CDレビュー 日本のバンド
Japanese Bands

掲載バンドはABC順です

M XYZ

■CDの評価に関しては、私の個人的嗜好が反映されることもあり、なかには納得のいかない
評価もあるかと思いますが、その辺はどうかご了承ください。

■また、「このレビューを参考にしてCDを買ったが気に入らなかった」といったクレームなどに
関しましても、当方は責任を負いかねますので、ご理解ください。


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AIN SOPH 「妖精の森」

日本のプログレバンド、アイン・ソフの1st。1980作
ジャズロック系はあまり得意ではないですが、このアルバムはメロディアスで、適度にシンフォニックでいいですね。
ジャケもじつに幻想的。のっけから軽やかに、テクニカルにギターとキーボードが応酬してます。
3曲目などは、昔はひどく地味に聴こえたものですが、いま聴くとジャズ風の軽やかなピアノタッチが
とてもいい感じだし、アコースティックギターの音色といい、どこか素朴な美しさを感じる曲。
最大の聴きどころは18分の“組曲:妖精の森”。このバンドにしては異色なシンフォニックかつクラシカルな大曲。
静寂パートとテクニカルパートを上手く配し、ハープシコードのメロディがどことなくイタリアっぽかったり、
プログレファンにとってはなかなか美味しいサウンドであります。
シンフォニック度・・8 ジャズロック度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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AIN SOPH「帽子と野原/Hat and Field」

日本のプログレバンド、アイン・ソフの2nd。1986作
いくぶんシンフォニックな色合いもあった1st「妖精の森」に比べて
こちらは、Hatfield and the Northからとったアルバムタイトルのように、
いわゆるカンタベリー色の濃いジャズロックを意識した作品である。
軽やかなリズムに乗るメロディアスなギターと美しいシンセで聴かせるインストサウンドは、
西洋のジャズロックとはいくぶん趣の異なる、日本人らしい繊細さに溢れている。
テクニカルな構築力とともに、うっすらとしたシンフォニック性も残した傑作。
シンフォニック度・・8 ジャズロック度・・8 繊細度・・9 総合・・8
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ALDIOUS「Defended Desire」

関西のガールズロックバンド、アルディアスのデビューシングル。2010年作
ギャル系ビジュアルの女性4人組で、メロディアスに疾走するサウンドはメロスピ的であるが、
日本語歌詞も含めた歌謡的なキャッチーさには、古き良きジャパメタの雰囲気も漂う。
どこかで聴いたようなギターフレーズや、楽曲アレンジにおける詰めの甘さなど、
まだまだこれからという部分も多いながら、ルックスを含めて話題性は充分。
国産の若手ガールズメタルバンドとして、今後の活動に注目したい。
メロディアス度・・8 ギャルメタ度・・9 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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ALDIOUS「Deep Exceed」

日本のガールズメタルバンド、アルディアスの2010年作
“ギャルメタル”、“キャバ嬢メタル”などと話題をさらったデビューミニから、
ついに注目のフルアルバムが届けられた。正直あの出来の延長であろうと、
タカをくくっていたのだが、案外にもしっかりとしたヘヴィさのあるギターと、
メタリックな力強さに少々びっくり。これならば女性Vo好きのメタルファンならば
きっと問題なく受け入れられるだろう。ツーバスで疾走するドラムを含めて、
全員が女性でこれをやっているのがすごいし、決して色モノにとどまらない
メタルへの確かな愛情も感じられる。ヴォーカル嬢の歌声はやや一本調子ながらも、
むしろ大人の艶めいた雰囲気で、さほどギャルギャルしくないのがいい。あとはキラー曲!
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ALDIOUSMermaid

日本のギャルメタルバンド、アルディアスのシングル。2011年作
2010年にデビューし、またたくまに話題をさらった関西出身のガールズメタルバンド、
その派手なルックスとは裏腹に、しっかりとメタルとしてのパワフルさを備えたサウンドは、
決してビジュアルだけではない実力を多くのメタルリスナーたちに知らしめた。
本作は新曲2曲に、そのカラオケと1st収録曲の別バージョンを収録したシングル。
2つの新曲は力強くもメロディックに疾走する好曲で、表現力を増したRami嬢の歌声とともに、
バックの演奏もバンドとしての成長を確かに感じさせる。全体的にも音の力強さと
日本的な情感溢れるメロディアスさが合わさって、楽曲の説得力を強めている。2ndフルが楽しみだ。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ALDIOUSDetermination

日本のガールズメタルバンド、アルディアスの2011年作
“キャバ嬢メタル”と呼ばれて話題を振りまきデビュー、内容もしっかりとした質の高いメタルぶりで
その実力を見せつけた1stアルバム、そして成長を感じさせた2ndシングルに続き、2ndフルが完成。
のっけからパワフルなメタルっぷりで、古き良き日本の歌謡ロック的でもあるRami嬢の歌声を乗せて
激しく疾走している。ツインギターのリフのヘヴィさは男顔負けで、ガールズメタルという色モノ視点抜きで
普通に楽しめる格好よさです。いくぶんダークになったというか、きらびやかさが減退している分、
メタルファン以外には愛想がよくないかもしれないが、彼女たちのやりたいのはあくまでメタルなのだろう。
ときにスラッシーなまでのリフも聴かせつつ、勢いにあふれたサウンドは彼女たちの「本気」を物語っている。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ALHAMBRA「明日への約束/A FAR CRY TO YOU

日本のシンフォニック・プログレメタルバンド、アルハンブラの1st。2005作
かつてメンバーが在籍していたMARGE-LITCH時代から、そのテクニカルな演奏力や
大仰なドラマ性、そしてファンタジックな世界観がじつに私好みのサウンドであったが、
ALHAMBRAとしてのデビュー作である今作は、よりシンフォニックメタルに接近してきている。
神保氏(現在はHibikiに交代)の骨太の巧みなベース、長倉氏のパワフルなドラミングが支える
鉄壁のリズム隊に、GALNERYUS、ARK STORMでおなじみのYUHKI氏のきらびやかなキーボード、
テクニックのあるギターが重なり、そこに世良純子さんの絶品の歌唱が乗ると、
美しくも重厚という、プログレッシブなシンフォニック・メタルが華麗に描かれてゆく。
曲はキャッチーなメロディで疾走するメロスピ風から、日本語歌詞の情緒あるバラード
そしてたたみかける変拍子のプログレインスト曲まで、どれもが濃密かつメロディアス。
かつてのマージュリッチの雰囲気をいくぶん残しつつも、楽曲がより分かりやすくなっていて
こうなるともうRHAPSODYやNIGHTWISHなどのシンフォニックメタルファンにもお薦めしたいほどだ。
シンフォニック度・・8 プログレなメロスピ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ALHAMBRA「FADISTA」

日本のシンフォニック・プログレメタルバンド、アルハンブラの2nd。2007作
2年ぶりとなる新作は、ギュスターヴ・モローの絵画をあしらった幻想的なジャケに包まれ、
そのサウンドはシンフォニックな美しさと同時に、いっそうメタリックな勢いが増している。
前作からB、Gが交代しており、一聴したところ新ギタリストはよりメタル的な匂いのする
テクニカルなフレーズを奏でており、バンドの核であるYUHKI氏の華麗なシンセワークと、
長倉氏の力強いドラミングとともに、これまで同様に質の高い演奏を聴かせてくれる。
一方で、JUNKO嬢の歌声はどこか懐かしく歌謡色のある歌詞とメロディでサウンドを彩り、
このモダンさとレトロな質感の合体こそが彼らの持ち味なのだと思う。
テクニカルなインスト曲なども含めて、ProgMetal系のリスナーにもアピールする内容だろうが、
9分、11分という大曲では、しっかりとドラマティックかつ壮麗なシンフォニックハードを聴かせてくれる。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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ALHAMBRA「Solitude」

日本のシンフォニック・プログレメタルバンド、アルハンブラの3rd。2010作
シンフォニックな美麗さとテクニカルな演奏力で、今や日本を代表するバンドのひとつとなった、
感のあるこのバンド。前作「FADISTA」から3年ぶりとなる本作は、美しいイントロに続き、
激しくも華麗に疾走するシンフォニックメタルが炸裂、YUHKI氏の壮麗なシンセワークに、
ネオクラシカル風味を含んだ技巧的なギターが絡み、そこに純子嬢の高音ヴォーカルが乗る。
今作の楽曲はどれもライブ映えしそうな感じで、明快なメロディとキャッチーな軽やかさがいいのだが、
サウンドプロダクション的にはやや軽めで、音の広がりがあまり感じられないのが少し惜しいか。
前作、前々作のようなスケールの大きさは薄れたが、クオリティの高さで安心して聴ける好作品。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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ANCIENT MYTH「Antibes」
日本のシンフォニックメタルバンド、エンシェント・ミスのミニアルバム。2005作
ツインギター、女性Voに、シンフォニックなキーボード(これも女性奏者)で、
メロディアスに疾走しつつ、ヨーロピアンな雰囲気をかもし出している。
やりたいことは分かるし、そこそこ頑張ってはいるのだが、
はっきりいって女性ヴォーカルの力量はまだまだだし、楽曲の出来にも物足りない部分が多い。
全体的にアマチュア臭さは否めないのであるが、なんにしてもこの手のバンドが
日本から出てくるようになったのは嬉しいことだ。今後のクオリティ向上に期待したい。
シンフォニック度・・7 疾走度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7

Ancient MythAstrolabe In Your Heart」

日本のシンフォニックメタルバンド、エンシェント・ミスの2010年作
聴くのは2005年のミニアルバム以来となるのだが、ドラムとシンセ以外はメンバーが変わり、
おそらく苦心の末にようやく初のフルアルバムにこぎつけた、という感じだろうか。
女性Vo、Michal嬢の歌声を中心に、シンフォニックかつきらびやかに聴かせる、ロマン溢れるサウンド。
録音の弱さもあってか、ドラムやギターにヘヴィさがないのが惜しいが、クサメロで疾走するスタイルは
その手のファンに受けるだろうし、ギターをはじめ演奏力は比較的しっかりしているので、
あとは楽曲アレンジの質を高めてゆけば、ALHAMBRAクラスのレベルにまでゆけるかと思う。
シンフォニック度・・7 疾走度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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ANCIENT MYTH「Akashic」

日本のシンフォニックメタル、エンシェント・ミスの2012年作
新たに女性シンセ奏者のPuzzyを迎えて作られた、フルアルバム2作目である。
美麗なイントロに続き、女性ヴォーカルMichalの歌声を乗せてメロディックに疾走、
随所にテクニカルな展開美を効かせたドラマティックな世界観で構築されるサウンドは、
クラシカルなテイストを奏でるシンセとともに、これまで以上に美意識が高まっている。
曲によってはゴシック的な幻想性もあって、メロスピ的なキャッチーな軽快さとの
コントラストを描いていて、全体としての音の強度と格調の高い聴き心地が増した。
クラシカルなフレーズが印象的な“Shade in Dusk”のメロディアスな優雅さや
“Brynhidr”のエピックなドラマ性、シンフォニックメロスピの王道“Against th Fate”、
ロマンティックなバラード曲“静寂の月、不可思議の雪”、そして美麗なシンフォニックメタルが炸裂する
ラストの“Soul Salvation”まで、濃密で好曲も多数。バンドとしての最高傑作というべき出来だろう。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 美意識度・・8 総合・・8
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ANGEL'S LADDER「T〜THE ONE〜」

日本のプログレハードバンド、エンジェルズ・ラダーの1st。2010作
MOON STONE、護摩、SERAPHITAらのメンバーにより結成されたバンドで、
キャッチーなメロディと適度にハードな、聴き心地のよいサウンドが持ち味。
メロディアスなギターに美しいシンセワークがかぶさり、そこに日本語歌詞による
ヴォーカルを乗せたスタイルは、かつてのNOVELAを思わせるようなロマンに溢れている。
ドラムを含めた録音面での音の軽さが惜しいが、古き良きJAP'Sプログレッシブハードの精神を
確かに受け継いだバンドとして今後の活動に注目である。オフィシャルサイトはこちら
メロディアス度・・8 プログレハー度・・8 ロマン度・・9 総合・・7.5
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APHASIA「MIRAGE ON THE ICE」
日本のレディースハードロックバンド、アフェイジアの1st。
曲の方はかつての浜田麻理を思わせるHRに日本的なポップさを織り交ぜたもので、
ヴォーカル嬢のハスキーな歌唱もバックの演奏とともにそれなりに頑張っている。
しかし安定感はあるのだが、聴いていてそれ以上に伝わってくる何かが
歌や演奏からもうひとつ感じられないのがどうにも惜しい。
曲の練り込みが足りないのか、どれも情感不足でさらりと終わってしまうのだ。
今後は楽曲面での向上ししもに彼女たちの求めるビジョンへの強い希求が課題となるだろう。
メロディアス度・・7 女性Vo度・・8 楽曲・・7 総合・・7


APHASIAWings of fire

日本のレディースハードロックバンド、アフェイジアの2nd。2001作
3rd「LABYRINTH IN MY HEART」でメジャーデビューを果たすこのバンドであるが、
本作はインディーズレーベルからの配給という点で、まだサウンド面での弱さがある。
だが、シンセを含めてシンフォニックなアレンジの楽曲に、流風(Luka)のまっすぐな歌声を乗せた
メロディアスハードロックの形はすでに完成されてきている。傑作となる次作へつながるアルバムだ。
メロディアス度・・8 爽快度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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APHASIA「LABYRINTH IN MY HEART」

日本のレディースロックバンド、アフェイジアの3rdにしてメジャーデビュー作。2003
以前インディーズレーベルから2枚のCDを出した女性4人組がキングレコードからデビューした。
1stを聴いた時にはよくも悪くも「平均点」という印象で、心に残るものはさほどなかったのだが、
さすがにメジャーデビュー作、心機一転という感じで素晴らしくクオリティUPしている。
日本の女性バンドというとメジャーどころではSHOW-YAとか、PRINCCES PRINCCES、
少しマイナーでG・グリップ(アニメ・サイバーフォーミュラの主題歌)なんてのもいたが、
このバンドも、ほどよいポップ性を有したさわやかなハードロックを目指している。
偉いのは大半の曲をメンバー自身が作曲していることでそれがバンドの存在価値を高めている。
中村達也氏のきらきらとしたキーボードアレンジが秀逸で、曲の爽快さをうまく増幅している。
伸びやかなLUKAの歌唱は以前よりもよほど堂々としており、ぐぐっと琴線を刺激してくるし、
ラスト曲の爽快な疾走感などはメタル系リスナーも惹きつけるものをもっている。
メロディアス度・・8 爽快度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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APHASIA「WILD AND INNOCENT」

アフェイジアの4th。2004作。メジャーデビュー作としては2作目となる。
前作はそれまでの作品より吹っ切れたようなキャッチーなメロディ連発の好盤だったが、
今回もノリのよい、女性声のメロディアスハードロックが楽しめる。
曲によってはメタリックなテイストを増していて、日本語歌詞の響きも手伝ってか
陰陽座的な雰囲気もあり、その筋のファンにもアピールするだろう。
また、女性らしさを活かした歌詞のハードポップ調の曲も、
流風(luka)の爽やかな声質にマッチしていてよろしい。
とにかく、ここ最近では珍しいレディースによる正統派のHRなので
このままの音を続けて頑張っていって欲しいと心から思う。
メロディアス度・・8 爽やか度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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APHASIA「Gambler」

日本のレディースハードロックバンド、アフェイジアのアルバム。2006作
キングレコードから再びインディーズレーベルへ移ってのアルバム。
前2作で聴かせた、吹っ切れのよいキャッチーなメロハー路線から、
今作ではやや逆行したような古めかしい歌謡ロック的な部分が増している。
かつてのSHOW-YA浜田麻里などを思わせる、時代的なメロディは嫌いではないが、
曲における細かなアレンジ面でのクオリティはやはりやや落ちているかもしれない。
ただ、伸びやかなlukaの歌声は女性らしい素直な感情に満ちていて、
商業的成功よりも自分達のやりたい音楽を選んだ彼女らに拍手を贈りたい。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 歌謡ロック度・・8 総合・・7.5
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APHASIA「Sweet Illusion」
日本のレディースハードロックバンド、アフェイジアのミニアルバム。2009作
インディーズレーベルへ戻った前作「ギャンブラー」から3年ぶりとなる音源は
“Z・刻をこえて”(機動戦士Zガンダム)、“Get It!”(映画版「戦闘メカザブングル」)
といったアニメソングのカヴァーを含む、6曲+カラオケ1曲というミニアルバム。
かつてキングから出ていた「LABYRINTH IN MY HEART」、「WILD AND INNOCENT」
この2作の素晴らしさを想像すると、よくも悪くもポップになった1曲目には違和感を覚えるだろうが、
2曲目以降はキャッチーなメロディで聴かせる古き良きガールズHRの王道的曲調でひと安心。
アニソンの方はあくまでオマケなのだろうが、流風の歌唱力もあってそう違和感はない。
個人的には正統派のガールズハードロックをこれからも迷うことなく続けていってもらいたい。
メロディアス度・・8 ハードロック度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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AREA51Daemonicus
日本のシンフォニックメタルユニット、エリア51の2nd。2008作
シンフォニックなイントロから、曲が始まるとネオクラシカルなギターを乗せて疾走、
日本語の女性ヴォーカルの歌声は、メタルというにはいくぶん弱い感じで、
かつてのJap'sプログレ風味のロマンを感じさせる世界観をかもしだしている。
全体的に音が軽く、ギターのネオクラフレーズもちょっと浮きぎみなのだが、
クラシカルなシンセワークは悪くはない。生粋のメタラーよりもアキバ系メロスピファンに。
シンフォニック度・・7 メタル度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7
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AREA51「Goddess」
日本のシンフォニックメタルユニット、エリア51の3rd。2010作
壮麗なイントロに続き、お約束のネオクラシカル風メロディで疾走開始、
日本語歌詞によるやや線の細い女性ヴォーカルの歌唱を中心に聴かせる、
ALHAMBRAなどからの影響も思わせるキャッチーかつきらびやかなサウンド。
綺麗にまとまった楽曲は非常に聴きやすいものの、個性という点ではまだまだか。
ギターによるネオクラ色よりもむしろ、ポップな味わいにこそ魅力があるような気がする。
メロディアス度・・8 ネオクラ度・・7 女性Vo・・7 総合・・7.5
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ARK STORM「No Boundaries」
日本のネオクラシカルメタルバンド、アーク・ストームの1st。2002作
日本版イングヴェイともいうべき、超絶ギタリスト、太田カツのプレイを中心に、
ネオクラシカルな様式美メタルの王道というサウンド。テクニックは見事ながら、
楽曲、メロディともにまだ個性は薄く、線の細いハイトーンヴォーカルも残念。
メロディアス度・・7 ネオクラ度・・8 新鮮度・・7 総合・・7.5
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ARK STORM「Beginning of the New Legend」
日本のネオクラシカルメタルバンド、アーク・ストームの2nd。2003作
日本版イングヴェイというべきギタリスト、太田カツのネオクラシカルプレイを
これでもかというように詰め込んだコテコテの様式美メタルサウンド。
楽曲的にも、ヴォーカルの力量の点でも次作「The Everlasting Wheel」 には及ばず、
類型的なネオクラメタルをまだ脱していない感がある。演奏の質はさすがだが。
メロディアス度・・7 ネオクラ度・・8 新鮮度・・7 総合・・7.5
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ARK STORM「The Everlasting Wheel」

日本のネオクラシカルメタルバンド、アーク・ストームの3rd。2004作
日本のイングヴェイ…といっていいものかどうかは知らないが、太田カツのギタリストとしての存在感は
ライブなどで見たときも凄かった。個人的にはネオクラは苦手なこともあり敬遠していたバンドなのだが、
この手の日本のバンドの中でもトップクラスに位置するのは間違いないだろう。
太田カツ氏のギターは、クラシカルな高速フレージングを含めて、その音の力強さは日本人離れした
じつに堂々たるものだし、佐々井氏康雄氏のヴォーカルも、英語歌唱による確かな力量が光っており、
楽曲を彩るYuhki氏の華麗なシンセワークとともに、まさに鉄壁のサウンドを形成している。
ネオクラシカル・メタルが好きでない自分ですらも認めざるをえないほどのクオリティだ。
メロディアス度・・8 ネオクラ度・・8 日本人離れ度・・9 総合・・8.5
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Argument Soul「REVIVING THE TRUTH」

日本のメロパワバンド、アーギュメント・ソウルの2004年作
ツインギターとパワフルなヴォーカルで聴かせる本格派のパワーメタル。
昨今のバンドのようなクサメロやシンフォニックではなく、
あくまでギターリフを中心にした正統的なヘヴィメタルを軸に
ジャーマンメタルなどの90年代的な疾走感を合わせた作風は、
オールドメタラーには嬉しいかぎり。メロディックなギターフレーズを
随所に聴かせつつ、メタルバンドとしての誇りを感じさせる作品だ。
メロディアス度・・8 パワフル度・・8 正統派度・・8 総合・・8

ARGUMENT SOULConflict Of Crisis」
日本のメロパワバンド、アーギュメント・ソウルの2008作
ツーバスドコドコの手数の多いドラムと、正統派メタルのギターリフ、
そこに乗る日本人離れしたハイトーンヴォーカルでパワフルに聴かせる。
古き良きパワーメタルの質感でありつつも、単なるジャーマンメタルの模倣ではない
さまざまな要素が混じったつかみ所のなさもあって、その無国籍感が特徴的ともいえる。
昨今のメロスピバンドのようなクサメロ疾走を期待すると肩すかしをくうが、
安易な盛り上げ方を拒むような楽曲は、じっくり聴けばむしろ新鮮である。
ただ、これだという魅力が見つけづらいこともまた否めないのだが…
最近珍しい本格派のメタルバンドなので、今後も注目はしてゆきたい。
メロディアス度・・7 パワフル度・・8 本格派度・・8 総合・・7.5
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ARS NOVAThe Goddess of Darkness

日本のプログレバンド、アルス・ノヴァの3rd。1996年作
女性によるキーボードトリオとして活動を続けていた彼女らの、代表作の1つと言われるアルバム。
ELP+IL BALLETO DI BRONZOともいうべきサウンドは、オールインストながら
メロディアスかつ耽美な雰囲気に満ちていて、その世界観には女性特有の色気を感じる。
9分、10分、11分という大曲が多いことからも、バンドとしての脂が乗った時期の作品だろうし、
1stの頃よりもメロディにはゴージャスな質感が加わっていて音の説得力も増している。
たたみかける変拍子リズムのいかにもプログレ然とした部分がメインだが、
クラシカルでゴシック、そしてややダークに聴かせる場面にもこのバンドの魅力がある。
左はフランス盤のジャケだが、右のSMチックな日本盤ジャケも捨てがたい(笑)
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・9 総合・・8
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ARS NOVA「ANDROID DOMINA」

日本のレディース・キーボードプログレバンド、アルスノヴァの5th。2001作
いきなり喘ぎ声から始まります。音量にご注意(笑)今回のテーマはSM…もとい近未来のアンドロイド。
リーダーの熊谷桂子、TRITONにも在籍する中島ミカのダブルキーボードによるサウンドは、
従来のヘヴィ&ダーク路線よりはロマン&クラシカル寄りなイメージになっています。
ジャケやインナーの写真にげんなりせず、音だけを聴けばキーボードプログレとしては好盤なのですが
GERARDほどにはリズム隊が強力ではないので、緊迫感やダイナミズムはやや落ちます。
スデージでもこの衣装でライブをいたした、という話ですが、私は怖くて見に行けませんでした。
最後に・・・迷ったすえ、やっぱりジャケを載せずにいられませんでした(笑)右が日本盤。
シンフォニック度・・7 キーボー度・・8 楽曲・・7 総合・・7
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ARS NOVA「BIOGENESIS PROJECT」

日本のプログレバンド、アルス・ノヴァの6th。2003作、
アルイエン・ルカッセン(AYREON)、ジャンニ・レオーネ(IL BALLETTO DI BRONZO)
クラウディオ・シモネッティ(DAEMONIA)、ルシオ・ファビッリ(PFM)他
豪華なゲストが参加し、まさにAYREONばりの壮大なSFストーリーが展開される。
華麗に鳴り響くキーボードに、ギター、ヴァイオリン、そして配役ごとのヴォーカルが
「これでもか!」といわんばかりに、大仰かつシンフォニックにサウンドを盛り上げてゆく。
ジャケからも分かる通り、なにやらコスプレチックな女性陣の衣装や(^^;)
いかにもエセSF的なナレーションなどにはやや失笑ものだが、
それを上回る音の迫力には、痛快なスペースオペラを見るような濃密さがあり、
シンフォニックプログレとしてもバンドのディスコグラフィー中で最高の一作だ。
シンフォニック度・・9 プログレ度・・8 豪華メンツ度・・9 総合・・8.5
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ARSNOVAForce For The Fourth“Chrysalis”」

日本のプログレバンド、アルスノヴァのライブアルバム。2008作
女性によるキーボードトリオとしてデビューしたこのバンドだが、
本作の時点では男性ギタリストを含む4人編成となっていて、ドラムを叩くのは
元Gerardの後藤マスヒロ。収録されているのは2006年のスタジオライブ音源で、
熊谷桂子の壮麗なシンセを中心に、手数の多いドラムとともにテクニカルに聴かせる
キーボードプログレサウンド。やはり雰囲気的にはジェラルドとの類似点が多いが、
こちらはよりロマネスク思考で、イタリアのバレット・ディ・ブロンゾなどに通じる濃密さがある。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・8 総合・・8
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ARS NOVA「SEVENTH HELL」

日本のプログレバンド、アルス・ノヴァのアルバム。2009作
1992年に女性3人のキーボードトリオとしてデビューしたこのバンド、シンセ奏者の熊谷桂子を中心に、
これまで7枚のアルバムを発表し、ELPIL BALLETTO DI BRONZOを思わせる濃密で
テクニカルな作風と、そのSMチックな衣装なども一部のコアなリスナーの間で話題を呼んでいる。
現在では男性のギターとドラムを含む4人編成となり、本作は正式にギターが加わってからの2作目となる。
今作のサウンドはボッシュやダリなどの絵画からインスパイアされたイメージを曲にしたようで、
ミステリアスかつ幻想的な雰囲気が際立っている。今やGerardと双璧をなすだろう熊谷嬢のシンセワークを中心に、
ギターによるヘヴィな質感も取り入れて、ときにテクニカルにたたみかけつつ、楽曲はドラマティックに展開してゆく。
クラシカルできらびやかな音とヨーロピアンな翳りが融合され、そこに妄想系のファンタジー色が加わった世界観は
誤解を恐れずに書くと、ALI PROJECT的ともいえるだろうか。ロマンと幻想の香りに彩られた濃密な力作である。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 幻想度・・9 総合・・8.5
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ASHADA「circulation」

(ヴォーカル)、(ピアノ、アコーディオン)の二人によるユニット、アシャダのアルバム。2006作
ザバダックに影響を受けたという、女性二人のアコースティックユニットであるが、
メンバーにはKBBのDani氏、ゲストには壺井氏を迎えるなど、プログレ方面にもアピールする。
@は壺井氏のヴァイオリンがフューチャーされた7拍子のインスト曲で、
作曲者である緑嬢の素養がうかがえるそのプログレッシブな感性が心憎い。
一方の妙嬢の歌声は、静かな曲においては新居昭乃を思わせる繊細さをかもしだし、
深遠な歌詞とともに、聴き手を薄暗い幽玄の世界へといざなうようだ。
中でもEの“螺子”は、ドラマティックな重みを持った雰囲気で、
彼女たちの描く非日常的な音世界を表現している。女性らしいやわらかみを有しつつも、
単なる静かなだけの音楽ではない、ほの暗い幻想美を持った作品だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 幽玄度・・9 総合・・7.5
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ASRAAHURA MASTER -Marga-
仙台出身のヘヴィロックバンド、アスラのデビューアルバム。2011年作
女性ヴォーカルを含む3人組で、ヘヴィでありながら独特の浮遊感と
Vo、夢華嬢の情感ある歌声で、キャッチーな聴き安さもあるサウンド。
バンド名やジャケのようなインド神話的な雰囲気はさほどでもなく、
むしろ古き良き日本的な情緒と、普遍的なポップ、ロックのセンスが強く感じられる。
多彩なリフと随所にメロディアスなフレーズを折り込むギターのセンスもなかなかで、
魅力的な女性ヴォーカルも含めて、今後にさらに期待したいバンドだ。
メロディアス度・・8 日本度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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ASRASAMSARA

仙台出身のヘヴィロックバンド、アスラのミニアルバム。2011年作
Vo、夢華の情感ある歌声と日本的な叙情を含んだサウンドで、1stアルバムもなかなかの好作だったが、
今作は「輪廻転生」をコンセプトにしたということで、よりイメージ的な膨らみが増した音になった。
ヒンドゥー、アジアン的な旋律を、日本語歌詞のハードロックと融合させた独特のサウンドは、
演奏面での向上とともに説得力と深みを強めつつある。次のフルアルバムが大いに楽しみです。
メロディアス度・・8 情感度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ASTURIAS「In Search of the Soul Trees」

純粋にアストゥーリアス名義としては15年ぶりとなる4作目。2008作
マルチプレイヤー、大山曜氏によるバンド。1988〜93年までに3作のアルバムを発表し
その後はアコースティック編成として活動していたが、本作はプログレバンドとしての
復活を告げるアルバムとなった。2つのパートに分かれた50分の組曲という力作で、
津田治彦、花本彰というおなじみの新月組に、Lu7FLAT122のメンバーもゲスト参加。
大山氏はMIKE OLDFIELDの「チューブラー・ベルズ」からの影響を公言しているが、
アコースティックギターやマンドリン、シンセなど、パートごとに楽器を重ねてゆく手法は
確かにそれに通じるものがある。ピアノに絡むエレキギターやヴァイオリン、メロトロンなどは
いかにもプログレ的であるが、力みのない自然調和が心地よい音の厚みを生み出している。
まさに日本のマイク・オールドフィールド。繊細に作り込まれた傑作だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 日本のMIKE OLDFIEL度・・9 総合・・8
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AUSIA「kasa kasa」
壷井彰久(KBB)、一噌幸弘(一噌流能管)、 足立宗亮(足立兄弟)による
アコースティックユニット、オージアのアルバム。
のっけから、笛とヴァイオリンの複雑な絡み合いに思わず引き込まれる。
一流の演奏家三人による演奏はまったくもって見事という他ないが、
ここで間違いなく主役となっているのは一噌氏の笛で、
アコースティックギターのバッキングの上を篠笛田楽笛を自在に吹き鳴らしている。
壺井氏のヴァイオリンももちろん素晴らしいが、日本的な笛の音と合わさると、
ヴァイオリンの音色もまた違って聴こえるというのが面白い。
また、足立氏の歌入り曲など、ゆるやかに聴かせる部分もあり、
日本的ながらもどこか欧州の空気も混じった素晴らしきアコースティックサウンドだ。
アコースティカルな美度・・9 ヴァイオリン度・・8 笛度・・9 総合・・7.5
 Music Termにて試聴&通販可能 Amazon.co.jp で詳細を見る


axis「love of life」
日本のメロディックロックバンド、アクシスのアルバム。2007作
しっとりとした女性ヴォーカルの歌声と、ポップなメロディで聴かせるサウンドは
ハードロックというよりはむしろJポップに通じる雰囲気だ。しかしながら、
ときおりメタル的なギターが入ったり、シンフォニックなシンセを使ったりと、
なかなか素養の広さも感じさせる。またコンパクトな曲ばかりかと思いきや
10分を超える大曲もあったりと、なかなかあなどれない。個人的にはやはり
もう少しはハードにして欲しいとは思うが、これはこれでいいのかもしれない。
メロディアス度・・7 ポップ度・・8 女性Vo・・7 総合・・7


AZRAEL「King of the Steely Nation」
日本のメロディックメタルバンド、アズリエルの1st。2003作
自主制作時代から数えると2作目となる。ツインギターのフレーズとシンセを乗せて
ヴォーカルの歌うクサメロで疾走するスタイルは、後の作品と同様。
ドラムなどリズムの録音が悪いので音の迫力がなくいかにもB級っぽいサウンドだが、
そこも含めてクサメタラーには楽しめるかもしれない。一般の方は次作から聴いてください。
クサメロ度・・8 疾走度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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AZRAEL「SUNRISE IN THE DREAMLAND」

日本のメロディックメタルバンド、アズリエルの2nd。2003作
GALNERYUSとともに日本の新しいメロディックメタルシーンを引っ張るこのバンド。
キーボード入りでメロディックに疾走、英詞で歌うヴォーカルのハイトーンもなかなかで
クオリティ的には海外のメジャー級バンドにも決してひけをとっていない。
メロディにはマイナー系のキャッチーさがあるところもメロスピ好きにはたまらないだろう。
録音的に高音部の広がりのなさやドラムサウンドがやや貧弱に聴こえるのが惜しい。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 楽曲・・7 総合・・8
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AZRAELDream On

日本のメロディックメタルバンド、アズリエルの3rd。2010作
前作もクサメロたっぷりで疾走するなかなかのメロスピ好作であったが、
今作ではPINK CREAM 69のデニスワードによるマスタリングということもあり、
サウンド面でのバワフルさがいくぶん増している。きらきらとしたシンセに
ツインギターのメロディアスなフレーズ、そしてクサクサの歌メロを乗せて疾走、
やや弱めのハイトーンヴォーカルとともに、微妙にかもしだすローカルさもまた微笑ましい。
初期GALNERYUSなどが好きだったメロスピ愛好リスナーなどにはにんまりだろう。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 日本のメロスピ度・・9 総合・・8
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バブーシュカ バーバヤーガ 「風はまだ止マズ」

LOVEJOYbikke水銀ヒステリア西村睦美のユニット。1998作
水銀ヒステリアの方は聴いたことがないのだが、西村睦美さんの歌声は
とても素直な伸びやかな声で、まるで春の風のようだ。
bikke嬢はここではおもにコーラスとアコースティックギターを担当、
ゆったりと雲が流れて行くような曲調に、二人の声の重なりがうっとりと耳に響く。
晴れた日の野原に寝ころがって、ひなたぼっこをしているような心地よさ。
商業っけのかけらもない、こんな清純な音楽がまだ日本にはあったのだ。
メロディアス度・・8 ゆったり度・・9 シンプルでのんびり度・・10 総合・・8


BACK DROP BOMBMICROMAXIMUM

日本のミクスチャーロックバンド、バック・ドロップ・ボムの1st。1999作
ある時ケーブルテレビでやっていた、、「FBDB LIVE」を偶然に見て、
そのあまりの格好良さに唖然となり、ネットで名前を調べたのがきっかけ。
外見はいかにもラッパー的なのに、ギターやドラムはおそらくメタルも好きなのだろう、
ヘヴィなリフとスケールの大きなグルーブ感は、じつに耳に心地よいのだ。
しかし、この有松益男氏のドラムの凄さたるや…タメの効いたリズムに、
シンバルなどの金物使いも絶品。まさに理想的なロックドラマーである。
歌メロはいかにもラップノリだが、このギターとドラムのおかげで違和感なく聴ける。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 ドラム凄っ度・・10 総合・・8
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BACK DROP BOMB「NIPSONG」

日本のミクスチャーロックバンド、バック・ドロップ・ボムの2nd。2003作
メタリックな構築性とラップを融合させた音楽性は、前作以上にハードな質感が増して、
テクニカルに展開する部分にはときにプログレメタル的な味わいすらもある。
絶品のドラムが生み出す見事なグルーブ感と、適度にキャッチーなメロディアスさが合わさって、
ノリが良くヘヴィで、不思議に耳に心地よいサウンドだ。自分のようなラップに興味のない人間ですら、
このバンドには大きな魅力を感じた。とにかくリズムがカッコいいヘヴィロック。ぜひ聴いて欲しい傑作。
メロディアス度・・8 メタル度・・8 ドラム凄っ度・・10 総合・・8.5
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BALFLAREthousands of winters of flame」
日本のメロディックメタルバンド、バルフレアの1st。2005作
SONATA ARCTICAあたりに通じる、シンセ入りで華麗に疾走するサウンドは、
日本のバンドの中でもクオリティは高い部類だろう。ヴォーカルの弱さは感じるが、
メロディ、フレーズのクサさはいい感じだし、あとは楽曲の完成度を上げていってもらいたい。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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BALFLARE「TEMPEST」

日本のメロディックメタルバンド、バルフレアの2nd。2006年作
きらびやかなシンセとネオクラシカル風味のギターを乗せて疾走する、
かつてのSONATA ARCTICAなどを思わせる美麗なメロスピサウンド。
日本産というのを感じさせない流麗なメロディセンスと北欧的な爽やかな雰囲気は
このバンドの持ち味で、海外のこの手の作品と一緒に聴いてもほとんど違和感がない。
キャッチーなクサメロにもにんまりだ。もっとも北欧らしい日本産メロスピ作品だろう。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 むしろ北欧度・・8 総合・・8
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BALFLARESleeping Hollow」

日本のメロディックメタルバンド、バルフレアの3rd。2008作
ジャケのイメージのように、STRATOVARIUSやSONATA ARCTICAなどを思わせる
美麗に疾走するメロスピサウンド。シンセのアレンジの仕方などはいかにも
フィンランドのバンドたちからの影響が垣間見え、ときおりにやりとさせられる。
テクニカルなギタープレイにはネオクラシカルな風味もあり、全体的にもレベルは高い。
英語で歌うヴォーカルの弱さを除けば欧州のバンドにも決してひけをとらないだろう。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 北欧っぽい度・・8 総合・・7.5
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Bellfast「Insula Sacra」

日本のケルティックメタルバンド、ベルファストの2010年作
ツインギターに女性フルート、ヴァイオリン奏者を含む7人編成の、
日本初といってもよい本格派のフォーク/ケルティックメタルバンドである。
ツインギターの重厚なリフとパワフルなヴォーカル、そこに絡むヴァイオリン、
フルートの音色と、どれをとってもこれまでの日本のバンドのレベルを超えた
ダイナミックなサウンドを描いている。ケルティックなメロディも嘘くさくなく、
ヘヴィさを失わない重厚なメタルサウンドの中に巧みに取り込んでいるのが見事。
サウンドプロダクションも良好で、すべての面でドラマティックな力作に仕上がっている。
ドラマティック度・・8 ケルティック度・・7 重厚度・・8 総合・・8
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美狂乱風魔 -ライヴ Vol.2

日本のプログレバンド、びきょうらんのライブ音源。
1982年のデビューアルバム発売直後の東京ACBでのライブを中心に収録。
収録されているのはアルバム未発曲が大半で、本作でしか聴けないというのがいかにもマニア泣かせ。
リーダーである須磨邦雄の即興たっぷりのギタープレイとともに、日本のクリムゾンとも呼ばれる彼らの
緊張感あふれるライブ演奏が楽しめる。ピンポイントマイクによる録音なので音のレンジは狭いが
その分生々しい臨場感が伝わってくる。1983年大阪での伝説のテイクも2曲含み、コアなファンは必聴だ。
ライブ演奏・・8 クリムゾン度・・8 音質・・6 総合・・7.5
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美狂乱「乱-ライヴ Vol.3」

日本のプログレバンド、びきょうらんのライブ音源。
1983年の大阪バーボンハウスでの伝説のライブテイクを収録。
音質的にもライヴvol.2よりもずいぶん聴きやすく、バンドの演奏の素晴らしさが窺える。
全4曲収録のうち「警告」、「組曲‘乱’」、「二重人格」は各16〜17分という長さであるが、
うっすらとしたメロトロンの音色に日本的な情緒を含んだヴォーカル、そしてクリムゾン的と評される
緊張感あるアンサンブルで構築されるサウンドはじつに見事。どの曲もアルバム以上のダイナミックな演奏で、
ライブバンドとしての彼らの凄さがあらためて確認できる。正規のライブアルバムとしてもよいほどの1枚だ。
ライブ演奏・・9 クリムゾン度・・7 音質・・8 総合・・8
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美狂乱PARALLAX

日本のプログレバンド、美狂乱の2nd。1983作
日本のKING CRIMSONと謳われた1stは、じつのところあまりピンとこなかったのだが、
彼らの本質はもっと日本的な感覚にあり、あくまでギター、ベース、ドラムという
シンプルなアンサンブルを主軸にしたサウンドは、リーダーである須磨氏の
ギターフレーズとリフのセンスも含めて、玄人好みの奥深さがある。
本作でのハイライトはなんといってもB面すべてを費やした“組曲「乱」”で、
ゲストの永川敏郎によるシンセも入った緊迫感ただようイントロから、
ギターによるダイナミックなフレーズが入ってきてシリアスな世界観に引き込まれる。
トランペットやヴァイオリンなども加わった室内楽的な雰囲気も取り入れつつ、
アヴァンギャルドな芸術性と最後まで緊張感のとぎれない演奏を聴かせてくれる。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 緊迫度・・9 総合・・8
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美狂乱「五蘊」

日本のプログレバンド、BI・KYO・RANの1995年作
スタジオ作としては1983年の「パララックス以来、12年ぶりのアルバムで、過去の作品とはかなり雰囲気が異なる。
女性ヴォーカル入りのしっとりとした民謡的な雰囲気もあれば、民族的なパーカッションなども入ったり、
とぼけた味わいのチェンバーロック風味とともに、どこかなつかしいような日本的な情緒を聴かせる。
コアなファンでないと少々つかみ所が難しい作品かもしれないが、須磨邦雄氏のギターは
これまでになく自然体の音を奏でていて、バンドとしてのナチュラルなアンサンブル志向がうかがえる。
メロディアス度・・7 チェンバー度・・8 日本度・・8 総合・・8
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美狂乱「Anthology vol.1」

日本のプログレバンド、BI・KYO・RANの2002年作
バンドの初期の曲のリメイクアルバムで、ほとんどが初のスタジオ録音となる。
ヘヴィなギターに、ヴァイオリン、チェロを加えて展開されるプログレ曲は、
クリムゾンを思わせる薄暗い叙情美を漂わせていて、
「これぞ美狂乱!」と誰もが納得するだけのサウンドだろう。
音質の良さもあって、むしろ1st以上に気に入るファンも多いと思う。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 楽曲・・8 総合・・8


美笑「ミエールミエール」

MASQUEを母体とする日本のプログレ・ポップバンド、美笑の3rd。2003作
日本的な古き良き歌謡曲に、独自のアヴァンギャルドな感覚を詰め込んだ
彼らのサウンドは、ひと言で現すと「聴きやすいのに…なんか変」(笑)
独自の歌唱を展開する女性シンガー、MITOさんのエキセントリック世界観が素敵。
楽曲にはどこかで聞いたような、なつかしい日本的メロディが時々顔を出し、
聴いていて非常になごめます。もちろんバックの演奏陣も非常に素晴らしく、
切れのいいリズムに乗るギターに華やかなサックス、キーボードのアレンジなどは
まさに「プログレファンが聴くためのポップソング」というべきもの。隠れプログレ度高いです。
ポップ度・・8 プログレ度・・7 日本度・・9 総合・・8
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美笑「青空のファンタジア」

日本の歌謡プログレロックバンド、美笑の5th。2006作
昭和を感じさせる古きよき雰囲気と、やや破天荒なアレンジで
まさにプログレッシブ歌謡ロックともいうべきサウンドを追求するこのバンド。
今作も女性Vo、MITO嬢の歌声を中心に、キャッチーかつレトロに聴かせます。
これまで以上にメロトロンやハモンドなどを使用し、ときにクリムゾンかと思わせる
部分もありつつ、基本はポップで懐かしい感じの、曲しての分かりやすさが魅力。
メロディアス度・・8 歌謡ポップ度・・8 隠れプログレ度・・8 総合・・8
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美笑「WHITE CHOCOLATE」

