CDレビュー
スラッシュ/デスラッシュ/ブルータルデスメタル
thrash metal/brutal death metal

掲載バンドはABC順になっています

M

■CDの評価に関しては、私の個人的嗜好が反映されることもあり、なかには納得のいかない
評価もあるかと思いますが、その辺はどうかご了承ください。

■また、「このレビューを参考にしてCDを買ったが気に入らなかった」といったクレームなどに
関しましても、当方は責任を負いかねますので、ご理解ください。


*スラッシュメタル傑作選   音楽ページTOP



ANASARCA「MORIBUND」

ドイツのデスメタルバンド、アナサーカの2nd。2001作
ヨーロッパのブルデスというと、最近はポーランドが最大の原産地だと思うが、
ドイツにもこんないいバンドがいたのですね。ブラスト入りで暴虐にたたみかけつつも、
ギターリフの中にそこはかとない湿りけを感じさせるのがさすがヨーロッパ産バンド。
曲はほとんど3分台でコンパクトで明快。ツインギターのフレーズを聴かせる部分もあって、
ブルータルなのに聴きやすいです。VADERあたりが好きならチェックして損のない作品かと。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 ブルだが聴きやす度・・8 総合・・8
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ANGEL BLAKE
スウェーデンのメタルバンド、エンジェル・ブレイクのアルバム。2007作
THE CROWNのマルコ・テルヴォーネンがヴォーカル以外のすべてのパートをこなし、
実質的にはバンドというよりも、マルコのソロプロジェクトと言ってよいのだろう。
サウンドは爆走デスラッシュだったTHE CROWNはやや異なり、
スラッシーな味わいもあるダークメタルといった雰囲気。
ヴォーカルはノーマル声で、ゴシックとまではいかないメランコリックな雰囲気と、
古き良きスラッシュメタルの質感をかもしだす楽曲は、一聴して地味ながら、、
じわじわと来る感触で、PARADISE LOSTあたりに通じるマイルドさもある。
ただ現時点では、メロディアスにするのかスラッシーにするのかまだ手さぐり状態という印象。
ドラマティック度・・7 メランコリック度・・7 スラッシー度・・7 総合・・7.5
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ANNIHILATOR「Alice in Hell」

カナダのスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの1st。1989作
今やテクニカルなスラッシュメタルの代表格である、ジェフ・ウォーターズ率いるこのバンド、
その切れ味鋭いクールなリフと楽曲展開力で、知的なスラッシュサウンドを生み出し続けているが
もっともプログレッシブで、ある種変態的な傑作といえるのが、このデビュー作だ。
美しいイントロ曲“Crystal Ann”で幕を開け、続く“Alison Hell”でのドラマティックな展開力は
このバンドがただものではないことを物語る、続く“W.T.Y.D”とともにまさにアナイア節ともいうべき
初期を代表するサウンドだろう。整合感を高めた2nd「Never,Neverland」も傑作であるが、
すべてのギターパートと、ベースをこなすジェフ・ウォーターズの才能の本質が本作には詰まっている。
知的スラッシュとしては初期MEGADETHと双璧。リマスター盤には初期のデモ音源3曲を追加収録している。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 知的スラッシュ度・・9 総合・・8
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ANNIHILATORNever, Neverland

カナダのテクニカルスラッシュバンド、アナイアレイターの2nd。1990作
今作からヴォーカルが代わり、ギター、ベースが加入して事実上のバンド編成となった。
ジェフ・ウォーターズのクールかつ奇妙なギターリフはいよいよ本領を発揮しているが、
それでいて歌えるヴォーカルのおかげで、サウンドはある種メロディアスに聴きやすくなった。
1曲目の“The Fun Palace”、タイトル曲の“Never,Neverland”をはじめ、
初期の代表曲“Phantasmagoria”など、プログレッシブなアナイア節が詰まった作品だ。
スラッシーな激しさはやや薄いが、その分初心者でも聴きやすいサウンドになっている。
個人的には最高傑作としたい。リマスター盤には初期のデモ音源3曲を追加収録している。
ドラマティック度・・8 疾走度・・6 知的スラッシュ度・・9 総合・・8
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ANNIHILATOR「Set The World on Fire」

カナダのスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの3rd。1993年作
前2作に比べるとスラッシュメタル的な激しさはやや影を潜め、パワーメタル的な質感が増している。
もちろんジェフ・ウォーターズのクールなギターリフは健在で、モダンなヘヴィさと硬質感で、
知的に構築されるサウンドはMEGADETHなどを思わせる雰囲気もある。
叙情的なバラード曲なども含めて、聴きやすくバランスのとれたアルバムだ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・6 知的スラッシュ度・・8 総合・・8
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ANNIHILATORRefresh the Demon

カナダのテクニカルスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの5th。1996作
けっこうアナイア好きの私ですが、このアルバムはまだ聴いていませんでした。
いまさらながら本作を聴いてみて、「これは…けっこういいぞう!」…と思いました。
なにより、初期アナイア節満載のクールなリフがカッコいい!。硬質感のテクニカルさが合わさった、
これぞアナイアサウンドという楽曲が多くて、彼らのスラッシーな部分が好きな方にはたまらんでしょう。
ジェフのVoに関しては可も無く不可もなくという感じで、この後7thからはまたVoをメンバーに入れるわけですが。
ともかく、初期のクールなリフで聴かせるアナイアサウンドがお好きな方はお勧め。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・8 アナイア度・・8 総合・・8
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ANNIHILATOR 「In Command(Live 1989-1990)

カナダのスラッシュメタルバンド、アナイアレイターのライブアルバム。1996年作
現在も活動中の彼らであるが、クールなギターリフと奇妙なまでの展開の面白さにおいては
初期の楽曲が最高なのだが、これは1st「Alice in Hell」発表直後の1989年のツアーと、
2nd「Never Never Land」発表後の1990年のステージを収録していて、
まさに知的系スラッシュのファンには必聴の内容となっている。
若さ溢れるスラッシーな疾走感に加え、唐突にも思える展開と、耳にこびりつくギターリフ、
初期の彼らのライブでの高度な演奏力と、個性的な音楽性が確かめられる一作だ。
スラッシュ度・・8 変態度・・9 ライブ演奏・・8 総合・・8
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ANNIHILATOR「REMAINS」
カナダのスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの6th。1997年作
ドラムは打ち込みで、それ以外のパートは全てジェフ・ウォーターズがこなすという、
ほとんどソロアルバム的な作品。コアなファンの間では「駄作」「問題作」と言われているようだが、
ギターリフのクールなキレ味はいつもと変わりないアナイア節満載であるし、そこまで悪くはない。
打ち込みドラムのせいでやや軽いサウンドなのは確かだが、逆にギターの巧みさを際立たせていて
これはこれで案外楽しめるのである。つまりジェフ・ウォーターズのソロ名義として聴くべきアルバムなのだ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 ジェフのソロ度・・9 総合・・7.5
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ANNIHILATOR「CRITERIA FOR A BLACK WIDOW」

カナダのスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの7th。1999作
個人的には1st「ALICE IN HELL」と2nd「NEVER NEVER LAND」が大好きなのだが、
本作はその1stの頃のメンバーを集め、バンドとしての原点回帰を目指した内容になっている。
ジャケにもアリスが復活音にも初期の頃のような疾走感が戻ってきていて、
そこにいかにもスラッシュ的なリフが重なるところはなんだかなつかしい感触だ。
往年のファンには嬉しいサウンドだが、曲調がややストレート過ぎるのが少し残念か。
スラッシュ度・・9 かつてのアナイア度・・8 クール度・・7 総合・・7.5
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ANNIHILATOR「Carnival Diablos」

ジェフ・ウォーターズ率いるテクニカルスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの8th。2001作
初期2作以降で本当に満足できるアルバムは、10th「All For You」まで待たねばならないのだが、
OVER KILLのギタリスト、ジョー・コミューをVoに迎えての今作は、アグレッシブなアナイア節が
久々に炸裂しているなかなかの好盤だ。ザクザクと切れ味のよいギターリフは、
年季とともに研ぎ澄まされたように硬質で、尖った刃物のように我々の耳を切りつける。
ジョー・コミューのヴォーカルも、アグレッシブな曲とスローな曲での声を使い分けるなど、
なかなか器用なところを聴かせてくれる。アルバム全体としてはやや中庸な曲もあり、
クールな展開力という点でも物足りなさはあるが、硬質な勢いを感じられる好作ではある。
ドラマティック度・・7 スラッシー度・・8 アナイア度・・7 総合・・8
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ANNIHILATORWaking the Fury
カナダのテクニカルスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの9th。2002作
メンバーチェンジを繰り返しながら、ジェフ・ウォーターズ自身の求めるスラッシュサウンドを
追求し続けているこのバンド。今作は元OVERKILLのVoを迎えての2作目となる。
一聴して、ギターの音に強くエフェクトがかかっていて、ヘヴィでありながらモダンな印象の音で、
彼ら独特のテクニカルさとスラッシーなリフを聴かせつつも、ヘヴィロック風のサウンドも融合している。
楽曲には、初期のようなクールでユニークな雰囲気もそこはかとなく感じられるが、
全てのバランスにおいての傑作である次作「All For You」への布石というか、習作のような感もある。
ドラマティック度・・7スラッシー度・・8 ヘヴィ度・・8 総合・・7.5
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ANNIHILATOR「Double Live Annihilation」

カナダのテクニカルスラッシュメタルバンド、アナイアレイターのライブ作。2003作
2002年ヨーロッパツアーでのステージを収録。アルバム「Waking the Fury」時のツアーということで
同作からの曲をメインにしつつ、それ以前のアルバムからもバランスよく演奏している。
バンドの年季を感じさせる安定したテクニックと、よりヘヴィな音像で繰り広げられる
スラッシュメタルサウンドはさすがの迫力で、スタジオ盤以上にパワフルだ。
聴き所はdisc2の方で、“Alison Hell”“Never,Neverland”“Set The World On Fire”といった
初期の楽曲を聴けるのが嬉しい。やはり彼らの魅力はクールなリフとテクニカルな展開力なのだ。
クールなスラッシュ度・・8 ライブ演奏・・9 音質・・8 総合・・8
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ANNIHILATOR「ALL FOR YOU」

ジェフ・ウォーターズ率いる、スラッシュメタルバンド、アナイアレイターの10th。2004作
1989年からコンスタントにアルバムを出し続け、今なお現役で活動を続けているこのバンド。
アルバムごとにメンバーが変わる様は、まさにジェフの個人バンドといったところか。
個人的には、4th以降のアルバムは、さして素晴らしいとは思えないものがあったのだが、
ヴォーカルの変わった今作は、いい具合にかつてのテクニカルスラッシュ路線と
現代的なアレンジが合わさった好盤になっている。1曲目こそヘヴィロック調の曲だが、
それ以降は不思議にメロディを感じる独特のクールなリフによるテクニカルなアナイア節が堪能出来る。
新Voの歌唱もときにマイルドにときに攻撃的にと表現力もあり、メロディアスなバラードなども
アルバム中のアクセントになっている。1stからもう15年…ジャケのアリスもいい大人になるわけだ(笑)
ドラマティック度・・8 疾走度・・7 アナイア度・・8 総合・・8
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ANNIHILATOR「SCHIZO DELUXE」
カナダのスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの11th。2005作
前作から何かが吹っ切れたのか、ここのところまた活発にアルバムを発表しだした彼らだが、
今作もアナイア節たっぷりなスラッシュアルバムとなっている。
往年のサウンドを硬質にしたような鋭いギターリフに、展開の面白さはやや薄くなったが
突進しながらときに見せるテクニカルなブレイクや効果的なリズムチェンジなどはさすが。
前作からのVoはがなり声と歌い上げる部分の使い分けができるタイプで、楽曲に貢献している。
全体的なクオリティの高さは全盛期復活かと思わせるが、個人的には前作「ALL FOR YOU」の方が好み。
ドラマティック度・・7 突進度・・8 アナイア度・・8 総合・・8
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ANNIHILATOR「METAL」

カナダのテクニカルスラッシュメタルバンド、アナイアレイターの12th。2007作
CHILDREN OF BODOMのアレキシ・ライホを筆頭に、IN FLAMESのイェスパー・ストロムブラード、
THE HAUNTEDのアンダース・ビョーラー、TRIVIUMのコリー・ビューリー、
NEVERMOREのジェフ・ルーミス、ARCH ENEMYからアンジェラ・ゴソウとマイケル・アモットなど
豪華なゲスト陣を迎えて作られたアルバム。前作までのスラッシーな突進力はやや薄まり、
ギター弾きまくりというコンセプトで聴かせるサウンドは、豪華なゲスト陣とそれに負けじと弾きまくる
ジェフの楽しそうな顔が見えてくるかのようだ。テクニカルでクールなアナイア節を期待すると
やや肩すかしを食うかもしれない。弾きまくりのお祭り大会として楽しめば、クオリティの高い演奏はさすがだ。
ドラマティック度・・7 スラッシー度・・7 アナイア度・・7 総合・・8
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ANNIHILATORLive at Masters of Rock」

カナダのスラッシュメタルバンド、アナイアレイターのライブアルバム。2009作
デビューからすでに20年、長きに渡ってその個性的なギターリフでファンを魅了してきた
ジェフ・ウォーターズ率いるこのバンド、本作は2008年チェコでのライブ音源を収録。
美しいイントロ曲“Crystal Ann”で幕を開け、続く“King of the Kill”からアナイア節が全開、
安定した演奏力と、巧みなリフワークで聴かせるクールなスラッシュメタルが堪能できる。
“Never,Neverland”、“Phantasmagoria”、“W.T.Y.D”、“Alison Hell”といった初期の代表曲が
多く収録されているのも嬉しい。最近のファンはもちろん、1st、2ndがフェイバリットな方にもお薦めだ。
クールなスラッシュ度・・8 ライブ演奏・・8 名曲たっぷり度・・9 総合・・8
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ANNIHILATOR「ANNIHILATOR」

カナダのスラッシュメタルバンド、アナイアレイターのアルバム。2010作
前作「METAL」が多数のゲストを迎えてのいわばお祭り的なアルバムであったと考えれば、
純粋なバンド作としては5年ぶりといってもいい。1989年のデビューから数えて
21年めで13作目となる本作は、硬質感を漂わせたギターリフでいつになくスラッシーに疾走する、
オールドなスラッシュメタル風味を強くしている。すべてのギターパートに加えベースもこなす、
ジェフ・ウォーターズのセンスが遺憾なく発揮されたそのサウンドには、変わることのない
頑固なまでのメタルへの情熱が窺える。もちろんクールなギターワークにはさすがの切れがあり、
王道の突進スラッシュを知的な鎧で包み込んでいる。なんだかんだでこれも傑作である。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・9 クール度・・9 総合・・8
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ANTHRAX 「Spreading the Disease」

アメリカのベテランスラッシュバンド、アンスラックスの2nd。1985作
「恐気のスラッシュ感染」の邦題でも知られる初期の傑作。
ザクザクとしたメタリックなリフとスラッシーな勢いとともに、
伝統的なハードロック/ヘヴィメタルの感触も残しながらたたみかける。
しっかりと歌い上げるジョーイ・ベラドナのヴォーカルもバンドの顔としての存在感がある。
次作「Among the Living」も、よりハードコア的な激しさを増した傑作だが、
個人的には本作の正統的なメタル/スラッシュサウンドが好み。
ドラマティック度・・7 アグレッシブ度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・8
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ANTHRAX「We've Come for You All」
アメリカのベテランスラッシュバンド、アンスラックスの9th。2003作
METALLICA、SLAYER、MEGADETHとともにスラッシュメタル四天王と呼ばれるバンドであるが、
個人的にはハードコア的なノリのあるANTHRAXのサウンドはさほど好みではなかった。
今作はザクザクとしたリフで重厚かつパワフルに聴かせる堂々たる作品で、
そこにモダンなヘヴィネスをまぶしているのが、若いリスナーにも楽しめるだろう。
ドラマティック度・・7 疾走度・・6 スラッシュ度・・7 総合・・7.5
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ANTHRAX「The Greater of Two Evils」

アメリカのベテランスラッシュバンド、アンスラックスのアルバム。2004作
スラッシュメタルの元祖のひとつである彼らの、デビュー20周年を記念した
セルフカヴァー集で、1st〜5thまでの初期曲をリメイクしたアルバム。
スタジオでのライブ録音ということらしいが、それでも当時の音質よりもはるかに迫力があり、
かつてのスラッシュメタル黎明の時代の勢い溢れる楽曲がパワフルに蘇っている。
個人的にはブリティッシュメタルの影響を残した2ndあたりまでが好きなのだが、
多くのリスナーには3rd「Among The Living」から選ばれた5曲もたまらないだろう。
オールドファンのみならず、初めてアンスラックスに触れる若いリスナーにもお勧めの1枚だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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ARTILLERY「B.A.C.K.」

デンマークのスラッシュメタルバンド、アーティレリーの復活作。4th。2000作
かつて1990年に「BY INHERITANCE」というアルバムを残し消息を消したこのバンドが
まさか復活作を発表するとは。ドイツのPARADOXなどもそうだが、
一線級のメジャーなスラッシュバンドに比べるとマニアックな存在だろう。
ジャケ裏の写真を見ると、さすがにいいオッサンになっているメンバーの写真が哀愁を誘うが
音のほうは勢いのあるスラッシュメタルサウンドで、まったく衰えていないのが凄い。
現在のリスナーにとってはこうした音はやや古めかしいものを感じるかもしれないが
キレのいいギターリフに、どこか知性的な雰囲気もある、あのアーティレリーの音がたっぷり詰まっている。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 オヤジスラッシュ度・・8 総合・・7.5
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Artillery「When Death Comes」

デンマークのスラッシュメタルバンド、アーティレリーのアルバム。2009作
2000年の復活作「B.A.C.K.」以来しばらく沙汰がなかったが、ここに無事新作が届けられた。
元CRYSTAL EYESのヴォーカルを新たに迎えているが、ステュッツァー兄弟のツインギターによる
ザクザクのリフで疾走するオールドスタイルのスラッシュサウンドはなにも変わらず
ヴォーカルのハイントーンも、むしろ往年のスラッシュ色をかもしだしていて、激しさの中にも
どこか知的さを感じさせるリフワークとともに、勢いに溢れたヨーロピアンスラッシュが満喫できる。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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ArtilleryMy Blood

デンマークのスラッシュメタルバンド、アーティレリーの2011年作
2000年の復活作から数えて3作目で、バリバリのスラッシュだった前作に比べて、
いくぶん正統派パワーメタルの質感に近づいたようなサウンドになっている。
前作から加入の元Crystal Eyesのソーレンの歌声も、パワフルなシャウトをまじえ
古き良きメタルの雰囲気をかもしだしていて、ツインギターのリフもどこかオールドな感触。
アラビックな音階をまじえた独特の雰囲気と、90年代的なアナログ感覚のスラッシュが融合、
どこかなつかしいような作風で、オールドスラッシャーには耳心地がよい音である。
随所にかつての傑作「By Inheritance」を思い出させるような力作だ。
ドラマティック度・・8 疾走度・・7 古き良きスラッシュ度・・8 総合・・8
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BRAINDRILL「Apocalyptic Feasting」

カナダのテクニカルデスメタルバンド、ブレインドリルのアルバム。2008作
これは本当に凄いです。ジャケはおバカ系のSFみたいですが、サウンドはもう…
CRYPTOPSYを超えるくらいの強烈なテクニカルデスメタル。あははー、気が狂ってます。
マシンガンのような凄まじいブラストビートに、テクニカルなギターフレーズが重なり
全編キメとユニゾンの超絶プレイ。これが異常すぎて馬鹿に聴こえる…という。笑
しかしながら、それでいて高速のギタープレイにはメロディらしきフレーズも聴け、
これが騒々しさのわりにちゃんと聴けてしまうという…不思議な整合感なのデス。
メチャクチャなようでいてカッチリしている。驚異の超人的テクニカルデス!腰抜かします。
メロディアス度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・10 総合・・8.5
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BraindrillQuantum Catastrophe」

カナダのテクニカル・デスメタルバンド、ブレインドリルの2010年作
前作は異常なまでのテンションでたたみかける、ヘンタイ系テクニカルデスの衝撃作であったが、
今作もブルータルなブラストと、矢継ぎ早のキメの連続という濃密バカ系のデスメタル作。
CRYPTOPCYを軽めにして飛び跳ねまくるとこうなる、というような…確信犯的な変態ぶりがいっそ潔く、
思わず笑いが込み上げる。1作目ほどの衝撃はないものの、相変わらず聴いていてヘトヘトになる作品デス。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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Cannibal Corpse「15 Years Killing Spree」
アメリカデスメタルのベテラン、カンニバル・コープスのベストアルバム。2003作
デビューから15周年という区切りでのCD3枚組のベストで、げぼげぼのグロウメヴォーカルを乗せて、
オールドなデスメタルとハードコア色を混ぜてたたみかけるカンニバル節は徹頭徹尾不変。
ということで、これを3枚も聴くのか…と憂鬱になるが、アルバムをすべて網羅していない
自分のようや軟弱なリスナーには、これでカンニバルの歴史を知った気になるにはちょうど良いマテリアル。
ドラマティック度・・5 暴虐度・・9 カンニバル度・・9 総合・・7.5
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CELTIC FROST「Into The Pandemonium

スイスの伝説的メタルバンド、セルティック・フロストの3rd。1987年作
実験性という曖昧な言葉や、ボスのジャケのイメージが先行してしまい、
このアルバムに対してミステリアスなものを想像する方も多いだろうが、
実際に聴いてみればそうでもなく、モダンさを取り入れた浮遊感のあるスラッシュメタルである。
楽曲によっては、この当時は珍しかった管弦楽やオペラティックな女性声を取り入れたりしているが、
ジャケで想像するような、暗黒的なドラマティックさや荘厳さはさほどには感じられない。
後のTHERIONPARADISE LOSTなどへも多くの影響を与えたのは部分的に聴きとれるが、
名盤と呼ぶには全体的には散漫さも感じるし、むしろバンドの過渡期の作品と言うのが正しい気もする。
ドラマティック度・・8 暗黒度・・7 重厚度・・7 総合・・7.5
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CELTIC FROST「MONOTHEIST」

スイスの伝説的メタルバンド、セルティック・フロストの2006年復活作
後のエクストリーム系のバンドたちに与えた影響は計り知れない彼らだが、
実のところこのバンドが、純粋に暴虐なサウンドを目指していたのは2ndまでで、
3rd「Into the Pandemonium」ではスラッシュサウンドの中にモダンな要素を取り入れるなど、
アルバムごとに異なる顔を見せていた。そんな彼らの注目の復活作であるが、
過去のどのアルバムとも異なる質感で、聴きようによってはもっともヘヴィな作品となった。
昨今のテクノロジーに頼った若手バンドでは決して表現できない本物の硬質感と暗黒性、
そしてドゥームメタル的な重厚さをまとい、ジャケのイメージするモノクロームの世界観を描き出している。
スラッシュでもデスでも、ブラックでもないが、ヘヴィな邪悪さの点ではとてつもなく強烈な作品だ。
ドラマティック度・・8 暗黒度・・8 重厚度・・8 総合・・8
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CHAIN COLLECTOR「The Masquerade」
ノルウェーのメロデスラッシュバンド、チェイン・コレクターのアルバム。2005作
Green CarnationCarpathian ForestTrail of Tearsといったバンドのメンバーたちが参加。
ザクザクのスラッシュ風リフで疾走するスタイルは、メロデスというよりも北欧デスラッシュの質感で、
モダンなヘヴィさと甘すぎない程度のメロディアスさで聴かせる、いわば硬派なサウンドだ。
演奏的にもクオリティが高く、硬質かつスラッシー、そしてときおり叙情も含んだ楽曲が楽しめる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 デスラッシュ度・・8 総合・・7.5
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CONSTRUCDEADThe Grand Machinery
スウェーデンのデスラッシュバンド、コンストラクデッドのアルバム。2006作
モダンヘヴィネスの要素をブルータルな硬質感と合わせて激しく疾走
ザクザクのギターでたたみかけながら、ときおりギターはメロディアスなフレーズも奏で
SOILWORK以降に流行りだしたノーマルヴォイスも取り入れるなど、コア系の雰囲気が漂う。
正直、この手のラウドでモダンなサウンドは苦手なのだが、音圧が心地よいという方には向く。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 モダンヘヴィ度・・9 総合・・8
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Control DeniedThe Fragile Art of Existence

DEATHの故チャック・シュルディナーによるメタルバンド、コントロール・ディナイドの1999年作
プログレッシブな知的さをただよわせたデスメタルを標榜したDEATHは、
チャックの死とともに終焉を迎えた。本作は彼のもうひとつの遺産といえるバンドで、
デスメタル色のないDEATHというべき、知的なメタルサウンドである。
テクニカルな変則リズムに、スラッシュ的なギターリフとハイトーンヴォーカルを乗せ、
随所にメロディアスな聴き心地もあるという、比較的正統派の質感であるが、
やはりDEATHを思わせるセンスもあり。再発盤のDisc2には1997、1999年のデモ音源を収録。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 知的アレンジ度・・8 総合・・8
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CORONER 「Punishment for Decadence」

