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SHADOW GALLERY

アメリカのプログレメタルバンド、シャドウ・ギャラリーの1st。1992作
DREAM THEATERの名作「IMAGES AND WORDS」と同時期に出たこの作品は、
私にとってプログレッシブロックへの入り口を開いてくれた思い出のCDだ。
星空の回廊に舞い降りるイカルスという幻想的なこのジャケにまず想像が膨らむ。
やわらかなメロディと美しいシンセで聴かせる大曲は、ロマンの香りに満ちていて
その繊細な叙情性にうっとりとなる。本作ではドラムが打ち込みであることもあって、
メタリックな硬質感は薄く、むしろプログレ/シンフォニックロックとして鑑賞できる。
ラストの大曲“The Queen of the City of Ice”の幻想的な美しさは筆舌に尽くしがたい。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・9 幻想度・・9 総合・・8.5
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SHADOW GALLERY「Carved In Stone」

アメリカのプログレメタルバンド、シャドウ・ギャラリーの2nd。1995作
古き良きプログレッシブのドラマ性を、テクニカルなメタル要素とバランス良く融合させた傑作。
正式にドラマーが加わったことで、サウンドにおけるメタリックな感触が増した。
テクニカルに構築されるProgMetal性と、ドラマティックな展開力が合わさり
歌メロ主体だった前作よりもインスト部分で聴かせるパートが多くなっている。
もちろん美しいシンセワークによるシンフォニックな叙情もちゃんとあり、
メリハのついた楽曲構成で、ラストの大曲“Ghostship”まで飽きさせない。
アルバムが終わったと思いきや、しつこいノックの音に続いて扉が開くと
美しいシンフォニック曲が始まるので最後まで聞き逃さないように。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・9 幻想度・・8 総合・・8.5
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SHADOW GALLERY「Tyranny」

アメリカのプログレメタルバンド、シャドウ・ギャラリーの3rd。1998作
アルバムをACTT、Uと2部構成に区切り、ドラマティックな楽曲にさらなる磨きがかかった傑作。
のっけから緊張感のあるProgMetalの王道的アンサンブルでたたみかけ、
キャッチーなコーラスワークと劇的な展開美で聴き手をぐいぐい惹きつける。
今作は比較的5分前後の曲が多いことで、楽曲ごとの方向性が明快である点も
より幅広いリスナーに受けるだろう。やわらかなシンフォニック性とテクニカルなバランスが絶妙で、
DREAM THEATERなどのリスナーにも勧められる。作品としての濃密さの点では本作が最高作か。
ジェイムス・ラブリエ(DREAM THEATER)、D.C.クーパー(当時ROYAL HUNT)がゲスト参加。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・9 テクニカル度・・8 総合・・8.5
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SHADOW GALLERY「LEGACY」

アメリカのプログレメタルバンド、シャドウ・ギャラリーの4th。2001年作
このバンドの特徴はひとつに、ProgMetalというよりも、70年代プログレへの回帰性が挙げられる。
たとえばドリームシアターのような同時代的な感覚、ヘヴィさ、クールなメロディを取り入れるわけでもなく、
もちろん安易なネオクラシカル風プログレメタルに陥ることもない。彼らの目指すのは、
あくまで自然なるプログレッブロックとハードロックとの融合で、それはむしろ
メタルリスナーよりも、ユーロロック、プログレ系のリスナーにこそ向けられているように思う。
さて、今作だが、いつものように大作あり、テクニカルパートあり、静寂シンフォニックあり、と
聴かせどころ満載だが、今回は1stの頃のキャッチ−な歌メロ、コーラスハーモニーが復活、じつに美しい。
さらにインストパートでは変拍子を「変拍子として聴かせる」、つまりプログレのお約束も感じさせ、
ときに日本のジェラルドなどを想起させるような部分もあってとても嬉しかったりするのだった。
メロディアス度・・9 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・9 総合・・9 ◆メタル名盤特選入り
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SHADOW GALLERY「ROOM V」

アメリカ、プログレメタルのベテラン、シャドウ・ギャラリーの5th。2005作
DREAM THEATERとは違った意味で、毎回高品質なProg Metalアルバムを作ってきたこのバンド、
今回は傑作である3rd「TYRANNY」の続編というストーリー付きのコンセプト作である。
音だけを聴くと、スリリングな曲は今までよりは少なく、どちらかというとメロディアスで
ゆったりとした雰囲気の曲がメインとなっているので、やや物足りなさもあるが、
複雑な映画的な歌詞を読めば、おそらくサウンドとマッチしてこの世界をより楽しめるのだろう。
しかし、たたみかける部分での演奏はいつもながらに素晴らしい演奏を聴かせてくれるし、
今回専任キーボーディストは不参加ながら、いつものシャドウギャラリー節のメロディラインも健在。
情景を思い浮かべて楽しむような、奥深いプログレッシブメタル作品だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 壮大度・・8 総合・・8
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SHADOW GALLERY「Digital Ghosts」

アメリカのプログレメタルバンド、シャドウ・ギャラリーのアルバム。2009作
2008年にヴォーカルのマイク・ベイカーが死去し、バンドの存続が危ぶまれたが
彼らはそれを乗り越えて新作を届けてくれた。前作「ROOM X」が映画的なドラマ性を有した
トータル的なアルバムであったのに対し、本作はProgMetalの王道的なサウンドに戻っている。
ヴォーカルはギターのブライアン・アシュランドがとり、これまでの作品とはやや異なる雰囲気ながらも、
聴いているうちに違和感はなくなってゆく。なにより、充実のギターワークに華麗なシンセ、
そして厚みのあるコーラスワークが楽曲を豊かに彩っていて、これまでのキャリアで培われた
ゲイリー・ワーカンプのメロディセンスが最大限に活かされているのが素晴らしい。
6〜9分の楽曲は決して長すぎる印象はなく、レトロなプログレ感覚とモダンなヘヴィさを融合させ
このバンドの持ち味であるやわらかなメロディが随所にたっぷり織りまぜられており、
静と動のメリハリある構成がじつにドラマティック。文句なく傑作といえる出来ばえです。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・9 総合・・8.5
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ShadraneTemporal」

フランスのシンセ奏者を中心にしたプログレメタルバンド、シャドランの2008年作
適度にテクニカルな演奏と、キャッチーなメロディで聴かせる質の高いProgMetalで、
安定したリズムに乗せるARABESQUEにも在籍するオランダ人ギタリストの巧みなプレイと、
そこに重なるシンセワークが光っている。楽曲そのものにはこれぞというインパクトはないが、
しっとりと叙情的な雰囲気も含めて、やわらかみのあるモダンなドラマティックサウンドが楽しめる。
ゲストにはPLANET Xのヴァージル・ドナーティーやTomorrow's Eve のVoなどが参加。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 総合・・8
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SHADYONMind Control
フランスのプログレメタル、シャディオンの2010年作
シンセを含む5人組でおそらくこれが2作目。シンフォニックで美麗なイントロから曲が始まると、
キャッチーな歌メロで聴かせる優しくメロディアスな作風で、適度にテクニカルな要素もまじえつつ
聴き心地の良いサウンドが楽しめる。ヴォーカルのかすれ気味の声質にも哀愁が感じられて、
いかにもプログレ風味のシンセワークもなかなかセンスが良く、楽曲をカラフルに彩っている。
インパクトや個性の点ではやや物足りないが、メロディアス派のProgMetalがお好きならいかが。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 キャッチー度・・8 総合・・7.5
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SIEGES EVENSophisticated