日本の歌謡プログレロックバンド、美笑の6th。2006作
前作から1年もたたずに出された今作は、サウンドに少しロック寄りの硬質さが増し、
インスト部でのアヴァンギャルドなアレンジが前に出てきている印象だ。
もちろんキャッチーなメロディをレトロに聴かせる美笑節は健在で、
プログレ的なシンセワークとともに、MITO嬢の歌声が艶やかに響く。
メロディアス度・・8 歌謡ポップ度・・8 隠れプログレ度・・8 総合・・8
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BLACK PAGE「Open the Next Page」

日本のプログレ・ジャズロックバンド、ブラックペイジのアルバム。
ジャズロック系があまり得意でない自分でしたが、聴いてみると、
十分メロディアスかつシンフォニック、そしてテクニカルで良いです。
手数王と言われる菅沼孝三(今はヴィエナでしたっけ)のタイトなドラム、
メロウなギターにからむKey(難波さんのようなメロもあって)、
重厚なベースと(大人の音色!)、音の厚みを感じさせます。
メロディアス度・・8 プログレ度・・9 ジャズロック度・・7 総合・・8
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BLASDEAD「GROUND FLARE」
日本のメタルバンド、ブラスデッドの2006年作
結成は90年代と古く、本作は1996年の1stからじつに10年ぶりとなる2作目らしい。
正統派のギターリフと泣きのメロディ、パワフルなヴォーカルを乗せて疾走する、
古き良きスタイルのパワーメタルである。スラッシーな勢いとともに、ときにメロデス的な
ギターフレーズなども聴かせつつ、やはりどこかに日本的なメロディアスさも感じさせる。
こういうバンドがまだ頑張っているのだと思うと嬉しくなる。LIGHTNINGなどのファンもぜひ。
メロディアス度・・7 パワフル度・・8 正統派度・・8 総合・・7.5
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BLINDMAN「SENSITIVE PICTURES」
日本のメロディアスハードロックバンド、ブラインドマンの1st。1998作
本作はインディーズ時代の1stであるが、この時点ですでに音楽性は確立していた。
きらきらとしたキーボード、キャッチーなメロディと適度な疾走感、
そこに乗る個性的な、鼻にかかったような太めの声質のヴォーカル。
どのアルバムも変わらぬブラインドマン節で、高品質なサウンドを作っていたバンドだった。
この1stだと、特に古き良き質感のキーボードアレンジが冴えている。
メロディアス度・・8 正統派度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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BLINDMAN「BEING HUMAN」
日本のメロディアス・ハードロックバンド、ブラインドマンのインディーズ時代の2nd。
その日本人らしからぬ堂々とした骨太のハードロックサウンドは、海外の一流と比べても遜色がない。
メジャー前のこの作品も基本的には同路線で、安定した演奏に質の高い楽曲で安心して聴ける。
独自のかすれた声質のVoも、慣れれば個性的でこのサウンドにはマッチしている。
メロディには叙情と爽快さが同居していて、曲によってはバックにキーボードもあり
日本人の愛するメロディックハードロックがそこにあるといえるだろう。
音質や楽曲の質そのものはやはりメジャー後の方に軍配が上がるが、
ハードロックへの熱い情熱が感じ取れるのには変わりはない。
メロディアス度・・8 骨太HR度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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BLINDMAN

日本のメロディアスハードロックバンド、ブラインドマンのメジャーデビュー作。2001作
哀愁のあるメロディを、本格的なハードロックサウンドで聞かせるこのバンド。
日本のバンドにありがちなヘナヘナとした力弱さはまったく感じられない。
ヴォーカルは高音ではなく、かすれ系の声質でいくらか好みを分けるかもしれないが、
楽曲の雰囲気は、そのクオリティの高さもあいまって、アメリカのメロディアスハード
MILENIUMあたりも想起させる。ギターのネオクラシカル風味とそこに絡むキーボードが爽やかで、
メロディにこだわった楽曲は、湿り気を含んだ叙情とキャッチーな部分のバランスが見事。
彼らこそ日本が誇る本格派メロディアスHRバンドだと思う。
メロディアス度・・8 骨太度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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BLINDMAN「TURNING BACK」

日本の本格派メロディアスハードロックバンド、ブラインドマンの2nd(インディ時代を含めると5作目)2002作
哀愁を込めたメロディを骨太のハードロックで聴かせてくれるという、日本では稀少なタイプのバンド。
メジャー2作目となる今回も、方向性は同じで、がっちりとした力強い演奏に、
ややかすれぎみのVoが英詞の歌を乗せる王道ハードロックサウンド。
ギタープレイにはいくぶん様式美テイストも感じられ、キーボードとの重なりで音に厚みが感じられる。
メロディアス度・・8 王道度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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BLINDMAN「Pain For The Pleasure」

日本が誇るメロディアスハードロックバンド、ブラインドマンの復活作。2006作
解散から4年ぶりの復活となる今作は、かつてと変わらぬパワフルかつメロディックなスタイルで
まずはひと安心。独特のかすれた歌声も今や彼ら独特の個性だし
その日本人離れしたサウンドの質感は、HR/HMとしてのクオリティの高さの証明でもある。
ときに爽快かつキャッチーに、ときにメロディアスな泣きのギターも聴かせてくれ、
録音面での弱さも吹き飛ばす、まさに快作。パワフルなメロハー好きは必聴。
メロディアス度・・8 パワフル度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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BLOOD STAIN CHILD「SILENCE OF NOTHERN HELL」
日本のメロディックデスメタルバンド、ブラッド・ステイン・チャイルドのアルバム。2002作
大阪をベースにする若手のバンドで、音楽性はCHILDREN OF BODOMを手本とした
キャッチーなメロディで疾走する聴きやすいメロデスサウンド。
ギターの奏でるメロディアスなフレーズに、キーボードによるシンフォニックなオーケストレイションと、
日本人が好むクサくて大仰な雰囲気がたっぷり盛り込まれており、編曲やアレンジセンスもなかなか。
ドラム等のプロダクションが向上すれば、もっと音に説得力が出てくるだろう。収録時間が短いのもまたチルボド的か。
メロディアス度・・8 暴虐度・・7 チルボ度・・8 総合・・7.5

BLOOD STAIN CHILD「MISTIC YOUR HEART」
日本のメロデスバンド、ブラッド・ステイン・チャイルドの2nd。2003作
日本産キラキラメロデスとして不動の地位を築きつつあるこのバンド。
1stの時点からそれなりの演奏、楽曲クオリティを持っていたが、
この2ndではさらに堂々たる雰囲気も漂い、シンフォニックなキーボードと
それに絡む煽情的なギターフレーズの数々もぐぐっと耳を惹きつける。
自分はこの手の暴虐さのないキラデスサウンドにはいくら疾走しようとも
血湧き肉躍るものは全然感じないのだが、質が高いのは認めねばなるまい。
それに、30分そこそこしかなかった1stに比べ分数が増えたのが嬉しい…
…と思ったら隠しトラックのための無音部分でした。トホホ…orz
まあ、初期のチルボドあたりが好きなメロデス初心者にオススメですな。
メロディアス度・・8 暴虐度・・7 新鮮度・・7 総合・・7.5
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Blood Stain Child「Idolator」

日本のメロデスバンド、ブラッド・ステイン・チャイルドの3rd。2005作
ただのチルボドフォロワーだった1stから比べると、格段の成長を遂げたアルバムだ。
激烈に疾走しながらも、シンフォニックなシンセに浮遊感をともなったサウンドは、
咆哮するデス声にノーマル声のコーラスワークが絡み、ときにキャッチーですらある。
さらにシンセワークのデジタリィ化は、疾走メロデスサウンドにモダンなトランス感覚をともない、
いままでにない新鮮な響きを感じさせる。これは次作でさらに顕著になるが、
下地となった本作の成功によるものだろう。これぞモダン・トランス・メロデスの誕生だ。
メロディアス度・・8 暴虐度・・8 モダントランス度・・8 総合・・8
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BLOOD STAIN CHILDMOZAIQ

日本のメロデスバンド、ブラッド・ステイン・チャイルドの4th。2007作
これまではよくできたチルボドのキラキラフォロワーという印象しかなかったが、
ここに来て、モダンなシンセサウンドとの融合という新機軸で攻めてきた。
まるでクラブミュージックのような打ち込み系のシンセアレンジ
デス声入りの疾走メロデスサウンドがまさかの融合。こりゃ、なかなか面白い。
下手をするとギャグにもなりかねないこのギャップが絶妙にハマっていて
結果、ドラマティックな展開美を浮き彫りにするという効果を生み出している。
次も同じことをやるときっと引くだろうが、今回かぎりの裏技としてなら
モダンなシンフォニックメロデスの新たな可能性を提示してみせたことに拍手を贈りたい。
ただボーナストラックのTRFのカヴァーはちょっとね…(笑)
シンフォニック度・・8 暴虐度・・7 シンセビート度・・9 総合・・8
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BLOOD STAIN CHILD「ε 」

日本のモダンメロデスバンド、ブラッド・ステイン・チャイルドの2011年作
クラブミュージック的なアレンジを融合させ、新境地を開いた前作から
本作では新たにギリシャ人女性ヴォーカルが新加入しての5作目となる。
方向性としては前作の延長で、デジタリィなシンセビートとメロデスを合体させたサウンドに、
女性声と男性デス声が重なってゆくもの。なにせ前作のインパクトが相当だったので、
今回はとくに新鮮な驚きはなく、SOPHIA嬢の歌声も悪くはないがやや一本調子にも思える。
正直、メロデスとしての魅力であるはずの、ギターリフやメロディにしびれる部分が案外少なく、
質の高さは間違いないものの悶絶するような凄さは感じない。綺麗にまとまった好作といえる。
シンフォニック度・・7 暴虐度・・7 女性Vo度・・7 総合・・8
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Captured
日本のハードロックバンド、キャプチャードのアルバム。2008作
ジャケの雰囲気はデスラッシュみたいだが、実際のサウンドは
モダンでデジタルなシンセアレンジを取り入れたハードロックで、
激しさよりもキャッチーなポップセンスが前に出ている。
エフェクトのかかったヴォーカルはクラブミュージック的でもあるし、
テクノやラップなどの感覚を取り入れつつ、J-POP的に日本語歌詞が入って来るのは
生粋のメタラーからすると新鮮かもしれない。曲自体の魅力はもうひとつというところか。
メロディアス度・・7 モダン度・・8 楽曲・・7 総合・・7
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カルメンマキ & OZ

日本ロック伝説のバンド、カルメン・マキ & オズの1st。1975作。紙ジャケリマスター盤。
日本ロック(プログレ)の創世記に、四人囃子などと同様後世に伝える作品を生み出したバンド。
サウンドは郷愁を感じるようなフォーク色、メロトロンなどのアレンジに見られるプログレ的な音色、
それにブルース、ハードロック色などが入り交じったもの。
やはり、当然ながらカルメンマキの存在感には終始圧倒される。
この堂々たる歌唱、表現力は聴くものの心になにかを訴えるだけのものがある。
個人的にはハードロック的な曲よりも、フォーキーな歌に魂を揺さぶられるものを感じる。
古き良きもの、切なさ、やるせなさ、昭和、青春、そういった感傷を思い起こさせる歌。
メロディアス度・・8 郷愁度・・9 歌唱度・・10 総合・・8.5
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カルメン マキ & OZ閉ざされた町

日本の70'sロックを代表するバンドのひとつ、マキ & オズの2nd。1976作
ジャケのインパクトなどから1stの方が名盤とされているのだが、
完成度の点ではこの2ndも甲乙つけがたい出来だ。
基本はカルメン・マキの絶品の歌唱を中心としたブルーズロックなのだが
そこにそこはかとない70年代プログレの匂いと、大人の倦怠を感じられればいっそう楽しめる。
鳴り響くメロトロンをバックに、日本的な哀愁を感じさせるヴォーカルがぐぐっと胸に染みる。
ただ、ヘヴィな表題曲をはじめ歌詞が暗いこともあり、瑞々しさの点では1stのほうが好みだが。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 マキ姐の歌唱度・・9 総合・・8
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カルメン・マキ & OZ「LIVE」

日本ロック伝説のバンド、カルメン・マキ & オズのライブアルバム。1978作
アルバム3枚にこのライブ盤を残してマキ&OZは解散し、その後カルメン・マキは
ソロとしてさまざまなミュージシャンたちとセッションを重ねてゆくことになる。
このライブは解散を間近にひかえたバンドの最後の輝き、といっていいだろう。
のっけから「君が代」のギター演奏で幕を開ける。こうしたところにもこのバンドの日本的美意識を感じる。
スタジオ盤以上に情感の込められた歌唱を中心に一体感を感じさせ、アドリブ込みで曲が長いのもライブならでは。
メロディアス度・・8 演奏・・9 歌唱度・・9 総合・・8
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Carved Kinship「Rebellion」
メタル系音楽サークル、ケイヴド・キンシップのミニアルバム。2011年作
Radiant SoulのギタリストでもあるAbraham 2ndを中心にしたユニットで、
ユーゴスラビア紛争をテーマにしたというドラマティックなメロディックメタル作品。
全6曲入りでヴォーカル入りは3曲。イントロに続く2曲めは8分を超える大曲で
美麗なシンセアレンジに女性ヴォーカルを含んだプログレッシブな展開力を覗かせる力作。
キャッチーなハードロックの3曲め、モダンなメタルコア風味の4曲めと曲調のばらけ方は気になるが、
5曲めのエピックな正統派メタル曲などは、ライブ受けしそうな好曲だし、作品を通して
随所に匂わせる叙情的なギターフレーズやメロディセンスには将来性を感じさせる。
宅録的な音質を含めて、現時点ではまだまだ同人作品の域を出ないが、
今後はヴォーカルを固定してのフルアルバムにも期待したい。サイトはこちら
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・7 センスの萌芽度・・8 総合・・7


CASTLE IN THE AIR
ALHAMBRAGALUNERIUSのKey、YUHKIこと中島裕記のかつてのバンド、
キャッスル・イン・ジ・エアーのアルバム。1999作
この作品の後、ALHAMBRAに加入するYUHKI氏ですが、この時点で彼のシンセワークは
すでにメジャー級の輝きを放っていいてクラシックを基本にしながら、
きらびやかにそしてロマンティックにサウンドを彩っています。
楽曲はメタルっぽい疾走曲もありますが、硬質感よりもむしろJap'sプログレハード的な華麗さで
プログレ的な展開を聴かせてくれます。ヴォーカルの弱さはいかにも自主制作然としていますが、
YUHKI氏やALHAMBRAのファンならば聴いてみる価値はあるでしょう。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 サウン度・・7 総合・・7.5


Cha Cha Maru「AIR」

Gacktの作曲/プロデューサーとして活躍するChaChaMaru(藤村幸宏)氏のソロ作。2002作
ご存じの方も多いだろうが、この方は日本プログレ界きっての大物の一人でもあり、
かつてはGERARDVIENNAという名だたるバンドにおいて、ギター&ヴォーカルで活躍していたのである。
したがって、ゲストのメンツも凄い。西田竜一永井敏巳のVIENNA組から、手数王・菅沼孝三
Gackt本人はまあいいとして、ニ井原 実(X.Y.Z.→A)、
マーシー(EARTHSHAKER)、
そしてキーボードにはOUTER LIMITS塚本周成ときた。肝心の音楽の方は、
適度にヘヴィなノリのよいロックという感じで、プログレそのものを期待するとちょっと肩すかしだが、
Gacktの歌うDのバラード曲は壮大かつシンフォニックでなかなかいい感じだし、
菅沼孝三がドラムを叩くEなどは、現代風のプログレハードといった風にも聴ける。
塚本氏の職人的なシンセワークも見事だし、なによりVIENNA以来久しぶりに藤村氏の歌声が聴けるのは嬉しい。
極めつきはVIENNA時代の代表曲“CANONE”を再現したGで、この1曲のためにプログレファンは買っても良い!
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲・・8 総合・・8
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Cichla temensis 「another triangle」
日本のプログレバンド、キクラ・テメンシスのデビューミニ。2007作
女性フルート奏者を中心にした3人組で、美しく幻想的なインストプログレをやっている。
ドラム、ベース、シンセで組み立てられる楽曲は、テクニカルすぎることもなく、
ゆるやかなシンセワークに絡むフルートの音色が耳に心地よい。
ブリティッシュ風の雰囲気ながら、ときおりKENSOあたりを思わせる日本的な情感もある。
今後は楽曲のメリハリや、メロディの個性が付いてくると面白い存在になりそうだ。
尚、フルート奏者、深沢晴奈嬢は、メタルバンドBELLFASTのサブ・メンバーでもあるらしい。
オフィシャルサイトで試聴可能。MUSIC TERMにて通販可能
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 フルート度・・8 総合・・7.5


CINDERELLA SEACH
日本のシンフォニックロックバンド、シンデレラ・サーチの1st。
2001年に2ndが出た時に、リミックスし直しボーナストラックを追加したもの。
たおやかなヴァイオリンが美しい童話的なシンフォニックサウンドで、
雰囲気としてはOUTER LIMITSに近い感じだか、あまりダークな部分はない。
初期GENESISなどを思わせるゆるやかな曲調に、日本的な情緒も感じられ
スリリングさは皆無だが、とても聴きやすいシンフォニックロックとなっている。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 しっとり度・・8 総合・・7.5
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CINDERELLA SEACH「STORIES OF LUMINOUS GARDEN」
日本のシンフォニックロックバンド、シンデレラ・サーチの2nd。2001作
活動自体はけっこう古いが、メンバー交代などでアルバムとしてはまだ2作目。
バンド名通り、ロマンティックで甘味のあるメロディが持ち味のサウンド。
やわらかな歌メロや、優雅なヴァイオリンの音色が聴き手をおとぎの国に誘うようだ。
緊張感や技巧的な部分は少なく、全体的にゆるやかでキャッチーなシンフォニックロック。
シンフォニック度・・7 やわらか度・・8 楽曲・・7 総合・・7


CINEMA「INTO THE STAGE OF FLUX」
日本のシンフォニックロックバンド、シネマの2nd。2000作
1stも確か聴いたことがあったが、内容はあまり記憶にない。
日本的な情緒ただようゆったりとした曲調のシンフォニックロックで、
女性Voの日本語の歌唱に、シンセやヴァイオリンの音色が美しい。
女性Voのやや淡々としたシアトリカルな歌唱も含めて
雰囲気にはむしろ薄暗い叙情が内包されている気がする。
プロダクションのせいか、全体的に音に広がりが感じられず、
演面でのメリハリも希薄なので、長い曲が単長に聴こえてしまうのが残念。
シンフォニック度・・7 女性Vo度・・7 楽曲・・7 総合・・7


codename:Winglessscar/red
日本のゴシックメタルユニット、コードネーム:ウイングレスのアルバム。2008作
ジャケを見るとまるでアニメか同人系のようだが、女性Voとギターのユニットで、
打ち込みによるリズムと、シンセとギターをメインにしたゴシックメタル風のサウンド。
女性ヴォーカルの歌唱は英語ながら、メロディには東洋的なフレーズが入っていて、
ヨーロピアンなシンフォゴシックを日本風にしてみましたという印象。
やはり、ドラムが打ち込みなので同人音楽の延長のように聴こえてしまうのだが、
ヴィジュアル的なメンバーの美意識も含めて、クラシカルな作風には惹かれる部分もある。
シンフォニック度・・7 メタル度・・6 女性Vo度・・7 総合・・7
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CROSSWIND「U」
日本のロックバンド、クロスウインドの2nd。1979作
小川銀次、そうる透ら、日本ロック界の実力者が在籍していたこのバンド、
サウンドはプログレというよりも、フュージョン的な軽やかさをもったインストで、
日本を代表するギタリスト、小川銀次の見事なプレイがやはり聴きどころ。
ボトムのしっかりとしたドラムプレイとともに、ときにテクニカルにときにフリーキーに
自然体の演奏を聴かせてくれる。ジャズタッチのシンセワークも効いている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 テクニカル度・・8 総合・・8
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D

Dazzle Vision「Crystal Children」
日本のゴス・ラウドロック、ダズル・ヴィジョンの3rd。2008作
パステル調のジャケだけ見ればまるでアキバ系アイドルのようだが、
サウンドの方は表現豊かな女性ヴォーカルで聴かせるしっかりとしたヘヴィロック。
Maiko嬢の歌声は日本語の歌詞とともに、ときに強烈なスクリームヴォイスも織りまぜつつ、
爽やかな女の子らしさとけだるげな倦怠の両面を覗かせる。
メロディアス度・・8 ヘヴィ度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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DAZZLE VISION「to the next」
日本のゴス・ラウドロック、ダズル・ヴィジョンの2010年作
コケティッシュな女性ヴォーカルで聴かせるキャッチーな質感に、
ときに強烈なスクリームヴォイスも交えたヘヴィロックサウンド。
シンセによる美しいアレンジも効果的で、ポップなまでのメロディアスさとヘヴィさが
交互にやってくるサウンドとしてのメリハリの点でもこれまでで一番かもしれない。
Maiko嬢の歌声は普通に魅力的なので、正直スクリーム声はいらない気がするのだが…
メロディアス度・・8 ヘヴィロック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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DAZZLE VISION「キラリ」

日本のゴス・ヘヴィロック、ダズル・ヴィジョンの2011年作
1曲めはキャッチーな普通の女性Voロックで、日本語歌詞も含めてJ POP的な感じもあるのだが、
2曲め以降は随所に彼女のスクリームヴォイスが現れて、その迫力はやはりインパクト充分。
ギターはときにヘヴィなリフを奏でながらメロディックなフレーズもこなし、二面性のあるサウンドにマッチしており、
コケティッシュな女性ヴォーカルはより魅力的になり、その表現力がずいぶん上がってきたことで、
スクリームの迫力ばかりで目立っていたこれまでよりも、バランスがとれてきた感じがある。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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DEMIGODVICIOUS CIRCLE
日本のヘヴィロックバンド、デミゴッドのアルバム。2003作
女性のスクリームヴォイスと男性のノーマルヴォイスという
いままでになかった男女ヴォーカルで聴かせるサウンド。
モダンなヘヴィロックアレンジの中にも、どことなく日本的な哀愁を感じさせ
楽曲にはなかなか聴き応えがある。ラップ調の歌の乗せ方は好みが分かれるだろうが、
若手にしては演奏力は高く、またドラムなどの音は生々しく、ロックとしての躍動感に満ちている。
メロディアス度・・7 モダンヘヴィ度・・8 日本的叙情もあり度・・7 総合・・7.5
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DIR EN GREYUROBOROS
日本のハードロックバンド、ディル・アン・グレイの2008年作
正直、これまではビジュアル系バンドのひとつという認識しかなかったのだが、
先入観なしに、1999年のメジャーデビューから7作目となる本作を聴いてみる。
なにやらダークで民族的なイントロから不穏なものを漂わせているが、
続く2曲めは9分を超える大曲で、ヘヴィなギターリフと日本的な情感を含んだヴォーカル、
もの淋しい静寂と激しさのコントラストと、プログレッシブなアレンジが効いていて面白い。
その後もモダンなヘヴィさと、かつてのBUCK-TICKを思わせるような耽美な世界観で、
激しさと混沌の中に狂気とはかなさと激情を描いてゆく。スクリームヴォイスを取り入れたり、
中近東的な音階を用いたりと、アイデアは豊富だが、メタルとして聴くにはやや物足りないか。
V系のヘヴィロックとしてはなかなかよく出来ているとは思う。作品としてのまとまりが欲しい。
ドラマティック度・・7 メタル度・・7 ダークな激情度・・9 総合・・7.5
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DIR EN GREY「DUM SPIRO SPERO」

ディル・アン・グレイの2011年作
激しくも混沌としていた前作からの流れにあるものの、本作ではさらに極端なまでの芸術性が
得体の知れない不気味さとともに、いっそうの説得力をともなって描かれている。
狂気をともなったヴォーカルの表現力は、頽廃、耽美というべき世界観をかもしだし
ギターのリフやフレーズの挿入の仕方にも細心の緻密さが窺えるようになった。
プログレッシブなまでのスケール感と、場面ごとの音の重ね方がぴたりと決まっていて、
サウンドとしての完成度は前作を軽く凌いでいる。ドゥーミーなダークさにメタリックな激しさ、
叙情を含んだ唐突な切り返し、そのアヴァンギャルドな感性に演奏が追いついてきている。
ロマンの香りを含んだメロディと、カオティックな混沌が巧みに融合された力作といえる。
ただ、濃密な上に曲が多いので、後半にはさすがに飽きがきてしまうが…
ドラマティック度・・8 メタル度・・8 ダークな激情度・・9 総合・・8
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DOUBLE-DEALERDouble Dealer

Concerto Moonの島紀史とSABER TIGERの下山武徳によるユニット、ダブル・ディーラーの1st。2000年作
ややダーティで骨太の下山の歌声と、ときにテクニカルなプレイを織りまぜる島のギターワークで、
パワフルに聴かせる正統派のメタルサウンド。適度なシンセアレンジも加わった演奏は、
これまでのジャパメタという範疇を突き破るかのように力強い。本格派という点ではBLINDMANにも通じるか。
最近のメロスピやアキバ系ばかりのメタルに飽きたら、ぜひともこの王道のヘヴィメタルに触れて欲しいものだ。
メロディアス度・・8 パワフル度・・8 正統派度・・8 総合・・8
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DOUBLE-DEALER「DERIDE ON THE TOP」

Concerto Moonの島紀史とSABER TIGERの下山武徳による、ダブル・ディーラーの2nd。2001年作
王道の様式美メタルを追求した前作もじつに見事な出来であったが、本作も同様。
かすれ気味のダーティな歌声と、テクニックある流麗なギターワークで聴かせる
力強いヘヴィメタルナンバーが揃っている。古き良き英国HRを思わせるシンセも効いており、
メロディックなパワーバラードなども含めて、アルバムとしての完成度はやはり高い。
メロディアス度・・8 パワフル度・・8 正統派度・・8 総合・・8
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DragonGuardian「聖邪のドラゴン」
アキバ系メロスピパンド、ドラゴンガーディアンの1st。2007作
ジャケからしてメタルとは思えない同人系の香りぷんぷんであるが、サウンドはやや音程の危うい、
アキバ声優系の女性ヴォーカル
の歌声と、ツーバスドコドコのメロスピ疾走曲が合体したもの。
物語のナレーション的なセリフも入ってくるあたりは、Sound Horizonなどにも通じるような
こっ恥ずかしいくすぐったさがあるが、ストーリー入りのアキバメタルとして楽しめればよいのだろう。
正直、この素人臭いヘタウマヴォーカルで、自分はもう赤面ですけど。
メロスピ度・・8 アキバ度・・9 女性Vo度・・6 総合・・7
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Dragon GuardianDragonvarius」
勇者アーサー率いるファンタジックメロスピ、ドラゴン・ガーディアンの3作目。2009/2010年作
以前に1stを聴いたときはセリフ入りのアニメっぷりに恥ずかしくてダメだったのだが…
今作も基本は打ち込みドラムで疾走するきらびやかなクサメロスピサウンドは同じだが、
LIGHT BRINGERのFukiがVoで参加していて、歌唱の説得力はずいぶん上がった。
音の軽さはいかんともしがたいが、こういうジャンルなのだろうと思い込めばしだいに慣れてくる。
物語を語るナレーションやセリフも曲展開に合わせていて、メロスピオペラと思えばよく出来ている。
ちなみに、これはリマスター再発版ということだが元を聴いていないので違いがよく分からない。
メロディアス度・・8 メロスピ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Dragon Guardian真実の石碑」

勇者アーサー率いるファンタジックメロスピ、ドラゴン・ガーディアンの4作目。2010年作
アニメちっくな世界観と物語性を持ったファンタジックなメロスピサウンドで人気を博し、
本作ではついにメジャーデビューということか、ライナーには和田誠氏のインタビューもある。
クサメロたっぷりのギターフレーズときらびやかなシンフォニックアレンジで疾走、
ヴォーカルはLIGHT BRINGERのFuki嬢なので、打ち込みのドラム除けばかなり高品質の
メロスピサウンドが楽しめる。また今作では声優によるセリフはなくなり、ナレーションのみなので、
これなら一般のメタルリスナーもジャケを除けばさほど恥ずかしさをあまり感じずに聴けるだろう。
随所にフォルクローレ風のメロディやRHAPSODYばりのエピックさも盛り込みながら、ライトノベル的物語を描き出す。
同人活動からスタートしたことを思えば、このクオリティの高さは、もはやアキバ系メタル云々を超えている。
メロディアス度・・8 メロスピ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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新選組魔戦記」
Dragon GuardianKNIGHTS OF ROUNDが人気声優とコラボしたユニットの2011年作
美少女化した新選組というストーリーのようで、ナレーションとセリフ入りの和風メロスピサウンド。
勇者アーサーとYAZINが作曲を分け合っているが、曲調はシンフォニックなメロスピに、
和風テイストの旋律を付加したもので、キャッチーなサビメロで疾走するのはいかにもな感じ。
無茶な物語設定のせいもあるのだろう、セリフ部分はやっぱり恥ずかしく、同人アニメレベルの説得力。
ニコニコ動画で人気らしい“実谷なな”、みーやの女性Vo陣はなかなか頑張っていて、曲自体はけっこうよいのだが。
メロディアス度・・8 メロスピ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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DragonGuardian聖魔剣ヴァルキュリアス

勇者アーサー率いるファンタジックメロスピ、ドラゴン・ガーディアンの5作目。2012年作
これまでの最高傑作となった前作真実の石碑」に続くメジャーデビュー2作目となる。
今回は異世界における「革命代行屋」という物語コンセプトで、ファンタジックなアニメ的世界観を
シンフォニックかつ美麗なアレンジで描いてゆく。LIGHT BRINGERのFukiの伸びやかな歌声とともに疾走し、
キャッチーなメロディと壮麗なオーケストレーションが同居する、壮大さとポップ性が巧みに融合されている。
物語を語るナレーションとアニメチックなセリフは随所に健在だが、ドラムが生音になったことで
良くも悪くも同人臭かった過去作と比べると、普通にシンフォニックメタル作品として鑑賞できる。
ライトノベル的なストーリーメタルという、ひとつのジャンルを確立したというべき力作に仕上がっている。
シンフォニック度・・8 疾走度・・9 ファンタジー度・・9 総合・・8
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Early Cross「Solstice」

東京を中心に活動する、プログレッシブ・ハードロックバンド、アーリー・クロスのミニアルバム。
ウクライナ人との混血という美人女性ヴォーカルを含む5人組で、メンバーはみな20代の新鋭バンド。
サウンドの方はひと言では形容できない奥深いもので、メタルやゴシック、プログレなどの要素を持ちつつ
型にはまらない柔軟さが感じられ、テクニカルにすぎず激しすぎず、難解すぎず、という絶妙の路線。
紅一点、ナターシャ嬢の歌声は、女性らしい美しさとともに、英語歌詞による堂々たる力強さに溢れ、
この希有なるヴォーカルの存在だけでも、日本離れした世界観を作り出しているといっていい。
そしてバンドのブレインであるHiroaki Kato氏の音楽的素養の広さが楽曲の懐の深さとなっているのだろう、
包み込むような薄暗い叙情とともに、ときにしっとりとしたメロトロンの音色が流れるあたりは、じつに心憎い。
ゴシックメタル風味の女性Voものとしても楽しめ、じっくりと聴けるプログレハードロックとしても素晴らしい。
メタルとプログレをつなぐ貴重な存在として、今後とも応援したいバンドである。マイスペで試聴可能
薄暗叙情度・・8 プログレ度・・7 女性Vo度・8 総合・・8


e:cho「ソラノウタ」

日本のロックバンド、エコーの2010年作
女性Vo、女性シンセ奏者を含む5人組で、キャッチーなメロディとシンセによる
きらきらとしたシンフォニックなアレンジ、表現力ある歌声で聴かせるメロディックロック。
心温まるような歌詞とともに依空嬢の伸びやかな歌声は、聴き手の心をほのぼのとさせる。
一方では、ヘヴィなハードロックナンバーもあり、フックのあるメロディアスさは
多くのリスナーに聴かれるべき普遍性も有している。安定したリズム面も含めて、
若手ながらしっかりとした演奏力もあり、今後の成長にさらなる期待をしたいバンドだ。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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e:cho feat.「none:t」

日本のロックバンド、エコー フィートの2011年作
アルバム「ソラノウタ」を最後にVo依空が脱退、本作はe:choとは別のプロジェクト作品で
LANCER BeeのAYUMI、RAMPANTのHIROKOGUARDIAN HACKERのASAMI、
HIGH and MIGHTY COLORのHALCA、元Mechanical Teddyのyoppyなど
9人の女性ヴォーカルが参加した、震災復興への祈りを込めたアルバムとなった。
適度にヘヴィなモダンさとキャッチーなメロディアスさで、勇気づけられるようなポジティブな歌詞を
それぞれの女性ヴォーカルが歌い上げながら、 爽やかなロックを聴かせてくれます。
メロディアス度・・8 ポジティブ度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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Eleanor「a circle of lament」

日本のハードロックバンド、エレノアのアルバム。2008作
日本産の本格派ゴシックメタルとしても、コアなファンの間ではすでに名も知られている存在。
ヘヴィさよりもメランコリックな叙情を感じさせるギターワークに、やわらかな女性ヴォーカルの歌声、
ゆったりとした曲調と、派手さよりも薄暗い美意識を感じさせる世界観は、なかなか耳に心地よい。
フィンランドのバンドなどを思わせるようなもの悲しい美しさと、日本的な泣きのギターフレーズが合わさって
とても聴きやすいサウンドだ。日本語歌詞の曲などは大鴉を思わせるような雰囲気もあるし、
ヴォーカルさんの表現力が増せばさらに伸びそう。ゴシックというよりはむしろメランコリックHRである。
メロディアス度・・8 メランコリック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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ELENDIRA「STARY SHEEP」

日本のメロパワバンド、エレンディラの2009年作
AZRAELGALNERYUSの登場によって、日本のメロディックメタルバンドのレベルは
年々上がってきているが、東京で活動するこのバンドもなかなか期待の逸材だ。
シンフォニックな美麗さと、力強さよりもマイルドなヴォーカルの歌声を載せて疾走するスタイルは、
むしろイタリアの軟弱系メロスピバンドなどの感触にも近く、そのキャッチーなメロディには
クサメロ好きは軽く悶絶するだろう。一方ではツインギターの絡みはジャーマンメタル的で、
若手ながら繊細さとパワフルさの合わさったツボを押さえた曲作りには将来性を感じさせる。
メロディアス度・・8 美麗度・・8 疾走度・・8 総合・・8
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ERA Akihisa Tsuboy×Natsuki Kido duo

鬼怒無月氏とKBB壺井氏によるユニット、イーラのアルバム。
ヴァイオリンとアコギによる最小限の音数ながら、演奏のテンションはさすがで、
ライブ録音ということもあり、生の音の迫力と緊張感が伝わって来る。
おそらく、楽曲には多分に即興的な要素があるのだろうが、
鬼怒無月氏のギターはときにたたみかけるように迫って来る凄さで、
KBBでは優雅な音色を聴かせる壺井氏のヴァイオリンもそれに負けじと弾きまくる。
ゆるやかなパートでも張りつめた空気があり、アコースティックとは思えない音の緊張感だ。
たった二人でも一流の演奏者が合わされば、これほどの音楽になるのだという作品。
ヴァイオリン度・・9 アコースティカルな美度・・9 演奏テンション・・9 総合・・8
 Music Termにて試聴&通販可能


ERIE「PRAYER」

「ワーズワースの冒険」のテーマやアニメ「ストレンジドーン」のOPなどで知られる
作曲家にして女性ヴォーカル、河井英里のユニット、エリの7曲入りミニアルバム。
楽曲は歌メインでありながら、アディエマスもかくやという民族性をともなったシンフォニックなもの。
清浄で美しいその歌声は、人間のはかなさ暖かさを含みつつ、祈りのように崇高だ。
アニメ音楽界の奇才、菅野ようこや新居昭乃などにも通じる、スケールの大きさを感じる。
メロディアス度・・9 シンフォニック度・・9 美声度・・9 総合・・8
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exist†trace「TWIN GATE」

女性5人のロックバンド、イグズィストトレイスの2010年作
ツインギターで疾走するスタイルはV系というよりもメタルバンドといってもよい感じで、
そこにお姉系の女性ヴォーカルが日本語の歌を乗せる。メロディアスな聴き心地と
ヘヴィすぎないサウンドでバランスが良く、一般のリスナーにもとっつきがいいだろう。
古き良き歌謡風味のメロディも感じさせてくれる点で、案外幅広い年齢層に受けそう。
メタル系のガールズバンドというとALDIOUSが話題だが、こちらもなかなか良いです。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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exist†trace「TRUE」
日本のV系女性ロックバンド、イグジスト†トレイスのミニアルバム。2011年作
2010年のアルバム「TWIN GATE」もなかなかの出来であったが、
メジャーデビューとなった本作も、キャッチーなメロディと適度なヘヴィさで、
バランスのとれた聴き心地のハードなロックサウンドが楽しめる。
しっかりと歌い上げる女性ヴォーカルに、いくぶんモダンでダンサブルな味付けや、
ポップな歌謡風の曲もあり、もV系のみならず一般のリスナーにもアピールする内容である。
メロディアス度・・8 ヘヴィロック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Eyes Of FenrirVictorious Holy War」
日本のメロスピユニット、アイズ・オブ・フェンリルの2009年作
MinstreliXのLeo FigaroとKnights Of RoundのYazin、DTM作曲家である東瑠利子によるユニットで
シンフォニックなシンセとクサメロを奏でるギターで疾走する壮麗なメロスピサウンド。
ドラムが打ち込みなのでいかにも軽い音なのだが、DragonGuardianなど昨今の打ち込み系メロスピに
慣れている方にはさして違和感はないだろう。楽曲自体にはこのプロジェクトならではの色はあまり見えず
MinstrelixやKnights of Roundあたりと似たりよったりという感じ。聴き心地はいいがインパクトは薄い。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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FATIMA HILL「VALHALA」

日本のメロディックメタルバンド、ファティマ・ヒルの1st。1997作
キーボード入りでフロントに女性Voというバンドだが、今はやりのゴシックやシンフォ系ではなく
どちらかというと80年代の香りを残した正統派のメタルサウンド。
メロディアスでテクニックのあるギターフレージングにキーボードを重ね、
英詞で歌う女性Vo、YUKOの本格派の歌唱が、日本人離れしたサウンドをかもしだしている。
今風の派手な音ではないが、歌詞やスタイルにはミステリアスな雰囲気を持ち、
様式美的部分を嫌味がないくらいに織りまぜた曲調は硬派の面持ちだ。
魔道士のフードをかぶって顔を隠しているシンセさんの姿はちょっと笑うけど。
メロディアス度・・7 正統派度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5

FATIMA HILL「AION」

日本のメロディックメタルバンド、ファティマ・ヒルの2nd。2002作
本格派の女性Voに、正統派の曲という基本的には1stと同傾向。
センスをの良いギターフレーズとツインリードはメタル好きなら非常に心地よく感じるが、
逆に本作でのシンセの音はどうも古くさく、添え物的印象をぬぐえていない。
あとは曲調が正統派なので、とくにミドルテンポの曲などで飽きずに聴かせる工夫を
もう少ししてもらえると有り難い。YUKO嬢の歌だが、中性的なメタルシャウトもよいのだが
個人的にはバラード曲での歌の方が自然に女性的な美しさを出せていて好きだ。
メロディアス度・・7 正統派度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5

Fatima Hill「The snow tower」

日本のメタルバンド、ファティマ・ヒルの3rd。2009
1997年に1st「VALHALA」を発表、北海道出身ということで活動の大変さもあるだろうが
2002年に2nd「AION」で健在ぶりを見せつけた。それからしばらく音沙汰がなかったが
ここに無事に3作目が届けられた。このバンドの魅力は80年代から受け継がれてきた
正統派のメタル/ハードロックをベースにした骨太のサウンドと、力強い女性ヴォーカルの歌声にある。
本作でもそれは変わらず、美しいシンセワークをバックにときに泣きのメロディを奏でるギターと、
Yuko嬢の英語歌詞による歌唱が見事に合わさり、ほんのりとダークで叙情的な世界観を聴かせてくれる。
メロディアス度・・8 薄暗叙情度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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FLAT122「The Waves」

日本のプログレバンド、フラット・ワンツーツーの2005年作
ギター、シンセ、ドラムというベースレスのトリオ編成で、クラシックの手法で
ミニマル的なプログレを構築するという、いわゆるチェンバーロックと言ってよいサウンド。
さりげない変則リズムを含ませながら、それが巧みに計算された構築であるという点では
ジャズとクラシックの感性をプログレに置き換えたというべきか、難解になりそうなところを
ギターやシンセの軽やかなメロディ、フレーズなどで上手く耳に馴染ませてくれる。
不穏な緊張感はUnivers Zero風でもあるが、それよりも軽妙なセンスはジャズロック的な感性だろう。
ほぼオールインストながら、ちょっとした音楽通にとっては退屈せず、奥深い視点から楽しめる作品だ。
もしプログレを芸術ととらえるなら、こういう音楽なのだ。ラストの13分の大曲はロンドのように展開する力作。
クラシカル度・・8 チェンバー度・・8 芸術度・・8 総合・・8
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FLIED EGGドクター・シーゲルのフライド・エッグ・マシーン

日本のプログレ/ロックバンド、フライド・エッグのアルバム。1972作
成毛しげる、角田ヒロ(つのだ☆ひろ)、高中正義からなるトリオバンドで、
ストロベリー・パスを継承するブリティッシュロック色を打ち出したアルバム。
DEEP PURPLEURIAH HEEPあたりに通じる洋楽指向を取り入れたサウンドで
鳴り響くハモンドオルガンに、手数の多いドラム、そして英詞の歌詞が本格的。
美しいピアノにメロトロンも入ったパラード曲などは、時代を考えると相当のクオリティで
日本のバンド云々というものを超えた普遍的なロックとしての魅力が備わっている。
ジャケ裏に抽象的に描かれたレレレのおじさんにも注目。再発盤はなんと格安の\1300だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ブリティッシュ度・・9 総合・・8
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FLIED EGG「good bye FLIED EGG」
日本のロックバンド、フライド・エッグのライブ作。1972作
成毛しげる、角田ヒロ、高中正義のトリオによるトリオで、A面となる前半には
本格的なブリテイッシュロックスタイルを打ち出したこのバンドの解散ライブを収録。
前身であるストロベリー・パスからの曲も含めて、勢い溢れる演奏を聴かせる。
生々しいグルーブ感を感じさせる演奏は、とくにドラムの存在感が際立っていて、
即興的なプレイも含めてロックとしての熱さと躍動感を感じさせる。
後半にはスタジオでの録音を収録。今は亡き成毛のブリティッシュナイズされた
ハモンドオルガンを含め、プログレ的な聴きどころも多い。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 ライブ演奏・・9 総合・・8
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FLOWER TRAVELLIN' BAND「SATORI」

