CDレビュー
非メタル系 ゴシック/ダーク アンビエント
gothic/dark anbient music

■CDの評価に関しては、私の個人的嗜好が反映されることもあり、なかには納得のいかない
評価もあるかと思いますが、その辺はどうかご了承ください。

■また、「このレビューを参考にしてCDを買ったが気に入らなかった」といったクレームなどに
関しましても、当方は責任を負いかねますので、ご理解ください。


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*ゴシックメタルのレビューはこちら


Agua de Annique 「Air」

THE GATHERINGの女性Vo、アネク嬢の新バンド、アグア・デ・アニクのアルバム。2007作
オランダゴシック界最高の歌姫である、アネク・ヴァン・ガースバーゲンがどういう経緯で
バンドを脱退したのかは定かではないが、1996年の「Mandylion」から10年に渡って
オランダ国内のみならずヨーロッパのゴシックメタル界を引っ張ってきたのだから、
ここにきて心機一転でニューバンドを結成したということなのだろう。肝心のサウンドだが、
やはり近年のTHE GATHERINGに近い、しっとりとしたやわらかな女性声ロックで違和感はない。
アネクの歌声は、年季を経た表現力と同時にリラックスしたようなやわらかみも感じさせ、
「大人の女」としての色気を感じさせる歌声を聴かせてくれる。
メタル色は薄いが、ほのかに薄暗いフィメール・アンビエント・ロックとして充分楽しめる。
メロディアス度・・8 メタル度・・3 女性Vo度・・9 総合・・8
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Anneke van Giersbergen with Agua De Annique「Pure Air」

THE GATHERINGアネク・ヴァン・ガースバーゲン(アグア・デ・アニク)の2009年作
本作はしっとりとしたアコースティック主体のアルバムで、アネク嬢の美しい歌声をメインに
各曲で男性シンガーをゲストに迎えてデュエットを披露。優しいヴォーカルアルバムです。
ジョン・ウェットン、アルイエン・ルカッセン、シャロン・デン・アデルらがゲスト参加。
メロディアス度・・7 アコースティック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Anneke VanGiersbergen & Agua De Annique 「In Your Room」

THE GATHERINGアネク・ヴァン・ガースバーゲン率いる、アグア・デ・アニクの2009年作
2007年の「air」に続くアルバムであるが、本作ではよりキャッチーなポップ感覚が前に出ていて、
もはやかつてのギャザリングの面影はほとんどない。アネク嬢のやわらかな歌声で聴かせる
普通のメロディックロックであるが、随所にストリングスによるアレンジやメロウなギターも入ってきて
爽やかな聴き心地で楽しめる。その一方では、かつてのような倦怠的な叙情もいくぶん覗かせる。
メロディアス度・・8 メタル度・・2 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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AM GANESHA'N「ELEFTHERIA」
フランスの民族ゴシックバンド、アム・ガネシャンの3rd。
聴くのは初めてだったが、なるほど民族調でありながらゴシック、というなかなか面白いサウンド。
内ジャケ写真にはドレスのおねえさんも写っていて、いかにもゴシック風なのだが
音の方はアジアンなテイストも感じる、どこか宗教がかった雰囲気があり
そこに女性Vo、男性コーラスなどが重なると、西洋版ガムランといった感じにもなる。
メタル色はなく、同郷のDARK SANCTUARYのようにヨーロピアンな雰囲気でもないので
雰囲気ものとしてもやや微妙な感触。異質なゴシックが聴きたい方に。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・8 民族度・・7 総合・・7


ANGELZOOM「SAME」

ドイツの女性Voゴシックポップバンド、エンジェルズームのアルバム。2004作
ロック色はなく、シンフォニックなシンセをバックにクラウディア嬢の天上の美声が響く。
ゴシックといってもアンビエントなフィメールヴォーカルものに近いが、
女性Vo好きであれば問題なく受け入れられるだろう。
配給がNUCLEAR BLASTというのもゴシックメタルファンを狙っているとしか思えない。
ところでこの方、ドイツではかなり有名なX-PERIENCEというバンドで歌っているらしい。
シンフォニック度・・8 メタル度・・3 女性Vo度・・9 総合・・8
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ARCANA「Dark Age of Reason」

スウェーデンのゴシックユニット、アルカナの1st。1996年作
男女2人のユニットで、メタル色のない静謐感に満ちたゴシックミュージックをやっている。
荘厳なシンセに美しい女性ヴォーカル、そしてグレゴリアンチャント風の男性ヴォーカルが重なり
ダークで神秘的な世界観を描き出している、ELENDなどに比べると重々しい暗さは薄く、
シンフォニックかつアンビエントな美しさも感じられて、夢見心地で聴くことができる。
シンフォニック度・・8 暗黒度・・8 メタル度・・0 総合・・8
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Arcana「Cantar De Procella」

スウェーデンのゴシックバンド、アルカナの2nd。1997作
男女2人のユニットで、シンセを中心にした荘厳でダークなゴシックミュージック。
静謐感あふれるサウンドは中世を思わせる世界観とヨーロピアンな美意識があり、
詠唱を思わせる宗教的な歌声に女性コーラスが加わって、沈み込むような美しさに浸れる。
ゴシック度・・9 メタル度・・1 荘厳と静寂度・・9 総合・・8
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ARCANARaspail」