ドイツのプログレメタルバンド、シージス・イーブンの4th。1995作
バンド自体がマニアックなので、傑作とされる本作もなかなか貴重でようやく入手。
2005年の復活作以後のイメージで聴くと、この頃の彼らの凄さに驚くだろう。
せわしないテクニカルな展開に、変拍子のキメの連続がたまらない。
しかしヴォーカルは案外キャッチーなメロディも聴かせるというサウンドは、
その対比こそが面白く、この変態的なリズム感はテクニックのなせる技か、
同じドイツのMEKONG DELTAとはまた別の爽やか(?)なヘンタイ感覚である。
DREAM THEATERが「AWAKE」とかいうアルバムを出していたその同じ頃に、
こんなステキな作品があったのです。ああ…タマラン。このリズムの遊び方。
ひと癖ある浮遊感が気持ちよくなってきたら…アナタも立派な変態だ(笑)。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・9 総合・・8.5
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SIEGES EVEN「UNEVEN」

シージス・イーブンの5th。1997作
リマスター再発盤。基本的には前作同様のテクニカルメタルで、
複雑なリズムの上にシンセとギターが螺旋のように絡まりつつ、
そこにメロディアスな歌メロが合わさって、非常に濃密な作風で楽しませてくれる。
奇妙な違和感が快感へと変わる、変則リズムのキメは前作ほど変態気味ではなく、
むしろ聴きやすくソフィスケイトされた分、一般のProgMetalリスナーにも勧められる。
またアレンジに余裕がでてきた分、プログレ、ジャズロック的な部分も増していて
一筋縄ではいかないセンスと器の広さを感じさせる。テクニカルなプログレ好きもぜひ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・8 総合・・8.5
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SIEGES EVEN「The Art of Navigating by the Stars」

ドイツのプログレメタルバンド、シージス・イーブンの5th。2005作
1997年の「UNEVEN」以来となるアルバムで、まだ活動していたのか…と驚いたが
音を聴いてみたまたびっくり。昔はかなり変態気味のテクニカルなサウンドだったと思ったが、
このアルバムでは、メロディアスでほの暗い叙情的なプログレメタルとなっている。
時折聴かせる変拍子リズムはさすがに年季の入ったバンドだけあって自然に曲に溶け込み、
そこに乗せるメロディにもどこかしっとりとした大人の繊細さを感じる。
メタリックなリフのヘヴィさもしっかり見せつけながらも硬質すぎない、叙情美に溢れた好作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 叙情度・・8 総合・・8
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SIEGES EVEN「Paramount」

ドイツのプログレメタルバンド、シージス・イーブンの6th。2007作
前作「The Art of Navigating by the Stars」見事な出来だったが、
今作も変に力むことなく、ベテランらしい落ち着いた質の高さで聴かせてくれる。
さり気ないテクニカルなリズムに、ややひねくれたメロディを乗せるサウンドには、
独特の個性があり、甘すぎない叙情にはどこか大人の味わいがある。
せわしない展開はあまりなく、ゆるやかな叙情で聴かせる楽曲には、
クールなセンスとともに、素朴で自然体のやわらかみが同居している。
全体的にはメロウな質感を漂わせながら、しっかりと知的な構築センスも感じさせる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 ゆるやか叙情度・・8 総合・・8
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SIGMA5「BUSCA」
ブラジルのプログレメタルバンド、シグマ5の2nd。2002作
サウンドは所謂DREAM THEATERタイプで、テクニカルに展開する複雑な楽曲を
高い演奏力でこなしている。美しいシンセとギターの重ねによる楽曲は
27分超の大曲も含めて、ドラマティックな構築性が感じられ、
母国語によるヴォーカルも南米的な味わいをかもしだしている。
これだというメロディの魅力がないのが惜しいが、なかなかの力作だ。
メロディアス度・・7 ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 総合・・7.5


Silent Call「Creations From A Chosen Path」
スウェーデンのメロディックメタルバンド、サイレント・コールの2008年作
元Seventh WonderのVoらによるバンドで、美しいシンセワークで聴かせる
モダンでハイセンスなメロディアスハードロック/メタルをやっている。
やわからみのあるヴォーカルはむしろメロディアスハード風でもあり、
やはり随所にProgMetal的なセンスを感じさせつつも、難解さのない聴きやすさが魅力。
テクニックのあるギターは一つ一つのフレーズに説得力があり、
シンセとの重ねでシンフォニックな厚みをサウンドにもたらしている。
反面、曲調がどれも似ていて、アルバム後半になるとやや聴き飽きてくるのも正直なところ。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 ProgMetal度・・7 総合・・7.5
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SILENT CALLGreed

スウェーデンのプログレメタルバンド、サイレント・コールの2010年作
元Seventh WonderのVoらによるバンドで、前作はProgMetal風味のメロディアスハードという感じだったが、
本作もキャッチーなメロディと爽やかな叙情で聴かせる、じつに北欧らしいサウンドだ。
テクニカルな構築力もありながら、楽曲は4〜6分台が中心なので、難解さはなくあくまでメロディアス。
シンセとギターによる重厚な重ねと適度な疾走感もあり、全体的にはプログレパワー的な聴き心地だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 北欧度・・8 総合・・8
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Silent Memorial「Retrospective」

スイスのプログレメタルバンド、サイレント・メモリアルの2nd。2009作
シンセを含む5人組で、1999年にアルバムデビューしたものの、その後活動休止し、
本作はじつに10年ぶりの作品となる。前作は未聴ながらそのサウンドはなかなか質が高く、
DREAM THEATER的なテクニカルなアンサンブルとメロディアスな叙情のバランスがよい。
重厚でドラマティックな雰囲気はドイツのVANDEN PLASあたりにも通じるか。
そして中盤の22分の組曲も圧巻で、まさしく正統派ProgMetalの力作といえる内容だ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 ProgMetal度・・9 総合・・8
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SILENT VOICES「CHAPTERS OF TRAGEDY」
フィンランドのプログレメタルバンド、サイレント・ヴォイシズの1st。2002作
REQUIEM(SONATA ARCTICA)のKEY、ヘンリクを中心としたバンド。
サウンドは、北欧らしいクールな情感ただようメロディに、テクニカルさと
歌とのバランスが良く、「AWAKE」期のDREAM THEATERに通じる質感がある。
Voの声もラブリエみたいに聴こえる部分もあり、DTフォロワーという印象はぬぐえない。
全体的にそつなくよくできていてクオリティは高いが、インパクトは薄いかもしれない。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・7

SILENT VOICES「Building Up The Apathy」
フィンランドのプログレメタルバンド、サイレント・ヴォイシズの3rd。2006年作
フィンランドでは数少ないProgMetal系バンド、1stは可も不可もない中庸の出来であったが、
本作ではずいぶん成長が伺える。ヘヴィなギターリフと美しいシンセを乗せて疾走、
プログレパワー的な重厚さと、甘すぎないクールなメロディで構築される楽曲は
DREAM THEATERなどとはまた別のタイプの硬質感がある。シンフォニックなシンセと
ギターの絡みはなかなか魅力的で、ドラマティックな世界観を描き出している。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 重厚度・・8 総合・・7.5
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Sinestesia