日本のプログレバンド、フラワー・トラベリンバンドの2nd。1971作
5部構成に分かれたコンセプト作で、英詞によるヴォーカルとともに、
本格的にブリティッシュロックの質感を取り入れたサイケロックである。
時代を考えればけっこうヘヴィにうねるギターと、まるで日本の経を思わせるような
不可思議なヴォーカルメロディはとても個性的で、プログレという言葉もまだ
不確かだったはずの当時の時代の息吹を、ロックという一点において融合させている。
西洋ロックと東洋思想の先鋭的な同居をなしとげた、日本ロックの歴史的なアルバムだ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 サイケ度・・9 総合・・8
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京都出身のシンフォニック・メロデス、フォローベインの2011年作
ヴォーカル&ギターとギター&ベースの2人組みユニットで、本作はすでに5作目となる。
美麗なシンセアレンジ&オーケストレーションを含んで疾走するきらびやかなサウンドは
初期のCHILDREN OF BODOMや日本のSERPENTなどを思わせるもので、
メロディックなギターフレーズもセンスが良く、楽曲のレベルも自主盤にしてはかなり高い。
ドラムが打ち込みである点は惜しいが、今後が楽しみな逸材といえるだろう。
シンフォニック度・・8 暴虐度・・7 美麗キラデス度・・9 総合・・8
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Free Love 「Apocalypse」
日本のへヴィプログレバンド、フリー・ラブのアルバム。2006作
うねるギターにハモンドやメロトロン系のレトロなシンセワークが重なり、
クリムゾン的なヘヴィーなアンサンブルを構築。
一方で日本的な叙情を聴かせるヴォーカル曲もあり、
プログレ的なやわらかさと、70'sハードロック風の勢いが混在している。
ラストの18分の大曲では、アヴァンギャルドな混沌で弾き倒しています。
ヘヴィー系のプログレとして今後に期待したいバンドですね。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 70's的ヘヴィ度・・8 総合・・7.5


FREEWILL「NEVER ACT」

京都出身のインスト・プログレバンド、フリーウィルの2ndデモ。2003作
1stデモは、DREAM THEATERを思わせるプログレメタル性と、ゆったりとしたメロディが心地よいサウンドだったが、
この2ndデモ「NEVER ACT」ではその後の彼らの著しい成長が伺える内容となっている。
いかにもプログレ的な広がりのあるシンセが美しい、短いイントロ曲からすでになにか期待をさせてくれる。
続く2曲目は、5拍子のリズムの上をキーボードとギターが螺旋のようにからまり合い、
PAIN OF SALVATIONあたりを思わせる「メタリックなプログレ感覚」が心地よい。
全曲を通して印象的なのは、ありがちなプログレメタルのようにただ音を詰め込むのではなく、
感覚的に心地良い「音の隙間」を生かしたアレンジが光っている点だろう。
ほとんどの曲を手がけているというGのセンスも大きいのだろうが、静寂パートでのキーボードの響き、
さりげないギター挿入の仕方などで現代的な空間美を構築するサウンドには非常に新鮮なものを感じる。
8分以上が3曲(うち15分が1曲)あるが、大曲においても静と動のメリハリをしっかりとつけた曲作りがなされ、
もちろんRUSHDREAM THEATERからの影響もあるものの、それらの単なる模倣に頼らず
独自の昇華により、複雑なリズムを用いながらも無用な難解さを感じさせないのが素晴らしい。
また、メロディの聴かせどころも大切にしており、ときおり感じさせる日本的な「わびさび」の叙情が
耳にしっとりと響くのである。1stデモにあった曲の長尺感は、ここでは演奏のテンションと、
静かなパートでもぴんと張りつめた「音の存在感」によって完全に一掃されている。
やかましくなく耳に心地よい、PROG METAL好きにも勧められる流麗なインストプログレ作品である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 叙情と空間美度・・9 総合・・8


FROMAGE「Ondine」

日本のシンフォニックロックバンド、フロマージュの1984年作
以前のCD化の際にはモローのジャケが使われていたが、紙ジャケ盤はLPオリジナル盤を採用。
初期には中島一晃、永川敏郎といったメンバーも関わっていたことで知られるバンドで、
ロマンあふれる世界観と詩情豊かな日本語歌詞の本格派の日本産シンフォニックロック。
繊細なフルートの調べにメロウでやわらかなギターのつまびき、そして中性的なヴォーカルの歌声で、
甘やかな夢を描くような音楽性は、硬派なプログレファンにはなかなか恥ずかしいかもしれないが、
17分の大曲「月に吠える」をはじめとして、シンフォニックロックとしての美意識が詰まっている。
当時の関西におけるJAP'sプログレシーン…シェラザードやノヴェラの裏側に隠れたロマン派バンドとして
聴くべき価値のある作品だ。バンドは1988年に2nd「OPHELIA」を残して消えてゆく。まさに儚い夢のように。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ロマン度・・9 総合・・8
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Gaia Prelude「Another」

日本のシンフォニックメタルバンド、ガイア・プレリュードの2010年作
メンバーG/B、Dr、Keyという3人で、すでにこれが3作目らしい。
サウンドはメロディックなギターフレーズと、美しいシンセを中心に聴かせる
歌なしのインストによるシンフォニックメタル。オールインストということで、どうしても
ゲームミュージック的に聴こえてしまうのだが、ギターのメロディセンスはなかなかのもので、
適度に疾走する激しさとともに心地よく楽しめる。今後はぜひ歌も入れてください。
シンフォニック度・・8 疾走度・・8 歌なしですがなにか?度・・9 総合・・7.5
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G∀LMET「HELL MET」
日本のガールズ・デスメタルバンド、ギャルメットの2010年作
昨今ALDIOUSなどの登場で、日本でもにわかに活気づいてきたガールズメタルの波に
今度はガールズ系デスメタルが登場。なんということだ。しかし、これがなかなかあどれないのである。
アルディアスでも活躍するベースのサワ嬢が参加していることからも、バンドの演奏力は確かなもので、
シンセによる美麗なイントロから曲が始まると、ギターリフをザクザクさせてけっこうヘヴィに聴かせる。
スクリームヴォイスもなかなかの迫力で、ノーマル声とのコンビネーションは女性版SOILWORKというところか。
まあ、楽曲そのものはデスメタルというには疾走力がなく、どちらかというとスクリーモ系のヘヴィロック
というべきものなのだが、ガールズ系ならなんでも聴きたいという方はチェックしてみてもいいかと。
メロディアス度・・7 暴虐度・・6 スクリーム度・・7 総合・・7
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GALNERYUS「THE FLAG OF PUNISHMENT」

日本のメロディックメタルバンド、ガルネリウスのアルバム。2003作
ときにパワフルにときにキャッチーに疾走し、ギターにはネオクラ色もあるというサウンド。
HELLOWEENとかSTRATOVARIUSUSなどに影響を受けてきた世代の音であろう。
個人的にはパワーメタルなのかメロスピなのか、はたまたネオクラなのかが
どうも中途半端にも感じるし、 ヴォーカルのやや演出過剰な歌い方が鼻につくが、
楽曲と演奏のクオリティはこれまでの日本のこの手のバンドからするとはるかに高い。
メロディアスでドラマティックなメタルが好きであれば安心して楽しめるサウンドだ。
メロディアス度・・8 疾走度・・7 楽曲・・8 総合・・8
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GALNERYUS「ADVANCE TO THE FALL」

日本のメロパワバンド、ガルネリウスの2nd。2005作
テクニカルでときにクラシカルなギターメロディにきらきらキーボードが合わさり、
イタリアンメタル並みにクサいメロディを連発しながら疾走する様は、
この手の疾走メロスピが好きなリスナーならまず悶絶もの。
クオリティ的にも、楽曲的にも前作よりも格段のまとまりを感じさせ、
今ひとつ好きになれなかったVoの歌唱も、今作ではやや力みがとれてスッキリとした。
間奏部などにおけるテクニカルなパートは、ALHAMBRAでも活躍するKey、YUHKI
よるところが大きいのだろう。内容的にも天野喜孝のジャケが地味に感じられるほどに濃密。
なんにしても、たった2作目にしてこのバンドは日本のメロパワ/メロスピの代表格となった
メロディアス度・・9 疾走度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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GALNERYUSBeyond the end to despair...

日本のメロパワバンド、ガルネリウスの3rd。2006作
今や日本のメロスピ界の第一人者ともいうべき存在感のこのバンド、
3作目となる本作も、変わらずクサメロまくりで疾走するヒーロー的なメロスピが炸裂。
これまでよりも歌唱の表現力も増し、シンフォニックなシンセと、ときにテクニカルなギターで
これでもかとばかりに濃密に聴かせるきらびやかなサウンドだ。次作以降はよりキャッチーになり、
疾走にこだわらなくなる分、今作が初期ガルネリの集大成的アルバムであったのだろうと思う。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 濃密度・・9 総合・・8
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GALNERYUS「ONE FOR ALL-ALL FOR ONE」

日本のメロパワバンド、ガルネリウスの4th。2007作
クサメロでシンフォニックに疾走する高品質なアルバムをこれまで3作出して、
日本産のメロパワ/メロスピ系バンドとしては頂点に立った感のあるこのバンド、
今作ものっけから濃すぎるほどに濃いガルネリ節が炸裂している。
YUHK氏の華麗なシンセワークに、表現力を増したSyuのギターワークはやはり見事だし、
テクニカルなキメはより細密になり、前作でのツアーから多くのライブをこなしたことで
演奏面でももさらなるレベルアップを遂げているという印象がある。
また、日本語歌詞の導入も個人的には違和感がなく、むしろ日本産メロパワとしての
バンドのアイデンティティが確立したという感もあって、これは歓迎したい。
全体的には疾走感よりもキャッチーな聴きやすさが増していて、
新鮮なインパクトはないものの、確実に質を高めてきたという一作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 疾走度・・7 総合・・8
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GALNERYUSREINCARNATION

日本のメロパワバンド、ガルネリウスの5th。2008作
デビュー以来順調なアルバムリリースで、国内産メロパワバンドとして
多くの支持を得ているこのバンド。前作は初期からのファンには賛否両論だったが
個人的にはキャッチーなメロディで聴かせる好作であったと思う。
本作は、相変わらず高い演奏力とともに、勇壮なコーラスワークを盛り込んで、
初期のメロスピ色よりも普遍的なドラマティックメタルへとシフトした感触で骨太に聴かせる。
日本語の歌詞では少々面はゆいところもあるが、YUHKI氏のシンセワークを中心に
テクニカルな展開力とセンスのよいアレンジはやはり日本のバンドではトップクラス。
シンフォニックさとキャッチーさ、正統派のメタリックさとモダンさを上手く融合させた楽曲は、
大人のバンドとなった力強さに満ちている。なにはともあれこの質の高さは見事。
メロディアス度・・8 疾走度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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GALNERYUS「BEST OF THE BRAVING DAYS」「BEST OF THE AWAKENING DAYS」
日本のメロパワバンド、ガルネリウスのベストアルバム。2009作
1st〜3rdまでの前期と、4th以降の後期との2作に分けて、それぞれにライブDVDを付けた別売りという仕様。
天野喜孝のジャケとともに衝撃的にデビューをしたこのバンドもすでに6年を経て認知度も上がってきている。
明快かつキャッチーなメロディと日本独特のクサさ溢れる歌回しをメタル的な疾走感に乗せた彼らのサウンドは、
それまでのジャパメタの古くささを覆した。本2作はその彼らのこれまでの活動を総括するベストというところだろう。
前期のベストは英語歌詞による典型的なメロスピ曲が中心で、泣きのクサメロを乗せて疾走するサウンドは
海外バンドにもひけをとらないクオリティ。おそらく洋楽を好むメタラーなどにはこちらの方が受けがいいだろう。
後期ベストの方は、スピード感よりもキャッチーなポップセンスを押し出した曲調で
疾走メロスピ系だった前期に比べると、歌をメインにした分むしろより万人受けするようにも思う。
中でもYUHKI氏によるきらびやかなシンセはときにプログレ的な質感も生み出しており、
テクニカルなSyuのギターワークもそれぞれの楽曲の中でさすがの存在感を放っている。
日本語歌詞に違和感を覚えない方ならば、このバンドの泣きの叙情メロディが楽しめるだろう。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 日本度・・8 総合・・8
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GALNERYUS「RESURRECTION」

日本のシンフォニックメタルバンド、ガルネリウスの2010年作
ベテランシンガーの小野正利を新Voに迎えた本作は、初期にあった疾走感を取り戻し、
叙情的なギターフレーズとともにクサメロ全開。そして小野正利の英語による歌唱は
実力、表現力ともにさすがの存在感で、なんの違和感もなくバンドのサウンドに溶け込んでいる。
よくも悪くも日本のバンドを感じさせていたこれまでよりも、さっぱりとして綺麗になったという印象。
Syuの巧みなギタープレイにYUHKI氏のきらびやかなシンセワークが絡み、見事なハイトーンヴォーカルとともに
壮麗なシンフォニックメタルを形成。正直、小ぎれいすぎる音にも思えるが、、ともかく新生ガルネリウスの力作である。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 疾走度・・7 総合・・8
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GALNERYUS 「PHOENIX RISING」

日本のメロディックメタル、ガルネリウスの2011年作
小野正利をVoに迎えての2作目で、きらびやかに疾走するいつも通りのガルネリサウンド。
イントロに続く2曲めからして激しくも美しい、ファンの求めるシンフォンニックメロスピが炸裂だ。
テクニカルかつメロディックなSyuのギタープレイと、シンフォニックなYUHKI氏のシンセワークは
随所にプログレッシブな雰囲気も織り込みながら、楽曲の美麗なメロディパートを支えている。
また今回はドラム面での迫力もひとつ増したという感じで、バンド全体としてのバランスを保ちながら
各メンバーの勢いある演奏がいつも以上に光っている印象。英詞と日本語を曲によって使い分けながら、
キャッチーな聴き心地を付加する小野氏のヴォーカルもさすが。前作以上に密度の濃い力作に仕上がっている。
シンフォニック度・・8 疾走度・・8 濃密度・・9 総合・・8.5
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GALNERYUS「絆」

日本のメロディックメタルバンド、ガルネリウスのミニアルバム。2012年作
「ぱちんこ蒼天の拳」のタイアップ曲に、小野正利の歌でリメイクした過去曲2曲と
新曲2曲にアニメ「HUNTER×HUNTER」のテーマ曲を収録した全6曲入り。
タイトル曲“絆”はミドルテンポでキャッチーなメロディを聴かせる、アニメ主題歌的な好曲。
小野氏のヴォーカルがかもしだすメジャー感は、リメイク曲においても、かつてのクサい味わいが
キャッチーな感触に変わった感じで、良くも悪くも質の高いフラットな聴き心地である。
新曲の方も美しいシンセアレンジを含めて隙のない出来で、ファンならば楽しめるだろう。
メロディアス度・・8 疾走度・・7 新鮮度・・7 総合・・7.5
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Gerard

日本のプログレバンド、ジェラルドの1st。1984作
NOVELA在籍中、シンセ奏者の永川敏郎は、より本格派のプログレバンドを目指して、
GERARDを立ち上げる。彼の若き才能が溢れる本作には、後々まで演奏されることになる
“メリディアン”、“神よ オルフェのように”、“リヴェンジ”、“溶けゆく時間の中で”という
代表曲を収録、軽快にして複雑なリズムと、本領を発揮した永川氏のシンセワークが冴え渡り
シンフォニックにしてテクニカルな構築性に富んだプログレサウンドが広がってゆく。
藤村幸宏氏の甘い歌声は楽曲にキャッチーな聴き心地をもたらし、インスト部分との対比での
良いバランスとなっている。日本最初の本格派キーボード志向のシンフォニックプログレ作である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・8 総合・・8
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GERARD「Empty Lie,Empty Dream/虚実の城」

日本のプログレバンド、ジェラルドの2nd。1985作
NOVELAを脱退した永川敏郎はいよいよ自身のバンドであるGERARDに本腰を入れ始める。
ミレイの絵画をあしらったジャケも美しい本作は、よりインストパートのアンサンブルに
力を入れた作風で、テクニカルさに磨きがかかった楽曲を聴かせてくれる。
永川氏のシンセワークも前作以上に音の厚みを増し、ギターとの絡みで美麗なメロディを響かせる。
ロマンにあふれた世界観が日本のプログレバンドにフィットすることを証明するようなアルバムだ。
今作の後、永川氏はハードロックバンドのEarthshakerに参加、その名をいっそう広めてゆくことになる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・8 総合・・8
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GERARD「Irony of Fate」

日本のプログレバンド、ジェラルドの3rd。1991作
ウォーターハウスの絵画が美しい本作では、ベースに永井敏巳が加入し演奏陣の布陣はより強化され、
同時にまた、歌やメロディにおけるキャッチーな明快さも併せ持った傑作となった。
タイトル曲でもある1曲目は、シンセの美しさとメロウなギターの絡みが絶品の流麗なインスト曲。
矢継ぎ早に続く“Last Night Forever”の壮麗さとメロディアスさには堂々たるメジャー感すら漂っているし、
ドラマティックな叙情美のバラード“Prelude”はライブでも定番の名曲だ。吹っ切れたような爽快さと
アーティストとしての積み重ねてきた自信のようなものが、サウンド全体から力強く感じられる。
個人的には初期のジェラルドでは一番好きなアルバムだ。本作の後、バンドはいったん活動休止、
ギター入りのGERARDとしてはこれがラスト作となるが、後にキーボードトリオとしてバンドは再始動する。
メロディアス度・・9 プログレ度・・8 壮麗度・・9 総合・・8.5
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GERARDMeridian

日本のプログレバンド、ジェラルドの1998年作
本作は過去の楽曲を新編成で再アレンジ、録音しなおしたもので、
初期GERARDのメロディアスなサウンドがたっぷり楽しめるベスト盤でもある。
テクニカルなリズムの上を縦横無尽に駆け巡る永川氏のシンセワークを中心に、
サウンドはきらびやかな爽快感と、これぞキーボードプログレという勢いに満ちている。
これからGERARDを聴くという方や、初期のアルバムしか知らないという方は必携だ。
なお、画像右のフランス盤は一部曲が異なり、以前のミニアルバムから“Evidence of True Love”を収録。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・9 キーボー度・・9 総合・・8.5
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GERARD「SIGHS OF THE WATER」

日本が誇るキーボード・プログレバンド、ジェラルドの2002作。
キーボードトリオとしての新生ジェラルドとなっての4枚目となる。
前作「THE RUINS OF A GLASS-FORTRESS」から完全に楽曲をインストメインにしぼった彼らだが、
今回はよりヨーロピアンな情緒を強めたという印象で、とくに静のパートがいつにも増して凛々しい。
もちろんELPやBANCOに通じるクラシカルさとアグレッシブさは健在で、
ギターレスを補う様々な音色のベースの活躍や手数の多いドラムが一体となり、
緊迫感ある演奏パートは、思わず聴いていて「これだよ、コレ」とうなずいてしまう。
メロディアス度・・7 シンフォニック度・・8 演奏・・8 総合・・8
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GERARD「Power of Infinity」

日本のプログレバンド、ジェラルドのアルバム。2004作
最高のプログレシンセ奏者、永川敏郎率いるこのバンド、キーボードトリオの編成となった
1996年の「The Pendulum」から数えてオリジナルアルバムとしては5作目となる。
本作も永川氏のきらびやかなシンセワークを軸に、テクニカルなリズムでたたみかける
キーボードプログレが炸裂、どこを切っても時代に流されないプログレへの愛情を感じる。
またイタリアのプログレバンド、LIVIATHANのヴォーカルがゲスト参加、3曲で歌を聴かせてくれ、
全体的にもメリハリのついたドラマティックなサウンドとなった。ラストの大曲も圧巻だ。
尚、本作を最期にDrの後藤マスヒロは脱退、実質的にもバンドの区切りの作品となった。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 キーボー度・・9 総合・・8
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GERARD「Ring of Eternity」

日本のプログレバンド、ジェラルドの2010年作
日本最高のプログレキーボーディスト、永川敏郎率いるベテランバンド、
6年ぶりとなる本作では、新たにヴォーカルにARK STORMの佐々井康雄が加入、
ドラムにはZYYGの藤本健一という顔ぶれで、心機一転の快作となった。
レトロなオルガンやムーグシンセをかきならす、永川氏のダイナミックな鍵盤さばきを中心に、
テクニカルなリズムで聴かせるインストパートは、相変わらず切れ味抜群。
そして、これまでよりもヴォーカルパートが大幅に増したことで、キャッチーな聴き心地と、
アルバム全体としてのメリハリが感じられるようになった。だからといってポップになることはなく、
決して時代に流されることのない、受け継がれてきた日本のプログレ精神を感じられる力作だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 テクニカル度・・7 総合・・8
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五人一首「五人一首」

日本のプログレッシブデスメタルバンド、五人一首の1st。
ミニアルバムということだが全5曲で40分。うち10分台2曲という大作志向。
キーボード入りのバック演奏(変拍子入りまくり)に女性Voのデス声が乗るという特異なスタイル。
一聴してドイツのバンドMEGACEを思い出したが、プログレ度ではこちらがさらに上。
デス声の合間にノーマルな女性声でも歌い、不思議な叙情をかもし出している。
おそらく普通のメタルファンからすると「気持ち悪い」サウンドだろうが、プログレ好きには理解可能。
キーボードがかなり活躍していて、ヴォーカルの個性とともにこのバンドの核を担っている。
デス声抜きの曲はほとんどもうJAPSプログレ状態で叙情的。ある意味日本からしか出て来ない音です。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 デスメタル度・・3 総合・・8

五人一首「無礙の人」

日本の和風プログレッシブ・デスメタルバンド、五人一首のシングル。2002作
インパクトの強かった1stに続く1曲入りシングル。
一曲といっても9分以上あり、このバンドのプログレ的な大作指向が知れる。
ギターを引きながらデス声と普通声を使い分けて歌うあの字嬢のインパクトは
(顔もそうだが・・)やはり大きく、奇妙な日本語の歌詞が面白い効果になっている。
デス声などの押しの要素に比してバンドのアンサンブルはかなりプログレ的で
変拍子リズムに軽やかに絡むピアノ、キーボードは繊細かつ叙情的。
たとえば陰陽座が正統派なら、こちらは反正統派。気持ち悪いプログレメタル好きは必聴。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 インパクト・・9 総合・・8

五人一首 「内視鏡世界」

日本の和風プログレッシブ(デス)メタルバンド、ごにんいっしゅの2nd。2005作
1stから5年、シングル「無礙の人」をはさんでの本作も素晴らしき変態メタルサウンドが炸裂だ!
テクニカルな変則リズムに、プログレ的な匂いのする美しいキーボード、
そしてデス声と女性声を使い分けるあの字嬢の壮絶なヴォーカル。
日本語にこだわった歌詞の不可思議な世界も、妖怪などの異形の美を表現していて
独自の世界観を盛り立てている。音的には前作の路線を継続しつつ、
部分的にはプログレメタル的な非常に緻密なアンサンブルが素晴らしい。
また、普通の女性声メインの曲などは、陰陽座並みにメロディアスでありながら
変態パートとのいいコントラストとなっていて、これはライブで見てみたいな、と思わせる。
プログレとデスメタルの合体、あるいは「DREAM THEATER+人間椅子」というべきか、ともかく、
一般のリスナーからは極北にある、激しく、奇形のサウンドで美しき禍々しさに溢れた作品である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 変態度・・9 総合・・8.5
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GUARDIAN HACKER「FLARE IN REVERBERATION」
日本のヘヴィロックバンド、ガーディアン・ハッカーの2009年作
サウンドは比較的オーソドックスなヘヴィロック系なのだが、そこに乗る女性ヴォーカルの
やや舌ったらずの歌声が、どこか危うい情緒とエキセントリックなものを感じさせる。
英語の歌詞も含めて、いい意味で日本人らしからぬ倦怠と浮遊感が漂っていて、
ギターの重ねによる重厚さと、メランコリックなフレーズもなかなかのもの。
楽曲やメロディ自体のインパクトは薄いが、女性声そのものが個性となっている。
メロディアス度・・7 エキセントリック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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GUARDIAN HACKER「The Lastman Standing」

日本のヘヴィロックバンド、ガーディアン・ハッカーの2011年作
ジャケを見るとアキバ系バンドになったのかと思ったが、内容の方はちゃんとしてます。
ヘヴィなギターワークとメランコリックな質感に、情感豊かな女性ヴォーカルで聴かせるスタイルは
随所にシンフォニックなアレンジや男性スクリームもまじえ、前作以上に音に厚みが加わってきた。
定型にとどまらない音程のエキセントリックな歌唱は、その危うい感じが好みを分けるだろうが、
ハスキーな声質を含めて、ひとつの個性といってもよいだろう。完成形まであと一歩というところ。
メロディアス度・・7 ヘヴィロック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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HAL & RING「ALCHEMY」
日本のプログレバンド、ハル・アンド・リングのアルバム。2006作
新月の前身であったHALと、新月のサポートKeyだった小久保隆氏のバンドRINGが合体し、
新たに録音をして発表したもの。新●月●全●史に含まれていたHALの4曲も新たに甦り、
ハモンドオルガンにギターが鳴り響き、ELPを思わせるキーボードプログレの王道が炸裂している。
最新の録音であるだけに元のデモ音源に比べ、ノスタルジックな部分と突進力はや希薄だが、
30年の年月を経てこうして曲が正規に録音されたことは作曲者の鎌田氏も感慨深いことだろう。
FOCUSを思わせる4などには、当時のバンドのヨーロピアン指向への憧れのようなものも感じられ、
こうして聴いてみると、やはり新月の幻想的で演劇的な音楽性とは別のものだったのが分かる。
シンフォニック度・・7 プログレ度・・8 温故知新度・・9 総合・・7.5
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浜田麻里Aestetica」

日本の女性ロックシンガー、浜田麻里の2010年作
デビューからすでに28年、元祖HRクイーンとして、そのハイトンーンヴォイスで
多くのリスナーを魅了してきた彼女の、本作は23作目のアルバムとなる。
シンフォニックなイントロから、ギターが入るとけっこうヘヴィなHR風味となり、
年月をへても変わらない彼女の絶品のハイトーンが響きわたる。
あくまでパラードやポップな曲がメインながら、随所に聴かせるギターソロや
美麗なシンセとともに疾走するメロスピ風味の曲など、メタル要素も美味しく、
このキャリアにして勢いと輝きを失わない彼女の姿勢はまったく素晴らしい。
高崎晃や宮脇“Joe”知史をはじめ、多数の実力あるミュージシャンが参加している。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・9 総合・・8
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HEAD PHONES PRESIDENTFolie a deux」

日本の女性Voヘヴィロックバンド、ヘッド・フォンズ・プレジデントの2nd。2007作
一聴して1stよりも音がヘヴィになり、ANZA嬢の歌声も表現力がぐっと増した。
前作では絶叫部分がただ耳障りなだけだったが、今回はアヴァンギャルドな要素は少し減り
そのおかげでちゃんとクリーンヴォイスの対比としてのスクリームが激しさとして成り立っている。
ヘヴィなギターリフと個性的な女性ヴォーカルが、なんとも奇妙なコントラストをなし、
少女的な痛みと血の匂いに、老婆のような倦怠とが重なって、痛烈なサウンドをなしている。
単なる女性声ヘヴィロックというだけでなく、この音には土着的な怨念のような精神性が感じられる。
メロディアス度・・7 ヘヴィロック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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HEAD PHONES PRESIDENTFolie a deux」
日本の女性Voヘヴィロックバンド、ヘッド・フォンズ・プレジデントのミニアルバム。2009作
スクリームを織りまぜたAnza嬢の強烈なヴォーカルで聴かせるヘヴィロックサウンドはそのままに
ヘヴィなところはより激しくなり、静寂パートやブレイクとの対比がいっそう極端に際立った。
やはり内的な痛みを感じさせるこの歌声は、聴いていて胸に突き刺さるようだ。
メロディアス度・・7 ヘヴィ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Headphones President「Pobl Lliw」

日本のヘヴィロックバンド、ヘッドフォンズ・プレジデントの2010年作
女性ヴォーカルのヘヴィロックバンドとして、押しも押されぬ人気バンドへと成長したこのバンド、
本作は過去の楽曲の新アレンジと新曲を収録した企画アルバムで、
民族調のパーカッションとアコースティカルな雰囲気に包まれた、
これまでとは一風変わったサウンドを披露。紅一点、Anza嬢のヴォーカルは
可愛らしさと妖艶さを演じるように表現力が加わって、この曲調にも似合っている。
これまでのファンには意外な音だろうが、アラビックでエスニックなサイケロックとして楽しめる。
アコースティック度・・8 エスニック風味・・8 女性Vo度・・8 総合・・8


HeavensDustWithout A Voice

日本のヘヴィロックバンド、ヘヴンズダストの2007年作
ヘヴィなギターリフによるモダンなサウンドに、太鼓や尺八などの和楽器が重なる。
日本独自の精神を感じさせつつも、それを自然とロックに融合させているバンドだ。
ゴシック的な耽美さをかもしだす女性ヴォーカルの歌唱はなかなか魅力的で、
笛や琴などの音色とともに、楽曲の中でやわらかな叙情を作り出している。
すでにアメリカなどでも人気を得ているらしいが、確かにそれだけのクオリティはある。
ゴシック風の和楽器入り女性声ヘヴィロック。オフィシャルサイトはこちら
メロディアス度・・7 ゴシック風味度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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HeavensDust「Closure Leading The Way」

日本の男女Voヘヴィロックバンド、ヘヴンズ・ダストの2007年作
尺八や和太鼓などの和楽器を使用していると聞いて、日本の六三四を思い浮かべたが
こちらはもう少しゴシック風味のある叙情的なヘヴィロック(メタル)サウンド。
ヘヴィなギターリフに尺八がからみ、そこに男性ヴォーカルの咆哮が重なる。
ゴシックメタル的に歌う女性ヴォーカルはなかなか魅力的で、
サウンドに叙情美を付加する意味で良いアクセントとなっている。
またヘヴィなだけでなく、しっとりと聴かせる美しい曲などもあって、
むしろ和楽器はおまけとして、EVANESCENCE的にも聴けたりするのがよい。
メロディアス度・・7 ヘヴィロック度・・8 むしろゴシック度・・8 総合・・8
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HIGH and MIGHTY COLOR「傲音プログレッシヴ」

沖縄出身の女性Voロックバンド、ハイ・アンド・マイティー・カラーの2nd。2006作
これまでも名前は聞いたことあっても、所詮はJ POPだろうと思っていたのだが、
偶然にNHK BSで放映していたライブ映像を見て、そのメタルっぷりに驚いた。
曲はNIGHTWISH + X JAPAN + 陰陽座みたいな雰囲気で…なかなかツボをついていたのだ。
女性ヴォーカルも黒猫さんに比べればまだまだながら、正統派に歌いあげる感じには好感が持てる。
曲のアレンジ的には、前述したバンドの要素をときおり感じさせつつも、
キャッチーな歌メロには非メタルリスナーにも向けられたメジャー感もある。
しかし、デス声を入れたり、メロスピ並みに疾走を始めたりと、バックの演奏陣には
確実にメタラーの素養がにじみ出ているので、我々はにやりとしながら聴くのが正しいかと。
ただし曲によってモロに陰陽座みたいな歌メロが出てきたりするので、
今後はオリジナリティの追求を目指して欲しい。可能性を感じるバンドなのは確かです。
メロディアス度・・8 メタル度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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HIGH and MIGHTY COLOR 「参」

日本のロックバンド、ハイ・アンド・マイティー・カラーの3rd。2007作
前作「傲音プログレッシヴ」NIGHTWISH+陰陽座という感じで、
J-ROCKというよりも、女性声メタルファンなどにも大いにアピールする内容だった。
続く今作は一聴して楽曲の質が増し、サウンドに説得力が加わっている。
メタリックなギターリフにキャッチーなメロディを乗せ、ときにヘヴィに
ときに叙情的に聴かせるスタイルは、メジャーなスタイルの中にもマニア心を感じさせる。
女性Vo、マーキーの歌声も、以前よりも力みのない歌唱で自然体になり、
全体的に演奏自体にも余裕が出てきた感じがする。ヘヴィロック的なモダンさと、
ポップな感覚、そこにメタル要素を上手く加味したバランスのよいアルバムだ。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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HIGH and MIGHTY COLORROCK PIT
日本のメロディックロックバンド、ハイ・アンド・マイティー・カラーの4th。2008作
前作から1年ほどという短い期間で届けられた本作は、よりまとまりを感じるアルバムだ。
従来からのヘヴィな側面もそこそこ見せつけながら、キャッチーかつポップなメロディで
一般のリスナーにも聴かせられるだけのメジャー感を漂わせているのはさすが。
女性Voマーキーの歌声は、前作からしっかりとした表現力を身に付けていて、
そこに絡むデス声込みの男性Voの入れ方などもモダンなアレンジで違和感がない。
ただ、聴きやすさを重視したためか、曲にしろメロディにしろさらっとしすぎの印象。
個人的にはもう少し湿りけのある叙情や、メタリックな濃密さを聴きたかった。
メロディアス度・・7 キャッチー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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平山照継「ノイの城」

テルズシンフォニアで活動する平山照継のアルバム。1983作
NOVELAのギタリストだった平山照継がノヴェラからテルシンに活動を移行する時期に、
自身のファンタジックな世界観をコンセプトストーリーにした作品。
女性Voを含め、後のテルシンを感じさせる部分が大きいが、リズム隊がNOVELAなので
(妙にドラムが上手いなと思って聴いていたら、やはり西田竜一だった、という)
音的にはノヴェラのアルバム「最終戦争伝説U」からの流れでも聴ける。
ジャケットや歌詞などには童話的な可愛らしさ、コミカルさもあり、
それらを敬遠するような人には向かないがドリーミーなシンフォ作として良質な作品。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 ファンタジック度・・8 総合・・8
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Hiroyuki Ishizawa & IO「Glass Castle」

日本のシンフォニックロックユニット、ヒロユキ・イシザワ&イオのアルバム。1990作
現在はKALOという名前でアルバムを出しているMasahiro Uemura氏が在籍していた。
はかない系の女性Voといかにもなシンフォニック系のシンセワークを中心に、
このファンタジックなジャケのような、少女マンガ風の幻想的な世界観を描き出すサウンド。
いわゆるメルヘン調のJap'sプログレに免疫がない方は即座に拒否反応を起こすだろうが、
逆にテルシンやマージュリッチなどが大好きという方なら問題なく楽しめるだろう。
チープな録音、アマチュア臭い演奏を含め、いかにも自主制作然した音であるが、
かえってその純粋なるファンタジー意識には好感が持てる。
バンドはこの後FAIRYという名義でアルバムを一枚残し消滅。
シンフォニック度・・7 ファンタジー度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7




一ノ瀬大悟デュオ「MILD」

コントラバス奏者、一ノ瀬大悟とガットギターの祥によるデュオ・ユニットの2011年作
コントラバスとクラシックギターで、いったいどんな音楽が出来るのか想像もつかないが、
二本の弦楽器による、対位的な絡みと、静寂の間を使った変則リズムによって、
クラシカルでジャジー、そしてアヴァンギャルドな味わいもある、独特のサウンドを描いている。
重厚なコントラバスが土台となりつつ、ギターが自由度の高いフレーズを奏でたり、
即興的に変化させてゆくリズムに、二つの楽器があうんの呼吸で反応し合いながら、
素朴な音でありながらも曲調は流れるように変化してゆくという、そんな面白さがある。
おそらくライブでは、さらに凄い即興をしているのだろう。生々しい演奏に引き込まれる。
アコースティカル度・・9 プログレ度・・7 演奏度・・9 総合・・8
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IGZIT-NINE

日本のプログレ・ジャズロックバンド、イグジット・ナインのアルバム。2003作
KENSOあたりにも通じるインストのジャズロックで、軽快かつテクニカルなサウンド。
変拍子リズムを多用しながらも、ギターの分かりやすいメロディが主導なので
とても聴きやすく、ハードめのメロディアスなフュージョンとしても楽しめる。
この手のジャズロックとしては軽すぎない適度なヘヴィさもあり、
ロックとしての硬質さと、キーボードを含めての音の重ねによる空間的なサウンドが特徴的。
プログレファン向けのジャズロックとしてはとても出来のいいアルバムだ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 テクニカル度・・8 総合・・8
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INSPIRE「ALIVE」

NOVA-ERA、MASTERMIND、SIEGFRIEDといった東京の中堅メタルバンドのメンバーが集結した
プロジェクトバンド、インスパイアのアルバム。2009作
女性Vo、Sugino嬢の爽やかな歌声と、シンフォニックかつメロディアスな楽曲は
ALHAMBRAやLIGHT BRINGERあたりにも通じるなかなか壮麗なサウンドだ。
日本語歌詞のものは古き良きジャパメタ的な雰囲気も漂わせていて、
メロディには綺麗なだけでなく、ほのかな哀愁の叙情があるのもいい。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 日本度・・8 総合・・8
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interpose+

日本のシンフォニック・ジャズロックバンド、インターポーズのアルバム。2005作
女性Voを含む5人組みで、80年代から活動していたが、アルバムとしては初めてらしい。
基本はジャズロックぎみのシンフォニックロックで、古き良きJAP'sプログレ的なキーボードの音色や、
年季を感じさせるメロウなギター、曲によってはテクニカルで軽快な変拍子が気持ちよい。
どちらかというとインスト重視だと思いきや、ヴォーカルが入ると曲の雰囲気が変わり
日本的な歌詞とともに、どこかなつかしいようなシンフォニック歌謡風にもなるのが面白い。
ゲストにはKBBの壺井氏が参加、艶やかなヴァイオリンを聴かせてくれる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 JAP'sプログレ度・・8 総合・・8
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interpose+「INDIFFERENT」

日本のシンフォニックロックバンド、インターポーズの2nd。2007作
女性Voものシンフォ系プログレバンドとして、前作はなかなか気に入っていたが、
BにKBBのDani氏が正式加入した本作は、ジャズロックタッチの軽やかな曲調が前に出てきている。
それとともにアンサンブル重視のスタイルで、女性Voの歌唱からも力みがなくなり、
前作のシンフォニックハード歌謡っぽさがかすかに薄まっているようだ。
ただ、2、5曲目などの歌パートには、古き良き情感とともに懐かしさを感じさせるメロディが、
品のよいジャズ風味とともに挿入されていてじつにしっとりと聴ける。
全体的に静と動のメリハリが付き、じっくりと情感をつむぐ部分と、
テクニカルなジャズロック部分とのコントラストがバンドの個性として機能しており、
細かな曲アレンジや演奏面においては、確実にクオリティを上げてきたという印象。
懐かしき日本の香りのするプログレバンドとして一聴の価値がある作品だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 懐かし情感もあり度・・9 総合・・8
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J.A.シーザー悪魔の家+天井桟敷「国境巡礼歌

寺山修司による“演劇実験室”天井桟敷の音楽を担当する、J.A.シーザーの1973年のライブ音源。
ラウドなギターの鳴り響くロック編成に、琴や三味線、琵琶なども取り入れ、
サイケデリックな感覚に包まれた演奏で始まるが、やはり寺山演劇にも通じるような詩編や
日本の土着的な怨念や呪術性も内包していて、単なるバンドのコンサートではない異色の世界観だ。
音質や演奏面の粗さも含めて、純粋にロックバンドのライブをイメージすると拍子抜けであるが、
このアヴァンギャルドさ、70年代における演劇芸術の自由性を含めて、まさに唯一無二の舞台音楽である。
ロック度・・7 演劇的度・・8 アヴァンギャル度・・9 総合・・8
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J・A・シーザー/天井桟敷「阿呆船」

寺山修司によって設立された“演劇実験室”天井桟敷により、
1976年、イランのペルセポリス芸術祭にて上演された劇のスタジオ録音音源。1977年作
法王庁の穴堀り男が生きた自分を掘り起こし、「阿呆裁判」が始まってゆくという、
なんとも突飛でアヴァンギャルドなストーリーだが、狂気や観念、あるいは哲学的思想までも盛り込んで、
ある種、感動的なまでの馬鹿馬鹿しさとともに進行してゆく。演劇舞台全体としての破天荒な勢いと、
音楽を担当するJ・A・シーザーの不思議な魅力の楽曲が合致した一種異様なミュージカルでもある。
サルバトール・タリ、嵐妖子といった名優たちによる、やや下品かつエロティックなセリフや歌も刺激的だ。
現在のJ・A・シーザーは故、寺山の意志を継いだ劇団「万有引力」を率いて活動中、
アニメ「少女革命ウテナ」等を含め、数々のサントラ作品などを送り出している。
シーザー度・・8 アヴァンギャルド度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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J・A・シーザー/天井桟敷「身毒丸」

寺山修司が率いる“演劇実験室”天井桟敷が、1978年紀伊国屋ホールで公演した
「身毒丸」の実況録音で、中世の説教節「しんとく丸」を基にした本演劇は、
J.Aシーザーによる音楽をたっぷり使った、アヴァンギャルドなミュージカルでもある。
混声コーラスによるある種呪術的なまでに濃密な歌声と、鳴り響くオルガン、
日本的な遊び言葉の羅列には、聴き手のプログレッシブな感覚を刺激する。
箏のつまびきをバックにした蘭妖子の独特な語り声、オペラのようなソプラノに
ヴァイオリン、フルート、琵琶の音色、そこにロック的なギターとドラムが加わると、
劇と音楽が融合した独自の世界観が完成される。裏さびれた哀愁と古き良き郷愁、
どろどろとした土着性、愛憎と暗闇、笑いの中の悲しみ、ひねくれた内面的な痛みなど、
さまざまな奇妙な感覚が音楽や台詞で表現されてゆく。おそるべき芸術オペラである。
シーザー度・・8 アヴァンギャルド度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・8.5
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KALO「SPIRAL DREAM」

かつてヒロユキイシザワ&イオフェアリーという名義で2枚のシンフォニック作を出した
ギタリストであり中心人物、上村政弘によるカロのアルバム。2004作
のっけからドラマテイックなギターが炸裂し「おお」と思わせる。
シンフォニックなキーボードに流麗なメロディを乗せるギターを絡ませた
インストメインのサウンドで、全体的にきらきらとした美しいイメージ。
3曲で女性Voが歌っているのもアルバムとしていいアクセントになっていて、
ジャップスシンフォが好きな方なら手放しで喜べる作品だろう。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 きらきら流麗度・・9 総合・・8
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KBB「LOST AND FOUND」
日本のヴァイオリン・プログレバンド、KBBの1st。2000作
バンド名はなんの略なのか不明(ポーランドにSBBってバンドがいたが・・)。
ギターも兼ねる壺井氏のヴァイオリンと、キーボードが絡む美しいインストサウンドで、
ジャズロックといってもテクニカルさよりは優雅さが前面に出ている雰囲気。
そしてやはり印象的なのはその艶やかなヴァイオリンの音色で、
当たり障りのないキーボードの音は、むしろ引き立て役に聴こえてしまう。
10分以上の大曲もあり、ゆるやかな構成力で聴かせてくれるが、スリリングさはやや希薄か。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 ヴァイオリン度・・8 総合・・7.5
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KBB「FOUR CORNER'S SKY」

日本のヴァイオリン・プログレバンド、KBBの2nd。2003作
変拍子入りの軽快なリズムに、絡み合うシンセとヴァイオリン。
前作よりも楽曲のメリハリがつき、全体的にダイナミックになった印象で
甘さはやや押さえ気味で静かなる緊張感が増した。
リズムセクションのタイトさとともに、前作にやや感じられた散漫さは消え
KENSOにも通じる涼やかなアンサンブルを聴かせてくれる。
ただ、 メインとなるヴァイオリンの音色は相変わらず素晴らしいが、
全編インストなので、ややもすると品のいいBGMになってしまいがちなのが難点か。
熱のこもらない優雅なシンフォ・ジャズロックが好きな方にはお勧めだ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 艶やかヴァイオリン度・・9 総合・・7.5
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KBB「LIVE 2004」