スウェーデンの非メタル・ゴシック系バンド、アルカナの2008年作
ダークアンビエント界ではすでにベテランともいうべきバンドで、おそらくこれが6作目か7作目。
うっすらとしたシンセに包まれて、詠唱のような男性声とパーカッションが響きわたる。
女性ヴォーカルの歌声が入ると、曲はぐっとゴシックっぽくなり、耽美な世界観に包まれる。
原初的な暗がりとデジタリーなクリアさが合わさった、ダークアンビエントの好作である。
ゴシック度・・8 メタル度・・1 耽美度・・8 総合・・7.5
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ARTESIAChants d'automne

フランスのゴシックユニット、アルテシアの2007年作
女性二人によるユニットで、うっすらとしたシンセによるオーケストレーションと
ソプラノ女性ヴォーカルで聴かせる、Dark Sanctuaryなどを思わせるサウンド。
ダークな部分はあまりなく、バックのシンセもやや一本調子なので、
雰囲気は好みなのだが、通して聴いてくるとやや飽きてくる。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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ATARAXIA「La Malediction d’Ondine」

イタリアのゴシックバンド、アタラクシアの3rd。1995作
クラシカルなピアノにアコースティックギター、うっすらとしたシンセに、
オペラティックな女性ヴォーカルが歌い上げる。
どこか呪術的で薄暗さのある雰囲気はイタリアならではで、
女性ヴォーカルの歌声はアクが強く、魔女めいて聴こえる。
妖しげなゴシック、ダークウェーブが好きな方にお勧め。
メロディアス度・・7 ゴシック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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ATARAXIA「THE MOON SANG ON THE APRIL CHAIR」
イタリアの中世音楽風ゴシックバンドアタラクシアのアルバム。1995作
少々ヨレた妖しい感じの女性Voが、アコギやピアノ、キーボードに歌を載せている。
イタリアにはDUNWICHORDO EQUITUM SOLISといったこの手のゴシック系バンドがいるが、
このバンドの雰囲気も耽美指向の本気度の強いもので、ロック性を排したけだるげな浮遊感が悪くない。
情報がなかったのでネット検索してみたら、すでにアルバムも10枚以上出しているようで、
バンドのサイトのライブ写真などを見ると、衣装や雰囲気まで本格的に中世音楽を志しているのが分かる。
中世度・・9 ゴシック度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7.5

ATARAXIA「SAPHIR」
イタリアの女性Voゴシックユニット、アタラクシアのアルバム。2004作
中音域のオペラティックな女性Voの歌唱を中心に、呪術的な男性Voと
アコースティックギターなどによる秘教的なゴシックサウンド。メタルではないです。
なんというか、この怪しげな本物の雰囲気…宗教色も感じるゴシック世界は少々怖いですが、
アコースティカルな美しさと自然への畏怖のようなものも音からは伝わってきます。
曲によってはうっすらとしたシンセも美しく、女性Voの歌唱もかなり本格的なので、
こうした雰囲気ものが好きな方なら知っておいてもよいバンドかと思います。
ゴシック度・・8 アコースティック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7
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AUTUMN TEARS
「THE GARDEN OF CRYSTALLINE DREAMS」
"LOVE POEMS FOR DYING CHILDREN...ACT2"


アメリカの女性Voゴシックユニット、オータム・ティアーズの2nd。
"死せる子供たちに贈るの愛の詩"と題されたシリーズの二作目。
のっけから母親と子供の異様な問答から幕を開け、その後はシンセをバックに
しっとりとした母性的な女性Voが歌い上げるというサウンド。メタル色は皆無。
たゆたうような心地よい、癒し系の音楽に聞こえるかもしれないが、
じつのところ歌詞を読んだり、曲をじっくり聴いているとその辺の暗黒系ゴシックよりも
かえって恐ろしくなってくる。残酷さではなく心の深遠に愛とともに同居する闇というか、
美しい母性の裏に潜む悪魔をかいま見る心地というか。
音自体はシンセのみなので、へたをすると眠ってしまいそう。陰鬱な午睡のひとときに。
静謐度・・10 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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AUTUMN TEARS
「WINTER and the BROKEN ANGEL」」
"LOVE POEMS for DYING CHILDREN...act V"


アメリカの女性Voゴシックバンド、オータム・ティアーズの3rd。2000作
2人のソプラノ女性Voとキーボードで作曲者兼男コーラスの3人組。
本気系の中世風ゴシック世界を目指すこのバンドは、ジャケにしろインナーの文字や印刷にしろ
世界観へのこだわりが徹底している。母性的なソプラノVoの歌唱をメインにした曲は
静謐さと美しさを備え、その背後にある暗闇を間接的に表現している。
わたしは英語がそう堪能ではないが、歌詞をちらりと見ただけでも、
そこにある陰鬱さ、寓話的な悲哀の色を見い出すことができる。
メタル色は皆無で、バックはほとんどピアノとKEYのみなので、最近のELENDあたりに耐えうる
リスナーでないと通して聴くのは厳しいかもしれない。要はこの「本気度」に浸れるかどうか。
静謐度・・9 耽美度・・10 女性Vo度・・9 総合・・8