ドイツのテクニカルスラッシュメタルバンド、コロナーの2nd。1989作
テクニカルかつプログレッシブな知性を感じさせる個性派バンド。
ザクザクとしたクールなリフで聴かせつつ、細かなキメや楽曲の展開力には、
MEGADETHANNIHILATORと同様にセンスある構築力が光っている。
スラッシュ=低能という概念を完全に覆したバンドで、本作がその最高作。
当時はえらく新鮮に新鮮に思えたが、今聴いてもまったく古くさくないのが凄い。
当時のビクター盤は、ミニアルバム「No More Color」とのカップリングだった。
ドラマティック度・・8 知的度・・8 スラッシュ度・・7 総合・・8
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CROWN OF THORNES「The Burning」
スウェーデンのメロディアス・デス(スラッシュ)メタルバンド、クラウン・オブ・ソーンズの1st。1995作
後にThe Crownと名を変えてオールドスタイルのデスラッシュの代表格となるこのバンドだが、
この頃はブラストビート込みで激烈に疾走する、突進デスメタルスタイルで、
そこに北欧らしいツインギターのメロディアスさが光るというサウンドであった。
ヘヴィさよりも突進力が上回っていて、とにかく速いサウンドが聴きたい向きにはお勧め。
90年代後半、メロデスというものがしだいに聴きやすくキャッチーなものになってゆく中で、
このバンドやAT THE GATESあたりは硬派なメロデス好きからも支持されていたのもうなずける。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 突進疾走度・・9 総合・・7.5
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THE CROWN 「HELL IS HERE」
スウエェーデンのデスラッシュバンド、ザ・クラウンのアルバム。1998作
CROWN OF THORNSから改名し、The Crownとなっての1作目。
前作まではメロデス風の質感もあったが、このアルバムから突進デスラッシュど真ん中となり
まさに快速球158km!(意味不明…)という感じでとことん突っ走る。
次作「DEATHRACE KING」で、デスラッシュの帝王の座につくことになる彼らだが、
キチガイじみた激烈な疾走という点では、粗削りながら本作が一番かもしれない。
強烈なブラストビートや、メロデス風の名残である叙情フレーズも顔を出すのもポイント。
ドラマティック度・・7 疾走度・・10 コイツラヤバイ度・・10 総合・・7.5
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THE CROWN「DEATHRACE KING」

スウェーデンのデスラッシュバンド、ザ・クラウンの4th。2000作
CROWN OF THORNEから改名後2作目となる本作は、彼らのアルバムの中でも代表作との呼び声が高い。
初期の暴虐メロデススタイルから、やがてスラッシュ色を濃くしてゆくのだが、このアルバムにおいては、
特攻デスラッシュサウンドに加え、MOTORHEADあたりを思わせるダーティなロックンロール魂を見せて爆走。
フレドリック・ノルドストロームのプロデュースも加わってか、音には以前よりも力強さと説得力が増している。
そして矢継ぎ早のリフには、そのフレーズの節々に北欧らしいメロディが若干残っているのもポイントで、
ドライな疾走デスラッシュでありながらも、かすかな叙情も感じられるのがまた良い。
ドラマティック度・・8 疾走度・・10 暴虐度・・9 総合・・8.5
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THE CROWN「Crowned in Terror」

スウェーデンのデスラッシュバンド、ザ・クラウンの5th。2000作
北欧デスラッシュの代表ともいうべきこのバンド。強烈に疾走しつつも、
ときおりメロディックなフレーズをまぶし、北欧メロデス的な叙情もあるのが魅力だ。
本作は元AT THE GATESのトーマスがヴォーカルで参加していることもあってか、
いっそうメロデスに接近にした作風になっていて、個人的にも好みのサウンドだ。
後に「Crowned Unholy」としてヨハンのヴォーカルで録音し直されているのだが、
メロデス派のリスナーはむしろこちらのオリジナルの方を気に入るかもしれない。
ドラマティック度・・8 疾走度・・9 暴虐度・・9 総合・・8.5
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THE CROWN 「POSSESSED 13」

スウェーデンのデスラッシュバンド、ザ・クラウンのアルバム。2003作
CROWN OF THORNS時代から含めて6作目となるアルバム。
ジャケやタイトルからしてホラー映画的な作りだが、内容はやはり痛快な疾走デスラッシュ。
古き良きスラッシュメタル魂を感じさせる王道サウンドに
北欧バンドらしいドラマティックな雰囲気をかすかに匂わせる。
手数の多いドラムも良いし、ロックの荒々しい部分を確信犯的に封入した音作りは
VENONMOTORHEADにも通じる原初の暴力パワーが感じられる。
ドラマティック度・・8 疾走度・・9 オールドな激烈度・・9 総合・・8
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THE CROWN「Crowned Unholy」

スウェーデンのデスラッシュバンド、ザ・クラウンのアルバム。2004作
5th「CROWNED IN TERROR」ヨハン・リンドストランドのVoのもとリレコーディングしたもので、
これが彼らのラスト作となった。激烈に疾走するデスラッシュサウンドに、
ときにメロディアスな色を見せるギター、そして迫力あるタイトなドラムと、
音質、演奏とも抜群の出来で、バンドのディスコグラフィー中でも最高作となった。
咆哮するヨハンのヴォーカルも凄まじく、激烈さの点ではデスメタル寄りのサウンドなので、
かつてのCROWN OF THORNESを思わせ、しかもクオリティが高まっているのが凄い。
尚、付属のDVDには2003年のライブ映像が入っており、これはファンならずとも必携だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 激烈度・・10 総合・・8.5 ◆メタル名盤特選入り
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The CrownDoomsday King

スウェーデンのデスラッシュバンド、クラウンの2010年復活作
2004年の「Crowned Unholy」を最後にバンドは解散の道を辿ったが、なんと6年ぶりに復活、
ここに新作が届けられた。The Hauntedとともに北欧デスラッシュの大御所である。期待感とともに聴いてみると、
オールドスタイルのギターリフで疾走する、スラッシーな感触はかつてのままで一安心。
新ヴォーカルも適度にダーティな歌声でサウンドによくマッチしていて、名盤Deathrace Kingの頃のような
デスロール色は薄まったものの、正統的なスラッシュメタルとしてその健在ぶりを見せつける快作に仕上がっている。
うねりを効かせたミドルテンポ曲もじっくり聴けば味わいがある。疾走のみにとどまらない大人の復活作だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 デスラッシュ度・・9 総合・・8
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CRYPTOPSY「NONE SO VILE」

カナダのテクニカルデスメタルバンド、クリプトプシーの2nd。1996作
今やテクニカルにしてブルータルなデスメタルのトップに君臨するバンドだが、
彼らの出世作となったのが本作で、ファンの間では今なお最高傑作と名高いアルバム。
その超絶にして暴虐なサウンドは、獰猛なブルータリティとある種の知的な演奏力が同居している。
このバンドの場合、暴虐性を内的世界ではなく外側に発散するスタイルなので音がドライで
MORBID ANGELVADERなどとは、その音楽性は似て非なるものといえるだろう。
32分というミニアルバム並の短さながら、テクニカルにして激烈なサウンドが目一杯詰まっており、
整合感の上がった後のアルバムに比べ、まだ音が荒々しく、突進する生々しく伝わってくる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・10 テクニカル度・・9 総合・・8
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CRYPTOPSY「AND THEN YOU'LL BEG」

カナダの超絶デスメタルバンド、クリプトプシーの4th。2000作
変拍子を交えた異常とも思える、ブラスト入り激速リズムが凄い。完全なる変態でしょう。
このバンドの演奏力の高さはライブなどでも実証済みですが、
今回はドラムの超人ぶりとともに、ベースの凄さも分かるような
切り返しの多い曲が並び、聴き終える頃にはへとへとになります。
たまにギターがメロディっぽいものを弾きますが、基本的にはリズム重視のサウンド。
全編暴虐かつテクニカルで物凄いですが、唯一のつまらなさは平坦なわめきVoでしょう。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・9 テクニカル度・・9 総合・・8
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CRYPTOPSY「None So Live」

カナダのテクニカルデスメタルバンド、クリプトプシーのライブ作。2003作
その変態的なまでに複雑かつブルータルなサウンドで、
聴き手を苦行僧にも近い状態に陥れる、圧殺デスメタル道を突き進むこのバンド。
これは、 2002年は地元カナダ、モントリオールでのステージを収録したライブ作で、
そのとんでもない演奏力で暴虐のかぎりを見せつける、物凄いことになっている。
実際に彼らのライブを見たことはあるが、凄すぎて何をやっているかよく分からないというのが
正直なところだったので(笑)、こうしてCDでその超絶さを再確認するのもよいかと思う。
とくにドラマーの呆れるほどのバカテク&無尽蔵の体力には、聴いていて笑いさえ浮かぶ。
暴虐度・・9 変態度・・9 ライブ演奏・・9 総合・・8
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CRYPTOPSY「Once Was Not」

カナダのテクニカルデスメタルバンド、クリプトプシーの5th。2005作
本作はドラマティックなイントロからして、これまでとはやや異なる作風で
もちろん曲に入ると超絶なテクニカルデスメタルには違いないが、
緩急の展開の中にいくぶんモダンなヘヴィネスとメタルコア風味を取り入れている。
強烈なブラストを叩き出すドラムを中心とした激しさと変態的なリズムチェンジとともに
矢継ぎ早の高速リフの嵐は、同郷のBRAINDRILLなどにも多分に影響を与えたことだろう。
続く6thにて本作で覗かせるドラマティック路線はより顕著になる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・9 テクニカル度・・9 総合・・8
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CRYPTOPSY「Unspoken King」

カナダのテクニカルデスメタルバンド、クリプトプシーのアルバム。2008作
ヴォーカルが代わり、新たに女性シンセ奏者も加入した6作目。
怪物的な超絶ドラムを中心にしたブルータルでテクニカルな質感はこれまで通りだが、
そこに歌声を使い分けるヴォーカルとともに、いくぶんモダンな感触を取り入れていて
最近のコア系リスナーにも対応したようなサウンドともなっている。
今までのドライなテクニカル一辺倒のデスメタルから、どことなくミステリアスな
ドラマ性も感じられるようになって、個人的にはこれはこれで気に入った。
なにより、曲としてちゃんと聴けるというのが嬉しい。この脱皮は正解だと思う。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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DARKANE「INSANITY」
スウェーデンのデスラッシュバンド、、ダーケインの2nd。2001作
ARCH ENEMYのドラマー、ピーター・ウィルドアーらによるバンドで、
ツインギターのリフで疾走しまくりのオールドスタイルのデスラッシュサウンド。
ゴリゴリしたリフでの疾走は、ほのかにメロディを漂わせつつ
サビ部分ではツインリードの美しさもしっかり聴かせてくれる。
激烈に疾走するドラムの迫力もさすがで、ARCH ENEMYを思わせるヘヴィさに加え
かつてのAT THE GATESあたりにも通じる、スラッシーなメロデスとしても楽しめる。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 北欧デスラッシュ度・・9 総合・・7.5
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DARKANELayers of Lies

スウェーデンのデスラッシュバンド、ダーケインの4th。2005作
それなりに質は高かったが、アルバム的な統一感は薄かった2ndの頃に比べ、
本作は全編勢いのある北欧デスラッシュ色に染められたアルバムだ。
ザクザクとした硬質感あるリフで聴かせつつ、曲展開にはドラマティックさがあり、
ギターのフレーズなどにもメロディアスな部分が増している。
激烈でありながらある意味聴きやすくもなり、硬派に疾走するサウンドは
素直にカッコいいと思える。デスラッシュ好きはヘドバン必至の高品質作。
ドラマティック度・・8 激烈度・・8 デスラッシュ度・・8 総合・・8
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DARKANE「Demonic Art」

スウェーデンのデスラッシュバンド、ダーケインの5th。2009作
前作「Layers of Lies」は間違いなくバンド史上最高傑作であったが、
ヴォーカルを交代して迎えた本作も同様に、密度の濃い力作となった。
なにやらドラマティックなイントロに続き、メロディアスなギターのフレーズにおっとなるが、
スラッシーに疾走を開始すると、相変わらずの王道デスラッシュサウンドが炸裂する。
今作ではときおり聴かせる煽情的なギターメロディが効果的で、
激しさの中にも北欧メロデス風の美意識が垣間見える。
ややハードコアがかったヴォーカルの歌い方は好みを分けるかもしれないが、
ザクザクの硬質感と、ドラマティックな荘厳さを併せた、質の高いデスラッシュアルバムだ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 デスラッシュ度・・9 総合・・8
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Dark Angel 「Darkness Descends」

アメリカのスラッシュメタルバンド、ダーク・エンジェルの2nd。1988作
ザクザクのギターリフでハードコア気味に激しく疾走するサウンドは、
当時にしては演奏力も抜群で、この手のバンドにありがちのB級臭さは微塵もない。
のちにDEATHに加入するジーン・ホグランの安定したドラムもさすがで、
全盛期のSLAYERにもひけをとっていないばかりか、疾走感という点では上をゆくだろう。
これでもかと駆け抜けてゆく、激烈爽快スラッシュの傑作。音にただようダークな雰囲気もいい。
1998年の再発盤はリマスターで音質も向上、ボーナス2曲を追加収録。
ドラマティック度・・8 疾走度・・9 スラッシュ度・・9 総合・・8.5
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DEATH「Human」

アメリカのテクニカルデスメタルバンド、デスの4tn。1991作
故チャック・シュルディナー率いるこのバンド、初期は暴虐なデスメタルであったが、本作では
CYNICのポール・マズヴィダル、ショーン・レイナート、SADUSのスティーヴ・ディジョルジォを迎え、
知的なテクニカル性を取り入れたサウンドを確立した。激しく絶叫するようなヴォーカルと、
スラッシーかつ独特のギターリフ、ときにメロディアスですらある巧みなフレーズが合わさって、
プログレッシブなリズム感覚とともに、激しくも複雑なデス/スラッシュメタルを聴かせる。
このサウンドは次作で完成系をみることになるが、本作もそれに劣らぬ濃密なアルバムだ。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 プログレッシブ度・・8 総合・・8
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DEATH「Individual Thought Patterns」

アメリカのテクニカルデスメタルバンド、デスの5tn。1993作
前作「HUMAN」で知的でプログレッシブな展開力を取り入れ始め、それが本作で見事に花開いた。
変則リズム入りのテクニカルさと矢継ぎ早の展開に独自のギターリフ、そこに故チャック・シュルディナーの
絶叫ヴォーカルが絡み、濃密に聴かせる。スラッシーな硬質感とプログレッシブな切り返し、
ときに美しくすらある叙情性などもあって、緊張感に満ちた楽曲は一筋縄ではいかない。
名手ジーン・ホグランのドラムもさすがに素晴らしく、サウンドの説得力をまた高めている。
後の多くのバンドにも影響を与えたであろうテクニカルデスの名作だ。次作「Symbolic」も同等の傑作。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 プログレッシブ度・・8 総合・・8.5
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DEATH「Sound of Perseverance」

アメリカのテクニカルデスメタルバンド、デスの7th。1998/2005作
夭逝した鬼才、チャック・シュルディナーの遺作となったアルバムのDVD付きエディション。
サウンドは、歴史的傑作である5th「Individual Thought Patterns」と、6th「Symbolic」
からの流れを受け継いだ、やはりプログレッシブな味わいのある濃密なもので、
独特のリフワークからなるテクニカルな切り返しと変則リズムに圧倒される。
シュルディナーの鬼気せまるようなダミ声ヴォーカルも、いよいよ気持ち悪く、
バンドとしての今後のさらなる深化を思わせるだけに、彼の死は本当に残念である。
デスメタルというよりは、プログレッシブ・スラッシュというべき芸術性にあふれている。
DVDには1998年のライブ映像を収録。画質は上等のブートレグ程度だが、ファンは必見。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 プログレッシブ度・・8 総合・・8.5
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DEATHVivus!」

アメリカのテクニカルデスメタル、デスのライブ音源のカップリング。2012年作
デス・メタル界の奇才、チャック・シュルディナーの死去により幕を閉じたこのバンド、
1998年のライブ音源のカップリングで、DISC1は以前にDVD化もされていた「LIVE in L.A」
DISC2はDYNAMO OPEN AIRのステージを収録した「LIVE in EINDHOVEN」
独特のギターフレーズと、知的でプログレッシブな展開力で構築される楽曲は
デスメタルというよりは、むしろテクニカルスラッシュというべき聴き心地で、
そのエキセントリックなセンスは他に類を見ない個性であった。
あらためてチャックの死への無念とともに、残された音源を鑑賞することで、
このバンドの芸術的なまでの音楽性を確認するような思いである。
テクニカル度・・8 ライブ演奏・・8 音質・・8 総合・・8
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DEATH ANGEL 「ACTV」

ベイエリアスラッシュの代表格、デス・エンジェルの3rd。1990作
平均年齢17歳という若さでデビュー、勢いだけだった印象の1stなどから比べると
今作では音がだいぶ整理され、疾走するだけでなくリフで聴かせる安定したノリとともに
メロディアスな聴きやすさが出てきていて、演奏的にも楽曲的にもずいぶん成長した。
もちろん、スラッシュメタルとしての突進力はしっかりと見せつけながら、
ブレイクなどの緩急をつけたアレンジや、ときにファンキーな要素を取り入れたりと
アルバムとしても飽きさせない。アコースティカルな叙情パートもいい味を出している。

ドラマティック度・・7 疾走度・・7 スラッシュ度・・7 総合・・8
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DEATH ANGEL「The Art of Dying」

ベイエリアスラッシュの代表格、デス・エンジェルの復活作。2004作
王道のスラッシュメタルにファンキーな要素などを取り入れた「ACTV」は、
このバンドの最高傑作として名高いが、本作はそれから14年ぶりとなるアルバムだ。
アコースティカルなイントロから曲が始まると、もうかつての雰囲気そのままの
オールドスラッシュが全開。このバンドの場合ただ激しいだけでなく、
どことなくユーモラスなリフやファンキーなノリを自然に融合させているのが個性的で
そのあたりを含めて気に入っている方には期待通りの出来といえるだろう。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・8
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DEATH ANGEL「A Killing Season」
ベイエリアスラッシュの代表格、デス・エンジェルのアルバム。2008作
前作「The Art of Dying」で復活をとげたベイエリアスラッシュのベテラン。
一聴して、前作よりも音の硬質さが増し、ダークなスラッシュサウンドに磨きがかかっている。
その反面、このバンドの特徴でもあったファンキーなキャッチーさが薄れていて、
個人的には痛し痒しか。ヘヴィな音が好みの方には楽しめるだろう。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・7.5
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DEATHCHAIN「Deathrash Assault」
フィンランドのデスラッシュバンド、デスチェインの2007年作
「デスラッシュ・アサルト」というタイトル通り、疾走しまくりの強力作。
王道のスラッシーなリフを乗せて、ときにブラストをまじえつつ、
強力にたたみかけるサウンドはいっそ潔いまでに爽快だ。
デスラッシュの本場スウェーデン勢のバンドに比べると、
ギターのリフやフレーズの面白みには欠けるものの、こちらはむしろ
かつてのジャーマンスラッシュ的な明快さがあって、そのオールドスタイルが魅力。
とにかく疾走、疾走じゃなきゃ嫌だ…という方には潔くお勧めできる。
ドラマティック度・・7 疾走度・・10 爽快スラッシュ度・・9 総合・・8
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DEATHROWRaging Steel

ドイツのスラッシュメタルバンド、デスロウの2nd。1987作
Living Deathなどとともにジャーマンスラッシュの隠れた名バンドとされる。
強烈に疾走する激しさの中、ギターのフレーズはけっこうメロディアスだったりして、
いかにもジャーマンらしい。そういう点では激しめのパワーメタルとしても聴ける。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8
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DEATHROW「DECEPTION IGNORED」

ドイツのスラッシュメタルバンド、デスロウの3rd。1988作
疾走一辺倒だった前作までのサウンドから、知的な展開力をまとわせた傑作。
ザクザクとしたギターリフを中心に疾走しながら、DESTRUCTIONあたりを思わせるクールな切り返し、
唐突なブレイクなど、テクニカルスラッシュともいうべき作風で、8分、9分という大曲もあり。
演奏力の向上もあってサウンドの硬質感も増した。一方ではギターのメロディアスさも健在で
PARADOXなどにも通じるドラマティックなジャーマンスラッシュとしても一級品の出来。
メロディアス度・・7 疾走度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・8


DECAPITATED 「ORGANIC HALLUCINOSIS」
ポーランドのデスメタルバンド、ディキャピテイテッドの4th。2006作
ポーランドといえば、VADERBEHEMOTHなどを筆頭に、今やデスメタル大国と
なりつつあるが、このバンドはデビュー時には平均18歳だったという若手の筆頭株。
サウンドの方はやはりVADERを思わせるブルータルに疾走するスタイルであるが、
音作りにはさらにモダンでヘヴィロック風のソリッドさがあり、いかにも若者らしい。
20代前半にして4作目というだけあって、メンバーの実力も高く、単に押すだけでなく、
ときにテクニカルに聴かせたり、重々しい雰囲気をかもしだす曲アレンジもなかなかのもの。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 モダンヘヴィ度・・9 総合・・8
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Deceased「As the Weird Travel on

アメリカのスラッシュメタル、ディケースドの2005年作
デビューは90年代初等というベテランで、初期はB級のデスメタルだったようだが、
本作ではメロディアスなギターを盛り込んだパワーメタル風のスラッシュで、これがなかなか格好いい。
ヴォーカルは野太いダミ声で、ツインギターのオールドなリフとともに激しく疾走しつつ、
叙情的ともいってよいフレーズを盛り込んで、ダーティでありながら聴き安いサウンドだ。
たたみかける突進から、古き良き正統派メタル風味に切り替わる極端さにもにやにや。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 オールドメタル度・・9 総合・・8
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Deceased「Surreal Overdose

アメリカのスラッシュ・デスメタル、ディケースドの2011年作
前作のメロディアスさはいくぶん抑え気味に、デスメタルばりに激しくたたみかけるサウンドで、
スプラッター映画的な世界観を描いている。ツインギターのリフはヘヴィでありつつも
オールドスタイルの感触で、随所にメロディックフレーズを織り込んで、適度に緩急をまじえた楽曲は
ある種ドラマティックに展開する。そういう点で、激しいだけのバンドとは一線を画すような
6分、8分というこの手のバンドにしては長い曲を構築する知的なアレンジ力があるのが特徴だ。
硬質すぎず甘すぎずという、古き良きデス/スラッシュ好きはやはり聴く価値ありです。
メロディアス度・・7 疾走度・・9 オールドデス度・・8 総合・・8
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Decrepit Birth 「...And Time Begins」

アメリカのデスメタルバンド、デクレピット・バースの1st。2003年作
のっけから凶悪無慈悲なブラストビートが炸裂、これぞブルデスの王道というサウンドで、
低音デスヴォイスとSUFFOCATIONあたりを思わせるキレのよい演奏力も見事。
リズム的にもブレイクや変拍子を取り入れていて、とくにドラムはCRYPTOPCYばりに超絶。
オールドスタイルのブルデスながら、この強烈な突進力は聴いていてへとへとになる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・9 テクニカル度・・8 総合・・8
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Decrepit Birth「Diminishing Between Worlds」

アメリカのデスメタルバンド、デクレピット・バースの2nd。2008年作
1stの強烈なブルータル路線から、本作ではメロディックなフレーズを取り入れだし、
変則リズムとブレイクを多用した、いわゆるテクニカル・デスの路線へと変化している。
クールなリフとブラストを含んだ激しさに、プログレッシブな知性が加わったサウンドは、
DEATHを元祖とする、オールドスタイルのテクニカルデスを受け継ぐスタイルで、
新旧のリスナーを唸らせるクオリティの高さである。次作はさらにこの路線を極めた傑作となる。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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Decrepit Birth 「Polarity」

アメリカのデスメタルバンド、デクレピット・バースの3rd。2010年作
1stで聴けた暴虐ブルデス路線から、テクニカル路線へと進化を遂げている。
ドラムとベースが交代しているが、むしろギターのクリーントーンのパートが増えていて
叙情的なフレーズやメロディを随所に聴かせながら、知的に構築してゆくサウンドは
プログレッシブ・デスといってもよいものだ。一方では低音デスヴォイスの迫力はそのままで、
ブラストでたたみかける部分にはブルデスとしての突進力もしっかり残している。
DEATHOBSCURAなどのリスナーにも勧められる。個人的には好みのバンドになった。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8.5
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DefleshedUnder the Blade」

スウェーデンのデスラッシュバンド、デフレッシュドの2nd。1997作
とにかく疾走、猪突猛進に突き進む、爽快なまでの爆走デスラッシュ。
ザクザクのギターリフにはときにクールな知的さもかいま見せ、
メンバーの演奏力の高さを窺わせる。ラストはDESTRUCTIONのカヴァー。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 デスラッシュ度・・9 総合・・8
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DEFLESHED「Fast Forward + 7Lives」

スウェーデンのデスラッシュバンド、デフレッシュドの3rd。1999作
北欧デスラッシュの最高傑作である4thに比べると、サウンドはより荒々しく
ヴォーカルの咆哮とともにデスメタル的な色合いが強く残っているが、
痛快なほどに強烈に疾走するこのバンドの持ち味はすでに十分堪能できる。
日本盤にはボーナスとしてミニアルバム「DEATH...THE HIGH COST LIVING」から
全曲追加収録されていて、彼らの激烈なライブ演奏も楽しめる。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 デスラッシュ度・・9 総合・・8
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DEFLESHED「ROYAL STRAIGHT FLESH」

スウェーデンのデスラッシュバンド、デフレッシュドの4th。2002作
スラッシーなギターリフを乗せ、ブラストしつつ激烈に疾走するサウンドはまさにデスラッシュ。
オールドスタイルなスラッシュの暴虐さを持っていて、リフにしろリズムにしろ実に切れ味のよい疾走感。
ドラマーはブラックメタルバンドDARK FUNERALなどでも叩いている人物なので、
なるほど手数も多いしブラストも見事なもの。久々にもの凄いスラッシュメタルを聴いた感じがする。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 激烈デスラッシュ度・・9 総合・・8
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DEFLESHED「Reclaim the Beat」

スウェーデンのデスラッシュバンド、デフレッシュドの5th。2005作
前作「Royal Straight Flesh」は北欧デスラッシュの圧倒的パワーを見せつける傑作だったが、
続く本作も相変わらず強烈に疾走する、すがすがしいほどの快速球スラッシュだ。
ときにブラストをかましながらスタスタと疾走しつつ、決して軽くならない見事なドラムと
スラッシーな王道のギターリフで聴かせるスタイルは楽曲的にはやや単調ではあるが、
モダンな流行サウンドから敢然と背を向けたような潔い爽快感がある。
今はなきThe Crownあたりのリスナーにも勧められる、直球型デスラッシュ痛快作。
ドラマティック度・・7 疾走度・・10 デスラッシュ度・・10 総合・・8
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DEICIDEThe Stench of Redemption