今や海外からの評価も高いKBBのライブアルバム。
壺井氏の艶やかなヴァイオリンを中心としたヴァイオリンプログレとして、
アルバム2枚を発表し、認知度も高まってきているこのバンド。
このライブ音源では、スタジオ盤以上に躍動感のある演奏を聴かせてくれる。
やや潔癖症ぎみに整然としていたアルバムの音以上に、
ドラムにしろベースにしろ伸び伸びと跳ねている印象で、
そこに乗るヴァイオリンの音色もいっそう生き生きと聴こえてくる。
オールインストであるが、メロディには歌心が感じられるようになり
大曲中のインプロ部分も含めて、バンドとしての熟成が演奏に表れている。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ライブ演奏・・8 総合・・8
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Kelly Simonz's Blind FaithSign of the Times」

日本のギタリスト、ケリー・サイモンズ率いる、プラインド・フェイスの1st。1998年作
イングヴェイの影響下にあるネオクラシカルなギタープレイを聴かせつつ
メロディセンス、楽曲の質は単なるフォロワーにとどまらないものがある。
英詞によるヴォーカルにも素人臭さはなく、美しいシンセワークやピアノなど
しっかりとしたクラシックの素養をにじませる繊細な楽曲アレンジとともに、
耳に心地よい叙情美に溢れている。自主制作のレベルを超えたアルバムだ。
メロディアス度・・8 クラシカル度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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Kelly Simonz「Silent Scream」

日本のネオクラシカルギタリスト、ケリー・サイモンズの2nd。1999作
先に1stを聴いたときには、そのテクニックのみならず、
日本人離れしたメロディメーカーとしての才能にもいたく感服したのだが、
本作でもそのクオリティは健在。海外アーティストかと思わせるほどに
違和感のないハードロックサウンドは、適度にテクニカルなプレイを織り込みつつも
決して自己満足にならず、キャッチーなメロディとともに楽しませてくれる。
そして美しいバラード曲における繊細さは、多くのリスナーの耳を惹きつけるだろう。
メロディアス度・・8 ネオクラ度・・7 楽曲・・8 総合・・8
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Kelly Simonz's Blind Faith「The Rule of Right」

ケリー・サイモンズプラインド・フェイスの3rd。2002作
のっけからネオクラ風疾走曲で、一聴して1stよりも普通に様式美メタルしている。
もちろんテクニックは抜群だし、この手の日本のバンドに比べると
堂々とした音の説得力はやはり一歩抜きんでているのだが、
なんというか、1stにおける日本的な繊細な叙情が好きだったのだなあ。
メタルファンにとっては断然本作の方が気に入るだろう。それだけの質がある。
自分はむしろバラード曲での泣きメロと美しさにぐっときます。
メロディアス度・・8 様式美メタル度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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Kelly Simonz’s BLIND FAITH 「THE BEST OF」

日本のギタリスト、ケリー・サイモンズ率いる、プラインド・フェイスのベストアルバム。2010作
1998年のデビュー作Sign of the Times」は、それは衝撃的な傑作だった。
イングヴェイ的なネオクラシカルプレイの中に、日本的な繊細な叙情をたっぷりと織り込んだ、
そのクラシカルな楽曲は、日本人というレベルを大きく超えたクオリティと存在感を有していた。
本作は過去のアルバムから選ばれた曲をリマスターし、2曲の新曲を収録。
シンフォニックで壮麗なプロローグで幕を開け、いかにもなネオクラシカルなギターで疾走、
一方では日本語による甘い歌声で聴かせるJap'sプログレ風のバラードもあったりと、
単にメタルというだけにとどまらない、シンフォニックなハードロックとしても魅力充分。
そして、カノンのメロディへとつながるラスト曲は感動的だ。
クラシカル度・・8 ネオクラ度・・8 美麗度・・9 総合・・8
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KENNEDY!
日本のプログレバンド、ケネディ! のライブアルバム。1987作
スタジオアルバム1枚と、このライブアルバムを残して消えた幻の名バンド。
サウンドはギター、ドラム、キーボード、サックスという4人によるインストで、
ジャズロックを基本としながらも、ときにメロディアスでシンフォニックなキーボードワークが光る。
ライブ音源だけに音質はそれほどよくはないのだが、即興をまじえたたたみかけるような演奏には
聴き手を惹きつけるパワーがあり、単なるプログレ、ジャズロックにとどまらない破天荒な勢いに満ちている。
メロディアス度・・7 音質・・7 ライブ演奏・・8 総合・・7.5
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KENSO「夢の丘」

日本のプログレバンド、ケンソーの5th。
これまで一番好きなのは「セカンド」でしたが、本作の完成度を聴けば、これこそが最高傑作と思えます。
初期のマニアのためのプログレから完全に脱却。ここにあるのは普遍的宇宙です。
ジャケットからしてそうで、音にある自然さとさりげなさ、そしてその美しさを見事に表している気がします。
シンフォニック、メロディック、ジャズ、あるいはトラッドといったあらゆる要素が詰め込まれ、
それを空気のように自然に取り入れた演奏は素晴らしく、全篇インストであるのにまったく飽きさせません。
じつに自然な音響のためさらっと聴きながせもしますが、深く聴くとやはり驚愕の演奏と緻密さです。
これが10年前の作品とは…信じられませんな。全プログレファンのマストアイテム。
メロディアス度・・8 プログレ度・・9 演奏・・9 総合・・9
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KENSO「IN THE WEST」

日本が誇るプログレバンド、ケンソーのライブアルバム。1998作
1997年渋谷ON AIR WESTでの録音。いまや名実ともに日本プログレの第一人者ともいえる彼ら、
これはもともとは発表するつもりのない16トラックで録音されたものを
ファンの要望によってバンド側がアルバムとして制作したものであるという。
確かに低音の迫力などはやや欠けるが、音質的にはまったく問題なく、
ライブでの熱のある演奏と疾走感がしっかりと伝わって来る。
1st〜3rdの初期の曲もけっこう取り上げており、「空に光る」「海」といった
日本的情緒のある名曲がアルバム版以上に躍動しているのが素晴らしい。
このバンドの凄いところは、ライブ演奏においてもロックとしてのダイナミズムを失わず
下手をすると聴き易いだけのフュージョンになってしまいかねないところを
曲のアレンジの妙と演奏の力とで聴かせてしまうところである。
また、テクニカルなパートだけでなく静けさのある部分でも、インストでありながら
聴き手を引き込むだけの「音の世界」をすでに作り上げてしまっている。
PFMHAPPY THE MANなどにも通じる、メロディと演奏の両立がなされたバンドなのだ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ライブ演奏・・9 総合・・8
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KENSO「天鳶絨症綺譚」

日本が誇るプログレッシブロックバンド、ケンソーの7th。2002作
タイトルの読み方は「びろうどしょうきたん」。“ビロード症”という精神分裂的病をコンセプトに
オールインストでありながら、カラフルかつ奇天烈な世界観を音で描き出している。
初期のプログレ的なプログレであったケンソーの呪縛から今だ抜けられないでいる方も多いだろうが、
たとえヘヴィになったとしても、彼らの前進、進化し止まることはない。それこそが真のプログレだ。
ときにHR的ですらある清水氏のヘヴィなギターに、ロック的なグルーブをもった村石氏ドラムは
変拍子入りまくりの楽曲にあっても、「全てはロックなのだ」と語ってでもいるかのようだ。
キーボードの味付けはシンフォニックというよりは、異国的で、モダンさとレトロさが混在しており
テクニカル一辺倒になりがちなサウンドにしなやかで眩惑的な質感を与えている。
“韜晦序曲 ”“隠遁者の娘”“夜のドッペルゲンガー ”といった不可思議なタイトルも想像を刺激する。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 ヘヴィプログレ度・・9 総合・・8
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KENSOうつろいゆくもの

日本のプログレバンド、ケンソーの8thアルバム。2006作
今回はジャケからしてなにか異色な感じですが、内容は期待通りかそれ以上。
前作のヘヴィさを適度に残しつつも、初期を思わせるシンフォニックなアレンジも取り入れ、
昨今の作品ではもっとも人々の望むだろうケンソーサウンドが聴ける。
やや詰め込み気味だった重厚な前作に比べて、清水氏のギターはメロウなフレーズを連発、
キーボードのやわらかな音色に包まれて、流麗なアンサンブルがゆるやかな自然体で音をつむいでいる。
テクニカルな突進力を見せつけるのではなく、あくまで曲の中でバランスを組み立てているのが
耳触りの良さにもつながっていて、バンド全体の音がやわらかく一体化しているという印象。
空間的な彩りをかもしだすシンセもじつに見事で、光田、小口両氏のセンスが存分に発揮されている。
また、オールインストかと思いきや、女性Vo参加の曲もあり、トラッド的で異色な質感を放っている。
反面、アルバムとしてのまとまりにはやや欠けるが、各楽曲の演奏面での成熟度は過去最高と言ってよく
日本のプログレ初心者のリスナーにもお勧めできて、同時に往年のファンも納得させるだけの力作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 ゆるゆか自然体度・・9 総合・・8.5
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KILLING TIMEFILLING TIME WITH “KILLING TIME”」

テクニカルプログレバンド、キリングタイムのベストアルバム。1988作
清水一登、坂倉文、Ma*Toの三人を中心に結成された「暇つぶし」の意を持つバンド。
プログレ、ジャズ、クラシック、民俗音楽等を融合させた個性的なサウンドで、
北欧のサムラあたりを思わせるユーモアとヒネたセンスを感じる。
変則リズムに溢れた演奏は、そのキレの良さもあって今でいうMATS/MORGAN的な
アヴァンギャルドさを感じさせつつも、反対に土着的な柔軟性も有しているのがミソ。
曲によって雰囲気が全然違うし、テクニカルといってもロック的なものではないので
イマイチ理解しにくいかもしれないが、現在聴いても新鮮な音楽であるのは確か。
少々マニアックな名前を出すなら、KATZEN KAPELLHARDSCOREあたりの
チェンバー系でありながら「コロコロとしたしっとりさ」が好きならたぶんハマるかと。
2005年のリマスター盤には「日没」のサントラバージョンがボーナスとして加わっている。
メロディアス度・・7 しっとりでアヴァンギャル度・・8 ロック度・・3 総合・・8
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金属恵比須「イタコ "Itaco" Live at SilverElephant, April 2007
日本のプログレバンド、きんぞくえびすのライブDVD。2007作
ドラムにギター兼シンセ、ベース兼ヴォーカルという三人編成で
面白いことにビジュアルコンポーザーなるメンバーがもう一人付いている。
これまでに2枚のCDを出しているようだがそちらは未聴、これは2007年に行われた
ライブの模様を収めたDVDであるが、冒頭になにやらサスペンスホラーのような
ホームムービーが付いていて、ストーリーやコンセプトと関係しているのだろう。
演奏のほうは、「日本のアネクドテン」とも評されるように、クリムゾン影響下の
へヴィープログレサウンドで、そこに昭和的な日本のレトロ感覚が加わった雰囲気だ。
フロントのギター/シンセ奏者は派手な衣装でプログレッシプな狂気を感じさせ、
ドラマーは女性でややパワー不足ながらも手数もあり、演奏力は安定している。
ミニムーグ、ハモンドなど、プログレファン好みの要素も多く、曲間の奇妙なSEや
ナレーションなど、彼らの世界観を面白いと感じられればしだいに引き込まれるだろう。
映像的にいうとシルバーエレファントという狭い会場のせいもあって、
ライティングやカメラワークなどがやや貧弱ではあるが、ただそれもむしろ
レトロでローカルな世界観のひとつとして彼らには似合っているのかもしれない。
今後は、ギターにしろシンセにしろフレーズのひとつひとつにオリジナリティが出てくれば
個性派の日本産プログレバンドとしてより成長できるだろうと思う。
ライブ映像・・7 ライブ演奏・・8 昭和レトロ度・・9 総合・・7.5
MUSIC TERMにて視聴&通販可能


KNIGHTS OF ROUNDEternity
日本のメロスピバンド、ナイツ・オブ・ラウンドのアルバム。2007作
「円卓の騎士」のバンド名とRPGのようなジャケからしてすでに内容を物語っているが
やはりいかにもなイントロに続いて、いかにもな疾走メロスピが始まります。
演奏陣も及第点、歌もギリギリ及第点という感じで、まあ悪くはないですが
ややありがちなギターリフにどこかで聴いたようなコード進行という、
良くも悪くも日本の若手によるマイナー系メタルバンドという印象。
MasterpeaceAZRAELLIGHTNINGあたりのレベルにはまだ至っていない。
そのAZRAELANCIENT MYTHといったバンドのKeyもゲスト参加しているが、
今後はもっと彼らなりの個性、メロディ、アレンジの質が要求されるでしょう。
メロディアス度・・7 疾走度・・7 楽曲・・6 総合・・7
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KNIGHTS OF ROUNDThe Book Of Awakening」

日本のメロスピバンド、ナイツ・オブ・ラウンドのアルバム。2010年作
ファンタジックなジャケも含めてRPGのような世界観のシンフォメタルであるが、
2007年の前作は、いかにもB級臭いメロスピで、正直なところ印象に薄かった。
壮麗なイントロからSTRATOVARIUSばりの疾走曲で始まる本作も、個性という点では弱いのだが、
そのクサいメロディにはさらに磨きがかかり、力強さのないハイトーンヴォーカルとともに、
これぞファンタジー・メロスピ!というサウンドを恥ずかしげもなく繰り広げている。
きらびやかに疾走するそのクサメロぶりには、思わずにやにやしてしまう。
クサメロ度・・8 疾走度・・8 ファンタジー度・・9 総合・・7.5
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KNIGHTS OF ROUND「THE GATEWAY TO NEW DIMENSION」

日本のメロスピバンド、ナイツ・オブ・ラウンドのミニアルバム。2011年作
クサメロ愛好家御用達のこのバンド、5曲入りの本ミニもロマンあふれるイントロからして
すでにクサクサでにんまり。ツインギターのクサメロで疾走するお決まりの疾走メロスピ曲も
もはや新鮮味はないが、前作からだいぶ成長してきたアレンジ面での聴かせ所が光っている。
ファンであれば次のフルアルバムもに大きく期待できる内容だろう。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 クサメロ度・・8 総合・・7.5
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高円寺百景「Hundred Sights of Koenji」

日本のプログレバンド、こうえんじひゃっけいのアルバム。1994/2007年
日本版マグマともいうべき1994年の名作の、ドラム再録、全編リミックスによる再発アルバム。
吉田達也の激しいドラムが渦巻く中をコバイヤ語による妖しいコーラスワークが響きわたる。
シンセを含めて重厚なサウンドは、混沌としながらもやはりどこか日本的で
呪術的な歌声とともに、わびさびのある情緒をもかもしだしている。
ヘヴィなジャズロックと、どろどろとした世界観…いわばJ.A.シーザー風味を
融合させた、激しいうねりと熱気にあふれたサウンドはとても刺激的だ。
妖しさ度・・9 コバイヤ度・・8 うねりと熱気度・・9 総合・・8
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高円寺百景Viva Koenji !!」

日本のプログレバンド、こうえんじひゃっけいの2nd。1996作
ドラムの吉田達也を中心とした濃密でハイテンションなアンサンブルに、
コバイヤ語のヴォーカルと男女コーラスが妖しく交差する、“日本版マグマ”ともいうべき
サウンドは本作も変わらず。1stのインパクトが強かったので、正直まったく同じ路線だと
さすがにこの濃さにやや食傷気味か。MAGMAが好きな方であれば楽しめる力作だとは思う。
メロディアス度・・7 ハイテンション度・・8 マグマ度・・8 総合・・8
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LANCER>>Beehymenoptera
日本のヘヴィロックバンド、ランサー・ビーの2011年作
どうでもいいが、ヴォーカル嬢はファッション雑誌のモデルさんでもあるらしい。
1曲めはヘヴィなリフでたたみかけるモダンなロックサウンドにエフェクトのかかったヴォーカルが乗る。
全体的には、これといったインパクトはないのだが、シンセアレンジがピコピコだったりオルガン入ってたりして、
プログレや古き良きハードロック色が垣間見えたりするのが面白い。これもミクスチャー的といえばそんな感じかしら。
曲によってはゴシック的な耽美さもあっていい感じなので、今後はサウンドの方向性を絞っていってもらいたい。
メロディアス度・・7 ヘヴィロック度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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L'EVOLUZIONE「ANTIBIOTIC RHYTHM」

日本のプログレメタルバンド、レヴォルツィオーネの1st。1999作
元はISISというシンフォニックバンドだったらしいが、そちらは未聴。
テクニカルで展開の多い曲調に、プログレ風のきらびやかなシンセワーク、そして
癖のあるハイトーンヴォーカルが独特のメロディを英語の歌唱で聴かせるサウンドは、
DREAM THEATER的な構築部分とともに、FATES WARNING的なアンバランス性を持った
なかなか深いところを目指しているように感じる。つまりマニアックかつ濃密な音楽性だ。
女性コーラスを導入した劇的な叙情バラード曲や、ときにKENSOなどにも通じる変拍子インストを
繰り広げるなど、内容盛り沢山。歌唱の力みかたがちょっとわざとらしいという点以外は好感が持てる。
たとえば同じく日本のVIGILANTEを「メタルファン向けのプログレメタル」とするならば
このレヴォルツィオーネは間違いなくプログレリスナー向けのプログレメタルである。
特にキーボードの充実ぶりと、リズムアプローチへのこだわりが嬉しい。これは隠れた傑作です。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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LIGHT BRINGER 「Heartful Message
ALHAMBRAのHibiki率いるハードロックバンド、ライト・ブリンガーミニアルバム。2007作
ポップでキャッチーなメロディを乗せてきらびやかに疾走するスタイルで、
メタルというよりは可愛らしい系の女性Voがときに歌謡ロック的に歌う。
ALHAMBRAほどにはテクニカル志向ではないが、やはりそこで学んだとおぼしき
シンセアレンジなども顔を覗かせながら、曲には若者らしい軽快な勢いに溢れている。
メタルというにはやや軽すぎるが、VRAINなどが好きな方なら同様に楽しめるかと。
キャッチー度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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LIGHT BRINGER「Tales of Almanac」

ALHAMBRAでも活躍するHibiki率いる、ライト・ブリンガーの1stフル。2009作
正直、デビューミニを聴いた時点では、あまりぴんと来なかったのだが、
本作でのキャッチーかつきらびやかなサウンドは、焦点がぐっと絞れてきた印象で、
女性Vo、Fukiのキュートな歌唱を全面に出しながら、テクニカルなギターやリズム面での
細かなアレンジ力も含めて、バンドとしての作曲能力も上がってきている。
かつてのALHAMBRAのような日本的なメロディアスさを継承しながら、
それをよりモダンかつポップで軽快に仕上げたキャッチーなHR好作だ。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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LIGHT BRINGER「Midnight Circus

日本のシンフォニックハードロックバンド、ライト・ブリンガーの2nd。2010作
前作でのキャッチーな聴き心地をそのままに、今作ではシンフォニックな華麗さを増し、
同時に疾走するメロスピ要素が強まっている。テクニカルなギターとシンセが絡み、
表現力を増したFuki嬢のヴォーカルが合わさり、音の厚みが増したきらびやかなサウンドが
なかなか素晴らしい。歌謡ポップロック的だった前作よりも、ずいぶんメタラー向けになった。
プロダクションの質も上がったことで、テクニカルなパートでのプログレッシブな部分と、
キャッチーな軽妙さがよいコントラストになって、作品としての完成度を高めている。
そしてFuki嬢の歌声は、あの陰陽座の黒猫に並ぶほどの情感を伝えてくる。
楽曲、テクニックともに、先輩であるALHAMBRAを凌駕するレベルにまできている。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8.5
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LIGHT BRINGER「BURNED 07」
日本のシンフォニックハードロックバンド、ライト・ブリンガーのミニアルバム。2011年作
新曲1曲+カヴァー3曲という構成で、タイトル曲はきらびやかな疾走感とともにFuki嬢の歌声も映える
ファン納得の出来。シンフォニックな美麗アレンジとテクニカルなパートも充実している。
カヴァーの方は、Mr.BIG、JUDY AND MARY、ALCATRAZZという渋い選曲で
ギターのKazuが歌う“Just Take My Heart”やFukiの歌声が可愛らしい“motto”、
そして“God Blessed Vodeo”はしっかりラブリー版アレンジになっていて、なかなか面白い。
新曲・・8 カヴァー曲・・7 ファンならどうぞ・・8 総合・・7.5
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LIGHT BRINGER「noah」
ライト・ブリンガーのミニアルバム。2011年作
メジャーデビュー第一弾となるシングルで、2012年のアルバム収録タイトル曲と
インディーズ時代のミニからのリメイク曲、ライブでの定番曲の初音源化などを収録。
期待の新曲は、シンフォニックなアレンジとキャッチーなメロディで疾走し
いっそう魅力を増したFuki嬢の歌声を乗せる、安心のラブリー節。
“Heartfull...”はしっとりとしたバラードで、“Continue!?”は元気のよいポップな曲。
よい意味での爽やかなメジャー感とともに、フルアルバムも期待ですね。
新曲・・8 その他曲・・7 ファンならどうぞ・・8 総合・・7.5
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LIGHT BRINGER「Genesis」

日本の女性Voハードロックバンド、ライト・ブリンガーの2012年作
3作目のフルアルバムで、メジャーデビュー作となる本作は、前作「Midnight Circusにおける
シンフォニックな美麗さを残しつつ、よりキャッチーな聴きやすさが増したという印象の力作。
確かな演奏力によるテクニカルな側面と、緻密なアレンジに支えられた楽曲は
紅一点、Fuki嬢の爽快なヴォーカルが乗せられて、華やいだパワーにあふれてゆく。
随所にポップなほどの感触も聴かせながら、シンフォニックメタル的な激しさも含んでいて
先行シングルとなった“noah”の完成度や、ポジティブでキャッチーな好曲“merrymaker”
Fuki嬢の新たな歌唱スタイルを聴かせる、陰陽座を思わせるようなハード曲“espoir”、
そしてラストのメロスピ的な疾走曲“Love You”まで、堂々たるクオリティの充実作である。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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LIGHTNING「Brave Heart」

ギタリストIRON-CHINOを中心にした日本のメロパワバンド、ライトニングのデビュー作。2007作
パワフルで男気のあるサウンドは、IRON MAIDENGAMMA RAY等からの影響を感じさせつつも
日本的な哀愁を含んだメロディーはとても聴きやすく、メタリックな力強さと叙情性とを見事に両立させている。
とくにギターソロ部分における泣きの美旋律と、流れの中での展開力は確かな聴き所となっており、
こうしたインスト部分での構築性こそが、全体的なサウンドの説得力を引き上げているといえる。
Voのややダーティな声質も、むしろ小ぎれいな甘さがない分、日本語歌詞であっても照れずに聴き通せる。
泣きのインスト曲に続くドラマティックな(5)や、パワフルかつメロディックに疾走する(8)、
(9)のようなキャッチーなナンバーも、アルバムの中でよいアクセントになっており、
盛り上がる大団円のラスト曲まで濃密に聴かせてくれる。昨今なかなかお目にかかれなくなった、
正統派のメタル魂を凝縮した痛快作だ。オフィシャルサイトで試聴可能
メロディアス度・・8 疾走度・・7 メタル魂度・・10 総合・・8
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Lightning「Five Rings」

日本の正統派メロパワバンド、ライトニングの2010年作
前作「Brave Heart」から3年、男気を感じさせるパワフルな正統派メタルが戻ってきた。
ヴォーカルには新たにアメリカ人とのハーフという、ロバート・ウォーターマンを迎え、
より勢いを増したメロディック・パワーメタルが炸裂。リーダーであるIRON千野の泣きのギターと、
そのソングライティテングには曇りなく、流れるようなツインギターと正統派のパワフルなリフで
構築される楽曲は、激しい疾走感とともに、ときにキャッチーですらあるメロディックな味わいがある。
さらに今作では、随所にシンセによる味付けが増し、前作以上にサウンドとしての広がりを感じさせるとともに、
ぐっと凝縮されたプロダクションの濃密さも光っている。歌詞やメロディの中には日本を強く感じさせながらも、
そこに西洋のメタル様式を巧みに取り入れたスタイルは、「日本発世界向け」というべき確かなクオリティがある。
IRON ATTACKなどでの経験値からかボーナストラックの「仮面ライダーブラック」のアレンジも妙にカッコいい。
ドラマティック度・・8 パワフル度・・9 正統派度・・9 総合・・8
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LIGHTNING「JUSTICE STRIKE」

日本のメタルバンド、ライトニングの2011年作
ギタリストIRON-CHINO率いるメロディックメタルバンドの3作目。
前作「Five Rings」からまたヴォーカルが交代しているが、基本的なサウンドに変化はない。
泣きのギターを聴かせるイントロで幕を開け、このバンドの代名詞であるツインリードをたっぷり含みながら
パワフルに疾走するタイトル曲は、まさにLIGHTNING節。新Voの声質も適度にかすれたハイトーンで、
バンドのサウンドになかなかマッチしている。以前からのライブでの定番曲“Soldier Force”や
陰陽座のようにキャッチーな“Destiny Destination”、一転スラッシーなパワーメタル曲“End of the World”
激しい疾走感とメロディが融合した“Save the Truth”と、男気あるメロディックメタルがたっぷりと詰まった一枚。
ボーナストラックにはアニメ「機甲戦記ドラグナー」のOP曲“夢色チェイサー”のカヴァーを収録。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 パワフル度・・8 総合・・8
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LIV MOON「DOUBLE MOON」

日本の女性Voシンフォニックメタルユニット、リブ・ムーンのアルバム。2009作
シンフォニックな美麗さとモダンなヘヴィさをともなった楽曲に、元タカラジェンヌという経歴のAKANE LIV嬢
メタルらしからぬなよやかな歌声を乗せたサウンドは、一聴してややミスマッチにも思えるが、
オペラティックな歌声から、中〜高音を使い分ける声域の広さは、さすが声楽を学んだというだけはある。
日本版Nightwishというような曲調から、Ali Project的なゴスロリ調、陰陽座風のバラード曲まであって、
このこだわりのなさは、メタルというよりはむしろ“アキバ系ハードロック”の世界観に近いかもしれない。
中でもLIV嬢自身が強く影響を受けたという“The Phantom of The Opera”のアレンジはNightwishにも負けない美しさ。
生粋の洋楽メタルリスナーにはやや恥ずかしいロマンたっぷりの音なのだが、これはこれでアニソン的に楽しめるし、
なによりこのようなバンドの登場で、ゴシックメタルやシンフォニックメタルにまた注目が集まるのはよい事ではないか。
シンフォニック度・・7 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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Liv Moon「COVERS〜Scream As A Woman

日本のシンフォニックメタルユニット、リブ・ムーンのカヴァーアルバム。2010作
元タカラジェンヌのAkane Liv嬢を中心にしたプロジェクトバンド、1st「DOUBLE MOON」は
各方面から大いに話題を呼んだが、本作はKATE BUSH、BLONDIE、DEEP PURPLE、
MADONNA、ABBA、QUEENなどの名曲をカヴァーした作品。ケイト・ブッシュの“嵐が丘”を
キュートに歌いこなす様は、日本人離れしたさすがの歌唱力であるし、“Child in Time”での
シンフォニックメタル的なアレンジや、オペラティックな“The Show Must Go On”など、
曲ごとに違った作風が楽しめる。7曲34分というのは、いかにも中途半端な短さだが、
PVやライブ映像などを収録した付属のDVDとともに、次作へのつなぎ的な企画アルバムだろう。
シンフォニック度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Liv MoonGOLDEN MOON

日本の女性Voシンフォニックメタル、リブ・ムーンの2011年作
元タカラジェンヌのAkane Liv嬢の美貌とその卓越した歌唱力で、デビュー作は各方面から大いに話題を呼び、
カヴァーアルバムに続いてのこれが2作目となる。なにやら荘厳でクラシカルなイントロからして
前作以上に重厚なサウンドになっていて、メンバーチェンジの効果もあってか音がよりメタルらしくなった。
オペラティックな美声を乗せて疾走しつつ、Nightwishばりに美麗な世界観と壮麗なアレンジで、
そしてギターリフもよりヘヴィかつテクニカルになっており、全体的に質の高さは前作を超える。
一方でキャッチーな曲においては、やはりアキバ系HRというべき雰囲気もいくぶん残っているが、
今作ではそれもアルバムの中でのよいアクセントになっている。右は限定盤のジャケ。ファンは悶絶ものですな。
シンフォニック度・・8 よりメタルに度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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LIV MOON「Symphonic Moon」

日本の女性Voシンフォニックメタル、リブ・ムーンの2012年作
元タカラジェンヌという経歴で鳴り物入りでデビューを飾ってから、
カヴァーアルバムを入れてこれが4作目となる。前作での質の高い
壮麗なシンフォニックサウンドはそのままに、本作ではより耽美な世界観で、
たとえば、ALI PROJECTをメタル化したようなゴシック的な雰囲気に包まれている。
ギターをはじめ、なにげにテクニックを効かせた演奏陣もさすがという感じで、
そこに乗るAKANE LIV嬢のオペラティックな歌声も楽曲にバッチリハマっている。
後半にはメロスピ風味の曲もあり、濃密な美麗さで聴かせる力作に仕上がっている。
シンフォニック度・・8 耽美度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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LOVEJOY「妙」

女性Vo、bikkeを中心にしたユニット、ラブジョイの1st。1996作
ギター、ベース、ドラム、キーボードという演奏陣は比較的シンプルであるが、
そこに乗るbikke嬢の瑞々しさに満ちた歌声はどうだ。
歌詞にしてもまったく難解なところはなく、自然に心から湧き出た言葉を
そのまま歌にしているというふうに、陽光のようにきらめき、生のパワーに満ち満ちている。
演奏も近藤達郎の時にシンフォニックですらあるキーボード、アコーディオンを筆頭に、
ベースといいギターといい皆かなりの実力者で、見事なアンサンブルでバックを固めている。
癒され、勇気をもらえ、言葉の持つ力の確かさを感じさせてくれる。
時代に流されない、素敵で感動的なサウンドだ。
メロディアス度・・9 bikkeの歌度・・10 シンプルだが素敵です度・・10 総合・・9
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ラブジョイ「かけがえのないひととき」

女性Vo、Bikke擁するラブジョイの9年ぶりの2nd。2005作
1st「妙」をはじめて聴いたときには、そのあまりの素晴らしさに、あらためて歌のもつ力、
そして日本語の素敵な響きというものを教えられたものだが、この2ndでも本質は変わらず。
商業的な媚びとは無縁の、清らかで爽やかな、そして強さに満ちた歌声が胸を打つ。
Bikkeの歌があまりに素敵なので、単なる歌ものとしてとらえてしまいそうにもなるが
バック陣の演奏力、楽曲のアレンジなども相当見事で、バンド音楽として聴いてもクオリティは高く
とくに近藤達郎のキーボードワークは実に秀逸で、曲をやさしく包み込んでいる。
我々の忘れかけている音楽がここにある。純粋な言葉のメッセージに心打たれよう。
メロディアス度・・8 素直度・・10 bikkeさんの歌唱素敵っ度・・10 総合・・8
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Lovejoy「あの場所へ」

日本の良心ともいうべきハートウォームな自然体バンド、ラブジョイの3rd。2008作
心洗われる日本語の歌声と、なつかしい温かさを感じるサウンドは今作も健在。
確かな演奏力とシンセを含めた繊細なアレンジセンスに支えられた楽曲に乗る、
女性ヴォーカルbikkeの伸びやかな歌声が爽やかに響きわたる。
時代に流されない、地に足のついた詩的さと、日々の生活を描くような歌詞、
商業音楽から背を向けた清らかさが、純粋に音楽と言葉の楽しさを伝えてくれる。
せわしない現代において我々の忘れかけている、ゆったりとした時間の流れと
日本的な情感を思い出させてくれるこの音楽を、一人でも多くの人に聴いてもらいたい。
メロディアス度・・8 なつかし優しさ度・・9 爽やか歌声度・・10 総合・・8
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lynch.I BELIEVE IN ME

日本のV系ラウドロックバンド、リンチの2011年作
メタル並にヘヴィなギターリフとスクリームヴォイスでなかなか激しいサウンドであるが、
ノーマルヴォーカルはV系の雰囲気という、案外これまでありそうでなかったスタイル。
最近のDIR EN GREYにも通じるような質感であるが、こちらの方がよりストレートで明快な音だ。
歌メロ自体は非常にキャッチーなのだが、スクリームも入れば激しい疾走感も随所にあるので、
メタル系のリスナーにもけっこう楽しめる。一方では普通のV系っぽい聴きやすい曲もあり、
そのあたりのバランス感はメジャーバンドらしい。偏見なしに聴いてみると、案外楽しめる。
メロディアス度・・8 メタル度・・8 V系度・・8 総合・・8
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Madam Rey「Bloody Roses」
日本の女性ハードロックシンガー、マダム・レイのアルバム。2009作
ご存じのように彼女は元阪神、現野球解説者の田尾安志氏の夫人であるが、
2006年に発表のシングル「Futamata」を契機に、ハードロック活動を本格化、
2008年には念願の1stアルバム、「Madam madaM」を発表する。
2作目となる本作には、1stから続いて横関敦が参加、存在感のあるギターを聴かせている。
マダム・レイの歌声は、メタル的なパワフルさよりもむしろ女性的な美しさを感じさせ、
正統派の楽曲とともに80年代ジャパメタルの香りを漂わせた、哀愁と叙情を描いている。
メロディアス度・・8 叙情度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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MAKOTO KITAYAMA WITH SHINGETSU PROJECT
「HIKARU SAZANAMI」


70年代日本の孤高のシンフォニックロックバンド、新月のVo北山真のソロ作。1998作
「新月プロジェクト〜光るさざ波」と題された、オリジナル新月のメンバーにゲストを加えた編成の作品。
まず一曲目の冒頭から「クリムゾンキングの宮殿」ばりの、時代を超えたようなメロトロンが盛大に鳴り出す。
そして北山真が歌いだすと、その独特の声質から当時の新月が甦ったような感覚になる。
これほど日本詩の似合うプログレ系Voもそうはいない。何故だかとても「昭和」を感じる哀愁に叙情。
GENESIS系のシアトリカルなイメージを日本的フォーマットでとらえた新月のサウンドは
そのクオリティとオリジナリティによって今後も語り継がれるだろう。
このアルバムでその一端を感じた方は、ぜひ新月のオリジナルアルバムを聴いてもらいたい。
シンフォニック度・・8 日本詩叙情度・・9 新月度・・9 総合・・8
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MANDRAKE「Unreleased Materials vol.1」
P-MODEL平沢進が70年代にやっていたバンド、マンドレイクの発掘音源集。
1973〜78年に録音されたライブやスタジオテイクでの長曲を4曲収録。
当然ながら音質の悪さはあるものの、「日本プログレの秘宝」とまで言われた彼らのサウンドは
70年代という時期を考えれば、とても革新的で今聴いてもそのクオリティの高さには驚かされる。
ハードエッジなギターと、キレの良いリズムセクション、そして鳴り響くメロトロン、
テクニカルであってもメロディには日本的な歌心がある点も素晴らしく
日本人受けするプログレという点では美狂乱ケンソーのデビュー作を凌ぐだろう。
これを聴けば正式にバンドとしての作品を作らなかったのが大変惜しいと誰もが思うはず。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 音質・・6 総合・・7.5
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MANIPULATED SLAVES「BURST INTO BLUE FLAME」
日本のメロデスバンド、マニピュレイテッド・スレイヴスの1st。2000作
スラッシーな突進力と、ツインギターの煽情的なメロディは
かつてのAT THE GATES + IN FLAMESといった本格派のスタイル。
この手の日本産バンドとしてはサウンドの説得力が素晴らしく、
音に日本的な軟弱さが感じられないところも見事。もの悲しいピアノの使用も効果的だ。
傑作となる3rd「OVER THE BLACK OCEAN」をまずは勧めたいが
デビュー作にしてこのクオリティは実に立派である。
メロディアス度・・8 暴虐度・・7 スラッシー度・・8 総合・・7.5
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MANIPULATED SLAVES「THE LEGENDARY BLACK JADE」
日本のメロディックスラッシュバンド、マニピュレイテッド・スレイヴスの2nd。
80年代ヨーロッパ産スラッシュメタルに90年代北欧メロデスの扇情メロディを加えた作風。
デスとまではいかないが十分なブルータルさを持っていながら、
ギターのメロディには正統派メタルの叙情性があるというのが個性的。
これを面白いととるか、単なるスラッシュの焼き増しととるかで評価は分かれるだろう。
個人的にはこのエフェクト処理されたVoは、ハードコア風であまり好きではないが。
メロディアス度・・7 スラッシュ度・・8 楽曲新鮮度・・7 総合・・7.5
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MANIPULATED SLAVES「OVER THE BLACK OCEAN」

日本のメロディック・スラッシュメタルバンド、マニピュレイテッド・スレイヴスの3rd。2004作
メロスピ・シンフォメタル全盛の時代に、いまだ古き良きスラッシュ魂を忘れないこのバンド。
今作は楽曲がより聴きやすく、メロディアスになっていて、初期のBLIND GUARDIANにも
通じる、疾走感とドラマティックなメロディを備えた力作となっている。
泣きのツインギターによるソロパートや、メロデス風のリフ、女性Voなども導入し
ときにはゆったりとしたメロウなパートを効果的に折り込むなど、なかなか聴き所は多い。
ダミ声のVoに好みは分かれるだろうが、聴いて損のないアルバムだと思う。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 メロデス/メロスラ度・・8 総合・・8
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MANIPULATED SLAVES 「OATH IN BLACK TEARS」

日本のメロディック・スラッシュメタルバンド、マニピュレイテッド・スレイヴスの4th。2006作
BLIND GUARDIANにも通じるパワフルな疾走感と古き良きドラマティックメタルのスタイルで、
日本の本格派パワーメタル/スラッシュメタルバンドとしては出色のバンドである。
前作「OVER THE BLACK OCEAN」もかなりの傑作だったが、今作もその流れを組む作風で、
激しく疾走しつつも、しっかりとメロディを聴かせるサウンドは、じつに硬派なスタイルで、
メロスピ系全盛の昨今では珍しいバンドといえるだろう。ギターリフやヴォーカルなどには
メロデス風の雰囲気を残しつつ、古き良きスラッシュイズムを継承した硬質さと、
なめらかなツインリードの叙情性が絶妙に融合されているのが素晴らしい。
甘くない本格派の日本産ドラマティックメタルとして、ぜひとも聴いていただきたい。
メロディアス度・・7 疾走度・・9 スラッシー度・・8 総合・・8
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MANIPULATED SLAVESBack From The Damnation」

日本のメロディック・スラッシュメタルバンド、マニピュレイテッド・スレイヴスの5th。2009年作
2000年にデビューしてから、メロデス的なスラッシュサウンドで質の高いアルバムを作り続け、
とくに3rd「OVER THE BLACK OCEAN」、4th「OATH IN BLACK TEARS」
日本のバンドとしては非常にクオリティの高い傑作であったと思う。
本作もザクザクのギターとガナり声ヴォーカルでスラッシーに疾走するパワフルなスタイルで、
随所にメロディアスなツインギターのプレイを織り込むドラマティックなサウンドを聴かせる。
オールドスタイルのメロデス、スラッシュ、パワーメタルを通過してきたリスナーには嬉しい音であるし、
12分にもおよぶラスト曲などは圧巻だ。派手なメロスピやシンフォメタルがもてはやされる昨今こそ、
彼らのような硬派なスタイルを貫いているバンドにもっと脚光を浴びて欲しいという気がする。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシー度・・8 総合・・8
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MANIPULATED SLAVES「DEATH IN THE WILDERNESS」
日本のメロディック・スラッシュメタルバンド、マニピュレイテッド・スレイヴスのミニアルバム。2010作
これまでに5枚のアルバムを出し、クオリティの高いドラマティックなスラッシュを聴かせてくれるこのバンド、
本作も初期メロデス的なツインギターのメロディで疾走する、変わらぬ硬派なスタイルだ。
テクニックのあるだけの若手には出せない貫祿と、古き良きスラッシーなパワーメタル感覚が頼もしい。
5曲入りミニということで物足りないのだが、ギターのメロディはいつも以上にメロディアス。ちなみにベーシストは女性です。
これを機に初めて聴くリスナーにもアピールしてもらい、今後の活動につなげて欲しい。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 ツインギター度・・8 総合・・7.5
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MANIPULATED SLAVES「LOVE IN THE MYSTIC FOREST」
日本のメロディック・スラッシュメタルバンド、マニピュレイテッド・スレイヴスのミニアルバム。2011年作
「DEATH IN THE WILDERNESS」と対をなす作品で、、いつものスラッシーな疾走感は抑えめだが、
女性コーラスなども加わって、より正統派メタル的なパワフルさで聴かせるサウンドになっている。
4曲入りなのでやっぱり物足りないのだが、前作ミニと合わせて1枚分の作品ということなのだろう。
メロディアス度・・7 疾走度・・7 パワフル度・・8 総合・・7.5
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MANIPULATED SLAVES「LOVE & DEATH」

日本のドラマティック・スラッシュメタル、マニピュレイテッド・スレイヴスの2012年作
フルアルバムとしては6作目、先に発表された対をなす2枚のミニアルバムの完成形というべき作品。
叙情的なイントロに続き、ツインギターのリフを乗せて激しくたたみかけるサウンドは
古き良きスラッシュ/パワーメタルの精神を受け継いだ感触で、相変わらずとても格好いい。
メロディックなフレーズを含んだドラマティックな疾走感は、メロデスファンなども楽しめるだろうし、
随所に女性コーラスなどを含んで、これまで以上に叙情的な美しさがアレンジの中で光っている。
勇壮な聴き心地にいっそうの磨きがかかり、メロディアスでありながらも軟弱さのかけらもない力強さは、
彼らが本物である証であろう。まさに日本最強のドラマティック&メロディック・パワーメタルバンドである。
ドラマティック度・・9 疾走度・・8 勇壮度・・9 総合・・8.5
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MAN WITH A MISSION

日本のロックバンド、マン・ウィズ・ア・ミッションの2011年作
メンバーは狼に扮した5人組で、基本的にはノリのいいキャッチーなロックサウンド。
古き良きロックの感触に、シーケンサー的なアレンジを織りまぜたミクスチャー感覚で、
ときにダンサブルに聴かせたりもする。抜けのいい解放感はいい意味で日本人離れしており、
ラップ的なタテノリ感をテクノ調のアレンジで包み込むといったセンスもなかなか面白い。
英詞による勢いのいいロックナンバーや日本語によるバラードの叙情などが同居していて、
そのこだわりのなさも若者らしい。往年のロックンロールの普遍性をいまに甦らせるような作品だ。
メロディアス度・・8 ロック度・・8 ミクスチャー度・・8 総合・・8
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MAN WITH A MISSION「TRICK OR TREAT」
日本のロックバンド、マン・ウィズ・ア・ミッションの2011年作
メンバーが狼に扮した5人組という設定も面白いが、サウンドも古さと新しさを併せ持った、
センス抜群のミクスチャーロック。1曲めはNIRVANAの名曲“Smells Like Teen Spirit”のカヴァーで
そのモダンなアレンジもさすがというところ。さらに3曲の新曲とライブ音源6曲を収録していて、
ノリの良さとキャッチーなメロディのバランスで、厭味のない聴き心地に好感が持てる。
ライブ音源は音質はそこそこ程度ながら、勢いある演奏で臨場感があってよろしい。
メロディアス度・・7 楽曲・・8 ライブ音源・・7 総合・・7.5
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Marchen Station「For The Sake Of God」
Cafe Au LaitとLeo Figaroによるユニット、メルヘン・ステーションの2009年作
きらびやかなシンセアレンジと、デジタリィでダンサブルな1曲めから、
2曲めはギターも入ったシンフォニックメタル風味になる。ドラムは打ち込みなので
メタル的な重さはあまりなく、DragonGuardianあたりと同じようにライトなアキバ系サウンド。
ほぼDTMの宅録作品なので、上級の同人音楽としてとらえれば、まあまあ楽しめる。
シンフォニック度・・7 メタル度・・7 同人度・・8 総合・・7
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MARGE LITCH「Fantasien 1998」