AUTUMN TEARS
Eclipse


アメリカのゴシックバンド、オータム・ティアーズの4th。2004作
今回も、ゆるやかなシンセをバックにした、女性ヴォーカルの艶やかな歌唱が美しい。
暗黒度という点では、デス声も使われていた以前のアルバムよりはやや抑えめで、
代わりに普通声の男性コーラスが入り、フルート、コントラバスなどとともに音に厚みを加えている。
しっとりとした薄暗いゴシック/ダークアンビエントミュージックとして、期待にたがわぬ耽美な世界観だ。
ゆるやか叙情度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Autumn Tears「The Hallowing」

アメリカのゴシックバンド、オータム・ティアーズの5th。2007年作
美しい女性ヴォーカルの歌声とシンセによるオーケストレーションを主体にしたサウンドは、
ELENDのようにクラシカルな質感がありながらも、暗黒性は薄く、耽美な世界観は
DARK SANCTUARYあたりに近いだろうか。ときにストリングスで盛り上げたり、
ピアノやフルートなどの優しい音色に包み込まれ、しっとりと耳心地がいい。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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CHAOSTAR「CHAOSTAR」

ギリシャのゴシック(メタル)バンド、カオスターの1st。
SEPTIC FRESHのクリス・アントニオとナタリー嬢のユニットで、
メタル色のない呪術的な暗黒ゴシックサウンドをやっている。
静謐感ただようシンセをバックに男女Voがオペラテイックに歌を乗せ、
ヴァイオリンやトランペットなどがクラシカルに音の説得力を助長している。
ELENDあたりの闇と荘厳な雰囲気が好きな方へ。
クラシカル度・・8 暗黒度・・8 メタル度・・0 総合・・7
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CHAOSTAR「THRENODY」

ギリシャのゴシック(メタル)バンド、カオスターの2nd。
女性Voのナタリー嬢をはじめG、Drは同郷のデスメタルバンドSEPTIC FLESHでも活躍しており
webサイトも一緒ということで、いうなれば双頭バンドということなのだろう。
SEPTIC FLESHが呪術的なデスメタルとすれば、こちらは呪術的なゴシックか。
ヴァイオリン、キーボードなどによるクラシカルかつダークな楽曲にミステリアスな女性Vo、
そしてTHERIONばりのコーラスという壮大な楽曲は、実にシアトリカルで本気度が高い。
暗黒ゴシックでありながら、ある意味格調の高いオーケストラルな空間をも感じさせる。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 暗黒(呪術)度・・9 総合・・8
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CHAOSTAR「THE SCARLET QUEEN」

ギリシャのゴシックユニット、カオスターの3rd。
SEPTIC FRESHともメンバーがかぶるこのバンドだが、今回はナタリー嬢に代わって
新たな女性Voとプログラミングのクリス氏の二人のみのクレジットになっている。
したがって、もはやメタル色、バンド要素は影も形もなくなり、サンプラーのシンセをバックに、
新Voサフォ嬢の歌声が妖しく響くという、いわば「女声版ELEND」といった感じの音になっている。
まったくの静寂ゴシックという雰囲気で、静かな部分は無音に近くオケもプログラミングのようなので、
オペラティックではあるが前作のような呪術的な闇や壮大さは感じられない。
おそらくこれを退屈と思う人々は多いかと思うが、こういうサントラ的な静謐ゴシックも自分は決して嫌いではない。
クラシカル度・・8 メタル度・・0 静謐度・・9 総合・・7.5
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CHAOSTAR「UNDERWORLD」

SEPTIC FLESHのメンバーによる、ゴシックユニット、カオスターの4th。2008作
オペラティックな男女ヴォーカルと、美しいシンセワークを中心に
ダークで耽美な世界観を描き出す。壮麗なオーケストレーションに加え
今作ではチェンバーロック的なクラシカルな要素も強くなり、
前作よりも壮大でミステリアスな奥深いサウンドとなっている。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 暗黒度・・7 総合・・8
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DARGAARD「Eternity Rites」
ABIGORのメンバーと女性Voによる・ゴシックユニット、ダーガードの1st。1998作
メタル色は無く、ゆったりとしたシンセによる雰囲気ものゴシック。
ダークな静寂感に、エリザベス嬢のスキャット的な歌声が美しく響く。
この1stは後の作品ほどはフォーキーな土着的要素も多くなく、
完成度としてはまだ単なる雰囲気ものという印象が強い。
シンフォニック度・・7 暗黒度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7

DARGAARD「INNOMINE AETERNITATIS」

ABIGORのメンバーと女性Voによる・ゴシックユニット、ダーガードの2nd。1999作
雰囲気ものとしてもやや薄めだった、前作に比べてぐぐっと耽美度が増している。
女性Voの美しさが前に出てきていて、ときにたおやかにときにドラマティックに響く
キーボードのアレンジもシンフォニックに耳を引きつける。
ダークな世界観と天上の美しさが同居した壮麗なシンフォゴシックアルバム。
シンフォニック度・・8 暗黒度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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DARGAARD「THE DISSOLUTION OF TERNITY」