アメリカのデスメタルバンド、ディーサイドの9th。2006作
活動はすでに15年にもおよぶベテランだが、ここに来て大胆なメンバーチェンジにより
なんとMILLENIUMのラルフ・サントーラが加入して作られたアルバム。
リーダーのグレン・ベントンは根っからのアンチクライストとしても知られるが、
その通り、歌詞の内容もキリストを非難、冒涜する類のものが多い。
サウンドの方は激烈に疾走する暴虐性とともに、ラルフ・サントーラ効果だろう
二本のギターによるテクニカルでメロディのあるリフ構成が耳を惹きつける。
吐き捨てのゲボ声Voにはかつての古きデスメタルのイメージが重なるが、
演奏、サウンドの質ともにバンドの最高作といってもよいクオリティだ。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 ギターリフ度・・9 総合・・8
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DEICIDETo Hell With God

アメリカのデスメタルバンド、ディーサイドの11th。2011年作
グレン・ベントン率いるキャリア20年以上のベテランバンド、今作ものっけから激しくたたみかける
ブルータルなデスメタルが炸裂。緩急をつけながら、二本のギターのリフと存在感のあるベースによって
うねりのある迫力を聴かせるのはベテランならでは。また前々作で参加していたラルフ・サントーラが再び参加、
随所で流麗なギタープレイを聴かせてくれる。咆哮するベントン先生のデスヴォイスも迫力充分で、
オールドスタイルの格好よさと、アグレッシブな勢いにあふれた力作に仕上がっている。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 ベテランデス度・・9 総合・・8
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DEMONOIDRiders of the Apocalypse

THERIONのメンバーによるデスラッシュバンド、デモノイドのアルバム。2004作
サウンドはセリオンとはまったくの別物で、激烈に疾走するスラッシュメタル。
やや古めかしいザクザクのリフを基調としつつも、ときおり荘厳なシンセも現れたり、
黙示録の四人の御使いをテーマにしていることもあってか、
ただのデスラッシュではない重厚な世界観がある。
これがパーマネントなバンドとして続いてゆくのかは分からないが、
THERIONからシンフォニックな要素を削ぎ落としたソリッドなサウンドは、
本家とは別の意味での荘厳なメタル世界を見事に形作っている。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 デスラッシュ度・・8 総合・・8
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DESPAIR 「Decay of Humanity」

ドイツの個性派スラッシュメタルバンド、デスペアーの2nd。1991作
プログレッシブともいうべき展開力と、ミステリアスでドラマティックな世界観、
そして後にGRIP.INCを結成するヴァルデマー・ゾリクタによる湿り気を含んだ
クールなギターリフとともに抜群のセンスで聴かせる傑作アルバム。
スラッシーな疾走よりも、重厚かつダークな雰囲気で聴き手を引き込むセンスは
他に類を見ない個性的なものがある。今でこそ再評価をうながしたいバンドである。
次作「BEYOND ALL REASON」も同様に素晴らしい傑作だ。
ドラマティック度・・8 知的度・・8 スラッシュ度・・7 総合・・8.5
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DESTRUCTION 「Eternal Devastation」

ドイツのベテランスラッシュメタルバンド、デストラクションの2nd。1986作
ジャーマンスラッシュの中でも名実共に頂点に君臨するこのバンド、
デビュー当時はただ激しいだけの荒々しいサウンドであったのが、
本作ではドラマティックな構築性を身につけて、音の説得力がぐんと高まっている。
1曲目の“Curse The God”はチリチリとした切れ味のよいリフとともに、
シュミーアの不穏な歌声を乗せて疾走するバンドの代表曲。
おそらく、知的なスラッシュ好きは次作「Release From Agony」を、
疾走スラッシュファンは本作を最高作に挙げるだろう。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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DESTRUCTION 「Release From Agony」

ドイツのベテランスラッシュメタルバンド、デストラクションの3rd。1987作
ジャーマンスラッシュの中でも名実共に頂点に君臨するこのバンド、
ご多分にもれず、デビュー当時はただ激しいだけの荒々しいサウンドであったのが、
前作「Eternal Devastation」において格段の成長をとげ、ここに最高傑作ともいうべき本作を生み出した
ミスタリアスなイントロに続く“Release From Agony”はクールなリフと変則的な展開の中に、ある種知的ともいうべき
メロディや世界観を感じさせる。甲高いシュミーアのヴォーカルとともに、デストラクションサウンドを印象づける名曲だ。
リーダーであったシュミーアは本作の後、ライブアルバムを最後に脱退、Headhunterを結成するが、
1999年にバンドに復帰。デビューから20年を超えてもなお精力的に活動を続けている。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8.5
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DESTRUCTION「Inventor of Evil」
ドイツのベテランスラッシュメタルバンド、デストラクションの2005年作
2000年のシュミーアの復帰作からコンスタントにアルバムを出し続け、これが4作目。
個人的にはかつての名作「Release From Agony」の知的スラッシュサウンドが好きだったので
復活後の勢い重視のサウンドにはさほどのめり込めなかった。本作でもザクザクのリフと
咆哮するシュミーアのヴォーカルでたたみかけるノリのよいスラッシュメタルで、
特有の妖しさをかもしだしつつも、ヘヴィメタルとしてはむしろ明快でシンプルな音である。
ミドルテンポで聴かせる安定感にはベテランとしての自信に満ちているが、強烈な迫力は感じない。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・7.5
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DESTRUCTIONThrash Anthems

ドイツのベテランスラッシュメタルバンド、デストラクションのアルバム。2007作
80年代、SODOMKREATORとともにジャーマンスラッシュ三羽ガラスと呼ばれていた。
一度はシュミーアの脱退などもあり、活動を停止していたが、2000年に復活。
これは彼らの初期作を中心とした楽曲を現メンバーで再録したアルバム。
熱きスラッシュ魂そのままの演奏で、かつての名曲たちが蘇る。
ザクザクのギターリフに、ときに個性的な複雑さを垣間見せつつ疾走するサウンドは、
攻撃的でありつつも、やはりどこか知性的な構成力を感じさせる。とくに彼らの代表曲、
“Release from Agony”“Curse the Gods”あたりは、オールド・スラッシャーは感涙。
ドラマティック度・・8 疾走スラッシュ度・・9 デストラクション度・・10 総合・・8
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DESTRUCTIOND.E.V.O.L.U.T.I.O.N

ドイツのベテランスラッシュメタルバンド、デストラクションのアルバム。2008作
過去曲のリメイクThrash Anthemsで往年のファンを狂喜させたバンドの新たな一歩。
激しく疾走する勢いに満ちたスラッシュサウンドに加え、本作では特異な展開と知的さが戻り、
80年代の楽曲構成を思わせる雰囲気になっている。妖しげなリフとメロディを聴かせるギターに
シュミーアのヴォーカルもいくぶん昔のスタイルに戻ったかのようだ。これぞデストラクションという力作。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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DESTRUCTION「The Curse of the Antichrist: Live in Agony」
ジャーマンスラッシュのベテラン、デストラクションのライブアルバム。2009作
2000年のシュミーアの復帰作からコンスタントにアルバムを出し続け、
同時に精力的にライブもこなし、ベテランスラッシャーの熱き魂はとどまるところを知らない。
本作は2007年Wackenでのバンド25周年のライブと、2009年の来日音源からなる、
CD2枚組のライブアルバム。“Curse the Gods”、“Mad Bucher”などをはじめ
過去から現在までの代表曲を、衰えを知らぬ強力な演奏でたっぷり聴かせてくれる。
ライブ演奏・・8 スラッシュ度・・9 濃密度・・9 総合・・8
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DESTRUCTIONDay of Reckoning」

ジャーマンスラッシュのベテラン、デストラクションの2011年作
2000年のシュミーアの復帰から、めざましいばかりの活動で、往年以上のスラッシュを聴かせるこのバンド、
本作も1曲めからデストラ節の激しさでたたみかける強力な内容だ。もちろん激しいだけではなく
クールなギターリフと知的な硬質感を漂わせた演奏には、ベテランならではの質の高さがある。
さすがにもう新鮮味はあまり感じないが、安心して楽しめるのはデストラクションクオリティ。
ドラマティック度・・7 激しさ度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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DEVILYN「REBONE IN PAIN」
ポーランドのデスメタルバンド、デヴィリンの2nd。1998作
ポーランドのブルデスといえば、まずはなんといってもVADERであるが、
このバンドはその「VADERの弟分」的に語られることが多いようだ。
サウンドの方は、当然ながらVADERを思わせる暴虐なデスメタルであるが、
こちらの方はSLAYERよりもむしろ初期MORBID ANGELを想起させる部分が強く、
また荒々しく疾走する部分はCANNIVAL CORPES的なドライな質感もある。
展開力と演奏能力もなかなかテクニカルで、本家VADERにはまだ及ばないものの、
ポリッシュデスメタルシーンの中核をになうバンドとしてのクオリティは有している。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 楽曲・・7 総合・・7.5
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DEW-SCENTED「Inwards」
ドイツのデスラッシュバンド、デュー・センテッドの4th。2002作
デスラッシュというと北欧が主流というイメージがあったのだが、ドイツにもいいバンドがいたのである。
このバンドは1996年から地道に活動を続けていたようで、本作で日本デビューを飾ったことになる。
サウンドは、ややデスメタルに近いような吐き捨て型のヴォーカルと、疾走するリズムに乗る
切れ味のいい硬質なギターリフで聴かせる、本格派のスタイル。緩急を織りまぜた楽曲は、
ブレイクやリズムチェンジを多用するなど、激しくはあっても決して一本調子ではない。
音圧の点ではモダンなエクストリーム系のそれであるが、SLAYERのカヴァーも取り上げるなど、
案外に古き良きスラッシュメタルへの敬意も感じられる。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8
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DEW-SCENTEDIssue VI
ドイツのデスラッシュバンド、デュー・センテッドの6th。2005作
すでにデビューから10年以上という、なにげにキャリアの長い実力派バンド。
今作もザクザクのリフで激しく疾走しつつ、モダンなヘヴィネスでたたみかける。
ときにメロディアスなフレーズを奏でるギターや、随所にテクニカルなリズムチェンジを
取り入れたりと、突進力だけではないバンドとしての実力を感じさせる。
ヴォーカルの吐き捨て声はやや好みを分けるだろうが、質の高いデスラッシュ作品だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 ザクザク度・・8 総合・・8
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DIAMOND PLATEGeneration Why?
アメリカのスラッシュメタル、ダイアモンド・プレートの2010年作
若手の4人組ながら、いかにもオールドスタイルの古き良きスラッシュをやっている。
かつてのEXODUSを思わせるようなザクザクのリフと、ダミ声のヴォーカルを乗せて
激しくたたみかけつつ、随所にメロディックなフレーズも取り入れたサウンドは
若手にしてはなかなかの迫力。全体的には強いインパクトが足りないので次作に期待。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 オールドスラッシュ度・・8 総合・・7.5
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DIES IRAE「IMMOLATED」

VADERのメンバーらによるデスメタルバンド、ディエズ・イラエの1st。2000作
今やポーランド最高のデスメタルバンドとなったVADERだが、
そのギターを務めるマウザーを中心としたプロジェクトバンドで、
ドラムにはそのVADERの故Docがすわり、Vo/BはDEVILYNのメンバーが務める。
サウンドの方は初期のVADERに通じるストレートなデスメタルで、
ブルータルに疾走しまくる明快なスタイル。暴虐な突進を支えるDocのドラムは
やはり見事で、一本調子になりがちな楽曲のの説得力を一段引き上げている。
このバンドならではの個性というものはあまり感じられないが、
VADERが好きなリスナーなら充分楽しめる出来だ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 VADER度・・9 総合・・8
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DIES IRAE「The Six War」

ボーランドのデスメタルバンドDEVILYNのVoと、VADERの故ドックとマウザーによる、
デスメタルユニット、ディエズ・イラエの2nd。2002作
1st同様に、ブルータルなオールドデスメタルを基調に、VADERを思わせる
スラッシーなリフとDocによる見事なドラムでたたみかける質の高いサウンド。
楽曲は比較的シンプルだが、ときおりギターがメロディを聴かせるなど、
しっかりと緩急もつけられていて、さすがに実力者のバンドだと思わせる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 VADER度・・8 総合・・8
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DIES IRAESculptures of Stone」
VADERのマウザーと故ドックを中心にしたデスメタルユニット、ディエズ・イラエの3rd。2004作
スラッシーなギターリフで聴かせるデスメタルサウンドは、激しさとともにオールドテイストの
スラッシュ風味が本作ではより強くなっていて、むしろ感触としてはNevermoreあたりにも通じるか。
存在感のあるDocのドラムもやはり素晴らしく、実力のあるメンバーによる安定感はさすが。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・7.5
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DOMINION「Born God and Aware」

スウェーデンのデスメタルバンド、ドミニオンのアルバム。2006作
同名の英国のバンドとは別バンド。こちらはテクニカルなギターリフと
低音のデス声が咆哮する本格派のデスメタル。オールドな雰囲気を漂わせつつ、
MORBID ANGELを思わせる荘厳な雰囲気で重厚に聴かせるサウンドだ。
北欧のバンドなのに、かつてのフロリダ産デスメタルの進化形ような音である。
質の高さの点でも、VADERなどのブルデスファンも聴いて損はない出来だ。
ドラマティック度・・7暴虐度・・8 オールドデス度・・9 総合・・8
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Entrails「Tomb Awaits

スウェーデンのデスメタル、エントレイルズの2011年作
もうジャケからして、かつてのENTOMBEDみたいなんですが、サウンドもそのENTOMBEDや
DISMEMBERを思わせる、90年代風味のスウェディッシュデスメタルで思わずにんまり。
ザクザクとしたギターリフと低音のデスヴォイスを乗せながらスラッシーに疾走しています。
ギターは随所にメロディのあるフレーズを聴かせつつも、甘すぎないところがミソで、
そのあたりのセンスの良さはEDGE OF SANITYあたりに近いものも感じますね。
このジャケになにかなつかしさを覚えるような方は、まず聴いて間違いはないです。
ドラマティック度・・8 北欧デス度・・8 オールドデス度・・9 総合・・8
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Eternal Gray「Your Gods, My Enemies」

イスラエルのデスメタル、エターナル・グレイの2011年作
イスラエルという国柄を考えると、まさに強烈なアルバムタイトルであるが、
サウンドもソリッドなギターリフに咆哮するデスヴォイスを乗せて、激しく疾走する強力な作風。
デスコア的なブルータルな激しさと荘厳な雰囲気に包まれているが、ヘヴィな硬質感の中にも、
シンセによる味付けなどもあって、随所にドラマティックなセンスが光っている。
モダンな音作りも含めて、地域性を抜きにしてクオリティの高い力作に仕上がっている。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 荘厳度・・8 総合・・8
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Exmortus「In Hatred's Flame」
アメリカのデスラッシュバンド、エクスモータスのアルバム。2008作
ジャケからしていかにもな感じだが、サウンドの方もオールドスタイルのギターリフで
吐き捨てヴォーカルを乗せて激しく疾走しまくるデスラッシュ。
ギターはけっこうテクニカルなフレーズをピロピロと弾いたりと、
節操のない勢いが魅力といえば魅力。いわばオールドなスラッシュを
モダンなヘヴィさで再現したという感じか。昔のメロデスっぽい曲もある。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 デスラッシュ度・・7 総合・・7.5
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EXMORTUSBeyond the Fall of Time

アメリカのメロディック・スラッシュメタルバンド、エクスモータスの2011年作
前作はまあまあという程度の出来であったが、今作はなにやらドラマティックなイントロからして違う。
オールドなギターリフで疾走するアナログ的な古き良きメタル感覚にますます磨きがかかり、
随所にメロディを効かせたギターフレーズとともに、まるでArtilleryばりのヨーロピアンなスラッシュサウンドだ。
一連のNWOTHM系バンドのような80年代正統派の質感も多分にあって、オールドファンもにんまり。
前作にはあまりなかった緩急を使った展開や、ドラマティックな世界観もGoodな力作です。
ドラマティック度・・8 スラッシュ度・・8 古き良き度・・8 総合・・8
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EXODUSBonded by Blood」

ベイエリアスラッシュの代表格、エクソダスの1st。1985作
ザクザクリフで疾走するスタイルで、ツインギターの切れ味もなかなか。
昔はこれでも過激な部類だったのだろうが、今となってはけっこう聴きやすい音で
この手のバンドにしてはギターリフにうっすらとメロディを感じるところもポイント。
初期スラッシュメタルの粗削りな魅力が詰まった1枚。ジャケは一度発禁になっている。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 王道スラッシュ度・・8 総合・・7.5
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EXODUS「PLEASURES OF THE FLESH」

ベイエリアスラッシュの代表格、エクソダスの2nd。1987作
1st同様、スラッシーに疾走しつつも、ギターリフにおけるある種の知的さや
メロディアスな部分がいっそう強調され、聴きやすくなっている。、
METALLICATESTAMENTなどに比べるとややマイナーっぽいが、
80年代スラッシュの名作とされているだけあり、レベルの高いアルバムだ。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 王道スラッシュ度・・8 総合・・8
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EXODUS「Another Lesson in Violence」
アメリカのスラッシュメタルバンド、エクソダスのライブアルバム。1997作
本ライブ作は1stアルバムからの曲をメインに聴かせてくれ、(1stから8曲、2ndから3曲)
アルバムでのやや薄い音質に比べてドラムの迫力、ギターの硬質感がぐっと増している。
個人的には2ndからの曲の方が好きなのだが、どちらにしても初期のファンにはマスト。
これぞスラッシュとばかりに気持ちよく疾走するライブ作だ。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・9 ライブ演奏・・8 総合・・8
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EXODUSShovel Headed Kill Machine

ベイエリアスラッシュのベテラン、エクソダスのアルバム。2005作
リーダーのゲイリー・ホルトを中心に、今作は元Heathenのリー・アルタスをギターに迎え
元SLAYER〜TESTAMENTのポール・ボスタフがドラムに座った強力作。
ツインギターによるオールドなリフワークは相変わらず絶品で、
それに加えてタイトなドラミングがサウンドの硬質感をぐっと増している。
本作を復活後の最高傑作というのにもうなずける王道スラッシュの力作だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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EXODUSThe Atrocity Exhibition:Exhibit A

ベイエリアを代表するスラッシュメタルバンド、エクソダスの2007年作
2004年の復活後3作目となるアルバムで。ドラムにトム・ハンティングが復帰している。
ザクザクとしたギターリフで聴かせる、いわゆるベイエリア・クランチは健在で、
適度な疾走感とミドルテンポのヘヴィさも含めて、ベテランらしい余裕のある安定感と
ダークな世界観が楽しめる。随所にMEGADETHを思わせるような知的さもあり、
速さだけにこだわらないリスナーであれば、この格好よさにしびれることだろう。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8.5
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EXODUSExhibit B:The Human Condition

ベイエリアを代表するスラッシュメタルバンド、エクソダスの2010年作
2007年作の続編となるアルバムで、その前作も大変素晴らしかったのだが、今作も同様の傑作。
過去最高ともいうべきクールなギターリフとかつての疾走感を取り戻した勢いある激しさで聴かせる、
これぞスラッシュメタルというサウンドだ。ときにメロディックな質感も含んだギターワークは、
TESTAMENTあたりを思わせ、知的な構築力はMEGADETH的でもあるだろうか。理屈抜きに格好いいが、
理屈で聴いてもまた格好いいという。ラスト曲などはまるで、METALLICAの“Battery”のような勢いだ。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8.5
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THE FACELESS「PLANETARY DUALITY」

アメリカのテクニカルデスメタルバンド、フェイスレスのアルバム。2008作
激烈なブラストビートでCRYPTOPSYばりに始まったと思いきや、
変則リズムによるキメと、矢継ぎ早の展開に唖然となりつつ、
硬質なリフの合間に聴かせるギターのフレーズにはときおりメロディもある。
咆哮するデスヴォイスの暴虐性とは反対に、知性的な冷徹さも漂わせており、
曲によってはイントロにシンセを使ったり、ミステリアスな雰囲気も感じさせる。
基本的にはドカドカとブルータルで激しいサウンドなのであるが、
曲はどれも短めで、聴き疲れて飽きる前にスパッと終わるのもいっそ潔い。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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FLESHGOD APOCALYPSE「Agony」

イタリアのデスメタルバンド、フレッシュゴッド・アポカリプスの2011年作
ブルータルなデスメタルにクラシカルなシンフォニック要素を盛り込んだというサウンドで
マシンガンのようなブラストビートで突進しながら、美麗なオーレストレーションアレンジがかぶさるという、
なかなか極端な作風が面白い。デスヴォイスとノーマルヴォイスも美と醜の対比を思わせ、
女性Voの入ったオペラティックなパートや、随所にメロディックなギターを織り込んで激烈かつ美麗に聴かせる。
激速のブラストはホントすごいし、濃密な音圧にも圧倒されるのだが、楽曲そのものにはシンフォニックな部分以外での
魅力がさほどでもないので何度も聴きたくはならないか。クラシカルなブルータルデスというインパクトは抜群デス。
シンフォニック度・・8 暴虐度・・9 極端度・・9 総合・・8
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The Forsaken「Manifest of Hate」

スウェーデンのデスラッシュバンド、フォーセイクンのアルバム。2001作
AT THE GATESからの影響を感じさせるリフワークで激しく疾走するデスラッシュサウンド。
低音のスクリームヴォイスはデスメタル的であるが、激烈な楽曲の中にも
メロディアスなギターフレーズを覗かせていて、高い演奏力とともに聴かせてくれる。
THE HAUNTED、THE CROWNにも充分匹敵するクオリティのバンドである。
メロディアス度・・7 激烈度・・8 デスラッシュ度・・9 総合・・8
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The ForsakenTraces of the Past」

スウェーデンのデスラッシュバンド、フォーセイクンの3rd。2004作
THE HAUNTEDThe CROWNらの登場以降、北欧はデスラッシュバンドの宝庫となった感があるが
このバンドも非常に質の高いサウンドを聴かせてくれる。ときにブラストをまじえた激烈な楽曲と
限りなくデス声に近い吐き捨てヴォーカル、そして、いかにもスウェディッシュらしいツインギターのリフの絡みで
モダンなタイトさと古き良きデス/スラッシュの質感を融合させている。このバンドの場合、単に疾走に頼るだけでなく
ミドルテンポで重厚に聴かせたり、ギターのフレーズにメロデス風味の叙情を挿入したりとなかなか懐も深く、
ドラムをはじめとした演奏力の高さも光っている。METALLICAの“Blackend”のカヴァーも格好いい。
ドラマティック度・・8 疾走度・・7 激烈度・・8 総合・・8
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GAMA BOMB「Tales from the Grave in Space」

アイルランドのスラッシュメタル、ガンマ・ボムの2009年作
ジャケからしてもう、古き良きダサ格好いいスラッシュの香りがぷんぷんだが、
音の方も期待を裏切りません。オールドなリフを乗せてとにかく疾走しまくる、
往年のスピードスラッシュメタルがたっぷり。ヤケクソ気味の高音ヴォーカルを乗せて、
2〜3分の曲でシンプルに突っ走りつつも、ギターリフにはしっかりフックがあって格好よく、
確信犯的な知的さも窺える。オールドリスナーなら素直に楽しめるアルバムです。
ドラマティック度・・7 疾走スラッシュ度・・9 ダサ格好いい度・・9 総合・・8
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GIGANQuasi-Hallucinogenic Sonic Landscapes」

アメリカのテクニカル・デスメタル、ガイガンの2011年作
ギター、ベース、シンセをこなすエリック・ヘルセマンを中心にしたバンドで、
ブルータルな激烈さとカオティックなテクニカル性が同居したサウンド。
ブラストビートを含んだオールドスタイルのデスメタルを基本にしつつ、
サイケ的なギターリフでスペイシーな浮遊感をかもしだしているのが面白い。
GORGUTSCRYPTOPCYなど、ヘンタイ系のテクニカルデスとしても楽しめる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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GOD DETHRONED「Lair of the White Worm」

オランダのデスメタルバンド、ゴッド・デスローンドの6th。2005作
重戦車のように突進するグラインドコア並のブルータルさで聴かせるデスメタル。
まるでブラックメタルばりに強烈なブラスト疾走でたたみかけながらも、
ときおりハッとするような叙情的なギターフレーズが顔を覗かせたり、
その暴虐さとメロディの対比がなかなか極端で面白い。手数の多いドラムも凄い。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・9 激烈疾走度・・9 総合・・8
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GOD DETHRONED「The Toxic Touch」

オランダのデスメタルバンド、ゴッド・デスローンドの7th。2006作
結成は90年代初頭というから、なにげに相当のベテランといえるこのバンド。
知名度は低いながらも、演奏力、楽曲ともに質の高い作品を作り続けている。
本作もザクザクのギターリフでスラッシーに疾走する、デスメタルサウンドに仕上がっている。
硬質感あるドラムプレイにオールドなギターリフで突進する部分はブルータルで、
無慈悲な冷たさなのだが、ときおりメロディを聴かせるパートを巧みに配することで
全体としては案外聴きやすく、北欧のデスラッシュ系が好きな方にも楽しめるだろう。
ドラマティック度・・7 疾走デスラッシュ度・・8 硬質度・・8 総合・・8
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GOD DETHRONED「Passiondale」