イタリアのプログレメタルバンド、シネステシアの2007年作
シンセ奏者を含む5人組みで、基本はDREAM THEATERタイプの正統派ProgMetal。
薄暗い叙情性と、ドラマティックな世界観でじっくりと聴かせるサウンドは、
ときおりイタリアらしい軽やかなプログレ感覚を覗かせ、なかなか多彩である。
やわらかな美しさで聴かせる部分なども、効果的に盛り込まれ、適度なテクニカルさと
メロディとのバランスの取り方も新人にしてはなかなかのもの。これはいいバンドだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 楽曲センス・・8 総合・・8
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Soul SecretFlowing Portraits」

イタリアのプログレメタルバンド、ソウル・シークレットの2008年作
PATHOSRAYDEADALUSなど、昨今またプログレメタル復興の兆しが現れているイタリアだが、
このバンドも非常に質の高いProgMetalサウンドで耳を引く。G、B、Key、Drの4人編成で、
やはりDREAM THEATERを基本にしながら、適度にヘヴィなギターと美しいシンセワーク、
そしてキャッチーといってもいいメロディが合わさって、じつにバランスのよいサウンドに仕上がっている。
いかにもポートノイ風のドラムににやりとしつつ、テクニカルな展開力とドラマティックな雰囲気で
楽曲を構築してゆくセンスは、なかなか新人とは思えないものを持っている。
メタル的な硬質感よりも、シンセを中心にプログレ的な質感が強いこともいかにもイタリアのバンドらしい。
7分台が3曲に8分台が1曲、ラストは16分の大曲という堂々たる力作である。
しかし、ヴォーカルがゲストというのは…早くメンバー見つけてください。笑
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス・・8 総合・・8
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SPASTIC INK「INK COMPATIBLE」

アメリカのテクニカルメタルバンド、スパスティック・インクの2nd。2004作
メンバーは、WATCH TOWERのギタリスト、ロン・ジャーゾンベクを中心に
その兄のボビー・ジャーゾンベク(RIOT〜HALFORD)、ピート・ペレス(元RIOT)という布陣。
ロン・ジャーゾンベクはソロ作「SOLITARILY SPEAKING OF THEORETICAL CONFINEMENT」
等も発表するなどして精力的に活動しているが、このSPASTIC INKにおいても
いわゆる超絶テクニカル系のサウンドで、我々好事家を唸らせてくれる。
曲は矢継ぎ早の展開に、奇妙なブレイクの間を多用した、変則リズムの嵐で
「メタリック変態プログレジャズ」的なアプローチは実に耳に気持ち良く、(←気持ち悪く)
ドラムの素晴らしい技量ともども、聴き込むにつれ気が変になってゆく…(←褒め言葉))
また今作では随所にヴォーカリストの歌唱を盛り込み、演奏だけでへとへとになる耳を
かろうじてなごませてくれる。ただ破天荒なだけでなく、意外に作り込まれている曲もあり、
ヘンタイうんぬんを抜きにしたテクニカルメタルのアルバムとしても完成度は高い。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・9 変態度・・10 総合・・8
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Spheric Universe Experience「MENTAL TORMENTS」

フランスのプログレメタルバンド、スフェリック・ユニバース・エクスペリエンスの1st。2005作
2nd「Anima」にて、新世代ProgMetalの旗手となるべき傑作を作り上げたこのバンド、
本デビュー作でも、すでに安定した演奏力で高品質なサウンドをやっている。
テクニカルな展開美にモダンなシンセアレンジ、マイルドなヴォーカルの歌声が乗ると
メロディアスなバランスのとれた聴き心地で、楽曲を構築するセンスを感じさせる。
6〜8分台の曲を中心に、15分を超える大曲もあり。聴き応えたっぷりの力作だ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 モダンProgMetal度・・8 総合・・8
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Spheric Universe Experience「Anima」

フランスのプログレメタルバンド、スフェリック・ユニバース・エクスペリエンスの2nd。2007作
妙に長い名前と、ジャケの地味さで見逃してしまいがちだが、内容は高品質ProgMetal。
基本はDREAM THEATER以後のオーソドックスなプログレメタルで、
テクニカルなキメと変拍子によるせわしない展開で聴かせる。
このバンドの場合なかなかセンスがいいのは、うるさすぎる一歩手前で、
ギターなりシンセなりのメロディでドラマティックな雰囲気を曲に盛り込んでいる点。
正直これだという目新しいインパクトはないのだが、ProgMetal系の新人としては
SEVENTH WONDERREDEMPTIONあたりと並ぶくらいの実力は備えている。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ProgMetal度・・8 総合・・8
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Spheric Universe ExperienceUnreal」

フランスのプログレメタルバンド、スフェリック・ユニバース・エクスペリエンスの3rd。2009年作
前作は正統派のProgMetalとしてはかなりのクオリティのアルバムだったが、本作もさすがの出来。
モダンなシンセアレンジと適度な硬質感をもったテクニカルな展開力、
そしてプログレパワー的な分かりやいメロディで聴かせるサウンドは、
巧みな構築性をもちながらも難解さを感じさせないのが見事といえる。
そして、ドラマテイックであっても決して大仰になりすぎない余裕があるのもフランス的だ。
DREAM THEATERが現れてから20年。プログレッシブなメタルがここまでアップデートされようとは、
当時は誰も思わなかったに違いない。まぎれもなく「今」の音がする作品だ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 モダン度・・9 総合・・8
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Status Minor「Dialog」
フィンランドのプログレメタルバンド、ステイタス・マイナーのアルバム。2009作
フィンランドのProgMetal系というとSilent Voicesくらいしか思い浮かばないのだが、このバンドは
難解になりすぎない適度なテクニカルさと、シンセを含めたドラマティックな重厚さで聴かせる
なかなか質の高いプログレパワーをやっている。ザクザクとした硬質感とメタリックなヘヴィさ
そこにシンフォニックな味付けが加わったバランスのとれたサウンドで、甘すぎないメロディも含めて
DREAM THEATERというよりは、もっとソリッドでモダンなクールさを有している。
15分を超える大曲もあり、デビュー作としてはなかなかの力作といえるだろう。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 重厚度・・8 総合・・7.5
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Stonehenge 「Angelo Salutante」
ハンガリーのプログレメタルバンド、ストーンヘンジの2002年作
シンセを含む5人組で、いわゆるDREAM THEATERスタイルの正統派のプログレメタルをやっている。
美しいシンセワークに適度にヘヴィなギターと、やや田舎っぽいヴォーカルで構築する楽曲は、
なかなかドラマティックだ。テクニカルな要素よりもシンフォニックな質感が前に出ていて聴きやすく、
地域性を考えれば質の高い作品だと思う。あとはメロディや展開でもっと耳を惹きつける部分が欲しい。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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STRAMONIO「SEASONS OF IMGINATION」