日本のシンフォニック・プログレハードロックバンド、マージュリッチの4th。1998年作
1991年の自主制作の1stをリメイクしたアルバムで、少々マンガチックなファンタジー世界を
壮大なシンフォニックサウンドで表現したという作品。展開力のあるテクニカルな楽曲と、
キャッチーなメロディが噛み合わさった独自の音楽性は、NOVELAをより壮大にしたイメージとも言えるか。
のちのALHAMBRAの母体となるメンバーだけあり、演奏の実力も充分で、
見事な歌唱の女性ヴォーカルに、手数の多いドラム、凄まじいテクニックのベース、そして華麗なキーボードと、
たとえればRHAPSODYあたりのシンフォニックメタルファンにも聴かせたいような質の高い内容だ。
ロマンと幻想の日本語歌詞を照れずに聴ければ、めくるめくファンタージェンの世界に浸れます。右は日本盤ジャケ
シンフォニック度・・9 プログレ度・・7 ファンタジック度・・10 総合・・8
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MASTERMIND「SONG FOR THE NEW WORLD」
日本のメロパワバンド、マスターマインドのアルバム。2000作
ツインギターのオーソドックスなパワーメタルサウンドで、
そこになかなか日本人離れしたハイトーンVoが歌を乗せる。
ひと昔前のこの手のメタル系バンドたちよりは、ヨーロッパのバンドに近い質感があるので、
ジャパメタ云々を抜きにしてHELLOWEENなどを聴く感覚で普通に聴ける。
曲が正統的過ぎてやや面白みには欠けるものの、
雰囲気もあるし、そこそこクオリティのあるバンドだと思う。
メロディアス度・・7 疾走度・・7 ハイトーン度・・8 総合・・7

Mastermind「The Way I Go」
日本のメロパワバンド、マスターマインドの2001年作
ネオクラシカルなギターとハイトーンヴォーカルを乗せて疾走する
正統派の様式美メタルサウンド。メジャーデビュー作となる本作は、
インディーズ時代の作品に比べて音のパワフルさと説得力が増していて、
ツインギターによるテクニカルなギターと泣きのメロディが合わさり、力強くも
叙情的なサウンドを描いている。ゲストによるYuhki(ALHAMBRA)のシンセワークも
随所に光っている。目新しさはないが安定した質の高さで聴かせる好作品だ。
メロディアス度・・7 パワフル度・・8 正統派度・・8 総合・・7.5
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MastermindFrom Here To Eternity」

日本のメロパワバンド、マスターマインドの4th。2006作
すでに活動10年以上を誇る中堅バンドで、メロディックなツインギターと
ハイトーンヴォーカルで聴かせる正統派のメロパワは本作でも変わらず。
演奏面やプロダクションの向上も含めて、サウンドにはずいぶんと説得力がつき、
きらびやかなネオクラシカル風味をまといながら華麗に疾走する。
新鮮味はないが質は高く、パワフルかつメロディアスにたたみかける力作だ。
ゲストのシンセにALHAMBRA、GALNERYUSのYUHKI、Ancient Mythの紗蝶らが参加。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 新鮮度・・7 総合・・8
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MASTERPIECE「COLORS OF CONFLICT」

日本のシンフォニックメタルバンド、マスターピースのアルバム。2004/2006作
イントロから大仰なシンセとクワイア、曲はシンフォニックに疾走しつつ
RHAPSODY的手法を使って盛り上げる。日本のバンドのレベルも上がってきたものだ。
演奏にしてもヴォーカルの歌唱にしても、イタリアのB級バンドに比べたらよほどいいし
なにより、この吹っ切れたような楽曲の高揚感が素晴らしい。
現時点ではRHAPSODYからの影響が強すぎる気もするが、
今後に大きな期待を寄せてもいいバンドだと思う。画像右は2006年の再発盤。
シンフォニック度・・8 疾走度・・8 ラプソディ度・・9 総合・・8
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摩天楼オペラ「JUSTICE」

日本のV系メタルバンド、まてんろうオペラの2012年作
インディーズ時代からかなりの人気であったバンドの、満を持してのメジャーデビューアルバム。
シンフォニックなオーケストレーションをふんだんに使いつつ、メロスピばりに疾走する1曲めは、
メタルファンにも充分に聴ける。ナルシスティックなヴォーカルは好みを分けるところだが、
キャッチーな感触のフックあるメロディ作りや随所に聴かせるテクニックのあるギターフレーズ、
耽美な世界観はなかなかいい感じである。WITHIN TEMPTATIONっぽいアレンジの“Helios”や
メロディックなギターで聴かせるインスト曲“Just Be Myself”、美麗に疾走する“アポトーシス”
叙情的なバラード“絆”など、魅力ある曲も多い。シンフォニックでモダンなV系メタルの力作だ。
シンフォニック度・・8 メタル度・・7 V系度・・8 総合・・8
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MAU2「VOYAGERS」

日本のプログレバンド、マウマウのアルバム。2005作
結成は1983年と古く、本作完成までは紆余曲折をへての道のりだったらしい。
軽やかな変拍子で聴かせる1曲目からして、20分の大曲で力が入っている。
美しいシンセワークにギターが絡み、キャッチーな歌メロで聴かせつつ、
YESUKなどを思わせる伸びやかなプログレサウンドが展開されてゆく。
メロディには日本的な繊細さがかいま見え、あくまで情感を大切にした曲作りとともに
昨今では珍しくなった、正統派のシンフォニック/プログレスタイルには好感が持てる。
丁寧に作られたメロディアスなJap'sシンフォ作だ。オフィシャルサイトで試聴可能
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 繊細度・・8 総合・・8
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MECHANICAL TEDDY「MECHAROPOLIS」

日本のメタルコアバンド、メカニカル・テディの2010年作
きらびやかなシンセワークとヘヴィなギターに、男性のスクリームヴォイス、
そして女性ヴォーカルが絡んでゆくスタイルで、激しくもキャッチーなサウンド。
雰囲気的には、最近のIN FLAMESとか、Blood Stain Childなどにも通じる、
モダンアレンジのメロデス的な質感もあり、それがヘヴィロックと交わったという感じか。
ヘヴィネスの中にあるメロディックな感性はやはり日本人的で、シンセなどはときにチルボド的。
音質の部分も含めてのインディーズ臭さは残っているが、男女Voの巧みな乗せ方や、
楽曲の構築力も新人にしてはなかなかのもので、今後に大いに期待できるバンドである。
メロディアス度・・8 モダンヘヴィ度・・8 サウン度・・7 総合・・8
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MERRYBeautiful Freaks
日本のヘヴィロックバンド、メリーの2011年作
2003年にアルバムデビューしてから本作で8作目あたりなのだろうか、
ノリのいい演奏とキャッチーなメロディにゴシック的なメランコリックさをまじえたサウンドで、
ジャケのグロさに比べるとずいぶん聴きやすい。モダンなヘヴィさと激しさもあるが
どことなく古き良き歌謡ロック的な聴き心地もあって、歌詞やメロディは案外人懐こかったりする。
人を食ったようなダークなコミカルさというようなセンスやアイデアも随所に面白く、
それがパンクロック的な勢いと融合していて、一筋縄でいかないロックが楽しめる。
メロディアス度・・7 メタル度・・7 日本度・・8 総合・・7.5
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未知瑠「World’s End Village」

東京藝術大学出身の女性作曲家、未知瑠(みちる)の2009年作
イベント関連の作曲や、TVやアニメなどでの編曲などを手がけてきた彼女が
本格的にソロとなって発表した作品。民族音楽やクラシックなどの要素を
現代音楽の手法で融合するセンスは、菅野よう子などにも通じるものを感じさせる。
チェンバーロック風味のシリアスな壮大さを女性らしいやわらかな質感でまとめあげ、
コーラス、スキャットなどの声の重ねで味付けするアレンジ力はすでに一級品だ。
しっとりとしたヴォーカル曲なども、どこかなつかしさと郷愁を感じさせる世界観がステキ。
今後は同人関係や映画音楽などへの進出もあるという。新進気鋭のアーティストである。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 壮大度・・8 総合・・8
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MIDAS第三の処置

関西のシンフォニックロックバンド、ミダスの3rd。1999作
1stから独特の日本語歌詞を変拍子に折り込んだ不思議な雰囲気と、
ヴァイオリン入りの叙情性が面白い風情をかもしだしていたが、
この3rdではアレンジ的にもこなれてきたのか、そうした個性がひときわ目立っている。
ヴァイオリンを使いながらも、サウンドには日本的情緒があふれていて、
ゆったりとゆるやかな曲でもどこか哀愁が漂っている。
やや説教じみた歌詞がやや好みを分けるだろうが、自分はけっこう好きだ。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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MIDAS25th Anniversary Concert & Early Rare Tracks」
日本のプログレバンド、ミダスのライブ&未発音源集。2009年作
1988年にデビュー、当時はまだ珍しかったヴァイオリン入りの叙情派シンフォニックロックとして注目を浴び、
2000年までに4枚のアルバムを出したが、2002年のライブアルバム以降、音沙汰がなかった。
これはバンド結成25周年となる2008年のライブ音源と、デビュー前1983〜1987年の音源を合わせた作品。
このバンドの特徴は日本語歌詞による詩的な面白さで、変拍子を多用した楽曲と
シンセ、ヴァイオリンによる叙情性が合わさり、独特の浮遊感と個性的な聴き心地がある。
浪漫座の中嶋一晃が1曲ゲスト参加している。Side Bの初期音源の方はさすがに音質も良くなく、
楽曲的にも粗いのだが、クラシカルな美麗さを前に出した作風が、このバンドの原点だったと分かる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 日本度・・9 総合・・7.5
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MinstreliX「〜Light Castle a Shadow〜」
日本のシンフォニックメタルバンド、ミンストレリックスの2ndミニ。2006作
一部のマニアの間では、クサメロ満載の1stミニが好評だったらしいが、聴くのはこれが初めて。
メンバーはKeyを含む5人組みで、今作から新たに女性Voが加わったようだ。
ネオクラシカルなギターで幕を上げる1曲めは、キーボードとギターがメロディアスに絡む
シンフォニックな疾走曲で、やや中性的な女性ヴォーカルがそこに歌を乗せる。
クラシカルでありつつやわらかみのあるフレーズを奏でるギターのセンスはなかなかだが、
ヴォーカルの弱さもあってか歌が入るとどうしても日本臭さが出てしまっていて惜しい。
2曲めはバラードで3曲めはメロデス要素もあるクサメロ疾走曲。フルアルバムを楽しみにします。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・6 総合・・7

MinstreliX「memoirs」

日本のメロスピバンド、ミンストレリックスの1stフル。2007作
ミニアルバムの頃からメロスピマニアからは注目されていたバンドだが、
待望のフルアルバムが完成。期待にたがわずクサメロで疾走しまくりだ。
シンフォニックかつメロディアスに疾走する様は、日本版SKYLARKともいうべきスタイル。
女性ヴォーカルの歌唱もだいぶ向上し、アマチュア臭さもだいぶ薄れてきた。
しかしともかくも、このクサメロの嵐。そこはかとなくフォルクローレ風の感触もあったりして、
やわらかみのあるフレーズと歌メロには、この手のファンにはたまらないだろう。
また疾走だけでなく、美しいバラード曲や、ジャズタッチのピアノなども取り入れるなど、
楽曲アレンジの幅も広く、いかにも自主っぽいジャケの安っぽさに比べ内容は充実。
これでプロダクションが向上すれば、日本最高のメロスピバンドとなれるに違いない。
クサメロ度・・9 疾走度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8

MinstreliXReflections」

日本のメロスピバンド、ミンストレリックスの2009年作
初期のCDR作品などからの曲をリレコーディングし、新曲を加えた変則的なアルバム。
1stフル「memoirs」は、日本版SKYLARKともいうべきクサメロまくりの好作であったが、
ここで聴ける初期曲のリメイクはむしろDark Moorあたりに通じるシンフォニックテイストで
クラシカルかつエピックな香りも漂わせる疾走メロスピである。もとが女性ヴォーカル曲では
なかったからか、過去の曲はややキーが低めのため歌メロでの華やかさはあまりないものの、
メロディの聴かせところなどは、アマチュアのレベルは遥かに越えている。クサメロファンはぜひ。
クサメロ度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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MinstreliX「TALES OF HISTORIA」

日本のメロスピバンド、ミンストレリックスの2012年作
初期曲のリレコーディングアルバムであった前作Reflections」から3年ぶりとなる3作目。
シンフォニックなアレンジで美麗に疾走するメロスピサウンドにはいよいよ磨きがかかり、
復帰したLeo Figaroの伸びやかな歌声とともに、ロマン溢れるファンタジックな世界観を聴かせてくれる。
ときにLIGHT BRINGERなどにも通じるキャッチーなメロディと、ネオクラシカル的なギターワークで
メタルとしての力強さもこれまで以上に感じさせ、美メロ系メロスピリスナーには感涙ものだろう。
物語的な幻想性と優雅な旋律に包まれた楽曲の数々は、濃密さの点でも過去最高といえる内容だ。
シンフォニック度・・8 疾走度・・8 美メロ度・・9 総合・・8
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水鏡「Mizukagami」
日本のシンフォニックロックバンド、水鏡のアルバム。2003作
基本はGENESIS風のサウンドながら、和風なメロディや女性Voによる日本語の歌詞と
日本的な情緒をしっとりとしたシンフォニックサウンドで表現している。
うぐいすの鳴き声や川のせせらぎ、虫の声など、SEによる雰囲気作りにもこだわりが見える。
バックに鳴り響くメロトロンやたおやかなフルートの音色も美しく、
うるさすぎないアンサンブルは、かつての新月を思わせる質感がある。
日本的で典雅なサウンドは、正しく和風シンフォニックの後継者たるバンドだろう。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 和風度・・9 総合・・7.5
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水鏡「夕掛け」
日本のシンフォニックロックバンド、水鏡の2007年作
2作目となる本作も、日本的な情緒をでしっとりと聴かせる優美なシンフォニックサウンドだ。
女性ヴォーカルによる日本語歌詞の響きと、和を感じさせるメロディ、
ハケットを思わせるメロウなギターワークと、包み込むようなやわらかなシンセもいい。
前作以上に楽曲の作り込みと、世界観の表現力が増していて、それが音の強度となっている。
メロトロンの響きにうっとりとなりながら、古き良き日本の雅、悠久の流れを感じられる作品だ。
シンフォニック度・・8 優雅度・・8 和風度・・9 総合・・7.5
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MOON DANCER

日本のメロディアスロックバンド、ムーンダンサーのアルバム。1979作
サウンドの方は後にVOWWOWへと加入する厚見麗(玲衣)のキーボードを中心にした
キャッチーでポップなメロディックロック。時期的にはNOVELAのデビューと同じくらいなので、
やはり「あの頃」を感じるとてもロマンティックな音楽性である。
よくまとまったサウンドからはプログレともハードロックともつかない、商業的な匂いもするが、
厚見麗のクラシカルなピアノや、キーボードプレイがシンフォニックに曲を彩っているのはさすが。
今聴くとややロマンス過剰な歌声に照れてしまうが、あの時代の遺産であるのは確かである。
キャッチー度・・8 壮麗度・・8 ロマン度・・9 総合・・7.5
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MOOUSEION「Klage/L'Oiseau Bleu」
メタル系音楽サークル、ムーセイオンのCDR作品。2010作
フォルクローレ風味の世界観と疾走メロスピ、シンフォニックメタルを融合させたような作風で
打ち込みのDTM作品ながらこれはなかなか面白い。「Klage」は3曲入りの作品で、勢いのいい疾走感は
DRAGONFORCE的であったり、壮麗なクアイワなどはRHAPSODY風であったりしつつ、
女性ヴォーカルのキュートなつたなさがアキバ寄りの質感をしっかりとかもしだしている。
「L'Oiseau Bleu」は4曲入り。メロディ的にはよりキャッチーになり、一般受けしそうな聴きやすさの中に
フォークメタル的なアレンジが垣間見える。初音ミクやらボカロメタルやらには、筆者はまったく詳しくないのだが、
この作風で物語的なフルアルバムなども聴いてみたい気がする。こちらのサークルページで試聴可能
シンフォニック度・・8 疾走度・・8 アキバ度・・8 総合・・7.5

M∞USEION「Parsifal Act 1」

音楽サークル、ムーセイオンのCDR作品。2010年作
登久生 翔(ひさお かける)氏による同人音楽サークルの作品で、
本作は、紫咲ほたる、PAGECO、莉音を迎えて制作されたフォークメタルプロジェクト。
そのサウンドは、可愛らしい女性ヴォーカルの歌声と、フォーキーなメロディを乗せて
シンフォニックに疾走するもので、演奏は打ち込みながらもギターの音色などにもこだわりが感じられ、
物語的な世界観とともに起伏に富んだ楽曲展開が楽しめる。日本語歌詞によるキャッチーな可愛さと、
トラッド風味が融合された独自のスタイルは、アキバ系メタルファンはもちろん、フォークメタル好きにも鑑賞可能。
リズム面での軽さはいかにも打ち込みであるし、激しい疾走部分がガチャガチャしていて耳障りな点はマイナスだが
同人系作品としては完成度はなかなか高く、アキバ系フォーキーメタルの意欲作と言ってよいであろう。
メロディアス度・・8 フォーキー度・・8 メタル度・・7 総合・・7.5


Mr.SIRIUS「Barren Dream」

日本のプログレバンド、ミスター・シリウスの1st。1986作
紙ジャケリマスター盤で再購入。彼らの残した2枚の作品は、
今なお日本シンフォニックの金字塔として燦然と輝きを放っている。
個人的には2nd「ダージ」の壮大華麗な作風が気に入りだが、
こちらの1st「バレン・ドリーム」はいかにもプログレ然とした繊細さが魅力。
イタリアンロックを思わせるゆるやかなフルートの音色にシンフォニックなシンセワーク、
そして永井博子(大木理紗)の絶品の歌声が楽曲を豊かに彩る。
日本のバンドらしからぬヨーロピアンな情緒と楽曲センスで聴かせる傑作だ。
メロディアス度・・9 プログレ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8.5
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MR.SIRIUS 「DIRGE」

日本のシンフォニックロックバンド、ミスター・シリウスの2nd。1990作
彼らの残した2枚のアルバムは、日本シンフォニックロック界の金字塔であるが、
本作の突き抜けたダイナミズムは、シンフォニックという言葉だけではとても言い尽くせない。
大木理沙の伸びやかで表現力に満ちた歌声と、ブラスアレンジを取り入れた分厚いサウンド、
たたみかけるリズムとダイナミックで華麗な楽曲展開は、もはや日本のプログレというイメージを
完全に超越したレベルにある。日本のバンドが最も世界の頂点に接近した作品といえるだろう。
メロディアス度・・9 プログレ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・9
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六三四「FAR EAST GROOVE」

日本の和楽器ハードロックバンド、宇崎竜童プロデュース、六三四(ムサシ)の1st。1998年作
筆者は2ndから入ったのだが、今回聴いた1stはハードロック的要素がより濃く残っているという印象だ。
もちろん和太鼓、三味線、尺八などを使用して曲によってはそれらがメイン楽器となり
素晴らしい和風のロックミュージックを構築している。ピアノと尺八、三味線がこれほど見事に重なるとは。
歌の方はかつてのJAP'Sハードロックを思わせる雰囲気でその筋のHRファンでも違和感なく聴けるだろう。
和楽器とロックの絶妙な融合をなし遂げてゆく、彼らの偉業の最初のきらめきが音に詰まっている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 和楽器度・・8 総合・・8.5
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六三四「大和」

宇崎竜童がプロデュースした和風ハードロックバンド、六三四の2ndアルバム。
和太鼓、尺八、三味線などを見事に取り入れ、それをギター、ドラムなどと違和感なく溶け込ませている。
ハードロック、プログレッシブな側面を持ちながら、あくまで根底には日本の魂が感じられ、
メロディアスかつスリリングな楽曲アレンジは見事で、一部の隙もない。
日本という国の音楽文化を西洋の文化であったロックミュージックに融合させ、
極上の音楽を創造したという点で、これは文化的偉業といっても過言ではあるまい。
日本の伝統音楽をロックと融合させたお薦めバンドは?と問われたら、迷わずこのバンドを即答する。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 和風度・・8 総合・・9
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六三四「六三四 with 宇崎竜童」

和楽器を取り入れた日本ハードロックバンド、六三四のミニアルバム。2001作
三味線に和太鼓、尺八などを西洋のロックサウンドに融合させたこのバンド。
ハードロック音像に和楽器の音色を殺すことなく見事に取り入れた彼らのアルバムは
固定観念や偏見を持たないプログレ好きのハードロックファンにこそ聴いてもらいたい。
今回は、彼らの生みの親的な存在の宇崎竜童じきじきの参加であり、
大胆に鳥取や沖縄の民謡を取り入れている。
一聴するとロック耳にはこの民謡歌はガクッと来そうだが、よくよく聴けば
それを見事にロックサウンドに取り込み、アレンジしていることか分かる。
「ヤサホーエー」のバックに鳴り響くギターのなんと新鮮なことか。
日本の心をロックにして聴かせるこのバンドの偉業はもっと多くの人に知られるべきである。
メロディアス度・・8 ハードロック度・・7 日本度・・10 総合・・8
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六三四「宮本武蔵」

日本の伝統楽器を活かしたロックバンド、MUSASHIのアルバム。2002作
六三四が「宮本武蔵」をやる、という気の利いたシャレのような題材だが
ドラマのサントラというわけではなく、れっきとしたロックアルバムであるのでご安心を。
ギター、ベース、ドラム、キーボードというロックフォーマットに
三味線、尺八、和太鼓等を加えたその独自のサウンドはこれまでのアルバム通り、
ハードロック並みに力強く、プログレ並みに斬新であることに変わりはない。
今回は曲ごとに「宮本武蔵」に登場する人物や場面を想定したものになっていて
全編インストでありながら、非常にドラマテイック。
以前よりもキーボードのアレンジが美しくなっていて、下手をすると
シンフォニック系のプログレハードとしても聴けてしまうほど。
この素晴らしい日本のバンドを知らずにおくのはもったいないです。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 日本度・・8 総合・・8
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夢中夢

ヴァイオリンを含む6人編成。Vo、Keyも女性で、メンバーはまだ若そうだ。
のっけから美しくももの悲しいピアノで耳を惹きつけられる。2曲めでは軽やかなリズムにフルートの音色、
そこにヴァイオリンとピアノが混じり、激しさを増すドラムが不安感をあおる。
3曲めはヘヴィなギターや不気味な男スキャット(?)などが出てきて、ゴシックメタル的なサウンドを思わせる。
プログレ、メタル、ゴシックと、いろいろな要素を感じさせつつ、女性声で意味深なセリフを入れたりする
シアトリカルな要素もあり、どこかヲタク的にも聴こえる息苦しい世界観は、最近人気のSOUND HORIZONを
ぐっと暗くヘヴィにしたような…という言い方もできるかもしれない。美しくも地獄…そんなイメージだ。
反面、適当なデス声(?)など、暗黒面では「よく出来た作り物」っぽさもどこかに感じられるし、
曲ごとに静と動のメリハリを過剰につけるやり方は、今の若い世代を象徴する多面性にも思える。
とはいえ、新たな「ゴッタ煮」の可能性を感じさせられる音であるのは確かであるし、
12分の大曲“楽園”は雰囲気ものとしてのこのバンドの存在価値を示している。オフィシャルサイト




内核の波「運命の輪」

日本のプログレバンド、ないかくのわの1st。2003作
先に2ndを聴いていて、そのKING CRIMSON+DREAM THEATERというような音楽性と
迫力ある演奏の質の高さに驚かされたものだが、本作もかなりの出来だ。
のっけからヘヴィなギターと吹き鳴らされるフルートで、美狂乱あたりを思わせる
ハードなインストプログレが炸裂する。かといって単にクリムゾン系というには、
文学的な意味深の曲名にしろ突進する演奏の勢いにしろ、コワれ気味なくらいに迫力があり
インプロヴィゼーション的なドラムの叩きっぷりもなかなかに凄い。
10分を超える大曲では、一転してチェンバーロック的なクールな演奏を聴かせるなど、
バンドとしての底の知れない大きさを漂わせている。そしてラストはFOCUSの“HOCUS POCUS”
うーむ…デビュー作でここまで凄いことをやっているバンドはそうはいないぞ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・9 迫力度・・9 総合・・8.5
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内核の波「shell/忘却の河」

日本のプログレバンド、“ないかくのわ”の2nd。2006作
鳴り響くフルートに、跳ねるリズム、クリムゾン的なヘヴィネスとダークさを感じさせながら、
しっかりと日本的な部分を根幹に持ち合わせているという、なかなか個性的なサウンド。
オールインストの演奏は、ときにインプロヴィゼーション的色合いを覗かせつつも、
たたみかける部分でのアンサンブルでは「まさにプログレ」というような爽快さがある。
うす暗い叙情性にはANEKDOTENあたりにも似た質感もあるが、決して音は古くさくはなく
ポストロック的な深淵さに加え、ロックとしての攻撃性も兼ね揃えているのが凄い。
構築的でヘヴィな部分にはDREAM THEATERなどを思わせる要素もあり、
音の中にメタル側からのアプローチも見えるのが個人的には嬉しい。
ともかく、これは久々に大型の新人が日本プログレ界に現れた。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 ヘヴィでダークな叙情度・・8 総合・・8.5
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難波弘之「Party Tonight」

日本のプログレキーボーディスト、なんばひろゆきのアルバム。1981作
ソロ作としては2作目で、ブックレットには自身の小説も掲載されたコンセプト作。
とくにインストによる大曲AはELP、RICK WAKEMAN的なシンフォニックサウンドで、
自身のプログレへの傾倒を素直に表したキーボードプレイが堪能できる
それ以降は、ポップでキャッチーな歌もの曲が並び、プログレとして聴くとやや物足りないが
ブックレットのSFストーリーを読みながら聴けば、いっそうのロマンと哀愁とが感じられる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 キーボー度・・8 総合・・7.5
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難波弘之「飛行船の上のシンセサイザー弾き」

難波弘之のソロ作3作目。1982作
難波弘之といえば、センス・オブ・ワンダー、野獣王国、ヌーヴォ・イミグラートをはじめ
今ではゲーム音楽等でも幅広く活躍しているが、この頃のソロ作には
プログレッシブなテイストに満ちた良いアルバムが多いので要チェック。
傑作と名高い「Party Tonight」に続くこの作品もそうした傑作のひとつで、
きらきらとしたキーボードとタイトにキメるリズムがいかにもプログレ的。
Vo曲での爽やかさや、ハモンドの音色などには懐かしさを覚えるし、
中にはテクノっぽいアレンジもあったりと、時代を感じさせつつも、
アルバム全体を通じてしっかりとキャッチーなメロディセンスがあるのはさすが。
SF小説にも通じる同氏は当時、このアルバムと同名の書籍も出版している。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 キャッチー度・・8 総合・・8
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難波弘之「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」

日本のキーボーディスト、なんばひろゆきのソロ4作目のアルバム。1985作
クラシカルで優雅な雰囲気をたっぷりと織り込んだロマンティックなサウンド。
プログレというには曲はシンプルで、繊細なヴォーカルがやや軟弱な印象だが
きらきらとしたキーボード、ゆったりふわふわとした音の質感が心地よい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 クラシカル&優雅度・・8 総合・・7.5
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難波弘之N氏の天球儀

なんばひろゆきのソロ5作目のアルバム。1986作
後のSOWのメンバーで作られた本作は、実質的にバンド体勢のアルバムで、
キャッチーなメロディと甘いヴォーカルで聴かせるポップな作風ながら、
随所にプログレ的なロマンティシズムが味わえる好作だ。
難波氏お得意のSF的な歌詞世界もなかなか味わい深い。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ポップ度・・8 総合・・8
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Sence Of Wonder「Synphobeat」

難波弘之率いるプログレ・フュージョンバンド、センス・オブ・ワンターの1st。1987作
難波弘之名義でのこれ以前のソロ作に比べ、よりポップで時代的なトレンディなスタイル。
トリオ編成ということでの一体感と、フュージョンロックとしてのクールなコンパクトさの中に、
ときに聴かせる難波氏の美しいシンセワークはさすが。プログレとして聴くには少々ポップすぎるが。
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 ポップ度・・8 総合・・7.5
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Sence Of Wonder「AQUAPLANET」

センス・オブ・ワンターの2nd。1988作
前作に比べ、SF的なコンセプト作ということで、プログレ的な質感が増した。
歌もの的なポップ感覚はそのままに、シンセによる美しいアレンジとロマンティックな世界観が楽しめる。
新加入の小森啓資氏のロック的なドラムもいい。ラスト曲はPFMばりにメロディアスなナンバー。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ポップ度・・8 総合・・8
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netherland dwarf「moi moi」

日本人アーティスト、ネザーランド・ドワーフの2011年作
1曲めから10分超の大曲で、美しいシンセの重ねを軸に、モダンでデジタリィなアレンジとともに
シンフォニックかつ浮遊感のあるサウンドを展開、やわらかで広がりのある独特の質感は、
いわゆるプログレという定型の作りではなく、ゆるやかなリフレインによるシンセポップ的な聴き心地は
打ち込みであるという弱点を逆に味わいにしている。グリンカ、ヘンデル、サン・サーンスといった
クラシックのカヴァー曲をアルバムに散りばめ、はっきりとしたメロディのある濃密さと楽しさを付加し、
全体を優雅な作風に仕立てている。雄大な雰囲気のラスト曲などはシンフォニックファンもにんまりだろう。
今後は魅力的なオリジナル曲をさらに増やしていって欲しい。舵のとり方次第では大きな変化もありそうだ。
なおKAIPAのハンス・ルンディンが1曲ゲスト参加している。マイスペはこちら
クラシカル度・・8 プログレ度・・7 シンセポップ度・・8 総合・・7.5
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NoGoD「欠片」
日本のV系ヘヴィロックバンド、ノーゴッドの2010年作
ひとことでいうと、ヘヴィなヴィジュアル系をメタルコア風味にしたというサウンド。
スクリームとノーマルヴォイスの対比や、激しい疾走感を取り入れつつ
キャッチーな歌メロなどはメタルというよりは、いかにもビジュアル系っぽい。
モダンなヘヴィネスとメタリックなギターサウンドを上手く取り入れて、
大衆受けする聴きやすさで仕上げたという、いわば新たなV系ヘヴィロックの形だろうか。
メロディアス度・・7 メタル度・・7 モダンヘヴィ度・・8 総合・・7.5
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NoGoD「現実」

日本のV系ヘヴィロックバンド、ノーゴッドの2011年作
“V系メタルコア”という感じであった前作「欠片」に続くメジャー2作目で、
モダンなヘヴィネスとテクニックのあるメロディックなギターワークに
いかにもV系という感じの日本語歌詞のヴォーカルで聴かせるサウンド。
前作よりも抜けのよいキャッチーなメロディが前に出てきている分、
ハードロックとしての普遍性が感じられるようになったのがよろしい。
希望を感じさせる爽やかな歌詞も含めて、聴き手に勇気を与えるような作風である。
ヘヴィなインパクトの点では前作なのだろうが、メロディックなロックとしては本作が勝る。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 メタル度・・7 総合・・8
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NOVELA魅惑劇

日本のプログレハードロックバンド、ノヴェラの1st。1980作
関西で活動するシェラザードと山水館の合体により生まれたこのバンドは、
のちのシンフォニック系、ロマン系Jap'sプログレバンドたちの先駆けとしてデビューした。
五十嵐久勝の独特のハイトーンヴォーカルに、平山照継の流麗なギターワーク
後にGERARDを立ち上げる永川敏郎のきらびやかなシンセと、ヴィジュアル的な側面だけでなく、
演奏陣の実力もしっかりとともなっていた。1曲めの“イリュージョン”はまさに
ロマン派ハードロックとしての彼らの代表曲。“レティシア”に代表されるその物語的な歌詞世界や
ジャケを含めての美意識は、プログレというよりも美麗なロックを愛するリスナーと
多くの女性ファンを惹きつけた。大曲である“少年期〜時の崖”などはまさに圧巻の
ドラマティックなファンタジーロックである。ともかくもこのバンドがなければ80年代の
日本のプログレシーンの盛り上がりはなかったであろう。そう考えると歴史的な一作だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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NOVELA「IN THE NIGHT〜星降る夜のおとぎ話

日本のプログレハードロックバンド、ノヴェラの2nd。1980作。リマスター盤。
何かと「派手」という外見的なイメージが先行するバンドだが、
後のバンドへの影響力などを思えば、間違いなく日本プログレハードの父である。
キャッチーなメロディと展開美のバランスで、ロマンスに溢れた世界観を聴かせる彼ら。
美麗なジャケのデビュー作「魅惑劇」が有名だと思うが、
サウンド面と演奏のクオリィはむしろこの2作目の方が上だと思う。
とくに聴きやすい疾走感の“Farwell”、17分の大曲“回想のかけら”は彼らの代表曲。
メロディアス度・・8 プログレハー度・・8 ロマン度・・8 総合・・8
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NOVELA「SANCTUARY」

日本のプログレハードロックバンド、ノヴェラの4th。1983作。
個人的には3rdの「パラダイス・ロスト」が一番だと思うのだが、リマスター盤出してくれませんかねえ。
さて、この4作目「聖域」はメンバーチェンジもあって、第二期ノヴェラとしての再出発のアルバム。
ジャケの美しさや、内容の密度の濃さもあって、一般的には最高作とも呼ばれている。
1曲めの“Divine Comedy”を昔聴いたときには、ポップすぎるメロディと歌詞がダメだったのだが、
今だとかえって郷愁を誘うというのか、なんだかなつかしい気分になっていいですね(笑)
どの曲もアレンジ的にはメロディアスかつキャッチーで、過去作よりもハードな部分は控えめ。
美しいバラードからプログレに展開する“翼に”、そしてラストの“黎明”のドラマティックさには泣けます。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 ロマン度・・8 総合・・8
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NOVELA
「ORIGINAL MEMBERS-25th ANNIVERSARY BEST」


日本プログレハードの父、ノヴェラの初期ベストアルバム。2005作
1980年「魅惑劇」でデビューを飾り、2nd「イン・ザ・ナイト」、3rd「パラダイス・ロスト」とアルバムを重ね
その人気ぶりとともに、日本のプログレハードとしてはもっともメジャーな存在であった彼ら。
本CDにはその第一期のオリジナルメンバー時代から選曲された10曲を収録。
お約束の“イリュージョン”から始まって、“レティシア”、“魅惑劇”といった1stからの大曲に、
2ndの軽快なナンバー“フェアウェル”、ラストはしっとりとした“ロマンス・プロムナード”と
おおむね納得の選曲。“少年期〜時の崖”、“回想のかけら”、“第3の剣”などを外したのは、
おそらくこの時点で「ORIGINAL MEMBERS-BEST2」の予定がすでにあったのだろう。
ともかく、音質的にもリマスターされているようでじつに良好。ノヴェラファンはもとより、
初めてバンドに触れる若いリスナーにとっても、このバンドを知るきっかけの1枚となるだろう。
DVDの方は当時のライブ映像を34分収録。画質、音声とも上質とはいいがたいが、
ヴィジュアルを含めた当時のバンドの動画が見られるという点だけでも大変貴重である。
ロマンス度・・9 楽曲度・・8 貴重なライブ映像度・・9 総合・・8
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陰陽座「鬼哭転生」

日本の和風メタルバンド、陰陽座の自主制作時代の1st。1999作
着物を着てメイクをし、和風の曲名と歌詞をメタルと融合させて現れた彼ら。
いでたちはほとんどビジュアル系のノリだが、音楽の方は骨太のメタル、ハードロック。
この世界観の先輩には人間椅子がいるが、こちら陰陽座はそれよりもさらに耽美志向が強い。
女性Vo黒猫の存在が、このバンドの色を絶妙な位置に立たせている。
メタルリフの合間にときおり聞かせるプログレ的なギターとリズム、
その上に乗る女性Vo、曲間のセリフは怪しい平安の闇の世界を演出している。
なんにしてもメタルと和風の融合、ビジュアル、女性Vo、語り、プログレ、と
さまざまな要素をブレンドさせた実に面白いバンドがここに出現したわけだ。
メロディアス度・・7 メタル度・・7 プログレ度・・6 総合・・8
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陰陽座「百鬼繚乱」

日本の和風メタルバンド、陰陽座のインディーズ2nd。
日本古来の怪物や妖怪などの世界観を和服&白塗りのメンバーたちが演奏する。
女性Vo黒猫の歌唱をメインにした疾走メタルサウンドが心地よい。
曲の方は外見に反してかなりマトモ。なんだか80'のジャパニーズメタルを思い出す。
あとはバックの演奏ではっとするパートや和風メロディをもっと導入すれば、
より彼ら独自の音楽性が広がってゆくはずだ。
メロディアス度・・8 JAPSメタル度・・8 和風度・・6 総合・・8
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陰陽座「封印廻濫」
日本の妖怪メタルバンド、おんみょうざの未発表曲集。2002作
すでにアルバム5枚にDVDも発表し、精力的なライブ活動も行い
実力、認知度ともにメジャー級になった感があるこのバンド。
これは正規アルバムに入らなかった過去の楽曲を集めたもので、
さすがに4th以降の緻密なアレンジ、プロダクションに比べれば一段落ちるものの
音がややラフな分かえってメタルバンドとしてのこのバンドの色を楽しむこともできる。
ミニアルバム扱いだが全8曲37分なので、通常アルバムと遜色ないボリューム。
メロディアス度・・7 楽曲・・7 黒猫・・8 総合・・7.5

陰陽座「煌神羅刹」

和風メタルバンド、陰陽座の3rdにしてメジャーデビュー作。2002作
本作でキングレコードからメジャーデビューをはたした彼ら。まず1st、2ndに比べると音質が向上した。
ツインギターのメタルリフは特に目新しくはなく、過去のバンドの影響を思わせるところもあるが、
それをうまくつなげて、曲にメリハリをもたせるセンスはさすが。
男女Voのバンドだが、以前よりも黒猫(女性Vo)の頻度が増え、また歌唱の実力も進歩している。
語りや古語を交えた日本語歌詞は彼らの立派な個性となり、その魑魅魍魎世界を演劇的に構築している。
おそらくメジャー第一弾ということで、彼らのもうひとつの持ち味であるプログレ性は抑えられ、
比較的ストレートで分かりやすい楽曲が揃えられているが、時折間奏部で聞かせる変拍子は私には心地よい。
関西にかつてあったプログレハードバンドSTARLESSを、ある意味で継承しているのは彼らかもしれない。
メロディアス度・・7 メタル度・・8 プログレ度・・4 総合・・8
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陰陽座「赤熱演舞」

妖怪や平安朝をモチーフにした日本のメロディックメタルバンド、陰陽座のライブアルバム。2003作
これまでアルバムとして5枚を発表、キングレコードからメジャーデビュー後は一気に知名度を増した彼ら。
実際にライブを見に行ったことはまだないが、このライブアルバムを聴くかぎり、演奏もしっかりしており
なにより黒猫の妖艶なヴォーカルが見事にこのサウンドに活かされていることが改めて知れる。
日本語の歌詞を絶妙のメロディラインに乗せた楽曲には、ある意味キャッチーなポップセンスさえも感じられ、
ハードロック・メタルというジャンルを抜きにして一般のリスナーにも楽しめるだろう。
やや一本調子なギターの音づくりなどにまだ荒削りな部分もあるものの、
黒猫と瞬火の男女Voという個性も含めて、すでに彼ら独自の魅力が確立できているように思える。
ロディアス度・・8 ライブ演奏・・8 日本度・・8 総合・・8
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陰陽座「鳳翼麟瞳」

日本の和風コスプレメタルバンド、陰陽座のメジャー第二弾にして通算4作目。2003作
前作「煌神羅刹」でキングからメジャーデビューを果たしたこのバンド、
今作もサウンド的には同路線の、比較的正統派の楽曲で勝負している。
女性Vo黒猫の歌唱はいよいよ魅力を増し、バラード曲での妖艶さや曲間のセリフなども効果的で、
今や彼らの個性となった和風の日本詩によりメタルと平安調の融合を立派になしえている。
ベース&ヴォーカルでジャケットまでも手がける瞬火(またたび)のセルフプロデュース能力も見逃せない。
メロディアス度・・8 楽曲・・8 黒猫のVo度・・8 総合・・8
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陰陽座「夢幻泡影」

日本が誇る和風コスプレ妖怪メタルバンド、陰陽座(おんみょうざ)の5th。2004作
メジャーデビューとしてもすでに3作目となり、人気、実力ともに今やメジャー級の彼ら。
相変わらず王道のメタルリフを使いながら、軽やかに疾走しつつ、そこに日本語の歌詞を載せる
という彼らの手法は、黒猫の女性Voとしての表現力とともに見事にその結実の度合いを強くしている。
初期の頃よりもぐんと聴き易さが増しているのは、メロディの普遍性とそこにあるキャッチーなセンスによるもので、
こうした大衆向けの音づくりは、ある種かつてのX JAPANなどにも通じる部分がある気がする。
また、メジャーバンドとしてのクオリティを維持しながら、音のなかにかすかにプログレへの傾倒を覗かせたり
歌詞や、曲中でのセリフなど、アレンジに遊び心を織りまぜる余裕を見せているところも素晴らしい。
黒猫と瞬火の男女Voの掛け合いも、これまで以上にしっくりとしていて、アニメ的なポップさも含めて
この歌メロの心地良さこそが、このバンドの魅力であり生命線なのだと思う。
メロディアス度・・8 楽曲・・8 黒猫萌え度・・9 総合・・8.5
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陰陽座「臥龍點睛

日本の和風HRバンド、おんみょうざの6th。2005作
前作の完成度を考えると大きく期待せざるを得なかったのだが、
今回は案外地味なミドルテンポの楽曲から始まり一聴したときのインパクトはあまりない。
ドラムの音も軽いし全体的に音の迫力がさほど感じられない気もする…。
序盤は歌メインのやや古めのビジュアル系的な曲が続くので、
HR的な耳で聴くと拍子抜けするし、曲調的にもマンネリ感は否めない。
そろそろキーボード入れませんか?…と言いたくもなってしまう(笑)
そんな中、Cの「甲賀忍法帖」での黒猫の歌唱の魅力はやはり捨てがたいし、
Gのメロスピ路線はメタルファンには嬉しい。Fのイントロはどこかで聴いたようなメロディ。
組曲「義経」は今回初めて聴いたのですが、セリフ以外はまあ普通。もっとプログレにして欲しい。
それから、シングル曲もいくつか入っていることもあり、曲によって録音レベルが違うのも気になった。
これから陰陽座を聴くという方には、以前のアルバムから聴くことをお勧めする。
メロディアス度・・8 メタル度・・6 楽曲・・7 総合・・7.5
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陰陽座「陰陽珠玉」

今や全国的人気を誇る、陰陽座(おんみょうざ)の2枚組みベスト。2006作
disc1『陽』には、メロディアスな彼らの代表曲を集め、バンドの初心者もこれでこのバンドの
メジャーな代表曲が楽しめる。個人的にはアルバム未収録のシングル曲が聴けるのが嬉しい。
“甲賀忍法帖”での黒猫の女性らしい歌唱にはキュンとなるし(笑)、
メタリックに疾走する“羅刹 ”やサビメロの気持ちいい“鳳翼天翔”はやはりお気に入り。
disc2『陰』には、組曲「黒怐v、組曲「義経」など、バンドのコアな部分が分かる選曲で、
陰陽座の持つマニアックな感性にも触れられるという、よく考えられた構成になっている。
プログレ的でシアトリカルな要素も多く、セリフ入りの曲に引かないように(笑)…むしろ萌えるか?(爆)
ベストだけあって、インディーズ時代の初期2枚からの曲は、録音がやや薄いのは仕方ないが、
IRON MAIDENからX JAPANまで、過去のメタルバンドの美味しい要素を取り入れつつ、
それを独自のアレンジと日本的(平安調)世界観で練り上げた、彼らのセンスはやはり見事なものだ。
メロディアス度・・9 楽曲・・8 日本度・・9 総合・・8
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陰陽座「我屍越行」