オーストリアの女性Vo入り、暗黒系シンフォ・ゴシックユニット、ダーガードの3rd。2002作
ブラックメタルバンドABIGORのVoが手がけるこのプロジェクト。
寒々しくも土着性のあるシンセをバックに、美しい女性Voがたゆたうように歌を載せる。
リズム楽器はほとんど使われておらず、バックはシンセの多重録音によるもので、
ときに静謐に、ときにシンフォニックに美しい暗黒世界を描き出してゆく。
ときおり男性声のパートもあるが、女性メインの曲はまるで「ブラック版のENYA」といったところ。
曲によってはアコースティックギターも用いるなど、トラッド的な要素もかいま見える。
シンフォニック度・・8 ダークゴシック度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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DARGAARD「RISE AND FALL」

ABIGORのメンバーと女性Voによる・ゴシックユニット、ダーガードの4th。2004作
基本は前作同様、寒々しい静謐感ただようゴシックで、
キーボードによるオーケストレイションがいっそう美しくなっている。
冬の森の中のような寂寥感の中、エリザベス嬢の悲しげな歌唱がしっとりと響きわたる。
ドラムやギターなどのロック要素は皆無なので、いわば「ダークなヒーリング音楽」
として聴くのがよいサウンドだと思う。この手の雰囲気ものとしてはクオリティは高い。
シンフォニック度・・8 暗黒度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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DARK SANCTUARY「ROYAUME MELANCOLIQUE」

フランスのシンフォゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの1st。1998作
女性Voに女性Vinもいる5人組み。シンとアコギによるメタル色のないゴシックサウンドで
そこに美しいソプラノ女性Voがしっとりと歌を乗せる。
この手の静謐ゴシック形の中ではさほどダークすぎない雰囲気なので
初心者にも聴きやすく、美しくゆったりとまどろめる音楽です。
シンフォニック度・・7 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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DARK SANCTUARY「De Lumiere Er L'obscure」

フランスのゴシックバンド、ダークサンクチュアリの2nd。
メタル色のない美しいゴシックサウンドで密かにファンも多いこのバンド。
女性3人、男性3人という編成で、ゆるやかなシンセとヴァイオリンに、
しっとりとしたソプラノヴォーカルが天上の歌声を乗せる。
シンフォニックかつ耽美な雰囲気のサウンドは耳に優しく、
むしろ暗黒色は薄いので、聴いていて気が滅入ることもない。
ヨーロピアンなゴシックの深淵にどっぷりと浸りたい方へ。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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Dark Sanctuary「L'etre las-l'envers du miroir」

フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの3rd。2002年作
2人のヴァイオリンを含む男女3人ずつの6人編成で、うっすらとしたシンセと
美しい女性ヴォーカルの歌唱を中心にした静謐系のゴシックサウンド。
暗黒性よりも耽美な美しさで聴かせる作風なので、クラシカルなピアノの響きや、
オーケストラルなシンセの重ね、そしてしっとりと響く女性声にうっとりと耳を傾けられる。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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DARK SANCTUARY「LES MEMOIRES BLESSEES」

フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの4th。2003作
ヴァイオリン2名を含む男女3人ずつの6人編成で、メタル色のないダークなゴシックをやっている。
シンフォニックなシンセの上を美声の女性Voが歌をのせるというもので、
静謐でクラシカルな部分はELENDあたりを思わせるが絶望的な暗さはなく、
どちらかというと美しさ重視のアンビエントゴシックで、雰囲気的にはAUTUMN TEARSなどにも近い。
ときおりパーカッションのリズムが入ったり、艶やかなヴァイオリンも顔を覗かせる。
女性Voのシンフォニックなゴシックとしてなかなかお薦め。美しいです。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・9 総合・・8
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DARK SANCTUARY「Exaudi Vocem Mean-Part 1」

フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの5th。2005作
二人の女性ヴァイオリン奏者に女性ヴォーカルも含めた、男女6人組。
1stのころから変わらないダークで、耽美なゴシック・アンビエントをやっている。
美しいシンセワークをバックに歌いあげるソプラノ女性Voの歌声を中心に、
夕暮れの墓地にいるような雰囲気とともに、ゆったりとした薄暗い曲調で聴かせる。
一歩間違えば眠ってしまいそうな音楽だが、この世界観に浸れる方にはうっとりだろう。
シンフォニック度・・8 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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Dark Sanctuary

フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの7th。2009作
しっとりとした静謐感を漂わせたサウンドは、もの悲しいヴァイオリン、チェロの音色に
クラシカルなピアノがかぶさり、美しい女性ヴォーカルがやわらかに歌い上げる。
今作ではブックレットのイラストなどからも、物語的なストーリーを感じさせ、
薄暗い叙情美と繊細でロマンティックな世界観を描いている。
シンフォニック度・・8 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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DEVIL DOLL「Sacrilegium」