スペインのプログレメタルバンド、ストラモニオの1st。2000作
スカイラークなどでおなじみのLouis Royoによる美しいジャケに惹かれるが、
内容もかなり素晴らしいProgMetal。全7曲中、5曲が7分以上ということからも分かる通り、
ドラマティックに長曲を聴かせるセンスと、変拍子を多用したアレンジの巧妙さが見事で、
適度にテクニカルな楽曲をまとめあげ、メロディアスに聴かせる方法論は1stにしてすでに完成されている。
繊細できらきらした現代的なシンフォニック音像が心地よく、美しいヴァイオリンも良い味を出している。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 総合・・8
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STRAMONIO「MOTHER INVENTION」

スペインのプログレメタルバンド、ストラモニオの2nd。2002作
1stでゲストに迎えていたヴァイオリンは今回は残念ながら不参加。
楽曲はじっくり聴き込むほどにこのバンドの素晴らしさが分かってくるという奥深いもので、
一聴してメタルファンには軽い音に聴こえるかもしれないが、そのセンスある展開力や
ここぞという時のメロディの活かし方などは相変わらず見事と言っていい。このバンドの場合、
単なるプログレメタルというよりは、色々なジャンルの音を取り込んでいてときおり現れる耳に付くメロディや、
ジャズタッチのピアノやサックスなど、様々な展開が楽しめる。とっつきは悪いかもしれないが
何度か聴くにつれ面白さが分かってくるはずだ。演奏力も抜群。甘いVoの声質もマッチしている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 楽曲センス・・9 総合・・8
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STRAMONIO「TIME WELL TELL」

スペインのプログレメタルバンド、ストラモニオの3rd。2004年作
このバンドの場合、プログレメタルであってもテクニカルに弾き倒すタイプではなく
楽曲やアレンジのセンスで聴かせるといったタイプ。曲はメロディックで聴きやすく、
メタルだけに固執しないアレンジにはときおりジャズ風、フュージョン風の質感をも感じさせる。
そのサウンドはキャッチーかつ繊細で、押しつけがましくない、いわばさらりとした優しさがあって、
実にセンスがいい。一聴したインパクトや衝撃は薄いバンドだが、じわじわと良さが伝わってくる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲センス・・8 総合・・8
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STRIDEImagine
アメリカのプログレメタルバンド、ストライドの2nd。2005作
いわゆるDREAM THEATER編成の5人組みで、テクニカルさとメロディの両立を重視しているサウンド。
曲の方は、間奏などの凝った展開もなかなか練られているし、総じて聴き心地は良いのだが、
ギターにしろキーボードにしろ、取り立てて突出したメロディの魅力に欠けるのが惜しい。
そして、やはり(ラブリエに比べれば)ヴォーカルの弱さも全体のマイナー臭さの原因になっている。
ともあれ、この手のバンドでは久しぶりに手応えのあるアルバムなので、今後に期待したい。
メロディアス度・・7 プログレメタル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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SUNBLAZE「ILLUMINATING HEIGHTS」
ドイツのプログレメタルバンドサンブレイズのデビューミニ。
収録時間は24分だが、14分の組曲と10分の2曲という大仰さ。
曲の方はインストパート重視で歌はほぼおまけ。
ヴァイオリンとシンセの重なりがなかなか気持ちよい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲・・6 総合・・7


SUN CAGED
オランダのプログレメタルバンド、サン・ケイジドの1st。2003作
シンフォにゴシックと最近活発なオランダ勢、今度はテクニカルなプログレメタルバンドの登場だ。
キーボード、専任ヴォーカルを含む5人組で、雰囲気は「AWAKE」期のDREAM THEATERに近い。
メンバーは皆テクニックがあり、そのアンサンブルは新人とは思えないほどしっかりしていて、
曲は適度にヘヴィかつメロディアス。涼しげなキーボードの音などにはある種北欧的な清涼さが感じられ、
押しつけがましくないVoのせいもあり、全体的に「クールなエモーショナル」というものを作り出している。
ただ、やはり一曲ごとのインパクトに欠けるというか、密度はあるが印象が弱いという気がしてしまう。
メンバーが実力者なだけに、今後はテクニックを練り込む前の段階での曲の方向を詰めていってもらいたい。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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SUPERIOR「behind」

ドイツのプログレメタルバンド、スペリアーの1st。1996年作
ザクザクとしたギターとテクニカルなリズム、そこに乗る優雅なピアノの音色。
初期PAIN OF SALVATIONにも通じるその質感は、一聴しただけで抜群のセンスが分かる。
変に難解になるわけではなく、歌い上げるヴォーカルのメロディにはしっかりと叙情もあり
ドラマティックな流れでじっくり聴かせるだけの曲としてのまとまりがあるのが素晴らしい。
メンバーが高度な技術を持ちながらも、決して出しゃばりすぎないバランスが
この均衡を保ったサウンドを生み出しているのだろう。10年以上の前の作品とは思えない完成度。
同じくドイツのSECRECYなどとともに、無名で終わるには惜しいクオリティを持ったバンドだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 楽曲センス・・8 総合・・8
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SUPERIOR「Younique」

ドイツのプログレメタルバンド、スペリアーの2nd。1998作
素晴らしかった1stに続き、期待しながら本作を聴いてみる。
一聴して、よりヘヴィなギターサウンドが耳につき、モダンなヘヴィロック風の音像に
「おや?」となるが、しかしちゃんと聴けば根幹のプログレッシブなセンスは変わらず。
前作よりもシンセ、ピアノなどが控えめになったことも要因だろうが、
それでもメタリックな重厚さとの対比に、ときおり美しいパートが顔を出し、にやりとなる。
テクニカルな変拍子リズムの上に、うねるようなリフを乗せた甘すぎないProgMetalサウンド。
なにより、何かに似ているというものがない、オリジナルなセンスを感じ取れるのが素晴らしい。
まさに大人のプログレメタルPAIN OF SALVATIONあたりが好きな方はこのバンドも気に入るはず。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 楽曲センス・・8 総合・・8
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SuspyreSilvery Image」
アメリカのプログレメタル、サスパイアの1stの再発盤。2005/2008年作
1999〜2005年までの楽曲を自主制作で発表した、バンドの実質的な1stの再発盤で、
本作の段階では、随所にテクニカルな展開を盛り込んだメロパワという感じが強い。
3rd「When Time Fades...」あたりに比べると全体的にまだまだ粗削りであるが、
シンセを含めての音の重ねや、ギターのメロディセンスなどには非凡なものを感じる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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Suspyre「A Great Divide」
アメリカのプログレメタルバンド、サスパイアの2nd。2007作
DREAM THEATERの歴史的名作「Imagesand Words」からすでに15年がたち、
それに影響を受けた若い世代による、いわば第三世代ともいうべきバンドが現れはじめているが、
このバンドもテクニカルかつ知的なアレンジで聴かせる、ドラマティックなサウンドを標榜している。
本作は34分、36分という2つの組曲で聴かせるコンセプト作で、前作は未聴なので
ストーリーの詳細は不明なのだが、若者らしい勢いあるプログレパワーが楽しめる。
曲間にはMIDIシーケンサーを駆使した、クラシカルなオーケストラルアレンジも取り入れるなど、
メリハリに富んだインストパートは、やや唐突なぎこちなさも感じるものの意気込みは窺える。
ただ力作であるのは確かだが、ヴォーカルの弱さも含めて、曲の盛り上げ方にひと工夫欲しい。
メロディアス度・・7 ドラマティック度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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SUSPYRE「When Time Fades...」