オランダのデスメタルバンド、ゴッド・デスローンドの8th。2009作
本作は第一次世界大戦をコンセプトにしているらしく、微妙な日本語による語りから曲が始まると、
ツインギターのリフでVADERばりに強力にたたみかける激しいデスメタルサウンドを聴かせる。
ブラストビート入りのブルータルな激しさと、ときに叙情的なギターフレーズを盛り込んで
ベテランらしい自信に満ちあふれた迷いのなさで突き進む様は、爽快といってよいほどだ。
デスラッシュ風だった前作よりも、よりドラマティックな荘厳さが音に感じられる。これは傑作。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・9 荘厳度・・9 総合・・8.5
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God Dethroned「Under the Sign of the Iron Cross」

オランダのデスメタルバンド、ゴッド・ディスローンドの2010年作
活動20年近いベテランバンド、前作もドラマティックなデスメタルの強力作であったが、
本作も圧倒的な破壊力、激烈な疾走で重厚にたたみかけるブルータルさが素晴らしい。
前作に続き第一次世界大戦をテーマに、壮大なドラマ性を覗かせるスケール感とともに、
激しさの中にかいま見せる美意識というものが、サウンドに荘厳さと説得力を加えている。
暴虐さを損なわずにメロディを同居させる絶妙のセンスはベテランの技ならでは。必聴の大傑作!
ドラマティック度・・8 暴虐度・・9 荘厳度・・9 総合・・9
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GORGUTSConsidered Dead / Erosion of Sanity

カナダのデスメタル、ゴーガッツの1st/2ndカップリング盤。1991/1993年作
90年代初等という点では、テクニカルデスの元祖SUFFOCATIONと並ぶバンドだろう。
ツインギターのクールなギターリフで激しく疾走しながら、緩急のついた楽曲展開と、
地下室のようなダークな世界観で、ドラマティックといってもよい雰囲気を描いてゆく。
1stの段階ではいくぶんB級臭さがあるが、2ndになると、テクニカルな展開力に磨きがかかり、
ソリッドなギターリフとともに、不穏な空気をかもしだすその音の迫力がぐっと増している。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・7 テクニカル度・・8 総合・・8
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GORGUTS「Obscura」

カナダのデスメタルバンド、ゴーガッツの3rd。1998作
前作から5年ぶりとなる本作は、なかなか凄まじいテクニカルでヘンタイ気味のサウンドとなった。
緩急をつけた非常にせわしない展開に、普通ではない耳障りなギターリフなを盛り込んで、
ブルータルな激しさの中にも、奇妙な知的さとメンバーの確かな技量の高さを覗かせている。
強力なドラムももちろんだが、このバンドの場合ベースの上手さもポイントになっていて、
演奏上の密度がそのまま作品としての不気味な気持ち悪さ=変態感覚につながっている。
ヴォーカルの低音デスヴォイスも含めてオールドなデスメタルのスタイルに、極端さを盛り込んだ怪作。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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GORGUTS「From Wisdom to Hate」

カナダのデスメタルバンド、ゴーガッツの4th。2001作
のっけから奇妙なリフで疾走しつつ、いくぶん変態的気配をまき散らしているが、
基本的にはブラストビートも含めてブルータルなオールドスタイルのデスメタル。
前作からドラムとギターが交代していることもあってか、サウンドがいくぶんドライになり、
濃密さが薄れた分、いくらか聴きやすくなっている。もちろん変則リズムを含めた
テクニカルな味わいはちゃんとあり、デスメタルとしてのミスティックな雰囲気もいい。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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Graves of Valor「Salarian Gate」

アメリカのデスコア系バンド、グレイヴス・オブ・ヴァラーのアルバム。2009作
このジャケもインパクト大だが、残虐かつエピックな歌詞もなかなかすごい。
サウンドは王道のブルータルデスメタルで、世界観の差はあるがどことなく
NILEあたりをを思わせる雰囲気がある。低音デスヴォイスとツインギターのリフ、
強力なドラミングで暴虐に聴かせる。コア系のモダンさに逃げないところもいいし、
ときおりメロディらしきフレーズを甘すぎない程度に折り込むセンスもなかなかのもの。
MORBID ANGELVADERNILEあたりが好きなら充分気に入ることだろう。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 オールドデス度・・8 総合・・8
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GRIP INC.Power of Inner Strength
SLAYERのデイブ・ロンハードと、元DESPAIRのウォルデマー・ソリクタによる
モダン・スラッシュメタルバンド、グリップ・インクの1st。1995作
バンドの核となるウォルデマーのギターリフは、やはりただならぬセンスを感じさせつつも、
DESPAIR時代よりも比較的シンプルで、ときおりオリエンタルな音階も用いるなど、
スラッシュメタル的な疾走よりは、モダンな硬質感を楽曲に与えている。
デイブ・ロンバードのパワフルかつ正確無比なドラミングはさすがのひとことで、
ややもすれば単調になりがちなサウンドにしっかりと説得力を付加していて、
やはりひとつの聴き所といってよいだろう。全体的にはヘヴィロック風のモダンさと
浮遊感のあるスラッシュメタルを融合させたような質感で、
この時点ではまだまだ楽曲の質よりもプレイヤーの力量が勝っている印象がある。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・7 モダンヘヴィ度・・8 総合・・7.5
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GRIP INC.「NEMESIS」

モダン・スラッシュメタルバンド、グリップ・インクの2nd。1997作
DESPAIRのウォルデマー・ソリクタの硬質感のあるクールなギターリフと、
デイブ・ロンハードのパワフルなドラムで聴かせるサウンドは、
ミドルテンポ主体ながら音の強さと説得力で迫力たっぷり。
さらに今作では、中近東的なフレイバーを随所に覗かせていて、
いわば知的でスラッシーなサイケメタルといった個性的な作風となった。
激しい突進力も含めた楽曲のメリハリの点でも前作以上の力作に仕上がっている。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・8 モダンヘヴィ度・・8 総合・・8
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GRIP INC.Solidify

モダン・スラッシュメタルバンド、グリップ・インクの3rd。1999作
曲はミドルテンポ主体ながら、やはりデイブ・ロンバードのドラミングの存在感は見事で、
ウォルデマー・ソリクタのセンス溢れるギターリフとともに、勢いあるヘヴィスラッシュサウンドを聴かせてくれる。
1stの頃よりも、曲的にも演奏的にも方向性絞れてきた印象で、サウンドの質がいっそう高まった。
ギターフレーズにはときおりオリエンタルな雰囲気もあり、全体的に薄暗い雰囲気に包まれているのもいい感じだ。
ドラマティック度・・8 スラッシー度・・7 クールリフ度・・8 総合・・8
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Hatchet 「Awaiting Evil」
アメリカのスラッシュメタル、ハッチェットの2008年作
ここのところオールドスタイルのスラッシュがブームとなっているが、
このバンドもまさしく古き良き感触のスラッシュメタルをやっている。
ツインギターによるリフで疾走しつつ、音質も含めてややローカルな感触と
ときおり正統派メタル風味も覗かせていて、硬質すぎないサウンドだ。
B級っぽさも含めて、ENFORCERなどNWOTHMのひとつとしても楽しめる。
メロディアス度・・7 疾走度・・7 オールドメタル度・・8 総合・・7.5
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Hate Eternal「fury & flames」
アメリカのデスメタルバンド、ヘイト・エターナルの4th。2008作
MORBID ANGELのエリック・ルータン率いるこのバンド、帝王モービッドよろしく、
ブラストメインで激烈に疾走するブルータルきわまりないデスメタルサウンド。
MORBID ANGELのような邪悪な暗黒の美よりも醜悪な暴虐性が勝っている。
メロディのメの字もなく、グラインドコア的にたたみかける様はいっそ潔いが、
音楽として聴き通すとなるとややつらいか。凶悪なオールドデスメタルが好きな方へ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・9 楽曲・・7 総合・・7.5
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Hatesphere「Bloodred Hatred」
デンマークのデスラッシュバンド、ヘイトスフィアの2nd。2002作
デスラッシュというとスウェーデンというイメージがあるのだが、このバンドの存在はなかなか面白い。
ミドルテンポのヘヴィロック的なグルーブをまじえつつ、ときにオールドな正統派スラッシュリフで疾走し、
ときにツインギターのドラマティックさと、コア系バンドのタテノリ感覚を取り入れたスタイルは、
この手のバンドの中でも個性的だ。パワーメタル的なメロディアスな質感と知的なアレンジも同居している。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 激烈度・・8 総合・・8
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THE HAUNTED

スウェーデンのデスラッシュバンド、ザ・ホーンテッドの1st。1998作
AT THE GATESなき後、その精神性を継承するギターリフでスラッシュサウンドを展開。
硬質に疾走する直線的なスタイルは分かりやすく、クールで実に格好いい。
メロデス風の叙情度が上がっている2ndの方が楽曲としての完成度は上だが、
勢いある疾走スラッシュメタルとしてはむしろこちらか。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 突進スラッシュ度・・9 総合・・8
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THE HAUNTED 「MADE ME DO IT」

ザ・ホーンテッドの2nd。2000作
さすが、元AT THE GATESのビョラー兄弟率いるバンドだけあって、ギターリフが格好いい。
スラッシーに疾走しつつ、ときおりメロディを奏でるギターはいかにも北欧的だし
それを支えるドラムの確かな演奏力も光る。クオリティの高いスラッシュメタルであるが、
同時にまたAT THE GATES的なオールドメロデスの質感も残っているのが嬉しい。
また今作は、疾走するだけでなく、曲の中にちゃんと聴かせるパートがあるのが素晴らしい。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 ギターリフカッコいい度・・9 総合・・8 ◆メタル名盤特選入り
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THE HAUNTED「ONE KILL WONDER」

スウェーデンのデスラッシュバンド、ザ・ホーンテッドの3rd。2003年作
モダンな硬質感とともに、メロディアスかつクールなギターリフが魅力のこのバンド、
疾走型スラッシュとしての傑作だった1st、よりAT THE GATES的なメロディが光る2nd、
どちらもが見事な出来であったが、この3rdも完成度の点では素晴らしい傑作だ。
イントロに続く2曲めからもう、彼ららしいスラッシーな疾走感が炸裂し、
タイトなドラムに乗るセンスある二本のギターの絡み、その巧みなまでのリフワークがじつに見事。
スラッシュとメロデスの中間というような感触は、1stと2ndどちらのファンも満足させる出来で、
ザクザクとしたリフに叙情メロディを織りまぜて疾走しつつ、迫力を増したヴォーカルとともに
たたみかけるような高品質デスラッシュサウンドを描き出している。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 デスラッシュ度・・9 総合・・8
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THE HAUNTED「rEVOLVEr」

スウェーデンのデスラッシュバンド、ザ・ホーンテッドの4th。2004作
AT THE GATESのビヨラー兄弟を中心にしたリフ主体のデスラッシュサウンドは
今回も冴えを見せ、いもながらの硬質感あふれるサウンドで疾走。
今回はバンドの初代Voのピーターが出戻りで復帰しており、迫力たっぷりの歌唱(絶叫)を聴かせる。
全体的には、メロディの点ではやや叙情性は薄まり、キターリフによるゴリゴリ感が増しているが、
この手のデスラッシュ系としては、依然最高クラスの品質の高さを誇るのは確かだ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 デスラッシュ度・・8 総合・・8
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THE HAUNTED「The Dead Eye」

スウェーデンのモダン・デスラッシュバンド、ザ・ホーンテッドの5th。2006作
初期はAT THE GATESの延長の叙情的な北欧デスラッシュサウンドであったのだが、
前作あたりからモダンでソリッドな質感を増し、本作ではよりアメリカを意識したような
ヘヴィロック風味が増している。とはいっても、アメリカのメタルコア勢に比べると
そのギターフレーズのひとつひとつには説得力と美意識が感じられ、えらく格好いい。
ミドルテンポのパートが増えているせいで、全体的にはどっしりとしたヘヴィな質感で、
そこにノーマルヴォイスを取り入れた歌声がいかにもメタルコア風なのだが、
それもなかなか悪くない。なにをやらせてもセンスがいいということか。意外と傑作。
ドラマティック度・・8 疾走度・・7 モダンヘヴィ度・・8 総合・・8
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THE HAUNTED「Versus」

スウェーデンのデスラッシュバンド、ホーンテッドの6th。2008作
正直、北欧デスラッシュとしての魅力は叙情味のあった3rdあたりまでで、
ややドライでモダンになった4thはあまり好きでなかったのだが、
今作もその延長上の音作りで、デスラッシュというよりはむしろデスコア的な作風だ。
ただし、彼らの場合は力強くクールなギターリフが書けるセンスがあるので
そこいらのコア系などよりはよほどサウンドに説得力がある。
また今作はザクザク系のみでなく、ミドルテンポのミステリアスな作風や、
モダンなヘヴィメタル的な聴きやすさもあり、これまでよりも楽曲の幅を感じさせる。
そんな中でもときおり聴かせる叙情的なギターフレーズはさすがといったところ。
ドラマティック度・・7疾走度・・7 モダンヘヴィ度・・8 総合・・8
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THE HAUNTEDRoad Kill
スウェーデンのデスラッシュバンド、ホーンテッドのライブアルバム。2010作
これまでに6枚のアルバムを出し、名実共に北欧デスラッシュの立役者となったこのバンド、
このライブ作においてもツインギターのクールなリフで疾走する、さすがの演奏力を聴かせる。
懐古主義のスラッシュとは異なり、モダンなヘヴィさをともなった彼らのサウンドは
アメノカのメタルコア系などにも影響を及ぼしいてるように、スクリームするヴォーカルとともに、
勢いにあふれた激しさとソリッドな硬質感がある。ただ本作はDVDを前提で作られたものなのか、
音質的にはやや迫力不足にも思える。ライブ音源16曲に加え、スタジオ音源をボーナス収録。
デスラッシュ度・・7 ライブ演奏・・8 音質・・7 総合・・7.5
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HEADHUNTER「Parasite of Society」
ドイツのスラッシュメタルバンド、ヘッドハンターの2008年作
かつてDESTRUCTIONを脱退した(させられた)シュミーアが結成したこのバンドが、
なんと10数年ぶりに復活、当時のメンバーを集めてアルバムが完成した。
DESTRUCTIONでの徹頭徹尾の激烈スラッシャーぶりとは異なり、
激しさの中にも正統派パワーメタル的な聴きやすさがあるのが特徴で、
ときに流麗なギターフレーズを聴かせるあたりは、シュムッデルのセンスだろう。
単なる片手間のバンドにはとどまらない、質の高い演奏力はさすがで、
ヨルグ・マイケルの強力なドラムも含めて、トリオとしての一体感がある作品だ。
ドラマティック度・・7 パワースラッシュ度・・8 演奏度・・8 総合・・8
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HEATHEN「Breaking the Silence」

アメリカのスラッシュメタルバンド、ヒーゼンの1st。1987作
ツインギターによる叙情的なフレーズと独特のハイトーンヴォーカルで疾走する、
パワーメタルとスラッシュの中間というようなドラマティックなサウンドは、
アメリカのスラッシュ系バンドとしては非常に日本人好みのバンドであった。
全体的な完成度では2nd「Victims of Deception」にはおよばないものの
随所に散りばめた叙情的なメロディと緩急をつけたドラマティックな作風は、
当時のバンドの中でも出色のセンスであった。SWEETのカヴァーもなかなかハマっている。
まだいくぶん粗削りであるが、初期のTESTAMENTなどが好きなら聴いて損はない。
リマスター盤は音質も向上、デモ音源を4曲ボーナス収録。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8
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HEATHEN 「Victims of Deception」

アメリカのスラッシュメタルバンド、ヒーゼンの2nd。1991作
スラッシュメタルとしての激しさと、ツインギターによるメロディックな叙情を併せ持ち、
1st「Breaking the Silence」の時点ですでにドラマティックなメタルサウンドを確立していたが、
本2ndはサウンドにより重厚な説得力をともない、パワフルに聴かせる傑作となっている。
サクザクのギターリフに、ときにメロディアスなフレーズをまじえながら疾走するスタイルを基本に、
ドラマティックなインスト曲“Heathen's Song”など、楽曲展開にもぐっと深みが増している。
RAINBOWの名曲“Kill the King”のカヴァーなど聴き所も多い。通好みの傑作といえる。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8
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HEATHEN「Evolution of Chaos」

アメリカのスラッシュメタルバンド、ヒーゼンの復活作。2009作
かつて80年代後半から90年代初頭にかけて活動していたこのバンド、
ツインギターのフレーズによるドラマティックな疾走スラッシュメタルは、
じつに日本人好みの作風で、とくに2nd「Victim of Deception」の完成度は
マニア好みの名盤として記憶に残っている。その後メンバーは散り散りになるが、
ここに18年となる復活作をひっさげて戻ってきた。かつてのギタリスト、ダク・ピアシーは不在であるが
ツインギターのリフで疾走するスタイルは、一聴してかつてのヒーゼンのサウンドを蘇らせるものだ。
たとえばドイツのPARADOXあたりに通じるメロディのあるギターフレーズで聴かせるサウンドは、
往年のリスナーのみならず、日本の若いスラッシュファンにも受け入れられるだろう。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 ヒーゼン度・・8 総合・・8
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High on FireSnakes for the Divine
アメリカのストーナー(スラッシュ)メタルバンド、ハイ・オン・ファイヤーの5th。2010作
ストーナーロック/メタルバンドとして1998年に結成された中堅バンドであるということだが、
スラッジメタルとも呼ばれるらしい。ストーナー系に関しては疎いので、本作に関する率直な感想を。
Motorheadあたりを思わせる古き良きヘヴィさと突進力で聴かせるサウンドは、
アナログ的な粘っこい生々しさをもっていて、それがストーナーとの接点なのだろうが、
むしろ本作に限っては正統派のオールド(スラッシュ)メタルとしても楽しめる普遍性がある。
がなるようなダミ声ヴォーカルに、うねるようなヘヴィなベースとギターリフ、
楽曲の中にときおり効かせるメロディも効果的で、硬質すぎない聴きやすさがいい。
メロディアス度・・7 オールドメタル度・・8 アナログメタル度・・8 総合・・8
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HOLY MOSES「STRENGTH, POWER, WILL, PASSION」
ドイツのスラッシュメタルバンド、ホーリー・モーゼスの2005年作
1986年にデビューし、女性声スラッシュの元祖としてコアなリスナーから支持されるこのバンド、
本作は10作目となる。到底女性とは思えないサビーナ・クラッセンの強烈な吐き捨て声と、
古き良きジャーマンスラッシュを感じさせるサウンドは、ベテランらしいパワーに溢れている。
ARCH ENEMYのアンジェラ以前から、こんなものすごいスクリームで歌っていた女性がいたのである。
スラッシュ度・・8 疾走度・・8 強烈女性声度・・8 総合・・7.5
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HOLY MOSES「AGONY OF DEATH」

ドイツのスラッシュメタルバンド、ホーリー・モーゼスのアルバム。2009作
初期KREATORばりの疾走感に、サビーナの迫力あるスクリームヴォイスが重なり
サウンドはますますパワーアップ。ザクザクとした本道のスラッシュスタイルであるが、
ツインギターによるドラマティックな要素も増していて、アルバムとしての密度が上がった。
女性声というものを抜きにしても、純粋に格好いいジャーマンスラッシュメタルである。
スラッシュ度・・8 疾走度・・8 強烈女性声度・・8 総合・・8
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Holy TerrorTerror and Submission/Mind Wars」

アメリカのスラッシュメタルバンド、ホーリー・テラーの1st/2ndカップリング盤。1986/1988作
コアなスラッシュファンからは80年代スラッシュの裏名盤に挙げられる存在でもあり、
元AGENT STEELのギタリストが在籍していたことでも知られるバンド。
1st「Terror and Submission」はまだ荒々しいながらも、往年のギターリフで疾走しつつ
ときにメロディアスなフレーズも垣間見せるなど、すでに単なるB級スラッシュ以上の魅力がある。
2nd「Mind Wars」になるとさらに激しい疾走感と魅力を増したツインギターのリフとともに、
TESTAMENT+EXODUSという雰囲気のドラマティックなスラッシュサウンドが楽しめる。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 往年スラッシュ度・・9 総合・・8
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I

Immolation 「Close To A World Below」
アメリカのデスメタル、イモレーションの4th。2000年作
デビューは1991年という中堅バンドで、古き良き王道のデスメタルサウンド。
ブラストする激しいドラムと、吐き捨てる低音デスヴォイスでたたみかけ、
アンダーグラウンドな雰囲気も含めて、いかにもオールドスタイルの音である。
かつてのMALEVOLENT CREATIONなどと同様、これが本当のデスメタルだ!という
おどろおどろしい荘厳さというべきものが濃密に詰まったアルバムである。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 オールドデス度・・9 総合・・7.5
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IMPIOUS「helluciNAte」
スウェーデンのデスラッシュバンド、インピオスの4th。2004作
The Crownばりの突進力で聴かせるデスラッシュサウンド。潔いまでの疾走感に、
ギターリフとフレーズにはときおり北欧的なメロディックさもかすかに感じられる。
楽曲的にはいくぶん一本調子なのは否めないが、質の高さは文句なし。
デスラッシュ好きはぜひ。…しかし、日本盤解説の文章が下手すぎ…笑
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 デスラッシュ度・・9 総合・・8
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IMPIOUS「Holy Murder Masquerade」
スウェーデンのデスラッシュバンド、インピオスの5th。2007作
北欧デスラッシュとしてはすでに中堅に位置するくらいのキャリアはあるが、
日本での知名度はまだ低いようだ。THE CROWNを思わせる突進力と
ザクザクのリフに北欧らしい叙情美をまとわせたサウンドは、
新鮮味はないが単純に格好いい。またスピード一辺倒ではなく、
緩急をつけた楽曲にはオールドなメタルとしての魅力も感じられる。
ヴォーカルのデス声がやや一本調子なのと、リフの魅力という点では
まだまだ頑張って欲しいのだが、質の高さで聴き通せるアルバムだ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 デスラッシュ度・・8 総合・・8
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IMPIOUS「Death Damnation」

スウェーデンのデスラッシュバンド、インピオスの6th。2009作
The Crownの後継者ともいうべき正統派北欧デスラッシュ を追求するこのバンド。
本作はブラストビートを多用して、これまで以上になく速さにこだわっている。
ヘヴィネスよりも突進力を感じさせるという点では、そのThe Crownの雰囲気に接近している。
個人的にはよりデスラッシュらしくてこの方が好みかもしれない。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 突進デスラッシュ度・・9 総合・・8
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KONKHRA「Nothing Is Sacred」
デンマークのデスラッシュバンド、コンクーラのアルバム。2008作
デビューは1993年というベテランで、本作はおそらく7作目くらいか。
モダンなヘヴィネスでたたみかけるデスラッシュサウンドで、
吐き捨てヴォーカルとともに、ザクザクのリフで激しく聴かせる。
ギターはときおり妖しいフレーズを奏でたり、いくぶんメロディを感じさせるのも
ベテランバンドらしいそつのなさだ。デモ音源の入ったボーナスDisc付き。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 デスラッシュ度・・8 総合・・7.5
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KREATOR Terrible Certainty

ジャーマンスラッシュのベテラン、クリエイターの3rd。1987作
自分が最初に聴いたKREATORのアルバムが本作である。
当時は怖いほどに速く感じたのだが、今になって聴くとこれが実に格好いい。
2ndまではただ勢いにまかせて突っ走るだけのサウンドだったのが、
本作においてはリフの一つ一つのキレが増し、楽曲ごとに明確に個性がつけられている。
ドラムを含めてリズム面でもずいぶんタイトになり、バンドとしての技量が感性に追いついたという、
そんな感じがする。絶叫するようなミレ・ペトロッツァの感情的なヴォーカルとともに、
激しくもどこか薄暗い情感を感じさせるのも、このバンドならではの世界観だろう。
初期を代表する傑作であり、ジャーマンスラッシュの中でも外せない作品だ。
ドラマティック度・・8 疾走度・・9 スラッシュ度・・9 総合・・8.5
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KREATOR「Extreme Aggression」

クリエイターの4th。1989作
前作において、初期の直毛突進サウンドにドラマティックな構成力を身につけ、
いよいよ波に乗り始めた彼らの勢いに溢れる傑作。曲はどれも比較的コンパクトであるが、
その分リフワークのキレが鋭く、この怒りに溢れた疾走感が聴いていても実に爽快だ。
1曲目のタイトル曲の激しさからしてもうやられてしまうが、その後も終始テンションは落ちず、
6曲目の「Betrayer!](裏切り者)」の叫びなどは、ミレの心の絶叫のようだ。
とにかく疾走しまくるクリーターサウンドを味わうには最高の一枚である。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 スラッシュ度・・9 総合・・8.5
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KREATOR「Outcast」
ジャーマンスラッシュのベテラン、クリエイターの8th。1997作
スラッシュ界の怒れる鬼才、ミレ・ペトロッツァ率いるこのバンド、
本作は、まずドラムにオリジナルメンバーであるヴェンターが復帰し
彼らしいオールドメタルの香り漂うドラムが聴けて嬉しい。楽曲の方は6th「Renewal」で聴かれた
モダンなアプローチをいくぶん残した、疾走に頼らないダークなスラッシュメタルで、
決して激しくはないのだが、なんというか実にクリエイターらしい怪しい雰囲気が漂っている。
バンドはこの後、さらにゴシックメタルに接近した異色作「Endorama」を発表する。
ドラマティック度・・7 疾走度・・6 ダーク度・・8 総合・・7.5
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KREATOREndorama

ジャーマンスラッシュバンド、クリエイターのアルバム。1999作
あのKREATORがゴシックメタル化した…ということで話題になったアルバム。
確かにテンポを落としたリズムにうっすらとシンセも使用、ややメロウになったギターの音色、
ミレ・ペトロッツァもいつものダミ声でなく、ノーマル声メインで歌っている。
とはいえ、完全なゴシックメタルというわけではなく、疾走ぎみの曲もあるので、
このバンドにもともとあった薄暗い部分を強調したダークなメタルと言った方がよいか。
スラッシュとして聴くには激しさが足りないが、たまにはこんなクリエイターもいいか。
ドラマティック度・・8 スラッシュ度・・7 ダークメタル度・・9 総合・・8
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KREATOR「Violent Revolution」