日本の妖怪ヘヴィメタルバンド(と、このライブのMCでも言ってる)おんみょうざのライブDVD。2005作
全国42公演にもおよぶ、2004年の「我が屍を越えてゆけ」ツアーの最終日、渋谷AXでの収録。
このバンドのアルバムは全部聴いていたが、ライブ映像を見るのはこれが初めてだったりする。
本当に全員が着物姿で演奏しており、とくにドラムなどはとても暑そうだが、
それでもデビュー時からずっとだろうからもう慣れたものなのか、器用に叩いている。
演奏の方は、かつてのライブCDで聴いたときよりも、ずっと余裕が出てきていてまとまっている。
彼らの音楽性は、X JAPANIRON MAIDEN、それにNOVELASTARLESSなどにも通じる
ビジュアル系と古き良きハードロックを合体させ、そこに日本的な世界観を封入した独自のもので、
そうした要素が若いファンから、比較的歳のいったリスナーにまで聴かれている要因なのだろう。
客席の大観衆もこのバンドの人気の高さを物語り、それを煽るバンドのやり方も堂に入っているし、
瞬火のMCはとても愉快な感じで、ややヲタクっぽくて知的なところは大槻ケンジあたりとキャラがかぶる(笑)
“夢幻”、“睡”、“組曲義経”、“羅刹”、“鳳翼天翔”などの代表曲はやはりクオリティが高く、
メタルでありながらキャッチー、そして雰囲気ものでもあるという彼らのスタンスを存分に見せてくれる。
「カッパ、カッパ、カッパッパ!」や黒猫の「バイにゃら〜」など、可愛らしさもあるのが楽しいところ。
ライブ演奏・・8 ライブ映像・・8 楽曲・・8 総合・・8
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陰陽座「魔王戴天」

日本の和風メタルバンド、おんみょうざの通算7作目。2007作
前作がシングル曲を除くと楽曲的にもアルバム的にも中途半端な作品だったので、やや心配していたが
イントロに続く2曲目のヘヴィなギターとなかなかのメタルっぷりにはまずはひと安心。
やはりメタルファンからの評価なくしては自分達の存在はあり得ないと悟ったのだろうか、
全体的にもこれまでにないほどリフのヘヴィさが目立ち、サウンド的に一本筋の通った作りになっている。
もちろん黒猫の歌唱もいつもながらに艶っぽく素晴らしいし、瞬火のVoにしてもその世界観が見えるまでに成長している。
ただ、サビでのメロディには予定調和めいたものが感じられてしまうのは、単に曲調の狭さといってよいものか。
このメタリックなまとまりは、これまで彼らを好まなかったメタルファンにもアピールするはずだが、
従来からのリスナーにはもはや新鮮味が感じられない高品質なメタルアルバムという評価になってしまうかもしれない。
このままメタル道を突き進むのか、それともまた大衆の元に戻るのか…次回作が早くも心配になってきた。
メロディアス度・・8 メタル度・・8 新鮮度・・7 総合・・8
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陰陽座魑魅魍魎

日本の妖怪メタルバンド、おんみょうざのアルバム。2008作
いかにもメタルメタルしていた前作を聴いて、次はどうなるのかと若干の不安感があったものの、
今作では頭に疾走曲ではなく、あえてキャッチーな曲を続けるところなどに余裕を感じさせる。
黒猫の歌唱はもちろん素晴らしいが、瞬火のヴォーカルの向上も初期に比べると著しく、
ベースの音の存在感とともにバンドのサウンドを支えている。全体的には前作のメタル的な重さから、
軽やかなハードロックへと意識的に変化させており、コンパクトで聴きやすい曲を並べてきたという印象。
それでいて11分の大曲をさりげなく盛り込むあたりには確信犯的な心憎さもある。
中盤には古き良きメタル/ハードロック色も健在で、安心して楽しめる好作といえるだろう。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 聴きやす度・・9 総合・・8
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陰陽座「金剛九尾」

日本の和風メタルバンド、おんみょうざのアルバム。2009作
前作のコンパクトでキャッチーなハードロック路線を受け継いで、
メタル度の薄い爽やかな曲調で始まり、続くシングルカットされた“蒼き独眼”は
王道のHR路線にこのバンドお得意のメロディ回しで聴かせる安定曲。
黒猫の歌唱が映える“小袖の手”、お約束の“忍法帖”シリーズに、
合計20分を越える組曲“九尾”は正統派メタルの質感を基本としながら、
ドラマティックな構成力が光る大曲。とくにラストのパートの疾走感がよい。
初期のような派手さはないものの、総合的に見ればたっぷりと中身の詰まった良作だろう。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 新鮮度・・7 総合・・8
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陰陽座紺碧の双刃
日本の妖怪メタルバンド、おんみょうざのミニアルバム。2011年作
新曲にライブ音源5曲を含む、34分の内容で、タイトル曲はキャッチーな聴き心地の
いかにも陰陽座節らしいサウンド。伸びやかな黒猫の歌声とメロディアスなフックとともに
もはや新鮮味はないが安心の出来ばえだ。ライブ音源は、演奏、歌唱とも堂々たるもので
バンドとしての実力を遺憾なく発揮している。音質も良好でファンであれば買って損はないだろう。
メロディアス度・・8 新鮮度・・7 ライブ音源・・8 総合・・7.5
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陰陽座「鬼子母神」

日本の和風メタルバンド、おんみょうざの2011年作

通算10作目はコンセプトアルバムにするという瞬火の当初からのビジョンを具現化した作品で
“鬼子母神伝説”をベースに書き下ろされた戯曲的脚本「絶界の鬼子母神」を原作にして作られた。
12パートに分かれた組曲形式のサウンドであるが、1曲ごとにしっかりとしたメロディとこのバンドらしい
古き良きHR/HMの質感を織り込んであって難解さはまったくない。黒猫と瞬火の男女ヴォーカルの絡みも絶妙で
日本的な情緒とともに描き出されるドラマティックな世界観が光っている。ゆったりとしたバラード曲の存在も
いつも以上に意味を持ち、アルバムとしての流れを含めて、ひとつの物語を紡いでゆくような力作に仕上がっている。
ドラマティック度・・8 メタル度・・7 日本的度・・9 総合・・8
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Outer Limits「Misty Moon」

日本のシンフォニックロックバンド、アウターリミッツの1st。1985年作
ヴァイオリン入りの本格派シンフォニックロックとしてはおそらく日本で初めてのバンド。
クラシカルな繊細さと幻想的なロマンにあふれた世界観はこのデビュー作から味わえる。
曲は10分前後のものが3曲と、新人らしからぬ大曲志向。美しいシンセワークに
日本人離れしたヴォーカルの歌声、そして艶やかなヴァイオリンが鳴る夢見心地のサウンド。
たった3日間で録音されたとは思えない。2nd「角笛」、3rd「ペールブルー」も合わせて聴きましょう。
シンフォニック度・・8 繊細度・・8 幻想度・・9 総合・・8
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OUTER LIMITS「少年の不思議な角笛」

日本のシンフォニックロックバンド、アウターリミッツの2nd。1986年作
紙ジャケ盤は変形ジャケを再現していて、真ん中から左にぱかっとめくると魔物が出てくる。
本作は少年と魔力を持った角笛をめぐる冒険ファンタジーコンセプト作で、バンドの最高傑作とも名高い。
個人的には3rd「ペールブルーの情景」と甲乙つけがたい日本シンフォニックロックの傑作だと考えている。
塚本周成氏の美しいシンセに絡む川口貴氏の艶やかなヴァイオリンの音色、
そしてヌメロ・ウエノ氏の弟である上野知己のオペラティックなバリトンヴォイス。
物語的に展開してゆく楽曲は、最後の大団円に至るまで息をつかせぬ世界観で、
これほどのヨーロピアンなロマンティシズムを持った日本のプログレを僕は知らない。
当時はフランスでも人気だったようで(さすがANGEの国)雑誌の表紙にもなったようだ。
バンド解散後は塚本氏はVIENNAをへて茶々丸氏とともにGacktの作曲担当に、
上野氏は桜庭統のDEJA-VUへも参加している。そして2007年に復活作を発表。
この再発を機に、日本シンフォニックの金字塔である彼らへの再評価を願ってやまない。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ファンタジック度・・9 総合・・8
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OUTER LIMITS「ペール・ブルーの情景」

日本のシンフォニックロックバンド、アウター・リミッツの3rd。1987年作
紙ジャケリマスター盤で再購入。個人的にはこれが一番好きなアルバム。
ヴァイオリン入りの本格シンフォニックロックバンドとして、フランスなどでも
かなりの人気を博した彼らだが、こうして再発を機にぜひ再評価していただきたい。
前作「少年の不思議な角笛」の方がトータルコンセプト作としての人気があるようだが、
自分としては、このアルバムの旧B面を全てついやした大曲“The Scene of Pale Blue”の
ロマンティシズムに強く惹かれた。クラシカルなヴァイオリンとシンセが絡まり、
ゆるやかに盛り上がっていく様はまさに感動的だ。まだアウター未聴の方もぜひ聴いて欲しい。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ロマンティック度・・9 総合・・8
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Outer Limits「Marionette's Lament」

日本のシンフォニックロックバンド、アウター・リミッツの編集アルバム。
ヴァイオリン入りの本格派シンフォニックプログレバンドとして、
80年代に3枚のアルバムを残したこのバンド。近年復活アルバムも出したが、
やはりかつてのロマンティシズムあふれるサウンドは今なお胸を打つものがある。
これは1987年に発売されたタイトル曲の12インチシングルに、かつて「アウター・マニア」として
CD化されていた初期のデモ音源を収録した編集アルバム。紙ジャケリマスター盤。
当然ながら、アルバムを全部聴いているファン向けであるが、自分はかつてこのデモ音源の
大曲“ペール・ブルーの情景”のドラマティックな美しさに胸を打たれたクチであるから、
日本のシンフォニックロックをまだ毛嫌いしている方などにはぜひ聴いてもらいたい。
音質やテクニックを抜きにした部分での、このバンドの幻想的な世界観が伝わってくるはずだ。
シンフォニック度・・8 幻想度・・9 音質・・7 総合・・7.5
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OUTER LIMITS「STROMATOLITE」

日本のシンフォニックロックバンド、アウター・リミッツのアルバム。2007年作
80年代に日本のシンフォニックロックの代表格であったこのバンド。なんと20年ぶりの新作となる。
1999年の復活ライブには足を運んだが、それからさらに8年たってついにアルバムが完成したわけだ。
さて、久々に聴くアウターのサウンドだが、川口氏の艶やかなヴァイオリンと、
Gacktでの楽曲アレンジの経験も経て円熟味を増した塚本氏のシンセワークを中心に
しっとりと聴かせる大人のシンフォニックロックサウンドだ。
かつてのようなファンタジー的な世界観は消え、楽曲には幻想性よりもクラシカルな説得力が増した。
ときにクリムゾン的な質感をかもし出すギターワークも絶妙で、優雅さの中にもヘヴィさと薄暗さ、
そしてミステリアスな質感を生み出している。英詞によるヴォーカルも違和感なく、
甘やかなロマンの香りはいくぶん薄らいだものの、優美なヴァイオリンの音色にはなお胸打たれる。
日本のプログレ/シンフォニックファンには狂喜の復活である。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 祝・復活度・・10 総合・・8
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王族バンド「クロスピース」

ニコニコ動画で活躍する人気プレイヤーによるユニットの2011年作
本作は「ワンピース」ならぬ「クロスピース」なる架空のアニメのサントラという設定らしい。
もっとアキバよりの音を想像していたが、1曲めのインストは案外に正統派のロック感触で、
ギターのフレージングには古き良きハードロックの質感があって、むしろ渋い演奏だ。
女性ヴォーカル入りの曲は古き良きアニソン風味が感じられ、これがなんだかなつかしい感じ。
グルーブのあるアンサンブルも心地よくてGoodです。影山ヒロノブ、織田かおりらがゲスト参加。
メロディアス度・・8 アニソン風度・・8 ロックしてます度・・8 総合・・8
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PAGEANT「螺鈿幻想」

日本のシンフォニックロックバンド、ページェントの1st。1986年作
「インディーズコレクション」「夢の報酬」は持っておりましたが、
実はこの1stはまだ買っておりませんでした(^^;)(「インディーズ〜」とほとんど曲がかぶるので)
ですが…やっぱり正規の曲順通り、アルバムとして聴くといいですねー。
永井博子(大木理紗)の日本語の歌唱が、いかにも「大正ロマン」という感じで
ジャケやちょっと怖い歌詞とともに、耽美派ロックという雰囲気をかもしだしています。
(ギターの中嶋さんが歌う「セルロイドの空」だけはなんだかNOVELAみたい)
MUSEA版はリマスターされているのか、「インディーズ〜」より音がいいみたい。
メロディアス度・・8 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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Pageant奈落の舞踏会
日本のプログレバンド、ページェントの1987年作
中嶋一晃の楽曲と永井博子(大木理紗)の絶品の歌声とともに耽美な世界観を描いた1st「螺鈿幻想」
JAP'sプログレの名作として知られるが、本作はリメイク音源とスタジオライブ音源によって構成された
実質上の2ndといってもよい内容。前半のリメイク曲は、細かなアレンジが変えられてよりスタイリッシュになり、
メロウなギターとともに、小娘と大人の声色を使い分ける永井博子の歌唱も表現豊かにいっそう引き立っている。
後半のスタジオイブでは、新曲のタイトル曲を含め、よりリラックスした演奏でこのバンドの実力が再確認できる。
メロディアス度・・8 幻想ロマン度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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PAGEANT「夢の報酬」

日本のプログレバンド、ページェントの2nd。1989年作
ページェントというと大正ロマネスク色全開の1st「螺鈿幻想」が代表作として有名だが、
本作はリーダーであった中島一晃の脱退後ということで、いい意味で楽曲がキャッチーになり、
ヴォーカルの永井博子の色が前面に押し出された作風で、むしろクオリティ的には上回っている。
とくに2曲目の“グレイの肖像”は、薄暗い雰囲気とドラマティックな盛り上がりが合体した名曲で、
永井博子(大木理紗)の絶品の歌唱が味わえる。また、4曲目“ラピス・ラズリ幻想”の
「神の骸にしがみつく懺悔の夜に呪いあれ〜」という、おどろおどろしき歌詞にもしびれます。
元祖ゴシックロマン系バンド。リマスター再発を機に、まだ未聴の方は聴いてみてはいかが。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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PAGE ONE「ROUGH & RADY」
日本のプログレバンド、ページ・ワンのアルバム。2003年作
5年ぶりのアルバムだそうだが、前作はどんなものだったのか知らない。
女性Voをメインにした、アコースティカルな雰囲気がどこか懐かしいサウンド。
異国的なパーカッションやどこか郷愁を感じる歌詞など、魅力的な部分もあるのだが、
全体的に落ち着きすぎというのか、もう一歩曲に突き抜けが欲しいという気もする。
力を抜いてゆったりと聴ける日本のバンド…であるとは思う。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7


PALE ACUTE MOON「NEWTOPIA」
ノヴェラ、テルズシンフォニア、ケネディ、近年では少年ナイフで活躍したキーボーディスト、
仙波基が1985年に発表したペールアキュートムーン唯一のアルバム。
フランス盤で購入。ヴォーカルはテルシンでも歌ったことのある下町香織嬢。
全体としてはキーボードを中心としたロマンティックなシンフォニックロック。
サウンドはそのテルズ・シンフォニアから軽やかなポップさを除いた感じ。
壮大な世界観を描こうとしていることは伝わるものの、Voの力不足は否めず、
突き抜けた爽快さを感じさせるには至っていないのが難点か。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 演奏バランス・・6 総合・・7

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PANGAEA「UNU」

日本のプログレユニット、パンゲアのアルバム。2004年作
プロデュースは厚見玲衣(MOONDANCER〜VOWWOW)。
基本は女性ヴォーカルと、アコギ&ベースの男性によるデュオだが、
のっけから「これは宮殿か?」というメロトロンが鳴り響き、思わずうっとり。
イアン・マクドナルド参加、ということでこれは本人か?と思いきや、イアンはフルートでの参加。
このメロトロンの嵐はクリムゾンフリークでもある厚見玲衣氏によるものだった。
どこかなつかしさを感じさせるような女性Voの歌唱は、ときに内向的に響き渡り、
全体的には薄暗さと情緒のある日本的シンフォニックという雰囲気。
プログレというよりも、古き良き日本の歌謡情緒をシンフォで再現、という感じか。
あるいはANEKDOTEN+JAP'sポップとも?ラストの組曲ではイアンのフルートが鳴り響く。
シンフォニック度・・8 薄暗度・・8 メロトロン度・・8 総合・・7.5
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PROVIDENCE「蝶湖夢楼の一夜」

日本のハード・プログレバンド、プロヴィデンスの2nd。1996年作
このアルバムの発売記念ツアーのライブに行ったのはもう10年前になるのか。
そのときはプログレというよりはずっとハード寄りのサウンドにあまりピンと来ず、CDを買わなかったのだが、
すっかり廃盤となってしまい、今になってようやくこうして手に入れることができるとは。
EggManライブでのMCでの「ANGLAGARD〜!」が今でも耳に残っている(笑)。
さて、肝心のサウンドの方だが、10年たった今になって聴くと、これが実にいいのだな。
女性Voのシアトリカルなセリフと日本語歌詞の歌唱はPAGEANT的で、古き良き昭和の香りをただよわせ、
そこにヘヴィなギターサウンドが合わさるとどこか翳りのあるハードなプログレサウンドとなる。
今で言うとOPETHあたりのリスナーにも聴けるのではないかというメタリックな部分もあり、
録音面での軽さを差し引いても充分ハードプログレの傑作と言って良い出来だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 意外とハー度・・9 総合・・8




QUASER「PHASE TRANSITION」
神戸で活動を続けるプログレッシブロックバンド、クェーサーの3rdアルバム。2003年作
全体的に言うと、シンフォニック性と日本的な歌詞による叙情、そしてときおり聴かせるスリリングな部分、
さらには聴きやすいフュージョン的な要素、といろいろな側面を融合したサウンドである。
日本詞にこだわった歌詞は、Voの声質もあいまって、新月を思わせる雰囲気もあり、
複雑なリズムの中での歌の浮遊感はMIDASなどにも近いものを感じる。
日本語のプログレバンドが苦手な向きには違和感を覚えるかもしれないが、じっくりと何度か聴けば、
バンドの色が理解でき、メッセージ色の強い歌詞とともにその世界観にひたれるかもしれない。
4パートに分けられた大作の「PROMISED LAND」など、長い曲を聴かせる構成力も兼ね揃えているし、
引きの部分のアコギやピアノは美しく、メタリックな要素と対になっているようでメリハリがついている。
ただ、録音のせいか全体的な広がりと音としての迫力(説得力)にやや欠けるのが惜しい。
また、メタリックな部分がややとってつけたような印象もあり、シンフォニック性、日本的叙情と
どの方向性を重視するのかをもう少し絞り込むと曲がシェイプされるような気がする。
あとはアルバムの曲構成として、いきなり大曲、複雑な曲をもってくるよりも、たとえば5のような爽やかで
リスナーの心をつかめるメロディの曲を冒頭に置くと、だいぶアルバムとしての聴きやすさが上がるかと思う。
個人的にはメタリックなスリリングさよりも、しっとりとしたゆるやかな日本的情緒が心地よいバンドと思う。
新月やMIDASなど、日本語歌詞のプログレバンドが好きな方は聴いて損のないアルバムである。
シンフォニック度・・7 プログレ度・・8 日本度・・8 総合・・7.5
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Quikion+ Lithuma Quombus「LIVE」
日本のアコースティック系ユニット、キキオンのライブDVD。2005年作
CDの方は聴いたことがないので、彼らの音楽を聴くのはこのライブDVDが初めてとなる。
女性ヴォーカルに、アコーディオン、ブズーキといったアコースティックユニットで
今回のライブではベース、パーカッションのリズム隊を加えた編成となっている。
アコースティック+女性Voということで、いわゆるZABADAK系の流れにあるスタイルであるが、
彼らはどちらかというとオリエンタルなムードが強く、アラビアンだったりスパニッシュ風な部分も出てきたり、
その無国籍感にはやや戸惑うものの、ときおり日本的な日常の風景をかもしだしているのも面白い。
ヴォーカルの十時(ととじ)由紀子さんの歌と歌詞は、一聴しただけでは理解不能なシュールさがあるが、
そうした不可思議さも彼らのサウンドの魅力となっているのだと思う。
アコースティカル度・・8 ライブ演奏・・7 十時さんの歌の奇妙度・・8 総合・・7.5
 Music Termにて試聴&通販可能




Rachel Mother Goose「Nadir」
名古屋を中心に活動する様式美メタルバンド、レイチェル・マザー・グースの2002年作
クラシカルなギターにきらびやかなシンセワーク、英語歌詞のヴォーカルを乗せて疾走する、
様式美サウンド。シンセの音にはオルガン調の古き良き感触もあり、いかにもブリティッシュ的。
叙情的な泣きのギターなど、80年代のジャパメタ的な雰囲気を漂わせながら、
楽曲、演奏ともに、なかなかのクオリティの高さで聴かせる。これぞ正統派の様式美メタル。
メロディアス度・・8 疾走度・・7 様式美度・・8 総合・・7.5

Rachel Mother Goose「Fortune Missionary」
名古屋を中心に活動する様式美メタルバンド、レイチェル・マザー・グースのミニアルバム。2004年作
ネオクラシカルなギターワークと女性ヴォーカルを乗せて疾走する、王道のスタイル。
やはり全体的にイングヴェイ的な雰囲気が強く、楽曲の個性という点ではもうひとつながら
女性ヴォーカルの英語の歌唱も含めて、演奏の質は高く安心して楽しめる。
様式美度・・8 疾走度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Rachel Mother Goose「SIGNS」

日本のクラシカルメタルバンド、レイチェル・マザー・グースの2006年作
2004年のミニアルバムから女性ヴォーカルが加わったことで転機を迎え、
それに続く本作も、ネオクラシカルなギターたっぷりに疾走する様式美メタルが炸裂。
MIKKA嬢の歌声も前作よりも堂に入っていて、RINNBA嬢のシンセワークとともにサウンドを彩り、
バンドとしての力強さ、洗練された説得力が上がっている。また、キャッチーで軽快なナンバーや、
美しいバラードなども魅力的。名古屋のローカルバンドから全国レベルのバンドになったという印象だ。
メロディアス度・・8 疾走度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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RAMPANTCHOICE OF LIFE
日本のゴシック・ヘヴィロック、リアンペントの2008年作
以前にミニを聴いたときはさして印象に残らなかったのだが、
本作ではヘヴィなギターリフとともにメタリックな質感が増していて、
伸びやかな女性ヴォーカルの歌声とともに、ゴシック・ヘヴィロック的な風味が強まった。
随所にスクリームも織りまぜつつ適度な激しさもありながら、ヘヴィすぎない聴き心地と、
翳りある叙情を表現する歌声がなかなかいい。今後は楽曲とメロディの魅力を上げていって欲しい。
メロディアス度・・7 翳りある叙情度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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Rie a.k.a. Suzaku「Messiah」

女性ハードロックミュージシャン、リエ・a.k.a.スザクのミニアルバム。2010年作
中学生でギターを手にし、メタルとプログレ好きの母親からヘヴィ・メタル英才教育を受けたという彼女は、
作詩、作曲、プログラミングのすべてもこなすという才能豊かなミュージシャンであり、そのギタープレイは、
女性とは思えないくらいにテクニカルで、なおかつエモーショナルなメロディもしっかり感じさせる。
4人のヴォーカルを起用した本作の楽曲は、歌ものとしてのキャッチーな一面も備えており
最近ありがちな同人上がりのメタルとは一線を画する、メジャー志向の雰囲気を漂わせている。
巧みなギタープレイはもちろん、楽曲における細やかなアレンジ、作曲家としてのセンスも見事。
バンド体制でのフルアルバムなどにも期待したい、今後の活動に大注目のアーティストだ。
メロディアス度・・8 ギター度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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Rie a.k.a. SuzakuMother Earth

女性ハードロックミュージシャン、リエa.k.a.スザクの2ndミニ。2011年作
作詩、作曲、プログラミングをこなす、ギタリストにして女性ミュージシャン、
1stミニの出来もなかなかであったが、本作はヴォーカル入り4曲とインスト2曲という構成で、
のっけからメロディアスに疾走する本格派のメロディックメタルが炸裂している。
ギターリフとフレージングのセンスの良さは女性としては特筆もので、
ヘヴィさとキャッチーさのバランスのとれた楽曲構成もなかなか見事だ。
ソロパートでの堂々たるテクニックといい、随所に聴かせる叙情的なメロディもよろしく、
希望に満ちたメッセージ色のある歌詞とともに、ポジティブなバワーにあふれている。
2曲のインストではあらためてメロディメイカーとしての才能も感じさせる。録音面の弱さが残念。
メロディアス度・・8 ギター度・・8 楽曲・・8 総合・・7.5
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RIKKIシマウタTRICKLES

奄美出身の女性Vo、RIKKIによる島唄アルバム。2002作
本来土着的な島唄をギターやシンセなどを使って巧みにアレンジ、
なんとメロトロンの音色まで使用していて、プログレファンにも楽しめる。
しかしモダンなアレンジに乗る彼女の歌声は、あくまで伝統的で
その唄はゆっくりと優しくしみこむように耳に馴染んでくる。
日本の地方文化の歴史と、現代的なサウンドが融合した面白い作品だ。
メロディアス度・・8 モダンアレンジ度・・8 日本民謡度・・8 総合・・8
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六合幽遠

京都を中心に活動するハードロック/メタルバンド、りくごうの1stミニ。2005作
東・西・南・北そして天と地を指す「六合」とは、無限大に発展する宇宙を意味するそうだが、
それをバンド名に持つ彼らも、おそらく内的な宇宙を大切にするプログレッシブな感性をそこに
有しているのだろう。そのサウンドは、モダンなヘヴィさを有した一聴すると普遍的なロックであるが、
古典的な日本語の歌詞を大切にした楽曲には、あえて昨今の主流である派手な展開を排し、
じっくりと焦点をしぼって聴かせようとする姿勢が、その音からも感じ取れる。
うっすらとしたシンセアレンジをバックに、ヘヴィなギターリフにパワフルなドラムが鳴り合わさり、
やがてすべての音がシンプルに鳴動し、ひとつのパワーをなすような感覚がある意味個性的だ。
メロディアス度・・7 日本的叙情度・・8 古典的日本度・・9 総合・・7.5
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六合宵闇の残光

京都を中心に活動するハードロックバンド、りくごうの1stフル。2008作
やや手さぐり状態にも聴こえたデビューミニに比べると、本作では方向性も確立され、
それとともにサウンドプロダクションが向上し、音には迫力がでてきている。
またシンセ奏者が正式に加わったことで、サウンドの幅とスケール感が増した。
日本語詞によるヴォーカルの歌唱力も確実に上がっており、
確かなアンサンブルの中で、その言葉による存在感と表現力を示している。
4、5分台がメインの楽曲は聴きやすいながらも、ドラムを中心にした独特のグルーブ感とともに、
どっしりとしていながら不思議な浮遊感があって、自然な心地で聴き入ってしまう。
古来からの日本の大地の匂いを感じさせるという点で、非常に個性的なバンドだし、
あるいは陰陽座などのファンでも楽しめるのではないだろうか。
ただし、こちらの方がもっとディープで深遠な雰囲気である。マイスペースにて視聴可能
メロディアス度・・8 日本的叙情度・・9 日本的土着度・・9 総合・・8
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ROMAN SO WORDS「Melodies Of Memory」
MinstreliXのシンセ奏者と女性Voによるユニット、ロマン・ソ・ワーズのミニアルバム。2010作
少女マンガチックなジャケからして、すでに相当こっ恥ずかしいのだが、
音の方もアニメの主題歌になりそうなロマンに溢れたポップな女性声ロック。
メロスピばりの疾走やシンフォメタル風のアレンジもあるのだが、メタルらしからぬヴォーカルが
むしろベルバラ的な宝塚ロックの世界観をかもしだしている。いわば「アニメ系嬢メタル」という感じか。
シンフォニック度・・8 メタル度・・7 愛とロマン度・・9 総合・・7.5
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Roses 「Revisited」
大阪を中心に活動するプログレハードバンド、ローゼスのミニアルバム。2009作
1998年に結成。ヴォーカリスト燐夢を中心に、ROUND HOUSE〜PENTAGRAMという経歴のギタリスト、
L'evoluzioneの前身であるIsisに参加していたベーシスト、クラシックの素養のあるツインキーボード、
荘園のドラマーとして活躍するメンバーで構成され、メンバーチェンジや活動休止をへての、初の正式音源となる。
サーカスか舞台劇の始まりを思わせるようなイントロから、曲が始まるとシンセ入りのキャッチーなロックになる。
ときにテクニカルなギターと、壮麗なシンセの絡みで耳を惹きつけつつ、ヴォーカルのマイルドな歌声と歌詞には、
古き良き歌謡風の雰囲気もあり、どこかなつかしい感じがする。楽曲におけるシアトリカルな世界観という点では、
もっと極端でもいいような気はするが、浪漫座(中嶋一晃)的でもある、昭和風ロマンの体現と哀愁を感じさせるサウンドは、
バンドの個性として今後とも伸ばしていってもらいたい。続くフルアルバムの世界が楽しみである。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 昭和ロマン度・・8 総合・・7
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ROUND HOUSE「WINGS TO REST」
日本のプログレバンド、ラウンドハウスの未発表音源集。2002作
「人造人間」というアルバム1枚を残して消滅した(近年なんと復活した)
当時の彼らの活動後期、1978年以降のデモ音源などを集めたもの。
特徴であるシンフォニックな美しさと、ジャズロック的なキレの良さが光る楽曲たちは
年数を経た今となってもなかなか魅力的で、キーボードをバックにツインギターの奏でる
メロディが素晴らしい。デモという音質のバラつきの点から言っても
これが正規マテリアルとして録音されなかったのが惜しまれる。
メロディアス度・・8 ジャズロック度・・7 音質・・7 総合・・7.5




SAEKO 「ABOVE HEAVEN BELOW HEAVEN」
日本のメタルバンド、FAIRY MIRRORの女性ヴォーカル、サエコのアルバム。2004作
メタルへの情熱から単身ドイツに渡り、こうしてついに海外でアルバムデビューまで叶えたのだから、
彼女の行動力には恐れ入る。プロデュースはラーズ・ラッツ。演奏陣はMETALIUMの面々だ。
サウンドは正統派のメロディックメタルで、歌い上げつつときに力強くシャウトするSAEKOの歌唱が光る。
彼女の綺麗な声質はFAIRY MIRROR時代から同じだか、その歌声はかつてよりもずっと自信に満ちている。
美しいバラード曲での繊細な歌声や、Dのようなクサメロ疾走曲がとくに素敵。女性Voメタルファンはチェック!
メロディアス度・・7 疾走度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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SAEKO「LIFE」
FAIRY MIRRORの女性ヴォーカル、サエコの2ndアルバム。2006作
メタルへの情熱から単身ドイツに渡り、METALIUMのラーズ・ラッツに見いだされアルバムデビュー、
2作目となる本作にはMETALIUMのメンバーに加え、FAIRY MIRRORのメンツも参加している。
サウンドの方はジャパメタ的なメロディにジャーマンメタル質感と、女性らしい美しさが加わったもの。
パワフルに疾走する楽曲に響きわたるサエコの魂の歌声には、メタルへの純粋な情熱が感じられ、
日本的旋律を取り入れた叙情的なナンバーでは、日本語歌詞で歌われる歌唱も魅力的だ。
これでさらにシンフォニックな音の壮麗さが加われば、もっと日本でも人気が上がると思う。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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桜庭統「Forest of glass」
プログレキーボーディストにして作曲家、桜庭統のピアノ作品集。2008作
プログレバンドからキャリアをスタートさせ、現在はゲーム音楽を中心に活躍する同氏だが、
これは長年温めていたというオリジナルのピアノ曲集。
ゲーム音楽でのシンフォニックかつ壮麗なプログレぶりとは異なり、
シンプルなピアノのみの演奏ということで、構えて聴くにはやや物足りないが
その繊細なタッチやメロディ、そしてリズムなどへのこだわりは
ここでもしっかり感じられ、新たにピアニスト桜庭統の魅力を楽しめるアルバムだ。
*ゲーム/サントラコーナーにも桜庭統関連のレビューあります
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 ピアニスト度・・9 総合・・7.5
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桜庭統STAR OCEAN 4 -THE LAST HOPE-

桜庭統によるスターオーシャン4のアレンジサウンドトラック。2009年作
例によってゲームの内容はまったく知りません。桜庭さんの音楽作品としての感想を。
シンフォニックかつ壮大なイントロはいつになくオペラティックでオーケストラ的で、
その後はオルガンにピアノを掻き鳴らす、変拍子入りのプログレサウンドが炸裂。
全体的には、しっとりとしたクラシック風味の曲がけっこうあって、以前の作品のような
シンフォニックプログレ全開のアルバムとまではいかないが、桜庭ファンならまず聴くべし!
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 クラシカル度・・8 総合・・8
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SCARLET GARDEN 「DECADE OF DECADENCE」

日本のメロデスバンド、スカーレット・ガーデンのミニアルバム。2008作
北欧メロデス的なリフで疾走しつつ、ケリー・サイモンズの絶品のギターワークは、
ときにクラシカルな美しさで聴き手を魅了する。楽曲はただ激しいだけでなく、
ゆるやかな叙情性を含んだ展開力もあり、その辺の若手バンドでは真似のできない
音の迫力と質の高さが光る。日本人離れしたデスヴォイスも説得力充分で、
たとえば、SHADOWSERPENTなどと比較してもひけをとらないだけの完成度だ。
メロディアス度・・8 暴虐度・・8 日本人離れ度・・9 総合・・8


SCHONBERGSPLENDID ROSA BIRTH

日本のシンフォニックメタル、シェーンベルクの2011年作
ダ・ヴィンチの名画「受胎告知」のジャけからして、ヨーロピアンなセンスが漂うが、
サウンドの方も壮麗なオーケストレーションを駆使した優雅なシンフォニックメタル。
女性ヴォーカル、Naruの日本語歌詞の歌声を乗せ、美意識の詰まったメロディに、
キャッチーな聴き心地を融合した独自のスタイルで、クラシカルなギターフレーズを含めて、
こだわりを感じさせる世界観を描いている。疾走する曲以外では、スローからミドルテンポ曲に
おけるロマンティックな感じはどことなく宝塚的でもあり、よい意味での日本らしさを覗かせる。
ヴォーカルの声がメタルらしからぬ揺れる感じやリズム面での平坦さなど、好みを分ける部分はあるが、
LIGHT BRINGERやANCIENT MYTHとも異なる方向性を持っていて、今後も期待のバンドである。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 美意識度・・9 総合・・7.5
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SEIRENLEGACY OF THE NEW CENTURY
日本のメタルバンド、セイレーンの2000年作
ツインギターのフレーズとややヘナチョコなヴォーカルを乗せて疾走、
B級ジャーマンメタル的なクサメロはなかなかいい感じだが、
サウンドの説得力のなさと、微妙な音のズレが残念な感じ。
一方ではミドルテンポの古き良きメタル質感もあるのだが、
メロディもパワーも煮え切らないので、聴いていてもどかしい。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 B級度・・8 総合・・7
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SERENITY IN MURDER

日本のシンフォニック・デスメタルバンド、セレニティ・イン・マーダーの2011年作
美麗なシンセをふんだんに使いながら、ブラストビート入りで激しく疾走する
シンフォニック・デスメタルサウンド。咆哮するデスヴォイスを歌っているのは女性で、その迫力は
ARCH ENEMYのアンジェラばり。初期のCHILDLEN OF BODOMを思わせるメロディアスさと
シンフォニックで厚みのあるシンセアレンジに流麗なギターフレーズが合わさって、
日本のバンドというレベルを超えた音の説得力がある。日本のメロデス系というと、
SHADOWSERPENTなどが思い出されるが、このバンドもまったく引けをとらないばかりか、
デビュー作にしてそれらを超えようかというレベルの高さ。世界で勝負できるバンドが出現した。
シンフォニック度・・8 メロディアス度・・8 暴虐度・・8 総合・・8.5
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SERPENT「CRADLE OF INSANITY」

日本のメロディックデスメタルバンド、サーペントの1st。2005作
勢いよく疾走しながら、非常にメロディアスかつ勇壮で、そしてドラマティック。
ギターのフレーズはIN FLAMESからの影響を感じさせつつも、さらに煽情的に…
ある種ロマンテイックなまでの美旋律を奏で、まるでYOSHIKIのようなドラム(スネアの音といい)、
そこに乗る絶叫ヴォイスもどこかに悲哀を感じさせる響きがある。
メロデスでありながらもサウンドにはクラシカルな情緒と湿りけがあり、ワルツのリズムで疾走する様は、
繊細さと暴虐さを併せ持つ。とにかく、この「美」へのこだわりはただごとでない。
音に込められた精神性はメロデスというよりもむしろX JAPANに近いようにも思える。
これは日本産メロデスの新たなマスターピースといってよいだろう。
メロディアス度・・9 暴虐度・・7 繊細でロマン美度・・8 総合・・8.5
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SERPENT「xGODx」

日本のシンフォニック・メロデスバンド、サーペントの2nd。2008作
シンフォニックに疾走するメロデスサウンドに、X JAPANを思わせるような美意識と
ロマンティシズムが織り込まれた、彼らの1stはなかなか衝撃的だった。
約3年ぶりとなる本作も、クサいほどに美しいメロディの魅力は満載。
北欧メロデス的なツインギターと、日本産ならではの泣きの叙情が組み合わさり
煽情的なメロディで疾走するスタイルはまさに彼らならではだ。
一方で、これをエクストリーム系とするには聴き安すぎるし、綺麗すぎるという
見方もできるが、結局は泣きのメロディが好きかどうかで評価が決まるだろう。
泣きメロ度・・9 暴虐度・・7 ロマンティシズム度・・8 総合・・8
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時空海賊SEVEN SEAS「DREAMS」
日本のコスプレ・メロスピバンド、時空海賊セブンシーズの1st。2006作
メンバーのコスプレ気味のビジュアルなどから、“アキバ系メタル”ともいうべき雰囲気で
ヲタ系メロスパーたちから密かに支持されつつあるバンドのデビュー作。
時空を旅する海賊というコンセプトで、歌詞などにも物語性をもたせつつ、
楽曲の方はいたってキャッチーで分かりやすいメロスピサウンド。
まるでアニソンかと思わせるほどのクサメロで歌い上げる様は、
一般のメタラーにはかなり気恥ずかしいかもしれないが、演奏はなかなかイケてるし
ヲタもメタルも一緒と思えるような、こだわりのないリスナーならきっと楽しめるだろう。
キャッチー度・・8 疾走度・・8 アニソンメタル度・・8 総合・・7.5
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時空海賊SEVEN SEASConfusion
日本のコスプレ・メロスピバンド、時空海賊セブンシーズの2ndミニ。2007作
前作と同じく、アニソン風メロスピサウンドでキャッチーに疾走。
ネオクラシカル風味なツインギターはなかなか心地よく、
GALNERYUSをさらに軽めにしたような雰囲気で、ライトに楽しめる。
海賊うんぬんというコンセプトが活かされているどうかはともかく、
気恥ずかしさを乗り越えればメロスピとしてのクオリティはけっこう高い。
キャッチー度・・8 疾走度・・8 アニソンメタル度・・8 総合・・7.5
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時空海賊 SEVEN SEAS「Parallel World」
アニメみたいなジャケから、てっきりヲタ系バンドかと思いきや…メロスピでした(笑)
キャッチーなメロディで元気よく疾走。まるでアニメのテーマ曲のようにポップで
爽やかな歌詞は新世代のヴィジュアル系メタル…なのかしら。
かつてのX JAPANをうんと軽くした感じ…ということでVRAINなど
昨今のポップ・メタルが好きな方なら聴いても損はないかも。
インスト3曲を含め全9曲で28分…確かにこれ以上聴いたら恥ずかしくなりそう。
クラシカルなフレーズを奏でるギターや、シンセワークなども意外と質は高いけど。
メロディアス度・・8 ポップ度・・8 メタル度・・6 総合・・7.5
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時空海賊SEVEN SEASImagination
日本のコスプレ&アキバ系メロスピバンドの2008年作
毎回30分前後のミニアルバム的な作品ながら、なかなか質は高くて
クサいメロディで疾走しまくる、聴いていてちょっと恥ずかしいこのバンド。
今作もファンタジーRPGのような壮麗なイントロから始まって、
日本語歌詞によるアニメ主題歌のような軽めのメロスピサウンドで疾走だ。
テクニック的にはしっかりとしている演奏陣は、同人以上プロ未満という
昨今のボーダーレス化が激しいアキバ系メタルの中でもけっこう上位の方だろう。
日本語OKなアニソン好きメロスパーにはまさにど真ん中。僕的にはやっぱり赤面ですが…
メロディアス度・・8 疾走度・・8 アキバ度・・9 総合・・7.5
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SHADOW

日本のメロデスバンド、シャドウのアルバム。2001作
煽情的なツインギターのメロディで聴かせるIN FLAMESタイプのメロデス。
デス声で歌うのはなんと女性Voで、ARCH ENEMYのアンジェラ嬢ばりの
強烈な咆哮がなかなか見事だ。海外レーベルと契約したこともあって、
サウンドのクオリティは日本のバンドと思えないくらいに高い。
ギタリストのセンスも良く、AT THE GATES的なリフも出てきたりして、
オールドメロデス好きなら文句なく楽しめるだろう。
メロディアス度・・8 暴虐度・・7 オールドメロデス度・・8 総合・・8
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SHADOW「Forever Chaos」

日本のメロデスバンド、シャドウの2nd。2008作
海外レーベルからデビューした彼らの1stは、日本産としては本格的なメロデスサウンドで、
素晴らしい内容のアルバムだったが、7年ぶりとなる本作でも変わらぬ姿を見せてくれた。
トレードマークである嶋本斎子嬢のデスヴォイスは、ARCH ENEMYのアンジェラ嬢ばりに強烈で、
ネオクラシカル風味のテクニカルなギターとともに疾走する。ただ初期メロデスラッシュ路線だった
前作に比べると、モダンなエクストリームメタル的なアプローチが増していて、リフの魅力や
叙情性の点では若干物足りない感じもする。とはいえ国産のバンドでこれほど質の高いバンドは
数えるほどしかいないので、今後とも頑張っていってもらいたい。
メロディアス度・・7 暴虐度・・7 新鮮度・・7 総合・・8
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SincerityGreen「THE OCEAN OF DREAMS」