アメリカのプログレメタルバンド、サスパイアの3rd。2008作
前作はなかなかドラマティックな正統派ProgMetalの好作であったが、
今作もまた濃密な力作となった。ツインギターのリフにプログレ的なシンセが絡み
変拍子入りのテクニカルな展開とともに、重厚に構築されてゆく楽曲は、
シンフォニックな美麗さと、メタリックなバワフルさのバランスもよく、
確かな演奏力と力強い音の説得力で、聴き手をぐいぐいと引き寄せる。
いい意味での大仰さとスケール感が出てきたことで、作品としての密度が増した。
これでヴォーカルの歌唱が素晴らしければ、文句なく傑作と言えただろう。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 重厚度・・9 総合・・8
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Symphony「Mind Reflections」

ポーランドのプログレメタルバンド、シンフォニーのアルバム。
シンセ奏者を含む5人組みで、ジャケのセンスからは想像できないような
美麗なシンフォニック・プログレメタルをやっている。
テクニカルなリズムと、DREAM THEATER的なメタリックなギターワーク、
そこにシンフォニックなシンセが加わったインスト重視のサウンドは
新人とは思えない質の高さ。ギターにしろキーボードにしろなかなかセンスがよく
ポーランドらしい叙情を感じさせるメロディとプログレ的な音作りが耳に心地よい。
粗野なヴォーカルが唯一の欠点だが、今後が楽しみなバンドだ。マイスペで試聴可能
シンフォニック度・・8 ProgMetal度・・8 ポーラン度・・8 総合・・8
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TANGENT PLANEProject Elimi
ドイツのプログレメタルバンド、タンジェント・プレーンの2011年作
シンセを含む5人組で、重厚なヘヴィさとテクニカルな展開力で聴かせる
ドラマティックな作風。少々力みすぎのヴォーカルが好みを分けるが、
SF風味の世界観と7〜9分という大曲を構築するセンスはなかなかのもの。
プログレパワー的な疾走感もあり、激しさをもった濃密なサウンドは悪くはないが、
ドタバタとしたところがややB級臭いので、今後のスタイリッシュ化に期待したい。
ドラマティック度・・8 重厚度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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TETRAFUSION「Altered State」

アメリカのテクニカルメタルバンド、テトラフュージョンの2010年作
ギター、ベース、ドラム、シンセ/ヴォーカルの4人組で、メロディアスな聴き心地の
テクニカルメタルをやっている。ギターのフレーズやリズム面でのアプローチには
いくぶんDREAM THEATER的な雰囲気もあるが、どこか淡々したヴォーカルを含めて
熱すぎないクールな構築感覚は、バンド名のようなフュージョン的な聴き心地もある。
いわば、メタルフュージョン的な優雅さをProgMetalと融合させているという感じもするのだが、
美しいシンセにうっとりしていると、唐突な曲展開でいきなり激しくなったりと、カオティックコア風味もある。
Scale The Summitといい、このバンドといいアメリカからは面白いバンドが出てくるものだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ヘンタイ度・・8 総合・・8
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THESSERA「Fooled Eyes」

ブラジルのプログレメタルバンド、セセーラのアルバム。2006作
南米のProg Metalと聞くと、なんとなくうさん臭い気がしてしまうのだが、
このバンドはメロディアスさテクニカルさともに、この手ではなかなかの出来。
ヴォーカルの弱さや、レコーディング面の迫力の足らなさを差し引いても、
キーボードの美しいメロディへのこだわりや、楽曲展開の美意識などは充分鑑賞に耐えうる。
あまりメタルメタルしておらず、ときに軽やかなタッチでフュージョン風に聴かせるアレンジは
スペインのSTRAMONIOあたりにも通じる質感で、センスの良さを感じさせる。
きらきらとしたシンフォプログレ的なキーボードワークと、テクニックのあるギターとの掛け合いも
インスト部での大きな聴かせ所になっていて、新人バンドとしては相当のクオリティといってよい。
メロディアス度・・8 プログレメタル度・・8 楽曲・・7 総合・・8
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THOUGHT CHAMBERAngular Perceptions

ベテランギタープレイヤー、マイケル・ハリスと、ENCHANTのテッド・レオナードを中心とした
プログレメタルユニット、ソート・チェンバーのアルバム。2007作
メンバー全員がテクニックの持ち主であるので、その演奏力は抜群。
緩急自在のリズムとテクニカルな展開力で、メタリック・フュージョン的な質感も含めて
ギターとシンセ、ベースが巧みに絡み、ときに同調し、見事な構築美を生み出している。
テッド・レオナードの歌声は楽曲をテクニカル一辺倒にならないメロウな叙情で彩り、
ENCHANTよりもさらにダイナミックなProgMetalを存分に聴かせてくれる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・8
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THRESHOLD「WIRELESS」
イギリスのプログレメタルバンド、スレッショルドのアコースティックライブアルバム。
2003作 プログレメタルバンドのアコースティックライブってどうなのだろう…と思っていたが、
これがなかなか良い。ゆったりとしたメロディとほの暗い叙情美が耳に心地よく、
シンセとドラムが加わると、むしろPORCUPINE TREEのようなプログレ感覚で楽しめる。
けっこう過去の曲も取り上げていてバンドのファンならさらに楽しめるだろうし、
そうでなくてもしっとりとした叙情ロックとして案外普通に鑑賞できる。
叙情度・・8 プログレ度・・7 ライブ演奏・・8 総合・・7.5

THRESHOLD「SUBSURFACE」

イギリスのプログレメタルバンド、スレッショルドの7th。2004年作
日本での人気はあまり高くないが、DREAM THEATERと並ぶほどのキャリアがある。
そしてこのバンドの場合は、ProgMetalにありがちなテクニック至上主義ではなく、
プログレハード的なキャッチーなメロディを聴かせる点で個性的といえる。
長曲においてはもちろんDTからの影響を感じさせる部分もあるが、
あくまでメロディにこだわり、難解になりすぎない曲構成は広いリスナーに受けるだろう。
美しいシンセに爽やかな歌メロが合わさるとASIAあたりを思わせる雰囲気も。
重厚なドラマ性と、ハードロック的な明快さのバランスがとれた傑作だ。
メロディアス度・・8 ProgMetal度・・7 プログレハー度・・8 総合・・8
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THRESHOLDDead Reckoning

イギリスのプログレメタルバンド、スレッショルドの8th。2007年作
1993年にデビューしてから、すでに活動15年を数えるベテランバンド。
今はなきZEROコーポレーションから日本盤が出たその1stの時点では、
プログレ風味入りの地味めなハードロックという印象しかなかったのだが、
まさかここまで活動を続けるとは驚きだ。最近は日本盤もなかなか出ないので、
マニアックなProgMetalリスナーのためのバンドというイメージも強いのだが、
いざ聴いてみると、これがかなり普遍的なメジャー性(というのも変だが)を有した音なのである。
初期よりもずっと骨太になったサウンドは、メタリックなヘヴィさと適度なテクニカルさを持ち、
そこにYESASIA風のいわばプログレハード的なキャッチーなコーラスワークが絡んでゆくもので、
難解さはなく非常に聴きやすい。派手すぎないシンセワークに、楽曲を損なわない程度の
リズムチェンジや転調なども非常にバランスがよく、ベテランらしい細やかなアレンジが効いている。
強烈なインパクトこそないものの、じっくりと楽しむに足る、とてもよく出来たアルバムだ。
メロディアス度・・8 プログレメタル度・・7 プログレハー度・・8 総合・・8
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TILES
アメリカのプログレ・ハードロックバンド、タイルズの1st。1995作
この1stの時点では一聴してRUSHに影響受けたというのが分かるサウンドである。
聴きやすいが、ときにテクニカルな演奏を聴かせ、ヴォーカルのハイトーンもなかなか。
キーボードがいないので楽曲に派手さはなく、古き良きプログレハードの質感もある。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 RUSH度・・8 総合・・7