スロヴェニア出身のシアトリカル・ゴシックバンド、デヴィル・ドールの3rd。1992年作
最高傑作ともいうべき、この暗黒の異色作を2008年紙ジャケ/リマスター盤で再購入。
とにかく、本作「宗教冒涜」を最初に聴いたときの衝撃というのは大変なものだった。
鬼才Mr.Doctorの描き出す豊穣な闇と美しき狂気…一歩踏み込んだら二度とは抜け出せないような
妖しく耽美なその世界。荘厳なチャーチオルガンと混声コーラスで幕を開け、もの悲しいピアノをバックに
老婆のようなしわがれ声から甲高い絶叫まで声を使い分けるヴォーカルが暗闇のオペラを語り上げてゆく。
クラシカルな優雅さとゴシックホラー的な漆黒の芸術性が合わさった異常ともいうべき全1曲の長大な構成。
もはや演劇か映画か、ともいうべき濃密なドラマ性を有したその音に、衝撃を受けないものはいまい。
アヴァンギャルドな感性を解するものであるほど、この前代未聞の音楽芸術に引き込まれるはずだ。
クラシカル度・・8 暗黒オペラ度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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DEVIL DOLL「The sacrilege of fatal arms」

スロヴェニア出身という謎の奇才Mr.Doctor率いるシアトリカル・ゴシックユニット、デヴィルドール
正規アルバムとしては4枚出しているが、そのどれもがダークで演劇的な妖しい暗闇を感じさせる怪作である。
本作は3rd「SACRILEGIUM」の元となった映画サントラ作品で、かつては限定900枚プレスの希少盤だった。
音の方はというと、日本でたとえるならこれはもうJAシーザー、天上桟敷か…といったぐあい。
バックの演奏、ギター、ドラムなどにはいくぶんメタル色もあり、その点でクラシカルなゴシックメタルとしても聴ける。
高音カナきり声から恐ろしげな囁き、しわがれ声まで使い分けるMr.Doctorの歌声は一聴の価値あり。
ブラックメタルも真っ青な暗黒の世界と壮大なコーラス、そしてオペラティックな展開で濃密に聴かせます。
なお、本作には3種類のジャケがある(日本盤の2008年再発盤は左のジャケ)。詳しくはこのページを参照。
クラシカル度・・9 暗黒度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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DEVIL DOLL「DIES IRAE」

スロベニアのシアトリカル・ゴシックバンド、デヴィル・ドールの4th。1995作
鬼才Mr.Doctorによる、誇大妄想的な暗黒オペラティックロックバンドとして、
コアなリスナーから語り継がれる存在であるが、彼らの作った4枚+1の作品はどれもが濃密な闇と、
アヴァンギャルドかつ芸術的な傑作である。圧倒的な迫力においては、3rd「宗教冒涜」が一番だろうが
楽曲としての完成度の高さではおそらく本作「怒りの日」だろう。16パートに分かれたこの長大な楽曲は、
優美で荘厳なオーケストレーションと、オペラティックな女性スキャットから始まり
しわがれ声と高音を使い分ける、Mr.Doctorのヴォーカルを中心に、シアトリカルに展開してゆく。
つまびかれるピアノすらも不穏な気配を感じさせ、優雅なクラシカルさを深い暗黒の舞台において
緊張感をもたせた演劇性とともに存在させている。このセンスと世界観は誰にも真似ができない。
まさに驚異の怪作だ。火災により一度はマスターテープが焼けてしまったという、いわくつきの本作は、
これからもカルトな音楽ファンを魅了し続けることだろう。2008年リマスター盤は変形ジャケを再現。
クラシカル度・・9 暗黒オペラ度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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Die Laughing 「Heaven in Delcline」

イギリスの女性ヴォーカル、ゴシックロックバンド、ダイ・ラッフィングの2nd。1996年作
倦怠的な雰囲気を漂わせた女性ヴォーカルの歌唱と、薄暗い質感で聴かせるサウンドは
メタリックなヘヴィさはあまりなく、むしろALL ABOUT EVEなどを思わせるもの。
シンセによる美しい味付けもなかなかいい感じで、耽美な雰囲気は素晴らしいのだが、
曲自体が盛り上がりにやや欠けるので、しだいに耳が飽きてきてしまうのが惜しい。
メロディアス度・・7 耽美度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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DIE LAUGHING「INCARNATIONS」
ダイ・ラフィングの2ndまでのベストに新曲を加えた企画アルバム。
やはりALL ABOUT EVEをそのまんまややゴシックメタル的にしたという印象で、
もちろんVoの声質はジュリアンヌ・リーガン似(そこまで上手くはないが)。
曲の雰囲気は暗くもなく明るくもない。鳴り渡るシンセやアコギがなかなか美しい。
リズムやアレンジにメリハリのないところは、同じ英国の女性VoバンドLEGENDを思い出した。
メロディアス度・・7 女性Vo度・・7 楽曲・・7 総合・・7