ジャーマンスラッシュのベテラン、クリーターの10th。2001作
前作「Endorama」は悪い出来ではなかったが、KREATORのアルバムとして聴くと
やはり物足りなかった。今作はかつての「Coma of Souls」を彷彿とさせるジャケとともに
スラッシュメタルとしての激しさを取り戻したサウンドとなっている。
ツインギターのリフによる疾走感と、怒りに満ちたミレの歌声がかぶさり、
KREATOR節ともいうべき、ダークでドラマティックな世界観を描いている。
ギターフレーズには過去の2作を経たメロディアスな要素もしっかりと残していて、
これまでの集大成的な作品といってもいいかもしれない。ともかくこのアルバムを経て、
彼らはキャリアの最高傑作ともいうべき次作「Enemy Of God」へとこぎ着けるのである。
ドラマティック度・・8 疾走度・・7 ダーク度・・8 総合・・8
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KREATOR「Live Kreation」

ジャーマンスラッシュのベテラン、クリエイターのライブアルバム。2003作
かつてジャーマンスラッシュ3羽ガラスとも呼ばれ、80年代から活動を続ける大ベテラン。
先に同作のDVDは見ていたが、音質はCDの方がいいらしいのでこちらも購入。
一番好きなジャーマン・スラッシュメタルは?と問われれば、迷わずこのバンドを挙げます。
本作は2002年のブラジル、サンパウロでのライブ音源を中心に、CD2枚に24曲を収録。
2001年のアルバム「Violent Revolution」からの楽曲をメインにしつつ、“Extrme Agression”、
“Terrible Certainty”、“Coma of Souls”などの往年の楽曲も聴かせてくれ、思わず大興奮。
ジャーマンスラッシュ好きの血をたぎらせてくれます。ミレ・ペトロッツァの血を吐くようなヴォーカルも、
年齢を重ねた深みとともに迫力充分。激しさの中にも薄暗いドラマ性を感じさせる、これがクリーターサウンドだ!
ライブ演奏・・8 音質・・8 ジャーマンスラッシュ度・・9 総合・・8
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KREATOR「Enemy Of God Revisited」

ドイツのスラッシュメタルバンド、クリエイターのアルバム。2006作
DESTRUCTIONSODOMと並んでジャーマンスラッシュのベテラン三羽ガラスという
言い方もできるが、個人的にその三つの中で最も好きなのがこのKREATORだ。
激しい突進力とともに、どこか翳りを感じさせる薄暗さがたまらない。
これは2005年のアルバム「Enemy of God」にライブDVDを付けて再発したもので、
同作の日本盤を買うよりもはるかにお得なものなので要チェック。
さて、サウンドの方は往年の名作「Extreme Aggression」あたりを思わせる、
爽快な疾走感と絶品のリフワークが戻ってきた。ミレ・ペトロッツアのヴォーカルも
変わらぬ吐き捨てスタイルながら、かつてよりも深みと表現力が増している。
ときおり聴かせるツインギターの叙情性も効果的で、硬質なサウンドの中にも
ヨーロピアンな美しさを漂わせているのが素晴らしい。
スラッシュ度・・9 疾走度・・8 これぞKREATOR度・・10 総合・・8.5
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KREATOR「Hordes of Chaos」

ジャーマンスラッシュメタルのベテラン、クリエイターのアルバム。2009作
前作「Enemy of God」は往年を思わせる勢いと、アップ・トゥ・デイトな構築力が
見事に組み合わさったドラマティック・スラッシュの傑作であったが、
本作はスラシュメタルバンドとしてのさらなる原点回帰を果たした作品となった。
かつての傑作アルバム「Extream Aggression」を思わせる生々しいサウンドは
ただ重ければいいという最近のバンドの風潮をあざ笑うかのようで、
その生々しいアナログ的な音作りにには、80年代の香りをぷんぷんと漂わせている。
ミレ・ペトロッツァの情感のこもった歌声に、ときおり聴かせるメロディアスなギターフレーズも
ただ激しいだけのスラッシュバンドとは一線を画すだけのドラマ性を持っている。
前作が気に入っている若いリスナーなどには、やや物足りないかもしれないが、
10曲で38分という潔さも含めて、まさに往年のクリエイターが蘇ったような作品だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 往年スラッシュ度・・9 総合・・8
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KRISIUN「WORKS OF CARNAGE」

ブラジルのブルータルデスメタルバンド、クリジウンの5th。2004作
CRYPTOPSYを思わせる緩急とブレイクなどによる、暴虐テクニカル変態デス
痙攣するほどの激しいブラストビートで爆撃暴走する。
ハードコア的暴力性をともなうとてつもないアグレッションであるが演奏は極めてタイト。
2〜3分台の短い曲がほとんどだが、全部激速の特攻スタイル…デス(笑)
ブラジルの暴虐王というにふさわしい物凄いサウンド。…こいつら狂ってる。
ドラマティック度・・6 暴虐度・・10 テクニカル度・・8 総合・・8
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Landmine MarathonSovereign Descent
アメリカのブルータル・デスラッシュバンド、ランドマイン・マラソンの2010年作
強烈なグロウルヴォイスで絶叫する女性ヴォーカルを含む5人編成で、
オールド風味のスラッシュ/デスメタルスタイルのギターリフで疾走する。
ハードコア風味のドライな激しさとブルータルなヘヴィさが合わさったサウンドであるが、
いくぶんヒステリックなこのヴォーカルのインパクトが好みを分けるかもしれない。
ドラマティック度・・6 暴虐度・・8 デスラッシュ度・・8 総合・・7.5
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MAHATMA「Perseverance」

韓国のスラッシュメタルバンド、マハトマのアルバム。2008作
これまで韓国に本格派スラッシュメタルバンドがいるなど知りもしなかったが、
「不屈のスラッシュ魂」という邦題がつけられた本作はこのバンドの2ndで、
全編これスラッシュメタルの塊のようなアルバム。ときにブラストを含む強力な疾走と
迫力たっぷりの吐き捨て形のヴォーカル、そしてツインギターによるリフは
TESTAMENTやEXODUSばりのオールドスタイルのクランチでザクザクと聴かせる。
なにも知らずに聴けば、アメリカのスラッシュバンドだろうと思ってしまいそうなほどだ。
JUDUS PRIESTの“Painkiller”のカヴァーや、ボーナスにはTESTAMENTのカヴァーも収録。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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MASTIFAL「CARNIVORA」
アルゼンチンのスラッシュメタルバンド、マスティファルの2006年作
アルセンチンにもこういうザクザク系のメタルもあったんですね。
古き良き王道メタル的なギターリフを主体にデス声一歩手前というグロウルヴォイスと
ときおりブラックメタル風のわめき声を乗せて疾走するスタイル。
北欧のデスラッシュやジャーマンスラッシュとも違う質感で、速い部分もあるが
全体的には突進力はわりと控えめで、硬質感よりも粘りつくようなヘヴィさというのか、
EXODUSを南米風にしたというイメージか、スラッシュロール的なノリもある。
ドラマティック度・・6 疾走度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・7
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MEGADETHKilling Is My Business...And Business Is Good!

インテレクチュアルスラッシュバンド、メガデスの1st。1985/2002作
リマスターにあたってジャケが変更されているが、本来はこちらのジャケにしたかったらしい。
METALLICAをクビになったデイブ・ムステインが立ち上げたこのバンドであるが、
イントロの美しいピアノに続き、ハードコア的に激しく疾走しながら、
アヴァンギャルドに展開してゆく楽曲は、ある種プログレシッブですらある。
リマスターによってかつてスカスカだった音質もかなり改善されていて、
とくに手数の多い巧みなドラムサウンドには迫力が出てきた。
禁止用語連発の自主規制によるP音だらけの“These Boots”は興ざめであるが…
メガデスのアルバム中もっとも激しく、個性的なサウンドが聴けるのは間違いない。
怒りに満ちたムステインが生み出した傑作。ボーナスに1984年のデモ音源を3曲収録。
ドラマティック度・・7 インテレクチュアル度・・8 スラッシュ度・・7 総合・・8
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MEGADETH
「Peace Sells...But Who's Buying?」

メガデスの2nd。1986/2004作
前作の破天荒さにやや整合性を付加して作り上げられたアルバム。
ドラマティックさを増したギターリフとともに、知的さを漂わせた楽曲構造は、
まさにインテレクチュアルスラッシュメタルというにふさわしいサウンドだ。
社会的皮肉を含んだ歌詞やジャケットワークとともに、バンドとしてのスタンスが確立し、
ムステインの目指す世界観のスケールが大きく広がった作品といえるだろう。
スラッシーでありながら、プログレッシブな完成度を誇る初期の最高傑作。
リマスター盤のボーナスには4曲の別ミックスバージョンを追加収録。
ドラマティック度・・8 インテレクチュアル度・・9 スラッシュ度・・8 総合・・8.5
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MEGADETH「So Far, So Good...So What!」

メガデスの3rd。1988/2004作
聴き手を不安にさせるようなシリアスなイントロ曲から、重厚な2曲目への流れは凄い。
続くSEX PISTOLSのカヴァー曲“Anarchy in the U.K.”に代表されるように、
アルバム全体により社会的なメッセージ色と冷笑的なドライさが増している。
デイブ・ムステインのヴォーカルもその表現力をぐっと増していて、怒りと悲しみに満ちた
この重々しい世界観を俯瞰する者のように、さらりとナイフを振り降ろすかのようだ。
おそにくスラッシュメタルとして聴いた場合には、本作が最高の一枚ということになるだろう。
リマスター盤のボーナスには4曲の別ミックスバージョンを追加収録。
ドラマティック度・・8 インテレクチュアル度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8
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MEGADETH「Rust in Peace」

メガデスの4th。1990/2004作
ギターにマーティ・フリードマンが加わり、サウンドに一聴してテクニカルさと、
メロディアスな説得力とが増した。激しいギターで聴かせる1曲目に続き
“Hanger 18”のドラマティックなイントロは誰もが思い浮かべる名フレーズだろう。
しっかりとヘヴィさを聴かせつつ、豊富なメロディのアイデアを楽曲の中に盛り込み、
知的に展開されるメガデス節は、ここに完成を見たといってもいい。
もはやスラッシュというよりは、普遍的なヘヴィメタルとして扱う作品であるが、
総合的な質の高さでは本作をバンドの最高作としても不思議はないだろう。
リマスター盤のボーナスにはデモ音源を3曲追加収録。
ドラマティック度・・8 インテレクチュアル度・・8 スラッシュ度・・7 総合・・8.5
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MEGADETH「Youthanasia」

メガデスの6th。1994/2004作
ややダークな作品だった前作「破滅へのカウントダウン」の延長上の作風であるが、
よりメロディに主眼を置いたアルバムで、マーティの叙情的なギターワークが光っている。
モダン化された中にもしっかりとメタリックなヘヴィさを残しているのもさすがで、
ダークでありながらもメロディアスでバランスのとれた好作といえるだろう。
リマスター盤のボーナスにはデモや未発音源を4曲追加収録。
ドラマティック度・・8 インテレクチュアル度・・7 スラッシュ度・・7 総合・・8
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MEGADETH「The System Has Failed」

アメリカの大御所メタルバンド、メガデスの復活作。2004作
約2年のブランクを経て、デイブ・ムステインがついにメガデスを復活させた。
一時期は、らしからぬポップなアルバムで不評を買ったものの、
今作ではジャケットアートからしてそうだが往年を思わせるサウンドが復活、
クールなリフと曲展開で聴かせるメガデス節が久々に楽しめる内容となっている。
本作の時点では、まだムステインのソロ的な色合いが強いものの、
往年のメンバーであるクリス・ポーランドの参加もファンには嬉しいだろう。
楽曲の緊張感としては中盤から後半にかけてややダレる感じはあるが、
硬質感とメロディアスさのバランスもよく、全体的には安心して聴ける。
社会風刺的な歌詞内容とともに、怒れるメガデスの復活を告げるアルバムだ。
ドラマティック度・・8 インテレクチュアル度・・8 これぞメガデス度・・9 総合・・8
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MEGADETH「United Abominations」

メガデスの復活2作目。2007作
一聴して前作よりもモダンでメジャーな感じの曲調になっている。
聴きやすいのはいいのだが、ギターリフも普通になっていて
これがメガデスらしいかと言われるとやや微妙なところ。
なんというか、スタイリッシュな部分にこだわりすぎているせいか、
かつてあったはずのムステインの怒りや情念の翳りが感じられない。
LACUNA COILのクリスティーナ嬢とのデュエットを聴かせるリメイク曲にしても、
悪くはないがこれまでのメガデスがあまりやらないようなイメージに仕上がっている。
全体的には、前作に感じられた復活の荒々しい息吹は影をひそめ、
アルバムとしてきれいにまとめられ、丁寧に作られた感のある作品だ。
ドラマティック度・・7 インテレクチュアル度・・7 これぞメガデス度・・7 総合・・7.5
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MEGADETH「ENDGAME」

デイブ・ムステイン率いるベテランバンド、メガデスの2009年作
2004年の「The System Has Failed」はメガデス復活を高らかに告げる力作であったが、
その後再び解散を匂わせつつもバンドは存続し、2007年には「United Abominations」を発表、
そのモダンなサウンドに新たなメガデス像をかいま見せた。そして本作で聴けるのはさらなる原点回帰、
そう…あの頃のメガデスの香りが漂う、妖しくも知的な激しいアルバムなのである。
ギタリストにはNEVERMOREのツアーギタリスも務めていたクロス・ブロデリックを迎え、
テクニカルかつクールなリフと、いかにもメガデス然としたフレーズを連発、
ムステインのヴォーカルにも初期の頃を思わせるノリが戻ってきている。
ダークかつ知的で、社会批判に富んだ怒り、そしてメタルへの愛情すらも感じられる、
ムステイン流の美学と世界観、そして濃密な演奏が絶妙に合わさった傑作である。
ドラマティック度・・8 インテレクチュアル度・・9 これぞメガデス度・・9 総合・・8.5
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MEGADETH「TH1RT3EN」

アメリカのベテランスラッシュメタル、メガデスの2011年作
13枚めのアルバムということで、タイトルにも数字が混じっているのが面白い。
さて、サウンドの方は前作で聴かれた、知的スラッシュメタルへの回帰に、
いくぶんモダンでスタイリッシュな質感を上乗せしてきたという感じだろうか。
メガデスらしいクールなギターリフと、テクニカルな硬質感を軸にしながら、
よりまとまりのあるシンプルさと、随所に感じられるメロディックな聴き心地で
メタルとしての普遍性を押し出したバランス感覚というものが見事。安心して聴ける好作だ。
ドラマティック度・・7 インテレクチュアル度・・8 これぞメガデス度・・8 総合・・8
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MESHUGGAH「I」

スウェーデンのテクニカル・変態デスメタルバンド、メシュガーのミニアルバム。
ミニといっても21分の大曲1曲、という異常な構成なのはいかにもこのバンドらしい。
例によって無機質かつ冷徹なリフと変則リズムの嵐で聴き手を圧殺するサウンドだ。
メカニカル化の過程という点では、続く「CATCH 33」の荘厳なる完成度の手前だが、
テクニカルスラッシュ的な質感を、このように変態音楽にまで高めてゆく
彼らの“偉業”の一端がこの作品でもしっかり垣間見える。
メロディアス度・・2 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・7.5
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MESHUGGAH「CATCH THIRTYTHREE(33)」

スウェーデンの変態デスメタルバンド、メシュガーの5th。2005作
鬼才フレドリック・トーテンダル率いるこのバンドの究極の形がついに…
やはり凄いですね。変拍子リズムに乗る反復されるゴリゴリのギターリフ、
この冷徹なまでのメカニカル化には人間の温かみは皆無。
延々と繰り返される異常リズムと、機械化されたリフの波は混沌たる硬質感をともない、
息苦しくもどこか心地よく…いつしか脳内で奇妙な快感へと変わってゆく。
メタルというよりは、これはもはや素晴らしきトリップミュージックですな。
メロディアス度・・3 変態度・・8 トリップ度・・9 総合・・8
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MESHUGGAH「Nothing」

スウェーデンのテクニカル・デスメタルバンド、メシュガーの2006年作
1991年にデビュー、風変わりなデスメタルという程度であった初期から、
しだいに変則リズムと硬質なギターリフを中心に聴かせる異色の作風へと進化、
3rd「Chaosphere」から4th「Nothing」で、現在に続くスタイルを確立する。
本作はその2002年作「Nothing」をリミックスし、ボーナスDVDの付いた再発盤。
変拍子に乗せるザクザクのギターと、ベースを含めたうねりのあるトリップ感とともに、
無機質な硬質感で独自の世界観を描いている。速さよりも絡みつくような重さで
変態的なサウンドが脳をしびれさせる。DVDには2005年イギリスでのライブとPVを収録。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 ヘンタイ度・・9 総合・・8
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MESHUGGAH 「ObZen」

スウェーデンのテクニカル・デスメタルバンド、メシュガーの6th。2008作
前作「CATCH THIRTYTHREE」は荘厳なまでの無機質なメカニカル化を極めた作品で、
強烈な印象を残したが、続く今作はジャケからして仏教的な禅を思わせる異色の雰囲気だ。
サウンドの方は相変わらずのテクニカルなリズムに反復リフのキメによるメシュガー節だが、
今回は4、5分台の曲を中心に、意外と曲として聴き安い(以前に比べると)作りになっている。
フレドリック・トーテンダルの8弦ギターの奇妙なリフに加え、うねるようなベースの音も目立っており
硬質一辺倒だった前作よりも、バンドとしてのアンサンブルが前に出てきている印象だ。
ザクザクとした無機質感の中にもリズムのハネとグルーブを打ち出してきたことで、
怪物のような不気味さは減退したが、音楽としてのまとまりの点ではリスナーを増やすかもしれない。
硬質度・・8 テクニカル度・・8 変態度・・8 総合・・8
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MESHUGGAH「Alive」

スウェーデンのテクニカル・デスメタルバンド、メシュガーのライブアルバム。2010作
2008年の「ObZen」発表後のツアーから、東京、トロント、モントリオール、ニューヨークでの公演から
CDに12曲、DVDには曲の合間にツアードキュメンタリーなどを含んだ105分を収録。
演奏はライブにおいてもカッチリとした安定感がさすがで、変拍子とポリリズムの嵐を軽々とこなし、
CDだけではアルバムで聴く以上の驚きはないのだが、DVDの映像で見ると、
メンバーの高度な技量とともに、バンドとしての生々しいうねりとノリがより楽しめる。
フレドリック・トーテンダルの8弦ギターから繰り出されるリフと、存在感あるベースとドラムが合わさり、
独自のグルーブ感とともにモダンなヘヴィネスが生み出される。そのサウンドはやはり圧巻極まりない。
ライブ演奏・・9 ヘンタイ度・・9 DVDで見よ度・・9 総合・・8
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Meshuggah「Koloss

スウェーデンのテクニカルメタル、メシュガーの2012年作
硬質感あるメカニカルなリフと変則リズムを組み合わせた独自のスタイルで、
Djent系というジャンルも作り出した異色のバンド。7作目となる本作は、
前作「ObZen」での楽曲としての聴きやすさから、硬質なギターリフとうねりのあるベースを含む
変則リズムで構築される、彼ららしいトリップ感のあるテクニカル・デスメタル風のスタイルが戻ってきている。
スピード感はさほどでもないが、その分リフの存在感が際立ち、反復されるフレーズと空間性を感じさせる
よりミステリアスな空気感を漂わせている。曲によってはスラッシーな疾走など、初期に通じる部分もありつつ、
さらにダークで観念的な境地も感じさせる。いわば前々作「Catch 33」を荘厳にしたような力作に仕上がっている。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 荘厳度・・9 総合・・8
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METALLICA「Kill 'Em All」

メタリカの記念すべきデビューアルバム。1983作
完成度の点では次作「Ride The Lightning」だが、スラッシュとしての原点は本作だ。
荒々しくもクールにリフとともに激しくたたみかけるサウンドは、
若さ溢れる勢いに満ちた、アグレッシブなパワーが感じられる。
後にMEGADETHを結成する、デイブ・ムステインの手による“The Four Horsemen”、
疾走スラッシュの名曲“Motorbreath”、“Whiplash”あたりのは今聴いても実に格好いいし、
“Seek & Destroy”の展開力も見事。1983年…すべてはこのアルバムから始まった。
ドラマティック度・・7 アグレッシブ度・・9 スラッシュ度・・9 総合・・8
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METALLICA「RIDE THE LIGHTNING」

メタリカの2nd。1984作
前作での勢い溢れるスラッシュサウンドに、知的な整合性を盛り込んだ傑作。
優雅なイントロに続く“Fight Fire With Fire”は激しさの中にも、テクニカルなリズムや
ドラマ性を取り入れた作風で、当時は相当の衝撃だったのではないかと思われる。
カーク・ハメットの流麗なソロとザクザクとしたクールなリフの対比も斬新で、
どこかブリティッシュの香り漂う“For Whom Bell Tolls”や“Fade to Black”の叙情性、
“Creeping Death”の堂々たるヘヴィメタルサウンドに、“The Call of Ktulu”で聴かせる
プログレッシブなインストと、彼らにしか出来ないセンスに溢れた名作である。
ドラマティック度・・8 アグレッシブ度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8.5
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METALLICA「MASTER OF PAPPETS」

メタリカの3rd。1986作
「メタル・マスター」の邦題で知られる本作は、一般的にはバンドの最高作とされる。
1曲目“Battery”のインパクトは、メタルを聴く人間であれば通過儀礼であろうし、
このスラッシーな勢いと構成力をともなった名曲が、本作のイメージとなっているのは間違いない。
続くタイトル曲“Master of Pappets”のドラマ性は、4th「...And Justice For All」へと受け継がれるもので、
バラード的な美しさを聴かせる“Welcome Home”は、後の名バラード“One”へとつながってゆくことになる。
全体的聴けば、ヘヴィなミッドテンポを取り入れたり、モダン化のきざしもすでに現れているのだが、
プログレッシブで叙情的なインスト曲“Orion”、スラッシーにたたみかける“Damage,Inc”など、
幅広い楽曲を並べつつも、すべてにおいて質の高いアルバムであるのには違いない。
ドラマティック度・・8 アグレッシブ度・・7 知的スラッシュ度・・8 総合・・8.5
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METALLICA「...And Justice For All」

メタリカの4th。1988作
事故死したクリフ・バートンに代わり、ジェイソン・ニューステッドが加入、
サウンドは前作「MASTER OF PAPPETS」でも覗かせていたプログレッシブな知的さと
大作志向がさらに強まり、6分〜9分といった長曲を中心にしたクールな作品に仕上がっている。
ドラムの音が軽いとか、ベースが聴こえないなど、賛否両論もある作品ながら、
自分にとっての初めてのメタリカ体験がこのアルバムであったから、思い入れは大きい。
1曲めの“Black End”の無慈悲なまでの硬質感に大いにしびれ、タイトルの曲の社会風刺的な歌詞や
その知的な構築センス、そして叙情的で悲しみにあふれた名曲“ONE”には心打たれたものだ。
アルバム全体を通して聴くとやや長尺感は否めないが、バンドとしての過渡期に作られた異色の力作である。
ドラマティック度・・8 アグレッシブ度・・7 知的スラッシュ度・・9 総合・・8
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METALLICA 「S&M」

メタリカのオーケストラとの競演ライブアルバム。1999作
このビッグバンドは意外なことに、全盛期での正規のライブアルバムがないのだが、
「シンフォニー・アンド・メタリカ」と題された本作は、バックにフルオーケストラを従えての
まさにシンフォニックメタリカともいうべき壮麗なサウンドになっている。
かつての名曲にオケが合わされると、これが意外に違和感なく、壮大かつ美麗に耳に響く。
また、メタルバンドとしての硬質感とヘヴィさも失われていないのも素晴らしく、
シンフォニーが単なるイロモノとして以上の効果を上げている点も価値が大きい。
シンフォニック度・・8 ライブ演奏・・8 壮大度・・9 総合・・8
 
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METALLICADeath Magnetic」

アメリカのベテランバンド、メタリカの2008年作
ジェイソン・ニューステッドに代わってベースにロバート・トゥールジロが加入、
サウンドの方は思った以上にレイドバックしていて、鋭いリフで疾走する感覚は
90年代の「ジャスティス」〜「ブラックアルバム」あたりの雰囲気が漂っている。
ジェイムズの歌声にも、かつての頃のクールな怒りというものを内包していて、
ときにメロディックなカークの抜群のギターワークとともに、スラッシュメタルと呼ばれていたころの
聴き心地を随所に取り戻している。ラウドすぎる音質も確信犯的で、この生々しいアナログ感は
大人になった現在の彼らの、変わらぬロックへの熱情を示しているのだろうか。ともかく久々の力作だ。
ドラマティック度・・7 けっこうスラッシュ度・・8 かつてのメタリカ風味度・・8 総合・・8
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MONSTROSITYRise to Power

アメリカのデスメタルバンド、モンストロシティーの2004年作
1992年デビューの中堅で、聴くのは久々なのだがまだ活動していたとは。
本作はおそらく4作目で、サウンドはVADERなどを思わせるオールドスタイルのデスメタル。
ツインギターのリフとブラスト入りで激しくたたみかけつつ、緩急のついた展開はテクニカルでもある。
スラッシーで重すぎない感触と、随所にメロディックなフレーズも盛り込んで、案外聴きやすいのも特徴。
そこそこブルータルでテクニカルな聴き心地の正統派のデスメタルが好きな方はぜひ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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MONSTROSITY「Spiritual Apocalypse」