TILES「WINDOW DRESSING」
アメリカのプログレハードバンド、タイルズの4th。2004作。ライブCD付きの2枚組み。
ギター兼キーボード、ベース、ドラム、ヴォーカルという4人編成で、
サウンドの方はひとことでいうと、RUSH + DREAM THEATERといった感じで
そこそこテクニカルな演奏で、適度にメロディアスというもの。
ただ、楽曲はDTのようにテクニカルさを前面に出しているわけではなく、
どちらかというとENCHANTあたりに近い、バランス感を大切にしている印象。
1曲目から17分の大曲であるが、あまり大仰にならずゆったりと聴かせる。
地味な味わいながらも哀愁ただよう歌メロもよろしく、なかなか心地よいサウンドだ。
ライブCDの方は、そこそこの出来で、これはあくまで“おまけ”という感じだが。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 バランス度・・8 総合・・7.5
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TIM DONAHUE「MADMEN AND SINNERS」

フレットレス・ハープギター奏者、ティム・ドナーヒューの2004年作
独自に開発したハープギターを弾きこなす、ティム・ドナヒューが長年温めてきたコンセプト、
人類と未来、精神世界や宗教観というものを合わせた壮大なテーマをプログレメタル的な作風で構築。
テクニカルでありつつも、ハープギター特有の繊細な音色が通常のギターとは違った感触で、
暖かみのある叙情美とともに、音圧のうるさくない、いわば優雅なプログレメタルに仕立てている。
ティム自身によるシンセアレンジも美しく、ときにはグレゴリアンな荘厳な雰囲気も加わって、
そこに乗るラブリエの歌唱が楽曲のドラマ性をぐっと高める。ドラムは現DREAM THEATERのマイク・マンジーニ。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 優雅度・・8 総合・・8
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TIME MACHINE「Eternity Ends」
イタリアのプログレメタルバンド、タイム・マシンの2nd。1998作
かなり昔に日本盤で聴いた1st(ガリレオのやつ)はどうもパッとしない印象であったが、
このアルバムはなかなかいいですな。美しいシンセワークにマイルドなヴォーカルが歌い上げ、
メロディアスなフレーズを奏でるギターとともに、ゆったりと曲を構築する耳に優しいProgMetal。
派手な展開やテクニカルな緊張感はあまりないが、このイタリアらしい叙情性はなかなか魅力的で、
歌を含めて演奏のレベルも高く、安心して耳を傾けられる。サックスの音色もいい味を出している。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 イタリア度・・8 総合・・7.5
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TIME MACHINE「REVIVISCENCE」
イタリアのメロディアス(プログレ)メタルバンド、タイム・マシンの4th。2004作
活動歴はかなり長く、確か1stフルの「Galileo」は10年近く前に聴いた記憶がある。
久しぶりに聴いた今作の印象は、まずメタルとしての分かりやすさが増していて
クラシカルなギターで疾走する質感は、プログレメタルというよりはメロパワ的。
Voの歌唱もややマイナー臭いがなかなか頑張っているし、演奏力もあるのでそこそこ聴けてしまうが、
個人的にはもう少し曲にひっかかりが欲しい。時間と空間を超える壮大なコンセプト作なのだが。
ANGRAのキコ・ルーレイロ、ラファエル・ビッテンコートもゲスト参加。
メロディアス度・・7 疾走度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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TO-MERA「Transcendental」

イギリスのプログレメタルバンド、トゥー・メラの1st。2006作
サウンドは、シンセ入りで適度にヘヴィでキラキラな雰囲気、
総じてモダンな感じだか、女性Voの歌が入るとやはりゴシックっぽくなる。
ヘヴィなギターリフや突進して疾走する部分にはデスメタルっぽさもあるが、
曲の展開の仕方はやや唐突な部分も含めて、まだ無駄が多い印象。
雰囲気的には悪くはないものの、聴きおえて印象に残ったかと言われれば、
微妙に「うーむ」となる。メロディなり曲のキメなり、もうひとつ魅力が欲しい。
ちなみに女性Voはハンガリーのゴシックメタルバンド、WITHOUT FACEの人。
メロディアス度・・7 ProgMetal度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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TO-MERA「Delusions」

イギリスのプログレメタルバンド、トゥー・メラの2nd。2008年作
ギターリフのヘヴィさと、浮遊感のある女性Voとのコントラストが明確になり、
曲自体も7、8分代と長くなり、前作よりProgMetal的なテクニカルさが増した。
ブラックメタル風に疾走したり、いきなり静かになったりと唐突な部分は変わらないが、
聴かせるべきポイントの質が高くなったせいで、そのメリハリが少し気持ちよくなった。
複雑な曲展開で聴かせる女性ヴォーカルメタルという、この個性に今後も期待。
メロディアス度・・7 ProgMetal度・・7 女性Vo度・・7 総合・・8
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TOMORROW'S EVEMirror of Creation 2

ドイツのプログレメタルバンド、トゥモローズ・イヴの3rd。2006作
キーボード入りの5人組で、ドラマティックなプログレパワーメタルをやっている。
SF的なコンセプト作なのだろうか、シリアスな世界観と、適度にテクニカルな楽曲で
重厚かつ濃密なサウンドを描き出すあたりは、なかなかの実力派だ。
9分、17分という大曲もこなすあたりは、しっかりとした構成力もあり、
最近でいうと、SEVENTH WONDERをもう少し正統派よりにした感じだろうか。
曲調は変に複雑すぎず難解さも感じられないので、ProgMetal初心者でも楽しめるだろう。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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TUNNEL VISION「TOMORROW」
フィンランドのプログレメタルバンド、トンネル・ヴィジョンの1st。2002作
メンバーにはWARMENなどに参加している者もおり、演奏力という点では堂々たるもの。
サウンドは初期QUEENSRYCHE+DREAM THEATER+北欧的様式美という感じで、
テクニカルに展開しながらも、きらきらとしたキーボードなどがなかなかメロディアス。
この手としてはやはり「個性」と「絶対的メロディ」などが感じられないので、
良質ながらジャケットの地味さ同様「あと一歩」的な感があるのは否めない。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 インパクト・・6 総合・・7




UNDER THE SUN「UNDER THE SUN」
アメリカのプログレメタルバンド、アンダー・ザ・サンの1st。
音の方はYES的なキャッチーさを持った大人のプログレハード。
メタル色はさほどなく、どちらかというとたおやかな落ち着いた雰囲気。
ごり押しの変拍子展開がない分、一聴したインパクトは弱いかも。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 成熟度・・8 総合・・7