Die Verbannten Kinder Evas
Dusk & Void Became Alive」

オーストリアのゴシックユニット、ダイ・ヴァーバンテン・カインダー・エヴァスのアルバム。2006作
ブラックメタルバンドSUMMONINGのメンバーと女性Voの二人組によるユニット。
荘厳に重ねられたシンセの上に、たゆうたような女性ヴォーカルの歌声。
ダークなのだが暗黒性は薄く、宗教的な崇高な美しさを感じるという点で、
フランスのDARK SANCTUARYにも通じる雰囲気がある。
アンビエントなゴシック、ダークウェーブが好きな方なら充分に満足できる出来だろう。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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DUNWICH「SUL MONTE IL TUONO」
イタリアの女性Vo入りクラシカルゴシックユニット、ダンウィッチの1st。
おそらく90年代前半のデビューだろうが、ORDO EQUITUM SOLISといい、
この時期のイタリアではこの手のゴシックサウンドがトレンドだったのだろうか?
キーボードを中心に夢見がちな女性Voが歌をのせるサウンドで、
打ち込みのドラム、ギターも時折が入るが全体的にはロック色はあまり感じない。
2nd以降ではゴシックメタル的な大仰さを発揮し始めるが、この時点ではまで静謐系の音。
静謐度・・8 クラシカルゴシック度・・7 女性Vo度・・6 総合・・7

DUNWICH「IL CHIARORE SORGE DUE VOLTE」

イタリアの女性Vo入りクラシカルゴシックユニット、ダンウィッチの2nd。1995作。
この2ndではヴァイオリン等の多数のゲストを迎え、よりクラシカル度を増している。
ゴシックメタル的な大仰さとこれまで通りの静謐部分のメリハリがつき、曲の密度を高めている。
またトラディショナルなメロディを配すなど、女性Voを生かした曲も増えた。
全体としては陰鬱さを残しつつも、どことなくさわやかなものも感じるのが不思議。
シンフォニック度・・8 クラシカルゴシック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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DUNWICH「ETERNAL ECLIPSE OF FROST」

イタリアのゴシックバンド、ダンウィッチの3rd。1999作
前作はクラシカルな美と薄暗さのあるなかなか好みのサウンドだった。
今作ではシンセ奏者と女性Voの二人を中心に、美しいシンセアレンジに
メタリックなギターも加わって、ゴシックメタル的な要素が増している。
ゲストには、ヴァイオリン、チェロなどのストリングス隊やハープ、
ハーディ・ガーディなども参加、シンフォニックかつ優雅な音を聴かせてくれる。
たゆたうような女性Voの歌声に、オペラティックな男性コーラスなどが加わり
牧歌的だった以前のアルバムよりもドラマティックな雰囲気が増している。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 メタル度・・6 総合・・8
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Dunwich「Heilagmanoth」

イタリアのゴシック(メタル)バンド、ダンウィッチの4th。2007作
デビューから15年というベテランで、前作からは8年ぶりとなるアルバム。
前作からぐっとメタリックな質感を増していたが、今作でもクラシカルなシンセにギターが絡み、
そこに女性ヴォーカルの歌声が乗ると、ほぼゴシックメタル的なサウンドである。
オーケストレイテッドなアレンジに混声コーラスが重なり、フルートやブズーキなどの管弦楽器も加わって、
オペラティックな雰囲気にはHaggardあたりに通じる質感もある。同郷のPRESENCEというバンドも思い出した。
適度な民族色もいいあんばいで、イタリアらし大仰さと、妖しく耽美な美しさで聴かせるアルバムだ。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 オペラティック度・・8 総合・・8
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ElendLes Tenebres du Dehors

フランスのゴシックバンド、エレンドの2nd。1996年作
壮麗なシンセをバックに、まるで賛美歌のような男女ヴォーカルで崇高に始まりつつ
やがて地獄のようなスクーリームヴォイスが合わさり、暗闇の絵巻が展開される。
ミルトンの「失楽園」をテーマに、神秘的な荘厳さとクラシカルな美麗さ、
そして大仰な邪悪さで聴かせる、暗黒系ゴシックアルバムの力作だ。
シンセによるオーケストレーションと、美しいソプラノヴォーカルが素晴らしい。
ブックレットもGustave Doreのイラストが飾られており雰囲気たっぷり。
クラシカルゴシックとしては、次作The Umbersun」で頂点をきわめる。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 暗黒度・・9 総合・・8
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ELEND「THE UMBERSUN」

フランスの誇大妄想暗黒クラシカルゴシック、エレンドの4th。1998作
もはやバンドでさえなくなり、個楽器は必要でないとばかりに失せた。
壮大なオーケストレイションと混声合唱団、女性ソプラノ、凄絶な男性デス声、
これらが闇の中で交じり合い叙情的な絶望音楽を構築してゆく。
これはすでに暗黒のクラシックともいうべき地平である。
暗黒映画サントラのようなスケール感と、「本物」の空気を身につけたこのELENDは
ロックフォーマットさえも捨て去り、今後どこへ向かうのだろう。
シンフォニック度・・8 荘厳度・・10 暗黒叙情度・・10 総合・・9(ある意味10) ◆メタル名盤特選入り
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ELEND「WINDS DEVOURING MEN」
フランスの暗黒ゴシックバンド、エレンドの5th。2003作
一聴したところ、前作よりも暗黒度は抑え目で、その分アヴァンギャルドが増している印象。
ゆったりとしたシンセによるオーケストレイションに重なる男Voと女性スキャット。
ヴァイオリンの音色がクラシカルに響きながらも、サウンドは決して華やかにはならず
ハープシコードの寂しげな音色がとても哀愁を誘う。
大仰暗黒シンフォニーだった前作に比べるとやや地味な印象があるが、
一つ所にとどまらないこのバンドの深化を見る思いがする。
シンフォニック度・・7 暗黒度・・7 哀愁度・・8 総合・・7.5
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ELEND「A World in Their Screams」