アメリカのデスメタルバンド、モンストロシティーの2007年作
今作ではさらにテクニカル路線が強まり、ブルータルな突進力とともに
ドラマティックなスケール感が加わって、CRYPTOPCYばりの強力なサウンドだ。
荘厳な迫力とともにクールなギターリフと、随所にメロディックな質感も織り込んで
濃密なデスメタルサウンドを形成。NILEあたりが好きな方にも楽しめるだろう。
オールドスタイルのデスメタルを正統進化させたというべき力作デス。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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MORBID ANGEL「Altars of Madness」

デスメタルの帝王、モービッド・エンジェルの1st。1989作
リマスター、ボーナストラックに加え、デュアルディスクのDVDでは、
なんと1989年当時のライブ映像を収録とあって買い直しました。
2nd「病魔を崇めよ」での荘厳な雰囲気はまだなく、デスラッシュ的な若さと突進力が魅力。
リマスターで音質も向上していて、当時出てきた数あるデスメタルバンドの中でも
彼らにはピカイチの演奏と構成力があったことが、あらためて確認できます。
当時は怖かったドロドロのジャケも、よく見るとなかなか可愛かったり(笑)
DVDの方は1st発表直後のライブを収録。プロショットで画質、音質ともに良好。
まだ若いメンバーたちの勢い溢れる演奏が楽しめて、ファンなら見る価値ありです。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 買い直し価値あり度・・9 総合・・8
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MORBID ANGEL「Blessed Are the Sick」

アメリカのデスメタルバンド、モービッド・エンジェルの2nd。1991/2009作
「病魔を崇めよ」のタイトルで知られる歴史的名作のリマスター/DVDデュアルDisc盤。
本作は私が最初に聴いたデスメタル作品であり、そのときはジャケ買いをして聴いてみて
あまりの強烈さに理解不能であったが、やがてこれがデスの名盤だと理解することになる。
妖しくも得体のしれないノイジーなイントロに続き、重々しいギターリフとともにゆったりと始まり
ブレイクののちに激しくブラストが始まってゆく…ここはいつ聴いてもしびれるほど格好いい。
咆哮するデスヴォイスと、ジャケのイメージ通り、まるで地獄へ迷い込んだような世界観…
このおどろおどろしさは一度ハマったら快感になる。また、ただ激しいだけではなく、
テクニックのある演奏力と構築された楽曲、その展開力が音の説得力ともなっている。
このアルバム以降も、質の高い作品を生み出しつづけているこのバンドだが、自分にとっては
本作こそ永遠の最高傑作であり、デスメタルといえばまずこのアルバムなのだ。
デュアルディスクのDVD面には、メイキングやインタビューなど、貴重な映像を収録。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 暗黒度・・9 総合・・8.5
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MORBID ANGEL「COVENANT」

アメリカのデスメタルの帝王、モービッド・エンジェルの3rd。1993作
メジャーレーベルになっての1作目ということもあって音質が向上しており
歴史的名盤「BLessed are The Sick」に比べると、どろどろとした雰囲気はやや薄れているが、
その分しっかりと演奏を聴かせるという点で、雰囲気ものとしての前作との差別化になっている。
ピート・サンドヴァルのブラストビートに乗る、トレイ・アザトースの独特のギターリフ
そしてデビット・ヴィンセントの咆哮Voは、これぞモービッドエンジェル!という迫力がある。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・7 総合・・8
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MORBID ANGEL「Domination」

アメリカのデスメタルバンド、モービッド・エンジェルの4th。1995作
スラッシーな1stの作風から、2nd「病魔を崇めよ」では荘厳なる暗黒世界を描き出し
唯一無二の存在として語り継がれる、まさにデスメタル界の帝王たるこのバンド。
本作はのっけから強烈なブラストビートでたたみかけ、絡みつくようなギターリフを主体にした、
もっともデスメタルらしい作品と言えるだろう。エフェクトのかかったヴォーカルがやや惜しいが、
魔界を思わせる禍々しさと、迫力ある音圧で聴かせる濃密なアルバムだ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 魔界度・・8 総合・・8
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MORBID ANGELFormulas Fatal to the Flesh

アメリカデスメタルの帝王、モービッド・エンジェルの5th。1998作
脱退したデビット・タウンゼントに代わりスティーブ・タッカーを迎え、
3人編成となって作られた本作は、全編ブルータルの嵐というべき激しい作品となった。
オールドスタイルの雰囲気をぷんぷんさせたギターリフを乗せて、
ピート・サンドヴァルのマシンガンのような激速ドラムがたたみかけ、
魔界を召喚するかのような暴虐な歌詞とともに、デス声が咆哮する。
これぞモービッドサウンドというべき、見事なデスメタルアルバムである。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・9 魔界度・・9 総合・・8
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MORBID ANGEL「Gateways to Annihilation」

アメリカのデスメタル帝王、モービッド・エンジェルの6th。2000作
カエルの鳴き声から始まる本作は、スピードを抑えて徹底したヘヴィネスと
絡みつくような重厚なリフワークを押し出した、ダークでミステリアスなアルバムだ。
いつになく無機質な硬質感で叩かれる、ピート・サンドヴァルのドラムワークも
バスドラの1音までが実に素晴らしく、このバンドの核たる部分を支えている。
曲のテンポがミドル中心なだけに、これまで以上にギターリフの粘着性が脳を刺激
するように迫ってきて、デスメタル=スピードという概念を見事に打ち破ってくれる。
もちろん展開の中で激しくブラスト部分もあり、それがこれまでにない展開力をかもしだし
重厚でドゥーミーな部分とのコントラストとして上手く機能している。
ときおり聴かせるギターソロでのメロディも、不思議な浮遊感と狂気を感じさせ、
ジャケットワークのようなおどろおどろしい地獄めいた世界観を巧みに描き出している。
ドラマティック度・・8 遅いが暴虐度・・8 重厚度・・9 総合・・8.5
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MORBID ANGELHeretic

アメリカ産デスメタルの帝王、モービッド・エンジェルの7th。2003作
バンド活動20年を数えるベテラン中のベテランであるが、そのアグレッションは今だ衰えず。
アルバムごとにアルファベット並びのアルバムをつけるという洒落た試みも8作目で「H」まできた。
前作では、スピードよりもヘヴィネスに重点をおいた作りだったのだが、
今作はブラストビートもしっかりと聴かせる、ブルータリティと重厚さのバランスのとれたサウンドである。
もはや、モービッド節ともいうべきトレイ・アザトースのリフワークは、ときに無慈悲なまでに
硬質であるが、ときに聴かせるソロパートなどではミスティカルな世界観もかもし出しており、
ピート・サンドヴァルの激烈にして正確無比なドラミングも、このバンドの欠かせざる魅力である。
彼らに影響を受けたNILEなどの後続バンドも台頭してきたが、元祖であるこのバンドも
まだまだ現役だと知らしめるだけの作品だ。なお、2CD盤の2枚目は、ヴォーカルレスのデモ演奏を収録。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 重厚度・・8 総合・・8
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Morbid Angel「Illud Divinum Insanus」

デスメタルの帝王、モービッド・エンジェルの2011年作
前作から8年ぶり、スタジオ作としては7作目。オリジナルメンバーのデヴィッド・ヴィンセントが復帰、
反対にドラムのピート・サンドヴァルは腰の手術からのリハビリのため、いったんバンドを離脱しており、
臨時メンバー的にDIVINE HERESYのティム・ヤングが参加している。さて、サウンドの方はのっけから
なにやらインダストリアル風味で、あれれ?となるが、3曲めからは、デスメタルとしての本領発揮、
強烈なブラストビートと、トレイ節ともいうべきギターリフでたたみかけるサウンドに溜飲を下げる。
随所にモダンな硬質感を匂わせていて、これまでのファンからすると違和感もあるかもしれないが、
じっくり聴いていれば、知的で荘厳な邪悪ともいうべきモビエンらしさは楽曲の内面にしっかりと感じられ、
これも彼らの作品なのだと納得する。ただ音のみで聴くブルデス好きには問題作となるかもしれない。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 モダン風味度・・8 総合・・8
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MORGOTH「ODIUM」

ドイツのデスメタルバンド、モーゴスの3rd。1993年作
90年代は意外と少なかったドイツ産ののデスメタルバンドとして、わりと知名度もあったこのバンド。
一般的には前作Cursed」が最高作とされるが、本作はむしろデスラッシュ風味の傑作である。
前作までのダークな世界観から、ややドライになった作風ながら、むしろリフの切れ味は増していて
ザクザクとした硬質なサウンドが気持ちよい。ときおりメロディのあるフレーズを覗かせるのも
ヨーロッパのバンドらしい。デスメタルとして聴くにはやや物足りないが、スラッシュ好きにはたまらない1枚。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 むしろデスラッシュ度・・8 総合・・8
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NECRODEATH「ton(e)s of hate」
イタリアのデスラッシュバンド、ネクロデスの5th。2003作
SADISTの前身バンドとして活動していたことで知られるバンドだが、
そのSADISTを脱退したDrのペソを中心に復活して、これが3作目となる。
サウンドは古き良き王道の疾走スラッシュを基本としつつ、
絡みつくようなギターリフと、緩急を取り混ぜた展開で聴かせる。
ブラックメタル的なヴォーカルのガナり声と、ダークなリフによって
いかにもイタリアらしいどろどろとした世界観を形作っている。
演奏力も高く、初期のKREATORを思わせるようなスラッシュサウンドを楽しめる。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・8 ダーク度・・8 総合・・7.5
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NEVERMOREDead Heart, in a Dead World
アメリカのヘヴィ・ダークメタルバンド、ネヴァーモアの4th。2000作
以前に5thを聴いた時は、ヘヴィさが前に出て楽曲の持つドラマティックな魅力が
やや伝わってこなかったのだが、このアルバムはもう少し分かりやすくてなかなか良い。
ザクザクとしたリフ攻勢をメインにしたサウンドは、オールドなスラッシュメタルと
モダンなヘヴィロックの両面を併せ持ち、そのダークで無機質な世界観を表現している。
SANCTUARYのメンバーがいることもあってか、リフや展開力には知的さもあり、
単なるヘヴィなミドルスラッシュというのとも違う、このバンドならではの感触を伝えてくる。
ドラマティック度・・8 重厚度・・8 ダーク度・・8 総合・・7.5
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NEVERMORE「ENENIES OF REALITY」
アメリカのダークメタルバンド、ネヴァーモアの5th。2003作
かつてSANCTUARYというバンドで2枚のアルバムを残したメンバーたちによるバンド。
スラッシーで時にデスメタルを思わせるギターリフを中心にした、
ダークかつヘヴィな混沌とした雰囲気のサウンドだ。
リフだけでなく時には叙情性を聴かせるギターのセンスが抜群で
単なるスラッシーなヘヴィメタルにはなっていないところがこのバンドの特徴。
ドラマティック度・・7 ヘヴィ&ダーク度・・8 ギターリフ度・・9 総合・・7.5

NEVERMOREThis Godless Endeavor

アメリカのヘヴィ・ダークメタルバンド、ネヴァーモアの6th。2005作
今作はのっけからスラッシーな疾走で幕を開けるかなりのインパクト。
硬質なギターリフは相変わらずセンスよく、そして今作ではソロパートでのメロディも効果的で、
たたみかける押しのヘヴィさと歌を含めた叙情性とのコントラストもくっきりとした。
ツインギターの絡みはときにメロデスのように流麗で、甘くなりすぎない程度に耳に心地よく、
それぞれの楽曲もこれまでになく作り込まれているという印象。
重厚でスラッシーでありながらも聴きやすいという、絶妙のバランスを身に付けた本作は、
間違いなくバンドの最高作たる一枚に仕上がっている。
ドラマティック度・・8 重厚度・・8 ダークな叙情度・・8 総合・・8
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Nevermore「The Year Of The Voyager」
アメリカのダークメタルバンド、ネヴァーモアのライブアルバム。2008作
モダンなへヴィさで聴かせるダークなスラッシュサウンドが通好みの人気を誇るこのバンド、
本作は2006年のドイツ、ボーフムでのステージをCD2枚に収録したライブアルバムだ。
1st〜6th+EPからまんべんなく選曲された楽曲は、アルバム以上に生々しい演奏で、
むしろ格好よくなっている。後にMEGADETHに加入するクリス・ブロデリックも参加し、
ツインギターのリフを主体に、ダークかつ重厚に聴かせるサウンドはじつに見事。
最近の若手のようにモダン化しずぎておらず、ギターフレーズも含めて
ヘヴィメタルとしての絡みつくような湿りけを残しているのもいい。
ダークスラッシュ度・・9 ライブ演奏・・8 重厚度・・8 総合・・8
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Nevermore「The Obsidian Conspiracy」

アメリカのダーク・スラッシュ メタルバンド、ネヴァーモアのアルバム。2010作
2005年のThis Godless Endeavorは、バンドの最高作ともいうべき出来であったが、
5年ぶりとなる本作は、古き良きスラッシーな感触を強めた傑作に仕上がっている。
これまでのモダンなヘヴィネスをいくぶん抑え、代わりにドラマティックな質感の叙情が増し、
ずいぶんと聴きやすくなっている。ツインギターのリフ、フレーズの重ねはセンス抜群で、
ミドルテンポが主体であるがダークなスラッシュとしての重厚さにあふれている。
ドラマティック度・・8 ダーク度・・8 重厚度・・8 総合・・8
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NILEAmongst the Catacombs of Nephren-Ka
アメリカのデスメタルバンド、ナイルの1st。1998年作
バンド名やジャケからして、いかにも「エジプト!」といった感じだか、
後のアルバムに比べるとまだアラビアンな要素が楽曲に溶け込んでいないので、
曲自体は普通の暴虐デスメタルの質感。ときおり垣間見せるそれ風のフレーズや
曲間のシンセやSEなどが古代エジプト調の雰囲気をかもしだしているが、
イメージの構築に曲がまだ追いついていないようで、スケール感はやや足りない。
もちろんMORBID ANGEL直系のデスメタルとしてはかなりの出来だ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・9 エジプト度・・7 総合・・7.5
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NILEBlack Seeds of Vengeance」

古代エジプト風デスメタルバンド、ナイルの2nd。2000作。
演奏、楽曲とも前作から格段のスケールアップを果たした。
初期のMORBID ANGELを思わせる暴虐かつ邪悪な雰囲気をまき散らしつつ
演奏は非常にタイトかつテクニカル、そして彼らの目指す中東、チベット、エジプト的な世界観が
楽曲と有機的に融合しだしたことで、音の説得力がぐんと高まっている。
オリエンタルで秘教的な感触と、聴き手にイメージを喚起する世界観の強度が上がり、
ブルータルでありながら雰囲気ものでもあるという凄まじいエクストリームミュージックとなっている。
ドラマティック度・・9 暴虐度・・9 雰囲気度・・8 総合・・8 ◆メタル名盤特選入り
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NILE「In Their Darkened Shrines」

古代エジプト風デスメタルバンド、ナイルの3rd。2002作。
古代エジプトのイメージをデスメタルと融合したユニークなサウンドを作るこのバンド。
基本は前作の延長上ながら、今回は曲のアレンジがさらに細やかになり、
とくにドラムにおける手数の多さと、リズムチェンジなどが際立っていて
ブルータルでありながらも非常にテクニカルなサウンドになっている。
バックの効果的なシンセの使い方も、ときにサウンドを荘厳にしているが
雰囲気ものとしては前作の方が上か。ただし暴虐テクニカルなのはこちら。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・10 テクニカル度・・9 総合・・8
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NILE「Annihilation of the Wicked」

古代エジプト風デスメタルバンド、ナイルの4th。2005作
ドラマーが交代し、ギターのリフの絡みも若干メロディアスになり、聴きやすさが増している。
もちろん、ブルータルに疾走しつつ、楽曲は緩急自在でたたみかけてくれるのだが、
ミドルテンポのパートが増えたことでMORBID ANGEL的な雰囲気がより強まった感がある。
彼らの標榜するエジプト的なイメージの構築という点ではやや物足りないかもしれないが、
曲中の荘厳な雰囲気作りが見事で、デスメタルアルバムとしての完成度は相変わらず高い。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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NILEIthyphallic

アメリカのエジプト風デスメタルバンド、ナイルの5th。2007作
毎回、ブルータルな轟音と、深遠かつ難解な歌詞による世界観で、
濃密なデスメタルを聴かせてくれるこのバンド。今作も総じて変わらぬ内容で安心印のブルデスである。
ただ、スローパートを増やすとともに効果的なシンセの使用は、これまで以上に荘厳で
神秘的な世界観を描き出しており、ブラストしまくり激速爆音の中にも聴きやすいギターリフや
ちょっとしたメロディを覗かせる部分などもあり、全体的な音のまとまりが良い気がする。
ラストの10分の大曲も彼らのコンセプチュアルな持ち味が効いていて、ただ暴虐なだけではない。
同時期に出たベスト盤とともに、このバンドのさらなる飛躍と認知度の向上を願うものである。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 荘厳度・・8 総合・・8
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NILE「LEGACY of the CATACOMBS」
アメリカのデスメタルバンド、ナイルのベストアルバム。2007作
古代エジプトをテーマにかかげ、深遠な歌詞内容とミステリアスな世界観を背景に、
変わらぬ激烈なサウンドでこれまでに5枚のアルバムを発表しているこのバンド。
これは1st〜4thまでのアルバムから各4曲ずつ、全12曲を選曲したベストアルバムであるが、
正直、どのアルバムも激烈にブルータルでブラストビートとデス声咆哮の嵐で、
違いという違いはあまりない(笑)…ただし、やはりサウンドと演奏の説得力は、
2nd以降に格段に高まっており、カール・サンダースの書くディープかつ探究的な歌詞とともに、
その暴虐にしてミスティックな雰囲気は構築を強化、完成していったのだろう。
本盤には残念ながら歌詞カードがないので、これを聴いて興味をもった方は
ぜひ各アルバムを手にとり、その恐るべきエジプト探究の精神を、歌詞と解説からも感じて欲しい。
DVDにはPVを3曲収録。低予算な映像ながらバンドの演奏風景が見られるのは貴重だ。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・9 古代エジプト度・・9 総合・・8
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NILE「Those Whom the Gods Detest」

アメリカのデスメタルバンド、ナイルの6th。2009作
古代エジプトの世界観を徹底的に追求したこのバンドもデビューから早10年、
本作はベストアルバムを挟んで2年ぶりのアルバムとなる。
今作も今までどおり、激烈にブラストビートでたたみかけながら、
テクニカルな緩急を織りまぜて、濃密なサウンド聴かせてくれる。
曲間のSEやミスティックなコーラスなども含めて、世界観の構築ぶりは見事。
もはや単なるデスメタルの枠を超えた、エジプティアン・デスというべきものである。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 エジプト度・・8 総合・・8
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KARL SANDERSSaurian Meditation

NILEカール・サンダースによるソロ作。2004作
ナイルではエジプトをモチーフにした激烈なデスメタルサウンドをやっている彼だが、
この作品ではなんとメタル色のない本格的なエジプト音楽に挑戦している。
アコースティックギターに民族楽器のバグラマ、シンセ、パーカッションなどによる
静謐感のただようサウンドは、ときおりアラビックな雰囲気もかもしだしつつ、
古代エジプトの神々や伝説をテーマにした神秘的な世界観を描き出している。
メタルリスナーには退屈かもしれないが、中近東、エジプト色の漂う異国的な空気に浸れる作品。
ドラマティック度・・8 メタル度・・1 エジプト度・・9 総合・・7.5
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KARL SANDERSSaurian Exorcisms

デスメタルバンドNILEカール・サンダースによるソロ作。2009年作
ナイルでは激烈なデスメタルをやっているが、本作はエジプトをモチーフにした静謐なサウンドで、
パーカッションのリズムに詠唱のなようヴォーカルを乗せ、シンセによる神秘的な味付けとともに
古代の儀式を思わせるような妖しい世界観を描いている。メタル色は皆無だがじっくり浸れる作品だ。
神秘的度・・8 メタル度・・1 エジプト度・・9 総合・・7.5
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OBITUARYSlowly We Rot/Cause of Death

アメリカのデスメタルバンド、オビチュアリーの1st/2ndカップリング盤。1989/1990年作
フロリダを代表するデスメタルバンドの筆頭だある彼らだが、デビュー作である1stの時点では
スラッシュメタル的な質感が強く迫力の点ではまだまだ。ただ、彼らの特徴であるギターリフにおける
絡みつくようなヘヴィさと、爬虫類的なわめき声ヴォーカルは現時点でも充分に特徴的である。
2ndはギターにジェイムズ・マーフィーが参加、サウンドの構築性がぐっと上がってきていて、
おどろおどしさの中にもメロディを含んだギターフレーズがコントラストになっている。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 ヘヴィなうねり度・・8 総合・・8
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OBITUARYEnd Complete/World Demise

アメリカのデスメタルバンド、オビチュアリーの3rd/4thカップリング盤。1992/1994年作
フロリダを代表するデスメタルバンドの初期の最高作と名高い3rdは、
20年がたった今になってあらためて聴くと、絡みつくようなギターリフと
スラッシーに疾走しつつもドゥーミィなうねりのような質感がとても気持ちよく
彼らがただ激しいだけのデスメタルとは一線を画していたことがあらためて感じられる。
4thでは、いくぶんモダンになったヘヴィさで、ひときわギターリフの重厚さが強まっている。
曲はミドルテンポ主体ながら、ダークな迫力は充分。このバンドの個性がもっともよく現れた力作だ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 ヘヴィなうねり度・・8 総合・・8
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OBITUARYBack From the Dead
アメリカのデスメタルバンド、オビチュアリーの5th。1997年作
スピードは普通のスラッシュ程度の激しさなのだが、ストーナーやドゥームにも通じる
独特のうねりと生々しいギターリフでダークなヘヴィネスを描き出すのは彼らの個性だろう。
デスメタルとして聴くのではなく、独特のダークメタルとして楽しむバンドなのだ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 ダークなヘヴィネス度・・8 総合・・7.5
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OBITUARY「Frozen in Time」

アメリカのデスメタルバンド、オビチュアリーの6th。2005年作
前作Back From the Deadから8年ぶりとなるアルバムであるが、
アンドレアス・マーシャルによるジャケも含めて、サウンドはさらに往年の雰囲気に近づいており、
おどろおどろしくダークなうねりを聴かせる、まさにオビチュアリー風デスメタルである。
生々しく絡みつくようなギターリフに、ダーティな吐き捨てヴォーカル、
暴虐さよりもドゥーミィな暗さを漂わせた作風はやはり唯一無二である。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 ダークなヘヴィネス度・・8 総合・・8
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OBITUARYXecutioner's Return」

アメリカのデスメタルバンド、オビチュアリーの7th。2007年作
飲酒運転で実刑判決を受けたアレン・ウェストの後任に、Deicideを脱退したラルフ・サントーラが加入、
サウンドは前作までのうねりの効いたダークなデスメタルに、ラルフのテクニカルなギターソロが加わって
ある種、OBITUARYらしからぬメロディがやや唐突にも思えるが、それはそれとして楽しめる。
こもり気味のドラムの音が古き良き時代のデスメタルを思わせ、アンドレアス・マーシャルによる
ジャケとともになつかしいような時代性を感じてしまう。激しさよりもおどろおどろしいデスメタルです。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 ダークなうねり度・・8 総合・・8
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OBITUARY「Darkest Day」

アメリカのデスメタルバンド、オビチュアリーの8th。2009年作
2005年に8年ぶりとなる復活作を出してから、バンドは順調に活動を続け本作が8作目となる。
前作でラルフ・サントーラ(MILLENIUM〜DEICIDE)がバンドに加入し、正式にメンバーに迎えてのアルバムとなる。
その爬虫類系のヴォーカルも含めてUSデスメタルでありながら、どこか粘着的なサウンドと
ダークな雰囲気はかつてのままで、ただ激しいだけでなく、古き良きスラッシーな質感をしっかり残しているのが嬉しい。
その中でサントーラの巧みなギタープレイは要所でギラリと光っており、この稀代のテクニカルギタリストが
このバンドにおいてもサウンドの質を一段高める、いわば職人的な役割を果たしているのが分かる。
どことなくストーナー色もあるギターリフとミドルテンポで聴かせるオールドメタルなスタイルは、
デスメタルとして聴くとやや激しさが足りない気もするが、ダークなヘヴィメタルとしては充分に楽しめる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 古き良きうねり度・・9 総合・・8
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ONSLAUGHT 「KILLING PEACE」
イギリスのスラッシュメタルバンド、オンスロートの復活作。2007作
80年代に3枚のアルバムを出して消えたこのバンド、20年の時をへてまさか復活するとは。
過去のアルバムは確か2ndを聴いていたような気がするが、
なにしろ昔のことなので手元には音源もない。なので比べられないのだが、
やはり音質的にも弱かった昔の作品よりは、スラッシーな硬質感が漂っている。
王道のスラッシュリフで疾走する、まさに往年のサウンドにはおもわずにんまりだ。
ただ、昨今より激しいバンドを聴いている若者に受けるとは思えないし、
このバンドならではの強烈な個性というのもあまりない気がするので、
復活を喜ぶオールドリスナーの内輪以外でどこまで盛り上がれるかはやや疑問だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 オールドスラッシュ度・・9 総合・・7.5
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OVERKILL「The Electric Age」

アメリカのスラッシュメタル、オーバーキルの2012年作
80年代から活動する大ベテラン、最近の作品はチェックしていなかったが、おそらく17作目くらいだろうか。
切れ味のよいギターリフと独特のハイトーンのダミ声ヴォーカルとともに疾走するスラッシュメタルは
本作においてももちろん健在で、オールドスタイルの誇りを漂わせる力強いサウンドを繰り広げている。
全盛期と比べても勢いは衰えるどころか、パワフルさの点でも現在の方が勝っているのではと思わせる。
若手のスラッシュ系新人が続々と出てくる現在においても、ベテラン健在とリスペクトされるに足る内容だ。
ドラマティック度・・7 パワフル度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8
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PARADOX「Heresy」