VANDEN PLAS「THE GOD THING」
ドイツのプログレメタルバンド、ヴァンデン・プラスの2nd。1998作
1stの時点では「中途半端なプログレメタル」という感じで、そう印象には残らなかったのだが、
この2ndでは一聴した感じDREAM THEATER的な質感がぐっと高まっている。
リズムにしろ、音の重ねかたや曲の展開にしろ、明らかにプログレメタル的になっており、
もともと演奏力はあるバンドだっただけに、その辺のバンドよりもずっと音に説得力がある。
おそらくこのアルバムで欧州での人気も高まり、バンドは3rd、4thと順調に発表していったのだろう。
ただクオリティは高いが、反面「何が個性か?」と問われると、「センスの良さ」というくらいしか思い浮かばず、
曲調やメロディの質そのものに一歩抜きでたものが出ないと、「DTの二番煎じ感」からは抜け出せない。
PROG METAL好きにはお薦めできるバンドだが、そうでない人には新鮮味は薄いかもしれない。
メロディアス度・・7 プログレメタル度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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VANDEN PLAS「Far Off Grace」
ドイツのプログレメタルバンド、ヴァンデン・プラスの3rd。1999作
今回もDREAM THEATER的な手法を垣間見せる、なかなかの充実作なのだが、
演奏といい楽曲といい、良いものをもっていながら、どうしても「あと一歩」感がある。
悪く言えば意外性のなさ、これに尽きる。メロディにしろ、テクニカルな部分にしろ
楽曲を壊さないようにという意識のためか、どうも平坦に聴こえてしまう。
この中庸さが逆に良いのだというファンもいるのだろうが、少なくとも自分にとっては、
「心地よいが、あまり刺激のないプログレメタル」という評価しか浮かばない。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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VANDEN PLASSpirit of Live
ドイツのプログレメタルバンド、ヴァンデン・プラスのライブ作。2000作
2000年フランスでのステージからの収録であるから、3rd発表後の時期だろう。
Prog Metalとしては実力派とされつつも、日本ではさほどの知名度も上がらず
地道に活動を続けている彼らだが、欧州での人気はなかなかのようだ。
このライブ作では、スタジオ盤以上に勢いのある演奏で、テクニカルさよりも
むしろパワフルな雰囲気が漂っている。ただ、個々の楽曲としては
個性の薄いDREAM THEATE風味から抜け出していないきらいがあり、
見せ場となるメリハリが薄いので、やはり地味な印象はぬぐえないのが残念。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 ライブ演奏・・8 総合・・7.5
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VANDEN PLAS「BEYOND DAYLIGHT」
ドイツのプログレメタルバンド、ヴァンデン・プラスの4th。2002作
印象としては1stあたりからすると「ずいぶんプログレメタルらしくなったなぁ」という感じで、
やはりDREAM THEATERからの影響を受けたような楽曲の構築性が、
PROG METAL好きにとっては心地よく、またテクニカル過ぎないのも聴きやすい
「これだ」という名曲がないのが欠点だが、全体的に非常に丁寧に作られたアルバムだ。
スローパートや静寂パートでのメロウさが個人的にはこのバンドの持ち味だと思う。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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VANDEN PLAS「Christo 0」

ドイツのプログレメタルバンド、ヴァンデン・プラスの5th。2006作
過去の4作はどれも、まあ悪くはないが…というくらいのいわば中庸の出来であったのだが、
本作は「岩窟王」として知られるデュマの名作「モンテ・クリスト伯」をコンセプトにした、
ドラマティックな力作となった。メタリックなエッジと荘厳な叙情性で表現される楽曲は、
展開のメリハリという点でもこれまで以上で、ときにシンフォニックな厚みを感じさせながら
ストーリー的に構築されてゆく。決してテクニカルすぎず、しっかりと歌を聴かせる作風もはまっている。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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VANDEN PLAS「The Seraphic Clockwork」

ドイツのプログレメタルバンド、ヴァンデン・プラスのアルバム。2010作
デビューは1995年で活動はすでに15年というキャリアのあるバンド。
前作「Christo 0」は「モンテ・クリスト伯」を題材にしたドラマティックな傑作であったが、
続く本作も物語的なストーリーを感じさせる、なかなか濃密な作品に仕上がっている。
適度なヘヴィさを保った重厚なアレンジと、力量のあるヴォーカルで聴かせる楽曲は、
派手さはないものの、ベテランらしい音の説得力に包まれていて、じっくりと味わえる。
ラストの12を超える大曲も含めて、ProgMetalというよりもドラマティックメタルとして見事。
ドラマティック度・・8 重厚度・・8 ProgMetal度・・7 総合・・8
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VENTURIA 「The New Kingdom」

フランスのプログレメタルバンド、ベンチュリアの1st。2006年作
DREAM THEATERを思わせる構築美とモダンなシンセアレンジと、
手数の多いドラムに男女ヴォーカルの歌声で聴かせる、新世代のProgMetal。
曲は4〜6分台が中心でさして難解さは感じないが、随所に出てくる変拍子や
展開力で実に濃密な印象。単にテクニカルなものを見せつけるのではなく
しっかりとメロディやドラマティックな空間美もあって、新人らしからぬ完成度だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 モダンセンス度・・9 総合・・8
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VENTURIA「Hybrid」
フランスのプログレメタルバンド、ベンチュリアの2nd。2009作
モダンなシンセアレンジと男女ヴォーカルの歌声で聴かせる新時代のProgMetalとして
前作もなかなかの出来だったが、今作もテクニカルさにデジタリィな質感を加えた
ハイクオリティなサウンドを聴かせる。手数の覆いドラムにテクニックのあるきギター、
女性ヴォーカルもなかなかいいのだが、今回はモダンな質感が前に出過ぎていて、楽曲構成、
メロディの魅力の点ではやや後退したか。もちろん質は高く、曲によってはドラマティックさもある。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 モダンセンス度・・9 総合・・7.5
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VISION 「The Other Side of Grey」
アメリカのプログレメタルバンド、ヴィジョンのアルバム。2009作
ヴォーカル、ギター/シンセ、ベース、ドラムという4人組で、初期Queensrycheを思わせる
重厚かつドラマティックなサウンド。メタリックなギターを中心に、うっすらとしたシンセ、
シアトリカルな雰囲気を漂わせたハイトーンヴォーカルで聴かせる、正統派のスタイル。
全体的に80〜90年代的な古めかしさがあって、オールドなリスナー向けかもしれない。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・7 新鮮度・7 総合・・7


Votum「Time Must Have a Stop」

ポーランドのプログレメタルバンド、ヴォータムのアルバム。2008作
ある意味プログレとメタルのボーダーレス化をなし遂げたRIVERSIDEに続き、
またしてもポーランドから期待の新人が登場。PORCUPINE TREEを思わせる薄暗い叙情に
適度なハードさとモダンな質感を加え、メランコリックに聴かせるサウンドは、
哀愁に包まれてなかなかいい雰囲気で、とくに美しいシンセワークが素晴らしい。
マイルドに歌うヴォーカルのかもしだす翳りあるやわらかみも耳に心地よく、
全体的にはRIVERSIDEをさらに叙情的に仕立て上げたという感触だ。
ときおり静寂パートを折り込むアレンジセンスも新人にしてはこなれており、
後半ややダレるのが惜しいが、今後に大いに期待できるバンドだと思う。
薄暗系の叙情メタルが好きな方にはぜひ聴いて欲しい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 薄暗叙情度・・9 総合・・8
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VOTUM「Metafiction」