フランスのクラシカル・ゴシックバンド、エレンドの7th。2007作
4th「The Umbersun」でこの手の暗黒系クラシカルゴシックとしては究極ともいうべき
最高傑作を作り出したこのバンドだが、その進化はまだとどまることを知らなかった。
美しいソプラノヴォーカルから始まり、ヴァイオリンやチェロが妖しげに鳴り響きつつ、
重々しいティンパニにオーケストラルかつ荘厳なアレンジがかぶさってゆく。
恐るべき迫力…おどろおどろしい闇の交響曲ともいうべき世界観に圧倒されつつ
その芸術的なまでの漆黒の深遠に、しだいしだいに引き込まれてゆく。
4thまでの禍々しさに比べると、もっと優雅な暗黒というか、プログレッシブな手法に磨きがかかり
激しさがなくともここまで緊迫感を描き出せるという点では、Univers Zeroにも通じるか。
あるいは「The Umbersun」をも超えた傑作といえる。クラシカルな暗黒音楽の金字塔。
クラシカル度・・9 暗黒度・・10 荘厳度・・10 総合・・9
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GOTHICA「NIGHT THOUGHTS」
イタリアの本気系ゴシックバンド、その名もゴシッカの1st。
ARCANA系の暗黒・静謐系ゴシックサウンドで、ほぼリズムはなく
シンセの上に美しいソプラノVoがたおやかな歌を載せ、フルート、オーボエ、ヴァイオリンなどが
ときおり顔を出して中世的な雰囲気をかもしだしている。
退屈といえば退屈だし、この本気度に酔えれば暗黒世界に浸れるだろうが、
やはり私としてはもう少し極端な部分が欲しい気がする。
たとえばAUTUMN TEARSにぞぞーっときたのは溢れ出る耽美な暗闇を音に感じたからで、
静謐なだけでは眠ってしまうのですな。内ジャケのおねえちゃんもまだ若そうで、
もうちょい年季が入ると歌唱に情念が滲み出ると思います。
耽美度・・8 静謐度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7


LACRIMOSA「ECHOS」

スイスのゴシックメタルバンド、ラクリモーサの8th。2003作
十年以上のキャリアを誇る耽美派ゴシックの第一人者ともいうべきこのバンド。
今回はメタル色をいっさい排した壮大かつクラシカルなシンフォニーとなっている。
ドラム、ベース、ギターすらもなく、ひたすら荘厳なオーケストラと大仰なコーラスとが
粛々と、ときにたゆたうように、ときに盛り上がりつつ彼らの耽美世界を形成している。
雰囲気としては前々作「ELODIA」の流れをくむもので、そこからさらにロック色をはずし、
とことんまでに美にこだわったもの、といってよいかと。
もはや今では楽しみとなった、ブックレットの写真も相変わらずナルナルでよろしい。
まったくもってメタルではないが、ゴシックとしての雰囲気を楽しめる人には薦められる。
シンフォニック度・・9 荘厳度・・10 メタル度・・2 総合・・8.5
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L'AME IMMORTELLE「10 JAHRE」
オーストリアのゴシックユニツト、ルアーメ・イモーテレのベストアルバム。2007作
1997年にデビューし、これまでに7枚のアルバムを出している、エレ・ゴシックの人気バンド。
VoのSonja Kraushofer嬢のソロ・プロジェクトのPERSEPHONEは以前に聴いていた。
これは彼らの10年間の軌跡をたどるベストアルバムで、過去のアルバムから17曲を収録。
ギター入りの案外メタリックな曲もあるが、基本は打ち込みリズムとシンセがメインの
デジタル系のサウンドなので、このあたりが好みを分けるところだろう。
ドイツ語による女性Voの歌唱は、耽美な質感をかもしだしていて美しい。
メロディアス度・・7 ゴシック度・・7 デジタル度・・8 総合・・7.5
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NORD「BLUE SYMPHONY」
ロシアの一人シンフォニック、ノードのアルバム、2004作
詳細はまったく不明だが、Sztakics Istvanという人物のソロプロジェクトらしい。
ジャケはゴシックメタル風だが、実際はゴシック風味のシンフォニックロック。
キーボードメインのすべて打ち込みによるサウンドで、
クラシカルな雰囲気にときおり民族調のメロディも聴かせる。
メタル色はかなり薄いが、シンフォニックなサウンドが好きならBGMとしても聴ける。
シンフォニック度・・7 メタル度・・1 楽曲・・7 総合・・7