ジャーマンスラッシュバンド、パラドックスの2nd。1989作
80年代ジャーマンスラッシュの裏傑作とも言われる作品で、
当時の玉石混合のマイナースラッシュ系の中では当たりの1枚であった。
叙情的なイントロから、ツインギターのフレーズと、スラッシーなリフで疾走開始、
ジャーマン特有の湿りけを含んだ質感は初期のBLIND GUARDIANにも通じる。
やはり1曲目のタイトル曲の出来が素晴らしく、中間部の静かなパートでの美しさなど、
コンセプト的なドラマティックさが光っている。2曲目以降はインパクトのあるナンバーは
さほどないのだが、80年代ヨーロッパのスラッシュ作品としてはやはり傑作の部類だろう。
バンドは2000年に復活をとげるまで、本作を最後に10年の眠りにつくことになる。
リマスター盤には、デモ音源2曲とライブ映像1曲をボーナス収録
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8
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PARADOX「COLLISION COURSE」

ドイツのスラッシュメタルバンド、パラドックスの復活作。2000作
かつて「HERESY」というジャーマンスラッシュの名作アルバムを残して消えた
あのパラドックスがなんと11年ぶりに復活した。これはびっくりだ!
ジャケ裏の写真は今やおっさんになった元スラッシャーの写真が…哀愁です。
サウンドの方は歳にもめげずなかなかパワフルでよいカンジ。
かつてを思わせるメロディアスなツインギターでザクザクと疾走しております。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・8 まだ頑張れます度・・8 総合・・7.5
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PARADOX「Electrify」

ドイツのメロディック・スラッシュメタルバンド、パラドックスのアルバム。2008作
前作から8年ぶりとなる本作も、熱きオヤジ魂が炸裂だ!
サウンドはスラッシュというよりは、むしろドラマティックな質感が増していて、
ツインギターで聴かせる重厚なメロパワとして普通に楽しめる。
かつてのアルバム「Heresy」にも通じるミステリアスな雰囲気とともに、
薄暗いメロディを感じさせる楽曲は、オールドスタイルの魅力をしっかりと伝えてくれる。
もちろんスラッシーに疾走するナンバーもあり、ザクザクのリフに首を振りつつ
ジャーマン特有の翳りある哀愁を感じ取ることができる。そんなアルバムだ。
ドラマティック度・・8 スラッシー度・・7 ダークなメロパワ度・・8 総合・・8
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PARADOX「Riot Squad」

ドイツのスラッシュメタルバンド、パラドックスのアルバム。2009作
2000年の復活作から、前作「Electrify」までは8年もの月日が流れたが、
今作はなんと1年という短い期間で新作を出してきた。えらいよ、オヤジスラッシャー!
今回はよりシンプルな疾走感で爽快なスラッシュメタルを聴かせつつ、
このバンドの特徴であるダークな湿りけある雰囲気もしっかり残していて
ツインギターのフレーズによるジャーマンメタル的なドラマティックさもGoodです。
これくらいメロディがあれば、スラッシュ苦手なリスナーにも楽しめるでしょう。傑作。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 ジャーマンスラッシュ度・・9 総合・・8
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PestilenceSpheres」

オランダのデスメタルバンド、ペスティレンスの4th。1994年作
激しいスラッシュメタルだった1stから、2ndになるとテスメタル色を増し、
さらに3rdになるといくぶんメロディを含んだ知的なサウンドへと深化、
そして本作ではプログレッシブな要素がさらに強まってきていて、
変則リズムを含んだテクニカルな展開などは、DEATHあたりに近い雰囲気となった。
ヴォーカルのわめき声のDEATHのチャック・シュルディナーになんとなく似ている。
随所にシンセアレンジを効かせつつ、個性的なギターのリフとフレーズにより、
硬質でありながらどこかスペイシーな浮遊感のあるサウンドになっているのが面白い。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 知的デス度・・8 総合・・8
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PESTILENCE「Resurrection Macbre」
オランダのデスメタルバンド、ペスティレンスの復活作。2009作
80〜90年代に4枚のアルバムを残して解散したと思っていたが、なんと15年ぶりに復活、
ここに新作を発表した。スラッシュ風味のデスメタルという初期のテイストをしっかり残しつつ
現代的なヘヴィさをまとわせたクールなリフで疾走する、なかなかの力作だ。
吐き捨て型のヴォーカルはやや一本調子だが、ダークでミステリアスな雰囲気は
かつてのままで、アメリカ産バンドとは異なるヨーロピアンなスラッシュ/デスが楽しめる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 オールドデス度・・8 総合・・7.5
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PESTILENCEDoctrine

オランダのデスメタルバンド、ペスティレンスの復活2作目。2011作
80〜90年代に4枚のアルバムを残し、その後2009年に15年ぶりに復活を果たした、
スラッシュ風味のデスメタルという前作のスタイルから、今作ではよりブルータルになり、
ツインギターの重厚なリフを乗せて疾走、激しいドラムとともにヘヴィにたたみかける。
随所にクールなテクニカルさを織り込んだり、甘すぎないフレーズをまぶしつつ
あくまでオールドスタイルの絡みつくようなデスメタルを聴かせてくれる。
粘着質のわめき声ヴォーカルを含めて、OBITUARYあたりにも近い感触だ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 オールドデス度・・8 総合・・8
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PSYCROPTIC「Ob (Servant)」

オーストラリアのテクニカル・デスメタルバンド、サイクロプティックの4th。2008作
一時期はコア系バンドに押され、正統派のデスメタルバンドは消えかけていたが、MESHUGGAH
CRYPTOPSYなどの活躍もあってか、最近ではテクニカルなブルデスバンドが増えてきた。
このバンドもそのひとつで、なかなかクオリティの高いブルータルデスメタルをやっている。
ブラストビートで強烈に疾走しながら、テクニカルな切り返しやブレイクを多用し、
オールドデスメタルの質感と、ある程度のモダンな感覚をバランスよく取り入れてて、
これがなかなか格好よい。ギターリフも往年のバンドをよく研究しているような感触で、
コア系のモダンさに逃げないセンスがよろしい。久々にいいデスメタルが聴けた。
ドラマティック度・・7 ブルータル度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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RavenWoodsEnfeebling the Throne

トルコのデスメタル、レイヴンウッズの2011年作
ターキッシュデスメタルというのも珍しいが、クオリティはこれがなかなか高い。
ブラストビートで激烈にたたみかける迫力と、かもしだすダークな荘厳さは、
たとえばVADERBEHEMOTHなどと比べても、まったく引けをとらない。
ツインギターのリフはときにテクニカルで、随所にアラビックなフレーズも覗かせるなど
そのセンスの良さも光っている。土着性を活かしたドラマティックなデスメタル傑作!
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 荘厳度・・8 総合・・8
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REVOCATIONExistence Is Futile

アメリカのテクニカル・スラッシュメタル、レヴォケーションの2009年作
ギター、ベース、ドラムのトリオ編成で、激しく突進しつつも展開力のある
テクニカルなスラッシュメタルをやっている。クールなギターリフとともに
随所にメロディックなフレーズも織りまぜて、古き良きスラッシュの格好よさと
モダンな硬質感を同居させた、じつに質の高いサウンドだ。知的なアレンジ力に
プログレッシブといってもいい構築センス、そして激しさを併せ持った傑作アルバム。
ドラマティック度・・8 スラッシー度・・8 構築度・・8 総合・・8
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REVOCATIONChaos of Forms

アメリカのテクニカルスラッシュメタル、レヴォケーションの2011年作
前作同様、切れ味の鋭いリフを乗せて疾走するデスラッシュ的な突進力に
モダンなテクニカルさを備えたサウンドは、オールドスラッシュの質感を残しつつも
随所にプログレッシブな展開力を覗かせる、その思い切りの良いアレンジが素晴らしい。
激しさの中にもメロディックな味わいや洒落たフレーズを入れる余裕と知的なセンスが
聴き手をにやりとさせる。単なるスラッシュではない、器の大きさを感じさせるバンドである。
ドラマティック度・・8 スラッシー度・・8 構築度・・8 総合・・8
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SADUS「A VISION OF MISERY」
アメリカのスラッシュメタルバンド、セイダスの1992年/2003作
ベイエリアスラッシュシーンの中でも通好みのバンドとして知られるこのバンド。
ザクザクのリフと吐き捨てヴォーカルで疾走するスタイルながら、
ブレイクや唐突な緩急をつけた混沌とした展開はなかなか変態的で楽しめる。
また、後にDEATHやTESTAMENTでも活躍するスティーヴ・ディジョージオのベースプレイは
ややもするとドタバタとしたB級スラッシュになりがちなサウンドの中で異彩を放っている。
今で言うテクニカルスラッシュの先駆けか。90年代初頭のヘンタイスラッシュをリマスターで。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 変態スラッシュ度・・8 総合・・7.5
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SILENT SCYTHE「SufFer In SileNce」
スウェーデンのデスラッシュバンド、サイレント・サイスの2004年作
AT THE GATESを思わせるリフで疾走しつつ、ヴォーカルはスクリーム系のノーマルヴォイス、
オールドなメロディックデスやデスラッシュ的な雰囲気に加え、モダンなヘヴィロック風味も感じられる。
若手ながらツインギターの絡みにはセンスを感じるし、ときにIN FLAMESのメロディや、
あるいはMETALLICAをはじめ古き良き80'sメタル風の質感も垣間見せたりと、
曲のバラエティが豊かだ。ラスト曲はアコースティックの土着音楽で意表を突いてくるし。
反面、これだというパンドの確固たる方向性がないのが今後の課題か。
地味すぎるジャケも損をしている。個人的にはオールドなデスラッシュを目指していって欲しい。
ドラマティック度・・8 デスラッシュ度・・7 メロデス度・・7 総合・・7.5
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SLAYER 「Reign in Blood」

アメリカのベテランスラッシュバンド、スレイヤーの3rd。1986作
無機質かつ硬質なリフで聴かせる本作は、暗黒めいたジャケのイメージと相まって、
このバンドの名を世界中に知らしめることになった歴史的傑作である。
ともかく、徹頭徹尾スラッシーに疾走する強烈なサウンドは、
後のKREATORやVADERをはじめ、多くのバンドたちに影響を与えた。
デイブ・ロンバードの迫力あるドラムもサウンドの説得力を高めており、
全10曲で30分弱という短さだが、濃密なスラッシュサウンドがめいっぱい詰まった作品だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 スラッシュ度・・10 総合・・8
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SLAYER「Diabolus in Musica」

スラッシュメタルの帝王、スレイヤーの7th。1998作
モダンなヘヴィさを取り入れつつも、スラッシーな迫力をしっかりと残したスタイルは
「REIGN IN BLOOD」の頃の無慈悲なまでの強烈さはないものの、
ツインギターの巧みなフレーズと硬質なリフによる説得力は、さすがの貫祿である。
グルーヴィなアンサンブルを取り入れたヘヴィロック質感もあるのだが、
あくまでもダークな世界観を貫き、緊張感に溢れたモダン・スラッシュの力作だ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 モダンスラッシュ度・・9 総合・・8
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SLAYER「God Hates Us All」
スラッシュメタルの帝王、スレイヤーの8th。2001作
ジャケやタイトルが表す通り、本作はより邪悪かつアグレッシブな怒りに溢れた
スレイヤーサウンドが戻ってきている。エッジの効いたオールドスタイルの硬質なリフと
咆哮するヴォーカルを乗せて疾走する様は、まさにスラッシュ界の帝王である。
ミドルやスローテンポでのヘヴィネスを活かしつつ、前作で取り入れたモダンさを残しながら、
力強いスラッシュメタルを聴かせる。ギターリフの面白さでは前作に軍配か。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 モダンスラッシュ度・・9 総合・・8
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SLAYER「Christ Illusion」

スラッシュメタルの帝王、スレイヤーの9th。2007作
オリジナルドラマーのデイヴ・ロンバードが復帰し、ジャケのイメージも含めて
かつてのファストで異端的なスレイヤーが蘇ったようなアルバム。
のっけから往年を思わせる切れ味のリフと強力な疾走で聴かせる、
ハードコアスタイルの激烈なスラッシュサウンドが炸裂。
これでもかというようにたたみかけてくる無慈悲なまでの音圧は、
かつての名作「REIGN IN BLOOD」を思わせる凄まじい勢いがある。
ドラマティック度・・7 疾走度・・9 スラッシュ度・・9 総合・・8
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SLAYER「World Painted Blood」
スラッシュメタルの帝王、スレイヤーの10作目。2009作
デイヴ・ロンバードが復帰して話題を呼んだ前作は、ハードコアスタイルの
激烈なスラッシュサウンドで、かつての「REIGN IN BLOOD」の頃を思わせる勢いがあったが、
本作はのっけからミドルテンポで始まり、おやと思うが、2曲目以降は古き良きスラッシュメタルとしての
変わらぬ音を聴かせてくれてひと安心。正直、楽曲自体にもはや新鮮味はないのだが、
これがスレイヤーと思える人にはいいアルバムだろうし、新機軸を求める人には物足りないだろう。
音質的にもやや軽め…というか古めかしい感じがして、破壊的な強烈さはあまり感じられない。
ドラマティック度・・6 疾走度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・7.5
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SOILENT GREEN「A Deleted Symphony for the Beaten Down」

アメリカのグラインド・コア系デスメタルバンド、ソイレント・グリーンのアルバム。2001作
激烈に疾走するブルータルなサウンドながら、変則的なリズムチェンジを取り入れるなど、
緩急のつけられた楽曲には知的な冷徹さも感じられ、絡みつくようなリフには
どことなくMORBID ANGEL的なミステリアスさも漂わせている。ブラストビートも爽快だ。
ちょうどオールドデスメタルとモダン化するデスコアの中間という雰囲気で、ヘヴィでありつつ
ときにドゥーミーなギターリフは説得力も充分。ストーナーロックのデスメタル風味という感触もある。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 ヘヴィリフ度・・8 総合・・8
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SODOM「'TIL DEATH DO US UNITE」

ドイツのスラッシュメタルバンド、ソドムの8th。1997作
KREATORDESTRUCTIONとともに80年代から活動を続け、
ジャーマンスラッシュ三羽ガラスともいわれる彼らだが、この3バンドの中では
一番明快かつ単純な突進型スラッシュをやっているのが彼らだ。
聴くのはたぶん1992年の「Tapping the Vein」以来だろうか。
印象はあまり変わらない、ザクザクリフで疾走突進するサウンドだ。
彼らの場合、ジャーマンらしい湿りけはほぼ皆無で、今作では
MOTORHEADを激しくしたようなダーティな質感でたたみかけている。
ところで現在この妊婦ジャケは海外盤では差し替えになっているらしい。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・7.5
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SODOM

ジャーマンスラッシュのベテラン、ソドムのアルバム。2006作
かつては疾走一辺倒のハードコアなスラッシュメタルであったこのバンドだが、
デビューから20数年を経て、本作ではただ激しいだけでなく
しっかりとした重厚なリフで聴かせる力作となっている。
もちろん彼らの持ち味であるマシンガンのようにたたみかける勢いも衰えは見せず、
そこにベテランのみがかもしだせる説得力が、ある種のドラマティックさとともに加わっている。
バンド名をセルフタイトルにした意気込みが伝わって来る、ソドムの集大成的なアルバムだ。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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SODOM「Final Sign of Evil」
ジャーマンスラッシュのベテラン、ソドムの2007年作
1984年のデビューミニ「IN THE SIGN OF EVIL」を未発曲とともに新たに再録した作品。
オリジナルメンバーである、クリス・ウィッチハンター、グレイブ・バイオレイターが参加し
こもり気味の音質も含めて往年の雰囲気を完全に再現している。
楽曲自体はいわゆるスラッシュというよりはVENONあたりから受け継がれた
ダークなメタル(当時はブラックメタルと呼ばれた)という感じで、ヨレ気味のクリスのドラムなども、
最近のリスナーにはえらく古くさいものに聴こえるだろう。個人的にはにやにやしてしまう。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・7
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SPACE EATERAftershock

セルビアのスラッシュメタルバンド、スペース・イーターの2nd。2010年作
ツインギターのリフで疾走する古き良きスタイルのスラッシュメタルサウンド。
1st発表後にVoが死去し、それを乗り越えての2作目ということで非常に気合が感じられ、
EXODUS+ARTILLERYというような、つまりベイエリアのザクザク感にヨーロピアンな質感を加えた
じつに勢いのあるスラッシュメタル聴かせてくれる。リフはもちろん格好いいのだが、
随所にメロディックなソロを聴かせるなど、ギターのセンスもなかなかのもので、
単に突っ走るだけでなく楽曲にはフックがある。往年のスラッシュ好きはぜひチェック。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 往年のスラッシュ度・・9 総合・・8
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SPAWN OF POSSESSION「Cabinet」

スウェーデンのデスメタルバンド、スポーン・オブ・ポゼッションのアルバム。2003作
ジャケの雰囲気はまるで90年代初頭のマイナー系デスメタルのようだが、
そのサウンドもかつてのオールドスタイルを踏襲したようなテクニカルなデスです。
ブラスト入りの激しいリズムと、どこかなつかしいような吐き捨てデスヴォイスは、
Malevolent Creationや、SUFFOCATIONMonstrosityなどを思わせる雰囲気。
最近のバンドのようなモダンさは皆無で、なんとなく昔っぽいスネアドラムの音も含めて
アナログ的なレトロさと、有機的な質感があるのもよい。オールドデスメタル好きはチェック!
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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SPAWN OF POSSESSION「Noctambulant」

スウェーデンのデスメタルバンド、スポーン・オブ・ポゼッションの2nd。2007作
前作もなかなか強力なテクニカルデス作品であったが、本作ではブラストする激しいデスメタル質感と
テクニカルな展開力とともに、モダンな雰囲気が備わってきた。ブレイクを多用したせわしないリズムに
スイープによる早弾きギターが重なる雰囲気は、Braindrillなどにも通じるものがあるだろう。
オールドなデスメタル風味であった前作よりも、現代的な硬質さとキレ味がついたことで、
テクニカルなデスコア好きのリスナーにも対応。聴いていてヘトヘトになる強力作。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・8 ヘンタイ度・・8 総合・・8
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Spawn of Possession 「Incurso」

スウェーデンのデスメタルバンド、スポーン・オブ・ポゼッションの3rd。2012年作
過去2作も濃密なテクニカルデスの力作であったが、本作ではシンセを取り入れたイントロカら
荘厳な雰囲気で、全体的にもプログレッシブ・デスというような感触がついてきた。
ツインギターのクールなリフと変則リズム、ブレイクをまじえたテクニカル性とブルータリティが合わさり、
せわしなくたたみかけるヘンタイ系デスメタルが炸裂する。メロディックなフレーズが増したことで、
緩急のつけ方とアレンジのメリハリが際立ち、個人的にはより楽しめるバンドになった。
Decrepit Birthあたりが好きな方もぜひ。知的変態系テクニカルデスメタルの傑作。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 ヘンタイ度・・8 総合・・8
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SUFFOCATION
Effigy of the Forgotten/Pierced from Within


アメリカのデスメタルバンド、サフォケイションの1st、3rdのカップリング盤。1991/1995作
ブルデス系の名バンドとして人気のこのバンド、メンバーに黒人がいることも当時は話題だった。
1stフル「Effigy of the Forgotten」の激烈なサウンドは、まさにオールドなデスメタルの王道的スタイルながら、
緩急のついた複雑な曲展開は、ある意味でけっこうテクニカルでもある。
ブレイクを多用したリズムへのこだわりを聴かせる点では、後のCRYPTOPSYなどにも通じるものがあるが、
こちらはもっとどろどろとした暗さがあり、ザクザクのギターリフを乗せた暴虐なブラストが心地よい。
3rd「Pierced from Within」ではDEATHを激しくしたようなテクニカル変則リズムサウンドがまた凄い。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・9 テクニカル度・・8 総合・・8
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SUFFOCATION「Close of a Chapter」
アメリカのデスメタルバンド、サフォケイションのライブアルバム。2009作
アメリカの伝説的なデスメタルバンドとして多くのファンからリスペクトされるこのバンド、
1990年にデビューしてから、ミニアルバムを含め1998年までに5作を発表するも解散、
そして2004年についに復活を飾ると、その後2009年までに3作を発表、
本作はその復活後の2005年のステージを収録したライブアルバムだ。
デビュー作から2004年の復活作までのアルバムからまんべんなく演奏し、
迫力たっぷりのブルータルかつテクニカルなデスメタルを楽しませてくれる。
ライブ演奏・・8 ブルータル度・・9 オールドデス度・・9 総合・・8
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Swashbuckle「Back to the Noose」
アメリカのスラッシュメタルバンド、スワッシュバックルのアルバム。2009作
ジャケやメンバー写真からしても、海賊の世界観になりきっている、
まさにパイレーツ・スラッシュメタルともいうべきバンドの登場だ。
スクリームヴォイスのヴォーカルを乗せてパンキッシュに疾走するサウンドは
デスというにはやや軽すぎる気がするし、フォークメタルともまた違う。
もちろんスラッシュメタルの質感も充分あり、演奏技術うんぬんよりも、
とにかく自分たちのやりたいように突き進むゾ…的なスタイルは微笑ましくもある。
ときおり挿入されるほのぼのとした牧歌的な間奏曲も、ギャップがあって面白く、
ドイツのビアスラッシャー、TANKARDの精神にも近いものを感じる。しかし、20曲は多すぎ…笑
メロディアス度・・7 疾走度・・8 海賊度・・8 総合・・7.5
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TANKARD「B-Day」

ドイツのスラッシュメタルバンド、タンカードの9th。2002年作
デビューは1986年のベテラン、90年代まではB級スラッシュに甘んじてきた彼らだが、
本作で聴けるのは、これまで以上にパワフルかつヘヴィなサウンドで、
鋭角なギターリフで疾走する、非常に格好いいスラッシュメタルである。
KREATORSODOMなどの影に隠れていまひとつ認知度のないバンドであるが、
今作ではそれらと遜色のないレベルにまで来ている。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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TANKARD「Beauty & the Beer」

ドイツのスラッシュメタルバンド、タンカードの2006年作
SODOM、DESTRUCTION、KREATORなどと比較してもキャリアではまったくひけをとらない。
本作は12作目くらいになるのだろうか、20年たっても活動を続けていたとは驚きであるが、
相変わらず、「ビール大好き」なジャケやタイトルが、バンドの本質が変わっていないことを物語る。
しかしサウンドの方は、年季を経たパワフルさと説得力をともなって疾走する見事なスラッシュで、
ザクザクのギターリフとともに、B級がかっていたかつてのころよりもよほど格好よくなっている。
ジャケこそ「美女とビアー」だが、音はKREATORに匹敵するほどの強力なスラッシュメタルである。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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TANKARD「Best Case Scenario: 25 Years in Beers
ドイツのスラッシュメタルバンド、タンカードのベストアルバム。2007年作
1982年に結成、ビールとスラッシュを愛し続けて25年、本作は彼らの1986年のデビューから
1995年までの10年間の楽曲を集めたいわば初期のベストアルバムだ。
とにかく、疾走…疾走しまくり、という彼らのサウンドは1stの頃からまったく変わらず、
単純で単細胞といってしまえばそれまでだが、ここまでビールを愛するメタルバンドは
世界中にだっていやしない。2000年代になってからは、このままではいけないと一念発起したのか、
演奏も含めてクオリティの高さで勝負し始める彼らだが、もちろんビール愛と疾走感は変わらない。
本作にはそんな彼らの若かりし日のサウンドが全15曲たっぷり詰まっている。さあタンカードに乾杯だ!
ドラマティック度・・5 疾走度・・9 タンカー度・・10 総合・・7.5
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TANKARD「VOL(L)UME 14」

ドイツのベテランスラッシャー、タンカードの2010年作
1986年にデビューしてから地道に活動を続け、本作でじつに14作目となる。
なにやら叙情的なイントロから、おお…と思うが、曲が始まればなにも変わらない、
変わりようがないイケイケのスラッシュメタルが炸裂。古き良き王道のリフと
ガナリ声ヴォーカルを乗せて疾走、そしてドイツのバンドらしいメロディックな質感もあり
オールドメタラーならにやにやしっぱなしだろう。どこかMETALLICAっぽいリフの味わいも良いね♪
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 往年のスラッシュ度・・9 総合・・8
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TESTAMENT 「The Legacy」

アメリカのベテランスラッシュバンド、テスタメントの1st。1987作
ベイエリアスラッシュというと、個人的にはEXODUSよりもTESTAMENTである。
当時、METALLICAくらいしか知らなかった初心者のころ、スラッシュというと“速くてやかましい”もの
という認識があったのだが、本作を聴いてこんなにもドラマティックな叙情ギターが入っているのか、
と驚いたものだ。激しく疾走しつつもアレックス・スコルニックの泣きのギターパートを含ませた楽曲は
初期のテスタメント像をリスナーの耳に植えつけた。続く2nd「The New Order」もさらに質の高い傑作だが
やはり本作の衝撃があってこそ。スラッシュ黎明期における、ドラマティックサウンドの体現を聴いてもらいたい。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 スラッシュ度・・8 総合・・8
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TESTAMENT「Live at the Fillmore」
アメリカのスラッシュメタルバンド、テスタメントのライブ作。1995作
アレックス・スコルニックに代わって、名手ジェイムス・マーフィが加わった
6th「LOW」発表後のツアーから、サンフランシスコでのステージを収録。
「The Legacy」「The New Order」等、初期作からまんべんなく披露してくれており、
ややデス声寄りになったチャック・ビリーのヴォーカルをはじめ、
非常に勢いのあるサウンドが聴ける。音質の方は素晴らしいとは言えないが、
スラッシュメタルの大御所による90年代の輝ける演奏がたっぷりと楽しめるライブ作だ。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・9 ライブ演奏・・8 総合・・8
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TESTAMENT「FIRST STRIKE STILL DEADLY」