日本のゴシックメタルバンド、シンセリティ・グリーンのアルバム。2009作
女性5人に男性1人という編成で、東京を中心に活動するゴシックメタルバンド。
待望の1stフルアルバムは、期待通りのシンフォニックかつ耽美なゴシックサウンドだ。
Michi嬢のオペラティックなソプラノヴォーカルを中心に、シンセ奏者Miseana嬢の
美麗なシンセワークと、ときに女性とは思えぬデスヴォイスも絡めた楽曲は、
艶やかなヴァイオリンの音色などとともに優美で幻想的な世界観を描き出す。
楽曲面でバンドを支えるMark氏のギターは、女性たちの演奏の中でソリッドな存在感を聴かせ、
サウンドに綺麗なだけではない重厚さも付加している。ドラムなどの録音面での弱さは
いくぶん感じるが、日本産の本格派ゴシックメタルバンドとして世界に発信するに足る作品だ。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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新月
ライブ1979/Live 25.26 july 1979,ABC kaikan hall Tokyo」

日本のシンフォニックロックバンド、新月のライブアルバム。1979/2004作
かつて「赤い目の鏡」というタイトルで出回っていた同日のライブの公式音源がCD化された。
オーディエンス録音だった「赤い目〜」に比べ、こちらはミキサーを通した録音なので音質もだいぶ良くなり
1曲めの“鬼”からしてもうサウンドの迫力が違う。とくにドラムの細かな演奏が聞こえるようになったのが嬉しい。
こうして聴くと、改めてこのバンドのライブでの演奏の素晴らしさ…曲の雰囲気を伝えるシアトリカルさが分かるし
日本的な叙情をGENESIS風のシンフォニックロックで表現していたその個性は、今なお際立って聞こえる。
収録曲、曲順も「赤い目〜」とは若干異なるので、新しい発掘音源として新月ファンならとても楽しめるだろう。
ライブ演奏・・8 音質・・7(一般的に考えて) 新月好きならゲット!度・・9 総合・・8
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新月新●月●全●史」

日本の伝説のシンフォニックロックバンド、新月の限定BOX。2005作
えらく豪華なBOXで、これまで気にはなっていたのだが、値段が値段なので手を出せずにいたものの、
ついにやっと聴けた。内容は、新月の結成前後の裏話やメンバー秘話、フォト満載の豪華ブックレットに
CD5枚+DVDという6枚組み。*Disc1は唯一正式リリースされたアルバムであるファーストのリマスター、
本BOXを買う方ならすでに聴かれているだろうが、音質も格段に向上していて聴き直す価値はある。
*Disc2は、新曲のインスト曲を含め、これまでライブ音源などでしか聴けなかった未発曲
(セカンドとして出る予定であったもの)を2005年に新たにレコーディングしたもの。
*Disc3はファーストアルバムの貴重なアウトテイクス、スタジオデモ等を収録。デモ段階の“鬼”がカッコよく、
“不意の旅立ち”のレコーディングバージョンや、それにつながる寸劇「タケシ」などの貴重なものも聴ける。
*Disc4は新月の母体となったHALとセレナーデのライブやデモ音源を収録。
HALという名前は知っていたが、音源を聴くのはこれが初めて。1976年の当時のライブ録音なので
音質はさほどよくはないが、若さと情熱に満ちた熱気が演奏を通じて伝わってくる。
鳴り響くハモンドで突進するようにたたみかけるサウンドは、新月のイメージよりはもっとヘヴィで、
ELP的な勢いとPFMあたりを思わせるメロディアスな部分とが合わさった独特の雰囲気だ。
10分を超える曲ではときにサイケで混沌とした雰囲気にもなり、今聴いても引き込まれるパワーがある。
一方のSerenadeは、北山真の歌声もあってか、こちらはぐっと新月っぽい。
花本彰の作るナイーブで叙情的なメロディが耳に優しく、デモとはいえ楽曲のクオリティは高い。
これらを聴いて思うのは、正規アルバムの新月は氷山の一角だったのだ。整った音源以外にこれほどの
才能の爆発と燃焼が存在していたのだと、音楽の芸術と若き力とにあらためて感心するしだいである。
* Disc5のその他のセッションでは、劇団インカ帝国の戯曲用に書かれた曲と、新月晩年の未発曲を収録。
それに変わったところでは広島県東部美容専門学校校歌として作られた曲を、なんと上野洋子が歌っている!
そしてDVDでは1979年のプロモーション映像と、2005年のリハ風景を収録していて、
当時、新月というバンドが表現しようとしていたものが、映像とともに再確認できる。
合計しても20分に満たないものだが、Voの北山氏の衣装や動く姿が見られるのは貴重だ。
新月というバンドを愛する者にとっては、これはとんでもなく豪華な、まさに一生もののBOXであろう。
歴史的価値度・・10 新月の全貌が分かる度・・10 価格・・7 総合・・9
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Shinsekai

日本のプログレユニット、新世界の1st。2005作
昨今は同人音楽におけるプログレ方面のアプローチが盛んであるようだが、
このバンドもFragile Onlineという音楽会社…要はサークル?…を母体にして作られた。
サウンドの方は70'sプログレへのオマージュ的な部分が強く、
初期のクリムゾンを思わせるヘヴィシンフォニックが炸裂。
ギターといい、ドラムとといい、テクニック的には同人レベルは軽く超えており、
さらには使用されているのは本物のメロトロンというこだわりようだ。
なんと日本最後のソノシート付きという、大型特殊ジャケが置き場に困る…(笑)
シンフォニック度・・7 クリムゾン度・・8 いわゆる“プログレ愛”度・・9 総合・・7.5
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新世界「Alice Through the Looking Glass」

フラジャイル・オンラインの下田祐氏による、プログレリバイバル作品の2作目。2006作
前作は初期クリムゾン好きにはたまらない、メロトロンたっぷりの作品であったが
「鏡の国のアリス」と題された本作では、さらに確信犯的プログレヲタク道を究めている。
参加メンバーには、後藤マスヒロ(人間椅子〜GERARD〜TRITON)、壺井彰久(KBB)に加え
内核の波金属恵比須、同人サークルDemetoriからと多岐に渡り、
さらには杉並児童合唱団を加えてのJ.A.シーザー(ウテナ決闘曲)もどきも炸裂している。
曲名もそのままの“大好きFOCUS”では日本で唯一というプロのヨーデル歌手を招聘、
そうかと思えば、テルミンやオンド・マルトノの奏者なんていう方もいたりする。
ラストはメロトロンによる“君が代”のソロ演奏まであり、まさにマニアックすぎる内容である。
このパロディ一歩手前の作品を、ただの大人の本気遊びとして笑い飛ばすこともできようが、
それにしてはハンパでないこだわりとプログレへの愛が感じられ、総じて異様にクオリティが高い。
「帰って来たプログレ」が、ケンソーの「さよならプログレ」のパロディだとわかるくらいの方は必聴(笑)
マニアプログレ度・・9 ヲタクプログレ度・・10 オリジナル度・・5 総合・・8
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死蝋月比古純血鬼爛」
畑亜貴によるゴシックユニット、しろうつきひこのアルバム。2008作
バンド編成の月比古とは異なり、こちらはピアノとヴァイオリンによる
アコースティカルな質感で、そこに畑亜紀のエキセントリックな歌声が乗る。
相変わらず、可愛らしさとビビッドな残酷性を併せ持った歌とともに
アキバ系ゴシック…とでもいうような奇妙な世界観を聴かせてくれる。
インスト曲も含め、クラシカルで優雅なサウンドは耳に心地よいが、
インパクトの点ではやや弱いので、ジャケ買いにはご注意(笑)
クラシカル度・・8 うす暗度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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SIGH「Scorn Defeat」

日本のプログレッシブ・ブラックメタルバンド、サイの1st再発盤。1993/2009作
鬼才、川嶋未来率いる芸術的なブラックメタルバンド、手に入りにくかった1stは
これで二度目の再発で、ジャケもまた新しくなっている。サウンドの方は、
イーヴルながなり声ヴォーカルと、ドゥーミィなギターリフで聴かせる妖しげなもので、
随所に日本的な土着的な叙情性や、アヴァンギャルドな展開を盛り込んで、
すでに充分個性的である。シンセアレンジなどにはクラシカルな美意識も感じられ
おどろおどろしさの中に美しさを描こうとするバンドのコンセプトが伝わって来る。
今や日本が誇る特異点的なメタルバンドの生まれ出た瞬間がここにある。
ボーナスに1992年と1994年のEPを計5曲収録。
暗黒叙情度・・8 暴虐度・・7 アヴァンギャル度・・8 総合・・8
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SIGH「INFIDEL ART」

日本のブラックメタルバンド、サイの2nd。1995作
今や変態的なプログレッシブ・ブラックメタルサウンドを標榜している彼らだが、
この2nd当時は彼らがまがりなりにも疾走ブラックメタルを基盤としていた頃。
今聴くと、演奏や録音に荒さが目立つものの、日本産のブラックメタルサウンドを打ち立て、
そこに知的さと日本的美意識を持ち込んだ感覚はなかなか見事だった。
三人組みでありながら、バックにはシンセによる美麗な味付けがされているのも見逃せない。
3rd以降からプログレ/アヴァンギャルドさを増してゆくこのバンドの、
初期の勢いの良さが聴ける一作。浮世絵風のジャケも秀逸。
メロディアス度・・8 暴虐度・・7 日本度・・8 総合・・8
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SIGH「IMAGINARY SONICSCAPE」

日本が誇るプログレ・ブラックメタルバンドサイの5th。
最高傑作となった前作「Scenario IV: Dread Dreams」に引き続き、今作も内容は充実。
まず録音クオリティが上がった。ギターリフにしろ曲展開にしろ、相変わらず非常に聴きやすく、とてもメロディアス。
前作よりもキーボードのアレンジに気を配っている印象。また、何本か重ねられたギターリフは非常に緻密。
お約束の唐突なキーボード、ピアノパートも健在。場面展開の極端さによりプログレ度を増す手法だ。
もはやデスでもブラックでもないが、彼らの音の個性は確実に強まり、存在している。
メロディアス度・・8プログレ度・・8 変態度・・8 総合・・8
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SIGH「GALLOWS GALLERY」

日本のプログレッシブ・ブラックメタルバンド、サイの6th。2005作
日本的な美意識とともに独自のプログレッシブな感性を取り入れ、知的なアヴァンギャルド性を盛り込んだ
彼らの世界観はまったく唯一無二のものであると思うのだが、まだまだ日本での知名度はいま一つ。
本作のサウンドだが、ジャケのイメージほどにはダークではなく、ヴォーカルもノーマル声がメインで、
ゲストによるサックスの使用など、ジャンルを超えたプログレッシブなマインドを匂わせている。
相変わらず素晴らしいのが、キーボードによる美しいオーケストレイションや、曲中でのSEなどで、
その唐突とも思える使用法、楽曲アレンジの方法論はむしろ演劇的でもあり、じつに耳に刺激的だ。
また壮大でクラシカルなまるでサントラ風のパートもあり、ややレトロなオルガンの音色や
サンプリングによる混声コーラスなど、今まで以上に多彩な楽曲が聴ける。全体のアートな雰囲気は
あのSOLEFALDあたりにも近づいたかという印象だ。日本の至宝SIGHをより多くの人々に聴いて欲しいと思う。
リマスター再発盤(画像右の青ジャケ)は音質も向上し、ボーナスにデモや別バージョン等を収録。
メロディアス度・・8 内的プログレッシブマイン度・・9 芸術度・・9 総合・・8
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SIGH「HANGMAN'S HYMN」

日本が誇るアート・ブラックメタルバンド、サイの7th。2007作
今作は「音楽による葬式」と題されたコンセプト的な作風で、
2ndの頃にあったシンフォニックブラックとしての疾走感を取り戻したサウンドになっている。
ライナーにもある通り、バンドのブレインである川嶋未来の語る現在世界の歪みや
飽くことなき人間の欲望や愚かさに対する怒りや悲しみが音の中に溢れており
スラッシュメタル的なリフとクラシックの交響曲を思わせるオーケストラルなアレンジが一体となり、
全編が激しく、そして美しいサウンドを追求しているかのようだ。
ここ数作での多様な作風からはむしろシンプルにも感じられるが、
初めて彼らの音に触れる若いリスナーにはむしろ自然に受け入れられるかもしれない。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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SIGH「Scenes From Hell」

日本のプログレッシブ・ブラックメタルバンド、サイの2010作
デビュー作から17年間、日本的なおどろおどろしさを独自のブラックメタルに溶け込ませ
彼らにしか作れない異形の音楽を生み出し続けてきたこのバンド。これが8作目となる。
本作でもクラシカルなオーケストレーションに濃密な闇の香りを漂わせて
ジャケのような地獄の絵画を思わせる、芸術的なまでのサウンドを描き出している。
前作「HANGMAN'S HYMN」での暴虐な突進力に、アヴァンギャルドな美意識を融合させ
いわば黙示録のような荘厳な暗黒性を、生々しい音で構築しているという印象だ。
紅一点Dr.Mikannibal嬢のサックスに加え、ゲストによるストリングスカルテットをはじめとして、
フルート、トランペット、トロンボーンなどがすべて生音である点も作品の説得力を高めている。
ドラマティック度・・8 暗黒度・・8 アヴァンギャル度・・8 総合・・8
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SIGHIn Somniphobia

日本のプログレッシブ・ブラック、サイの2012年作
すでにデビューから20年。異才、川嶋未来率いるこのバンドも本作が9作目となる。
アヴァンギャルドな美意識を炸裂させた前作に続き、本作ではのっけから
いつになくメロディックなギターと絶叫ヴォーカルを乗せてメロスピばりに疾走、
クラシカルなストリングスにオルガン、ムーグなどのレトロなシンセを含んだ
プログレッシブなアレンジも冴えを見せ、 Dr.Mikannibal嬢のコーラスやサックスなども
サウンドに優雅な聴き心地を加えている。古き良きロックのアナログ感覚を、
混沌とした芸術作品に仕立てたというような雰囲気もありつつ、ジャズやクラシック、
さらには民俗要素までを取り込む川嶋氏のアーティストとしての器の大きさには敬服する。
もはやブラックメタル云々のジャンルを超えた唯一無二のアヴァンメタルというべきだろう。
まさに日本の至宝。プログレファンにもぜひ聴いてほしい異色の傑作です!
メロディアス度・・8 プログレッシブ度・・9 カオスな芸術度・・10 総合・・9
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SOCIAL TENSION「IT REMAINS ME OF MACBETHIA」
1889〜1990に2枚のアルバムを残した日本のキーボードシンフォプログレバンド、ソシアルテンション
このバンドはフランスからの評価も高く、今回購入したのはフランス、ムゼアレコードからの再発版。
音の方はエマーソンに影響された、クラシカル&ドラマティックなキーボードロック。
日本語の歌詞とお世辞にも上手いとはいえない歌に耐えられたならば、あとは非常に高品質で、
少し恥ずかしいですがロマンティックなキーボードプログレが堪能できます。
メロディアス度・・8 キーボー度・・9 歌はアレですが度・・9 総合・・7
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SOLA「空」
Lars Hollmer's Global home Project

サムラ・ママス・マンナのアコーディオン奏者、ラーシュ・ホルメルを中心に、
清水一登、吉田達也、向島ゆり子、大熊ワタル、坂本弘道といった
日本の実力派ミュージシャンたちにより結成されたユニット。
変則リズムの上をアコーディオンやヴァイオリンの音色が乱舞するテクニカルな演奏で、
やはりどことなくメロディには北欧の土着的な感触がある。
かつてのサムラ的な変態性もあるが、さすがに日本のミュージシャンというべきか
アヴァンギャルドな雰囲気の中にも整合性がある、ある意味きれいなサウンドで
メロディカやヴァイオリンによる優しい曲などもあり、なかなか和めるのが良い。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 アヴァンギャル度・・7 総合・・8
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SOLITUDEBRAVE THE STORM

日本のメタルバンド、ソリチュードの2009年作
2001年のミニアルバムから、8年ぶりとなる1stフルアルバムで、
古き良き正統派のギターリフと、かすれ気味のヴォーカルで聴かせるサウンドは
80〜90年代のヘヴィメタルを受け継ぐパワフルな作風で、オールドメタラーには嬉しいだろう。
随所にメロディックなギターフレーズで泣きを表現するのがやはり日本のバンド的で
全体的にはミドルテンポ主体ながら、ドラマティックな味わいが楽しめる好作である。
ドラマティック度・・8 パワフル度・・8 正統派度・・8 総合・・8
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SOUNDWITCHGROTESCA」

大阪を拠点とするバンド、サウンドウィッチの2010年作
女性ヴォーカルの歌声で聴かせるトランス色もあるヘヴィロックで、
モダンなヘヴィさの中にスペイシーな質感を取り入れた個性的なサウンド。
グルーヴィな演奏とシンセによるデジタルなアレンジが合わさって、
独特の浮遊感とともにダンサブルなノリを生み出している。
妖艶な女性Voに耳を傾けると、インダストリアル系ゴシックとしても楽しめる。
ヘヴィロック度・・7 トランスロック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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SPACE CIRCUS「FUNKY CARAVAN」

日本のプログレ・ジャズロックバンド、スペース・サーカスの1st。1978作
廃盤になり高額なプレミアがついたが、今回はメンバー公認による待望の再発だ!
サウンドの方はややシンフォニック寄りになった2nd「Fantastic Arrival」に比べ、
やはりフュージョンジャズロック的な質感が強く、手数の多いタイトなドラムに、
チョッパーの効いたベースを土台にした適度にテクニカルな演奏が光る。
フュージョン的なギターフレーズのバックに、さり気ないシンセワークもセンスがいい。
ほとんどスタジオライブのような録音で仕上げたというように、
バンドとしての当時の勢いが音に感じられる作品だ。
ボーナストラックには1976年の貴重なライブテイクを2曲収録。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 フュージョンロック度・・8 総合・・8
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SPACE CIRCUS「FANTASTIC ARRIVAL」

日本のプログレ・ジャズロックバンド、スペース・サーカスの2nd。1979作
この2ndは、シンフォニックロック的な視点からも傑作と呼ばれる作品なので再購入。
軽快なリズムの上を、ギターが分かりやすいメロディを奏でるのはフュージョン的ながら、
シンフォニックでスペイシーなキーボードワークに、うねりの効いたベースサウンド、
キレの良いドラムが合わさり、テクニカルなプログレジャズロックとしても楽しめる。
オールインストながら、演奏技術とメロディの質がきわめて高いので、とても聴きやすく、
日本人らしからぬ解放感をともなったサウンドは、79年という時代的に見ても素晴らしいクオリティ。
3曲目などでは美しいヴァイオリンも顔を出し、シンフォニックロック的にも聴きどころは多く、
10分を超える2曲の大曲も見事。ボーナストラックには1979年の貴重なリハ音源を2曲収録。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 フュージョンロック度・・8 総合・・8.5
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STARLESS「銀の翼

日本のプログレ・ハードロックバンド、スターレスの1st。1985年作
このバンドを一言で言うと、シンフォニック性のあるハードロックに歌謡曲のキャッチーさを合わせたサウンドで、
歌謡曲的なポップさを堪能できつつ、しかもハードロックでプログレという、意外とありそうでない方向性なのです。
ノヴェラとも少し違う。こちらの方が女性ヴォーカルの分だけロマンティシズムの情感、情念が強いのです。
とくにライブ作「UNPUBLISHED LIVE SERECTION」のより激しい情感を感じるジュラの歌声が好きですねえ。
メロディアス度・・8 プログレハード度・・7 歌謡HR度・・9 総合・・8
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STARLESSUnpublished Live Selection1984-1988

日本のプログレハードロックバンド、スターレスのライブアルバム。1991年作
1st「銀の翼」は日本の女性Voはプログレハードとしては伝説的な作品となったが、
個人的にはむしろ本ライブアルバムでのジュラの歌声に大いにしびれたものだ。
アルバム未収録の“Change Me Into The Wind”、“To The South”といったキャッチーさと
もの悲しい叙情のバランスが素晴らしい佳曲は、情感のある彼女の歌あってのもの。
のちにミニアルバムにて再録される“Waitn' Vain”の疾走する格好よさ、
そして感動的なバラードの名曲“Wish”と、このバンドの魅力がたっぷり詰まった1枚だ。
メロディアス度・・8 ライブ演奏度・・8 女性Vo度・・9 総合・・8
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STARLESS「SONG OF SILENCE」

日本のプログレハードロックバンド、スターレスの2nd。1991年作/紙ジャケリマスター盤
1st「銀の翼」は天野喜孝のジャケのインパクトもあってNOVELA以降の
Jap'sプログレハードの傑作として知られているが、この2ndの出来も捨てがたい。
メンバーは大久保寿太郎と中川隆雄を除いて入れ代わり、Voもジュラに代わって
峯松真由美嬢が歌っている。サウンドは1stに比べてより濃密になり、6分、7分という
聴きごたえのある長さの曲の中で、彼ららしいキャッチーなメロディが光っている。
Voの声質がやや歌謡寄りなこともあり、1stのファンからの評価は高くないようだが、
Fなどポップな楽曲における可愛らしさは彼女ならではのものだし、個人的には全然OK。
中川氏の泣きのギターも1st以上に楽しめ、むしろアルバムとしての密度はこちらが上かもしれない。
ちなみに私のスターレス初体験はミニアルバム「WISH」での疾走曲“Waitin' in vain”の
格好良すぎるハモリにやられたのでした。↑こちらもぜひ聴いてみてください。
メロディアス度・・8 プログレハー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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STARLESS「ORIGINAL STARLESS LIVE 1986」
かつて関西プログレハードの雄として活躍したスターレスのDVD。2004作
まさか今頃になってこのバンドの映像作品が出るとは……それだけで驚き。
配給はプログレイベント団体P.R.R。メディアはDVD-Rなのでほぼ自主制作盤。
1986年(!)大阪梅田キャンディーホールでのライブ映像を収録。
私のような大のスターレス好きにとっては、1st「銀の翼」の頃の演奏が
こうして見られるだけでも嬉しいのだが、カメラは固定だし映像も古ぼけていて
一般の人々や興味本位の方にはまずお薦めできる代物ではない。
ただ、私にとっては日本的な歌謡曲風の歌メロをキーボード入りのシンフォニックな
ハードロックサウンドに載せた彼らのスタイルには、当時アルバムを聴いてひどく共感を覚えたし
むしろNOVELA以上に日本プログレハードの素晴らしさを教えてくれたバンドであるので、
こうした発掘作品は素直に嬉しく思う。曲の方は1stのものを中心に、未発表曲やドラムソロなどもあり、
今で言う陰陽座にも近い、キャッチーさとハードロックの融合をなしえた演奏を聴かせてくれる
ただ、カメラとライトのせいでVo(ジュラ)と時折歌をとるG以外はなかなか目立たず
お客の反応も、いかにもプログレファンらしく、まったく微動だにしないのが奇妙な感じ。
私的には「WAITIN' IN VAIN」と「WISH」が聴けるだけでもう満足…。
映像・・5 音質・・7 歴史的価値度・・9 総合・・7.5

STARLESS「20th Anniversary LIVE」

日本のプログレ・ハードロックバンド、スターレスのライブDVD。2005作
先日1986年の貴重な映像がDVD化されたと思ったら、今回はなんとその流れでバンドが復活。
2004年の12/23に神戸でのライブを行った。これはその時のライブ映像。
メンバーはVo以外はかつてのオリジナルメンバー。いまだに長髪のBの大久保氏や
デビュー当時との外見のギャップが凄いGの中川氏など、見た目にはいろいろあるが(笑)
サウンドの方はかつてのスターレスのもの!!イントロに続く「銀の翼」にはかつてのファンは悶絶もの。
新VoのMAI嬢は初代Voジュラに負けない歌唱を聴かせ、服装やステージングなども含めて、
なかなか堂に入っていて違和感がない。曲は1stからの6曲に加え、伝説のバラード曲「WISH」も収録されていて、
ファンには嬉しいかぎり。そ2005年3/19にはバンドは東京でもライブを行い、自分もその場でライブを体感してきたのでした。
メロディアスでキャッチー、そしてしっかりとハードでもある、プログレファンが聴けるHRバンドとして、
この貴重な音楽性を持った彼らには今後ともぜひ活動を続けて欲しいと願うばかりである。
ライブ映像・・7 ライブ演奏・・8 嗚呼スターレス!度・・10 総合・・8
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STARLESS「Story Never Ends」

日本の女性Vo、プログレハードロックバンド、スターレスの復活作。2007作
元シェラザードの大久保寿太郎氏を中心に結成され、1985年にアルバム「銀の翼」
1992年に「Song of Silence」をリリースしたが、その後長い沈黙期間に入り音沙汰がなかったのだが、
2004年のDVD発売と再結成ライブをきっかけに、バンドは再び活動を再開、
ここに15年ぶりの新作が完成した。肝心の内容は新加入の荒木真為嬢の声質もあって、
かつてのスターレスサウンドからまったく違和感がない。
むしろ、あの頃のスターレスがそのまま蘇ったという印象で、これはファンには嬉しいだろう。
ややレトロな音色を奏でる上村氏のキーボードに、見事なまでの堀江氏のドラミング、
そして歌謡ロック的なキャッチーさも持ったメロディを歌い上げるヴォーカルの真為嬢。
プログレハード的な聴き安さとドラマ性に、哀愁のハードロックの熱情を併せ持った
まさにスターレス完全復活のアルバム。オールドファンも新たなリスナーもしかと聴くべし!
メロディアス度・・8 プログレハー度・・9 嗚呼スターレス度・・10 総合・・8
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STINGRAY 「LEGEND」

日本のハードロックバンド、スティングレイの1986年作
1985年にネクサスレーベルからデビューし、本作は2作目となるミニアルバム。
やはりNOVELAに通じるドラマティックなプログレハード風味のサウンドで、
力量あるハイトーンヴォーカルにシンセを含んだ美しさで、演奏のクオリティも高く、
いのでいうシンフォニックメタル的な壮麗な作風である。ファンタジックなジャケや
ギリシャ神話をコンセプトにした世界観も含め、作品としての完成度も高い。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 ノヴェラっぽさ度・・8 総合・・8
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STINGRAYHEAVEN’S DOOR

日本のハードロックバンド、スティングレイの2000年作
1994年作以来7年ぶりとなる5作目で、美しいシンセと流麗なギターメロディ、
そして古き良きジャパメタ的な日本語ヴォーカルの歌声で聴かせるサウンドは健在。
かつてのNOVELAを受け継ぐようなロマンあふれる雰囲気と甘いメロディは
80年代の香りを運んでくれるようだし、オルガンの音色など古き良きシンセの感触と
適度な音の軽さも含めて、メタルリスナーよりむしろプログレハードファンの方が楽しめるだろう。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 ジャパメタ度・・9 総合・・8
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Strawberry Path「大烏が地球にやってきた日」

日本のロックバンド、ストロベリー・パスのアルバム。1971作
おそらく日本のバンドが英国ロックに接近した最初の作品というべきもので、
後にFLIED EGGを結成する成毛滋の味のあるブルージーなギターワークに
ゆるやかなオルガンの音色と、英詞で歌われるヴォーカルが重なってゆくスタイルは、
まさにブリティッシュロックの質感。古い音だが日本ロックの最初の躍動が感じられる作品だ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・6 ブリティッシュ度・・8 総合・・8
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Swallow Tail 「Northern Requiem」
東京で活動するゴシックメタルバンド、スワロウテイルのアルバム。2011年作
女性Vo、女性シンセ奏者を含む5人編成で、クラシカルで美麗なシンセワークと
ヘヴィなギターが合わさった重厚なサウンド。美しいソプラノとデスヴォイスを使い分ける
女性ヴォーカル、Aria嬢の歌声はバンドの顔としての存在感充分で、デスヴォイスの迫力などはなかなか強力だ。
ストリングスなども含めたクラシカル要素と、幽玄なシンセワークがかもしだす耽美でシアトリカルな雰囲気は、
この筋のバンドの中でも日本人離れした世界観である。楽曲とメロディの魅力を上げてゆけばさらに楽しみな存在になりそう。
現在は、シンセとベースが交代しており、今後の活動にも注目である。オフィシャルサイトはこちら
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5


SYMPHONIA「The First Movement」
日本のプログレメタルバンド、シンフォニアの1st。2006作
艶やかなヴァイオリン、ピアノの音色に導かれたイントロから、
VIENNA時代の藤村氏を思わせるヴォーカルが入り、ロマンティックな雰囲気で聴かせます。
そこにドラムとギターが入って来ると、ぐっとプログレメタル的になるが、
それでも硬質感よりはメロディを大事にする感触で、楽曲はとても聴きやすく
ヨーロピアンな部分と日本的な部分を上手く融合しているという雰囲気です。
かつてのJAP'sプログレからの流れか、歌メロのキャッチーな壮麗さもポイントで、
洋楽のProg Metalばかり聴いていた人には、案外新鮮に聴こえるかも。
全7曲38分という内容で\1500というミニアルバム並の値段はかなり安いです♪
尚、DrはFREEWILL六合などでも活躍、BはTYRANTのメンバーであるそうです。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 さりとて日本度・・8 総合・・7.5
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大鴉asymmetry」

沖縄出身のヘヴィロックバンド、タイアの1st。2005作
先に2ndを聴いていたのだが、メタルとして考えるとこちらの1stの方がヘヴィで良いですね。
日本語を大切にした女性Voの歌唱は、若いのになかなか表現力があって素晴らしい。
肝心の楽曲の方は、まだまだ試行錯誤の途中という感じで、シンフォニックメタル調のアレンジもあったり
そのあたりが日本のNIGHTWISHなどと呼ばれたのだろうが、彼らの本質はヨーロピアンなものではなく
日本的などこか“懐かしい感じの歌”にこそあるのだと思われる。従って2ndではその路線へ行ったのだろう。
できれば、商業的なワクにとらわれず、自分達の目指す音楽性を追求していってもらいたい。
メロディアス度・・8 日本度・・9 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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大鴉Seeds of Rain」

沖縄出身の女性Voロックバンド、タイアの2nd。2007作
日本的な歌詞を使ったハードロックとなると、どうしても陰陽座を思い出してしまうのだが、
このバンドのサウンドにも少なからず彼らからの影響が感じられる。
日本語の質感を大事にした女性Voの歌は、ときり古き良き歌謡ロックを思わせて、
若いのになかなかの表現力があって、思わずなつかしい気分にさせてくれる。
横須賀ゆめなあたりと同様、古めかしいのにちゃんと今のハードロックしているがポイント。
曲の方は3〜5分台のわりあいあっさりとした聴きやすいものがメインで、
変なマニアックさがない分、J-POPのフィールドでも受け入れられるだろう。
ただバックの演奏はメタルというよりはやはりロックなので、重厚なものを求める方には向かない。
メロディアス度・・8 日本度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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大鴉「Through your tears」

沖縄出身のヘヴィロックバンド、タイアのアルバム。2009作
本作は1st、2nd、ミニからの楽曲を新たに英語にリアレンジした、いわば海外進出盤である。
日本色が色濃かったかつての楽曲が、英語歌詞になったおかけでここまで印象が変わるとは。
ヘヴィロックとしてのモダンさに叙情的なメロディを加えた彼らのサウンドは、いい意味で聴きやすく、
表現力を増したセイカ嬢のヴォーカルとともに、多くのリスナーに支持されるだけの魅力がある。
これまでのよくも悪くも日本を感じさせた作品を敬遠していたような方も、これは聴いてみて欲しい。
メロディアス度・・8 叙情度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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大鴉風宴夜奏

沖縄出身のヘヴィロックバンド、タイアのミニアルバム。2010年作
2005年にアルバムデビューし、現在アルバム2枚+英語アルバムを発表、
本作は3rdへのつなぎ的な5曲入り作品であるが、星花嬢の表現豊かな歌声と
適度にヘヴィメタリックなサウンドで、これまでの路線をよりダイナミックにした作風。
バンドとしての貫祿が音に現れてきたことで、キャッチーなメロディを含ませた楽曲は
日本語の世界観とともにその説得力を増している。次のフルアルバムが楽しみだ。
メロディアス度・・8 メタル度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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TAOFAR EAST」

日米ハーフのヴォーカリスト、デヴィッド・マンを中心にした日本のロックバンド、タオの1983年作
アニメ「銀河漂流バイファム」のテーマ曲でも知られるこのバンド(後のEUROXの母体)、
本作におけるオリジナル曲の方もシンセをたっぷりと使った、当時にしては斬新なスタイルで、
高い演奏力とともに、やはりどこかプログレッシブな味わいもある。キャッチーなメロディアスさは
ASIAなど80年代のプログレハードに通じるやわらかな感触で楽しめる。そしてやはり特徴的なのは
エレクトリックヴァイオリンで、英語の歌詞も含めてアニメの主題歌にしては異様に格好良かった。
U.K.ばりの本格派の演奏と日本的なメロディアスさが融合した、じつに良いバンドだった。
メロディアス度・・8 プログレハー度・・8 バイファムは名曲度・・10 総合・・8
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TEARS OF TRAGEDY「ELUSIVE MOMENT

日本のメロディックメタルバンド、ティアーズ・オブ・トラジェディーの2011年作
女性ヴォーカルの歌声で激しく疾走するメタルサウンドで、シンセを含んだ
美麗なアレンジとキャッチーなサビのメロディがなかなかいい感じ。
ヴォーカルさんの声質もいわゆるアキバ系とは異なる、しっかりと歌い上げるタイプなので
聴いていて恥ずかしさもない。シンセアレンジのチープさや音質面での薄さを含めて
サウンドが一本調子なのが惜しいが、疾走感たっぷりの楽曲はなかなか魅力的で、
日本の正統派女性Voメロパワとして今後に期待したいバンドです。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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天狗櫻「櫻」
女性5人組の和風メタルバンド、てんぐざくらの1stシングル。2010年作
女性ヴォーカルによる日本語歌詞で聴かせる陰陽座タイプのキャッチーな和風メタル。インストを含む4曲入りで、
ギターはしっかりメタリックな質感で、女性バンドにしては演奏力もなかなかしっかりしている。
随所にメロスピ的な疾走感もあり、クサメロ系のリスナーにも対応。現時点ではまだヴォーカルの表現力に
やや不満があるが、今後の伸びしろに期待したい。…と思ったら2011年に活動休止になってたのですね。
メロディアス度・・8 和風度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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天狗櫻鋒矢
女性5人組の和風メタルバンド、てんぐざくらのミニアルバム。2010年作
日本語歌詞による歌声で聴かせる和風メタルとしては陰陽座が思い浮かぶが、
このバンドもキャッチーなメロディでメロスピばりに疾走するなかなか質の高いサウンド。
演奏的にも女性ということを思わせないパワフルさがあるし、シンセのアレンジなどを含めて
楽曲的にもしっかりと方向性が絞れていて悪くない。期待の和風ガールズメタルバンドである。
メロディアス度・・8 和風度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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冨田勲「火の鳥」
日本シンセ界の大御所、冨田勲のアルバム。1975作。2004年紙ジャケリマスター
ジャケは手塚治虫であるが、その手塚氏の作品ではなくストラヴィンスキーのバレエ組曲のアレンジ。
当時は日本では斬新な音だったムーグシンセサイザーによるクラシックの現代的解釈。
プログレとして聴くにはスペイシーな雰囲気なので、やや聴き流してしまいがちだが
世界観のあるシンセミュージックとしての歴史的価値は高いと思う。「火の鳥」の他、
ムソグルスキーの「はげ山の一夜」、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」も収録。
シンフォニック度・・7 プログレ度・・6 シンセ度・・9 総合・・7.5
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TorN凍音‐tone‐

日本の女性Vo入りヘヴィロックバンド、トーンの1stフル。2007作
女性Vo、Mitiiの歌声を中心に、ゴシック、メタル、ヘヴィロック、エモといった
雰囲気を取り入れつつも、あくまで日本らしさにもこだわりを感じさせるサウンドだ。
シンセの使い方などはときにプログレ的でありつつ、薄暗さの表現は見事だし、
ハスキーな声でときに頽廃的に、ときに深い情感を込める歌の表現力もなかなか。
また、メロディやリフの組み立てなどには、古き良きHR的な精神性も感じられるのだが、
それでいて、モダンでデジタリィな部分もあったりと、良い意味でのこだわりのなさが感じられる。
Head Phones Presidentなどとともに、新時代の女性声HR/ヘヴィロックを体現したバンドだ。
メロディアス度・・8 薄暗度・・8 メタル度・・7 総合・・8
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TOSHI「MISSION」
X JAPANトシのソロ2作目。1994作
えー?エックス以後のトシのソロなんて…と馬鹿にして聴かなかったアナタ、ダメですよー。
とにかく、このアルバムに関してはメンバーが素晴らしい。ギターには元VIENNAの茶々丸氏、
B.永井敏巳、Key.塚本周成(OUTER LIMITS)、そしてDrには“手数王”菅沼孝三という堂々たるメンツ。
サウンドはメタルというよりはメロディアスなロックという感じで、トシの歌声はX JAPAN時代よりも伸びやかで、
バラード曲などでの情感の表現力はなかなかのもの。ハードめの曲では茶々丸氏のテクニカルなギターも炸裂し、
バックの塚本氏のキーボードは、さりげなくシンフォニックだったりして思わずにやり。
そしてなにより、菅沼氏のドラムのタイトさはさすがのひと言で、サウンド全体をかっちりと引き締めている。
ちなみにこのCD、ブックオフで\250でした。こりゃジャパグレ好き皆さんも近所のBOOK OFFに走りましょう!!
メロディアス度・・8 ヴィエナのメンツ!度・・9 トシの歌唱度・・8 総合・・7.5
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月兎TSUKI-USAGI

日本のプログレバンド、つきうさぎの2010年作
女性Vo/フルート奏者を擁する5人組で、しっとりとしたやわらかなシンフォニックサウンド。
美しいシンセワークと、メロウなギター、そして日本語歌詞による女性ヴォーカルの歌声で
情緒豊かに聴かせてくれる。繊細なフルートの音色も世界観にマッチしていて、
水鏡
などと同じく、日本を感じさせる叙情プログレを受け継いでゆくバンドのひとつだろう。
3パートに分かれた大作“追憶”では、古き良きブリティッシュロック風味なども垣間見せつつ
かつてのPAGEANTばりの濃密なハードプログレを展開、優美な情感を織り込みながら、
ドラマティックに構築されてゆく。日本らしさにあふれた力作だ。MUSIC TERMにて試聴&購入可能
メロディアス度・・8 優美度・・8 日本度・・9 総合・・8


TYRANT「Under the Dark Mystic Sky」

日本のシンフォニック・ブラックメタルバンド、タイラントの1st。1997年作
源平の合戦をテーマにした作品で、合戦のSEから始まって激しくブラスト開始。
シンフォニックなシンセとともにメロディアスに疾走するサウンドは、
初期EMPERORをぐっとやわらかくしたような雰囲気で、とても聴きやすい。
3拍子のパートにノーマルヴォイスを取り入れたり、一部に日本語も使っていて、
邪悪な激しさよりも叙情性や世界観に重きを置いているのが感じられる。
2nd、3rd以後バンドの音沙汰がないが、Sighとともに頑張っていって欲しいバンドである。
シンフォニック度・・8 暴虐度・・7 日本度・・8 総合・・8
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TYRANT「LEGEND」

日本のシンフォニック・ブラックメタルバンド、タイラントの2nd。2002作
実力的には双璧であろうSIGHの方がアヴァンギャルド・プログレッシブ系なのに対し
こちらTYRANTはしごく正統的なシンフォニック・ブラックをやっている。
まず、ほとんどメイン楽器として全面に出ているキーボードが耳を引く。
ギターが一本のこともあって音の厚みをになう上で、keyの重要度がこのバンドでは高い。
またドラムも安定していて、リズム的にも全体の演奏を力強いものにしている。
難を挙げれば、やはりバランス的にKEYに頼っていて音像のヘヴィさに欠ける点と、
これは日本人だから仕方ないのだろうが、歌詞における英語力の乏しさも感じられてしまう。
しかし、この手のバンドとしてはヨーロッパ勢と互角に戦える数少ないバンドであることは間違いない。
シンフォニック度・・8 暴虐度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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TYRANT「GRIMOIRES」

日本のシンフォニック・ブラックメタルバンド、タイラントの3rd。2005作
1st、2ndと日本のバンドとしては素晴らしいクオリティのアルバムを発表していた彼ら、
この3rdではジャケの雰囲気がやや耽美方向に…。しかし、内容は安心の高品質シンフォブラです。
のっけからワルツのリズムで疾走するあたりは、暴虐で美しいというこの手の王道サウンド。
一人ゴスっぽい出で立ちのAYUMI嬢のキーボードがとても美麗です。
しかし…メンバー写真の白塗りメイクで「KEISUKE」という表記はどうなんだろう(笑)
もうちょっと格好いいブラッメタラーネームにすれば良いという気もするが…
ともかく、シンフォプラック好きは日本にもこんないいバンドがいるのだということを知りましょう。
シンフォニック度・・8 暴虐度・・7 耽美度・・8 総合・・8
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UI-70/Demetori
「彼岸花葬
〜the view of spiral riverside〜」

同人ゲーム「東方花映怐vの音楽を、同人音楽サークルUI-70Demetriが合同でアレンジしたCD。
昨今、にわかに質の高まりを見せている同人音楽シーンだが、これはその決定版ともいうべき内容。
自分は「東方〜」という作品自体はまったく知らないのだが、これは単体の音楽として、
もっといえばテクニカルなプログレアルバムとして、充分に楽しめるクオリティの作品です。
なにが凄いって、ギター、ベースはもちろんドラムまでが生演奏ですよ。わはは!
のっけから変拍子入りのメタリックなギターが唸り、テクニカルなキメやリズムアレンジが炸裂してますし。
おそらくジャケを見せずに音だけ聴かせたら、テクニカルプログレメタルの新人だと信じそうな…。
INSIDE OUTかMAGNA CARTATか、いやコレ同人なんです…(笑)
バンド(サークルか)メンバーはまだけっこう若そうなのに、しっかりとした素養と
プログレとメタルをマニアックに嗜好する音楽背景が、音からもばっちり伺えますな。
ブックレットの10曲めの解説(?)に「あいあん・めいでんのぶらいんど・がーでぃあん風味」とか書いてあるし(笑)
総論…WORLD DISQUEの店頭にあるようなサウンドが、アキバの同人ショップに置いてあります。
メロディアス度・・8 プログレメタル度・・8 本当に同人かよ?度・・10 総合・・8


UNDER FOREST月影ニ鳴ク虚像ノ恋詩
三姉妹という設定の女性三人組ユニット、アンダー・フォレストの2011年作
FEEL SO BADの倉田冬樹が楽曲を手がけ、シンフォニックなシンセアレンジと
けっこうヘヴィなギターで聴かせる、ゴシック的な歌謡メタルというようなサウンド。
ドラムはいかにも打ち込みで、サウンドも宅録っぽい同人系のような感じだが、
ヲタクに受けそうな世界観を狙ったような、少々の痛さとともに、コンセプトは面白い。
正直、アイドルなのか、バンドなのか、メタルなのか、立ち位置がよく分からないのだが、
アニメちっくな曲やメロスピ風味にテクノ風(パフューム?)もあったりして、とりとめのなさもビミョーw
シンフォニック度・・7 メタル?度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7
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UNLIMITS 「トランキライザー」
日本のハードロックバンド、アンリミッツの2011年作
ヴォーカルにドラムが女性という4人組で、日本語歌詞による歌声で聴かせる
情緒のあるハードロックをやっている。女性ヴォーカルの歌声はやや素人臭いものの
それが逆にピュアな感じがしなくもない。録音の軽さも含めてまだまだインディーズレベルだが、
キャッチーな哀愁が感じられるメロディはなかなかいいし、今後に期待したいバンドである。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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VELGA Dragon Guardian feat IZNA