OPHELIA'S DREAM 「NOT A SECOND TIME」

ドイツのゴシックユニット、オフェーリアズ・ドリームのアルバム。2004作
Vo担当のスーザンさんと、楽曲担当のディトマー氏の二人組でたぶんこれが2作目。
ゆったりとしたシンセをメインに、フルートやチェロがもの悲しく鳴り響き、
そこに鐘の音やアコーディオンのメロディが重なると、もううっとり…。
ソプラノ女性のスキャットも美しく、たゆたうようなダークな癒しサウンドです。
荘厳さと薄暗さのバランスが適度なので、アンビエントシンフォとしても聴け、
この手の非メタルゴシックは暗すぎてダメ、という方でもこれなら大丈夫でしょう。
耽美にクラシカルに、そしてやや暗鬱にまどろめます。オフィシャルサイトはこちら
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 ゆったり静謐度・・9 総合・・7.5
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ORDO EQUITUM SOLIS「ANIMI AEGRITUDO」

イタリアのクラシカル・ゴシックユニット、オルド・エクイタム・ソリスのアルバム。何枚目なのか不明。
まず、ジャケからして「もうゴシック!!」と言っているようなものなので、それだけでゴシック好きは買い(笑)。
サウンドのほうはリズムなしのシンセやアコギの上をたゆたうような女性Voが歌う、というもの。
静謐さと中世的クラシカルな雰囲気が全編にただよい、夢見ごこちにさせてくれる。
ロック色はないので途中で眠くなることもあるが、それでいいのだろう。
怪しげな女性声の語りなどはJACULAを思わせる呪術性も感じる。
静謐度・・9 クラシカルゴシック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5

ORDO EQUITUM SOLIS「HECATE」

イタリアの静謐系ゴシック・シンフォバンド、オルド・エクイタム・ソリスのアルバム。1995作
たゆたうようなシンセをバックに、艶のある女性Voがしっとりと歌い上げる。
シンフォというよりは、静寂クラシカル系ゴシックサウンド、という方が近いか。
魅力的な女性Voの歌唱は、妖しく、そして崇高で、この格調高さと静謐さは
アヴァンギャルドさを抜いたOPAS AVANTRAとも言えるかもしれない。
リズムを刻む楽器がないので、ロックっぽさはまるでなく、フランスのWAPASSOUにも
通じるものがある。ただし精神的な暗黒度はこちらがずっと高い。
浮遊する女性スキャットに絡まるヴァイオリン、アコースティックギターが美しい。
クラシカル度・・8 女性Vo度・・8 静謐度・・9 総合・・8
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Persephone「Home」

オーストリアのゴシックバンド、L'AME IMMORTELLEの女性ヴォーカル、
Sonja Kraushofer嬢
のソロ・プロジェクトバンド、ペルセフォネのアルバム。2002作
すでに他に2作聴いていたが、年代的には本作が1作目のようだ。
うっすらとしたシンセを中心とした静謐感ただよう曲調に、
しっとりと美しい女性ヴォーカルがミステリアスに歌いあげる。
楽曲アレンジでは適度なデジタル感触が薄暗さを緩和していて、
この手のバンドとしてはかなり聴きやすい部類だろう。
ストリングスの音色がクラシカルな荘厳さも生み出しつつ、
モダンなインダストリアル要素もある美しきゴシックサウンドだ。
クラシカル度・・7 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・7.5
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PERSEPHONE 「Atma Gyan」

オーストリアのエレクトリック・ゴシックバンド、L'AME IMMORTELLEの女性Vo、
Sonja Kraushofer嬢のソロ・プロジェクト作。2004作
自分は上記のバンドも知らなかったので、この耽美なジャケにつられて買ったわけですが、
サウンドは、Sonja嬢の美しい歌声をメインに、重ねられたシンセやコーラスなどが、
しっとりと耽美な雰囲気とゴシックな世界観を作り上げてゆきます。
曲によってはバンド編成で、しっかりとゴシックメタル風味もありますが、
ストリングスやピアノ、シンセのみをバックにした曲が多く、
いわゆる雰囲気もの、非メタル系の静謐系ゴシックの要素が強いですね。
ときに囁きのようなSonja嬢の歌声は、淡々として静かで、妖しく耳に残ります。
AUTUMN TEARSなどが好きなら、気に入る作品だと思います。
シンフォニック度・・7 耽美ゴシック度・・9 メタル度・・5 総合・・7.5
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PERSEPHONEMera Sangeet Kho Gaya

オーストリアのエレクトリック・ゴシックバンド、L'AME IMMORTELLEの女性Vo、
Sonja Kraushofer嬢のソロ・プロジェクト、ペルセフォネのアルバム。2004作
このジャケからしてすでに萌えなんですが、内容も美しき歌声を聴かせる
静謐感のある非メタル系ゴシックサウンド。うっすらとしたシンセをメインに、
ヴァイオリンやチェロなどが厳かな音色を奏で、耽美な世界観を作り上げています。
ギターが加わるとゴシックメタル的にも聴けてよい感じですが、
基本はSonja嬢の艶のある歌声を中心にした、しっとりとしたアルバムです。
ゴシック度・・8 メタル度・・5 女性Vo度・・8 総合・・8
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