アメリカのスラッシュメタルバンド、テスタメントのアルバム。2002作
ベイエリアスラッシュの名盤として名高い1st「LEGACY」、2nd「THE NEW ORDER」
から選ばれた、かつての楽曲をリメイクしたアルバムだ。これは熱い!!
私もテスタメントといえば初期の2枚、というイメージが強かったもので
久々に聴くなつかしの楽曲たちに思わず時の流れを感じる…。
無論のこと、音質演奏技術ともに磨きがかかった現在のサウンドは
曲の良さも手伝って迫力倍増。疾走スラッシュとしての彼らの原点を垣間見る。
ギターは当時のメンバーアレックス・スコルニックであるから、当然ながら
リフやメロディの再現度が高いので、そのときにメロディアスなプレイにニンマリとなる。
オールドファンはこれを聴いて80年代ベイエリアスラッシュに思いを馳せよう。
録音当時、チャック・ビリーは癌の手術を控えた闘病中だったという…。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 あの頃のスラッシュ度・・9 総合・・8
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TESTAMENTThe Formation of Damnation

ベテランスラッシュメタルバンド、テスタメントのアルバム。2008作
過去曲のリメイク作「First Strike Still Deadly」に続くアルバムだが、
オリジナル作としては「The Gathering」以来、実に9年ぶりとなる。
オールドなリフでザクザクと聴かせつつ、ときにメロディアスなフレーズを奏でる
アレックス・スコルニックのギターに、チャック・ビリーのダミ声ヴォーカル、
そして新加入のポール・ボスタフのドラムも見事なタイトさで演奏を支える。
曲はミドルテンポ主体ながら、バンドとしての硬質な勢いとともに、往年の雰囲気を感じさせ、
かつてベイエリアスラッシュと呼ばれたそのアイデンティティを強固に主張している。
これで4曲目のような疾走曲がもう1、2曲あったら最高のアルバムだった。
ドラマティック度・・8 疾走度・・7 スラッシュ度・・8 総合・・8
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TESTAMENT「Live at Eindhoven '87」
アメリカのスラッシュメタルバンド、テスタメントのライブアルバム。2009作
1987年、オランダ、アイントホーフェンでのステージを収録。
87年といえば、ほぼデビュー直後の音源で、まさにバンド初期の勢い溢れる時代だろう。
1st「The Legacy」の曲を中心に、すでに2nd「The New Order」からの曲も1曲やっている。
年代を考えれば音質もまずまず良好で、まだ荒々しさの残るアレックスのギターワークに
若々しい勢いに満ちた演奏が聴ける。今や大御所スラッシュバンドとなった彼らの黎明がここに。
初期スラッシュ度・・9 ライブ演奏・・7 音質・・7 総合・・7.5
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UnleashedAcross the Open Sea
スウェーデンのデスメタルバンド、アンリーシェッドのリマスター再発盤。1993/2006作
デスメタルというよりはスラッシュ的な古き良きギターリフで聴かせるサウンドは、
暴虐さよりも時代を感じさせるアンダーグラウンドな香りも漂わせたヘヴィメタルだ。
スウェディッシュ独特の薄暗い叙情のようなものもかいま見せ、
激しいインパクトはないものの、この雰囲気自体は嫌いではない。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 スラッシー度・・8 総合・・7.5
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VADERUltimate Incantation」

ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーの1st。1992作
このバンドのデビューはもう15年も前だったのだ。私が本格的にメタルを聴きはじめた年である。
当時はデスなど聴けなかったのだが、今は大好き。とくにこのバンドの格好良さは図抜けている。
2nd「De Profundis」はデスメタル史上に禍々しく輝く歴史的傑作だと思うが、それ以降も
クオリティの高いアルバムを出し続け、ドラマーのDoc亡きあとも着実な活動を続けている。
彼らの原点であるこのアルバムは、スラッシュ魂に溢れた痛快なサウンドが閉じ込められている。
一聴してSLAYERからの影響を思わせる、硬質なリフで突進する様は、若きパワーに満ちあふれ、
それでいてすでに凡百のバンドとは一線を画すだけの、構成力と演奏の力を有していたのが分かる。
後の作品のような荘厳なまでの雰囲気はまだないが、破壊力のあるスラッシュデスとして聴く価値がある。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 突進度・・9 総合・・8
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VADER「THE PROFUNDIS」

ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーの2nd。1996作
SLAYERと初期MORBID ANGELの暴虐性を正しく受け継ぐサウンドは
邪悪さとブルータリティに包まれながらも、どこか知的で、ぬかるんだ泥のような濃密さがある。
神話や宗教などをモチーフにした歌詞の深遠さにも恐るべきものがあるが、
それをデスメタルとしての高度な殻に封入して表現する彼らのセンスもただごとではない。
ギターのリフの流れ、プレイクやリズムチェンジなどの曲運びも自然で
ただ暴虐なだけではなく、デスメタル…音楽としての完成度の高さが光っている。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 完成度・・9 総合・・8.5 ◆メタル名盤特選入り
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VADERFuture of the Past
ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーによるカヴァーアルバム。1997作
SODOM、KREATOR、TERRORIZER、POSSESSED、DARK ANGEL、CELTIC FROST、
SLAYER、BLACK SABBATH等の楽曲を、彼らならではのブルータルなカヴァーで再現。
どの曲も原曲以上の突進力で、演奏の確かさもあってその迫力はものすごい。
デスラッシュバンドとしての彼らの精神的ルーツもかいま見えるようだ。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 突貫スラッシュ度・・9 総合・・7.5
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VADER「Black To The Blind」

ヴェイダーの3rd。1997作
ポリッシュデスメタルシーンの中心バンドとして名を馳せる彼らだが、日本デビュー作となったのが今作。
名作、2nd「De Profundis」に続くアルバムということで、内容の方も期待を裏切らない完成度。
彼らの場合、暴虐デスでありながら、疾走一辺倒に頼らない聴かせる展開力があるのがポイントで
ギターリフのひとつひとつ、ブレイク、スローパートなどがしっかりと曲の流れを作っているのが見事なのだ。
ある意味SLAYERKREATORなどのスラッシュメタルの進化形態のサウンドともいえ、
「これぞメタル!」と膝を叩く部分もしばしば。歌詞における神学、哲学的な深遠さも見逃せない。
演奏力も非常に高く、この手のバンドの中でも汚らしい部分はあまりないので、デス初心者にもお勧めできる。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 演奏度・・9 総合・・8
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VADER「Darkest Age: Live '93」
今やポーランド最強のデスメタルバンドとなった、ヴェイダーのライブアルバム。1998作
1993年、地元ポーランドでのライブ音源を収録。この初期のライブ音源には1stからの曲も多く含まれており、
現在のような超絶的な技巧のカチッとした音よりはもっと荒々しい勢いが感じられる。
もちろん、この手の凡百のバンドに比べれば、この時点でも相当のテクニックのある演奏なのだが、
音質の悪さも手伝ってか、今よりも若さと突進力にものを言わせたデス/スラッシュ魂が炸裂している。
スレイヤーのカヴァーを含む13曲に加え、日本盤ボーナスはミニアルバム「SOTHIS」の7曲を収録。
暴虐度・・8 ライブ演奏・・8 音質・・7 総合・・7.5
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VADER「LIVE IN JAPAN」

ポーランドのブルータルデスメタルバンド、ヴェイダーのライブアルバム。1998作
1998年の初来日でのステージを収録。イントロのSEからすでに観客の熱気が物凄い。
そして演奏が始まると、そこからはもう怒濤のVADERワールドが20曲。
やはりライブ盤で聴いてもDOCの超絶なドラミングも素晴らしく、ブラストから金物系まで
その手数の多さと、リズム感はこの手のブルデスバンドの中でもピカイチの腕前。
Voがやや小さめなので、暴虐な迫力にはやや欠けるが、二本のギターリフの絡みを含め
演奏の質はやはり高く、テクニカルデスとしての彼らの側面もしっかり味わえる。
怒濤の演奏のあとの「ドモ、ドモアリガト」のMCは、少々笑ってしまうが(笑)
暴虐度・・8 ライブ演奏・・9 音質・・7 総合・・8
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VADER「LITANY」

ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーの4th。2000作
じつはこのアルバムが自分のVADER初体験でしたが、
音のツブがはっきりしているせいか、禍々しさというものはあまりないし、
ツインギターのリフはそれほど重いわけでもなく、案外聴きやすかった。
ドラムは手数、スピードとも物凄いんですが、エフェクトされたバスドラの音はやや耳障り。
この手のデスメタルの中では中身の詰まったいいアルバムだと思います。
ドラマティック度・・7暴虐度・・9 重厚度・・8総合・・8
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VADER「Reign Forever World」

ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーのミニアルバム。2000作
ミニといっても新曲3曲に、カヴァー3曲、ライブ音源4曲の全10曲入りで、聴き応えがある。
@〜Bは新曲。いつもながら、スラッシーなリフ主導で暴虐に疾走し、ときに聴き手を圧殺しつつも、
荘厳な雰囲気を感じさせるのはさすがベテランならでは。ドラムの金物系のプレイも素晴らしい。
C〜Eはそれぞれ、DESTRUCTION、JUDAS PRIEST、MAYHEMのカヴァー。
どれも見事に自分の曲にしている。F〜Iは2000年ポーランドでのライブ音源。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 カヴァーも格好良い度・・9 総合・・8
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VADER
「REVELATIONS」

ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーの5th。2002年作
今作ものっけからザクザクとしたスラッシーなリフと、突進力を持った彼らならではの
テクニカルなスラッシュ直系のデスメタルサウンドが満喫できる。
印象としては音がややドライになったという感じもしないでもないが、
逆に言うと今まで以上にザクザクのギターリフが目立っているということか。
なんにしても、この演奏の迫力と音の密度は並のデス系バンドの追随を許さないものがある。
また、フルアルバムとしては先に夭逝したドラマー、Docのラスト作でもある。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 ザクザク度・・9 総合・・8
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VADER「The Beast」
ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーの6th。2004年作
怪我をしたDOC(その後死去)に代わり、新ドラマーが加入してのアルバム。
誤解を恐れずに言うと、とても聴きやすいサウンド。全体的にまとまりがよく
リフの重ねにしろとてもカッチリとしていて、ミドルテンポの部分が効果的に使われている。
もちろん暴虐な疾走パートもあるが、やはりDocほどにはドラムに手数がないのは仕方がないか。
サウンドプロダクションのせいか、かつての彼らの魅力だった荒々しい突進力は薄まり、
依然としてクオリティは高いのだが、どこか中庸感漂うような雰囲気がもどかしい。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・7 楽曲・・7 総合・・7.5
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VADER「XXV」
ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーの2枚組みベストアルバム。2008作
デビュー15周年を記念してのベストアルバムは、現メンバーで過去曲を録音し直したもの。
正直、Doc亡きあとのアルバムは、どうもいまひとつのめり込めなかったのであるが、
ここではブルータルに疾走する楽曲の中で、後任のダレイのドラムが大変頑張っている。
このバンドの魅力は大変暴虐的なデスメタルでありながらも、あまりドロドロにならない、
スラッシュ的な鋭さが感じられるところで、あくまでリフの切れ味で聴かせるところに誇りを感じるのだ。
ポーランドを代表するデスメタルバンドの歴史を振り返るには、充分に濃密な2枚組み。
DVD付きの日本盤はひどく高いので、よほど熱心なファンでなければこの輸入盤で充分だろう。
ドラマティック度・・7 暴虐度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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VADER「Necropolis」

ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーのアルバム。2009作
結成25周年のベストアルバムを出したと思ったら、ピーター以外のメンバーが脱退、
ほぼピーターのソロバンド的となってしまったVADERであるが、サウンドの方は不変。
絡みつくようなギターリフを2〜3分台のコンパクトな楽曲に詰め込んだ、
非常に濃密かつスラッシーなデスメタルが楽しめます。咆哮するピーターのヴォーカルとともに、
最近のバンドでは表現できない、この有機的な硬質感は、まさにこのバンドならではのもの。
ファンが求める変わらぬVADERサウンドがここにある。強力な再出発作だ。ライブDVD付きの限定盤には、
ボーナスとしてVENONの“Black Metal”とMETALLICAの“Fight Fire with Fire”を収録
ドラマティック度・・7 暴虐度・・8 ヴェイダー度・・9 総合・・8
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VADER「Welcome To The Morbid Reich」

ポーランドのデスメタルバンド、ヴェイダーの2011年作
1992年のデビューから一貫してオールドスタイルのブルータルなデスメタルを標榜し続けてきた、
本作でフルレンスとしては9作目となる。前々作のツアー中にメンバーが相次いで脱退し
前作はほぼリーダーのピーターのソロ的な作品であったが、本作では新たにメンバーを決定し、
新生VADERの船出となった。荘厳なイントロから、曲に入ると暴虐にブラスト疾走、
ヘヴィかつスラッシーな、もはやVADER節ともいえるギターリフは相変わらず切れ味抜群だ。
不穏なムードを漂わせる暗黒の帝王じみた迫力とともに、今作ではギターにおける
メロディックなフレーズも効果的で、激しさの中にもダークな叙情というものを感じることができる。
曲は3分前後と比較的シンプルであるが、このバンドのなんたるかを知るには分かりやすい力作だ。
ドラマティック度・・8 暴虐度・・8 VADER節度・・9 総合・・8
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VEKTOR「Black Future」

アメリカのオールドスラッシュメタル、ヴェクターのアルバム。2009作
このジャケからしてすでに、かつてのVOIVODを思わせるようなレトロな代物だが、
サウンドの方もいかにも時代的なスラッシュメタルで、初期のDESTRUCTIONのように
ダミ声ヴォーカルを乗せて激しく疾走する。唐突なリズムチェンジやクールなリフなど
楽曲には知的な展開力が感じられ、80〜90年代的な古めかしさを絶妙に甦らせながらも、
単なる懐古主義に終わらないだけのセンスがある。ラストは13分を超える大曲で、
シアトリカルな構築性がなかなか見事。オールドスタイルのテクニカルスラッシュ力作。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 知的スラッシュ度・・9 総合・・8
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VEKTOROuter Isolation

アメリカのスラッシュメタル、ヴェクターの2011年作
80年代を思わせるアナログ感たっぷりの古き良きスラッシュメタルが炸裂した前作に続き
2作目となる本作も、ザクザクとしたギターリフで疾走する往年のスラッシュ風味に
DESTRUCTIONあたりを思わせる、ある意味知的でクールなアレンジセンスにも磨きがかかっている。
金切り声を含んだヴォーカルもシュミーアを思わせる変態的な感じで、個性的なリフによくマッチしており、
ときにブラストビートも含んだ激しさもありつつ、アナログ感のある音作りで、やかましすぎないのもよい。
随所に変則リズムを含んだ気持ちの悪さ(良さ)と、前作以上にスケール感と説得力が備わったのも素晴らしい。
ドラマティック度・・8 古き良きスラッシュ度・・9 クールなスラッシュ度・・9 総合・・8.5
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VENOM「METAL BLACK」
イギリスのカルトメタルバンド、ヴェノムの2006年作
タイトルといい、ジャケといい、まるで1982年の伝説的怪作「Black Metal」の続編のよう。
サウンドの方も、ラウドな音質も含めて時代錯誤なまでのダーティなスラッシュンロールで、
粗い演奏と勢いとノリのみの低能かつ極悪ぶりは、ある意味期待通りであろうが、
このバンドを初めて聴くような方には、彼らの存在価値すらも分からぬに違いない。
正直、自分も彼らのファンではないし、音楽だけを取り出せば、CELTC FROSTの方が
はるかに上だとは思うが、これこそがベノンなのだと言われれば「ハイ」としか言えぬ。
メロディアス度・・6 ラウ度・・8 ベノン度・・9 総合・・7.5
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VIO-LENCEEternal Nightmare」

ベイエリアスラッシュの隠れた名バンド、バイオ-レンスの1st。1988作
ザクザクのギターリフで激しく疾走するサウンドで、EXODUSやTESTAMENTあたりと比べても
遜色のない演奏力とリフの魅力を持っている。やや調子外れなヴォーカルが好みを分けるが、
勢いある突進力とキレの良さは、多くのスラッシュメタルファンに称賛されるに足る質の高さである。
スラッシュメタルに斜陽が差しかけた時期もあって、バンドはレーベルとの折り合いも合わず、
3作を残して解散。ギターのロブ・フリンはのちにMACHINE HEADを結成する。
なお再発盤には2001年の再結成後のライブ音源を収録している。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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VOIVOD「Killing Technology」
カナダのテクニカルスラッシュメタルバンド、ヴォイヴォドの3rd。1986作
パンクぎみのノイジーなギターで疾走する感じは、「Nothingface」以降のサウンドとはだいぶ異なる。
音質の悪さも手伝って、知的というよりも、この時点ではむしろまだ野蛮なスラッシュサウンドで、
SFをテーマにしたストーリーがあるようだが、曲自体にそういう雰囲気はあまりない。
後で聴かれるプログレ的な世界観を身に付ける前の勢い重視のスタイルで
風変わりなハードコア風スラッシュという言い方が正しいサウンドだ。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・6 パンキッシュスラッシュ度・・8 総合・・7
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VOIVODDimension Hatross

カナダのテクニカル・スラッシュメタルバンド、ヴォイヴォドの4th。1988作
前作の延長線ながらサウンドに整合感が出てきた。のっけからの変拍子リズムと
それに乗るリフからして、我々の好むテクニカルメタルの質感で、たまらず頭を振りたくなる。
ギターの硬質感が増して、よりメタリックになったせいで、サウンドとしての説得力が増し、
スラッシーに疾走する部分にも軽さがなくなり、リフの切れ味が研ぎ澄まされた感がある。
初期のMEKONG DELTAにも通じる変幻自在で、風変わりなスラッシュサウンドは
しだいに知的さをまとい、テーマとなるSFへの接近が音自体からも感じられるようになった。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・8 知的スラッシュ度・・8 総合・・8
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VOIVOD「ANGEL RAT」
カナダのテクニカル(スラッシュ)メタルバンド、ヴォイヴォドの6th。1991作
前作「Nothingface」で、知的なスラッシュメタルとしてのソフィスケイトを完成させた彼らは
今作からメタルではなく、ロックとしてのプログレッシブな方向性を模索し始める。
次作「The Outer Limits」への布石的なサウンド作りは、一聴して初期のサウンドに比べ
ややインパクトには欠けるものの、知的なメタルとしての整合感は確かに感じられる。
ドラマティック度・・7 テクニカル度・・7 知的度・・8 総合・・7.5
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VOIVOD「The Outer Limits」

カナダのテクニカルスラッシュメタルバンド、ヴォイヴォドの7th
宇宙人の出てくるSF仕立てのストーリーで、ジャケや内ジャケのイラストもいかにもな雰囲気。
サウンドの方は初期に聴かれたスラッシーな雰囲気はここにきてやや影をひそめ、
全体的にプログレッシブな香りを漂わせたテクニカルロックといったおもむき。
ギターリフの硬質感もあまり前に出ることなく、ときおりANNIHILATOR的なクールなものを
覗かせつつも、あくまでバランスのとれた音作りに主眼が置かれているという印象。
歌メロなどにはメロディアスな聴きやすさもあって、難解さはあまり感じられない。
17分の大曲を配するなど、知的メタルバンドとしての彼らの中期の集大成的なアルバムだろう。
付属の3Dメガネを使うと、ブックレットのイラストが浮き出て見えるというオマケ付き。
ドラマティック度・・8 テクニカル度・・7 SF度・・8 総合・・7.5
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VOODOOCULT「Jesus Killing Machine」
スラッシュメタルユニット、ヴードゥーカルトの1st。1994作
ドイツのパンク系ヴォーカリスト、フィリップ・ボア(詳細不明)を中心としたプロジェクトで
デイブ・ロンバート(SLAYER〜GRIP INC.)、ウォルデマー・ソリクタ(DESPAIR〜GRIP INC.)
故チャック・シュルディナー(DEATH)、ミレ・ペトロッツァ(KREATOR)、という豪華なメンバーが集結。
サウンドの方はモダンなインダストリアル色とオールトなスラッシュメタルが合体したような雰囲気で、
ザクザクとしたヘヴィなリフにコア系のヴォーカルが乗り、ある種の屈折感とともに
CATHEDRALあたりに通じるストーナー色も感じられる。デイブとウォルデマーのGRIP INC.組の存在も
アルバムとしてのスラッシュメタル色を高めるのに大きく貢献していると思われるが、
このパンク系(?)のVoが、どうにも気が抜けてしまっていてパワフルさに欠けるのが残念。
ドラマティック度・・7 スラッシュ度・・7 ヴォーカル以外は・・8 総合・・7
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WARBRINGERWaking into Nightmares

アメリカのスラッシュメタルバンド、ウォーブリンガーのアルバム。2009作
ここのところアメリカでは、Municipal WasteMerciless DeathBonded by Bloodといった
いわゆる若手によるピュアスラッシュメタルが増えてきているが、このバンドもまた
そうした80年代のオールドスタイルを蘇らせるようなサウンドをやっている。
いかにも往年の雰囲気を伝えるギターリフとともに勢いよく疾走し、リズムのメリハリをつけながら、
ヘヴィすぎずに生々しいという、オールドリスナーの喜ぶサウンドを繰り広げている。
ときにパワーメタル的なメロディアスさがあるのもいい。現時点ではこのバンドならではの個性や
世界観は薄いものの、懐古主義ともいうべきスタイルには多くのオヤジメタラーが快哉を叫ぶだろう。
ドラマティック度・・8 疾走度・・8 オールドメタル度・・9 総合・・8
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WARBRINGERWorlds Torn Asunder

アメリカのスラッシュメタルバンド、ウォーブリンガーの2011年作
古き良き正統派スラッシュメタルサウンドを追求するこのバンド、3作目となる本作も
ザクザクとしたギターリフで勢いよく疾走する、かつてのベイエリアクランチを再現するような
ピュア・スラッシュメタルが炸裂。メロディアスさを抑えた硬質感はEXODUSにも近い感触か、
楽曲自体に個性があるかと問われればやや首をかしげるが、演奏面でのレベルの高さと
ヴォーカルも含めてスラッシーにたたみかける迫力はやはり若手の中では抜きん出ている。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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WHIPLASH「Power & Pain/Ticket to Mayhem」

アメリカのスラッシュメタルバンド、ウィップラッシュの1st/2nd。1986/87作
TESTAMENTやEXODUSなどと同時期のデビューながら、このジャケのせいもあってか
マニア寄りのバンドとして日本ではさほど知名度も高くなかったバンドであるが、
サウンドの方は当時にしてはしっかりとした演奏力のある質の高いスラッシュメタル。
耳障りなダミ声ヴォーカルを乗せて、これぞスラッシュというリフで疾走しながら、
ときおりリズムチェンジなどのクールなアプローチもあって、決して一本調子ではない。
2ndになると音質も良くなり、リフの緻密さも加わって硬質感が増している。傑作というには曲調に
いくぶんマイナー臭さが漂っているものの、オールドなスラッシュ好きなら押さえておいて損はない。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・7.5
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WHIPLASH「Unborn Again」

アメリカのベテランスラッシュメタルバンド、ウィップラッシュのアルバム。2009作
1985年にデビュー、1990年の3rd「Insult to Injury」は確か日本盤も出ていたが、
その後は1998年の「Thrashback」を最後に音沙汰がなかったのだが、
11年ぶりに復活作を発表。ジャケにもかつてのキャラを登場させていることからも、
原点回帰したかのような強力なスラッシュメタルが楽しめる。ザクザクとしたギターリフを中心に、
それでもドライになりすぎず、メロパワ風味の聴きやすさがあるのがこのバンドらしい。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 スラッシュ度・・9 総合・・8
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WITCHBURNER「DEMONS」
ドイツのスラッシュメタルバンド、ウィッチバーナーの6th。2010年作
結成は1992年と意外と古いのだがいままでまったく知らなかった。よほどB級だったのか。
サウンドはSLAYERを思わせる疾走スラッシュで、どこかヨーロピアンな感触のギタープレイや
ヴォーカルのガナり方なども含めてKREATORにも近い雰囲気だ。ジャケも含めてこちらは
もう少しお馬鹿系だが…笑。ともかくコテコテのオールドスラッシュサウンドににんまり。
ドラマティック度・・7 疾走度・・8 オールドスラッシュ度・・9 総合・・7.5
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WITCHERY「SYMPHONY FOR THE DEVIL」
スウェーデンのスラッシュメタルバンド、ウィッチリーの3rd。2001作
THE HAUNTEDのGでもあるヤンセンの別バンドで、伝統的な欧州スラッシュサウンドに、
古き良きメタルテイストを感じさせるリフとメロディを取り込んだ、どこかなつかしいようなサウンド。
ダミ声Voとともに疾走しつつも、暴虐性よりはヘヴィメタルとしての雰囲気を重視しているスタイルで、
世界観としては“Grave”、とか“Reaper”とか、“Evil”とか…そういう単語が思い浮かびます。
分かる人には分かる、つまらない人には古くさくてつまらない、そういうサウンドですね。
ドラマティック度・・7 疾走度・・7 欧州的メタル度・・8 総合・・7.5
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Witchery「Witchkrieg」

スウェーデンのスラッシュメタルバンド、ウィッチリーの2010作
THE HAUNTEDのギタリスト、ヤンセン率いるこのバンド、1998年にデビューしてから
古き良き質感のデスラッシュ作品を作り続けているが、5作目となる本作では元MARDUKのVoを迎え、
これまで以上に激しく重厚なサウンドを聴かせる。オールドなスラッシュ風味と、モダンなヘヴィさのバランスもよく、
コンセプト的なシリアスさとともにドラマティックな雰囲気が増したことで、疾走する曲はより激しく、
ミドルテンポの曲は重厚になり、最後まで聴き通せる。ゲストにはEXODUSのゲイリー・ホルト、
SLAYERのケリー・キング、MERCYFUL FATEのハンク・シャーマン、KING DIAMONDのアンディ・ラロックらが参加。
ドラマティック度・・8 重厚度・・8 デスラッシュ度・・8 総合・・8
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