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■ カーターファミリー ■
カントリーミュジックのルーツをたどる旅
(聖地巡礼の旅)

その日は土曜日、夜6時半頃、近くの街よりカーターファミリーのライブが行われるヒルトンに向かって車を走らせた。
ハイウェーの本道より枝道に入り片側一斜線の道となる。街燈が無く暗い道であった。対向車はない。雨が激しく降り始めてきた。もうそろそろ目印が出てくる頃と期待して辺りを見まわしても光はなく雨の道が続く。通し過ぎてしまったのではないかと思いつつもなを走りつづける。漸くとヒルトンに到着。商店街も無い寒村である。ココより3マイル先に目的の場所が(メーススプリング)ある。其の道がA.P.Carter
Highwayと名づけられている。雨が激しさを増す。土砂降り状態である。
不吉な前兆か!「今夜はこんな天気で人が集まるのか、本当にやるのか!」不安になる。二人の間に沈黙の時が過ぎる。3マイルの道程をドライブする時間ががとてつもなく長く感じる。やっと到着した!建物の周辺には沢山の車が無造作に置かれてある。窓の無い殺風景な建物に入る。なんと、、、、、、、、!300人近い人達がすでに舞台を中心にして、ひな壇に並んでいるではないか!
その光景が渋い。服装が50年も前に映画に出てくる農家の人達のように変わりないコスチューム。日本の平和な街の片隅で昼寝をしているところを、いきなり襟首をつかまれてドア−を開けられ、アメリカの50年前の片田舎の納屋にいきなり放り込まれたような衝撃を受けた。
建物の内部は木造、太い丸太の柱を周辺に配置して旧い大きな納屋を映した作りにして、床は土を固めた土間となっている。ここらへんの処理も雰囲気づくりのポイントである。カントリーミュージックが誕生した初期の頃のバーンダンスを再現する意図がうかがえる。
受付に3人、年配の女性がいるがこれもご近所の叔母さん風な人達であった。切符を求め席に落ち着き、舞台を眺めてみると、黒い衣装をまとった大分年配のファミリーの末裔らしき人が見とめられる。
周囲を見渡すと近郷近在から出向いたと思われる人達が多い。杖を突いて孫に連れられてやっと歩いている老人も入ってきた。家族ぐるみである。
やがて音楽が始った。オールドタイム、ヒルビリーそのものであった。日本を出発して10日にして漸くと、我等が目指した聖地Mace
Springに無事到達することか出来た。訳もわからないままついてきた家人も「こう云う世界があったんだァー!」と感激することしきりであった。その時の心境は・・・そうA.P.Carter原理主義者が聖地巡礼の旅に出て奇跡にめぐり合った。と言うかなんかそんな感じであった。
しばらくするとそのうちにダンスが始ってきた。足でステップを踏みながら靴の下より音を出す仕掛けのあるブーツを一様に身につけている。舞台、客席、踊る人達、空気が一体となり独特の雰囲気をかもし出す。音楽にひたりながら感激の時を過ごす。10時半頃感激をこぼさないようにそっとしまい宿泊先に向かう。
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Hiltonsという寒村の中には入るとハイウェー標識が現れる。
ここより3マイル先にファミリーのMace
Springに到達するのである。
この村には信号も無い。大きな町からも大分離れた寒村である。
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