ポーランドのプログレメタルバンド、ヴォータムの2010年作
デビュー作も薄暗い叙情を聴かせる、なかなかの好作であったが、この2作目も、
しっとりと美しいシンセワークにマイルドなヴォーカルがとても耳心地よいサウンド。
メロウな泣きのギターフレーズがメランコリックな情感を盛り上げてゆく感触には
ゴシックメタル的な雰囲気もある。同郷のRiversideなどに比べるともっとムーディで、
メタル的な激しさやテクニカルさよりも繊細な叙情美が引き立っている。その一方では
スクリームヴォイスを使ったモダンなヘヴィさもアクセントになっていてけっこう振り幅が広い。
ドラマティック度・・8 ProgMetal度・・7 メロウな叙情度・・9 総合・・8
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WITHOUT WARNING「Making Time」

アメリカのプログレメタルバンド、ウィズアウト・ウォーニングの1st。1993作
かつてのZEROレーベルは、マイナー系のプログレメタル、プログレハードを多数揃えていたが
その中でも最高の当たりがこのバンドであった。ヘヴィなギターとキャッチーな歌メロで聴かせる
構築力あるサウンドは、テクニカルに難解すぎず、それでいてドラマティックな重厚さを有している。
ときおり現れるはっとするような優しいメロディと、効果的なシンセワークもじつにセンスがいい。
DREAM THEATERとはまた違ったアメリカらしい抜けの良さが爽快だ。質の高い3作を残しバンドは解散。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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WITHOUT WARNING「Believe」

ウィズアウト・ウォーニングの2nd。1995作
ハスキーなハイトーンヴォーカルと、適度にヘヴィかつテクニカルな展開と、
軽快でキャッチーな聴きやすさのある、ノリのあるProgMetal作品。
前作よりもリズム面での複雑なアプローチが強くなっているのは、もしかしたら
DREAM THEATERの「AWAKE」あたりにいくぶん影響されているのかもしれない。
個性的な部分は薄いものの、リフとフレーズにおけるギターメロディの心地よさや
絶妙なシンセの入れ方など、センスの良さとバランス感覚で聴き通せる好作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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WITHOUT WARNINGSTEP BEYOND」

ウィズアウト・ウォーニングの3rd。1998作
ZEROから日本盤の出ていた過去2作は素晴らしいできだったが、本作も期待通りの作品。
今作ではよりプログレ的なシンセを入れながら、いくぶん落ち着いたProgMetalを聴かせる。
このバンドのカラーとも思えるハスキーなヴォーカルと、爽快感のあるメロディを散りばめながら、
テクニカルすぎない絶妙の構築美で、派手さはないもののじっくりと楽しめる作品に仕上げている。
バンドは本作をもって活動を休止、解散となる。とても良いバンドであっただけに残念だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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World of Silence 「Window of Heaven」
スウェーデンのプログレメタルバンド、ワールド・オブ・サイレンスの1996年
シンセを含む5人組で、メタリックな激しさは控えめで、しっとりと聴かせる叙情性と
いかにも90年代的な…つまりDREAM THEATER登場後の、ダイナミックで、
いくぶん唐突な展開美が持ち味。当然ながら、ときおりDTを思わせる部分もあるが、
たとえれば、かつてのイタリア系ProgMetalバンドのようなマニアックなこだわりというか、
よりプログレ的な雰囲気が面白い。全体的にゆったりとしているのだが、
それでい起伏に富んでいるという、90年代プログレメタルのお手本のような好作。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 展開美度・・8 総合・・7.5
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XYZ

XTERIA「OUTSHINE」
イタリアのプログレメタルバンド、エクステリアの1st。2000作。
キーボードをたっぷり使ったシンフォニックテイストのプログレメタル。
時折変拍子リズムなどでアクセントを付けているが、Voの声質やギターの音色
などからはどちらかというと正統派のハードロックサウンドがかいま見える。
ミドルテンポ主体の楽曲で、「これだ」という盛り上げまではあと一歩という感じだが
演奏やメロディセンスはなかなか悪くないので、今後はもう少し極端さをアレンジに出してほしい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 楽曲・・7 総合・・7.5
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ZEN「GAZE INTO THE LIGHT」
イタリアのプログレメタルバンド、ゼンの1st。1997作
90年代後半のイタリアでは、DREAM THEATERから影響を受けたProgMetal系バンドが頻出していたが、
このバンドもシンセをまじえたドラマティックさと、適度にテクニカルでメロディアス、そして長尺の楽曲で聴かせる、
変拍子を含めた構築性と、甘い叙情的なメロディを上手く組み合わせたなかなかの好作だ。
この手でよく幻滅させられるヴォーカルの力量も、いくぶん弱々しいもののハイトーンも出せていて、
90年代の作品としてはEMPTY TREMORATHENAARKHEなどと並んで質の高い部類であろう。
メロディアス度・・7 ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 総合・・7.5


ZERO HOUR「THE TOWERS OF AVARICE」
アメリカのプログレメタルバンド、ゼロ・アワーの1st(自主制作盤を入れれば2nd)2001作
まず耳につくのは変拍子リズムに乗る反復するへヴィなギターリフ。
楽曲はメロディアスさよりは無機的なリフとリズムの組み合わせがメインのようで、
そういう点ではむしろMESHUGGAHあたりに通じるものがあるのかも。
テクニカル一辺倒を目指すのか叙情度を上げるのか、もう一歩踏み出して欲しい。
メロディアス度・・5 プログレ度・・7 メタル度・・7 総合・・7

ZERO HOUR「Metamorphosis」

ゼロ・アワーの1999年自主制作でのデビュー作の再発&ボーナストラック入り。
2002年のThe Towers of Avarice」はシンセ奏者がおらず、
ヘヴィなリフでのテクニカルな演奏を聴かせるもので、やや単調な気がしたのだが、
このアルバムではDALI'S DILEMMAのKeyがゲスト参加していて、
ややもすると硬質一辺倒になりがちなサウンドをプログレ的に彩っている。
変拍子によるテクニカルなリズムチェンジの中を、ヴォーカルが歌いあげる雰囲気は
FATES WARNING的な浮遊感も感じられ、その手の変則メタル好きならば楽しめるだろう。
楽曲の展開、アレンジにおいてはまだぎこちなさは残るものの、正統派ProgMetalの質感と
モダンなヘヴィさとドラマティック性を有した、バンドの意欲が買える力作だ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・8
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ZERO HOUR「Dark Deceiver」

アメリカのプログレメタルバンド、ゼロ・アワーの2008年作
相変わらず、MESHUGGAHを抑え目にしたような変則リズムの硬質テクニカルメタルで
そこに乗るヴォーカルがときどきお経のようで浮遊感があって面白い。初期の頃に比べて
演奏のキレもずいぶん増していて、ムチャな展開の中にも整合性が感じられるようになった。
メロディアス系ProgMetal好きにはそっぽを向かれそうな、ある意味硬派なサウンドだが、
ヘンタイリズムが好きなテクニカルメタルリスナーにとってはクオリティの高い作品だろう。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ヘンタイ度・・8 総合・・8
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