Dragon guardianの勇者アーサーと、VelforestのIZUNAによるユニット、ベルガのミニアルバム。2010作
正直言って、ドラガーが恥ずかしくて聴けない自分にとっては、これもどうなのだろう…と思ったが
案外にヘヴィなメロスピ調で始まって、ちょっとひと安心。なにやら古き良き歌謡曲のような
ヴォーカルを乗せて疾走するサウンドは、ぱっと聴きにはアンバランスなのだが、これが慣れてくると、
ドラフォーばりの疾走メロスピと、日本的なキャッチーさの巧みな融合に感心させられる。
女性ヴォーカルにしっかりとした力量があるので、ただの色もので終わっていない質の高さがある。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 歌謡メロスピ度・・9 総合・・7.5
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VERSAILLES「JUBILEE」

日本のヴィジュアル系メタルバンド、ヴェルサイユのアルバム。2010年作
インディーズ時代から大きな話題と人気を呼んでいたバンドのメジャーデビューアルバム。
いかにもV系という雰囲気のやわらかなヴォーカルに、ゴシック風味の耽美な世界観、
そしてメロディアスなギターフレーズで疾走する部分は、かつてのX-JAPAN的な雰囲気もある。
シンセによる壮麗なアレンジはシンフォニックメタルとしても楽しめるものだが、
やはりサウンドプロダクション的にはヘヴィすぎない聴きやすさを重視しているようで、
メタルというにはやや迫力不足か。ヴォーカルがハイトーンでないこともあって、
一聴してのインパクトは、洋楽メタルリスナーにとってはそう強くないだろうが、
一般のJ-POP/ROCKのリスナーを巻き込んでメタルムーブメントを起こしてもらいたい。
シンフォニック度・・8 疾走度・・7 耽美度・・8 総合・・8
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VERSAILLESHoly Grail」

日本のV系メタルバンド、ヴェルサイユの2011年作
メジャーデビューとなった前作もなかなかの出来であったが、
本作も美麗なシンフォニック性と、高い演奏力で聴かせる質の高いアルバムだ。
ツインギターの流麗なフレーズと、ナルシスティックなヴォーカルを乗せて疾走、
1曲めから“V系メロディックスピードメタル”というべき、彼らの真骨頂を存分に味わえる。
このバンドの場合、メタルリスナーでも受け入れられるだけのテクニックとアレンジ能力があるので、
洋もののメロスピのあとでも違和感なく聴けるし、かつてのX JAPANを思わせるような
「激しさの中でのキャッチーな聴き心地」というのは、じつに日本人好みといえるだろう。
楽曲の中での盛り上げ所もしっかりとあるので、曲が長めでもテンションが続いて飽きない。
16分を超えるドラマティックな大曲も圧巻で、濃密さにおいて前作を超える出来だ。
シンフォニック度・・8 壮麗度・・9 疾走度・・8 総合・・8.5
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VIENNA「オーバーチュア=序章」

日本のプログレバンド、ヴィエナの1st。1988作
80年代後半になり低迷しはじめたJap'sプログレ界に現れたスーパーバンド。
藤村幸宏、塚本周成、西田竜一、永井敏己という豪華な顔ぶれは、まさに日本版U.K.というべきか。
個人的には次作「STEP INTO...」のさらなるダイナミックな楽曲群の方がより好みなのだが、
あらためてこの1stを聴いてみると、キャッチーな歌メロの影には、よく練られた曲アレンジがあり、
ひとつひとつのギターとキーボードのフレーズにしても、リズムアレンジにしても、なかなか隙がない。
彼らの残した2枚のアルバムは、完成度の点で日本プログレのひとつの頂点をなしている。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 完成度・・9 総合・・8.5
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VIENNA「Step Into...」

日本のプログレバンド、ヴィエナの2nd。1988作
藤村(茶々丸)幸宏(元Gerard)、塚本周成(Outer Limits)、西田竜一(元NOVELA)、永井敏巳という
豪華なメンバーで結成されたスーパーバンド。キャッチーなメロディとダイナミックな展開で構築された
サウンドはどこをとっても質が高く、今もなお日本プログレ史上に燦然と輝く美しき名作である。
塚本氏の美しいシンセワークと、藤村氏の甘い歌声でシンフォニックかつ繊細に聴かせるイントロから、
西田氏のツーバスドラムが炸裂、ギターとシンセの華麗な絡み、インストパートにおけるダイナミズムは、
DREAM THEATERよりも前にこれほどのハードプログレが日本にあったのだと思わせるほど。
NOVELAのロマンティシズムとGERARDのテクニカルな構成を合体させたような、これぞまさに
Jap'sプログレを代表する傑作だ。現在、藤村、塚本の両氏はGaktの作曲、プロデュースなどでも活動中。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 完成度・・10 総合・・8.5
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VIENNA「Progress」

日本のプログレバンド、ヴィエナのライブアルバム。1989作
まさに日本プログレ界のUKとして、そして仕掛けられたスーパーバンドとして
JAP'sプログレ史に残る傑作を2枚残した彼らの1989年のラストライブを収録。
GERARDの藤村(茶々丸)氏、元NOVELAの西田氏、OUTER LIMITSの塚本氏ら
豪華な顔ぶれで作られた楽曲は、適度なメジャー感とともにキャッチーかつテクニカルで、
演奏の確かさもあいまって、素晴らしいライブサウンドとして聴き入ることができる。
ブックレットに記載されたNUMEO UENO氏のプロデューサーとしての苦労話も含めて、
日本のプログレシーンとともに一瞬の輝きをはなったバンドの歴史的な記録としても意義深い。
メロディアス度・・8 ライブ演奏・・8 JAP'sプログレ度・・10 総合・・8
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VIENNA「Unknown」

日本のプログレバンド、ヴィエナのアルバム。1996年作
80年代末に日本プログレ史に残る2枚の傑作を残して解散した彼らの久々の3rdとなる。
メンバーは茶々丸(藤村宏之)氏に、塚本周成、永井克己というオリジナルメンバーに加え
ドラムには菅沼孝三氏が参加している。サウンドの方は、かつてよりもやや硬質感が増し、
持ち味であったメロディアスなキャッチーさよりも、演奏には大人めいた余裕が感じられる。
切れ味のよいドラムに、センスのよいシンセワーク、そしてこれぞヴィエナというべき
茶々丸氏の歌声が加わって、テクニカルかつモダンなプログレサウンドを構築している。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 ヴィエナ度・・7 総合・・8
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VIGILANTE「CHAOS-PILGRIMAGE」
日本のメロディックメタルバンド、ヴィジランテの1st。1998作
株式会社ビジランテなる自らのレーベルも立ち上げたことでも知られる彼らだが、
確かにサウンドの方も演奏、音質とも自主制作とは思えぬクオリティ。
日本人離れしたハイトーンヴォーカルに、ツインギターとテクニカルなリズムが合わさり
プログレッシブメタル的な質感の楽曲は、硬質でありながらもメロディアス。
どちらかというとDREAM THEATERというよりはFATES WARNINGなどに近い質感か。
ともかく、海外のマイナー系バンドなどよりはよほど質が高く、聴いて損はない。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 プログレ度・・7 総合・・7.5
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VIGILANTE「Edge of Time」
日本のプログレメタルバンド、ヴィジランテの2nd。1999作
日本のプログレパワー系としては、クオリティ的にもトップに位置するこのバンド。
ツインギターの流麗なメロディに独特のハイトーンヴォーカル、
テクニックのある展開力で聴かせつつ、難解すぎないのがポイントで、
いい意味で日本らしさが薄いというのも個性と言っていいだろう。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・7 日本度・・7 総合・・7.5
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VIGILANTE「W」

日本のプログレメタルバンド、ヴィジランテの4th。2008作
1stの時点から、独特のプログレッシブメタルを追求してきたこのバンドもすでに活動10年を数える。
シンセに頼らないあくまでギター主体の楽曲構成と、存在感のある独特のハイトーンヴォーカル、
そしていわゆるDREAM THEATER型とは異なり、RUSHFATES WARNINGあたりに通じる
甘すぎないメロディとプログレパワー的な勢いで構築されるサウンドはじつに玄人好みだ。
今作では、激しめのダミ声ヴォーカルも絡ませたりと、全体的にもよりメタリックな力強さを増していて、
硬派なこだわりを感じさせるその雰囲気は、もはや日本のバンドという枠を超え始めている。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 重厚度・・8 総合・・8
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VOLCANOMYTHOLOGY

日本のメタルバンド、ヴォルケイノの2011年作
2000〜2005年の間にアルバム2枚、ミニを1枚発表し、その後は音沙汰のなかったこのバンドだが、
本作はアルバムとしてはじつに10年ぶりの作品となる。かつてのメロデス寄りのサウンドから、
今作ではより正統派のメタル質感が増した。GARGOYLE、アニメタルで活躍した屍忌蛇の奏でる泣きのギターと
パワフルなNOVの歌声を乗せて疾走、古き良きヘヴィメタルの格好良さを詰め込んだ雰囲気に
思わずにやりとさせられる。LIGHTNINGのIRON-Chinoにも多大なる影響を与えたそのギターセンスは健在。
新鮮味がないとか、音質面などの問題はあるだろうが、どこを切っても屍忌蛇節満載の好盤である。
メロディアス度・・8 パワフル度・・8 古き良きメタル度・・8 総合・・8
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VRAIN「EMERALD」
日本のメロディアス疾走ハードバンド、ブレインの7曲入りデビューミニ。2006作
女性Voを含む4人組みで、ジャケからしてすでにビジュアル系のノリ。
サウンドのほうはピロピロとデジタル打ち込み風味のキーボードをバックに疾走、
ドコドコドラムと軽めなギターの上に女性ヴォーカルの日本語歌詞が乗る。
X JAPAN好きの少年、少女たちが、DRAGONFORCEなど最近のメロスピブームに乗って
メタルっぽくてきれいで速い曲を作ってみました…というような印象だが、
シンフォニックなシンセの入れ方の上手さなどは、いかにもいまどきの若者らしい。
曲の雰囲気やメロディ展開に「まんまX」的な部分が多いので、
今後はバンドならではの曲作りと個性を磨いていってもらいたい。
シンフォニック度・・7 疾走度・・8 X JAPAN度・・8 総合・・7

VRAIN「Rendez Blue」

日本のシンフォニック・歌謡メロスピバンド、ブレインの1stフル。2007作
デビューミニを聴いたときは、ピコピコ系のX JAPAN+DRAGONFORCEという感じで
楽曲、アレンジ面でのオリジナリティがなかったように思えた。
この1stフルでも基本路線はキャッチーなメロディで疾走する
デジタリィなメロスピであるのは同じだが、VoのHIRO嬢の歌唱がぐっと上達し、
それとともに80年代のJAP's歌謡ロック的なクサメロ度が増しているではないか。
シンセのアレンジなどはゲームやアニメ的なきらきら&ピコピコ系ではあるが、
そうした若者的な部分と、かつてのSTARLESSなどにも通じる古き良き情緒が何故か融合し
音は軽めながらも、クサすぎるメロディになにやらぐっとキテしまうという、一種不思議な感触がある。
純粋なメタルリスナーよりもメロスピ好き、またはマージュリッチ、スターレスあたりを好むような
JAP'sプログレハードのリスナーにもお勧めしたい。少し(かなり)恥ずかしいけど…出来は良い!
メロディアス度・・9 疾走度・・8 クサ&ナツメロ度・・10 総合・・8
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WAPPA GAPPA「神話」
日本のシンフォニックロックバンド、わっぱがっぱの2nd。
日本語による歌詞で、日本的な雰囲気を大切にしたメロディアスなサウンド。
雰囲気的に、テルズ・シンフォニアあたりを思わせる部分もあり、
ようするに、やや80年代風のレトロな質感もあるのがポイントか。
女性Vo、圭美さんの歌声はしっとりと歌いあげる感じの声質で、
とくにFあたりのやわらかみのある歌唱が魅力的。
曲によっては多少出来にばらつきがある感じがするので、個人的には
@“獅子王”やD“神話”あたりの和風テイストなメロディを増やしていってもらいたい。
メロディアス度・・7 日本度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5

WAPPA GAPPA「我破」
日本のシンフォニックロックバンド、わっぱ がっぱの3rd。2004作
邪馬台国や日本神話を思わせる世界観と、古き良きメロディを感じさせる
日本語歌詞による女性ヴォーカルのシンフォニックロックバンド。
いかにもプログレ的なキーボードと、難解でないほどの変拍子で、
曲には歌ものとしての聴きやすさがあり、日本的情緒をたっぷりと内包したサウンドだ。
女性Voの歌い方もあいまって、しっとりとしたパートではPAGEANTを思わせる雰囲気もあり、
序盤のややとぼけた曲調よりは、こうした部分にこそこのバンドの魅力がある。
ややアレンジの甘かった前作よりも、楽曲や歌唱に成長がうかがえる作品だ。
メロディアス度・・8 日本度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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wha-ha-ha「死ぬときは別」

日本のアヴァンポップロックバンド、ワ・ハ・ハの1st。1981作
サックスの坂田明を中心に、小川美潮、神谷重徳、村上“ポンタ”秀一、千野秀一らのメンバーで
本気の冗談としての音楽を、インプロヴィゼーション溢れるサウンドで作り上げた作品。
フリージャズ的なアプローチに、テクノやポップなどの味付けで、既成の音楽概念を打ち破るような
自由度の高い楽曲(?)を構築(?)しており、小川美潮の少女めいたスキャットも含めてとても個性的。
曲としてちゃんと聴こうと思っては楽しめないが、アヴァンギャルド系のプログレが好きな方には
むしろ分かりやすいかもしれない。今のバンドでいうと美笑あたりにも通じる質感がある。
この後バンドは2作目「げたはいてこなくちゃ」を発表、いっそうの破天荒さに磨きをかけるも、その後解散。
ポップ度・・8 インプロ度・・9 変態度・・9 総合・・8
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WIZARDS' HYMNHymnal
日本のメロディックメタルバンド、ウィザーズ・ヒムの2006年作
きらきらとしたシンセとギターで、ネオクラシカル的に疾走するサウンド。
そこに乗る女性ヴォーカルの歌唱はやや力量不足な感もあるが、
英語で歌われる楽曲には、ヨーロピアンな質感があってなかなか悪くない。
プロダクションの甘さもあって音が軽く迫力がないのが惜しいが、
日本産の女性Voメタルとして今後も頑張っていって欲しいバンドだ。
メロディアス度・・8 疾走度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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WIZARDS' HYMN「TRANSIENCE」

日本の女性Voメロスピバンド、ウィザーズ・ヒムの2nd。2008作
前作はネオクラシカルに疾走するスタイルだったが、今作ではシンセのサポートもあって
むしろWITHIN TEMPTATIONのようなゴシックメタル風でシンフォニックな雰囲気が増している。
肝心の女性ヴォーカルも交代していて、新Vo嬢の美しい声質はゴシック的な部分にマッチしているが、
音程の危うさに加えて力量もやや不足。サウンドの説得力のためには歌唱力の向上は必須だろう。
ドラムなど録音面での弱さもまだまだ改善の余地があり、あらゆる部分でさらなる成長に期待したい。
シンフォニック度・・8 むしろゴシック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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XYZ

X「BLUE BLOOD」

日本が誇る人気バンド、エックス(ジャパン)の2nd。1989/2008年リマスター盤
日本のハードロックシーン、そして後のヴィジュアル系バンドたちにも大きな影響を与え、
その後には海外のメロスピ系バンドからもひそかにリスペクトされているこのバンド。
当時は派手派手しい髪形やメイクなどの外見ばかりが取り沙汰されていたが、
彼らの本質は抜群のメロディによる美しくも激しい楽曲にあり、中でも出世作にして
最高傑作であるのが本作だ。個人的にもメタルにハマる原点となったアルバムだし、
それがリマスターにより音質も向上、故HIDEPATAによるツインギターの流麗な絡みや、
YOSHIKIの熱いドラムプレイに再び聴き惚れられる。イントロに続く“BLUE BLOOD”は、
今で言うDRAGONFORCEばりに疾走する永遠のメロスピ名曲であるし、
“WEEK END”の哀愁溢れるメロディにはやはりぐっとくる。ライブでの定番曲“X”の激しさから
一転して美しいピアノで聴かせる泣きのバラード“ENDLESS RAIN”の叙情にはうっとりとなる。
ここまでですでにお腹いっぱいなのだが、ここからようやくアルバム後半で、
泣きの哀愁のイントロとともに名曲“紅”がドカドカと攻めてくる。強烈な疾走曲“オルガスム”、
キャッチーな“CELEBRATION”から、クラシカルな美意識で聴かせる圧巻の大曲“ROSE OF PAIN”、
そしてラストの“UNFINISHED”まで名曲満載。20年近くたった今もなお色あせない名盤だ。
メロディアス度・・9 魂の激しさ度・・10 楽曲・・9 総合・・9.5(思い入れ込み)
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X JAPAN「ART OF LIFE LIVE」

日本が誇る、メジャー級メロディックHRバンド、エックス・ジャパンのライブアルバム。1998作
YOSHIKIが長い間温め続けていた大曲「ART OF LIFE」をライブで完全再現したもので、
同曲は、X JAPANというバンドの曲の中でも、メタルファンが聴くべきメロスピの名曲である。
かつてアルバム版を聴いたときには、全1曲34分という構成にかなりの衝撃を受けたものだが、
このライブ版はアルバム版よりもずっと音がダイナミックで、しっかりメタルしているのが嬉しい。
手数も多く疾走リズムを叩き出すYOSHIKIのドラミングに、流麗なメロディを奏でるツインギター、
キャッチーかつメロディックに疾走し、途中YOSHIKIの不協和音混じりのピアノソロを挟みつつ、
楽曲はドラマテイックに何度も盛り上がりを見せながら、一気に34分間のドラマを終える。
冷静に分析しても、(ピアノソロは別として)メロスピとしてもシンフォメタルとしても一級品の出来で、
改めて彼らの演奏技術の高さと、メロディーメーカーとしての才能が知れる。
個人的に言えば、この1曲のみでこのバンドの存在価値があったとさえ思えるし、
欧州のメロスピバンドたちが彼らをリスペクトするのも、これを聴けばうなずける。
Xの作品としては、「BLUE BLOOD」と、この「ART OF LIFE LIVE」。
この2枚はぜひ、多くのメロスピ、メロディックメタルファンにこそ聴いてもらいたい。
メロディアス度・・8 メロスピ度・・9 ライブ演奏・・9 総合・・8.5
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XSPIDER「Warning」

日本のメロディックメタルバンド、エクスパイダーのアルバム。2010作
ウェールズ人のクウォーターというギター/ヴォーカルの月姫(LUNA)を中心に
ヴォーカルのMAYUKA、そしてスウェーデン人のドラマーという3人組で、
日本産バンドとは思えない本格派のハードロック/メタルをやっている。
幼少の頃からLAに住んでいたというヴォーカル嬢の歌声は声量豊かで力強く、
英語歌詞もまったく嘘臭いところがない。そして海外での活動が長いLUNAの生み出す楽曲は、
いい意味でせせこましい日本臭さがなく、メジャー感すら漂わせた堂々たるもの。
まったく今後の展開が楽しみなバンドである。オフィシャルサイトはこちら
メロディアス度・・8 本格派度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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横須賀ゆめな「YUMENA」

横須賀ゆめなのファーストアルバム。MARCY(EARTHSHAKER)プロデュース。2001作
アイダ設計のCMソングや、キン肉マンU世のED曲などでおなじみ。
どこか古き良きハードロック色を有した楽曲に本格派の女性ヴォーカルという、
私のようなロック聴きリスナーにはとても嬉しい日本人アーティスト。
打ち込み全盛の歌謡曲とは一線を画し、曲にはあくまでロックとしてのこだわりを感じるところがミソ。
先にシングル発売されていた曲も多く、録音にバラツキがあるのが少々残念。
メロディアス度・・8 ハードロック度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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横須賀ゆめな
「恋のMy CHOP!!」「「WINGS」「残酷な太陽」「Pi Pi Pi メロディー」

密かに気になっていた横須賀ゆめなのシングルCDをまとめてレビュー。
思えば彼女の曲を知ったのはアイダ設計のCM曲でだった。
歌といい、けっこうハードなギターといいなんとなく「くる」ものがあり、ずっと気になっていたのだが、
作曲&プロデュースの名前にEARTHSHAKERMercyこと西田昌史の名を発見して妙に納得。
やはり「こちら側」のアレンジはメタルの耳にはひどく心地よいということか(笑)。
さて「恋のMy CHOP!!」キン肉マンU世のエンディングテーマ曲のシングル。
2曲目が目的のアイダ設計CMソング「メビウスの輪」。キン肉マンの曲は歌詞こそアニメっぽいが、
曲の方はどうにも骨太のハードロックで、ドラムといいギターといいじつに格好よく、
素晴らしいギターソロも入っていてこれに英詞でも載せれば立派なHRだ。
「メビウスの輪」はなんといっても叙情的で印象的なサビの美しさにつきる。
流れるような日本詞とバックの哀愁溢れるコード進行が絶品の一曲。
ジャケは恥ずかしいが、女性VoのHRが好きなら聴く価値はある。
「WINGS」はアニメ「ガイスターズ」のテーマ曲で、とてもヘヴィなハードロック。
「残酷な太陽」はMercyプロデュースの第一弾シングルで、
やはり西田昌史が作曲した3曲目「青の少女」の叙情が素晴らしい。
「Pi Pi Pi メロディー」はデビュー2枚目のシングルで、ハードロック色は強いものの
以降のMercyプロデュース作に比べると曲のインパクトはやや弱い。
メロディアス度・・8 ハードロック度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8

横須賀ゆめな「メビウスの輪」

横須賀ゆめなの2ndフルアルバム。2004作
今作もEARTHSHAKERMARCYプロデュース。
のっけから「WINGS」(アニメ『ガイスターズ』テーマ)でハードロック全開。
彼女自身が憧れる山口百恵のロックカヴァー「横須賀ストーリー」や、
アイダ設計のCMでおなじみ「メビウスの輪」「夏空」といった叙情溢れる名曲も収録。
「FLARE」は2004年の高校バレーのテーマで、ギターソロがカッコいい(ドラムツーバスだし)。
「恋のMy Chop!!」はキン肉マンU世のEDで、よく聴けばこれもハードロック。
アルバム全体に彼女のロックヴォースリストとしての力強さが感じられるし、
ギタープレイや曲のアレンジは我々メタラーが近しく感じるサウンドなので、
女性声HRが好きな方にはぜひ聴いてもらいたい。
メロディアス度・・8 かなりハードロックです度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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夜長オーケストラ

日本のオーケストラ・ロックユニット、よながオーケストラの2010年作
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルート、コントラバス、トランペット、トロンボーン、
ピアノ、アコーディオン、さらにはロックドラムにギター、ベースという大人数による編成で、
オーケストラサウンドとロックの融合をなし遂げている。クラシック、ジャズ、ロック、プログレなど、
さまざまな要素をミックスしながら、壮大かつ優雅な演奏をダイナミックに繰り広げる。
美しいソプラノヴォーカルの歌声にうっとりとしつつ、美しいピアノ、艶やかなストリングに聞き入り、
星空を見上げるようなロマンに浸れる音楽だ。キャッチーなポップ性を有しているという点では、
一般のリスナーにも気軽に楽しめる普遍性があり、決して自己満足に陥っていないのが素晴らしい。
アカデミックな統制と、演奏技術に裏打ちされた、しっかりとした音楽性があるのがまた凄い。
クラシカル度・・8 ロック度・・7 壮大度・・9 総合・・8
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四人囃子「Golden Picnics」

70年代の日本のプログレ/ロックを代表するバンド、よにんばやしの2nd。1976作
日本のプログレッシブロックの黎明を告げる「一触触発」に続くアルバムで、
プログレバンドとしての四人囃子の最高傑作。ゆったりとしたシンセと牧歌的な雰囲気、
より雄大になったサウンドには、当時にしてはかなりの音質での録音の良さも含めて、
トータルな作品としての完成度は今聴いてもまったく色あせていない。
前作でのまだ粗いロックよりも、PINK FLOYD的な感触がぐっと高まっていて、
ゆるやかな浮遊感とともに、日本的なメロディを取り入れたバランス感覚も素晴らしい。
とくに、10分を超える大曲“泳ぐなネッシー”のアヴァンギャルドな展開力は圧巻。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 楽曲・・8 総合・・8.5
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四人囃子「PRINTED JELLY」

70年代の日本のプログレ/ロックを代表する、よにんばやしの3rd。1977作
脱退した森園勝敏に代わり、佐藤ミツルが加わっての1作目。
ジャケの雰囲気からして、前作のいかにもプログレ的な混沌としたものは消え
スタイリッシュな方向性にシフトしてきているのが察せられる。
曲はストリートになり、いくぶんポップな感触が増してきているが、
ロックバンドとしてのダイナミズムは失われておらず、
一般のリスナーにとっては本作を最高作と捉えてもいいかもしれない。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 楽曲・・8 総合・・8
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四人囃子

70年代日本ロックを代表するバンド、よにんばやしの4th。1978作
名作「ゴールデン・ピクニックス」の後、森園勝敏の脱退によりバンドは活動休止、
その後、新たに佐藤ミツルを加えて復活、3rd「PRINTED JELLY」でよりスタイリッシュなロックへとシフトする。
続く本作も前作からの延長上のポップさに加え、曲はいっそうコンパクトなアレンジになっている。
曲はキャッチーで歌メロも爽やかでポップなのだが、そこには四人囃子独特の日本的情緒も感じられ、
また、シンセのアレンジなどにはいくぶんプログレの香りが残っているのも嬉しい。
佐藤ミツルのヴォーカルとギターも、すでにバンドサウンドに違和感無く溶け込んでいる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 楽曲・・7 総合・・7.5
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吉松隆「タルカス クラシックmeetsロック」

「新・音楽の未来遺産」として行われた、東京フィルハーモニー交響楽団による2010年3月のコンサートを収録。
クラシックとロックの融合をテーマに、EL&Pの名作「TARKUS」を吉松隆の編曲により見事にオーケストラ化、
原曲のもつ躍動感をそのまま壮大なオケでダイナミックに仕立てたサウンドはじつに感動的だ。
まさにプログレとクラシックの双方の魅力を引き立たせつつ、優雅さと緊張感をもって融合されている。
現代音楽の古典とされる黛敏郎の「BUGAKU」は静謐な緊張感を漂わせつつ、とくに第二部が圧巻。
ドヴォルザークの「アメリカ」は艶やかなピアノを中心に、美しいアレンジでシンフォニックに楽しめます。
そして吉松隆による「アトムハーツ・クラブ」はプログレを意識して書かれたというオリジナル曲で、
現代クラシック的な構築と随所に感じさせるプログレセンスがさすが。この壮大な本気遊びに拍手。
シンフォニック度・・10 プログレ度・・8 壮大度・・9 総合・・8.5
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zabadak「遠い音楽」

上野洋子吉良知彦による、ザバダックの4th。1990作
MMGに移籍しての2作目。ここからの3作はファンにも最も人気が高い時期だろう。
アコースティックギターにヴァイオリン、アコーディオンなどによる民族的なメロディと
日本的な感覚
をミックスさせたサウンドで、新鮮でありながらどこか懐かしい音。
上野、吉良とそれぞれのVo曲によって雰囲気が変わるのも面白く、
はかなげで繊細な女性Voものと、ロマンティックな男Voものという二つの要素がある。
全体的にはアコースティカルな要素が前に出ていて、上野洋子の伸びやかな歌声が耳に優しい。
三拍子の“二月の丘”や、歌詞の愉快な“Around The Secret”
そして深みのある叙情曲“harvest rain”あたりが印象的。
メロディアス度・・8 しっとりアコースティカル度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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zabadak「私は羊」

ザバダックの5th。1992作
ジャケとアルバムタイトルのインパクトが大きいが、音の方はやや地味めな小曲集で、
ヨーロピアンな情緒よりは、どこかキャラバン風の無国籍感と、キャッチーな歌ものとしての色が濃い。
しっとりとした安らぎと幸福感のある曲が多く、音からはユニットとしての安定期を感じさせる。
中でも叙情的でありながらドラマティックな“夏を見渡す部屋”が白眉。
しっとり度・・8 ゆったりしあわせ度・・9 楽曲・・7 総合・・7.5
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zabadak「桜」

ザバダックの6th。1993作
上野&吉良という二人のコンビとしては最後の作品。ファンの間では最高作との呼び声高い。
1曲めの“五つの橋”は祝祭的な軽快さの中にも異国的な爽やかさがただよう人気曲。
曲のアレンジ的にもメリハリがついたというか、シンプルさの中に研ぎ澄まされた部分を感じる。
曲ごとのイメージの付けかたの確かさは、なるほど前2作を上回るものがあるが、
これはむしろ上野洋子の歌手としての表現力の成長によるところが大きい気がする。
Cの“Pai-trailing”あたりの静かだが意志のこもった歌声からもそれは聴き取れ、同時に
以前にも増して、アルバム中で上野色と吉良色の違いがはっきりと出ているような印象を受ける。
ある意味「遠い音楽」での幻想的な部分と対照的な、人間的な音が聴こえる作品。
メロディアス度・・8 表現度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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ザバダック「創世紀 ザ・ベスト・オブ・ザバダック+2」
ザバダックの東芝EMI時代のベスト。1996作
初期の2作「WATER GARDEN」「welcome to zabadak」からの曲を収録。
この頃はまだ打ち込み色が強く、後のアコースティックな楽曲に比べれば1音の深みには欠ける。
しかし、シンセをバックに幻想的な歌声を載せる浮遊感のあるサウンドは
後の新居昭乃や菅野よう子の作品など、多くのアーティストにも影響を与えたと思われる。
上野洋子の歌声は楽器的にメロディと言葉をつむぐという感じで、内面的な深みはまだない。
どちらかというと雰囲気ものの綺麗な音楽だが、KATE BUSH的な歌声が聴ける
“Hide in the Bush”あたりにはとても非凡な魅力を感じる。
メロディアス度・・8 表現度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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SNAKE HIP SHAKES「WORST」

現在は再びZIGGY名義で活動中だが、これはスネイク・ヒップ・シェイクス時代のベスト。
2000年〜2001年までに発表した4枚のアルバムから選曲された全15曲。
音楽性は当然ZIGGYそのものだが、どちらかというとこの頃はロック的な勢いを感じる曲が多く、
演奏のドライブ感とキャッチーなメロディが絶妙の名曲「MELANCHOLIA」をはじめ、
泣きの叙情バラード「RAIN」、「翳りゆく夏に」、ハードで勢いのある「BLACKOUT」、
「STRONG WILL」等、名曲多数。 SNAKE HIP SHAKESを知らない方の入門用にもお薦め。
森重樹一の絶品の歌唱に、手数、テクニックとも最高のJOEのドラムなど、
間違いなく歴史的にもクオリティ的にも日本ロックを代表するバンドである。
尚、限定版には秘蔵のライブ映像が楽しめるDVDが付いている。
メロディアス度・・8 ロック度・・10 楽曲・・9 総合・・9
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ZIGGY「HEAVEN AND HELL」

日本が誇るメロディックR&Rバンド、ジギーの11作目。2002年作
SNAKE HIP SHAKES名義も入れるとこれが14作目となる。
サウンドは、今までにも増してリズムアンサンブルが強化されており
のっけからJOE(宮脇知史)のテクニカルなツーバスドラムが炸裂。
(この方の実力は、日本最高の手数ドラマーの一人ではないかと)
ハードロックファンにも充分楽しめるだけのドライブ感とヘヴィさがあるアルバムですが、
もちろん従来通りのZIGGY節も発揮されていて、タイトル曲の「HEAVEN AND HELL」を筆頭に、
プロレス番組のテーマ曲にもなった「MY CONVICTION」、軽やかな疾走曲「AGAIN」、
キャッチーな「サダメノツルギ」等々、思わず口ずさめるようなメロディもあり、
ポップセンスとハードな部分がミックスされた印象。全10曲36分と短いですが、
現在はこの金盤と銀盤(HEAVEN AND HELLU)をセットにしたボックス仕様
(しかも15th ANNIのDVD付き)で売られているのでこれはお得ですね。
メロディアス度・・9 ハードロック度・・8 キャッチー度・・8 総合・・8
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ZIGGY「HEAVEN AND HELL U」

いわゆる「銀盤」と呼ばれる前作の続編。2002年作
「金盤」がアグレッシブ路線だったのに対して、こちらはしっとり系の楽曲を集めたアルバム。
アコースティカルな楽曲にやさしげな森重のヴォーカルが重なり
やわらかなサウンドはかつての「ZOO & RUBY」あたりの雰囲気にも近い。
「HEAVEN AND HELL」のバラードバージョンや、ドラマテイックな歌詞が魅力の「誓い」、
心に残る三連バラード「FAITH」、そしてラストの大曲「世界の果てまで」は、
ゆるやかに盛り上がってゆく感動を味わえる。現在は金盤とのセットで購入できる。
メロディアス度・・8 ロック度・・7 しっとり度・・9 総合・・8
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ZIGGY「HEAVEN AND HELL」
ジギーのデビュー15周年記念のライブDVD。2002年、日比谷野外音楽堂での収録。
のっけからいきなり「GROLIA」で会場を沸かせます。その後は新旧織りまぜた曲を並べつつ
かつてと変わらぬ哀愁のメロディと、40歳を迎えようかという森重樹一の歌声は
いっそう深みを増していて、「生きること=時の流れ=ロック」ということを我々に伝えてくれる。
思わず聴いていて涙腺がゆるむことしばしば。(ZIGGYで泣ける歳になったのだなぁ)
激しさと優しさ、そして魂を込めて歌う、森重の姿は純粋にカッコいいと思うし、
こうした年長のロッカーが頑張っているところを見ていると、こちらも思わず元気になってしまう(^^)。
演奏陣ではとくにJOEの安定した手数の多い素晴らしいドラミングには惚れ惚れとする。
ZIGGYの15th としてはもう少し過去の曲をたくさん聴きたいという不満もあるが、
このセットリストはオールドファンのみでなく最近の若いファンにも楽しめるように、ということなのだろう。
ただ、やはり後半部の「TOKYO CITY NIGHT」「I'M GETTING BLUE」あたりはぐっとくるし、
最近の曲では「HEAVEN AND HELL」「MELANCHOLIA」あたりはとてもテクニカルで良い。
ラストは「LONG AND WINDING ROAD」「DON'T STOP BELIEVING」で劇的にしめくくる。
素晴らしいメロディと、ロックとしての熱さ、そしてせつなさを感じさせてくれる唯一無二の存在。
ZIGGYは日本ロックの宝である。今後とも変わらぬ活動を願わずにはいられない。
現在では、「HEAVEN AND HELL T&U」のCDとセットで購入できます。
ライブ映像・・8 ライブ演奏・・8 哀愁度・・10 総合・・9
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ZIGGY「ROCK AND ROLL FREEDOM !」

SNAKE HIP SHAKESから再びZIGGY名義に戻っての3作目。通算13作目。2003年作
前作「HEAVEN AND HELL」の2枚でそれまでのハード路線に一区切りをつけ、
今作は昔っぽいキャッチーでポップなジギーサウンドが復活している。
タイトル曲は新時代のGROLIAともいえる雰囲気でなつかしく嬉しい感じの楽曲。
軽やでキャッチーな「魔法にかかったみたいに」や、森重の歌唱が絶品の
ZIGGY史上最高のバラードの呼び声高い「MY LOVE」など、バラエティに富んでおり
全体的に陽性で、伸びやかなジギーサウンドが堪能できる。
一方でギターの松尾宗仁のヴォーカルが聴ける「愚か者のパレード」などの新機軸も有り。
メロディアス度・・8 かつてのZIGGY度・・8 キャッチー度・・8 総合・・8
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ZIGGY「LIVE DVD TOUR '03 ROCK AND ROLL FREEDOM!」
アルバム「ROCK AND ROLL FREEDOM !」にともなうツアーの映像で、
タイトル通り、このアルバムのみの楽曲を収録している。
65分という収録時間と、他のアルバムの曲も聴きたかったというのが正直なところだが、
1枚のアルバムのみのライブ作品という点ではまとまっているのは確か。
見どころは、凄まじい情感を感じ取れるバラード「MY LOVE」で、
過去の森重のバラードではベストの出来といえる熱唱を聴かせる。
全国ツアーのダイジェスト映像や、バックステージなども楽しくファンには必見。
ライブ映像・・8 ライブ演奏・・8 満足度・・7 総合・・7.5
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ZIGGY「SNAKE HIP SHAKES NIGHT 2004.11.6 渋谷公会堂

ジギーの結成20周年を記念したライブ2DAYSの1日目を収録。
ZIGGY名義としてSNAKE HIP SHAKESの曲をやるという企画で、
彼らが熱く若々しいロックをしていた4年間の楽曲を改めて楽しめる。
名曲「MELANCHOLIA」、「STRONG WILL」をはじめ、「RAIN」や「DEAR MY FRIEND」といったバラード
「ACCEL」、「BLACK OUT」などの疾走曲、さらには「GLORIA」、「DON'T STOP BELIEVING」といった
ZIGGY時代からのナンバーも披露。「この頃、熱かったね、俺ら」という森重の言葉通り、
キャッチーかつアグレッシブなロックナンバーが満載だ。
一夜限りのスネイク・ヒップ・シェイクスライブ…そして翌日のZIGGYナイトへと続く。
ライブ演奏・・8 ライブ映像・・7 楽曲・・8 総合・・8
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ZIGGY「ZIGGY NIGHT 2004.11.7 渋谷公会堂

ジギーの結成20周年を記念したライブ2DAYSの2日目を収録。
このライブに足を運べなかったファンでも、完全収録のこのDVDがあればバッチリ。
「GLORIA」、「I'M GETTIN' BLUE」、「TOKYO CITY NIGHT」、「ONE NIGHT STAND」、
「WHISKEY ,R&R AND WOMEN」、「I'M JUST A ROCK'N ROLLER」という
ナツメロのオンパレードには昔からのファンにとっては涙、涙だし、
「LET'S DO IT WITH THE MUSIC」、「STAY GOLD」あたりのナンバーも
あらためて曲とメロディの良さを伺わせる。MCでの「解散しようかと思った」という
森重の言葉には、バンドとしての一筋縄でいかなかったさまざまな部分を感じさせるが
それでもなお、結成して20年たった今でもこうして現役を続け、
昔と変わらぬ情熱で「GLORIA」を歌い続けているのは凄いとしかいいようがない。
そして、ラストの「6月はRAINY BLUES」でのピアノ伴奏のみの独唱では、
森重樹一という稀代のシンガーの魅力が余すところなく表現され
聴くものにその溢れる情感を伝えてくれる。真のロックバンドのライブである。
ライブ演奏・・8 ライブ映像・・7 楽曲・・9 総合・・8.5
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ZIGGY「JUST A ROCKIN' NITE」

ジャケからしてもう、ぐっとアダルトな大人のロックという印象の2005年作。
1曲目からしてもう、ストーンズとか渋い系ロック曲で攻めてきて、
これまでのジギー節を期待しているとガクッとなります(^^;)
しかし、続く2曲目はまるでSNAKE HIP SHAKES時代を思わせるような、
キャッチーなメロディのノリのよい曲で、俗に言う森重節が全開。
ただ全体的には、これまでよりも深みの増した歌詞と、自然体のロックへと
シフトを始めているという印象で、この渋さは次作の伏線ともなっている。
もちろん、森重特有のロマンティックで哀愁漂う歌詞と、その魅力的な歌声には
なんら変わりがないので、ジギーというバンドの本質を愛するファンなら充分に楽しめる。
メロディアス度・・8 大人のロック度・・8 キャッチー度・・7 総合・・8
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ZIGGY「Now and Forever」

前作発表後、Bの津谷正人の脱退などもあり、いったんは活動を休止していたが、
森重樹一、松尾宗仁、JOEの三人体制で活動を再開したジギーの通算15作目。2007年作
ぱっと聴きの地味さから、ファンの間では評価が分かれているこのアルバムだが、
結論的には、まさに今のZIGGY、今の森重を表すサウンドが自然な形で封じ込められている。
今回は歌詞から先に作ったという通り、これまでのどのアルバムよりもひとつひとつの言葉が
聴き手の心に突き刺さるように響いてくる。また、ギターと歌とを同時に録音したということで、
森重の歌声がすぐそこから聴こえてくるような生っぽさがあり、その息づかいまで聴こえるようだ。
キャッチーかつハードなこれまでのZIGGYの人気曲となるようなものはひとつもないが、
重々しい歌詞と森重の情感のこもった歌声が素晴らしい“その歌になり、その風になる”、
吟遊詩人の弾き語りのような味わいのある“Whisky Riverに虹をかけてよ”、
そして、いつ聴いてもぐっとくるラストの“深い紫色の”などは、個人的には一生聴き続けたい曲だ。
また、タイトル曲の“Now and Forever”は、かつての名曲“I'm Getting Blue”のアンサーソングで、
オールドファンであれば、20年後に再び耳にしたこの歌詞の言葉たちに感慨もひとしおだろう。
なんにしても、これが今のZIGGYであり森重樹一が描くZIGGY音楽なのである。
ここには20年間ロックを歌い続けたものだけが作り出せる、本物の空気と歌がある。
メロディアス度・・7 大人のロック度・・9 森重魂の歌度・・10 総合・・8
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VA /Jap's Progre
YggrDrasill Production制作の日本のプログレバンドのコンピレーションCD。2008作
GERARD、OUTER LIMITSをはじめ、全10バンドの曲を収録。
MOONSTONE…NOVELAを思わせる、日本語歌詞による叙情で聴かせるハードプログレ。
月兎…ゆったりとした情緒と女性ヴォーカルで聴かせる、幻想的なシンフォサウンド。
護魔(GOMA)…モダン化したELPといった雰囲気でたたみかけるキーボードプログレ。
絶対無…強く日本を感じさせるスケールの大きなサウンド。男女Voの歌唱も個性的。
OuterLimits…復活の大御所。ヴァイオリン入りのクラシカルシンフォニックが炸裂。
水鏡…女性ヴォーカルで聴かせる和風テイストのしっとりシンフォニックサウンド。
Seraphita…壮麗なシンセとギターでドラマティックに聴かせるNOVELAタイプのハードシンフォ。
Qui…フルートの音色を乗せて軽やかなリズムでたたみかけるジャズロックサウンド。
Seilane…濃厚なヴォーカルとともに、ロマンティックに聴かせる正統派ハードシンフォニック。
GERARD…日本が誇る最強キーボードプログレバンド。抜群のテクニックは世界レベル。
どのバンドもなかなか質が高く、プログレ初心者にも聴きやすいメロディアスさが光っています。
日本プログレの復興のためにも、多くの人にこうしたバンドたちへの興味を持って欲しいと願います。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 個性度・・8 ガンバレJap'sプログレ度・・10
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VA/真神楽(シンカグラ)
日本語によるヘヴィロック系バンドのオムニバスアルバム。2010作
GOOFY STYLE、六合、ヴァ乳、蓮母、という4バンドを各3曲ずつ収録。
GOOFY STYLEは不思議な浮遊感のあるサイケぎみの世界観と、
念仏を唱えるような日本語歌詞が個性的。グルーヴィなヘヴィロック。
六合(rikugo)は京都出身のバンドらしい独自の日本語世界による深遠な楽曲と、
聴きやすいなめらかなメロディが魅力的。アンサンブルの一体感も見事なバンド。
ヴァ乳(vanew)は沖縄出身。ザクザクとしたモダンヘヴィネスサウンドと、日本語歌詞の
かもしだす牧歌性とのギャップが面白い。リズム隊が女性というのも珍しい。
蓮母(renbo)はまさに神楽を思わせるような独特のヴォーカルと、シンプルな音作りながら、
グルーブ感のあるタメの効いた演奏が見事。これぞ和風ヘヴィロックである。
それぞれに“日本”を意識した、個性豊かなバンドたちに今後とも注目である。
メロディアス度・・7 ヘヴィロック度・・8 個性度・・8 日本度・・9
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